JPH0617564B2 - 消波構造物の施工法 - Google Patents
消波構造物の施工法Info
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- JPH0617564B2 JPH0617564B2 JP1115026A JP11502689A JPH0617564B2 JP H0617564 B2 JPH0617564 B2 JP H0617564B2 JP 1115026 A JP1115026 A JP 1115026A JP 11502689 A JP11502689 A JP 11502689A JP H0617564 B2 JPH0617564 B2 JP H0617564B2
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Description
【産業上の利用分野】 本発明は、海岸砂浜等に消波構造物を施工する工法に関
する。
する。
従来、海岸砂浜等の水中砂質地盤上に消波ブロック等に
よる消波構造物を施工するに当たり、その沈下を防止す
る工法として、いわゆるコマ型ブロック工法、敷網工
法、蛇籠敷設工法、割石マウント工法があった。 しかし、コマ型ブロック工法では特に水中での作業性が
非常に悪かった。また敷網工法、蛇籠敷設工法、割石マ
ウント工法では、繰り返される激波により破損や洗掘や
沈下が起こり易く、また海水による腐食で耐久性が悪い
等の問題があった。 一方、このような問題点を解決する一つの方法として、
特開昭50−69826号公報に開示されているような
籠体中詰捨石工法が知られている。この工法では、鋼材
による底の無い籠状をなしかつ支柱用溝レール及び補助
柱用溝レールをそれぞれ複数箇所に設けた籠体と、この
籠体への中詰捨石収納量を調整するためその無底の開口
に弛みをもって張設する調整網と、鋼材(H形鋼矢板
等)による複数本の支柱と、同じ鋼材による複数本の補
強柱とを用いる。そして、籠体をクレーンで据付位置所
望高さに懸架したまま、複数本の支柱及び補助柱をそれ
ぞれ海底に打ち込んだ後、これら支柱及び補助柱と溝レ
ールとを嵌合させ、支柱及び補助柱に沿って籠体を所定
高さまで沈降させ、籠体と支柱とを連結して籠体を支柱
に支持して所定の高さに維持しておく。この状態で籠体
内に割石を捨て込んで中詰してから、籠体と支柱との連
結を外す。
よる消波構造物を施工するに当たり、その沈下を防止す
る工法として、いわゆるコマ型ブロック工法、敷網工
法、蛇籠敷設工法、割石マウント工法があった。 しかし、コマ型ブロック工法では特に水中での作業性が
非常に悪かった。また敷網工法、蛇籠敷設工法、割石マ
ウント工法では、繰り返される激波により破損や洗掘や
沈下が起こり易く、また海水による腐食で耐久性が悪い
等の問題があった。 一方、このような問題点を解決する一つの方法として、
特開昭50−69826号公報に開示されているような
籠体中詰捨石工法が知られている。この工法では、鋼材
による底の無い籠状をなしかつ支柱用溝レール及び補助
柱用溝レールをそれぞれ複数箇所に設けた籠体と、この
籠体への中詰捨石収納量を調整するためその無底の開口
に弛みをもって張設する調整網と、鋼材(H形鋼矢板
等)による複数本の支柱と、同じ鋼材による複数本の補
強柱とを用いる。そして、籠体をクレーンで据付位置所
望高さに懸架したまま、複数本の支柱及び補助柱をそれ
ぞれ海底に打ち込んだ後、これら支柱及び補助柱と溝レ
ールとを嵌合させ、支柱及び補助柱に沿って籠体を所定
高さまで沈降させ、籠体と支柱とを連結して籠体を支柱
に支持して所定の高さに維持しておく。この状態で籠体
内に割石を捨て込んで中詰してから、籠体と支柱との連
結を外す。
しかし、これによると次のような問題点がある。 籠体内への調整網のセット、籠体を懸架したまま所
望高さの位置付け、支柱及び補助柱の打ち込み、これら
支柱及び補助柱をガイドとした籠体の沈降、籠体と支柱
との連結、籠体への割石の捨て込み、籠体と支柱との連
結解除という多数の工程を海上又は海中で行わなければ
ならず、大変な手間と労力を要し、また使用する資材も
多く、工費が高くなる。 籠体を吊り降ろしながら沈降させるとき、籠体の複
数箇所に設けられた支柱用溝レールと複数本の支柱、同
様に籠体の複数箇所に設けられた補助柱用溝レールと複
数本の補助柱とを同時に嵌合させなければならず、その
嵌合が非常に難しいばかりでなく、支柱及び補助柱の打
ち込みに高い精度を要求されるので、施工性が非常に悪
い。 籠体が無底であり、その無底の開口に調整網を弛み
をもって張設するため、籠体と中詰めした割石とを一体
化することができなく、籠体と割石とが別々にかつ個々
の割石も別々に沈下して、籠体相互において割石の天端
高さを一定にできない。従って、このような状態のまま
で直接に波を受けると、籠体の無底の開口から沈下した
割石がやがて散逸し、構造物の安定性が損なわれるの
で、籠体に割石を詰めた形態そのものでは直ちに消波構
造物にはならず、更にその全体を消波ブロックで覆うよ
うな形態にしなければ、消波構造物として実用にならな
い。 籠体、溝レール、支柱、補助柱のいずれも鋼材であ
るため、特に海中では腐食しやすく、また自然の生態系
に対して悪影響を及ぼす。 本発明の目的は、籠体に石材を詰めて沈降させる工法で
あるにも拘わらず、上記のような問題点を一掃できる消
波構造物の施工法を提供することにある。
望高さの位置付け、支柱及び補助柱の打ち込み、これら
支柱及び補助柱をガイドとした籠体の沈降、籠体と支柱
との連結、籠体への割石の捨て込み、籠体と支柱との連
結解除という多数の工程を海上又は海中で行わなければ
ならず、大変な手間と労力を要し、また使用する資材も
多く、工費が高くなる。 籠体を吊り降ろしながら沈降させるとき、籠体の複
数箇所に設けられた支柱用溝レールと複数本の支柱、同
様に籠体の複数箇所に設けられた補助柱用溝レールと複
数本の補助柱とを同時に嵌合させなければならず、その
嵌合が非常に難しいばかりでなく、支柱及び補助柱の打
ち込みに高い精度を要求されるので、施工性が非常に悪
い。 籠体が無底であり、その無底の開口に調整網を弛み
をもって張設するため、籠体と中詰めした割石とを一体
化することができなく、籠体と割石とが別々にかつ個々
の割石も別々に沈下して、籠体相互において割石の天端
高さを一定にできない。従って、このような状態のまま
で直接に波を受けると、籠体の無底の開口から沈下した
割石がやがて散逸し、構造物の安定性が損なわれるの
で、籠体に割石を詰めた形態そのものでは直ちに消波構
造物にはならず、更にその全体を消波ブロックで覆うよ
うな形態にしなければ、消波構造物として実用にならな
い。 籠体、溝レール、支柱、補助柱のいずれも鋼材であ
るため、特に海中では腐食しやすく、また自然の生態系
に対して悪影響を及ぼす。 本発明の目的は、籠体に石材を詰めて沈降させる工法で
あるにも拘わらず、上記のような問題点を一掃できる消
波構造物の施工法を提供することにある。
本発明の工法では、下端が尖った複数本の木抗を柱とし
て架構された木材による囲み柵及び木材による簀子底と
で籠状をなし、その簀子底より木杭の下部を下方へ突出
させた木製の籠状枠体を用いる。そして、これに多数の
石材を充填した後、この籠状枠体を懸架して水中に沈降
させながら複数本の木杭の下端部を水底に突き刺して埋
没させ、簀子底を水底に定着させた状態にして据え付け
る。 このようにして籠状枠体を水底に据え付けた後、消波効
果を向上させるために必要ならば、充填されている石材
上に消波ブロック等の消波体を積載する。
て架構された木材による囲み柵及び木材による簀子底と
で籠状をなし、その簀子底より木杭の下部を下方へ突出
させた木製の籠状枠体を用いる。そして、これに多数の
石材を充填した後、この籠状枠体を懸架して水中に沈降
させながら複数本の木杭の下端部を水底に突き刺して埋
没させ、簀子底を水底に定着させた状態にして据え付け
る。 このようにして籠状枠体を水底に据え付けた後、消波効
果を向上させるために必要ならば、充填されている石材
上に消波ブロック等の消波体を積載する。
本発明の工法で使用する籠状枠体は、簀子状の底を有す
るかつ複数本の木杭を有する木製の枠体であり、これに
石材を詰めてから懸架沈降させるだけで、水底(海岸砂
浜等)に据え付けることができるので、その据え付け作
業が非常に簡単であるとともに、その作業のための特別
の資材を必要としない。 海岸砂浜等に据え付けられた籠状枠体は、それに予め設
けられている複数本の木杭が、充填された石材の重さに
よって砂中に食い込み、籠状枠体の大きい凹凸のある簀
子底も地面に食い込むため、籠状枠体によって集結され
た石材による大重量の消波構造と杭効果とが相俟って激
波に対して非常に安定性が良い。 また、充填された石材は、それ自体籠状枠体によって散
逸を防止されるとともに、その上に消波体が積載された
場合、その沈下及び揺動を的確に防止する。石材の荷重
及び消波体の荷重は籠状枠体の底面に均等に分散して作
用するため、結果的に籠状枠体は砂の液状化及びボイリ
ング現象を緩和し、部分的集中荷重による沈下を防止す
る。 籠状枠体は木材で作られているため、海中では鋼材やコ
ンクリートに比べて耐久性が良く、また海中の自然の生
態系に対する悪影響もなく、据え付け後は、木材の囲い
柵の中に多数の石材を詰めた状態で水底上に露呈してい
るため、その周囲は、海草や魚介類にとって恰好の棲息
環境となる。
るかつ複数本の木杭を有する木製の枠体であり、これに
石材を詰めてから懸架沈降させるだけで、水底(海岸砂
浜等)に据え付けることができるので、その据え付け作
業が非常に簡単であるとともに、その作業のための特別
の資材を必要としない。 海岸砂浜等に据え付けられた籠状枠体は、それに予め設
けられている複数本の木杭が、充填された石材の重さに
よって砂中に食い込み、籠状枠体の大きい凹凸のある簀
子底も地面に食い込むため、籠状枠体によって集結され
た石材による大重量の消波構造と杭効果とが相俟って激
波に対して非常に安定性が良い。 また、充填された石材は、それ自体籠状枠体によって散
逸を防止されるとともに、その上に消波体が積載された
場合、その沈下及び揺動を的確に防止する。石材の荷重
及び消波体の荷重は籠状枠体の底面に均等に分散して作
用するため、結果的に籠状枠体は砂の液状化及びボイリ
ング現象を緩和し、部分的集中荷重による沈下を防止す
る。 籠状枠体は木材で作られているため、海中では鋼材やコ
ンクリートに比べて耐久性が良く、また海中の自然の生
態系に対する悪影響もなく、据え付け後は、木材の囲い
柵の中に多数の石材を詰めた状態で水底上に露呈してい
るため、その周囲は、海草や魚介類にとって恰好の棲息
環境となる。
以下、本発明の実施例について詳述する。 第3図は本発明の工法において使用する木製の籠状枠体
1の斜視図である。この籠状枠体1は、丸太の下端を尖
らせた所要複数本(図では10本)の木杭2を、囲い柵の
柱のようにしてその中間部に、多数の床材(木材)3を
格子状に組んだ簀子底4を水平に架構し、この簀子床4
より上方において杭2間に横材(木材)5を上下に間隔
をおき柵状に架構して方形な箱状に枠組みしたもので、
木杭2の下部は簀子底4より下方へ突出している。床材
3及び横材5には丸太又はその2つ割り材あるいは角材
を使用し、これらはボルト・ナットによって木杭2に固
定してある。 籠状枠体1の大きさ及び形状等は、設置現場の状況や規
模等を考慮して適宜選定できるが、その寸法の一例を示
すと次の通りである。枠長さL=約2.7m、枠幅W=
約1.9m、簀子底4までの深さH=約1.0m、杭2
の長さP1=約1.8m、木杭2の突出長さP2=約
0.7m。 この籠状枠体1内に多数の石材6、好ましくは自然石を
地上又は船上で充填し、その充填により大重量物(例え
ば重量約12トン)となった籠状枠体1をワイヤ7で吊持
して海中に沈め、第1図及び第2図に示すように複数の
籠状枠体1を海岸砂浜の海面WL下の砂底GL上に規則
的に敷き並べるように据え付ける。籠状枠体1には多数
の石材6が充填されているため、その重量により木杭2
の少なくとも下端部は砂底GLに食い込み、籠状枠体1
は砂底GL上に固定される。 このようにして所定数の籠状枠体1を設置した後、それ
らの石材6上に第1図に示すように多数の例えば消波ブ
ロック8を積み重ねると、木杭2は、石材6上に消波ブ
ロック8が積載されて重量が増すことにより砂底GL中
にさらに埋没し、また繰り返し押し寄せる波の衝撃によ
っても埋没作用を受け、簀子底4が砂底GL上に乗る状
態まで自然に沈降して安定する。 従って、籠状枠体1は、その木杭2の下部が砂中に埋没
するとともに、大きい凹凸のある簀子底4も砂底GLに
埋没し、しかも石材6を充填した大重量物になっている
ため、砂底GL上に安定した状態で設置され、また石材
6は籠状枠体1によって散逸を防止されるため、その上
に積載された消波ブロック8の沈下及び揺動は効果的に
防止される。石材6及び消波ブロック8の荷重は籠状枠
体1の簀子底4に均等に分散して作用するため、結果的
に籠状枠体1は砂の液状化及びボイリング現象を緩和
し、部分的集中荷重による沈下を防止する。 籠状枠体1は木材で作られているため、海水に対して特
に腐食性が高い金属や脆化が激しいコンクリートの場合
に比べ、耐久性が良く、また海中の自然の生態系に対す
る悪影響もない。さらに、石材6として自然石を使用す
れば、これも自然の生態系を乱すことがないので、海草
の繁殖や魚介類の棲息にとって良好な環境を提供するこ
とになる。従来の上述した工法ではこの点において生態
系を破壊し、その復元に多大の費用と時間を費やしてい
た。 なお、石材6上には消波ブロック以外の消波体を積載す
ることもできる。
1の斜視図である。この籠状枠体1は、丸太の下端を尖
らせた所要複数本(図では10本)の木杭2を、囲い柵の
柱のようにしてその中間部に、多数の床材(木材)3を
格子状に組んだ簀子底4を水平に架構し、この簀子床4
より上方において杭2間に横材(木材)5を上下に間隔
をおき柵状に架構して方形な箱状に枠組みしたもので、
木杭2の下部は簀子底4より下方へ突出している。床材
3及び横材5には丸太又はその2つ割り材あるいは角材
を使用し、これらはボルト・ナットによって木杭2に固
定してある。 籠状枠体1の大きさ及び形状等は、設置現場の状況や規
模等を考慮して適宜選定できるが、その寸法の一例を示
すと次の通りである。枠長さL=約2.7m、枠幅W=
約1.9m、簀子底4までの深さH=約1.0m、杭2
の長さP1=約1.8m、木杭2の突出長さP2=約
0.7m。 この籠状枠体1内に多数の石材6、好ましくは自然石を
地上又は船上で充填し、その充填により大重量物(例え
ば重量約12トン)となった籠状枠体1をワイヤ7で吊持
して海中に沈め、第1図及び第2図に示すように複数の
籠状枠体1を海岸砂浜の海面WL下の砂底GL上に規則
的に敷き並べるように据え付ける。籠状枠体1には多数
の石材6が充填されているため、その重量により木杭2
の少なくとも下端部は砂底GLに食い込み、籠状枠体1
は砂底GL上に固定される。 このようにして所定数の籠状枠体1を設置した後、それ
らの石材6上に第1図に示すように多数の例えば消波ブ
ロック8を積み重ねると、木杭2は、石材6上に消波ブ
ロック8が積載されて重量が増すことにより砂底GL中
にさらに埋没し、また繰り返し押し寄せる波の衝撃によ
っても埋没作用を受け、簀子底4が砂底GL上に乗る状
態まで自然に沈降して安定する。 従って、籠状枠体1は、その木杭2の下部が砂中に埋没
するとともに、大きい凹凸のある簀子底4も砂底GLに
埋没し、しかも石材6を充填した大重量物になっている
ため、砂底GL上に安定した状態で設置され、また石材
6は籠状枠体1によって散逸を防止されるため、その上
に積載された消波ブロック8の沈下及び揺動は効果的に
防止される。石材6及び消波ブロック8の荷重は籠状枠
体1の簀子底4に均等に分散して作用するため、結果的
に籠状枠体1は砂の液状化及びボイリング現象を緩和
し、部分的集中荷重による沈下を防止する。 籠状枠体1は木材で作られているため、海水に対して特
に腐食性が高い金属や脆化が激しいコンクリートの場合
に比べ、耐久性が良く、また海中の自然の生態系に対す
る悪影響もない。さらに、石材6として自然石を使用す
れば、これも自然の生態系を乱すことがないので、海草
の繁殖や魚介類の棲息にとって良好な環境を提供するこ
とになる。従来の上述した工法ではこの点において生態
系を破壊し、その復元に多大の費用と時間を費やしてい
た。 なお、石材6上には消波ブロック以外の消波体を積載す
ることもできる。
本発明の工法によれば次のような効果がある。 使用する籠状枠体は、簀子状の底を有するかつ複数
本の木杭を有する木製の枠体であり、これに石材を詰め
てから懸架沈降させるだけで、水底に据え付けることが
できるので、その据え付け作業が非常に簡単であるとと
もに、その作業のための特別の資材を必要としないの
で、工費及び資材費とも低廉である。 籠状枠体に石材を詰めてから単に懸架沈降させるだ
けで据え付けできるため、懸架沈降に当たり従来のよう
な正確な位置決めや、高い精度を要求されるガイド用支
柱の事前の打ち込み等は一切不要であるため、施工性が
非常に良い。 籠状枠体は、それに予め設けられている複数本の木
杭が、充填された石材の重さによって砂中に食い込み、
更に籠状枠体の大きい凹凸のある簀子底も地面に食い込
むため、籠状枠体によって集結された石材による消波構
造と杭効果とが相俟って、激波に対して非常に安定した
消波構造となり、このままで直ちに有効な消波構造物と
して実用に供することができる。 籠状枠体は簀子状の底を有するため、充填された石
材は、それ自体籠状枠体によって散逸を防止されるとと
もに、その上に消波体が積載された場合、その沈下及び
揺動を的確に防止できる。 石材の荷重及び消波体の荷重が籠状枠体の簀子底に
均等に分散して作用するため、結果的に籠状枠体は砂の
液状化及びボイリング現象を緩和し、部分的集中荷重に
よる沈下を防止するので、波力に対する安定性及び耐久
性が非常に良い。 籠状枠体は木材で作られているため、海中では鋼材
やコンクリートに比べて耐久性が良く、また自然の生態
系に対する悪影響もなく、据え付け後は、木材の囲い柵
の中に多数の石材を詰めた状態で水底上に露呈している
ため、その周囲は、海草や魚介類にとって恰好の棲息環
境となる。 籠状枠体単位でしかもそれのみにより施工管理を行
えるため、従来に比べその管理が容易になる。
本の木杭を有する木製の枠体であり、これに石材を詰め
てから懸架沈降させるだけで、水底に据え付けることが
できるので、その据え付け作業が非常に簡単であるとと
もに、その作業のための特別の資材を必要としないの
で、工費及び資材費とも低廉である。 籠状枠体に石材を詰めてから単に懸架沈降させるだ
けで据え付けできるため、懸架沈降に当たり従来のよう
な正確な位置決めや、高い精度を要求されるガイド用支
柱の事前の打ち込み等は一切不要であるため、施工性が
非常に良い。 籠状枠体は、それに予め設けられている複数本の木
杭が、充填された石材の重さによって砂中に食い込み、
更に籠状枠体の大きい凹凸のある簀子底も地面に食い込
むため、籠状枠体によって集結された石材による消波構
造と杭効果とが相俟って、激波に対して非常に安定した
消波構造となり、このままで直ちに有効な消波構造物と
して実用に供することができる。 籠状枠体は簀子状の底を有するため、充填された石
材は、それ自体籠状枠体によって散逸を防止されるとと
もに、その上に消波体が積載された場合、その沈下及び
揺動を的確に防止できる。 石材の荷重及び消波体の荷重が籠状枠体の簀子底に
均等に分散して作用するため、結果的に籠状枠体は砂の
液状化及びボイリング現象を緩和し、部分的集中荷重に
よる沈下を防止するので、波力に対する安定性及び耐久
性が非常に良い。 籠状枠体は木材で作られているため、海中では鋼材
やコンクリートに比べて耐久性が良く、また自然の生態
系に対する悪影響もなく、据え付け後は、木材の囲い柵
の中に多数の石材を詰めた状態で水底上に露呈している
ため、その周囲は、海草や魚介類にとって恰好の棲息環
境となる。 籠状枠体単位でしかもそれのみにより施工管理を行
えるため、従来に比べその管理が容易になる。
第1図は本発明の工法による消波構造物の構築状態の一
例を示す説明図、第2図はそれにおいて消波ブロックを
積載する前の状態を示す平面図、第3図は本発明の工法
で使用する籠状枠体の斜視図、第4図はそれに石材を充
填した状態の斜視図である。 1……籠状枠体、2……木杭、4……簀子底、6……石
材、8……消波ブロック。
例を示す説明図、第2図はそれにおいて消波ブロックを
積載する前の状態を示す平面図、第3図は本発明の工法
で使用する籠状枠体の斜視図、第4図はそれに石材を充
填した状態の斜視図である。 1……籠状枠体、2……木杭、4……簀子底、6……石
材、8……消波ブロック。
Claims (2)
- 【請求項1】下端が尖った複数本の木杭を柱として架構
された木材による囲み柵及び木材による簀子底とで籠状
をなし、その簀子底より木杭の下部を下方へ突出させた
木製の籠状枠体を用い、これに多数の石材を充填した
後、この籠状枠体を懸架して水中に沈降させながら複数
本の木杭の下端部を水底に突き刺して埋没させ、簀子底
を水底に定着させた状態にして据え付けることを特徴と
する消波構造物の施工法。 - 【請求項2】前記籠状枠体を水底に据え付けた後、前記
充填されている石材上に消波ブロック等の消波体を積載
することを特徴とする請求項1に記載の消波構造物の施
工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1115026A JPH0617564B2 (ja) | 1989-05-10 | 1989-05-10 | 消波構造物の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1115026A JPH0617564B2 (ja) | 1989-05-10 | 1989-05-10 | 消波構造物の施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02296916A JPH02296916A (ja) | 1990-12-07 |
JPH0617564B2 true JPH0617564B2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=14652386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1115026A Expired - Fee Related JPH0617564B2 (ja) | 1989-05-10 | 1989-05-10 | 消波構造物の施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0617564B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0559710A (ja) * | 1991-08-29 | 1993-03-09 | Kensetsu Kogaku Kk | 沈床工法及びこれに使用する沈床 |
JPH0716733Y2 (ja) * | 1991-12-28 | 1995-04-19 | 株式会社よねざわ工業 | 木工沈床ブロック |
KR20030022446A (ko) * | 2001-09-10 | 2003-03-17 | 주식회사 우일 이알에스 | 하천제방용 호안보호공과 그 시공방법 |
KR100479439B1 (ko) * | 2002-09-11 | 2005-03-30 | 동부엔지니어링 주식회사 | 하천 호안용 삼각 방틀 구조물 및 그 시공방법 |
KR20040071989A (ko) * | 2003-02-07 | 2004-08-16 | 한수그린텍 주식회사 | 침수방틀의 시공방법 |
NZ714385A (en) * | 2014-11-21 | 2022-12-23 | Simpson Colin | Erosion prevention arrangement |
JP2016108823A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | 株式会社イーエムシー | 木工沈床 |
JP5973039B1 (ja) * | 2015-08-05 | 2016-08-17 | 日田小径木企業組合 | 木工沈床キットおよび木工沈床の施工方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5133659B2 (ja) * | 1973-10-24 | 1976-09-21 |
-
1989
- 1989-05-10 JP JP1115026A patent/JPH0617564B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02296916A (ja) | 1990-12-07 |
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