JPH0617551B2 - 化学エツチング性の優れたアルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents

化学エツチング性の優れたアルミニウム合金板の製造方法

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JPH0617551B2
JPH0617551B2 JP60113066A JP11306685A JPH0617551B2 JP H0617551 B2 JPH0617551 B2 JP H0617551B2 JP 60113066 A JP60113066 A JP 60113066A JP 11306685 A JP11306685 A JP 11306685A JP H0617551 B2 JPH0617551 B2 JP H0617551B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、美粧容器などの製品の原板として、化学エッ
チング処理して表面光沢を消し、あるいは粗面化するの
に適したアルミニウム合金圧延板の製造に関するもので
ある。
従来の技術 マグネシウムを含むアルミニウム合金は、強度及び成形
性を広範囲に調整することができ、また表面処理性及び
耐食性が良好であることから、容器類への使用が多い。
例えば、A 5No.1合金は美粧容器に、A3004合金は缶、
なべ、たる等に、A5052、A5082、A5182等の合金は缶の
ふた、その他の缶材に使用されている。これらの用途の
うち、特に外観を美しくするために製品外面をエッチン
グしたり、あるいは外面に着色高分子樹脂の膜をはり合
わせたり、この樹脂の塗布、焼付けなどを施すものがあ
る。
しかし、従来の上記合金板はエッチング性が悪くしたが
ってエッチング後の外観が良くないとともに、粗面化が
十分でないために、高分子樹脂との密着性が劣ってい
た。また、エッチング処理に比較的長時間を要してい
た。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、化学的エッチング処理が施されるアル
ミニウム合金圧延板の有する上記欠点が解消された、化
学エッチング性が優れるアルミニウム合金圧延板を得る
ことができる製造方法を提供することである。
問題点を解決するための手段 前記目的を達成するため、本発明は以下に記載するとお
りに構成される。
すなわち、本発明は、化学エッチング性の優れたアルミ
ニウム合金圧延板の製造方法として、Mg:0.2〜6 %
を含むアルミニウム合金材を使用して、常法により造塊
・均熱処理・熱間圧延を順次行ない、次いで直ちに又は
冷間圧延を行なった後に、熱処理を行ない、引き続き仕
上げ圧延を行なって前記アルミニウム合金の圧延板を製
造するに当たり、前記熱間圧延又は冷間圧延を仕上げ板
の厚さの1.5倍以上の板厚を得るように行なうととも
に、前記熱処理を該板厚において500℃〜600℃で1秒以
上行なうものである。
以下、上記の構成について説明する。
本発明は、マグネシウムの酸化物が酸又はアルカリから
なる化学エッチング液に溶けやすいことの知見に基づく
ものである。したがって使用材アルミニウム合金の成分
としては、Mgのみが必須の成分である。なお、1.5%
以下のMn、0.3%以下のSi、0.7%以下のFe、0.3
%以下のCu、0.3%以下のCr、0.3%以下のZn、0.
3%以下のTiのうち1種又は2種以上の成分が共存し
ても、Mgはこれらの成分よりも優先して酸化するの
で、これらの共存は差し支えない。
マグネシウムの酸化については、従来の圧延板の製造方
法における中間焼鈍では、通常500℃より低い温度で行
なわれ、この場合のマグネシウムの酸化は軽微である。
そこで仕上げ圧延板においては、熱間圧延で形成される
アルミニウムの酸化膜と少量のマグネシウムの酸化物が
板表面に共存している。
このような仕上げ圧延板の表面をエッチング処理するに
は、まず溶解しにくいアルミニウムの酸化膜を溶解除去
する必要があり、このためエッチング性が悪い。
これに対し、本発明によれば、500℃〜600℃で熱処理す
ることによって、容易にマグネシウムの優先酸化が起る
ので、エッチング性が向上する。
熱処理温度が500℃より低温では、マグネシウムの酸化
反応の速さが遅く、長時間加熱する必要が生じて経済的
に不利となる。一方、600℃を越える高温では、アルミ
ニウム合金が融解又は板同士が融着することがあり、好
ましくはない。
熱処理の処理時間については、平板状で熱処理する場合
には、昇温、冷却も早くなるので、500℃の場合で1秒
あれば十分であり、より高温でより長時間であれば、エ
ッチング性の向上効果は増加する。処理時間の上限は経
済的観点から定められるが、好ましくは10分である。
熱処理後の圧延加工を仕上げ板の厚さの1.5倍以上の板
厚から行うのは、高温の熱処理によって軟くなった合金
板に、ある程度の強度を付加することにある。したがっ
て、この圧延は通常冷間で行なうが、強度を必要としな
い場合には、温間又は熱間で行なうこともできる。な
お、この圧延加工は、熱処理で形成された表面酸化層を
破壊して、よりエッチング性を向上させる副的効果果を
もつものと考えられる。上記において1.5倍以上と限定
したのは、それ未満では表面酸化層の破壊が不十分で、
エッチング性に不均一さが生じる恐れが大きいからであ
る。
実施例 以下、本発明の実施例を挙げる。
上記組成のアルミニウム合金鋳塊を溶解し、通常の半連
続鋳造法によって5個造塊し、各々について順次均質処
理・熱間圧延・冷間圧延を行なって2.0mm厚の板とし
た。この厚さで下記第1表に示す各条件でそれぞれの板
に熱処理を施し、引き続き冷間圧延して0.50mm厚の最終
板とした。
このようにして製造した5枚の圧延板の化学エッチング
性を評価する方法として、3%苛性ソーダ水溶性を60℃
にして、圧延板を5〜45秒間浸漬し、その後水洗、乾燥
した。次いで圧延板の表面の明度(L値)を色差計によ
り測定した。
その結果を第1表に示す。
表に示したL値は測定された絶対値である。
熱処理条件と板表面の明度との関係をみるためにエッチ
ング0秒(エッチング前の元板)の時のL値を基準とし
て、5〜45秒エッチングしたときの、L値の変化量(Δ
L)をエッチング時間に対してプロットしてみると、第
1図が得られる。これによれば、480℃で熱処理したNo.
4、No.5は、エッチングによるL値の増加が少なく、
熱処理時間をより長くしたNo.4でもΔL値がNo.5とほ
とんど変らない。これに対し550℃で熱処理したNo.1、
No.2はエッチングによるΔL値の増加が著しく、熱処
理時間を長くした場合はNo.4、No.5間のそれに比べ上昇
が顕著である。
特に、エッチングを開始して10秒までの初期段階エッチ
ング性の差によって、最終板のL値がほぼ決定されてい
る。これは、エッチング初期に反応する板表面の化学的
性質の違いが支配的であるためで、化学的性質として、
酸化マグネシウムが純アルミニウムや酸化アルミニウム
よりアルカリに溶けやすいことによるものと考えられ
る。
なお、色差計によるL値は明度を示すもので、エッチン
グでL値が増加することは、エッチングによる粗面化と
乱反射が多くなって白色化して見えることを意味してい
る。
実施例2 上記4種の合金鋳塊をそれぞれ溶解し、常法に従って造
塊し、各々の鋳塊についてそれぞれ均質化処理してか
ら、熱間圧延、冷間圧延を順次行なって0.50mm厚の板に
した。これら各合金板について熱処理を550℃×15秒と4
50℃×15秒との二つの場合に分けて行ない、続いて共に
同一の圧下率で最終冷間圧延を行なって0.30mm厚の板を
製作した。この際、熱処理を施したままの各々の板から
次のL値測定のための試料を採取した。これらの試料と
各最終板を試料として、有機溶剤で表面脱脂後、10%塩
酸水溶液に60℃で1分間浸漬した。また別に3%苛性ソ
ーダ水溶液に60%で10%浸漬した。水洗、乾燥後、全試
料についてL値を測定し、これにより表面色調を調べ
た。結果を第2表に示す。
第2表から分かるように、本発明による550℃×15秒の
熱処理は、比較例による450℃×15秒の熱処理に比べ
て、エッチング処理前における試料の表面をやや黒色化
(L値小)させるが、エッチング処理後において著しく
白色化(L値大)させる。すなわち、本発明により粗面
化が効果的に行なわれている。
また、仕上げ圧延により粗面化が一層向上している。
発明の効果 本発明によれば、従来の製造方法によって得られるアル
ミニウム合金圧延板よりも、優れた化学エッチング性を
有するアルミニウム合金圧延板が得られる。すなわち、
本発明の製造方法により製造されたアルミニウム合金圧
延板には、同一のエッチング条件で化学エッチング処理
を行なう場合、より均一な外観、より深い粗さの粗面が
得られ、また同一の外観、粗さの粗面を得る場合、エッ
チング処理を短時間で、あるいは低濃度、低温の処理液
で十分に行なうことができるのでコストを低減すること
ができる。
よって、本発明は美粧容器、化粧板などの製品のための
アルミニウム合金原板の製造において極めて有効な方法
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1における各最終板についてΔL値とエ
ッチング処理時間との関係を示す図表である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mg:0.2〜6%を含むアルミニウム合金
    材を使用して、通常の方法によって造塊・均熱処理・熱
    間圧延を順次行ない、次いで直ちに又は冷間圧延を行な
    った後に、熱処理を行ない、引き続き仕上げ圧延を行な
    って前記アルミニウム合金の圧延板を製造するに当た
    り、前記熱間圧延又は中間圧延を仕上げ板の厚さの1.5
    倍以上の板厚を得るように行なうとともに、前記熱処理
    を該板厚において500℃〜600℃で1秒以上行なうことを
    特徴とする化学エッチング性が優れたアルミニウム合金
    圧延板の製造方法。
  2. 【請求項2】仕上げ圧延を冷間圧延によって行なう、特
    許請求の範囲第(1)項記載のアルミニウム合金圧延板の
    製造方法。
JP60113066A 1985-05-28 1985-05-28 化学エツチング性の優れたアルミニウム合金板の製造方法 Expired - Fee Related JPH0617551B2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52105509A (en) * 1976-03-03 1977-09-05 Mitsubishi Aluminium Production of aluminium alloy sheet for deep drawing
JPS58126952A (ja) * 1982-01-23 1983-07-28 Kobe Steel Ltd 焼付硬化型キヤンボデイ用アルミニウム合金硬質板及びその製造法
JPS59157249A (ja) * 1983-02-25 1984-09-06 Kobe Steel Ltd 成形加工用アルミニウム合金板条及びその製造方法

Patent Citations (3)

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