JPH06272079A - 自然発色性線紋色相を持つアルミニウム合金製品の製造方法とそのアルミニウム合金製品 - Google Patents
自然発色性線紋色相を持つアルミニウム合金製品の製造方法とそのアルミニウム合金製品Info
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- JPH06272079A JPH06272079A JP6002373A JP237394A JPH06272079A JP H06272079 A JPH06272079 A JP H06272079A JP 6002373 A JP6002373 A JP 6002373A JP 237394 A JP237394 A JP 237394A JP H06272079 A JPH06272079 A JP H06272079A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22F—CHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
- C22F1/00—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
- C22F1/04—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
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- Organic Chemistry (AREA)
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 単一色ではなく2〜3種の色相、すなわち乳
白色、薄灰色、濃灰色が連続的、規則的に配列されてな
る自然発色性線紋の色相を持つアルミニウム合金製品を
製造する方法を提供すること。 【構成】 鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム
(Ti)0.01〜0.5%を含有するアルミニウム合
金塊を500〜570℃で3〜6時間均質化熱処理を施
した後、押出穴に凹凸部が形成されてなる押出金型を使
用して380〜500℃で熱間押出を行ない、これによ
り得られる表面に凹凸を成す押出板材を冷間圧延して所
定厚さの板材を得、この板材を400〜580℃に加熱
し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施した後、陽極酸化
被膜処理を施す。
白色、薄灰色、濃灰色が連続的、規則的に配列されてな
る自然発色性線紋の色相を持つアルミニウム合金製品を
製造する方法を提供すること。 【構成】 鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム
(Ti)0.01〜0.5%を含有するアルミニウム合
金塊を500〜570℃で3〜6時間均質化熱処理を施
した後、押出穴に凹凸部が形成されてなる押出金型を使
用して380〜500℃で熱間押出を行ない、これによ
り得られる表面に凹凸を成す押出板材を冷間圧延して所
定厚さの板材を得、この板材を400〜580℃に加熱
し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施した後、陽極酸化
被膜処理を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、組織が緻密で光沢性
が良好な自然発色性アルミニウム合金製品およびその製
造方法に関し、詳しくは、アルミニウム合金板製品又は
アルミニウム器物の表面に、単一色相でない2〜3種類
の色相、すなわち乳白色、薄灰色、又は濃い灰色が反復
連続して自然発色性線紋が形成されてなるアルミニウム
合金製品とその製造方法に関する。
が良好な自然発色性アルミニウム合金製品およびその製
造方法に関し、詳しくは、アルミニウム合金板製品又は
アルミニウム器物の表面に、単一色相でない2〜3種類
の色相、すなわち乳白色、薄灰色、又は濃い灰色が反復
連続して自然発色性線紋が形成されてなるアルミニウム
合金製品とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金板製品又は器物の色相
を、乳白色、灰色または黒色よりなる単一色相として自
然発色させる方法は公知である。また、日本公告特許4
9−16341号、日本公開特許50−145337
号、日本公開特許50−145338号、日本公開特許
53−43016号、日本公開特許60−103114
号においても、鉄(Fe)を主成分としてアルミニウム
合金を使用して単色に自然発色させるアルミニウム板材
又は器物の製造方法が提示されている。
を、乳白色、灰色または黒色よりなる単一色相として自
然発色させる方法は公知である。また、日本公告特許4
9−16341号、日本公開特許50−145337
号、日本公開特許50−145338号、日本公開特許
53−43016号、日本公開特許60−103114
号においても、鉄(Fe)を主成分としてアルミニウム
合金を使用して単色に自然発色させるアルミニウム板材
又は器物の製造方法が提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
単一色相に自然発色させる製造方法は、製品の色相を多
様化することができず、得られた製品が単調であるとい
う問題があった。
単一色相に自然発色させる製造方法は、製品の色相を多
様化することができず、得られた製品が単調であるとい
う問題があった。
【0004】[発明の目的]本発明の目的は、上記の問
題を解決し、自然発色性の乳白色、薄灰色、濃灰色なる
色相が製造者の必要に応じて連続的、かつ規則的に配列
した線紋を持つ製品を連続製造し得る方法、及び外観性
が向上し、多様なる色相を持つアルミニウム合金製品を
提供するところにある。
題を解決し、自然発色性の乳白色、薄灰色、濃灰色なる
色相が製造者の必要に応じて連続的、かつ規則的に配列
した線紋を持つ製品を連続製造し得る方法、及び外観性
が向上し、多様なる色相を持つアルミニウム合金製品を
提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】すなわち、本発明
の自然発色性線紋色相を持つアルミニウム合金製品の製
造方法は、鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム
(Ti)0.01〜0.5%を含有するアルミニウム合
金塊を500〜570℃で3〜6時間均質化熱処理を施
した後、押出穴に凹凸部が形成されてなる押出金型を使
用して380〜500℃で熱間押出を行ない、これによ
り得られる表面に凹凸を成す押出板材を冷間圧延して所
定厚さの板材を得、この板材を400〜580℃に加熱
し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施した後、陽極酸化
被膜処理することを特徴とする。
の自然発色性線紋色相を持つアルミニウム合金製品の製
造方法は、鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム
(Ti)0.01〜0.5%を含有するアルミニウム合
金塊を500〜570℃で3〜6時間均質化熱処理を施
した後、押出穴に凹凸部が形成されてなる押出金型を使
用して380〜500℃で熱間押出を行ない、これによ
り得られる表面に凹凸を成す押出板材を冷間圧延して所
定厚さの板材を得、この板材を400〜580℃に加熱
し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施した後、陽極酸化
被膜処理することを特徴とする。
【0006】また、本発明の自然発色性線紋色相を持つ
アルミニウム合金製品は、鉄(Fe)1.0〜2.0
%、チタニウム(Ti)0.01〜0.5%を含有する
アルミニウム合金塊を500〜570℃で3〜6時間均
質化熱処理を施した後、押出穴に凹凸部が形成されてな
る押出金型を使用して380〜500℃で熱間押出を行
ない、これにより得られる表面に凹凸を成す押出板材を
冷間圧延して所定厚さの板材を得、この板材を400〜
580℃に加熱し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施し
た後、陽極酸化被膜処理することにより得られるもので
ある。本発明を工程別に説明すると例えば次の様にな
る。
アルミニウム合金製品は、鉄(Fe)1.0〜2.0
%、チタニウム(Ti)0.01〜0.5%を含有する
アルミニウム合金塊を500〜570℃で3〜6時間均
質化熱処理を施した後、押出穴に凹凸部が形成されてな
る押出金型を使用して380〜500℃で熱間押出を行
ない、これにより得られる表面に凹凸を成す押出板材を
冷間圧延して所定厚さの板材を得、この板材を400〜
580℃に加熱し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施し
た後、陽極酸化被膜処理することにより得られるもので
ある。本発明を工程別に説明すると例えば次の様にな
る。
【0007】第1工程:鋳造工程 鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム(Ti)0.
01〜0.5%を主な合金成分とし、必要に応じて添加
した微量の特殊元素を含有し、残量はアルミニウム(A
l)からなるアルミニウム合金塊(Billetなど)
を通常の連続鋳造方法に依って鋳造する。このように鋳
造したアルミニウム合金塊の含有成分別役目について以
下に説明する。
01〜0.5%を主な合金成分とし、必要に応じて添加
した微量の特殊元素を含有し、残量はアルミニウム(A
l)からなるアルミニウム合金塊(Billetなど)
を通常の連続鋳造方法に依って鋳造する。このように鋳
造したアルミニウム合金塊の含有成分別役目について以
下に説明する。
【0008】鉄(Fe)は、乳白色と灰色の陽極酸化被
膜を得るための必須元素である。これの含有量が1%未
満の場合、その発色効果が十分でなく、色相均一性を得
るのが難しくなる。2%を超過した場合、鋳造中に粗大
晶出物が形成し易くなり製品製造工程中における押出圧
延性又は成形性が顕著に低下する。これにより、鉄(F
e)の含有量を1〜2%内で管理しなければならない。
膜を得るための必須元素である。これの含有量が1%未
満の場合、その発色効果が十分でなく、色相均一性を得
るのが難しくなる。2%を超過した場合、鋳造中に粗大
晶出物が形成し易くなり製品製造工程中における押出圧
延性又は成形性が顕著に低下する。これにより、鉄(F
e)の含有量を1〜2%内で管理しなければならない。
【0009】チタニウム(Ti)は、乳白色と灰色色相
の形成には影響を及ばさないが、鋳造組織を微細にし、
押出性、圧延性および成形性を良好にし得、特に製品の
最終光沢性に影響を与える元素である。これの含有量が
0.01%未満の場合、上記効果が小さく、0.5%を
超過する場合、チタニウム(Ti)の粗大晶出物生成に
依り加工性と製品品位を低下させる結果をもたらすこと
がある。これにより、チタニウム(Ti)含有量範囲は
0.01〜0.5%とする。
の形成には影響を及ばさないが、鋳造組織を微細にし、
押出性、圧延性および成形性を良好にし得、特に製品の
最終光沢性に影響を与える元素である。これの含有量が
0.01%未満の場合、上記効果が小さく、0.5%を
超過する場合、チタニウム(Ti)の粗大晶出物生成に
依り加工性と製品品位を低下させる結果をもたらすこと
がある。これにより、チタニウム(Ti)含有量範囲は
0.01〜0.5%とする。
【0010】又、本発明におけるアルミニウム合金塊に
は必要に応じて製品の強度を高めるためMg、Si、Z
n、Cu等を添加することもでき、内応力腐食均裂性が
向上するためにCr、Mn、Zrを添加することもでき
るが、このような元素添加に依って陽極酸化被膜色調変
化が起ることがあるので、Cr、Mn、Zrは0.3%
以下、Mg、Si、Cu等は各々2%以下、Znは5%
以下の範囲内で選択するのが良い。
は必要に応じて製品の強度を高めるためMg、Si、Z
n、Cu等を添加することもでき、内応力腐食均裂性が
向上するためにCr、Mn、Zrを添加することもでき
るが、このような元素添加に依って陽極酸化被膜色調変
化が起ることがあるので、Cr、Mn、Zrは0.3%
以下、Mg、Si、Cu等は各々2%以下、Znは5%
以下の範囲内で選択するのが良い。
【0011】第2工程:均質化熱処理工程 第1工程で得たアルミニウム合金塊を500〜570℃
に加熱して3〜6時間維持すると共に均質化熱処理をす
る。
に加熱して3〜6時間維持すると共に均質化熱処理をす
る。
【0012】この様な熱処理は、良質の製品を得るため
には主要な工程であり、鋳造工程中アルミニウム合金塊
(Billet)内に形成された鋳造偏析と鋳造応力を
取除いて押出性と成形性を向上させることができる。
には主要な工程であり、鋳造工程中アルミニウム合金塊
(Billet)内に形成された鋳造偏析と鋳造応力を
取除いて押出性と成形性を向上させることができる。
【0013】加熱温度が500℃未満の場合、上記の効
果を十分に得ることができず、570℃を超過する場
合、鋳造に依って生成したAl3Fe、Al6Fe又は
AlnFe晶出物が大部分Al3Feに相変化し、向
後、陽極酸化被膜を施す際に、線紋色調でない乳白色の
単一色相だけが得られるので、500〜570℃で3〜
6時間という加熱条件が最も良好である。
果を十分に得ることができず、570℃を超過する場
合、鋳造に依って生成したAl3Fe、Al6Fe又は
AlnFe晶出物が大部分Al3Feに相変化し、向
後、陽極酸化被膜を施す際に、線紋色調でない乳白色の
単一色相だけが得られるので、500〜570℃で3〜
6時間という加熱条件が最も良好である。
【0014】第3工程:熱間押出工程 第2工程で均質処理を完了したアルミニウム合金塊(B
illet)を380〜500℃で熱間加工条件で線紋
を得るために押出穴に凹凸が形成した押出金型(直接圧
出機など)を利用して、熱間押出に依って板材表面に凹
凸部を持つ所定厚さ(一定厚さ)の押出板材を製造す
る。
illet)を380〜500℃で熱間加工条件で線紋
を得るために押出穴に凹凸が形成した押出金型(直接圧
出機など)を利用して、熱間押出に依って板材表面に凹
凸部を持つ所定厚さ(一定厚さ)の押出板材を製造す
る。
【0015】この工程は線紋を得るための本発明の最も
重要な工程であり、押出金型の押出穴に形成する凹凸の
形状に依って最終製品の線紋形状(線の間隔と幅)を決
定し得、製品特性に合わせて反復連続的に多様なる線紋
を製造することができる。
重要な工程であり、押出金型の押出穴に形成する凹凸の
形状に依って最終製品の線紋形状(線の間隔と幅)を決
定し得、製品特性に合わせて反復連続的に多様なる線紋
を製造することができる。
【0016】すなわち、金型に形成する凹凸部の形状に
従って最終製品の線紋形状(線紋の間隔、幅)を思うま
まに調整することができ、一方の面において線紋が形成
し、他方の面において線紋が無いという状態を作ること
もできる。
従って最終製品の線紋形状(線紋の間隔、幅)を思うま
まに調整することができ、一方の面において線紋が形成
し、他方の面において線紋が無いという状態を作ること
もできる。
【0017】この様に押出工程が重要なことは、アルミ
ニウム合金塊(Billet)を押出金型を通じて熱間
押出加工する過程で、金属が高温度状態下において急激
に変形し、押出金型を通過する時、金型の形状に従った
金型部位別金属の流れと熱応力分布差によって、鋳造時
に、鋳塊内に不規則的に形成していた多種類のAl−F
e金属間化合物の析出相が金型形状に従って線模様とし
て選択的に配列し得ることにある。この様な析出相配列
差は、後工程である陽極酸化被膜処理によって自然発色
色調差異を発生させる。
ニウム合金塊(Billet)を押出金型を通じて熱間
押出加工する過程で、金属が高温度状態下において急激
に変形し、押出金型を通過する時、金型の形状に従った
金型部位別金属の流れと熱応力分布差によって、鋳造時
に、鋳塊内に不規則的に形成していた多種類のAl−F
e金属間化合物の析出相が金型形状に従って線模様とし
て選択的に配列し得ることにある。この様な析出相配列
差は、後工程である陽極酸化被膜処理によって自然発色
色調差異を発生させる。
【0018】この工程における温度が380℃未満の場
合、金属の変形抵抗増加のため熱間加工性が悪く、50
0℃を超過する場合、後工程で結晶粒粗大化とオレンジ
ピール(肌荒れ)の様な組織不良を招くおそれがあるの
で、380〜500℃範囲内で熱間圧出を実施しなけれ
ばならない。
合、金属の変形抵抗増加のため熱間加工性が悪く、50
0℃を超過する場合、後工程で結晶粒粗大化とオレンジ
ピール(肌荒れ)の様な組織不良を招くおそれがあるの
で、380〜500℃範囲内で熱間圧出を実施しなけれ
ばならない。
【0019】第4工程:冷間圧延 第3工程で得た押出板材を冷間圧延して製品に必要な最
終厚さの板材を製造する。冷間圧延の方法としては、通
常の方法を用いることができる。
終厚さの板材を製造する。冷間圧延の方法としては、通
常の方法を用いることができる。
【0020】この時、冷間加工の断面減少率に従って陽
極酸化被膜後の線紋形状(線紋の鮮明度、間隔、幅)が
決定するので、必要とする製品の特性に合う加工条件を
選定しなければならない。
極酸化被膜後の線紋形状(線紋の鮮明度、間隔、幅)が
決定するので、必要とする製品の特性に合う加工条件を
選定しなければならない。
【0021】すなわち、断面減少率が80%以下では鮮
明かつ一定なる間隔の線紋を得ることができ、80%を
超過する場合は、不規則な間隔と幅を持つ線紋を得るこ
とができる。いずれもそれなりに良好な製品特性を持っ
ているので用途に応じて適当なる条件を選択し適用する
ことができる。
明かつ一定なる間隔の線紋を得ることができ、80%を
超過する場合は、不規則な間隔と幅を持つ線紋を得るこ
とができる。いずれもそれなりに良好な製品特性を持っ
ているので用途に応じて適当なる条件を選択し適用する
ことができる。
【0022】第5工程:焼鈍処理工程 圧延した板材を400〜580℃に加熱して2〜6時間
維持した後、室温度まで冷却させる。
維持した後、室温度まで冷却させる。
【0023】この様な焼鈍工程は、成形性向上のため板
材を軟化させる単純な熱処理目的以外に、陽極酸化被膜
の際における線紋色相の色調を決定する核心工程でもあ
る。すなわち、熱処理温度が500℃未満の低温である
場合は線紋の色調配列が濃い灰色−薄い灰色を呈し、熱
処理温度が500℃以上の高温である場合は線紋の色相
配列が薄い灰色−乳白色を呈するので、必要とする製品
特性に合う熱処理条件を選択すれば良い。
材を軟化させる単純な熱処理目的以外に、陽極酸化被膜
の際における線紋色相の色調を決定する核心工程でもあ
る。すなわち、熱処理温度が500℃未満の低温である
場合は線紋の色調配列が濃い灰色−薄い灰色を呈し、熱
処理温度が500℃以上の高温である場合は線紋の色相
配列が薄い灰色−乳白色を呈するので、必要とする製品
特性に合う熱処理条件を選択すれば良い。
【0024】熱処理温度が400℃未満である場合は成
形性が悪くなり、580℃を超過する場合は全体的な色
相が乳白色を呈するので鮮明な線紋を得ることが難かし
くなる。
形性が悪くなり、580℃を超過する場合は全体的な色
相が乳白色を呈するので鮮明な線紋を得ることが難かし
くなる。
【0025】第6工程:成形工程 焼鈍した板材は、希望する形状の器物に加工することも
できる。
できる。
【0026】第7工程:被膜工程 板材又は成形した器物に陽極酸化被膜処理、例えば硫酸
(H2SO4)被膜処理などの通常の処理を施す。この
時の硫酸電解液の濃度を15〜22%、電解温度を15
〜25℃、電流密度を1〜4A/dm2、電解時間を2
0〜40分とする。この様な表面処理に依って器物など
の表面に規則的でかつ連続的な乳白色、薄い灰色、濃い
灰色の線紋色相を持つ自然発色性陽極酸化被膜が生成
し、本発明が完成する。
(H2SO4)被膜処理などの通常の処理を施す。この
時の硫酸電解液の濃度を15〜22%、電解温度を15
〜25℃、電流密度を1〜4A/dm2、電解時間を2
0〜40分とする。この様な表面処理に依って器物など
の表面に規則的でかつ連続的な乳白色、薄い灰色、濃い
灰色の線紋色相を持つ自然発色性陽極酸化被膜が生成
し、本発明が完成する。
【0027】電解時間は電流密度に依って相違し、電流
密度が高い場合は上記の色相中における乳白色が黄色系
統に変化し、電流密度が低い場合は乳白色が灰色系統の
色相になる。
密度が高い場合は上記の色相中における乳白色が黄色系
統に変化し、電流密度が低い場合は乳白色が灰色系統の
色相になる。
【0028】以上のごとく製造する本発明は、特にアル
ミニウム台所用器物を始めとして、Audio製品パネ
ル、建築内外装材などの多様なる用途に活用することが
できる。
ミニウム台所用器物を始めとして、Audio製品パネ
ル、建築内外装材などの多様なる用途に活用することが
できる。
【0029】
【実施例】本発明をより一層明確にするため、以下のご
とく実施例を挙げて説明する。
とく実施例を挙げて説明する。
【0030】通常の半連続鋳造方法によって下記[表
1]に示した化学組成でアルミニウム合金塊(Bill
et φ7”)を作り、同表に示した条件で均質化熱処
理を実施した。
1]に示した化学組成でアルミニウム合金塊(Bill
et φ7”)を作り、同表に示した条件で均質化熱処
理を実施した。
【0031】このアルミニウム合金塊を1,650To
n直接圧出機(この押出金型の押出穴には凹凸部が形成
されている)を使用して12mm厚さの押出板材を製造
し、のち2段冷間圧延機を使用して2.5mm厚さの最
終板材を作り電気式焼鈍炉を利用して[表1]に示した
条件で焼鈍熱処理を行なった。
n直接圧出機(この押出金型の押出穴には凹凸部が形成
されている)を使用して12mm厚さの押出板材を製造
し、のち2段冷間圧延機を使用して2.5mm厚さの最
終板材を作り電気式焼鈍炉を利用して[表1]に示した
条件で焼鈍熱処理を行なった。
【0032】
【表1】
【0033】その後、表面脱脂処理を行って20%硫酸
水溶液(温度21℃)中で電流密度2A/dm2の電流
を流し30分間陽極酸化処理を行なった。
水溶液(温度21℃)中で電流密度2A/dm2の電流
を流し30分間陽極酸化処理を行なった。
【0034】表面に生成した陽極酸化被膜の色相を観察
した。結果を下記[表2]に示す。なお、図1は上記実
施例により形成した線紋色相を示す模式図である。
した。結果を下記[表2]に示す。なお、図1は上記実
施例により形成した線紋色相を示す模式図である。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、規則的に
配列した自然発色性線紋色相を表面に持つアルミニウム
合金製品を得ることができ、これを反復製造して多様多
種なる変化性が有って美麗な外観を持つ製品を得ること
ができる。
配列した自然発色性線紋色相を表面に持つアルミニウム
合金製品を得ることができ、これを反復製造して多様多
種なる変化性が有って美麗な外観を持つ製品を得ること
ができる。
【図1】実施例により形成した線紋の模式図である。
A、B、C、D……線紋
Claims (2)
- 【請求項1】鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム
(Ti)0.01〜0.5%を含有するアルミニウム合
金塊を500〜570℃で3〜6時間均質化熱処理を施
した後、押出穴に凹凸部が形成されてなる押出金型を使
用して380〜500℃で熱間押出を行ない、これによ
り得られる表面に凹凸を成す押出板材を冷間圧延して所
定厚さの板材を得、この板材を400〜580℃に加熱
し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施した後、陽極酸化
被膜処理する自然発色性線紋色相を持つアルミニウム合
金製品の製造方法。 - 【請求項2】鉄(Fe)1.0〜2.0%、チタニウム
(Ti)0.01〜0.5%を含有するアルミニウム合
金塊を500〜570℃で3〜6時間均質化熱処理を施
した後、押出穴に凹凸部が形成されてなる押出金型を使
用して380〜500℃で熱間押出を行ない、これによ
り得られる表面に凹凸を成す押出板材を冷間圧延して所
定厚さの板材を得、この板材を400〜580℃に加熱
し2〜6時間維持して焼鈍熱処理を施した後、陽極酸化
被膜処理することにより得られる自然発色性線紋色相を
持つアルミニウム合金製品。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1993-849 | 1993-01-19 | ||
KR1019930000849A KR950012424B1 (ko) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 자연발색성 줄무늬색상을 가지는 알미늄합금제품 제조용 판재의 제조방법 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06272079A true JPH06272079A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=19349925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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