JPH06175399A - トナー用樹脂組成物及びトナー - Google Patents

トナー用樹脂組成物及びトナー

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JPH06175399A
JPH06175399A JP43A JP32778492A JPH06175399A JP H06175399 A JPH06175399 A JP H06175399A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32778492 A JP32778492 A JP 32778492A JP H06175399 A JPH06175399 A JP H06175399A
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JP
Japan
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toner
weight
molecular weight
thermoplastic polyester
parts
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JP43A
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Inventor
Takuo Suzuki
卓夫 鈴木
Tsunehiro Masaoka
恒博 正岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着性に優れ、しかも高温高湿の環境下でも
安定した画像が得られるトナー用樹脂組成物及びトナー
を得る。 【構成】 熱可塑性ポリエステルに、エチレン又はプロ
ピレンとα−オレフィンとの共重合体1〜35重量%を
含有させる。上記のビニル系共重合体はスチレン系単量
体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル単量体を構成
単位として含み、その分子量分布が唯一のピークを有す
る曲線からなり、且つ分子量1×103 〜8×104
領域に極大を有する。また、上記のα−オレフィン共重
合体は140℃での溶融粘度が1万ポイズ以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真等に使用す
るトナー用樹脂組成物及びトナーに関し、さらに詳しく
いえば、静電荷像を現像する方法において、乾式現像方
式に使用するトナー用樹脂組成物及びトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真等において、静電荷像を現像す
る方法として、乾式現像方式が多用されている。この乾
式現像方式では、バインダーとなるトナー用樹脂にカー
ボンブラック等の着色剤を分散させた微粉末に、鉄粉や
ガラスビーズ等のキャリアーを混合した摩擦帯電性のト
ナー(現像剤)、或いはトナー用樹脂にカーボンブラッ
ク等の着色剤とマグネタイト等の磁性粉とを含有させた
磁性トナーが用いられる。
【0003】複写物を得るには、通常、感光体上に静電
潜像を形成し、この静電潜像に摩擦帯電性のトナーや磁
性トナーを電気的に付着させて現像し、ここで得られる
トナー像を用紙等のシート上に転写し、その後トナーに
対して離型性を有する熱圧ローラーで定着させて永久可
視像とする。
【0004】この熱圧ローラー定着法においては、消費
電力等の経済性の向上、複写速度の上昇、用紙等のカー
ル防止等のため、より低温で定着可能な定着性の良好な
トナーが要求されている。
【0005】この種のトナーにおいて、バインダーとな
るトナー用樹脂としては、スチレン−(メタ)アクリル
酸エステル共重合体のようなスチレン系樹脂及び熱可塑
性ポリエステル樹脂が広く使用されている。特に、熱可
塑性ポリエステル樹脂は、定着性(低温定着性及び画像
強度)の点で優れている(例えば、特開平1−1567
59号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱可塑性ポリ
エステル樹脂を用いたトナーは、高温高湿の環境下では
トナーが吸湿して帯電量が変化し、画像濃度が変化しや
すいという欠点がある(特昭57−54947号公報参
照)。しかも、年々複写機等の高速化が進んでおり、熱
可塑性ポリエステル樹脂を用いたトナーであっても、十
分な定着性が得られなくなってきている。
【0007】この発明は、上記の問題を解決するもの
で、その目的とするところは、定着性に優れ、しかも高
温高湿の環境下でも安定した画像が得られるトナー用樹
脂組成物及びトナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明のトナー用樹脂組成物は、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂を主成分とするバインダー樹脂に、140℃
での溶融粘度が1万ポイズ以下のエチレン又はプロピレ
ンとα−オレフィンとの共重合体1〜35重量%が含有
されている。また、この発明のトナーは、上記のトナー
用樹脂組成物を用いて得られる。
【0009】この発明において、熱可塑性ポリエステル
樹脂としては、この種のトナーに使用されている公知の
熱可塑性ポリエステル樹脂、例えばジカルボン酸と二価
アルコールとを縮重合して得られる熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、或いはこのような熱可塑性ポリエステル樹脂に
ビニル系モノマーをグラフト重合して得られる熱可塑性
ポリエステル樹脂が用いられる。
【0010】ここで、ジカルボン酸としては、マレイン
酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン
酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、マロン酸、ドデカン二酸又はこれ等
の無水物又は低級アルコールとのエステル等が挙げられ
る。
【0011】また、二価アルコールとしては、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
−ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)
シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェ
ノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポ
リオキシプロピレン化ビスフェノールA等が挙げられ
る。
【0012】なお、低温定着性が損なわれない範囲で、
ジカルボン酸には、トリメリット酸、ピロメリット酸な
どの三価以上のカルボン酸を若干併用することができ
る。また、二価アルコールには、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの三価以上
のアルコールを若干併用することができる。
【0013】また、グラフト重合に用いるビニル系モノ
マーとしては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレン、その他メタクリル酸メチル、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げ
られる。
【0014】このような熱可塑性ポリエステル樹脂の分
子量は、この種のトナーに使用されている公知の熱可塑
性ポリエステル樹脂の範囲のものであればよい。特に、
分子量分布曲線において、分子量1×103 〜8×10
4 の領域に極大を有し、且つ分子量1×105 〜8×1
6 の領域に極大又は肩を有するか、或いはゲル分(溶
剤不溶分)が5〜50重量%であることが好ましい。
【0015】低分子量側の極大での分子量が上記の範囲
より小さいとトナー粒子が凝集することがあり、また上
記の範囲より大きいと定着性が低下することがある。ま
た、高分子量側の極大又は肩での分子量が上記の範囲よ
り小さいと耐オフセット性が悪化することがあり、また
上記の範囲より大きいと定着性が低下することがある。
【0016】また、分子量分布曲線が低分子量部分と高
分子量部分との二山に形成されている場合には、高分子
量重合体成分の含有量が15重量%よりも少ないと、耐
オフセット性の低下を生じることがある。
【0017】また、この発明に用いる熱可塑性ポリエス
テル樹脂は、トナー粒子の凝集性の点から、この樹脂が
結晶性の場合は融点が50℃以上であることが好まし
く、この樹脂が非結晶性の場合はガラス転移点が50℃
以上であることが好ましい。
【0018】なお、熱可塑性ポリエステル樹脂には、こ
の発明の目的及び効果を達成し得る範囲内で、スチレン
系樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、オレフィン
樹脂、エポキシ樹脂等のバインダー樹脂が配合されてい
てもよい。
【0019】この発明においては、上記の熱可塑性ポリ
エステル樹脂を主成分とするバインダー樹脂は、一般に
トナー用樹脂中に15〜99重量%含有される。そし
て、このような熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分とす
るバインダー樹脂に、140℃での溶融粘度が1万ポイ
ズ以下のエチレン又はプロピレンとα−オレフィンとの
共重合体(以下、α−オレフィン共重合体という)が1
〜35重量%含有される。
【0020】α−オレフィン共重合体の140℃での溶
融粘度が1万ポイズを越えると粘度が高すぎるため低温
で十分に流動することができず、より低温で定着させる
ことができなくなる。特に、140℃での溶融粘度は1
000ポイズ以下が好ましい。なお、溶融粘度は一般に
B型粘度計で測定される。
【0021】また、トナー用樹脂組成物中のα−オレフ
ィン共重合体の含有量が、1重量%未満ではその効果が
ほとんど得られず、逆に含有量が35重量%を超えると
樹脂組成物が強靱となり微粉砕してトナーとすることが
できなくなる。このα−オレフィン共重合体の好ましい
含有量は3〜25重量%である。
【0022】α−オレフィン共重合体を構成する成分比
率は特に限定されるものではないが、エチレン又はプロ
ピレンの成分が50mol%以上であるのが好ましく、
70mol%以上がさらに好ましい。また、α−オレフ
ィン成分が著しく少ないと、結晶性が増しビニル系共重
合体との分散性が悪くなることがあるので、α−オレフ
ィン成分は4mol%以上含まれていることが好まし
い。
【0023】このα−オレフィン共重合体中のα−オレ
フィンとしては、ブテン、ペンテン、ヘキセン、メチル
ペンテン、テトラデセン、ペンタデセン等の単独または
二種以上が使用できるが、炭素数7以下のα−オレフィ
ンが好ましく、特にブテンが好ましい。また、エチレン
又はプロピレンが高度にブロック化していると結晶性が
増し、ビニル系重合体との分散性が悪くなることがある
ので、エチレン又はプロピレンとα−オレフィンとの共
重合体はランダム共重合に近いことが望ましい。
【0024】また、このα−オレフィン共重合体は、あ
まりにも低分子量であると熱可塑性ポリエステル樹脂を
主成分とするバインダー樹脂を可塑化してトナーの保存
性が悪化したり、樹脂組成物の強度が著しく低下して白
地汚れを発生させたり、過粉砕による細かい微粉が発生
して定着したトナーが用紙等のシートの界面で凝集破壊
を起こす可能性があるので、その重量平均分子量は10
00以上が好ましく、2000以上がさらに好ましい。
また、樹脂組成物の粉砕性及び分散相溶性の点から、数
平均分子量は8万以下が好ましく、4万以下がさらに好
ましい。
【0025】この熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分と
するバインダー樹脂に、α−オレフィン共重合体を含有
させてトナー用樹脂組成物及びトナーを製造するには、
例えば、前記のビニル系共重合体にα−オレフィン共重
合体を配合し、その他着色剤等の従来公知のトナー用添
加剤を配合し、リボンブレンダー、ヘンセルミキサー等
で混合し、これをロールミル、ニーダー、押出機等を用
いて混練した後、冷却して微粉砕する方法が採用され
る。
【0026】熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分とする
バインダー樹脂にα−オレフィン共重合体をより均一に
含有させるために、両者を適当な溶剤に溶解分散した上
で脱溶剤したり、α−オレフィン共重合体の存在下で上
記熱可塑性ポリエステル樹脂重合するのが好ましい。
【0027】着色剤としては、白黒画像を得るためトナ
ーには、カーボンブラック等が使用されるが、白黒画像
を得るためトナーのみならず、カラー画像を得るための
カラートナーを得ることもできる。
【0028】カラートナー用の着色剤としては、例えば
C.I.ソルベントレッド、C.I.ピグメントレッ
ド、C.I.ディスパーレッド、C.I.ピグメントバ
イオレッド、C.I.ソルベントイエロー、C.I.ピ
グメントイエロー、C.I.ディスパーイエロー、C.
I.ソルベントブルー、C.I.ピグメントブルー等が
配合される。
【0029】また、磁性粉を配合して磁性トナーを得る
こともできる。磁性粉としては、マグネタイト、フェラ
イト、ヘマタイト等の鉄、亜鉛、コバルト、ニッケル、
マンガンなどの強磁性を示す合金又は化合物の粉末が配
合される。
【0030】また、帯電制御剤としてニグロシン、スピ
ロンブラック(保土ケ谷化学社製)等の染料や、その他
フタロシアニン系の顔料、ジ−t−ブチルサリチル酸の
クロム錯体、4級アンモニウム塩等を配合することがで
きる。
【0031】さらに、離型作用のあるポリプロピレンワ
ックス、低分子ポリエチレン、その他脂肪族アミド、ビ
ス脂肪族アミド、金属石鹸、パラフィン等が配合されて
もよい。また、トナー粒子の流動性を上げるために疎水
性シリカ等を後添加してもよい。
【0032】
【作用】熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分とするバイ
ンダー樹脂に、140℃での溶融粘度が1万ポイズ以下
のエチレン又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合
体1〜35重量%を含有させると、このα−オレフィン
共重合体は溶融時に低粘度となり、しかも高温高湿下で
も吸湿しにくいので、トナーの溶融粘度が下がりより低
温で定着可能となり、しかも帯電量の変化が小さくなり
高温高湿下でも安定した画像を形成するトナー用樹脂組
成物及びトナーを得ることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示す。実施例1 フマル酸36重量部とビスフェノールA64重量部とを
縮重合して得られた熱可塑性ポリエステル樹脂(重量平
均分子量1万、数平均分子量5千)70重量部と、これ
と同じ組成の熱可塑性ポリエステル樹脂(重量平均分子
量60万、数平均分子量20万)30重量部とを、トル
エン溶剤に溶解して均一にした後、加熱減圧下でトルエ
ンを除去して両者を均一に混合して、分子量8千及び4
0万に極大を有し、ガラス転移点62℃の熱可塑性ポリ
エステル樹脂組成物を得た。
【0034】この熱可塑性ポリエステル樹脂組成物80
重量部と、140℃での溶融粘度27ポイズ、重量平均
分子量4万、数平均分子量1万、ブテン含有量7mol
%のエチレン−ブテン共重合体(DT024:三井石油
化学社製)20重量部とを、トルエン溶剤に溶解して均
一にした後、加熱減圧下でトルエンを除去して両者を均
一に混合して、トナー用樹脂組成物を得た。
【0035】このトナー用樹脂組成物100重量部と、
カーボンブラック(MA−100:三菱化成社製)5重
量部と、スピロンブラックTHR(保土ケ谷化学社製)
1重量部と、ポリプロピレンワック(550P:三洋化
成社製)2重量部とを、ロールミルで溶融混練し、冷却
後粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕して平均粒度
約12〜15μm のトナー粉末を得た。
【0036】このトナー粉末に、疎水性シリカ粉末(R
−972:日本アエロジル社製)0.3重量部を添加し
てトナーを作製した。このトナー10gを100mlの
サンプル瓶に取り、50℃の恒温槽中に8時間放置した
後、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)で凝集
度を測定したところ、凝集は認められなかった。
【0037】また、このトナー4重量部と平均粒径が約
50〜80μm の鉄粉キャリアー96重量部とを均一に
混して現像剤を作り、この現像剤を用いて複写物を得
た。使用した電子写真複写機はコニカ社製のU−Bix
−2500を熱圧ローラーの温度が変えられるように改
造したものである。定着温度は、電子写真複写機の加熱
ローラーの設定温度を種々変えて複写物をタイプライタ
ー用砂消しゴムで摩擦したとき、複写画の濃度が変化す
る時の設定温度とした。このトナーの定着温度は140
℃で十分に低かった。
【0038】オフセット発生温度は、電子写真複写機の
熱ローラーの設定温度を種々変えてオフセットの発生す
る時の設定温度とした。なお、この試験はロールの耐熱
性を考慮して200℃で打ち切った。このトナーのオフ
セット発生温度は200℃以上で十分に高かった。
【0039】また、170℃で定着した画像をガーゼで
擦ってもトナーがのっていない白地部分の汚れは認めら
れず画像強度は良好であった。さらに、前記の現像剤を
40℃、湿度70%RHの雰囲気に1日放置した後、こ
の現像剤を用いて複写物を得が、画像濃度の低下は見ら
れず均一な画像であった。
【0040】実施例2 フマル酸35重量部とビスフェノールA65重量部とを
縮重合して得られた熱可塑性ポリエステル樹脂(重量平
均分子量2万、数平均分子量6千)65重量部と、これ
と同じ組成の熱可塑性ポリエステル樹脂(重量平均分子
量50万、数平均分子量15万)35重量部とを、トル
エン溶剤に溶解して均一にした後、加熱減圧下でトルエ
ンを除去して両者を均一に混合して、分子量1万及び3
0万に極大を有し、ガラス転移点65℃の熱可塑性ポリ
エステル樹脂組成物を得た。
【0041】この熱可塑性ポリエステル樹脂組成物90
重量部と、140℃での溶融粘度28ポイズ、重量平均
分子量5万、数平均分子量1.5万、ブテン含有量8m
ol%のエチレン−ブテン共重合体(DT032:三井
石油化学社製)10重量部とを、トルエン溶剤に溶解し
て均一にした後、加熱減圧下でトルエンを除去して両者
を均一に混合して、トナー用樹脂組成物を得た。
【0042】このトナー用樹脂組成物100重量部と、
カーボンブラック(MA−100:三菱化成社製)5重
量部と、スピロンブラックTHR(保土ケ谷化学社製)
1重量部と、ポリプロピレンワック(660P:三洋化
成社製)3重量部とを、ロールミルで溶融混練し、冷却
後粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕して平均粒度
約12〜15μm のトナー粉末を得た。
【0043】このトナー粉末に疎水性シリカ粉末(R−
972:日本アエロジル社製)0.3重量部を添加して
トナーを作製した。このトナー粉末に、疎水性シリカ粉
末(R−972:日本アエロジル社製)0.3重量部を
添加してトナーを作製した。このトナーを用いて実施例
1と同様にして性能を評価した。このトナーは、凝集は
認めらず、定着温度は140℃で十分に低く、オフセッ
ト発生温度は200℃以上で十分に高かった。
【0044】また、170℃で定着した画像をガーゼで
擦ってもトナーがのっていない白地部分の汚れは認めら
れなかった。さらに、前記の現像剤を40℃、湿度70
%RHの雰囲気に1日放置した後、この現像剤を用いて
複写物を得たが、画像濃度の低下は見られず均一な画像
であった。
【0045】実施例3 イソフタル酸14重量部とトリメリット酸14重量部と
ポリオキシプロピレン−2,2−ビス−4−ヒドロキシ
フェニルプロパン72重量部とを縮重合して得られた熱
可塑性ポリエステル樹脂(重量平均分子量20万、数平
均分子量1万、ゲル分15重量%)42重量部と、14
0℃での溶融粘度28ポイズ、重量平均分子量5万、数
平均分子量1.5万、ブテン含有量8mol%のエチレ
ン−ブテン共重合体(DT032:三井石油化学社製)
8重量部とを、ボールミルで溶融混練し粉砕してトナー
用樹脂組成物を得た。
【0046】このトナー用樹脂組成物50重量部と、マ
グネタイト(平均粒径0.3μm )50重量部と、カー
ボンブラック(MA−100:三菱化成社製)2重量部
と、ニグロシン1重量部と、ポリプロピレンワック(5
50P:三洋化成社製)2重量部とを、ボールミルで粉
砕混合しロールミルで溶融混練し、冷却後粗粉砕し、さ
らにジェットミルで微粉砕して平均粒径約12〜15μ
m の磁性トナー粉末を得た。
【0047】この磁性トナー粉末に疎水性シリカ粉末
(R−972:日本アエロジル社製)0.3重量部を添
加して磁性トナーを作製した。この磁性トナーを用いて
実施例1と同様にして性能を評価した。なお、使用した
電子写真複写機はシャープ社製のSF−700を熱圧ロ
ーラーの温度が変えられるように改造したものである。
この磁性トナーは、凝集は認めらず、定着温度は140
℃で十分に低く、オフセット発生温度は200℃以上で
十分に高かった。
【0048】また、170℃で定着した画像をガーゼで
擦ってもトナーがのっていない白地部分の汚れは認めら
れなかった。さらに、前記の現像剤を40℃、湿度70
%RHの雰囲気に1日放置した後、この現像剤を用いて
複写物を得たが、画像濃度の低下は見られず均一な画像
であった。
【0049】比較例1 実施例1において、エチレン−ブテン共重合体(DT0
24:三井石油化学社製)を全く配合しなかった。それ
以外は実施例1と同様に行った。このトナーは、凝集は
認めらず、オフセット発生温度は200℃以上であった
が、定着温度は150℃でやや高かった。
【0050】また、170℃で定着した画像をガーゼで
擦ってもトナーがのっていない白地部分の汚れは認めら
れなかった。しかし、前記の現像剤を40℃、湿度70
%RHの雰囲気に1日放置した後、この現像剤を用いて
複写物を得たが、この場合、画像濃度の低下が見られ、
画像は不均一であった。
【0051】比較例2 実施例1において、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物8
0重量部に替えて、スチレン80重量部とアクリル酸n
−ブチル20とを共重合して得られたスチレン系共重合
体(重量平均分子量1万、数平均分子量5千)70重量
部と、これと同じ組成のスチレン系共重合体(重量平均
分子量60万、数平均分子量20万)30重量部とを、
トルエン溶剤に溶解して均一にした後、加熱減圧下でト
ルエンを除去して両者を均一に混合して得られたスチレ
ン系共重合体80重量部を用いた。また、エチレン−ブ
テン共重合体(DT024:三井石油化学社製)を全く
配合しなかった。それ以外は実施例1と同様に行った。
【0052】このトナーは、凝集は認めらず、オフセッ
ト発生温度は200℃以上であったが、定着温度は16
0℃で高かった。
【0053】また、170℃で定着した画像をガーゼで
擦ってもトナーがのっていない白地部分の汚れが認めら
れた。なお、前記の現像剤を40℃、湿度70%RHの
雰囲気に1日放置した後、この現像剤を用いて複写物を
得たが、画像濃度は低下が見られず、画像は均一であっ
た。
【0054】比較例3 実施例2において、エチレン−ブテン共重合体(DT0
32:三井石油化学社製)10重量部を90重量部に変
更した。この場合、粉砕性が悪く良好なトナー粉末を得
ることができなかった。
【0055】比較例3 実施例2において、エチレン−ブテン共重合体(DT0
32:三井石油化学社製)10重量部に替えて、140
℃での溶融粘度3万ポイズ、平均分子量約20万、ブテ
ン含有量8mol%のエチレン−ブテン共重合体(タフ
マーA A−4085:三井石油化学社製)10重量部
を用いた。この場合、粉砕性がやや悪く平均粒径は約1
2〜15μm であった。それ以外は実施例2と同様に行
った。
【0056】このトナーは、凝集は認めらず、オフセッ
ト発生温度は200℃以上で十分に高かったが、定着温
度は170℃でかなり高かった。
【0057】また、170℃で定着した画像をガーゼで
擦ってもトナーがのっていない白地部分の汚れが認めら
れた。なお、前記の現像剤を40℃、湿度70%RHの
雰囲気に1日放置した後、この現像剤を用いて複写物を
得たが、画像濃度は低下が見られず、画像は均一であっ
た。
【0058】
【発明の効果】上述の通り、この発明のトナー用樹脂組
成物及びトナーは、熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分
とするバインダー樹脂に、140℃での溶融粘度が1万
ポイズ以下のエチレン又はプロピレンとα−オレフィン
との共重合体1〜35重量%が含有されており、それに
より定着性(低温定着性及び画像強度)に優れ、しかも
高温高湿の環境下でも安定した画像を得ることができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂を主成分とす
    るバインダー樹脂に、140℃での溶融粘度が1万ポイ
    ズ以下のエチレン又はプロピレンとα−オレフィンとの
    共重合体1〜35重量%が含有されていることを特徴と
    するトナー用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトナー用樹脂組成物を用
    いたトナー。
JP43A 1992-12-08 1992-12-08 トナー用樹脂組成物及びトナー Pending JPH06175399A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08152735A (ja) * 1994-11-30 1996-06-11 Konica Corp 静電像現像用トナー及びそれを用いるトナー画像定着方法

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JPH08152735A (ja) * 1994-11-30 1996-06-11 Konica Corp 静電像現像用トナー及びそれを用いるトナー画像定着方法

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