JPH06174571A - 力/加速度の検出装置 - Google Patents

力/加速度の検出装置

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JPH06174571A
JPH06174571A JP4352613A JP35261392A JPH06174571A JP H06174571 A JPH06174571 A JP H06174571A JP 4352613 A JP4352613 A JP 4352613A JP 35261392 A JP35261392 A JP 35261392A JP H06174571 A JPH06174571 A JP H06174571A
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acceleration
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    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
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    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/084Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass the mass being suspended at more than one of its sides, e.g. membrane-type suspension, so as to permit multi-axis movement of the mass

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異方性エッチングにより安価に製造すること
ができ、しかも他軸との間での干渉が生じない正確な検
出が可能な力/加速度の検出装置を提供する。 【構成】 シリコン基板(110)面に、異方性エッチ
ングを施して八角形の環状溝を掘り、厚みの小さな可撓
部22を形成する。周囲の固定部21を固定し、中央の
作用部23の点Pに作用した力をXYZ三次元座標系の
各軸方向成分ごとに検出する。X軸方向成分は、X軸に
対してθ3だけずれた配置軸V上に配置された4つの抵
抗素子Rx1〜Rx4の抵抗値の変化により検出する。
Y軸方向成分は、Y軸に対してθ3だけずれた配置軸W
上に配置された4つの抵抗素子Ry1〜Ry4の抵抗値
の変化により検出する。Z軸方向成分は、4つの抵抗素
子Rz1〜Rz4の抵抗値の変化により検出する。θ3
を適当に設定することにより、他軸との間の干渉を相殺
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は力/加速度の検出装置、
特に、半導体基板上に形成した抵抗素子の抵抗値の変化
に基づいて、作用した力や加速度を検出する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体基板上に形成された抵抗素
子を利用して、力、加速度、磁気などの物理量を検出す
る装置が開発され実用化に至っている。たとえば、特許
協力条約に基づく国際公開WO88/08522号公報
には、シリコン基板上の所定位置に不純物を拡散するこ
とにより複数の抵抗素子を形成し、これら抵抗素子の抵
抗値の変化に基づいて、XYZ三次元座標系における各
軸方向成分の力、加速度、磁気を検出する装置が開示さ
れている。また、特開平3−202778号公報および
特開平4−84725号公報には、シリコン基板に環状
溝を形成し、この環状溝の上方に形成した抵抗素子を用
いて、加速度の多軸方向成分を検出する装置が開示され
ている。更に、特開平4−81630号公報には、この
ような加速度検出装置の大量生産に適した製造方法が開
示されている。
【0003】これらの検出装置の特徴は、半導体基板の
下面に環状溝を掘ることにより、他の部分より薄い可撓
部を形成し、この可撓部に抵抗素子を形成する点にあ
る。この半導体基板に力が加わると、可撓部に撓みが生
じ抵抗素子が機械的な変形を生じる。半導体抵抗素子に
は、このような機械的な変形によって、抵抗値が変化す
るピエゾ抵抗効果の性質が見られる。そこで、この抵抗
素子の抵抗値の変化を検出することにより、作用した力
の方向および大きさを検出することができる。半導体基
板に錘を付加しておけば、この錘に作用した加速度を力
として検出することができ、錘の代わりに磁性体を付加
しておけば、この磁性体に作用した磁気を力として検出
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した検出装置を製
造する場合、半導体基板に環状溝(本明細書では、「環
状」という文言は、円環状に限らず、方環状、その他の
特殊な環状も含む意味で用いている)を掘る工程が必要
になる。この環状溝は、円形であることが望ましい。な
ぜなら、この環状溝形成部がそのまま可撓部となり、機
械的な変形を生じる重要な役割を果たす部分となるた
め、偏りのない均一な応力分散を行うためには、円形の
環状溝が理想的である。しかしながら、半導体基板上に
円形の環状溝を掘るような加工は非常に困難である。大
量生産を行うのであれば、物理的な切削加工は不適当で
ある。そこで、化学的なエッチング加工を行うことにな
るが、溝を円形にするためには等方性エッチングを行わ
ざるを得ず、溝の深さの制御などに高度な技術が必要に
なる。また、ドライエッチングを行う方法も考えられる
が、エッチング処理に必要な時間が長くかかるため、生
産性が低下するという問題が生じる。
【0005】一方、異方性エッチングを行えば、比較的
容易に短時間で加工を行うことができ、量産性に向いて
いる。ところが、異方性エッチングでは、円環状の溝を
得ることができないという問題がある。たとえば、ピエ
ゾ抵抗係数が比較的大きなシリコン基板の(110)面
に対して、KOH,ヒドラジン,EPW(エチレンジア
ミン・ピロカテコール・ウォータ)などのエッチング溶
液を用いた異方性エッチングを行うと、八角形の環状溝
が形成される。しかも、正八角形ではなく、若干いびつ
な八角形の環状溝となる。このように、溝が円環状でな
い場合には、各軸方向成分の検出値に、他軸成分が影響
を及ぼす干渉現象が起こり、各軸ごとに独立した正確な
検出値を得ることができなくなる。このような干渉現象
を取り除くために、たとえば、特開平3−276072
号公報には、特殊な信号処理回路が開示されているが、
このような信号処理回路を用いれば、それだけ装置のコ
ストが高くなってしまう。
【0006】そこで本発明は、異方性エッチングにより
安価に製造することができ、しかも他軸との間での干渉
が生じない正確な検出が可能な力/加速度の検出装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願第1の発明は、半導体基板の一方の面に環状
溝を掘ることにより可撓性をもった可撓部を形成し、半
導体基板の他方の面の可撓部にピエゾ抵抗効果を有する
抵抗素子を配し、可撓部に撓みを生じさせるように作用
した力または加速度の所定の検出軸方向成分を、この抵
抗素子の抵抗値の変化に基づいて検出する力/加速度の
検出装置において、異方性エッチング法を用いることに
より多角形状の環状溝を形成し、所定の検出軸に対して
所定角度ずれた位置に配置軸を定義し、この配置軸上
に、かつ、この配置軸に沿った方向に、抵抗素子を配置
するようにし、しかも所定の検出軸方向成分に関する検
出感度が最大となるように所定角度を設定するようにし
たものである。
【0008】(2) 本願第2の発明は、上述の第1の発
明に係る検出装置において、半導体基板としてシリコン
基板を用い、しかもこの基板の(110)面に対して環
状溝を掘り、所定の検出軸から<001>方向に向かっ
て所定角度ずれた位置に配置軸を定義するようにしたも
のである。
【0009】(3) 本願第3の発明は、上述の第2の発
明に係る検出装置において、抵抗素子を配する面内で、
<001>方向に対して45°をなす方向にX軸を、こ
のX軸に直交する方向にY軸を、それぞれ定義し、更
に、X軸を前記<001>方向に近付ける方向に所定角
度だけずらしたV軸と、Y軸を前記<001>方向に近
付ける方向に所定角度だけずらしたW軸と、を定義し、
V軸上に配した抵抗素子によりX軸方向成分の検出を行
い、W軸に配した抵抗素子によりY軸方向成分の検出を
行うように構成したものである。
【0010】(4) 本願第4の発明は、半導体基板の一
方の面に環状溝を掘ることにより可撓性をもった可撓部
を形成し、半導体基板の他方の面の可撓部にピエゾ抵抗
効果を有する抵抗素子を配し、可撓部に撓みを生じさせ
るように作用した力または加速度の所定の検出軸方向成
分を、この抵抗素子の抵抗値の変化に基づいて検出する
力/加速度の検出装置において、異方性エッチング法を
用いることにより多角形状の環状溝を形成し、所定の検
出軸上に所定角度だけ傾斜させて抵抗素子を配置するよ
うにし、しかも所定の検出軸方向成分に関する検出感度
が最大となるように所定角度を設定するようにしたもの
である。
【0011】(5) 本願第5の発明は、上述の第4の発
明に係る検出装置において、半導体基板としてシリコン
基板を用い、しかもこの基板の(110)面に対して環
状溝を掘り、検出軸上に<001>方向に向かって所定
角度だけ傾斜させた向きに抵抗素子を配置したものであ
る。
【0012】(6) 本願第6の発明は、上述の第5の発
明に係る検出装置において、抵抗素子を配する面内で、
<001>方向に対して45°をなす方向にX軸を、こ
のX軸に直交する方向にY軸を、それぞれ定義し、X軸
上に<001>方向に向かって所定角度だけ傾斜させた
向きに配置した抵抗素子によりX軸方向成分の検出を行
い、Y軸上に<001>方向に向かって所定角度だけ傾
斜させた向きに配置した抵抗素子によりY軸方向成分の
検出を行うように構成したものである。
【0013】
【作 用】半導体基板上において互いに直交するX軸お
よびY軸を定義し、この基板に作用する力/加速度の各
軸方向成分を検出する場合、従来は、X軸方向成分につ
いてはX軸上にX軸に沿って配置された抵抗素子を用い
て検出し、Y軸方向成分についてはY軸上にY軸に沿っ
て配置された抵抗素子を用いて検出する必要があると考
えられていた。確かに、円環状の溝によって可撓部が形
成されている場合には、このような従来の考え方に基づ
いて抵抗素子を配置すれば、ほぼ十分な精度の検出結果
が得られる。しかしながら、異方性エッチングにより形
成される不規則な形状の溝によって可撓部が形成されて
いる場合には、抵抗素子を従来どおりに配置すると、他
軸との間に干渉が生じてしまう。
【0014】本願発明者は、抵抗素子の配置軸を検出軸
に対してずらすことにより、この多軸間干渉を抑えるこ
とができる事実を発見し、この事実を実験により確認し
た。より具体的には、単結晶シリコンの(110)面を
主面とする基板の下面に、異方性エッチングにより、八
角形の環状溝を形成し、この基板の上面に、<001>
方向に対して45°をなす方向にX軸を、このX軸に直
交する方向にY軸を、それぞれ定義した場合、各軸方向
成分を検出するための抵抗素子を、この各軸上に各軸に
沿って配置するのではなく、<001>方向にややずら
して配置することにより、他軸との間に干渉のない理想
的な出力が得られることが確認できた。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。はじめに、円環状の溝が形成された従来の力/
加速度の検出装置の構造および動作について簡単に説明
する。図1および図2は、この従来装置の断面図および
上面図であり、図2に示す装置を切断線A−Aに沿って
切った断面が図1に対応する。半導体基板10は、正方
形に切断された単結晶シリコンの基板であり、下面には
円環状の溝が掘られている。ここでは、この半導体基板
10の周囲の部分を固定部11、円環状の溝によって他
の部分より薄くなり可撓性を有するようになった部分を
可撓部12、中央の部分を作用部13と呼ぶことにす
る。固定部11を被検出箇所に固定し、作用部13の作
用点Pに所定の力を作用させると、この力によって可撓
部12に撓みが生じる。この装置は、こうして生じた撓
みを、可撓部12の上面に形成された複数の抵抗素子で
検出するものである。作用点Pに錘を付加しておけば、
この錘に作用した加速度を、作用点Pに作用した力とし
て検出することができる。
【0016】いま、図2に示すように、この半導体基板
10の上面に、作用点Pの上方において直交するX軸お
よびY軸を定義し、作用点Pを通り、XY両軸に対して
垂直な方向(図2において紙面垂直上方)にZ軸を定義
する。すなわち、半導体基板10の上面はXY平面に含
まれる面ということになる。このような定義を行った場
合、この装置では、作用点Pに加わった力について、X
YZ三次元座標系における各軸方向成分の検出が可能で
ある。具体的には、X軸方向成分についての検出を行う
ために、X軸上にX軸に沿って4つの抵抗素子Rx1〜
Rx4が形成され、Y軸方向成分についての検出を行う
ために、Y軸上にY軸に沿って4つの抵抗素子Ry1〜
Ry4が形成され、Z軸方向成分についての検出を行う
ために、図の切断線A−A上にこの切断線に沿って4つ
の抵抗素子Rz1〜Rz4が形成されている。もっと
も、Z軸方向成分の検出を行うための4つの抵抗素子R
z1〜Rz4は、必ずしもこの位置に配置する必要はな
く、X軸の近傍にX軸に沿って配置してもよいし、Y軸
の近傍にY軸に沿って配置してもよい。
【0017】さて、これらの各抵抗素子は、実際にはシ
リコン基板の所定位置に不純物を拡散した層として形成
されるものであり、機械的変形により電気抵抗が変化す
るというピエゾ抵抗効果を有する。各抵抗素子は、いず
れも可撓部12上に形成されており、作用点Pに加わっ
た力により可撓部12が撓みを生じると、機械的変形を
生じる。検出に寄与する機械的変形には、伸びる方向の
変形と縮む方向の変形とがあり、いずれの変形かに基づ
いて電気抵抗の変化の極性が決定される。そこで、図3
に示すようなブリッジ回路を構成することにより、作用
点Pに加わった力の各軸方向成分の検出が可能になる。
すなわち、X軸方向成分については、抵抗素子Rx1〜
Rx4を図3(a) に示すようなブリッジ回路に組み、電
源30から所定の電圧を印加すれば、電位差計31の出
力電圧Vxとして検出することができる。また、Y軸方
向成分については、抵抗素子Ry1〜Ry4を図3(b)
に示すようなブリッジ回路に組み、電源30から所定の
電圧を印加すれば、電位差計32の出力電圧Vyとして
検出することができる。更に、Z軸方向成分について
は、抵抗素子Rz1〜Rz4を図3(c) に示すようなブ
リッジ回路に組み、電源30から所定の電圧を印加すれ
ば、電位差計33の出力電圧Vzとして検出することが
できる。なお、この検出原理の詳細については、前掲の
公開公報を参照されたい。
【0018】上述した従来の力/加速度の検出装置で
は、円環状の溝が形成されているため、各抵抗素子を図
2に示すように配置すれば、各軸方向成分間においてほ
ぼ干渉のない正確な検出値が得られる。しかしながら、
前述したように、単結晶半導体基板に円環状の溝を掘る
ためには、等方性エッチングあるいはドライエッチング
を行う必要があり、高度なエッチング技術を必要とした
り、エッチング処理時間が長くかかったりするため、低
コストで大量の検出装置を製造することができない。本
発明の主眼は、半導体基板に異方性エッチングを施すこ
とにより環状溝を形成し、低コストで大量生産に適した
力/加速度の検出装置を提供しようとする点にある。
【0019】図4は、本発明に係る力/加速度の検出装
置に用いるシリコン基板20の上面図である。通常、力
/加速度の検出装置にシリコン基板を利用する場合に
は、(110)面を主面とする基板が用いられる。これ
は、図5に示すように、(110)面に関するピエゾ抵
抗係数が他の面に比較して大きく、高感度の検出が可能
になるためである。このシリコン基板20の(110)
面に対して、KOH,ヒドラジン,EPW(エチレンジ
アミン・ピロカテコール・ウォータ)などのエッチング
溶液を用いた異方性エッチングを行うと、図4に破線で
示されているように、八角形の環状溝が形成される。こ
の八角形は正八角形ではなく、図示する<001>方向
の辺が、<−110>方向(電子出願の制約上、数字の
上にバーを記すことができないため、数字の前に記す)
の辺よりも長いいびつな形状になる。このような八角形
の環状溝を形成することにより、従来の検出装置と同様
に、周囲に固定部21、環状溝の部分に可撓部22、中
心に作用部23が形成され、作用点Pに外力を加えるこ
とにより、可撓部22に撓みが生じる。ここで、図2に
示した従来装置と同様に、X軸およびY軸を定義し、X
軸上に抵抗素子Rx1〜Rx4を、Y軸上に抵抗素子R
y1〜Ry4を、そして<−110>方向上に抵抗素子
Rz1〜Rz4を、それぞれ配置すれば、図3に示す回
路により点Pに作用した力の各軸方向成分を得ることが
できる。なお、図5に示すピエゾ抵抗係数のグラフを参
照すれば、上述の各抵抗素子は、いずれも検出感度の比
較的高い方向に向いて配置されていることがわかる。
【0020】ところが、図4に示すような検出装置で
は、他軸との間での干渉が生じ、正確な検出を行うこと
ができない。具体的には、図4に示す検出装置におい
て、X軸の正方向を0°とし、以下、Y軸の正方向が9
0°となるように反時計回りに360°まで角度を定義
したとすると、図6および図7に示すようなグラフが得
られる。図6は、図3(a) に示す電位差計31の出力電
圧Vxを示すグラフであり、図7は、図3(b) に示す電
位差計32の出力電圧Vyを示すグラフである。いずれ
のグラフにおいても、横軸は上述の方法で定義した角度
0〜360°を示し、点Pに対してその角度方向に力が
加わったときに実際に現れる出力電圧が実線で描かれて
いる。いずれのグラフも、破線で示した理想のグラフに
対してずれが生じており、XY軸間に干渉が生じること
が示されている。たとえば、0°の方向(X軸の正方
向)に力が作用した場合、本来であれば、X軸方向成分
を示す出力Vxが最大出力を示し、Y軸方向成分を示す
出力Vyは零でなければならない(破線で示す理想の出
力ではそうなっている)。ところが、実際には、0°の
方向において、出力Vxは最大出力にはならず、出力V
yも零にはならない。したがって、X軸の正方向にのみ
力が作用した場合であっても、Y軸方向の力成分を示す
誤った出力が得られることになる。
【0021】このような他軸との間における干渉が生じ
る主たる原因は、抵抗素子の配置方向と環状溝の縁との
交差する角度θ1が直角ではないためと考えられる。す
なわち、図2に示すような従来装置では、環状溝の縁が
円周となるため、抵抗素子の配置方向とのなす角は常に
直角となる。ところが、図4に示す検出装置では、八角
形がゆがんでいるために、交差角θ1は直角にはならな
いのである。なお、Z軸方向成分については、X軸ある
いはY軸との間に干渉は生じない。これは、このいびつ
な八角形の環状溝が、Z軸に関してはシンメトリックに
なっているためと考えられる。
【0022】本願発明者は、図4に示すような構成の検
出装置を実際に試作し、一定の外力を点Pについて0〜
360°の各方向に与える実験を行い、図6および図7
に実線で示すようなグラフを実測値として求めた。その
結果、この実線で示す実際の出力が、破線で示す理想の
出力に対し、横軸のどの位置においてもほぼ同じ位相差
θ2だけずれていることを見出だした。そして、抵抗素
子の配置を検出軸に対して若干ずらすことにより、この
位相差θ2を相殺することができることを実証した。す
なわち、図4に示す検出装置では、検出軸(たとえばX
軸)と、この検出軸についての力成分を検出するための
抵抗素子を配置する配置軸(やはりX軸)とが一致して
いた。これに対し、本願発明の第1の実施例に係る検出
装置では、図8に示すように、検出軸であるX軸に対
し、若干ずれた位置に配置軸Vを定義し、この配置軸V
上にX軸方向成分の検出に用いる抵抗素子Rx1〜Rx
4を配置軸Vに沿って配置し、同様に、検出軸であるY
軸に対し、若干ずれた位置に配置軸Wを定義し、この配
置軸W上にY軸方向成分の検出に用いる抵抗素子Ry1
〜Ry4を配置軸Wに沿って配置している。ここで、X
軸およびY軸に対するV軸およびW軸のずれ角θ3の設
定を変えることにより、図6および図7に示す位相差θ
2が変わることになる。そこで、位相差θ2=0となる
ようなずれ角θ3を求め、このずれ角θ3に基づいて定
義したV軸およびW軸上に各抵抗素子を配置するように
すれば、図6および図7に破線で示すような理想の出力
が得られることになり、XY軸間の干渉を相殺すること
ができる。
【0023】このような方法により干渉の相殺を行う原
理についての理論的な解析は未だなされていない。した
がって、図6および図7に示す実線で示すグラフを実験
により求め、このグラフから位相差θ2を求めることが
できたとしても、この位相差θ2を相殺するための最適
なずれ角θ3を演算によって導く手法は現在のところ見
出されていない。しかしながら、図8に示すように、シ
リコン基板の(110)面を用い、<001>方向に対
して45°をなす方向にX軸を、このX軸に直交する方
向にY軸を、それぞれ定義した場合には、X軸を<00
1>方向に近付ける方向に所定角度θ3だけずらした位
置にV軸を定義し、Y軸を前記<001>方向に近付け
る方向に所定角度θ3だけずらした位置にW軸を定義す
ればよいことは確認できた。そこで、量産を行うときに
は、ずれ角θ3をいろいろな値に設定した試作品を作
り、X軸またはY軸方向に力を加えたときに、各軸方向
成分に関する検出感度が最大となる試作品(別言すれ
ば、図6および図7に破線で示すような理想の出力が得
られる試作品)をみつけるという方法により、ずれ角θ
3としての最適な設定値を決定すればよい。また、有限
要素法を用いれば、図8のモデルを応力解析することに
より、最適なθ3を演算により求めることもできる。
【0024】図9は、本願発明の大2の実施例に係る検
出装置の上面図である。図8に示す装置では、X軸およ
びY軸に対して、それぞれずれ角θ3だけずれた位置に
V軸およびW軸を定義し、これらの軸上に各抵抗素子を
配置した。これに対し、図9に示す実施例では、特別な
配置軸を設けることなく、各抵抗素子を検出軸上に配置
した状態で、配置向きをずれ角θ3だけ傾斜させるよう
にしたものである。すなわち、X軸方向成分を検出する
ための抵抗素子Rx1〜Rx4は、いずれもX軸上に配
置されるが、X軸に対して所定角度θ3だけ傾斜して配
置されている。同様に、Y軸方向成分を検出するための
抵抗素子Ry1〜Ry4は、いずれもY軸上に配置され
るが、Y軸に対して所定角度θ3だけ傾斜して配置され
ている。このような配置方向を傾斜させるという手法に
よっても、位相差θ2を相殺することが可能である。
【0025】半導体基板を用いた従来の力/加速度の検
出装置では、検出軸上に、この検出軸に沿って配置され
た抵抗素子を用いて、この検出軸方向に作用した力成分
を検出するという前提で、基板主面上に定義されたX軸
およびY軸方向の力成分の検出が行われていた。本発明
は、環状溝の不規則な形状に起因して生じる検出感度曲
線の位相差を、抵抗素子の配置軸を検出軸から意図的に
ずらすことにより相殺しようという発想に基づくもので
ある。したがって、この発想から逸脱しない限り、本発
明は上述した実施例以外にも種々の態様で実施可能であ
る。たとえば、半導体基板に対する異方性エッチング法
としては、上述した方法の他にも種々の方法を実施する
ことができる。また、上述の実施例では、力/加速度の
検出装置としての説明を行ったが、作用点Pに磁性体を
付加すれば、磁気によって間接的に作用する力を検出す
ることが可能であり、磁気検出装置としての利用も可能
である。
【0026】最後に、力/加速度の検出装置に適用可能
な自己診断機能について、新規な技術を開示しておく。
力/加速度の検出装置に自己診断機能を付加する技術に
ついては、たとえば、特開平3−200038号公報に
開示されている。この公報に開示されている技術を簡単
に述べると、次のとおりである。まず、図10に示すよ
うな半導体基板40を用意する。この半導体基板40の
下面には円環状の溝が掘られており、この溝の上部(可
撓部)に、複数の抵抗素子Rが形成されている。この抵
抗素子Rの配置は、図2に示すものと同じであり、これ
ら抵抗素子Rを用いて図3に示すようなブリッジ回路を
構成すれば、XYZの3軸方向の力/加速度の検出が可
能になる。このような半導体基板40を用いて構成した
実際の加速度検出装置の側断面図を図11に示す。半導
体基板40の下面の周囲部分は台座41に接合され、下
面の中央部分は重錘体42に接合される。台座41の下
面には、更に制御部材43が接続されている。結局、重
錘体42は、台座41と制御部材43によって形成され
る内部空間内で宙吊りの状態になっており、この重錘体
42に加速度が作用すると、半導体基板40に機械的変
形が生じることになる。この機械的変形により、各抵抗
素子Rの抵抗値が変化するため、作用した加速度の方向
および大きさが検出できる。
【0027】この公報に開示されている技術の特徴は、
このような加速度検出装置に自己診断機能を設けた点に
ある。すなわち、半導体基板40の上部に、上蓋部材5
0を被せるようにする。この上蓋部材50の平板部51
は、半導体基板40の上面に対して所定距離をおいて対
向するような位置に配置され、その下面には、テスト用
電極E0が形成される。一方、半導体基板40の上面に
は、図10に示されているように、抵抗素子Rの他に、
テスト用電極E1〜E4(図10では、形状を容易に認
識できるように、ハッチングを施して示してある)が形
成される。テスト用電極E1〜E4と、テスト用電極E
0とは、互いに対向するように配置されることになる
(テスト用電極E0は、テスト用電極E1〜E4のすべ
てと対向するような共通電極となる)。テスト用電極を
このように配置しておけば、これらの電極に所定の極性
の電圧を印加することにより、この加速度検出装置のテ
ストを行うことができる。たとえば、電極E0,E2に
正の電圧を与え、電極E4に負の電圧を与えれば、クー
ロンの法則により、電極E0,E4間には引力が作用
し、電極E0,E2間には斥力が作用する。この結果、
重錘体42に対してX軸方向の力が作用したのと同じ状
態を作りだせる。このように、各電極に選択的に種々の
極性の電圧を与えることにより、実際には加速度が作用
していないにもかかわらず、特定の方向に特定の大きさ
の加速度が作用したのと同じ状態を作りだすことができ
るようになる。したがって、このときの抵抗素子Rの変
化をブリッジ回路で検出すれば、その検出結果が正しい
ものであるか否かをテストすることができる。こうし
て、図10および図11に示す構造をもった加速度検出
装置は、自己診断機能を備えることになる。
【0028】以上の自己診断機能は、既に、特開平3−
200038号公報に開示されている内容であり、より
詳細な技術内容については該公報を参照されたい。ここ
で新たに開示を行う内容は、このような自己診断機能を
備えた装置における配線方法に関する工夫である。図1
0に示すように、半導体基板40の左右両側には、複数
のボンディングパッドBが配置されており、この装置を
IC用のパッケージに収容した場合には、これらボンデ
ィングパッドBとパッケージ側のリードとをボンディン
グワイヤで結線することになる。したがって、各抵抗素
子・電極と、所定のボンディングパッドBとを電気的に
接続する配線が必要になる。ここで、半導体基板40上
の抵抗素子Rや電極E1〜E4についての配線は特に問
題はない。半導体基板上に配線層を形成する方法として
は、既に種々の技術が知られている。たとえば、図10
に示すように、電極E1については、半導体基板40の
表面上に形成されたアルミニウムなどの配線層Cを用い
て、ボンディングパッドBへ接続すればよい。ところ
が、上蓋部材50側の電極E0と、半導体基板40上の
ボンディングパッドBとを接続する配線は、このような
わけにはゆかない。ここでは、この電極E0についての
配線を効率的に行う方法を開示しておく。
【0029】図12(a) は、上蓋部材50の側面図、同
図(b) はその下面図である。同図(b) を図の左方向から
見た図が同図(a) に対応する。図示されているように、
この上蓋部材50は、平板部51とその側辺を支える一
対の側脚部52によって構成されており、材質はこの例
ではガラスである。そして、平板部51の下面には、テ
スト用電極E0が形成されている。ここで特筆すべき第
1の特徴は、テスト用電極E0の一部が、側脚部52の
底面にまで伸び、接触電極E0a,E0bを形成してい
る点である。これは、図12(a) に示すように、電極E
0の一部を、側脚部52の表面に沿って伸ばす構造とす
ればよい。特筆すべき第2の特徴は、側脚部52の一部
分にスリット53が形成されている点である。このスリ
ット53の機能については後述する。
【0030】一方、半導体基板40の上面には、図12
に示すような上蓋部材50を受け入れるために次のよう
な準備をしておく。第1の準備は、図13にハッチング
を施した領域A1,A2の部分を、半導体(この例では
シリコン)が露出した状態にしておくことである。別言
すれば、この領域には絶縁膜などを形成しない状態にし
ておく。これは、上蓋部材50をこの領域A1,A2に
おいて陽極接合するためである。第2の準備は、図13
に示す位置に、接触電極E5a,E5bを形成し、これ
らを配線層Cを介して所定のボンディングパッドBに接
続しておくことである。これは、上蓋部材50側のテス
ト用電極E0と電気的な接触を保つためである。以上の
準備は、いずれも半導体基板40上で実行できる準備で
あり、抵抗素子Rやテスト用電極E1〜E4を形成する
プロセスと同時に行うことができる。
【0031】こうして、半導体基板40の受け入れ準備
が整ったら、図12に示す上蓋部材50を図13に示す
半導体基板40の上に被せる。図14は、この被せた状
態を示す平面図であり、上蓋部材50を一点鎖線で示し
てある。図15は、この被せた状態の正面図である。前
述したように、図13にハッチングを施した領域A1,
A2において、半導体基板40と上蓋部材50とが陽極
接合される。こうすると、上蓋部材50側の接触電極E
0a,E0bは、半導体基板40側の接触電極E5a,
E5bと接触した状態になる。この接触状態は、図15
に明瞭に示されている。このとき、両接触電極の厚みの
分と絶縁膜44(たとえばSiO膜)の厚みの分だけ
上蓋部材50が浮いた状態になるが、スリット53が形
成されているため、このスリット53の位置で上蓋部材
50の平板部51が撓みを生じることになる。そして、
この撓みに基づいて発生する応力により、接触電極の良
好な接触状態が確保される。また、上蓋部材50と半導
体基板40との接合部分がスリット53によって限定さ
れ、接合面積がばらつくことがなくなる。なお、上述の
説明における各図においては、図が繁雑になるのを避け
るため、絶縁膜44の図示は図15においてのみ行い、
その他の図では省略した。
【0032】なお、以上の配線構造は、たとえば特開平
4−148833号公報に開示されているような静電容
量式の検出装置にも適用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る力/加速度の
検出装置によれば、半導体基板に対する環状溝の形成工
程を、異方性エッチングによって行うようにしたため、
低コストでの製造が可能になり、しかも、抵抗素子の配
置軸を検出軸からずらすようにして検出感度の位相差を
相殺するようにしたため、他軸との間での干渉のない正
確な検出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来提案されている一般的な力/加速度の検出
装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す検出装置の上面図であり、切断線A
−Aで切断した断面が図1に対応する。
【図3】図1に示す検出装置に用いられる検出回路を示
す図である。
【図4】シリコン基板に異方性エッチングを行って八角
形の環状溝を形成した力/加速度の検出装置の上面図で
ある。
【図5】シリコン基板(110)面の各方向についての
ピエゾ抵抗係数を示すグラフである。
【図6】図4に示す検出装置におけるX軸方向の検出感
度の位相差を示す図である。
【図7】図4に示す検出装置におけるY軸方向の検出感
度の位相差を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る力/加速度の検出
装置の上面図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る力/加速度の検出
装置の上面図である。
【図10】自己診断機能をもった検出装置用半導体基板
の上面図である。
【図11】図10の基板を用いた加速度検出装置の側断
面図である。
【図12】図11に示す装置における上蓋部材50の側
面図および下面図である。
【図13】図12に示す上蓋部材50を取り付ける用意
をした半導体基板の上面図である。
【図14】図12に示す上蓋部材50を取り付けた状態
を示す半導体基板の上面図である。
【図15】図12に示す上蓋部材50を取り付けた状態
を示す正面図である。
【符号の説明】
10…半導体基板 11…固定部 12…可撓部 13…作用部 20…シリコン基板 21…固定部 22…可撓部 23…作用部 30…電源 31〜33…電位差計 40…半導体基板 41…台座 42…重錘体 43…制御部材 44…絶縁膜 51…平板部 52…側脚部 53…スリット A1,A2…シリコン露出領域 B…ボンディングパッド C…配線層 E0〜E4…テスト用電極 E0a,E0b…接触電極 E5a,E5b…接触電極 P…作用点 Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Ry1〜Ry4…抵
抗素子 V,W…配置軸 X,Y,Z…検出軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の一方の面に環状溝を掘るこ
    とにより可撓性をもった可撓部を形成し、前記半導体基
    板の他方の面の前記可撓部にピエゾ抵抗効果を有する抵
    抗素子を配し、前記可撓部に撓みを生じさせるように作
    用した力または加速度の所定検出軸方向成分を、この抵
    抗素子の抵抗値の変化に基づいて検出する力/加速度の
    検出装置において、 異方性エッチング法を用いることにより多角形状の環状
    溝を形成し、前記検出軸に対して所定角度ずれた位置に
    配置軸を定義し、前記配置軸上に、かつ、前記配置軸に
    沿った方向に、抵抗素子を配置するようにし、しかも前
    記検出軸方向成分に関する検出感度が最大となるように
    前記所定角度を設定したことを特徴とする力/加速度の
    検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の検出装置において、半
    導体基板としてシリコン基板を用い、しかもこの基板の
    (110)面に対して環状溝を掘り、検出軸から<00
    1>方向に向かって所定角度ずれた位置に配置軸を定義
    したことを特徴とする力/加速度の検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の検出装置において、抵
    抗素子を配する面内で、<001>方向に対して45°
    をなす方向にX軸を、このX軸に直交する方向にY軸
    を、それぞれ定義し、更に、前記X軸を前記<001>
    方向に近付ける方向に所定角度だけずらしたV軸と、前
    記Y軸を前記<001>方向に近付ける方向に所定角度
    だけずらしたW軸と、を定義し、前記V軸上に配した抵
    抗素子により前記X軸方向成分の検出を行い、前記W軸
    に配した抵抗素子により前記Y軸方向成分の検出を行う
    ように構成したことを特徴とする力/加速度の検出装
    置。
  4. 【請求項4】 半導体基板の一方の面に環状溝を掘るこ
    とにより可撓性をもった可撓部を形成し、前記半導体基
    板の他方の面の前記可撓部にピエゾ抵抗効果を有する抵
    抗素子を配し、前記可撓部に撓みを生じさせるように作
    用した力または加速度の所定検出軸方向成分を、この抵
    抗素子の抵抗値の変化に基づいて検出する力/加速度の
    検出装置において、 異方性エッチング法を用いることにより多角形状の環状
    溝を形成し、前記検出軸上に所定角度だけ傾斜させて抵
    抗素子を配置するようにし、しかも前記検出軸方向成分
    に関する検出感度が最大となるように前記所定角度を設
    定したことを特徴とする力/加速度の検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の検出装置において、半
    導体基板としてシリコン基板を用い、しかもこの基板の
    (110)面に対して環状溝を掘り、検出軸上に<00
    1>方向に向かって所定角度だけ傾斜させた向きに抵抗
    素子を配置したことを特徴とする力/加速度の検出装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の検出装置において、抵
    抗素子を配する面内で、<001>方向に対して45°
    をなす方向にX軸を、このX軸に直交する方向にY軸
    を、それぞれ定義し、前記X軸上に<001>方向に向
    かって所定角度だけ傾斜させた向きに配置した抵抗素子
    により前記X軸方向成分の検出を行い、前記Y軸上に<
    001>方向に向かって所定角度だけ傾斜させた向きに
    配置した抵抗素子により前記Y軸方向成分の検出を行う
    ように構成したことを特徴とする力/加速度の検出装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007298471A (ja) * 2006-05-02 2007-11-15 Honda Motor Co Ltd 力覚センサ用チップ
JP5640169B1 (ja) * 2014-05-19 2014-12-10 株式会社トライフォース・マネジメント 加速度センサ
US9383277B2 (en) 2013-07-17 2016-07-05 Wacoh Corporation Force sensor

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