JP3043477B2 - 静電容量の変化を利用したセンサ - Google Patents
静電容量の変化を利用したセンサInfo
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- G01—MEASURING; TESTING
- G01P—MEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
- G01P15/00—Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
- G01P15/02—Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
- G01P15/08—Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
- G01P2015/0805—Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
- G01P2015/0822—Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
- G01P2015/084—Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass the mass being suspended at more than one of its sides, e.g. membrane-type suspension, so as to permit multi-axis movement of the mass
Landscapes
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電容量の変化を利用し
たセンサ、特に多次元の各成分ごとに力を検出するのに
適し、加速度や磁気の検出にも適用しうるセンサに関す
る。
たセンサ、特に多次元の各成分ごとに力を検出するのに
適し、加速度や磁気の検出にも適用しうるセンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車産業や機械産業などでは、力、加
速度、磁気といった物理量を正確に検出できる検出装置
の需要が高まっている。特に、二次元あるいは三次元の
各成分ごとにこれらの物理量を検出しうる小型の装置が
望まれている。このような需要に応えるため、特願平2
−274299号明細書には、静電容量の変化を利用し
た新規なセンサが提案されている。このセンサは、力、
加速度、磁気などの物理量を二次元あるいは三次元の各
成分ごとに検出することができ、しかも製造コストが比
較的安価であるという特徴をもっている。
速度、磁気といった物理量を正確に検出できる検出装置
の需要が高まっている。特に、二次元あるいは三次元の
各成分ごとにこれらの物理量を検出しうる小型の装置が
望まれている。このような需要に応えるため、特願平2
−274299号明細書には、静電容量の変化を利用し
た新規なセンサが提案されている。このセンサは、力、
加速度、磁気などの物理量を二次元あるいは三次元の各
成分ごとに検出することができ、しかも製造コストが比
較的安価であるという特徴をもっている。
【0003】このセンサの基本となる構成要素は、装置
筐体に固定される固定部と、外部からの力が伝達される
作用部と、固定部と作用部との間に形成され可撓性をも
った可撓部と、の3つの各部を有する可撓基板と、この
可撓基板に対向するように装置筐体に固定された固定基
板と、可撓基板の固定基板に対する対向面に形成された
変位電極と、固定基板の可撓基板に対する対向面に形成
された固定電極と、である。外部からの力が作用部に加
わると可撓基板が撓み、変位電極と固定電極との間の距
離が変わることになる。したがって、両電極間の静電容
量が変化する。この静電容量の変化は、外部から加えら
れた力に依存したものであり、静電容量の変化を検出す
ることにより力の検出が可能になる。作用部に重錘体を
接続しておけば、この重錘体に作用する加速度を検出す
る加速度センサとして用いることができ、作用部に磁性
体を接続しておけば、この磁性体に作用する磁気を検出
する磁気センサとして用いることができる。
筐体に固定される固定部と、外部からの力が伝達される
作用部と、固定部と作用部との間に形成され可撓性をも
った可撓部と、の3つの各部を有する可撓基板と、この
可撓基板に対向するように装置筐体に固定された固定基
板と、可撓基板の固定基板に対する対向面に形成された
変位電極と、固定基板の可撓基板に対する対向面に形成
された固定電極と、である。外部からの力が作用部に加
わると可撓基板が撓み、変位電極と固定電極との間の距
離が変わることになる。したがって、両電極間の静電容
量が変化する。この静電容量の変化は、外部から加えら
れた力に依存したものであり、静電容量の変化を検出す
ることにより力の検出が可能になる。作用部に重錘体を
接続しておけば、この重錘体に作用する加速度を検出す
る加速度センサとして用いることができ、作用部に磁性
体を接続しておけば、この磁性体に作用する磁気を検出
する磁気センサとして用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したセンサを低コ
ストで供給するためには、できるだけ構造を単純にし、
大量生産に適したものとする必要がある。また、精度の
高い測定を行うためには、検出感度を高める必要があ
る。
ストで供給するためには、できるだけ構造を単純にし、
大量生産に適したものとする必要がある。また、精度の
高い測定を行うためには、検出感度を高める必要があ
る。
【0005】そこで本発明は、静電容量の変化を利用し
たセンサの構造を単純化するとともに、検出感度を高め
ることを目的とする。
たセンサの構造を単純化するとともに、検出感度を高め
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本願第1の発明
は、装置筐体に固定される固定部と、外因により力が作
用する作用部と、固定部と作用部との間に形成され可撓
性をもった可撓部と、を有する可撓基板と、 装置筐体に
固定された固定基板と、 作用部に形成された変位電極
と、 固定基板の変位電極に対向する位置に形成された固
定電極と、 を備え、変位電極と固定電極との間に生じる
静電容量の変化に基づいて、作用部に作用した力を検出
するセンサにおいて、 作用部の外周に沿って4つのL字
型領域を定義し、可撓基板の各L字型領域に貫通孔を形
成することにより、可撓部に可撓性をもたせるように
し、 変位電極または固定電極のいずれか一方、あるいは
双方を、電気的に独立した複数の局在電極により構成
し、互いに対向する電極により複数の容量素子を形成
し、これら各容量素子の静電容量の変化に基づいて、作
用部に作用した力を多次元の各成分ごとに検出するよう
にしたものである。
は、装置筐体に固定される固定部と、外因により力が作
用する作用部と、固定部と作用部との間に形成され可撓
性をもった可撓部と、を有する可撓基板と、 装置筐体に
固定された固定基板と、 作用部に形成された変位電極
と、 固定基板の変位電極に対向する位置に形成された固
定電極と、 を備え、変位電極と固定電極との間に生じる
静電容量の変化に基づいて、作用部に作用した力を検出
するセンサにおいて、 作用部の外周に沿って4つのL字
型領域を定義し、可撓基板の各L字型領域に貫通孔を形
成することにより、可撓部に可撓性をもたせるように
し、 変位電極または固定電極のいずれか一方、あるいは
双方を、電気的に独立した複数の局在電極により構成
し、互いに対向する電極により複数の容量素子を形成
し、これら各容量素子の静電容量の変化に基づいて、作
用部に作用した力を多次元の各成分ごとに検出するよう
にしたものである。
【0007】(2) 本願第2の発明は、外因により力が
作用する作用部と、 この作用部の周囲に設けられ、装置
筐体に固定される固定部と、 固定部から作用部へ伸び、
作用部をその周囲の4か所において支持する橋状梁と、
作用部に設けられた変位電極と、 この変位電極に対向す
るように、装置筐体に固定された固定電極と、 を備え、
作用部に外部からの力が作用した場合に、橋状梁の撓み
により作用部が変位を生じるように構成されたセンサに
おいて、 変位電極または固定電極のいずれか一方、ある
いは双方を、電気的に独立した複数の局在電極により構
成し、互いに対向する電極により複数の容量素子を形成
し、これら各容量素子の静電容量の変化に基づいて、作
用部に作用した力を多次元の各成分ごとに検出するよう
にしたものである。
作用する作用部と、 この作用部の周囲に設けられ、装置
筐体に固定される固定部と、 固定部から作用部へ伸び、
作用部をその周囲の4か所において支持する橋状梁と、
作用部に設けられた変位電極と、 この変位電極に対向す
るように、装置筐体に固定された固定電極と、 を備え、
作用部に外部からの力が作用した場合に、橋状梁の撓み
により作用部が変位を生じるように構成されたセンサに
おいて、 変位電極または固定電極のいずれか一方、ある
いは双方を、電気的に独立した複数の局在電極により構
成し、互いに対向する電極により複数の容量素子を形成
し、これら各容量素子の静電容量の変化に基づいて、作
用部に作用した力を多次元の各成分ごとに検出するよう
にしたものである。
【0008】(3) 本願第3の発明は、上述の第1また
は第2の発明において、 変位電極または固定電極のいず
れか一方、あるいは双方を、一方の電極形成面上で直交
する第1の軸および第2の軸について両軸の交点を原点
としたときに、各軸のそれぞれ正および負方向に配され
た4組の局在電極により構成し、この4組の局在電極を
用いてそれぞれ4つのグループの容量素子を形成し、 4
つのグループの容量素子のうち第1の軸上にある2つの
グループに属する容量素子の静電容量の差によって第1
の軸方向成分の力を検出し、 4つのグループの容量素子
のうち第2の軸上にある2つのグループに属する容量素
子の静電容量の差によって第2の軸方向成分の力を検出
するようにしたものである。 (4) 本願第4の発明は、上述の第3の発明において、
4組の局在電極とは電気的に独立した5組目の局在電極
を更に設け、この5組目の局在電極を用いて第5グルー
プ目の容量素子を構成し、この第5グループ目の容量素
子の静電容量によって、第1の軸および第2の軸の双方
に直交する第3の軸方向成分の力を検出するようにした
ものである。
は第2の発明において、 変位電極または固定電極のいず
れか一方、あるいは双方を、一方の電極形成面上で直交
する第1の軸および第2の軸について両軸の交点を原点
としたときに、各軸のそれぞれ正および負方向に配され
た4組の局在電極により構成し、この4組の局在電極を
用いてそれぞれ4つのグループの容量素子を形成し、 4
つのグループの容量素子のうち第1の軸上にある2つの
グループに属する容量素子の静電容量の差によって第1
の軸方向成分の力を検出し、 4つのグループの容量素子
のうち第2の軸上にある2つのグループに属する容量素
子の静電容量の差によって第2の軸方向成分の力を検出
するようにしたものである。 (4) 本願第4の発明は、上述の第3の発明において、
4組の局在電極とは電気的に独立した5組目の局在電極
を更に設け、この5組目の局在電極を用いて第5グルー
プ目の容量素子を構成し、この第5グループ目の容量素
子の静電容量によって、第1の軸および第2の軸の双方
に直交する第3の軸方向成分の力を検出するようにした
ものである。
【0009】(5) 本願第5の発明は、上述の第1〜第
4の発明において、 少なくとも作用部をシリコン基板に
よって構成し、このシリコン基板の一部によって変位電
極を構成するようにしたものである。
4の発明において、 少なくとも作用部をシリコン基板に
よって構成し、このシリコン基板の一部によって変位電
極を構成するようにしたものである。
【0010】(6) 本願第6の発明は、上述の第1〜5
の発明において、作用部に作用する加速度に基づいて発
生する力を検出することにより、加速度の検出を行い得
るようにしたものである。
の発明において、作用部に作用する加速度に基づいて発
生する力を検出することにより、加速度の検出を行い得
るようにしたものである。
【0011】(7) 本願第7の発明は、上述の第1〜5
の発明において、作用部に作用する磁気に基づいて発生
する力を検出することにより、磁気の検出を行い得るよ
うにしたものである。
の発明において、作用部に作用する磁気に基づいて発生
する力を検出することにより、磁気の検出を行い得るよ
うにしたものである。
【0012】
【作 用】(1) 本願第1の発明によるセンサでは、作
用部に力が作用すると、可撓部が撓みを生じ、変位電極
と固定電極との間の距離が変わることになる。したがっ
て、両電極間の静電容量が変化する。この静電容量の変
化は作用した力に依存したものであり、静電容量の変化
を検出することにより力の検出が可能になる。しかも、
作用部の周囲に、4つのL字型貫通孔を形成することに
より可撓部を形成するようにしたため、作用部の多次元
方向への変位が効率的に行われることになり、感度の高
い検出が可能になる。また、複数組の容量素子について
の静電容量の変化を用いることにより、作用した力の各
方向成分を検出することが可能になる。このため、多次
元(二次元または三次元)力センサとして利用すること
ができる。
用部に力が作用すると、可撓部が撓みを生じ、変位電極
と固定電極との間の距離が変わることになる。したがっ
て、両電極間の静電容量が変化する。この静電容量の変
化は作用した力に依存したものであり、静電容量の変化
を検出することにより力の検出が可能になる。しかも、
作用部の周囲に、4つのL字型貫通孔を形成することに
より可撓部を形成するようにしたため、作用部の多次元
方向への変位が効率的に行われることになり、感度の高
い検出が可能になる。また、複数組の容量素子について
の静電容量の変化を用いることにより、作用した力の各
方向成分を検出することが可能になる。このため、多次
元(二次元または三次元)力センサとして利用すること
ができる。
【0013】(2) 本願第2の発明によるセンサでは、
作用部に力が作用すると、橋状梁に撓みが生じて作用部
が変位し、変位電極と固定電極との間の距離が変わるこ
とになる。したがって、両電極間の静電容量が変化す
る。この静電容量の変化は作用した力に依存したもので
あり、静電容量の変化を検出することにより力の検出が
可能になる。しかも、作用部はその周囲の4か所におい
て橋状梁によって支持されているため、作用部の多次元
方向への変位が効率的に行われることになり、感度の高
い検出が可能になる。また、複数組の容量素子について
の静電容量の変化を用いることにより、作用した力の各
方向成分を検出することが可能になる。このため、多次
元(二次元または三次元)力センサとして利用すること
ができる。
作用部に力が作用すると、橋状梁に撓みが生じて作用部
が変位し、変位電極と固定電極との間の距離が変わるこ
とになる。したがって、両電極間の静電容量が変化す
る。この静電容量の変化は作用した力に依存したもので
あり、静電容量の変化を検出することにより力の検出が
可能になる。しかも、作用部はその周囲の4か所におい
て橋状梁によって支持されているため、作用部の多次元
方向への変位が効率的に行われることになり、感度の高
い検出が可能になる。また、複数組の容量素子について
の静電容量の変化を用いることにより、作用した力の各
方向成分を検出することが可能になる。このため、多次
元(二次元または三次元)力センサとして利用すること
ができる。
【0014】(3) 本願第3の発明によるセンサでは、
各軸上にそれぞれ一対の容量素子を形成し、合計で4グ
ループの容量素子が形成されるため、力の2軸方向成分
を独立して検出できるようになる。 (4) 本願第4の発明によるセンサでは、更に、5グル
ープ目の容量素子を設けているため、力の3軸方向成分
を独立して検出できるようになる。
各軸上にそれぞれ一対の容量素子を形成し、合計で4グ
ループの容量素子が形成されるため、力の2軸方向成分
を独立して検出できるようになる。 (4) 本願第4の発明によるセンサでは、更に、5グル
ープ目の容量素子を設けているため、力の3軸方向成分
を独立して検出できるようになる。
【0015】(5) 本願第5の発明によるセンサでは、
作用部をシリコン基板によって構成したため、変位電極
をこのシリコン基板の一部を利用して形成することがで
きるようになり、全体構造を単純化することができる。
作用部をシリコン基板によって構成したため、変位電極
をこのシリコン基板の一部を利用して形成することがで
きるようになり、全体構造を単純化することができる。
【0016】(6) 本願第6の発明によるセンサでは、
作用部に作用する加速度に基づいて発生する力が検出さ
れる。この力は作用した加速度に比例したものとなるた
め、加速度の測定を間接的に行うことができる。
作用部に作用する加速度に基づいて発生する力が検出さ
れる。この力は作用した加速度に比例したものとなるた
め、加速度の測定を間接的に行うことができる。
【0017】(7) 本願第7の発明によるセンサでは、
作用部に作用する磁気に基づいて発生する力が検出され
る。この力は作用した磁気に比例したものとなるため、
磁気の測定を間接的に行うことができる。
作用部に作用する磁気に基づいて発生する力が検出され
る。この力は作用した磁気に比例したものとなるため、
磁気の測定を間接的に行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて詳
述する。本発明は、力センサ、加速度センサ、磁気セン
サ、のいずれについても適用できるものであるが、ここ
では、本発明を加速度センサに適用した実施例を示すこ
とにする。
述する。本発明は、力センサ、加速度センサ、磁気セン
サ、のいずれについても適用できるものであるが、ここ
では、本発明を加速度センサに適用した実施例を示すこ
とにする。
【0019】センサの基本原理 はじめに、本発明の適用対象となるセンサの基本原理に
ついて簡単に述べておく。なお、この基本原理に基づく
センサの基本構成は、特願平2−274299号明細書
に開示されており、その製造方法は特願平2−4161
88号明細書に開示されている。
ついて簡単に述べておく。なお、この基本原理に基づく
センサの基本構成は、特願平2−274299号明細書
に開示されており、その製造方法は特願平2−4161
88号明細書に開示されている。
【0020】図1は、この基本原理を説明するための加
速度センサの構造を示す側断面図である。このセンサの
主たる構成要素は、固定基板10、可撓基板20、作用
体30、そして装置筐体40である。図2に、固定基板
10の下面図を示す。図2の固定基板10をX軸に沿っ
て切断した断面が図1に示されている。固定基板10
は、図示のとおり円盤状の基板であり、周囲は装置筐体
40に固定されている。この下面には、同じく円盤状の
固定電極11が形成されている。一方、図3に可撓基板
20の上面図を示す。図3の可撓基板20をX軸に沿っ
て切断した断面が図1に示されている。可撓基板20
も、図示のとおり円盤状の基板であり、周囲は装置筐体
40に固定されている。この上面には、扇状の変位電極
21〜24および円盤状の変位電極25が図のように形
成されている。作用体30は、その上面が図3に破線で
示されているように、円柱状をしており、可撓基板20
の下面に、同軸接合されている。装置筐体40は、円筒
状をしており、固定基板10および可撓基板20の周囲
を固着支持している。
速度センサの構造を示す側断面図である。このセンサの
主たる構成要素は、固定基板10、可撓基板20、作用
体30、そして装置筐体40である。図2に、固定基板
10の下面図を示す。図2の固定基板10をX軸に沿っ
て切断した断面が図1に示されている。固定基板10
は、図示のとおり円盤状の基板であり、周囲は装置筐体
40に固定されている。この下面には、同じく円盤状の
固定電極11が形成されている。一方、図3に可撓基板
20の上面図を示す。図3の可撓基板20をX軸に沿っ
て切断した断面が図1に示されている。可撓基板20
も、図示のとおり円盤状の基板であり、周囲は装置筐体
40に固定されている。この上面には、扇状の変位電極
21〜24および円盤状の変位電極25が図のように形
成されている。作用体30は、その上面が図3に破線で
示されているように、円柱状をしており、可撓基板20
の下面に、同軸接合されている。装置筐体40は、円筒
状をしており、固定基板10および可撓基板20の周囲
を固着支持している。
【0021】固定基板10および可撓基板20は、互い
に平行な位置に所定間隔をおいて配設されている。いず
れも円盤状の基板であるが、固定基板10は剛性が高く
撓みを生じにくい基板であるのに対し、可撓基板20は
可撓性をもち、力が加わると撓みを生じる基板となって
いる。いま、図1に示すように、作用体30の重心に作
用点Pを定義し、この作用点Pを原点とするXYZ三次
元座標系を図のように定義する。すなわち、図1の右方
向にX軸、上方向にZ軸、紙面に対して垂直に紙面裏側
へ向かう方向にY軸、をそれぞれ定義する。ここで、こ
のセンサ全体をたとえば自動車に搭載したとすると、自
動車の走行に基づき作用体30に加速度が加わることに
なる。この加速度により、作用点Pに外力が作用する。
作用点Pに力が作用していない状態では、図1に示すよ
うに、固定電極11と変位電極21〜25とは所定間隔
をおいて平行な状態を保っている。ところが、たとえ
ば、作用点PにX軸方向の力Fxが作用すると、この力
Fxは可撓基板20に対してモーメント力を生じさせ、
図4に示すように、可撓基板20に撓みが生じることに
なる。この撓みにより、変位電極21と固定電極11と
の間隔は大きくなるが、変位電極23と固定電極11と
の間隔は小さくなる。作用点Pに作用した力が逆向きの
−Fxであったとすると、これと逆の関係の撓みが生じ
ることになる。このように力Fxまたは−Fxが作用し
たとき、変位電極21および23に関する静電容量に変
化が表れることになり、これを検出することにより力F
xまたは−Fxを検出することができる。このとき、変
位電極22,24,25のそれぞれと固定電極11との
間隔は、部分的に大きくなったり小さくなったりする
が、全体としては変化しないと考えてよい。一方、Y方
向の力Fyまたは−Fyが作用した場合は、変位電極2
2と固定電極11との間隔、および変位電極24と固定
電極11との間隔、についてのみ同様の変化が生じる。
また、Z軸方向の力Fzが作用した場合は、図5に示す
ように、変位電極25と固定電極11との間隔が小さく
なり、逆向きの力−Fzが作用した場合は、この間隔は
大きくなる。このとき、変位電極21〜24と固定電極
11との間隔も、小さくあるいは大きくなるが、変位電
極25に関する変化が最も顕著である。そこで、この変
位電極25に関する静電容量の変化を検出することによ
り力Fzまたは−Fzを検出することができる。
に平行な位置に所定間隔をおいて配設されている。いず
れも円盤状の基板であるが、固定基板10は剛性が高く
撓みを生じにくい基板であるのに対し、可撓基板20は
可撓性をもち、力が加わると撓みを生じる基板となって
いる。いま、図1に示すように、作用体30の重心に作
用点Pを定義し、この作用点Pを原点とするXYZ三次
元座標系を図のように定義する。すなわち、図1の右方
向にX軸、上方向にZ軸、紙面に対して垂直に紙面裏側
へ向かう方向にY軸、をそれぞれ定義する。ここで、こ
のセンサ全体をたとえば自動車に搭載したとすると、自
動車の走行に基づき作用体30に加速度が加わることに
なる。この加速度により、作用点Pに外力が作用する。
作用点Pに力が作用していない状態では、図1に示すよ
うに、固定電極11と変位電極21〜25とは所定間隔
をおいて平行な状態を保っている。ところが、たとえ
ば、作用点PにX軸方向の力Fxが作用すると、この力
Fxは可撓基板20に対してモーメント力を生じさせ、
図4に示すように、可撓基板20に撓みが生じることに
なる。この撓みにより、変位電極21と固定電極11と
の間隔は大きくなるが、変位電極23と固定電極11と
の間隔は小さくなる。作用点Pに作用した力が逆向きの
−Fxであったとすると、これと逆の関係の撓みが生じ
ることになる。このように力Fxまたは−Fxが作用し
たとき、変位電極21および23に関する静電容量に変
化が表れることになり、これを検出することにより力F
xまたは−Fxを検出することができる。このとき、変
位電極22,24,25のそれぞれと固定電極11との
間隔は、部分的に大きくなったり小さくなったりする
が、全体としては変化しないと考えてよい。一方、Y方
向の力Fyまたは−Fyが作用した場合は、変位電極2
2と固定電極11との間隔、および変位電極24と固定
電極11との間隔、についてのみ同様の変化が生じる。
また、Z軸方向の力Fzが作用した場合は、図5に示す
ように、変位電極25と固定電極11との間隔が小さく
なり、逆向きの力−Fzが作用した場合は、この間隔は
大きくなる。このとき、変位電極21〜24と固定電極
11との間隔も、小さくあるいは大きくなるが、変位電
極25に関する変化が最も顕著である。そこで、この変
位電極25に関する静電容量の変化を検出することによ
り力Fzまたは−Fzを検出することができる。
【0022】一般に、容量素子の静電容量Cは、電極面
積をS、電極間隔をd、誘電率をεとすると、 C=εS/d で定まる。したがって、対向する電極間隔が接近すると
静電容量Cは大きくなり、遠ざかると静電容量Cは小さ
くなる。本センサは、この原理を利用し、各電極間の静
電容量の変化を測定し、この測定値に基づいて作用点P
に作用した外力、別言すれば作用した加速度を検出する
ものである。すなわち、X軸方向の加速度は変位電極2
1,23と固定電極11との間の容量変化に基づき、Y
軸方向の加速度は変位電極22,24と固定電極11と
の間の容量変化に基づき、Z軸方向の加速度は変位電極
25と固定電極11との間の容量変化に基づき、それぞ
れ検出が行われる。
積をS、電極間隔をd、誘電率をεとすると、 C=εS/d で定まる。したがって、対向する電極間隔が接近すると
静電容量Cは大きくなり、遠ざかると静電容量Cは小さ
くなる。本センサは、この原理を利用し、各電極間の静
電容量の変化を測定し、この測定値に基づいて作用点P
に作用した外力、別言すれば作用した加速度を検出する
ものである。すなわち、X軸方向の加速度は変位電極2
1,23と固定電極11との間の容量変化に基づき、Y
軸方向の加速度は変位電極22,24と固定電極11と
の間の容量変化に基づき、Z軸方向の加速度は変位電極
25と固定電極11との間の容量変化に基づき、それぞ
れ検出が行われる。
【0023】いま、変位電極21と固定電極11との組
み合わせによって容量素子C1が構成され、変位電極2
2と固定電極11との組み合わせによって容量素子C2
が構成され、変位電極23と固定電極11との組み合わ
せによって容量素子C3が構成され、変位電極24と固
定電極11との組み合わせによって容量素子C4が構成
され、変位電極25と固定電極11との組み合わせによ
って容量素子C5が構成されるものとすれば、図6に示
すような検出回路によって、X軸、Y軸、Z軸方向の加
速度が検出できる。この検出回路で、CV変換回路51
〜55は、各容量素子C1〜C5のもつ静電容量を、電
圧値V1〜V5に変換する機能を有する。たとえば、C
R発振器などによって、静電容量値Cを周波数値fに変
換し、続いて周波数/電圧変換回路により、この周波数
値fを更に電圧値Vに変換するような構成をとればよ
い。もちろん、静電容量値を直接電圧値に変換するよう
な手段を用いてもよい。差動増幅器55は電圧値V1と
V3との差をとり、この差電圧をX軸方向成分±Fxと
して端子Txに出力する。図4に示すように、X軸方向
の力Fxが作用した場合、容量素子C1の容量値は減
り、容量素子C3の容量値は増える。したがって、端子
Txに出力される電圧値(V1−V3)が、検出すべき
力のX軸方向成分に対応することが理解できよう。同様
に、差動増幅器56は電圧値V2とV4との差をとり、
この差電圧をY軸方向成分±Fyとして端子Tyに出力
する。また、端子Tzには、容量素子C5の容量値に対
応する電圧V5が、そのままZ軸方向成分±Fzとして
出力される。
み合わせによって容量素子C1が構成され、変位電極2
2と固定電極11との組み合わせによって容量素子C2
が構成され、変位電極23と固定電極11との組み合わ
せによって容量素子C3が構成され、変位電極24と固
定電極11との組み合わせによって容量素子C4が構成
され、変位電極25と固定電極11との組み合わせによ
って容量素子C5が構成されるものとすれば、図6に示
すような検出回路によって、X軸、Y軸、Z軸方向の加
速度が検出できる。この検出回路で、CV変換回路51
〜55は、各容量素子C1〜C5のもつ静電容量を、電
圧値V1〜V5に変換する機能を有する。たとえば、C
R発振器などによって、静電容量値Cを周波数値fに変
換し、続いて周波数/電圧変換回路により、この周波数
値fを更に電圧値Vに変換するような構成をとればよ
い。もちろん、静電容量値を直接電圧値に変換するよう
な手段を用いてもよい。差動増幅器55は電圧値V1と
V3との差をとり、この差電圧をX軸方向成分±Fxと
して端子Txに出力する。図4に示すように、X軸方向
の力Fxが作用した場合、容量素子C1の容量値は減
り、容量素子C3の容量値は増える。したがって、端子
Txに出力される電圧値(V1−V3)が、検出すべき
力のX軸方向成分に対応することが理解できよう。同様
に、差動増幅器56は電圧値V2とV4との差をとり、
この差電圧をY軸方向成分±Fyとして端子Tyに出力
する。また、端子Tzには、容量素子C5の容量値に対
応する電圧V5が、そのままZ軸方向成分±Fzとして
出力される。
【0024】本発明によるセンサの構造 本発明は、上述の原理に基づくセンサの具体的な構造を
提示するものである。図7は、本発明の一実施例に係る
センサの構造を示す側断面図である。このセンサは、可
撓基板60、制御基板70、固定基板80の3つの基板
を積層させた構造をもっている。この実施例では、可撓
基板60をシリコンの基板により、制御基板70および
固定基板80をガラスの基板により、それぞれ構成して
おり、各基板間は陽極接合によって接合されている。図
8に、可撓基板60の上面図を示す。図8に示す可撓基
板60を、切断線7−7に沿って切った断面が図7に示
されており、切断線9−9に沿って切った断面が図9に
示されていることになる。図8に示すように、この可撓
基板60には、4つのL字型の貫通孔H1〜H4が形成
されており、この貫通孔H1〜H4によって囲まれた内
側部分が作用部61、外側部分が固定部63となる。そ
して、隣接する貫通孔間には、4つの可撓部62が形成
される。図7に示すように、可撓部62の下には溝D1
が掘られているため、4つの可撓部62の厚みは可撓基
板60の他の部分に比べて小さくなり、いわゆるカンチ
レバーというべき橋状の梁を構成することになる。した
がって、この可撓基板60の全体構成は、図8に明瞭に
示されているように、中央に正方形状の作用部61が配
置され、その周囲を取り囲むように固定部63が配さ
れ、この固定部63から内側に伸びる橋状梁からなる可
撓部62によって作用部61が支持されている状態とな
る。この可撓部62は、基板の厚みに比べて十分に薄い
板によって構成されるため、比較的短くしても十分な可
撓性が得られる。
提示するものである。図7は、本発明の一実施例に係る
センサの構造を示す側断面図である。このセンサは、可
撓基板60、制御基板70、固定基板80の3つの基板
を積層させた構造をもっている。この実施例では、可撓
基板60をシリコンの基板により、制御基板70および
固定基板80をガラスの基板により、それぞれ構成して
おり、各基板間は陽極接合によって接合されている。図
8に、可撓基板60の上面図を示す。図8に示す可撓基
板60を、切断線7−7に沿って切った断面が図7に示
されており、切断線9−9に沿って切った断面が図9に
示されていることになる。図8に示すように、この可撓
基板60には、4つのL字型の貫通孔H1〜H4が形成
されており、この貫通孔H1〜H4によって囲まれた内
側部分が作用部61、外側部分が固定部63となる。そ
して、隣接する貫通孔間には、4つの可撓部62が形成
される。図7に示すように、可撓部62の下には溝D1
が掘られているため、4つの可撓部62の厚みは可撓基
板60の他の部分に比べて小さくなり、いわゆるカンチ
レバーというべき橋状の梁を構成することになる。した
がって、この可撓基板60の全体構成は、図8に明瞭に
示されているように、中央に正方形状の作用部61が配
置され、その周囲を取り囲むように固定部63が配さ
れ、この固定部63から内側に伸びる橋状梁からなる可
撓部62によって作用部61が支持されている状態とな
る。この可撓部62は、基板の厚みに比べて十分に薄い
板によって構成されるため、比較的短くしても十分な可
撓性が得られる。
【0025】作用部61は、図8に示すように、上方か
ら見ると正方形をした1つのブロックであり、4つの可
撓部(橋状梁)62によって四方から支持された状態と
なっている。そして、その上面には、5枚の変位電極2
1〜25が形成されている。この変位電極は、図3に示
す変位電極21〜25と同じ機能を果たすものであり、
ここでは同一符号を用いて示すことにする。作用部61
に加速度が作用すると、この作用部61の質量に応じた
力が作用することになる。その結果、可撓部62が撓み
を生じ、作用部61は変位する。図7に示す制御基板7
0は、この作用部61の変位を所定の範囲内に制限する
機能を有する。すなわち、この制御基板70の上面に
は、浅い溝D2が形成されており、作用部61の下方へ
の変位を、この溝D2の深さの範囲内に制限する。作用
部61に対して下方向への加速度が過度に作用した場合
であっても、作用部61の底部が溝D2の底面71に当
接し、これ以上の変位は制限される。
ら見ると正方形をした1つのブロックであり、4つの可
撓部(橋状梁)62によって四方から支持された状態と
なっている。そして、その上面には、5枚の変位電極2
1〜25が形成されている。この変位電極は、図3に示
す変位電極21〜25と同じ機能を果たすものであり、
ここでは同一符号を用いて示すことにする。作用部61
に加速度が作用すると、この作用部61の質量に応じた
力が作用することになる。その結果、可撓部62が撓み
を生じ、作用部61は変位する。図7に示す制御基板7
0は、この作用部61の変位を所定の範囲内に制限する
機能を有する。すなわち、この制御基板70の上面に
は、浅い溝D2が形成されており、作用部61の下方へ
の変位を、この溝D2の深さの範囲内に制限する。作用
部61に対して下方向への加速度が過度に作用した場合
であっても、作用部61の底部が溝D2の底面71に当
接し、これ以上の変位は制限される。
【0026】可撓基板60の上面には、固定基板80が
固着されている。この固定基板80の底面には、溝D3
が形成されており、この溝D3の底面81に、固定電極
11が形成されている。この固定電極は、図2に示す固
定電極11と同じ機能を果たすものであり、ここでは同
一符号を用いて示すことにする。図10に、固定基板8
0の下面図を示す。図8に示す変位電極21〜25と、
図10に示す固定電極11とが、溝D3を挟んで対向
し、5つの容量素子C1〜C5が形成されることが理解
できよう。
固着されている。この固定基板80の底面には、溝D3
が形成されており、この溝D3の底面81に、固定電極
11が形成されている。この固定電極は、図2に示す固
定電極11と同じ機能を果たすものであり、ここでは同
一符号を用いて示すことにする。図10に、固定基板8
0の下面図を示す。図8に示す変位電極21〜25と、
図10に示す固定電極11とが、溝D3を挟んで対向
し、5つの容量素子C1〜C5が形成されることが理解
できよう。
【0027】図7に示されているように、作用部61に
対して、上方には固定基板80が、下方には制御基板7
0が、そして側方には固定部63が、それぞれ配設さ
れ、これらに囲まれた空間内において、作用部61は4
つの可撓部(橋状梁)62によってのみ支持された状態
となっている。したがって、作用部61は加速度の作用
を受けると、この空間内で変位することになり、変位電
極21〜25と固定電極11との距離に変化が生じ、容
量素子C1〜C5の容量値に変化が生じる。図6に示す
検出回路を用いてこの容量値の変化を検出することによ
り、作用した加速度を三次元の各成分ごとに測定するこ
とができる点は、既に述べたとおりである。
対して、上方には固定基板80が、下方には制御基板7
0が、そして側方には固定部63が、それぞれ配設さ
れ、これらに囲まれた空間内において、作用部61は4
つの可撓部(橋状梁)62によってのみ支持された状態
となっている。したがって、作用部61は加速度の作用
を受けると、この空間内で変位することになり、変位電
極21〜25と固定電極11との距離に変化が生じ、容
量素子C1〜C5の容量値に変化が生じる。図6に示す
検出回路を用いてこの容量値の変化を検出することによ
り、作用した加速度を三次元の各成分ごとに測定するこ
とができる点は、既に述べたとおりである。
【0028】上述の構造の特徴およびその利点は、次の
とおりである。 (1) 特徴:可撓基板60のうち、作用部61の占める
割合を比較的大きくとり、変位電極21〜25をこの作
用部61の上面に形成するようにした。利点:このよう
な構造にしたため、作用部61の変位が効率良く変位電
極21〜25に伝達され、感度の高い測定が可能にな
る。また、作用部61の占める割合を大きくとると、作
用部61自身の質量も大きくなるため、加速度を効率よ
く力に変換することができ、この点からも感度向上が期
待できる。また、3枚の基板を積層しただけの単純な構
造で実現できるため、製造コストも低減できる。 (2) 特徴:可撓基板60に貫通孔H1〜H4を開口す
ることにより、可撓部62を形成した。利点:貫通孔H
1〜H4を形成したため、可撓部62に十分な可撓性を
確保することができ、感度を高めることができる。 (3) 特徴:中央の作用部61を、その周囲から橋状梁
(可撓部62)によって支持するようにした。利点:橋
状梁の厚みを小さくすることにより、十分な可撓性を確
保することができ、感度を高めることができる。また、
このような橋状梁による構造は、エッチング法などによ
って容易に加工が可能な構造であり、製造工程も容易に
なる。
とおりである。 (1) 特徴:可撓基板60のうち、作用部61の占める
割合を比較的大きくとり、変位電極21〜25をこの作
用部61の上面に形成するようにした。利点:このよう
な構造にしたため、作用部61の変位が効率良く変位電
極21〜25に伝達され、感度の高い測定が可能にな
る。また、作用部61の占める割合を大きくとると、作
用部61自身の質量も大きくなるため、加速度を効率よ
く力に変換することができ、この点からも感度向上が期
待できる。また、3枚の基板を積層しただけの単純な構
造で実現できるため、製造コストも低減できる。 (2) 特徴:可撓基板60に貫通孔H1〜H4を開口す
ることにより、可撓部62を形成した。利点:貫通孔H
1〜H4を形成したため、可撓部62に十分な可撓性を
確保することができ、感度を高めることができる。 (3) 特徴:中央の作用部61を、その周囲から橋状梁
(可撓部62)によって支持するようにした。利点:橋
状梁の厚みを小さくすることにより、十分な可撓性を確
保することができ、感度を高めることができる。また、
このような橋状梁による構造は、エッチング法などによ
って容易に加工が可能な構造であり、製造工程も容易に
なる。
【0029】その他の実施例 図11に、本発明の別な実施例に係るセンサの側断面図
を示す。この実施例は、図7に示す実施例に、更に補助
基板90を付加したものである。すなわち、可撓基板6
0と制御基板70との間に、新たに補助基板90が挿入
されている。この補助基板90は、中央部の重錘体91
と、その周囲を取り囲むフレームのような形状をした台
座92とによって構成されている。重錘体91は、水平
断面が正方形をしたブロックであり、その上面が作用部
61の下面に接合されている。台座92は、制御基板7
0と固定部63とを接続するための部材であるととも
に、重錘体91の水平方向への変位を制限する制御部材
としての機能も果たす。このような構造では、作用部6
1と重錘体91とが、ひとつのブロックとして機能し、
このブロックに作用した加速度は、この双方の質量に応
じた力に変換されることになる。したがって、前述の実
施例に比べ、より感度を高めることが可能になる。ま
た、重錘体91を作用部61に接合することにより、全
体の重心位置が移動する。これにより各軸ごとの感度を
変えることもできる。
を示す。この実施例は、図7に示す実施例に、更に補助
基板90を付加したものである。すなわち、可撓基板6
0と制御基板70との間に、新たに補助基板90が挿入
されている。この補助基板90は、中央部の重錘体91
と、その周囲を取り囲むフレームのような形状をした台
座92とによって構成されている。重錘体91は、水平
断面が正方形をしたブロックであり、その上面が作用部
61の下面に接合されている。台座92は、制御基板7
0と固定部63とを接続するための部材であるととも
に、重錘体91の水平方向への変位を制限する制御部材
としての機能も果たす。このような構造では、作用部6
1と重錘体91とが、ひとつのブロックとして機能し、
このブロックに作用した加速度は、この双方の質量に応
じた力に変換されることになる。したがって、前述の実
施例に比べ、より感度を高めることが可能になる。ま
た、重錘体91を作用部61に接合することにより、全
体の重心位置が移動する。これにより各軸ごとの感度を
変えることもできる。
【0030】この実施例におけるもうひとつの相違点
は、5枚の変位電極21〜25に対向して、固定基板8
0の底面81に5枚の固定電極11a〜15aが形成さ
れている点である。前述の実施例では、固定電極11が
変位電極21〜25のすべてに対して共通の対向電極と
なっていたが、この実施例では、5枚の変位電極21〜
25について、これと面対称となる位置に5枚の固定電
極11a〜15aを形成し、5つの容量素子C1〜C5
をすべて独立した電極対で構成している。このように、
用いる電極の数は設計上、適宜変更しうるものであり、
より多数の電極を用いることも可能である。なお、実際
には静電容量の変化を伝達するための配線が必要になる
が、上述の各図ではこれらの配線の図示は省略してあ
る。
は、5枚の変位電極21〜25に対向して、固定基板8
0の底面81に5枚の固定電極11a〜15aが形成さ
れている点である。前述の実施例では、固定電極11が
変位電極21〜25のすべてに対して共通の対向電極と
なっていたが、この実施例では、5枚の変位電極21〜
25について、これと面対称となる位置に5枚の固定電
極11a〜15aを形成し、5つの容量素子C1〜C5
をすべて独立した電極対で構成している。このように、
用いる電極の数は設計上、適宜変更しうるものであり、
より多数の電極を用いることも可能である。なお、実際
には静電容量の変化を伝達するための配線が必要になる
が、上述の各図ではこれらの配線の図示は省略してあ
る。
【0031】本発明は、以上述べた実施例の他にも、種
々の態様で実施しうるものである。特に、上述の実施例
は、いずれも加速度センサに本発明を適用したものであ
るが、本発明は、力センサや磁気センサにも適用しうる
ものである。たとえば、力センサでは、上述の作用部6
1に外部からの力を伝達するためのプローブを接続した
構造とすればよいし、磁気センサでは、上述の作用部6
1あるいは重錘体91を磁性材料で構成すればよい。
々の態様で実施しうるものである。特に、上述の実施例
は、いずれも加速度センサに本発明を適用したものであ
るが、本発明は、力センサや磁気センサにも適用しうる
ものである。たとえば、力センサでは、上述の作用部6
1に外部からの力を伝達するためのプローブを接続した
構造とすればよいし、磁気センサでは、上述の作用部6
1あるいは重錘体91を磁性材料で構成すればよい。
【0032】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る静電容量の変
化を利用したセンサによれば、基板に貫通孔を開口する
ことにより、作用体を橋状梁で支持した構造とし、この
作用体上に変位電極を形成するようにしたため、構造を
単純化するとともに、検出感度を高めることができる。
化を利用したセンサによれば、基板に貫通孔を開口する
ことにより、作用体を橋状梁で支持した構造とし、この
作用体上に変位電極を形成するようにしたため、構造を
単純化するとともに、検出感度を高めることができる。
【図1】本発明の基本原理を説明するための加速度セン
サの構造を示す側断面図である。
サの構造を示す側断面図である。
【図2】図1に示すセンサの固定基板10の下面図であ
る。図2の固定基板10をX軸に沿って切断した断面が
図1に示されている。
る。図2の固定基板10をX軸に沿って切断した断面が
図1に示されている。
【図3】図1に示すセンサの可撓基板20の上面図であ
る。図3の可撓基板20をX軸に沿って切断した断面が
図1に示されている。
る。図3の可撓基板20をX軸に沿って切断した断面が
図1に示されている。
【図4】図1に示すセンサの作用点PにX軸方向の力F
xが作用したときの、センサの撓み状態を示す側断面図
である。
xが作用したときの、センサの撓み状態を示す側断面図
である。
【図5】図1に示すセンサの作用点PにZ軸方向の力F
zが作用したときの、センサの撓み状態を示す側断面図
である。
zが作用したときの、センサの撓み状態を示す側断面図
である。
【図6】図1に示すセンサに用いる検出回路の一例を示
す回路図である。
す回路図である。
【図7】本発明の一実施例に係る加速度センサの構造を
示す側断面図である。
示す側断面図である。
【図8】図7に示す加速度センサにおける可撓基板60
の上面図である。この図8の可撓基板60を切断線7−
7に沿って切った断面が図7に、切断線9−9に沿って
切った断面が図9に、それぞれ示されている。
の上面図である。この図8の可撓基板60を切断線7−
7に沿って切った断面が図7に、切断線9−9に沿って
切った断面が図9に、それぞれ示されている。
【図9】図7に示す加速度センサの別な断面を示す側断
面図である。
面図である。
【図10】図7に示す加速度センサにおける固定基板8
0の下面図である。
0の下面図である。
【図11】本発明の別な一実施例に係る加速度センサの
構造を示す側断面図である。
構造を示す側断面図である。
10…固定基板 11,11a〜15a…固定電極 20…可撓基板 21〜25…変位電極 30…作用体 40…装置筐体 51〜55…CV変換回路 60…可撓基板 61…作用部 62…可撓部(橋状梁) 63…固定部 70…制御基板 71…底面 80…固定基板 81…底面 90…補助基板 91…重錘体 92…台座 D1〜D3…溝 H1〜H4…貫通孔 P…作用点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 15/125 G01L 1/14 G01L 9/12 G01R 33/02 G01R 33/038
Claims (7)
- 【請求項1】 装置筐体に固定される固定部と、外因に
より力が作用する作用部と、前記固定部と前記作用部と
の間に形成され可撓性をもった可撓部と、を有する可撓
基板と、装置筐体に固定された固定基板と、 前記作用部に形成された変位電極と、 前記固定基板の前記変位電極に対向する位置に形成され
た固定電極と、 を備え、前記変位電極と前記固定電極との間に生じる静
電容量の変化に基づいて、前記作用部に作用した力を検
出するセンサにおいて、前記作用部の外周に沿って4つのL字型領域を定義し、
前記可撓基板の前記各L字型領域に貫通孔を形成するこ
とにより、前記可撓部に可撓性をもたせるようにし、 前記変位電極または前記固定電極のいずれか一方、ある
いは双方を、電気的に独立した複数の局在電極により構
成し、互いに対向する電極により複数の容量素子を形成
し、これら各容量素子の静電容量の変化に基づいて、前
記作用部に作用した力を多次元の各成分ごとに検出する
ようにしたことを特徴とする静電容量の変化を利用した
センサ。 - 【請求項2】 外因により力が作用する作用部と、 この作用部の周囲に設けられ、装置筐体に固定される固
定部と、 前記固定部から前記作用部へ伸び、前記作用部を周囲の
4か所において支持する橋状梁と、 前記作用部に設けられた変位電極と、 前記変位電極に対向するように、装置筐体に固定された
固定電極と、 を備え、前記作用部に外部からの力が作用した場合に、
前記橋状梁の撓みにより前記作用部が変位を生じるよう
に構成し、 前記変位電極または前記固定電極のいずれか一方、ある
いは双方を、電気的に独立した複数の局在電極により構
成し、互いに対向する電極により複数の容量素子を形成
し、これら各容量素子の静電容量の変化に基づいて、前
記作用部に作用した力を多次元の各成分ごとに検出する
ようにしたことを特徴とする静電容量の変化を利用した
センサ。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のセンサにおい
て、 変位電極または固定電極のいずれか一方、あるいは双方
を、一方の電極形成面上で直交する第1の軸および第2
の軸について両軸の交点を原点としたときに、各軸のそ
れぞれ正および負方向に配された4組の局在電極により
構成し、この4組の局在電極を用いてそれぞれ4つのグ
ループの容量素子を形成し、 前記4つのグループの容量素子のうち前記第1の軸上に
ある2つのグループに属する容量素子の静電容量の差に
よって前記第1の軸方向成分の力を検出し、 前記4つのグループの容量素子のうち前記第2の軸上に
ある2つのグループに属する容量素子の静電容量の差に
よって前記第2の軸方向成分の力を検出するようにした
ことを特徴とする静電容量の変化を利用したセンサ。 - 【請求項4】 請求項3に記載のセンサにおいて、 4組の局在電極とは電気的に独立した5組目の局在電極
を更に設け、この5組目の局在電極を用いて第5グルー
プ目の容量素子を構成し、この第5グループ目の容量素
子の静電容量によって、第1の軸および第2の軸の双方
に直交する第3の軸方向成分の力を検出するようにした
ことを特徴とする静電容量の変化を利用したセンサ。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のセンサ
において、 少なくとも作用部をシリコン基板によって構成し、この
シリコン基板の一部によって変位電極を構成したことを
特徴とする静電容量の変化を利用したセンサ。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のセンサ
において、 作用部に作用する加速度に基づいて発生する力を検出す
ることにより、加速度の検出を行い得るようにしたこと
を特徴とする静電容量の変化を利用したセンサ。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載のセンサ
において、 作用部に作用する磁気に基づいて発生する力を検出する
ことにより、磁気の検出を行い得るようにしたことを特
徴とする静電容量の変化を利用したセンサ。
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---|---|---|---|
JP3203875A JP3043477B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | 静電容量の変化を利用したセンサ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3203875A JP3043477B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | 静電容量の変化を利用したセンサ |
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JPH0526754A JPH0526754A (ja) | 1993-02-02 |
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ID=16481165
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JP3203875A Expired - Fee Related JP3043477B2 (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | 静電容量の変化を利用したセンサ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102108354B1 (ko) * | 2017-07-20 | 2020-05-07 | (주)센벡스 | 철골 부재 내화패널 고정 구조 |
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- 1991-07-17 JP JP3203875A patent/JP3043477B2/ja not_active Expired - Fee Related
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