JPH06173287A - 海洋鋼構造物の防食構造 - Google Patents

海洋鋼構造物の防食構造

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JPH06173287A
JPH06173287A JP4355286A JP35528692A JPH06173287A JP H06173287 A JPH06173287 A JP H06173287A JP 4355286 A JP4355286 A JP 4355286A JP 35528692 A JP35528692 A JP 35528692A JP H06173287 A JPH06173287 A JP H06173287A
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JP
Japan
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protective cover
anticorrosion
steel structure
insoluble
steel pipe
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Pending
Application number
JP4355286A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Hamada
敏男 浜田
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Nippon Steel Anti Corrosion Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Anti Corrosion Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水面上にある鋼構造物の被覆防食に使用する
保護カバーに不溶性電極として使用可能な金属板を使用
し、該保護カバーに外部電源方式による電気防食用不溶
性電極としての機能を付与することを特徴とする。 【効果】 鋼構造物上方を防食被覆するための保護カバ
ーを電気防食用の不溶性電極として使用するため、別途
下方に電極又は陽極の取付ける必要がなく、工事が容易
で、潜水夫による海中での電極の取え工事も不要となっ
て安全性も高く、電極リード線は海面上のコンクリート
層中に埋設されているので、断線等の危険性が全くな
い。しかも、海面上の保護カバーにチタン板等の金属板
を使用するので、従来より外部衝撃に対する強度が高
く、また保護カバーから防食電流が供給されるので、鋼
構造物上方のモルタルライニングの防食機能も低下しな
い利点がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼管杭や鋼矢板等の海
洋鋼構造物の防食構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、海洋鋼構造物である鋼管杭や鋼矢
板等を腐食から守るために、海水中に常時浸漬している
部分には電気防食法が、また海面上にある飛沫帯や干満
帯部分には被覆による防食法が施工されている。
【0003】電気防食法としてはアルミニウム合金陽極
等を用いた流電陽極方式あるいは白金メッキチタン電極
等の不溶性電極を用いた外部電源方式が行なわれ、被覆
防食法としてはモルタル等の無機ライニング,FRP板
等で被覆する有機ライニングあるいはペトロラタムによ
るライニングなど、被覆による腐食環境遮断方式が実施
されている。
【0004】図2は従来の防食施工の一例を示すもの
で、図中1は海洋鋼構造物である鋼管杭であり、該鋼管
杭1の大気に接する干満帯を含む飛沫帯部分の外周には
モルタルやペトロラタム等の防食材3を適当厚ライニン
グし、更にその外側にはFRP等の保護カバー4を被覆
している。一方、海水中の鋼管杭1の所定部位にはスペ
ーサ6を介し鋼管杭1表面との間に多少の間隔をもたせ
てアルミニウム製の流電陽極5を設置し、電池作用によ
り微弱な防食電流を発生させる構造となっている。
【0005】このような従来の上部の被覆防食と下方の
流電陽極との併用あるいは被覆防食と白金メッキチタン
等の不溶性電極を用いた外部電源方式との併用法には、
次のような欠点があった。
【0006】a) 飛沫帯や干満帯部分への防食被覆と
海水中の電気防食とを別々に施工するので二度手間とな
り、その保全や管理が大変である。 b) 外部電源方式を採用するときには、電極リード線
をコンクリート層2天端から海水中の電極5まで配線し
なければならないため、常に断線の危険がある。 c) 図2の流電陽極方式あるいは外部電源方式とも、
電極5が消耗すると海水中での電極5の取替え工事が必
要となる。 d) 従来の外部電源方式と防食被覆とを併用した場
合、過防食による塗膜剥離の危険がある。 e) 従来の被覆による防食法では、FRP等の保護カ
バーと鋼管杭との間に防食材としてペトロラタムを充填
する方法や、水中ペイントで被覆する方法、モルタルラ
イニングにより被覆する方法等があるが、FRP等の保
護カバーや水中ペイントは外部からの衝撃等により損傷
しやすいなど強度上の問題があり、またモルタルライニ
ングは中性化による防食機能の低下の問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、干満帯・飛
沫帯部分への被覆による防食と海水中の電気防食とを別
々に施工していたことによる従来の上記のような問題点
を解決し、施工が簡単で維持管理も容易な防食効果の高
い海洋鋼構造物の防食構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は干満帯・
飛沫帯部分への被覆防食に使用する保護カバーに不溶性
電極として使用可能な金属板を使用し、該保護カバーに
外部電源方式による電気防食用不溶性電極としての機能
を持たせることにより、海面上の部分の防食と海中部分
の防食とを同時に行なわせるようにしたものである。以
下、本発明の一実施例として鋼管杭の防食について図1
により説明する。
【0009】
【実施例】図1中符号1は海底岩盤12に立設され海面
上に構築されたコンクリートスラブ2を支持する鋼管杭
で、その上端はスラブ2中に埋没している。3は鋼管杭
1外周を被覆するモルタル,ペトロラタム等の電気絶縁
性の防食材、4は該防食材3を保護するために更にその
外側を被覆する保護カバーで、該保護カバー4はチタ
ン,各種フェライト,高珪素鉄,ニオブ等の不溶性金属
の金属板(厚さ1〜2mm)からなり、その上端は上記
スラブ2が新設構造物の場合には該スラブ2中に埋没さ
せるようにし、またスラブ2が既設の場合には該スラブ
2下端に密着させる。一方、保護カバー4の下端は常に
海中に浸漬するように(例えば海面下1m程度)して、
上記防食材3は保護カバー4内側に一様に充填されてい
る。
【0010】7はコンクリートスラブ2上に設置した外
部直流電源盤又は直流電源用分電盤等の直流電源で、上
記カバー4には直流電源7の陽極側ケーブル8を接続
し、一方鋼管杭1には同様にして陰極側ケーブル9を接
続する。
【0011】しかして、保護カバー4と鋼管杭1との間
に電圧(5V・3A程度)をかけると、保護カバー4自
体は不溶性陽極となり、海水あるいは防食材3(モルタ
ルの場合)を介して被防食体である鋼管杭1に防食電流
10が流れ、海中部分ならびにモルタルライニング3内
側部分の鋼管杭1の腐食が防止されるのである。
【0012】なお、保護カバー4に前記のような不溶性
金属板を使用するとき、少なくとも該カバー4の海水中
に浸漬している部分の一部に導電性の極めて高い白金メ
ッキ11を施しておけば、更に良好な防食効果が得られ
る。
【0013】
【発明の効果】本発明は上述のようにしてなり、次のよ
うな効果がある。 (1) 鋼構造物上方を防食被覆するための保護カバー
を電気防食用の不溶性電極として使用するため、別途電
極または陽極の取付けを必要としない。 (2) 保護カバーとしてチタン板等の金属板を使用す
るので、従来のFRP等の有機系保護カバーに比べて外
部衝撃に対する強度が高い。 (3) 従来のモルタルライニングは長期間使用すると
モルタルの中性化により防食機能が低下したが、本発明
では不溶性電極兼用の保護カバーから防食電流が供給さ
れるので、鋼構造物上方のモルタルライニングの防食機
能は低下しない。 (4) 陽極側となる保護カバー及び陰極側となる鋼構
造物にそれぞれ接続する電極リード線は海面上のコンク
リート層中に埋設されているので、断線等の危険性が全
くない。 (5) 塗装を全く必要としないので、過防食による事
故が発生しない。 (6) 海面上の被覆による防食と海水中の電気防食と
を別々に施工する必要がないので、従来法と比べて工事
が容易で、潜水夫による海中での電極の取え工事も不要
となり、安全性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る海洋鋼構造物の防食構造の実施例
を示す説明図で、海面上のコンクリート構築物が新設構
造物である場合に適用した例を示す。
【図2】本発明に係る海洋鋼構造物の防食構造の実施例
を示す説明図で、海面上のコンクリート構築物が既設構
造物である場合に適円した例を示す。
【図3】従来法による防食施工の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1−鋼管杭 2−コンクリート層(コンクリートスラブ) 3−防食材 4−不溶性金属板の保護カバー 5−流電陽極 6−スペーサ 7−直流電源 8−陽極側ケーブル 9−陰極側エーブル 10−防食電流 11−白金メッキ層 12−海底岩盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水面上にある鋼構造物の被覆防食に使用
    する保護カバーに不溶性電極として使用可能な金属板を
    使用し、該保護カバーに外部電源方式による電気防食用
    不溶性電極としての機能を付与することを特徴とする海
    洋鋼構造物の防食構造。
  2. 【請求項2】 前記保護カバーの上端は海面上の構築物
    であるコンクリート層中に埋没させるかコンクリート層
    下端に密着させ、またその下端は常に海中に浸漬するよ
    うにして、鋼構造物と該保護カバー間にはモルタル,ペ
    トロラタム等の電気絶縁性の防食材を一様に充填し、上
    記コンクリート層上側には直流電源を設置して上記カバ
    ーには該電源からの陽極側ケーブルを接続し、一方コン
    クリート層中に埋没した鋼構造物には陰極側ケーブルを
    接続してなる請求項1記載の海洋鋼構造物の防食構造。
  3. 【請求項3】 前記保護カバーかチタン,フェライト,
    高珪素鉄又はニオブからなる請求項1又は2記載の海洋
    鋼構造物の防食構造。
JP4355286A 1992-12-01 1992-12-01 海洋鋼構造物の防食構造 Pending JPH06173287A (ja)

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Effective date: 20020107