JPH06172550A - 繊維強化プラスチックス - Google Patents

繊維強化プラスチックス

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Publication number
JPH06172550A
JPH06172550A JP19245992A JP19245992A JPH06172550A JP H06172550 A JPH06172550 A JP H06172550A JP 19245992 A JP19245992 A JP 19245992A JP 19245992 A JP19245992 A JP 19245992A JP H06172550 A JPH06172550 A JP H06172550A
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JP
Japan
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fiber
acid
group
compound
molecule
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Pending
Application number
JP19245992A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Maeda
克幸 前田
Souzou Ikui
創三 生井
Yoshiyuki Harano
芳行 原野
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐湿熱性、耐熱性および耐侯性等に優れた繊維
強化プラスチックスを開発すること。 【構成】(A) (a)1分子中に1個以上のビニル基と1
個のエポキシ基を有する化合物と、 (b)多塩基酸
無水物、多塩基酸、酸末端重合体、およびカルボン酸基
を含 有する重合体から選ばれた少なくとも1
種 (c)1個以上の活性水素を有する化合物から選ばれた
少なくとも1種を、反応させて得られるビニル基を有す
る樹脂を、さらに、エポキシ化して得られるエポキシ樹
脂、 (B) エポキシ樹脂用硬化剤および (C) 強化繊維からなる繊維強化プラスチックス。 【効果】耐湿熱性、耐熱性および耐侯性等に優れた繊維
強化プラスチックスを開発することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な繊維強化プラス
チックスに関する。さらに詳しくは耐熱性、耐侯性に優
れた繊維強化プラスチックスに関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチックス(FRP)は優
れた機械特性と幅広い成形性等の諸特性をいかして住宅
機材、船舶、航空機、工業材料、建設資材等の広範囲な
分野にわたって利用されている。FRPの結合剤となる
樹脂としては不飽和ポリエステル樹脂が広く使用されて
いる。しかし、耐湿熱性、耐熱性、電気絶縁性等の高度
な要求をされる分野では、こうした特性に優れるエポキ
シ樹脂が用いられる。さらに最近では、FRPの用途拡
大とともに、ますます耐湿熱性、耐熱性の要求が厳しく
なってきており、特に炭素繊維を補強材として用いたC
FRPでは航空機を始めとする産業分野でその要求が顕
著である。
【0003】しかし、現行のエポキシ樹脂FRPはまだ
まだこの要求を満たしていないのが現状である。このよ
うな状況から、本発明者らが検討した結果、耐侯性、耐
熱性に優れた繊維強化プラスチックスが得られる事を見
出だし本発明に至った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐侯性、耐
熱性に優れた繊維強化プラスチックスに関するものであ
る。また、用いる(a)、(b)、(c)をいろいろ組
み合わせることによってエポキシ樹脂の特性を変えるこ
とができ、幅広い特性を与えることができることが明ら
かになった。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 「(A) (a)1分子中に1個以上のビニル基と1個のエ
ポキシ基を有する化合物と、 (b)多塩基酸無水物、多塩基酸、酸末端重合体、およ
びカルボン酸基を含有する重合体から選ばれた少なくと
も1種 (c)1個以上の活性水素を有する化合物から選ばれた
少なくとも1種を、 反応させて得られるビ
ニル基を有する樹脂を、さらに、エポキシ化
して得られるエポキシ樹脂、 (B) エポキシ樹脂用硬化剤および (C) 強化繊維からなることを特徴とする繊維強化プラス
チックス」である。
【0006】次に、本発明について、さらに詳しく説明
する。
【0007】本発明で用いる1分子中に1個のエポキシ
基と1個以上のビニル基を有する化合物は(IV) 《iは1から5の整数、R1 、R4 は水素原子または炭
素数が1から50のアルキル基または置換フェニル基、
2 、R3 は水素原子または炭素数が1から50のアル
キル基であり、R2 、R3 は環を巻いていてもよい》で
表される。
【0008】(IV)で表される化合物の例は、以下に示す
ような化合物である。
【0009】4−ビニルシクロヘキセン−1−オキシ
ド、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン−2−オキシド、リモネンモノオキシド、トリビニル
シクロヘキサンモノオキシド、ジビニルベンゼンモノオ
キシド、ブタジエンモノオキシドや1,2−エポキシ−
9−デセンなどの(I) で表される化合物、アリルグリシ
ジルエ−テルなどの(II)で表される化合物、グリシジル
スチリルエ−テルなどの化合物などである。
【0010】さらに、以下の化合物なども用いることが
できる。
【0011】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】 これらは、それぞれ単独で用いても、2種以上を同時に
用いてもよい。
【0012】また、必要に応じて、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレ
ンオキシド、α−オレフィンエポキシドなどのモノエポ
キシドや、ビニルシクロヘキセンジオキシド、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシク
ロヘキシルカルボキシレ−トなどのジエポキシドなど
を、上記の1分子中に1個のエポキシ基と1個以上のビ
ニル基を有する化合物と同時に用いてもよい。
【0013】さらに、本発明で用いる(b)多塩基酸無
水物または多塩基酸としては、芳香族多塩基酸およびそ
の酸無水物や脂肪族多塩基酸およびその酸無水物があ
る。芳香族多塩基酸およびその酸無水物の例としては、
無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水トリ
メリット酸などがある。また、脂肪族多塩基酸およびそ
の酸無水物としては、テトラヒドロフタル酸、4−メチ
ルヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジ
ピン酸、マレイン酸、およびそれらの酸無水物、フマル
酸、セバシン酸、ドデカン2酸、およびそれらの酸無水
物などがある。
【0014】また、本発明で用いる酸末端重合体として
は、ポリエチレングリコ−ルやポリプロピレングリコ−
ルやポリテトラメチレングリコ−ルやポリブチレングリ
コ−ルやポリシクロヘキセングリコ−ルやポリビニルシ
クロヘキセングリコ−ルなどに多塩基酸を反応させた酸
末端ポリエ−テル、酸末端ポリエステル、酸末端ポリブ
タジエン、酸末端ポリカプロラクトンなどがある。
【0015】また、酸末端重合体のかわりにカルボン酸
基を有するアクリル共重合体なども使用することがで
き、多塩基酸無水物、多塩基酸、酸末端重合体、および
カルボン酸基を含有する重合体は単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。
【0016】次に、本発明で用いる(a)活性水素を有
する化合物としては、アルコ−ル類、フェノ−ル類、カ
ルボン酸類、アミン類、チオ−ル類、水酸基末端重合
体、および水酸基を含有する重合体等があげられる。ア
ルコ−ル類としては1価、2価、3価以上のものであ
り、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、ベンジルアルコ
−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジ
エチレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ブタン
ジオ−ル、ヘキサンジオ−ル、グリセリン、ブタントリ
オ−ル、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパ
ン、ペンタエリスリト−ル、ジグリセロ−ル、トリグリ
セロ−ルなどがあげられる。その他、ネオペンチルグリ
コ−ル、ヒドロキシヒバリン酸のネオペンチルグリコ−
ルエステル、ジペンタエリスリト−ル、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノ−ル、トリメチルペンタンジオ−ル、
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌル
酸、水添ビスフェノ−ルA、水添ビスフェノ−ルAのエ
チレンオキシド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレン
オキシド付加物なども用いることができる。
【0017】フェノ−ル類としては、フェノ−ル、クレ
ゾ−ル、カテコ−ル、ピロガロ−ル、ハイドロキノン、
ハイドロキノンモノメチルエ−テル、ビスフェノ−ル
A、ビスフェノ−ルF、4,4´−ジヒドロキシベンゾ
フェノン、ビスフェノ−ルS、ビスフェノ−ルAのエチ
レンオキシド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピオンオ
キシド付加物、フェノ−ル樹脂、クレゾ−ルノボラック
樹脂等がある。
【0018】本発明で用いる水酸基末端重合体として
は、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−
ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリブチレングリ
コ−ル、ポリシクロヘキセングリコ−ル、ポリビニルシ
クロヘキセングリコ−ルなどのポリエ−テルポリオ−
ル、水酸基末端ポリエステル、水酸基末端ポリブタジエ
ン、水酸基末端ポリカプロラクトン、ポリカ−ボネ−ト
ジオ−ルなどがある。
【0019】また、水酸基末端重合体のかわりに水酸基
を有するアクリル共重合体なども使用することができ
る。
【0020】カルボン酸類としてはギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、動植物油の脂肪酸、フマル酸、マレイン
酸、アジピン酸、ドデカン2酸、トリメリット酸、ピロ
メリット酸、ポリアクリル酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等がある。
【0021】また,乳酸、クエン酸、オキシカプロン酸
等、水酸基とカルボン酸を共に有する化合物もあげられ
る。
【0022】アミン類としてはモノメチルアミン、ジメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、プロ
ピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、ペン
チルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、
オクチルアミン、ドデシルアミン、4,4´−ジアミノ
ジフェニルメタン、イソホロンジアミン、トルエンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、キシレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、エタノ
−ルアミン等がある。
【0023】チオ−ル類としてはメチルメルカプタン、
エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、フェニル
メルカプタン等のメルカプト類、メルカプトプロピオン
酸あるいはメルカプトプロピオン酸の多価アルコ−ルエ
ステル、例えばエチレングリコ−ルジメルカプトプロピ
オン酸エステル,トリメチロ−ルプロパントリメルカプ
トプロピオン酸,ペンタエリスリト−ルペンタメルカプ
トプロピオン酸等があげられる。
【0024】さらにその他、活性水素を有する化合物と
してはポリビニルアルコ−ル、ポリ酢酸ビニル部分加水
分解物、デンプン、セルロ−ス、セルロ−スアセテ−
ト、セルロ−スアセテ−トブチレ−ト、ヒドロキシエチ
ルセルロ−ス、アクリルポリオ−ル樹脂、スチレンアリ
ルアルコ−ル共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合
樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステルポリオ−ル樹脂、
ポリエステルカルボン酸樹脂、ポリカプロラクトンポリ
オ−ル樹脂、ポリプロピレンポリオ−ル、ポリテトラメ
チレングリコ−ル等がある。
【0025】また、活性水素を有する化合物は、その骨
格中に不飽和2重結合を有していても良く、具体例とし
ては、アリルアルコ−ル、アクリル酸、メタクリル酸、
2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト、3−シクロヘキ
センメタノ−ル、テトラヒドロフタル酸等がある。
【0026】これら活性水素を有する化合物であればど
のようなものでも用いることができ、それらは2種以上
を混合してもよい。
【0027】本発明で用いるエポキシ樹脂は、上記1分
子中に1個以上のビニル基と1個のエポキシ基を有する
化合物(a)と、多塩基酸無水物、多塩基酸、酸末端重
合体、およびカルボン酸基を含有する重合体(b)から
選ばれた少なくとも1種と、活性水素を有する化合物
(c)から選ばれた少なくとも1種を、反応させて得ら
れるビニル基を有する樹脂をさらにエポキシ化剤でエポ
キシ化して得られる。
【0028】上記出発原料である(a)、(b)、およ
び(c)の仕込み比率は(a)を1〜99重量部、好ま
しくは、30〜80部、(b)を99〜1重量部、好ま
しくは、20〜70部、(c)を0〜99重量部、好ま
しくは、0〜30部とする。(c)成分は場合によって
は使用しなくても良い。(c)成分を使用しない場合、
反応時間、減圧度、反応温度、などをコントロ−ルする
ことにより脱水量を検知しながら分子量をコントロ−ル
することが必要である。
【0029】(a)成分の使用量が相対的に少ない場合
は目的とするエポキシ樹脂中のエポキシ基の含有量が少
なくなる。(a)成分/(b)成分のモル比率は、0.
4〜5.0、好ましくは、0.5〜3.0である。
【0030】(a)成分の比率が高くなると末端が水酸
基となる割合が多くなり、水酸基末端とカルボキシル基
末端がある場合では、脱水反応が進むにつれ全部の末端
が水酸基となる。
【0031】逆に、(b)成分の比率が高くなると、末
端がカルボキシル基となる割合が多くなり、水酸基末端
とカルボキシル基末端がある場合では、脱水反応が進む
につれ全部の末端がカルボキシル基となる。但し、
(a)成分の比率が多くなると、(a)成分の一部が反
応せずに残ってしまう。また、(b)成分の比率が必要
以上に多くなると、(b)成分が反応せずに残ってしま
う。
【0032】ビニル基を有する樹脂を合成する反応にお
いては、カルボキシル基によるエポキシ基の開環反応を
促進する触媒と、必要に応じて、(脱水)エステル化反
応を促進する触媒を併用してもよい。。
【0033】本発明で用い得るカルボキシル基によるエ
ポキシ基の開環反応を促進する触媒としては、ジメチル
ベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチ
レンジアミン、トリ−n−オクチルアミンなどの3級ア
ミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメ
チルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイドなどの4級アンモニウム塩、テトラメチル
尿素などのアルキル尿素、テトラメチルグアニジンなど
のアルキルグアニジンなどをあげることができる。
【0034】また、本発明で用い得る開環反応を促進す
る触媒は単独で用いても、2種類以上を併用してもよ
い。この触媒はエポキシ化合物に対して0.1〜5.0
重量%、好ましくは、0.5〜3.0重量%用いるのが
よい。この開環反応は50〜200℃、好ましくは、1
00〜180℃で行う。
【0035】また、本発明で用い得る(脱水)エステル
化反応を促進する触媒としては、オクチル酸スズ、ジブ
チルスズラウレ−トなどのSn化合物、テトラブチルチ
タネ−トなどのTi化合物などがあげられる。
【0036】また、本発明で用い得る(脱水)エステル
化反応を促進する触媒は単独で用いても、2種類以上を
併用してもよい。この触媒は反応系に対して0〜100
0ppm、好ましくは、50〜500ppm用いるのが
よい。この(脱水)エステル化反応は180〜240℃
で行う。
【0037】カルボキシル基によるエポキシ基の開環反
応と(脱水)エステル化反応を順次行ってもよいが、原
料と触媒を一括仕込みした後、反応温度を反応の進行に
応じて段階的に上昇させる方法が望ましい。また、必要
に応じて(c)成分と触媒を一括仕込みした後、
(a)、(b)成分を滴下しても良い。
【0038】さて、このようにして合成された環状オレ
フィンまたはビニル基を有する樹脂にエポキシ化剤を作
用させて、本発明のエポキシ基を有する樹脂を合成する
わけであるが、用い得るエポキシ化剤としては過酸類、
ハイドロパ−オキサイド類などをあげることができる。
【0039】過酸類としては過ギ酸、過酢酸、過安息香
酸、トリフルオロ過酢酸などがある。 このうち、過酢
酸は工業的に大量に製造されており、安価に入手でき、
安定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。
【0040】ハイドロパ−オキサイド類としては過酸化
水素、タ−シャリブチルハイドロパ−オキサイド、クメ
ンパ−オキサイド等がある。
【0041】エポキシ化の際には必要に応じて触媒を用
いることができる。
【0042】例えば、過酸の場合、炭酸ソ−ダ等のアル
カリや硫酸などの酸を触媒として用い得る。
【0043】また、ハイドロパ−オキサイド類の場合、
タングステン酸と苛性ソ−ダの混合物を過酸化水素と、
あるいは有機酸を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘ
キサカルボニルをタ−シャリブチルハイドロパ−オキサ
イドと併用して触媒効果を得ることができる。
【0044】エポキシ化反応は、装置や原料物性に応じ
て溶媒使用の有無や反応温度を調節して行う。
【0045】用いるエポキシ化剤の反応性によって使用
できる反応温度域は定まる。
【0046】好ましいエポキシ化剤である過酢酸につい
ていえば0〜70℃が好ましい。
【0047】0℃以下では反応が遅く、70℃では過酢
酸の分解がおきる。
【0048】また、ハイドロパ−オキサイドの1例であ
るタ−シャリブチルハイドロパ−オキサイド/モリブデ
ン二酸化物ジアセチルアセトナ−ト系では同じ理由で2
0℃〜150℃が好ましい。
【0049】溶媒は、原料粘度の低下、エポキシ化剤の
希釈による安定化などの目的で使用することができる。
過酢酸の場合であれば芳香族化合物,エ−テル類,エス
テル類などを用いることができる。
【0050】不飽和結合に対するエポキシ化剤の仕込み
モル比は不飽和結合をどれくらい残存させたいかなどの
目的に応じて変化させることができる。
【0051】エポキシ基が多い化合物が目的の場合は、
エポキシ化剤は不飽和基に対して等モルかそれ以上加え
るのが好ましい。ただし、経済性、および副反応の問題
から2倍モルを越えることは通常不利であり、過酢酸の
場合1〜1.5倍モルが好ましい。
【0052】目的のエポキシ樹脂は濃縮などの化学工学
的手段によって反応粗液から取り出すことができる。
【0053】また、本発明に用いるエポキシ樹脂は、組
成物の特性を損なわない限り、他のエポキシ樹脂と混合
して用いることができる。ここで、他のエポキシ樹脂と
は、一般に用いられているものであれば何でも良いが、
例えばエピビス型エポキシ、ビスフェノ−ルFエポキ
シ、ノボラックエポキシ、脂環型エポキシおよびスチレ
ンオキシド、ブチルグリシジルエ−テル等のエポキシ希
釈剤が含まれる。
【0054】本発明に用いる硬化剤は、公知のエポキシ
樹脂に用いられる硬化剤を使用することができ、アミン
類、ポリアミド樹脂、酸無水物、ポリメルカプタン樹
脂、ノボラック樹脂、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ
素のアミン錯体等のカチオン系触媒が含まれる。
【0055】ここで、アミン類としては、以下のものが
含まれる。
【0056】ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、メンセンジアミン、メタキシリレンジアミン、
ビス(4−アミノ−3メチルシクロヘキシル)メタン等
の脂肪族ポリアミンおよび前記脂肪族ポリアミンと公知
のエポキシ化合物とのアダクト、アクリロニトリルとの
反応物、ケトンとの反応物。
【0057】メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジ
フェニルスルフィド等の芳香族ポリアミンおよび前記芳
香族ポリアミンと公知のエポキシ化合物とのアダクト、
トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ−ル、ピペリジ
ン、イミダゾ−ルおよびその誘導体等の第2、第3アミ
ンおよびその塩、および前記アミン類の混合物。
【0058】ポリアミド樹脂としては、脂肪酸、ダイマ
−酸、トリマ−酸等の脂肪酸と脂肪族ポリアミンとの反
応物が含まれる。
【0059】酸無水物としては以下のものが含まれる。
【0060】無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水コ
ハク酸、無水ドデセニルコハク酸等の酸無水物および前
記酸無水物の混合物。
【0061】ノボラック樹脂としてはフェノ−ルまた
は、フェノ−ルとクレゾ−ル、ジヒドロキシベンゼンの
混合物とホルムアルデヒドとの縮合によって作られる低
分子量の樹脂状生成物が含まれる。
【0062】三フッ化ホウ素のアミン錯体としてはモノ
エチルアミン、ピペリジン、アニリン、ブチルアミン、
ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキ
シルアミン、トリブチルアミン、トリエタノ−ルアミン
等の低分子量のアミン化合物と三フッ化ホウ素との錯体
が含まれる。
【0063】また、その他の硬化剤としては四フッ化ホ
ウ素、六フッ化リン、六フッ化ヒ素等の超強酸のジアゾ
ニウム塩、ヨウドニウム塩、ブロモニウム塩、スルフォ
ニウム塩等の塩がある。また、これら硬化剤のうち、脂
肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド樹脂、
ポリメルカプタン樹脂は任意の割合で混合して使用する
ことができ、単独または、硬化速度を調節する目的で硬
化促進剤を併用することもできる。ここで、硬化促進剤
としては前記第2および第3アミン類を用いることがで
きる。
【0064】酸無水物はそのままで使用することもでき
るがまた硬化速度の調整、硬化物の物性の向上の目的で
硬化触媒、硬化促進剤を併用することもできる。ここ
で、硬化触媒としては、前記第2および第3アミン類お
よびオクチル酸スズである。硬化促進剤としては、水、
エタノ−ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、シクロ
ヘキサノ−ル、エチレングリコ−ル等のアルコ−ル類、
酢酸、プロピオン酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸
等のカルボン酸およびエチレンジアミン、ジエチレント
リアミン等の活性水素を有するアミン類である。
【0065】ノボラック樹脂は単独でまたは硬化速度の
調節の目的で硬化触媒を併用することができる。ここ
で、硬化触媒としては前記第2および第3アミン類であ
る。
【0066】ジシアンジアミドは、単独でまたは硬化速
度の調整の目的で硬化触媒と併用することができる。こ
こで、硬化触媒としては前記第2および第3アミン類で
ある。 三フッ化ホウ素のアミン錯体は、単独でまたは
硬化速度の調整の目的で硬化速度調整剤を併用すること
ができる。ここで、硬化速度調整剤としては、従来のエ
ポキシ樹脂に用いることのできるものであれば、何でも
良いが、具体的には、例えば、カルボン酸類、アミン
類、金属のアセチルアセトン錯体、チタン、スズ等の金
属の有機金属化合物、グリコ−ル類、有機ホウ素化合物
等が含まれる。
【0067】硬化促進剤としてはトリエチルアミンDB
U、ベンジルジメチルアミンのようなアミン化合物、2
−ウンデシルイミダゾ−ル、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾ−ルのようなイミダゾ−ル類、BF3 ・ピペリジ
ン錯体のようなBF3 錯体等を用いることができる。
【0068】本発明の強化繊維プラスチックスの強化繊
維は、ガラス繊維をはじめとしてホウ素繊維、金属繊
維、セラミック繊維などの通常FRPの補強材として用
いられるものはすべて使用できる。
【0069】また、本発明では特に炭素繊維を用いた場
合、耐熱性、強靭性に優れたFRPを得ることができ
る。
【0070】これら強化繊維の形状は、一定方向に配列
されたテ−プ、シ−ト状、マット状、短繊維状などどの
ようなものでも良い。
【0071】本発明における繊維強化プラスチックスは
通常のエポキシFRPの成形方法を用いて製造すること
ができる。
【0072】例えば、常温で液状の樹脂または加熱下で
液状となった樹脂を繊維に含漬させフィラメントワイン
デイング法とか、連続引抜成形法といった方法で成形さ
せる湿式法、また溶剤に溶かした樹脂を繊維に含漬させ
加熱乾燥して作ったプリプレグを積層成形法とかロ−ル
成形法とかで成形させる乾式法等である。
【0073】
【発明の効果】このようにして得られた本発明の繊維強
化プラスチックスは耐侯性、耐熱性に優れいる。以下
に、実施例をもって本発明を説明する。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) (a)1分子中に1個以上のビニル基
    と1個のエポキシ基を有する化合物と、 (b)多塩
    基酸無水物、多塩基酸、酸末端重合体、およびカルボン
    酸基を含 有する重合体から選ばれた少なくと
    も1種 (c)1個以上の活性水素を有する化合物から選ばれた
    少なくとも1種を、反応させて得られるビニル基を有す
    る樹脂を、さらに、エポキシ化して得られるエポキシ樹
    脂、 (B) エポキシ樹脂用硬化剤および (C) 強化繊維からなることを特徴とする繊維強化プラス
    チックス。
  2. 【請求項2】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、4−ビニルシクロヘキセ
    ン−1−オキシドである請求項1の繊維強化プラスチッ
    ク。
  3. 【請求項3】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、4−ビニルシクロヘキセ
    ン−1−オキシドである請求項1の繊維強化プラスチッ
    クスス。
  4. 【請求項4】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、5−ビニルビシクロ
    [2.2.1]ヘプト−2−エン−2−オキシドである
    請求項1の繊維強化プラスチックス。
  5. 【請求項5】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、リモネンモノオキシドで
    ある請求項1の繊維強化プラスチックス。
  6. 【請求項6】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、下記(I) で表される化合
    物である請求項1の繊維強化プラスチックス 《nは0から30の整数》
  7. 【請求項7】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、下記(II) 《n1、n2は0から30の整数》で表される化合物で
    ある請求項1の繊維強化プラスチックス。
  8. 【請求項8】 1分子中に1個以上のビニル基と1個の
    エポキシ基を有する化合物が、下記(III) 《Phは置換フェニル基、nは0から30の整数》で表
    される化合物である請求項1の繊維強化プラスチック
    ス。
  9. 【請求項9】1個以上の活性水素を有する化合物が、ア
    ルコ−ル類、水酸基末端重合体、および水酸基を含有す
    る重合体である請求項1の繊維強化プラスチックス。
  10. 【請求項10】 酸末端重合体が、酸末端ポリエステル
    である請求項1の繊維強化プラスチックス。
  11. 【請求項11】 水酸基末端重合体が、水酸基末端ポリ
    エステルである請求項8の繊維強化プラスチックス。
  12. 【請求項12】 水酸基末端重合体が、水酸基末端ポリ
    エーテルである請求項8の繊維強化プラスチックス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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