JPH0617228A - 傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具 - Google Patents

傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具

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JPH0617228A
JPH0617228A JP4196184A JP19618492A JPH0617228A JP H0617228 A JPH0617228 A JP H0617228A JP 4196184 A JP4196184 A JP 4196184A JP 19618492 A JP19618492 A JP 19618492A JP H0617228 A JPH0617228 A JP H0617228A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 傾斜硬質層が被覆されているチップ、ドリ
ル、エンドミルなどいかなる切削に対しても優れた切削
性能を示す傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具に関する
ものである。 【構成】 超硬合金基体の表面または超硬合金基体の表
面にさらに(Ti,M)N層を被覆した前記(Ti,
M)N層の上に、(Ti,M)(CxNy)[MはA
l,Hf,Zrの内の1種または2種以上、x+y=
1]傾斜硬質層を被覆してなる切削工具において、前記
(Ti,M)(CxNy)[MはAl,Hf,Zrの内
の1種または2種以上、x+y=1]傾斜硬質層におけ
るxは、超硬合金基体の表面または(Ti,M)N層に
接する面で実質的に0となり、内面から外面に向かって
層厚方向に増加するように変化して最外面で実質的に1
となり、一方、yは、超硬合金基体の表面または(T
i,M)N層に接する面で実質的に1となり、内面から
外面に向かって層厚方向に減少するように変化して最外
面で実質的に0となる傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工
具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、傾斜硬質層が被覆さ
れているチップ、ドリル、エンドミルなど、いかなる切
削に対しても優れた切削性能を示す傾斜硬質層被覆超硬
合金製切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、結合相形成成分として、鉄族金
属のうち1種または2種以上を含有し、さらに必要に応
じて周期律表の4a、5a、および6a族金属の炭化
物、窒化物、炭窒化物を0.5〜30重量%含有し、残
りが炭化タングステン(以下、WCと記す、)および不
可避不純物からなる超硬合金基体(以下、超硬合金基体
という)の表面に、Tiの化合物層を被覆してなる硬質
層被覆超硬合金製切削工具は知られている。
【0003】これらの硬質層被覆超硬合金製切削工具の
硬質層は、一般にTiN層、TiC層、TiCN層など
が知られているが、近年、CおよびNが図4に示される
ように濃度変化するTiCN傾斜硬質層が提案されてい
る(特開平3−82748号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のT
iCN傾斜硬質層を被覆した硬質層被覆超硬合金製切削
工具は、高送りの連続切削、フライス切削などの断続切
削に用いた場合には耐摩耗性が十分でなく、TiCN傾
斜硬質層が剥離し、その部分から欠損が発生し、満足の
いく使用寿命が得られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述のような課題を解決し、高送りの連続切削、フライ
ス切削などの断続切削に用いた場合にも一層の長寿命を
示す硬質層被覆超硬合金製切削工具を得るべく研究を行
った結果、(a) 超硬合金基体の表面に被覆した傾斜
硬質層を(Ti,M)(CxNy)[ただし、MはA
l,Hf,Zrの内の1種または2種以上、x+y=
1]で表すと、(Ti,M)(CxNy)におけるxは
最内面で実質的に0であり最内面から最外面に向かって
連続的に増加するように変化せし最外面で実質的に1と
なり、同時にyは最内面で実質的に1となり連続的に減
少するように変化しyが最外面で実質的に0となる傾斜
硬質層を被覆した超硬合金製切削工具は、(Ti,M)
(CxNy)傾斜硬質層が超硬合金基体に接する面で実
質的に(Ti,M)Nとなって密着性が改善され、さら
に最外面で実質的に(Ti,M)Cとなって耐摩耗性が
が改善され、従来よりも耐剥離性に優れかつ使用寿命が
長くなる、(b) 超硬合金基体に(Ti,M)N層硬
質層を被覆したのち、前記(Ti,M)(CxNy)傾
斜硬質層を被覆してもよい、などの知見を得たのであ
る。
【0006】この発明は、かかる知見にもとづいて成さ
れたものであって、(イ) 超硬合金基体の表面に(T
i,M)(CxNy)傾斜硬質層を被覆してなる切削工
具において、前記(Ti,M)(CxNy)傾斜硬質層
におけるxは超硬合金基体の表面に接する最内面で実質
的に0となり、内面から外面に向かって層厚方向に増加
するように変化して最外面で実質的に1となり、一方、
yは超硬合金基体の表面に接する最内面で実質的に1と
なり、内面から外面に向かって層厚方向に減少するよう
に変化して最外面で実質的に0となる傾斜硬質層被覆超
硬合金製切削工具、(ロ) 超硬合金基体の表面に、
(Ti,M)N層を被覆し、前記(Ti,M)N層の上
に(Ti,M)(CxNy)[MはAl,Hf,Zrの
内の1種または2種以上、x+y=1]傾斜硬質層を被
覆してなる切削工具において、前記(Ti,M)(Cx
Ny)傾斜硬質層におけるxは(Ti,M)N層に接す
る最内面で実質的に0となり、内面から外面に向かって
層厚方向に増加するように変化して最外面で実質的に1
となり、一方、yは、(Ti,M)N層に接する面で実
質的に1となり、内面から外面に向かって層厚方向に減
少するように変化して最外面で実質的に0となる傾斜硬
質層被覆超硬合金製切削工具、に特徴を有するものであ
る。
【0007】この発明の傾斜硬質層被覆超硬合金製切削
工具における傾斜硬質層を形成するには、イオンプレー
ティング装置等の物理蒸着装置を用いる。前記物理蒸着
装置に装入されたTi金属およびM金属を加熱蒸発させ
るとともに、反応ガスを、最初、窒素ガス:100%、
炭化水素ガス:0%となるように導入し、この混合ガス
は、図1のグラフに示されるように、物理蒸着の進行に
ともなって、窒素ガス導入量を連続的に減少させるとと
もに、これに反比例するように炭化水素ガスを連続的に
増加するように供給し、最終的に窒素ガス:0%、炭化
水素ガス:100%となるように導入する。図1のグラ
フでは、窒素ガス導入量および炭化水素ガス導入量を直
線的に連続して変化させているが、これに限定されるも
のではなく、曲線的に連続して変化させてもよい。
【0008】このようにして得られた傾斜硬質層を(T
i,M)(CxNy)[MはAl,Hf,Zrの内の1
種または2種以上、x+y=1]で表すと、xおよびy
の値は、0≦x≦1および0≦y≦1の範囲内の値をと
り、傾斜硬質層の構成は、ほぼ図2のグラフに示される
ようになる。超硬合金基体に接する最内面がx=0、y
=1となって窒化物層となるために超硬合金基体に対す
る付着性が優れ、一方、切削時に直接影響を受ける最外
面がx=1、y=0となって硬さのある炭化物層となる
ために耐摩耗性が優れることになり、したがって、(T
i,M)(CxNy)[MはAl,Hf,Zrの内の1
種または2種以上、x+y=1]傾斜硬質層を被覆する
ことにより付着性および耐摩耗性の両方を兼備えた優れ
た特性を有する硬質層被覆超硬合金製切削工具が得られ
る。
【0009】また、図3のグラフに示されるように、超
硬合金基体の表面に(Ti,M)N層を被覆し、前記
(Ti,M)N層の上に前記(Ti,M)(CxNy)
傾斜硬質層を被覆してもよい。
【0010】前記(Ti,M)(CxNy)傾斜硬質層
の厚さは、30μm以下であることが好ましい。30μ
mを越えると切削時に基体との間に熱膨脹の差が大きく
なり、亀裂が生じて剥離しやすくなる。一方、前記傾斜
硬質層が0.5μm未満では硬質層剥離抑制効果が十分
でないために0.5μm以上であることが好ましい。
【0011】この発明の(Ti,M)(CxNy)傾斜
硬質層は、図2および図3のグラフに示されるように、
超硬合金基体に接する最内面または(Ti,M)N層に
接する面でx=0、y=1となり、最外面でx=1、y
=0となり、xおよびyの値は、0≦x≦1および0≦
y≦1の範囲内の値をとる傾斜硬質層であるに対し、従
来の特開平3−82748号公報に開示された傾斜硬質
層は、固溶体層であってx=0または1、y=0または
1となることはなく、図4のグラフに示される傾斜硬質
層はTi(CxNy)[x+y=1]におけるxおよび
yが、0<x<1および0<y<1の範囲内の値をとる
ものである。すなわち、この発明の(Ti,M)(Cx
Ny)傾斜硬質層は、超硬合金基体に接する最内面また
は(Ti,M)N層に接する面でx=0、y=1とな
り、最外面でx=1、y=0となることにより従来の傾
斜硬質層とは相違し、この相違により傾斜硬質層被覆超
硬合金製切削工具の切削効果は格段に優れたものとなる
のである。
【0012】
【実施例】つぎに、この発明の傾斜硬質層被覆超硬合金
製切削工具を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0013】実施例1 原料粉末として、それぞれ平均粒径:3μmのCo粉
末、TiC粉末、TaC粉末、WC粉末を用意し、これ
ら粉末を、Co粉末:9重量%、TiC粉末:1重量
%、TaC粉末:2重量%、残り:WC粉末となるよう
に配合し、混合したのち、圧粉体に成型し、この圧粉体
を通常の条件で焼結して焼結体を製造し、この焼結体を
研削してISO規格TNGA160408の形状を有す
るWC基超硬合金製チップを作製した。
【0014】つぎに、このWC基超硬合金製チップを通
常のイオンプレーティング装置内の上方に装着し、一
方、前記イオンプレーティング装置内の下方には、Ti
金属、Al金属、Hf金属、Zr金属を充填した。かか
る状態で前記イオンプレーティング装置内を1×10-5
Torrの真空に保持し、昇温速度:6℃/min.で
700℃に昇温させ、つづいて、この温度に保持しなが
ら、5×10-2TorrのArガス雰囲気に保持してボ
ンバードクリーニングした。
【0015】さらに、Ti金属に電子ビームを当てて加
熱蒸発させるとともに、、Al金属、Hf金属、Zr金
属の1種または2種以上に電子ビームを当てて加熱蒸発
させ、供給口より窒素ガスのみを供給し、即座に窒素ガ
スの供給を減らすと共にアセチレンガスを導入し、排出
口より排出しながらイオンプレーティング装置内の圧力
を1.0×10-4Torrに維持し、窒素ガスとアセチ
レンガスの混合比を反比例するように連続的に変化させ
ながら物理蒸着を行い、前記WC基超硬合金製チップの
表面に、それぞれ、(1) 最内面がx=0、y=1と
なって実質的に(Ti,Al)Nとなり、x:0→1、
y:1→0となるように変化し、最外面がx=1、y=
0となって実質的に(Ti,Al)Cとなる厚さ:3.
0μmの(Ti,Al)(CxNy)[ただし、x+y
=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾斜被覆チップ1、
(2) 最内面がx=0、y=1となって実質的に(T
i,Hf)Nとなり、x:0→1、y:1→0となるよ
うに変化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に
(Ti,Hf)Cとなる厚さ:3.0μmの(Ti,H
f)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を
被覆した本発明傾斜被覆チップ2、(3) 最内面がx
=0、y=1となって実質的に(Ti,Zr)Nとな
り、x:0→1、y:1→0となるように変化し、最外
面がx=1、y=0となって実質的に(Ti,Zr)C
となる厚さ:3.0μmの(Ti,Zr)(CxNy)
[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾
斜被覆チップ3、(4) 最内面がx=0、y=1とな
って実質的に(Ti,Hf,Zr)Nとなり、x:0→
1、y:1→0となるように変化し、最外面がx=1、
y=0となって実質的に(Ti,Hf,Zr)Cとなる
厚さ:3.0μmの(Ti,Hf,Zr)(CxNy)
[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾
斜被覆チップ4、をそれぞれ作製した。
【0016】(5) さらに、供給口より窒素ガスのみ
を20分間供給しながら前記WC基超硬合金製チップの
表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Al)N層を形成
し、ついで、前記(Ti,Al)N層の上に同様にして
最内面がx=0、y=1となって、x:0→1、y:1
→0となるように変化し、実質的に(Ti,Al)Nと
なり、最外面がx=1、y=0となって実質的に(T
i,Al)Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,Al)
(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆
した本発明傾斜被覆チップ5、(6) 供給口より窒素
ガスのみを30分間供給しながら前記WC基超硬合金製
チップの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Hf)N層
を形成し、ついで、前記(Ti,Hf)N層の上に同様
にして最内面がx=0、y=1となって実質的に(T
i,Hf)Nとなり、x:0→1、y:1→0となるよ
うに変化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に
(Ti,Hf)Cとなる厚さ: μmの(Ti,H
f)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を
被覆した本発明傾斜被覆チップ6、(7) 供給口より
窒素ガスのみを30分間供給しながら前記WC基超硬合
金製チップの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Zr)
N層を形成し、ついで、前記(Ti,Zr)N層の上に
同様にして最内面がx=0、y=1となって実質的に
(Ti,Zr)Nとなり、x:0→1、y:1→0とな
るように変化し、最外面がx=1、y=0となって実質
的に(Ti,Zr)Cとなる厚さ: μmの(T
i,Zr)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬
質層を被覆した本発明傾斜被覆チップ7、(8) 供給
口より窒素ガスのみを30分間供給しながら前記WC基
超硬合金製チップの表面に厚さ:2.5μmの(Ti,
Hf,Zr)N層を形成し、ついで、前記(Ti,H
f,Zr)N層の上に同様にして最内面がx=0、y=
1となって実質的に(Ti,Hf,Zr)Nとなり、
x:0→1、y:1→0となるように変化し、最外面が
x=1、y=0となって実質的に(Ti,Hf,Zr)
Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,Hf,Zr)(C
xNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した
本発明傾斜被覆チップ8、をそれぞれ作製した。
【0017】比較例1 一方、比較のために、実施例1で作製したISO規格T
NGA160408の形状を有するWC基超硬合金製チ
ップを実施例1と同様にボンバードクリーニングしたの
ち、まず供給口より、窒素ガス:アセチレンガス=0.
1:0.9の混合ガスを供給し、続いて窒素ガスの供給
量を減少させると同時にアセチレンガスの供給量を増加
させながら最終的に窒素ガス:アセチレンガス=0.
9:0.1の混合ガスとなるように供給し、(1) 前
記WC基超硬合金製チップの表面に、最内面がx=0.
1、y=0.9となり、x:0.1→0.9、y:0.
9→0.1となるように変化し、最外面がx=0.9、
y=0.1となる厚さ:3.0μmの(Ti,Al)
(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆
した比較傾斜被覆チップ1、(2) 前記WC基超硬合
金製チップの表面に、最内面がx=0.1、y=0.9
となり、x:0.1→0.9、y:0.9→0.1とな
るように変化し、最外面がx=0.9、y=0.1とな
る厚さ:3.0μmの(Ti,Hf)(CxNy)[た
だし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した比較傾斜被覆
チップ2、(3) 前記WC基超硬合金製チップの表面
に、最内面がx=0.1、y=0.9となり、x:0.
1→0.9、y:0.9→0.1となるように変化し、
最外面がx=0.9、y=0.1となる厚さ:3.0μ
mの(Ti,Zr)(CxNy)[ただし、x+y=
1]傾斜硬質層を被覆した比較傾斜被覆チップ3、
(4) 前記WC基超硬合金製チップの表面に、最内面
がx=0.1、y=0.9となり、x:0.1→0.
9、y:0.9→0.1となるように変化し、最外面が
x=0.9、y=0.1となる厚さ:3.0μmの(T
i,Hf,Zr)(CxNy)[ただし、x+y=1]
傾斜硬質層を被覆した比較傾斜被覆チップ4、をそれぞ
れ作製した。
【0018】これら本発明傾斜被覆チップ1〜8および
比較傾斜被覆チップ1〜4について、下記の条件で連続
切削試験および断続切削試験を実施し、それらの結果を
表1に示した。 1 連続乾式切削試験 (1) 高速切削試験 被削材:SNCM439(ブリネル硬さ:250)、 切削速度:210m/min、 送り:0.25mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で連続乾式切削し、20分切削後のクレーター摩
耗深さ(μm)を測定し、さらに切刃の逃げ面摩耗幅V
B が0.3mmになるまでの時間(分)を測定し、それ
らの測定結果を表1に示した。
【0019】(2) 中低速切削試験 被削材:SNCM439(ブリネル硬さ:250)、 切削速度:150m/min、 送り:0.25mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で連続乾式切削し、切刃の逃げ面摩耗幅VB が
0.3mmになるまでの時間(分)を測定し、それらの
測定結果を表1に示した。
【0020】2 断続乾式切削試験 被削材:SCM440(ブリネル硬さ:300)製で軸
方向外周に4本の溝の付いた円柱体、 切削速度:100m/min、 送り:0.21mm/rev.、 切込み:1.0mm、 の条件で乾式切削し、10個の試験切刃のうちの欠損が
発生した切刃数を測定し、それらの測定結果を表1に示
した。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示される結果から、(Ti,M)
(CxNy)[MはAl,Hf,Zrの内の1種または
2種以上、x+y=1]傾斜硬質層において、x=0ま
たは1、y=1または0をとる本発明傾斜被覆チップ1
〜8は、(Ti,M)(CxNy)傾斜硬質層におい
て、x=0または1、y=1または0をとらない比較被
覆傾斜被覆チップ1〜4に比べて切削特性が優れている
ことが分かる。
【0023】実施例2 JIS規格B4104のK10に相当する組成を有し、
外径:10mmのドリルを用意し、このドリルの表面に
実施例1とまったく同様にして、供給口より窒素ガスの
みを供給し、即座に窒素ガスの供給を減らすと共にアセ
チレンガスを導入し、排出口より排出しながらイオンプ
レーティング装置内の圧力を1.0×10-3Torrに
維持し、窒素ガスとアセチレンガスの混合比を反比例す
るように連続的に変化させながら物理蒸着を行い、前記
ドリルの表面に、それぞれ、(1) 最内面がx=0、
y=1となって実質的に(Ti,Al)Nとなり、x:
0→1、y:1→0となるように変化し、最外面がx=
1、y=0となって実質的に(Ti,Al)Cとなる厚
さ:3.0μmの(Ti,Al)(CxNy)[ただ
し、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾斜被覆
ドリル1、(2) 最内面がx=0、y=1となって実
質的に(Ti,Hf)Nとなり、x:0→1、y:1→
0となるように変化し、最外面がx=1、y=0となっ
て実質的に(Ti,Hf)Cとなる厚さ:3.0μmの
(Ti,Hf)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾
斜硬質層を被覆した本発明傾斜被覆ドリル2、(3)
最内面がx=0、y=1となって実質的に(Ti,Z
r)Nとなり、x:0→1、y:1→0となるように変
化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に(T
i,Zr)Cとなる厚さ:3.0μmの(Ti,Zr)
(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆
した本発明傾斜被覆ドリル3、(4) 最内面がx=
0、y=1となって実質的に(Ti,Hf,Zr)Nと
なり、x:0→1、y:1→0となるように変化し、最
外面がx=1、y=0となって実質的に(Ti,Hf,
Zr)Cとなる厚さ:3.0μmの(Ti,Hf,Z
r)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を
被覆した本発明傾斜被覆ドリル4、をそれぞれ作製し
た。
【0024】(5) さらに、供給口より窒素ガスのみ
を20分間供給しながら前記ドリルの表面に厚さ:0.
5μmの(Ti,Al)N層を形成し、ついで、ドリル
の表面に形成された前記(Ti,Al)N層の上に同様
にして最内面がx=0、y=1となって実質的に(T
i,Al)Nとなり、x:0→1、y:1→0となるよ
うに変化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に
(Ti,Al)Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,A
l)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を
被覆した本発明傾斜被覆ドリル5、(6) 供給口より
窒素ガスのみを30分間供給しながら前記ドリルの表面
に厚さ:0.5μmの(Ti,Hf)N層を形成し、つ
いで、ドリルの表面に形成された前記(Ti,Hf)N
層の上に同様にして最内面がx=0、y=1となって実
質的に(Ti,Hf)Nとなり、x:0→1、y:1→
0となるように変化し、最外面がx=1、y=0となっ
て実質的に(Ti,Hf)Cとなる厚さ:2.5μmの
(Ti,Hf)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾
斜硬質層を被覆した本発明傾斜被覆ドリル6 (7) 供給口より窒素ガスのみを30分間供給しなが
ら前記ドリルの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Z
r)N層を形成し、ついで、ドリルの表面に形成された
前記(Ti,Zr)N層の上に同様にして最内面がx=
0、y=1となって実質的に(Ti,Zr)Nとなり、
x:0→1、y:1→0となるように変化し、最外面が
x=1、y=0となって実質的に(Ti,Zr)Cとな
る厚さ:2.5μmの(Ti,Zr)(CxNy)[た
だし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾斜被
覆ドリル7 (8) 供給口より窒素ガスのみを30分間供給しなが
ら前記ドリルの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,H
f,Zr)N層を形成し、ついで、ドリルの表面に形成
された前記(Ti,Hf,Zr)N層の上に同様にして
最内面がx=0、y=1となって実質的に(Ti,H
f,Zr)Nとなり、x:0→1、y:1→0となるよ
うに変化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に
(Ti,Hf,Zr)Cとなる厚さ:2.5μmの(T
i,Hf,Zr)(CxNy)[ただし、x+y=1]
傾斜硬質層を被覆した本発明傾斜被覆ドリル8、をそれ
ぞれ作製した。
【0025】従来例2 一方、比較のために、実施例2で用意したJIS規格B
4104のK10に相当する組成を有し、外径:10m
mのドリルを実施例1と同様にボンバードクリーニング
したのち、まず供給口より、窒素ガス:アセチレンガス
=0.1:0.9の混合ガスを供給し、続いて窒素ガス
の供給量を減少させると同時にアセチレンガスの供給量
を増加させながら最終的に窒素ガス:アセチレンガス=
0.9:0.1の混合ガスとなるように供給し、(1)
前記ドリルの表面に、最内面がx=0.1、y=0.
9となり、x:0.1→0.9、y:0.9→0.1と
なるように変化し、最外面がx=0.9、y=0.1と
なる厚さ:3.0μmの(Ti,Al)(CxNy)
[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した比較傾斜
被覆ドリル1、(2) 前記ドリルの表面に、最内面が
x=0.1、y=0.9となり、x:0.1→0.9、
y:0.9→0.1となるように変化し、最外面がx=
0.9、y=0.1となる厚さ:3.0μmの(Ti,
Hf)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層
を被覆した比較傾斜被覆ドリル2、(3) 前記ドリル
の表面に、最内面がx=0.1、y=0.9となり、
x:0.1→0.9、y:0.9→0.1となるように
変化し、最外面がx=0.9、y=0.1となる厚さ:
3.0μmの(Ti,Zr)(CxNy)[ただし、x
+y=1]傾斜硬質層を被覆した比較傾斜被覆ドリル
3、(4) 前記ドリルの表面に、最内面がx=0.
1、y=0.9となり、x:0.1→0.9、y:0.
9→0.1となるように変化し、最外面がx=0.9、
y=0.1となる厚さ:3.0μmの(Ti,Hf,Z
r)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を
被覆した比較傾斜被覆ドリル4、をそれぞれ作製した。
【0026】これら本発明傾斜被覆ドリル1〜8および
比較傾斜被覆ドリル1〜4について、下記の条件で穴明
け試験を実施し、それらの結果を表2に示した。 3 穴明け試験 被削材:厚さ:20mmのSCM440(ブリネル硬
さ:220)からなる厚板 切削速度:60m/min、 送り:0.2mm/rev.、 の条件で2500穴の貫通穴明けし、全切削長:50m
の穴明けを行い、ドリルのマージン部の摩耗量および刃
裏部の摩耗量を測定し、それらの測定結果を表2に示し
た。
【0027】
【表2】
【0028】表2に示される結果から、(Ti,M)
(CxNy)傾斜硬質層においてx=0または1、y=
1または0をとる本発明傾斜被覆ドリル1〜8は、x=
0または1、y=1または0をとらない比較傾斜被覆ド
リル1〜4に比べて磨耗が少なく、したがって使用寿命
が長いことが分かる。
【0029】実施例3 JIS規格M20に相当する組成を有し、外径:6mm
のエンドミル用意し、このエンドミルの表面に実施例1
とまったく同様にして供給口より窒素ガスのみを供給
し、即座に窒素ガスの供給を減らすと共にアセチレンガ
スを導入し、一方、使用済みの窒素ガスおよびアセチレ
ンガスを排出口より排出しながらイオンプレーティング
装置内の圧力を1.0×10-3Torrに維持し、窒素
ガスとアセチレンガスの混合比を反比例するように連続
的に変化させながら物理蒸着を行い、前記エンドミルの
表面に、それぞれ、(1) 最内面がx=0、y=1と
なって実質的に(Ti,Al)Nとなり、x:0→1、
y=1→0となるように変化し、最外面がx=1、y=
0となって実質的に(Ti,Al)Cとなる厚さ:3.
0μmの(Ti,Al)(CxNy)[ただし、x+y
=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾斜被覆エンドミル
1、(2) 最内面がx=0、y=1となって実質的に
(Ti,Hf)Nとなり、x:0→1、y=1→0とな
るように変化し、最外面がx=1、y=0となって実質
的に(Ti,Hf)Cとなる厚さ:3.0μmの(T
i,Hf)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬
質層を被覆した本発明傾斜被覆エンドミル2、(3)
最内面がx=0、y=1となって実質的に(Ti,Z
r)Nとなり、x:0→1、y=1→0となるように変
化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に(T
i,Zr)Cとなる厚さ:3.0μmの(Ti,Zr)
(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆
した本発明傾斜被覆エンドミル3、(4) 最内面がx
=0、y=1となって実質的に(Ti,Hf,Zr)N
となり、x:0→1、y=1→0となるように変化し、
最外面がx=1、y=0となって実質的に(Ti,H
f,Zr)Cとなる厚さ:3.0μmの(Ti,Hf,
Zr)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層
を被覆した本発明傾斜被覆エンドミル4、をそれぞれ作
製した。
【0030】(5) さらに、供給口より窒素ガスのみ
を20分間供給しながらエンドミルの表面に厚さ:0.
5μmの(Ti,Al)N層を形成し、ついで、前記エ
ンドミルの表面に形成された前記(Ti,Al)N層の
上に同様にして最内面がx=0、y=1となって実質的
に(Ti,Al)Nとなり、x:0→1、y=1→0と
なるように変化し、最外面がx=1、y=0となって実
質的に(Ti,Al)Cとなる厚さ:2.5μmの(T
i,Al)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬
質層を被覆した本発明傾斜被覆エンドミル5、(6)
供給口より窒素ガスのみを30分間供給しながら前記エ
ンドミルの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Hf)N
層を形成し、ついで、エンドミルの表面に形成された前
記(Ti,Hf)N層の上に同様にして最内面がx=
0、y=1となって実質的に(Ti,Hf)Nとなり、
x:0→1、y=1→0となるように変化し、最外面が
x=1、y=0となって実質的に(Ti,Hf)Cとな
る厚さ:2.5μmの(Ti,Hf)(CxNy)[た
だし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した本発明傾斜被
覆エンドミル6 (7) 供給口より窒素ガスのみを30分間供給しなが
ら前記エンドミルの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,
Zr)N層を形成し、ついで、エンドミルの表面に形成
された前記(Ti,Zr)N層の上に同様にして最内面
がx=0、y=1となって実質的に(Ti,Zr)Nと
なり、x:0→1、y=1→0となるように変化し、最
外面がx=1、y=0となって実質的に(Ti,Zr)
Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,Zr)(CxN
y)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した本発
明傾斜被覆エンドミル7、(8) 供給口より窒素ガス
のみを30分間供給しながら前記エンドミルの表面に厚
さ:0.5μmの(Ti,Hf,Zr)N層を形成し、
ついで、エンドミルの表面に形成された前記(Ti,H
f,Zr)N層の上に同様にして最内面がx=0、y=
1となって実質的に(Ti,Hf,Zr)Nとなり、
x:0→1、y=1→0となるように変化し、最外面が
x=1、y=0となって実質的に(Ti,Hf,Zr)
Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,Hf,Zr)(C
xNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した
本発明傾斜被覆エンドミル8、をそれぞれ作製した。
【0031】比較例3 一方、比較のために、実施例1で用意したJIS規格M
20に相当する組成を有し、外径:6mmのエンドミル
を比較例1と同様にボンバードクリーニングしたのち、
まず供給口より、窒素ガス:アセチレンガス=0.1:
0.9の混合ガスを供給し、続いて窒素ガスの供給量を
減少させると同時にアセチレンガスの供給量を増加させ
ながら最終的に窒素ガス:アセチレンガス=0.9:
0.1の混合ガスとなるように供給し、(1) エンド
ミルの表面に、最内面がx=0.1、y=0.9とな
り、x:0.1→0.9、y=0.9→0.1となるよ
うに変化し、最外面がx=0.9、y=0.1となる厚
さ:3.0μmの(Ti,Al)(CxNy)[ただ
し、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した比較傾斜被覆エ
ンドミル1、(2) エンドミルの表面に、最内面がx
=0.1、y=0.9となり、x:0.1→0.9、y
=0.9→0.1となるように変化し、最外面がx=
0.9、y=0.1となる厚さ:3.0μmの(Ti,
Hf)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層
を被覆した比較傾斜被覆エンドミル2、(3) エンド
ミルの表面に、最内面がx=0.1、y=0.9とな
り、x:0.1→0.9、y=0.9→0.1となるよ
うに変化し、最外面がx=0.9、y=0.1となる厚
さ:3.0μmの(Ti,Zr)(CxNy)[ただ
し、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した比較傾斜被覆エ
ンドミル3、(4) エンドミルの表面に、最内面がx
=0.1、y=0.9となり、x:0.1→0.9、y
=0.9→0.1となるように変化し、最外面がx=
0.9、y=0.1となる厚さ:3.0μmの(Ti,
Hf,Zr)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜
硬質層を被覆した比較傾斜被覆エンドミル4、をそれぞ
れ作製した。
【0032】これら本発明傾斜被覆エンドミル1〜8お
よび比較傾斜被覆エンドミル1〜4について、下記の条
件でダウンカット方式による鋼の湿式片削り試験を実施
し、それらの結果を表3に示した。 4 ダウンカット方式による鋼の湿式片削り試験 被削材 :S43C、 切削速度 :60m/min、 一刃当たりの送り:0.01mm/rev.、 切り込み深さ :15mm、 切り込み幅 :0.05mm、 の条件で湿式片削り試験を行い、エンドミルのマージン
部の摩耗量が0.2mm以上もしくは被削材垂直面の表
面粗さ(Rmax)が3.0μm以上となった時点を寿
命とし、この寿命に至までの時間を5分単位で測定し
た。
【0033】
【表3】
【0034】表3に示される結果から、本発明傾斜被覆
エンドミル1〜8は比較傾斜被覆エンドミル1〜4比べ
て使用寿命が長いことが分かる。
【0035】
【発明の効果】前記実施例1〜3および比較例1〜3に
示される結果から、この発明の傾斜硬質層被覆超硬合金
製切削工具は、優れた性能を有しかつ使用寿命が長く、
工業上優れた効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具
を製造するために物理蒸着装置に窒素ガスおよび炭化水
素ガスを導入する量を模型的に示したグラフである。
【図2】この発明の傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具
における(Ti,M)(CxNy)[MはAl,Hf,
Zrの内の1種または2種以上、x+y=1]傾斜硬質
層のCおよびNの濃度分布を模型的に示したグラフであ
る。
【図3】この発明の傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具
における(Ti,M)(CxNy)[MはAl,Hf,
Zrの内の1種または2種以上、x+y=1]傾斜硬質
層のCおよびNの濃度分布を模型的に示したグラフであ
る。
【図4】従来の傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具にお
ける(Ti,M)(CxNy)[MはAl,Hf,Zr
の内の1種または2種以上、x+y=1]傾斜硬質層の
CおよびNの濃度分布を模型的に示したグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】(5) さらに、供給口より窒素ガスのみ
を20分間供給しながら前記WC基超硬合金製チップの
表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Al)N層を形成
し、ついで、前記(Ti,Al)N層の上に同様にして
最内面がx=0、y=1となって、x:0→1、y:1
→0となるように変化し、実質的に(Ti,Al)Nと
なり、最外面がx=1、y=0となって実質的に(T
i,Al)Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,Al)
(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆
した本発明傾斜被覆チップ5、(6) 供給口より窒素
ガスのみを30分間供給しながら前記WC基超硬合金製
チップの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Hf)N層
を形成し、ついで、前記(Ti,Hf)N層の上に同様
にして最内面がx=0、y=1となって実質的に(T
i,Hf)Nとなり、x:0→1、y:1→0となるよ
うに変化し、最外面がx=1、y=0となって実質的に
(Ti,Hf)Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,H
f)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を
被覆した本発明傾斜被覆チップ6、(7) 供給口より
窒素ガスのみを30分間供給しながら前記WC基超硬合
金製チップの表面に厚さ:0.5μmの(Ti,Zr)
N層を形成し、ついで、前記(Ti,Zr)N層の上に
同様にして最内面がx=0、y=1となって実質的に
(Ti,Zr)Nとなり、x:0→1、y:1→0とな
るように変化し、最外面がx=1、y=0となって実質
的に(Ti,Zr)Cとなる厚さ:2.5μmの(T
i,Zr)(CxNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬
質層を被覆した本発明傾斜被覆チップ7、(8) 供給
口より窒素ガスのみを30分間供給しながら前記WC基
超硬合金製チップの表面に厚さ:2.5μmの(Ti,
Hf,Zr)N層を形成し、ついで、前記(Ti,H
f,Zr)N層の上に同様にして最内面がx=0、y=
1となって実質的に(Ti,Hf,Zr)Nとなり、
x:0→1、y:1→0となるように変化し、最外面が
x=1、y=0となって実質的に(Ti,Hf,Zr)
Cとなる厚さ:2.5μmの(Ti,Hf,Zr)(C
xNy)[ただし、x+y=1]傾斜硬質層を被覆した
本発明傾斜被覆チップ8、をそれぞれ作製した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬合金基体の表面に(Ti,M)(C
    xNy)[ただし、MはAl,Hf,Zrの内の1種ま
    たは2種以上、x+y=1]傾斜硬質層を被覆してなる
    切削工具において、 前記(Ti,M)(CxNy)傾斜硬質層におけるxは
    超硬合金基体の表面に接する面で実質的に0となり、内
    面から外面に向かって層厚方向に増加するように変化し
    て最外面で実質的に1となり、 一方、yは超硬合金基体の表面に接する面で実質的に1
    となり、内面から外面に向かって層厚方向に減少するよ
    うに変化して最外面で実質的に0となる、ことを特徴と
    する傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具。
  2. 【請求項2】 超硬合金基体の表面に、(Ti,M)N
    層を被覆し、前記(Ti,M)N層の上に(Ti,M)
    (CxNy)[MはAl,Hf,Zrの内の1種または
    2種以上、x+y=1]傾斜硬質層を被覆してなる切削
    工具において、 前記(Ti,M)(CxNy)傾斜硬質層におけるx
    は、(Ti,M)N層に接する面で実質的に0となり、
    内面から外面に向かって層厚方向に増加するように変化
    して最外面で実質的に1となり、 一方、yは(Ti,M)N層に接する面で実質的に1と
    なり、内面から外面に向かって層厚方向に減少するよう
    に変化して最外面で実質的に0となる、ことを特徴とす
    る傾斜硬質層被覆超硬合金製切削工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5981078A (en) * 1995-08-19 1999-11-09 Widia Gmbh Composite body and process for its production
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JP2019063979A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 三菱マテリアル株式会社 硬質被覆層がすぐれた耐溶着性と耐異常損傷性を発揮する表面被覆切削工具
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