JPH06172047A - セラミックス複合材料 - Google Patents

セラミックス複合材料

Info

Publication number
JPH06172047A
JPH06172047A JP43A JP32540892A JPH06172047A JP H06172047 A JPH06172047 A JP H06172047A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32540892 A JP32540892 A JP 32540892A JP H06172047 A JPH06172047 A JP H06172047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
matrix
whiskers
whisker
aggregate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP43A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Asayama
雅弘 浅山
Tsuneji Kameda
常治 亀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP43A priority Critical patent/JPH06172047A/ja
Publication of JPH06172047A publication Critical patent/JPH06172047A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックスウィスカーを添加した際におい
ても容易に緻密化焼結させることを可能にすると共に、
高靭性化等の複合化効果を再現性よく、かつ均質に得る
ことを可能にしたセラミックス複合材料を提供する。 【構成】 セラミックス材料からなるマトリックス1
と、このマトリックス1内に配置されたセラミックスウ
ィスカー2とを具備するセラミックス複合材料である。
セラミックスウィスカー2は集合体3として分散されて
いる。ウィスカー集合体3の大きさは、例えば 500μm
以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス複合材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】ファインセラミックス材料は、金属等の
従来材料にない各種特性を備えるため、各種部品用材料
として応用展開が行われている。例えば、Si3 N 4 、 S
iC、サイアロン等は、耐熱性や耐摩耗性等に優れ、また
軽量である等という特徴を有することから、構造・機械
部品用材料等への適用が進められている。
【0003】上述したようなセラミックス材料は、金属
材料にない種々の長所を有するものの、本質的に引張応
力に弱く破壊が一気に進行する、いわゆる脆性という欠
点を有している。このため、金属材料等と接合一体化し
て必要部位にのみ配したり、引張応力を与えないような
形状としなければならない等、セラミックス材料は使用
形態や用途が限定されるという難点を有していた。一
方、高靭性を有するセラミックス材料として、 ZrO2
焼結体が知られているものの、強度的には上述した非酸
化物系材料より明らかに劣るものである。
【0004】このようなことから、セラミックス部品の
信頼性をより向上させるために、さらには実使用時にお
ける限定要因を排除し、応用範囲の拡大を図るために、
上述したような高温高強度材料の高靭性化等が強く求め
られている。そこで、上述したような各種のセラミック
ス材料をマトリックスとし、このマトリックス内に各種
繊維やセラミックスウィスカー等を分散させ、複合材料
として使用することが試みられている。ウィスカーがマ
トリックスとなる焼結体中に存在していると、ウィスカ
ーがクラック進展の際に引き抜かれたり、またブリッジ
ングする等して、クラックの進展エネルギーが吸収され
るため、セラミックス焼結体を高靭性化することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
セラミックスマトリックス内にウィスカーを分散させた
複合材料においては、解決しなければならない問題も多
く残されている。例えば、セラミックスマトリックス内
にウィスカーを分散させる際、湿式で混合を行ったとし
ても、ウィスカーの形状に起因して分散むらが生じやす
く、得られる複合焼結体の均質性が低下したり、機械的
特性に異方性(ウィスカーの配向)が生じる等といった
問題があった。
【0006】また、ウィスカーの分散によって、焼結時
におけるマトリックス材料の再配列が妨げられ、緻密化
することが困難となるため、上記したような複合材料の
焼結には、ホットプレスやHIP等といった加圧焼結手
段を使用しなければならないという問題があった。この
ような加圧焼結手段は、製造コストが高く、またホット
プレスでは単純形状しか作製することができないという
欠点がある。さらに、加圧焼結手段を用いて、緻密な複
合焼結体が得られたとしても、マトリックスとウィスカ
ーとの界面強度が大きいと、クラック進展時にウィスカ
ーが切断され、靭性向上効果が安定して得られない等と
いう問題もあった。
【0007】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、セラミックスウィスカーを添加した
際においても容易に緻密化焼結させることを可能にする
と共に、高靭性化等の複合化効果を再現性よく、かつ均
質に得ることを可能にしたセラミックス複合材料を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス複
合材料は、セラミックス材料からなるマトリックスと、
このマトリックス内に配置されたセラミックスウィスカ
ーとを具備し、前記セラミックスウィスカーは集合体と
して分散されていることを特徴としている。
【0009】本発明におけるマトリックス材としては、
窒化ケイ素(Si3 N 4 )、サイアロン(Si-Al-O-N)、炭
化ケイ素(SiC)の非酸化物系セラミックスから、酸化ア
ルミニウム(Al2 O 3 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )等
の酸化物系セラミックスまで、各種のセラミックス材料
を適用することが可能である。
【0010】そして、本発明のセラミックス複合材料
は、上述したようなマトリックス内に、セラミックスウ
ィスカーを集合体の形態で分散させたものである。上記
集合体としては、焼結されたマトリックス内において、
マトリックスに比較して緩やかな力で集合状態を形成し
ているものであればよく、例えばコロニーが挙げられ
る。マトリックス内におけるウィスカー集合体の大きさ
としては、 500μm 以下が好ましい。ウィスカー集合体
の大きさが 500μm を超えると、破壊の起点となり得る
ため、逆に強度低下を招くこととなる。集合体のより好
ましい大きさは 100μm 以下である。なお、ここで言う
集合体の大きさとは、集合体を含む最小円の直径をさす
ものとする。
【0011】また、セラミックスウィスカーの材質は、
特に限定されるものではなく、上述したようなセラミッ
クス材料等の中から、対象とするマトリックスの材質お
よび期待する複合化効果に応じて適宜選択するものとす
る。また、セラミックスウィスカーの形状は、上記した
ような集合体が得られるものであれば、特に限定される
ものではないが、好ましい形状は平均短径が 5〜50μm
程度で、平均長径が50μm 〜 200μm 程度のものであ
る。
【0012】このようなウィスカー集合体の分散量とし
ては、フィラーの材質や形状、また複合化方法等によっ
ても異なるが、複合材料の全体積に対して 3〜30体積%
程度とすることが好ましい。フィラーの分散量が 3体積
% 未満では、十分な高靭性化等の複合効果が得られな
い。一方、30体積% を超えて用いても、それ以上の効果
が得られないと共に、マトリックス材の特性に悪影響を
及ぼすおそれがある。
【0013】本発明のセラミックス複合材料は、例えば
以下のようにして作製される。まず、セラミックスウィ
スカーの集合体、例えば凝集粒子を作製する。このよう
なウィスカーの凝集粒子は、例えばセラミックスウィス
カーに適当な結合剤を添加、混合し、これを造粒するこ
とにより得ることができる。
【0014】次に、マトリックスを形成するセラミック
ス粉末に、上記ウィスカー集合体を適量添加して原料粉
末を調整し、この原料粉末を公知の成形法によって所要
の形状に成形した後、マトリックス材に応じた雰囲気中
にて焼結させる。この際、ウィスカー集合体はその状態
を維持させることにより、本発明のセラミックス複合材
料が得られる。
【0015】本発明のセラミックス複合材料は、常圧焼
結や雰囲気加圧焼結等によっても、十分に緻密化させる
ことができる。ただし、その他の焼成法、例えばホット
プレス法、熱間静水圧焼結法(HIP)等の適用を除外
するものではない。
【0016】
【作用】本発明のセラミックス複合材料においては、セ
ラミックスウィスカーを集合体の状態でマトリックス内
に分散させている。ウィスカー集合体は、製造段階から
集合体としているため、粒子として扱うことができ、よ
ってマトリックス材料の焼結を阻害する程度を大幅に減
少させることができる。すなわち、常圧焼結や雰囲気加
圧焼結によっても、容易に緻密化焼結することが可能と
なる。また、セラミックスウィスカーを粒子として扱う
ことが可能となることから、マトリックス材料内にセラ
ミックスウィスカー(集合体)を容易に均一分散させる
ことができ、ウィスカーの配向や分散むら等の発生を抑
制することが可能となる。
【0017】ウィスカー集合体内のセラミックスウィス
カーは、マトリックスに比べて比較的緩やかに結合して
いるため、クラックはウィスカー同志の引き抜きやウィ
スカーによる偏向によりエネルギーが吸収されて進展し
にくくなるため、高靭性化が達成される。さらに、セラ
ミックスウィスカーが実質的に分散されている部分を減
少させることができるため、マトリックス材の本質的な
特性、例えば機械的強度の低下を抑制することができ
る。これらにより、マトリックス材の特性を損なうこと
なく、セラミックスウィスカーの添加による高靭性化等
の効果を再現性よく、かつ均質に得ることが可能とな
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0019】実施例1〜6 まず、平均短径が 2μm 、平均長径が40μm の SiCウィ
スカーを、水中に分散させた後、これにPVAをバイン
ダとして 5重量% 添加した。これを乾燥造粒して、ウィ
スカーの造粒粉を作製した。この際の乾燥条件や通篩条
件を制御して、表1に示すように、種々の大きさの SiC
ウィスカー造粒粉を作製した。一方、マトリックス材料
として、 SiC粉末に炭素とホウ素とを焼結助剤として添
加し、これに水を分散媒として加えて、 SiCスラリーを
作製した。
【0020】次に、上記種々の大きさを有する各 SiCウ
ィスカー造粒粉を、マトリックスとなる SiCスラリー
に、それぞれ SiCウィスカーの重量比が 10%となるよう
に添加し、約30分間緩やかに撹拌、混合して、それぞれ
複合材料の原料となるセラミックス複合スラリーを得
た。
【0021】これらのセラミックス複合スラリーを用い
て、それぞれスリップキャスティング法により成形体を
作製した後、これらの成形体に 700℃× 2時間の条件で
窒素気流中にて脱バインダ処理を施し、次いで2100℃×
4時間の条件でアルゴン雰囲気中にて焼成し、それぞれ
SiC複合焼結体を得た。
【0022】このようにして得た SiC複合焼結体の組織
を顕微鏡観察したところ、図1に示すように、 SiCマト
リックス内1に、 SiCウィスカー2が集合体を形成して
分散していることを確認した。また、これら SiC複合焼
結体の密度、室温強度、破壊靭性値をそれぞれ測定し
た。それらの結果を併せて表1に示す。
【0023】また、本発明との比較例および参考例とし
て、 SiCウィスカーをそのまま添加する以外は実施例と
同様にして作製した SiC複合焼結体(比較例)、および
大きさを 600μm とした SiCウィスカー造粒粉を添加す
る以外は実施例と同様にして作製した SiC複合焼結体
(参考例)についても、実施例と同様に特性評価を行っ
た。それらの結果も表1に示す。
【0024】
【表1】 表1から明らかなように、本発明によるセラミックス複
合材料は、常圧焼結や雰囲気加圧焼結等によっても、緻
密化焼結が可能であることが分かる。そして、これによ
りマトリックス材料が本来有する特性が十分に得られて
おり、かつウィスカーの添加によって高靭性化されてい
ることが分かる。なお、常圧焼結や雰囲気加圧焼結が可
能であるということは、製造コストの低減や複雑形状へ
の対応等が可能となる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセラミッ
クス複合材料によれば、セラミックスウィスカーを添加
した上でマトリックス材を緻密化焼結することができる
ため、マトリックス材が本来有する特性を低下させるこ
となく、ウィスカーの添加による高靭性化等を複合効果
を安定して、かつ均質に得ることが可能となる。これに
より、例えば高強度および高靭性を同時に満足するセラ
ミックス複合材料を再現性よく提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で作製したセラミックス複合
材料の組織を拡大して示す模式図である。
【符号の説明】
1……マトリックス 2……セラミックスウィスカー 3……ウィスカー集合体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス材料からなるマトリックス
    と、このマトリックス内に配置されたセラミックスウィ
    スカーとを具備し、前記セラミックスウィスカーは集合
    体として分散されていることを特徴とするセラミックス
    複合材料。
JP43A 1992-12-04 1992-12-04 セラミックス複合材料 Withdrawn JPH06172047A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP43A JPH06172047A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 セラミックス複合材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP43A JPH06172047A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 セラミックス複合材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06172047A true JPH06172047A (ja) 1994-06-21

Family

ID=18176513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP43A Withdrawn JPH06172047A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 セラミックス複合材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06172047A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0753604B2 (ja) 炭化ケイ素質複合セラミツクス
KR910006898B1 (ko) 강인성 세라믹스 및 그 제조방법
US2636828A (en) Silicon nitride-bonded refractory oxide bodies and method of making
JP3017372B2 (ja) セラミック接合用コンパウンド
JP2507480B2 (ja) SiC−Al▲下2▼O▲下3▼複合焼結体及びその製造法
JPH06340475A (ja) 繊維強化セラミックス複合材料およびその製造方法
JPH0157075B2 (ja)
JPH06172047A (ja) セラミックス複合材料
JP3315483B2 (ja) セラミックス複合焼結体
JP3225873B2 (ja) MgO複合セラミックス及びその製造方法
JPH06321620A (ja) 高靱性セラミック材料
JP2641993B2 (ja) 窒化珪素系複合焼結体の製造方法
JP2955917B2 (ja) 異粒子添加による高破壊靱性を持った窒化珪素焼結体とその製造方法
JPH06287061A (ja) SiC基複合セラミックスおよびその製造方法
JPH06157152A (ja) 繊維強化複合傾斜材料およびその製造方法
JP3207940B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JP4070254B2 (ja) 窒化珪素と炭化珪素の複合焼結体及びその製造方法
JP2581128B2 (ja) アルミナ−サイアロン複合焼結体
JP3567001B2 (ja) 炭化珪素と窒化珪素の複合焼結体の製造方法
JP3236739B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JPH1180860A (ja) 金属−セラミックス複合材料の製造方法
JPH07115927B2 (ja) SiC基セラミツクスとその製造方法
JP3211908B2 (ja) 窒化珪素質焼結体及びその製造方法
JPH05139846A (ja) セラミツクス複合材料
JPH06206762A (ja) セラミックス複合材料及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000307