JPH0616914U - 光ファイバコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属管入光ファイバ（２）の金属保護管（２
２）の切断部分には「ばり」が発生する。このような
「ばり」があると光ファイバコネクタ（Ｆ）の結線作業
時に光ファイバ心線（２１）が「ばり」に触れて傷つき
破損しやすく、また光ファイバコネクタ（Ｆ）の使用時
に加えられる衝撃や振動により光ファイバ心線（２１）
が「ばり」に触れて傷つき破損する恐れがある。この課
題を解決する。 【構成】 金属保護管（２２）の端部に金属保護管（２
２）と光ファイバ心線（２１）とのすきまに入りこむ挿
入スリーブ部を有するゴム又はプラスティック製の端末
具（１）を装着する。こうすると光ファイバ心線（２
１）は金属保護管（２２）の「ばり」に触れることがな
くなり結線作業性を向上させると共に光ファイバ心線
（２１）の破損事故をなくして信頼性を向上させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は金属保護管入りの光ファイバに接続された光ファイバコネクタに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

光ファイバには光ファイバ心線を金属保護管に収納した金属管入り光ファイバ がある。 光ファイバを光ファイバコネクタに接続するときは光ファイバ心線を一定長露 出させるいわゆる口出しを行う。 金属管入光ファイバでは一定長の光ファイバ心線を残して金属保護管だけを切 りとる。 金属管のみを切りとるときはニッパなどでは金属管がつぶれてしまうので図４ に示すようなカッター装着が用いられる。 即ちローラカッタ（８）を金属保護管（２２）の外周に押しつけて回転させる ことにより金属保護管（２２）をつぶすことなく切断する。 口出しした金属管入光ファイバ（２）は光ファイバコネクタに接続されること になるがこのとき光ファイバ心線（２１）は光ファイバコネクタのフェルールに 、金属保護管は光ファイバコネクタのボディに各々固定される。いわゆる結線作 業が行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

光ファイバ口出しのとき図４に示すようなカッター装置で金属保護管（２２） を切断すると図５に示すように金属保護管（２２）の切断面の内周にばり（２３ ）が発生する。 このようなばり（２３）があると下記のような問題を生ずる。 （１） 結線作業のとき口出しされた光ファイバ心線（２１）は曲げられたり左 右に振られたりするため金属保護管（２２）のばり（２３）によって傷つき破損 しやすい。 （２） 光ファイバコネクタ使用時に加えられる衝撃や振動などにより光ファイ バ心線（２１）が光ファイバコネクタ内で動きこの動きにより金属保護管（２２ ）のばり（２３）に触れて傷つきその部分が破損しやすくなる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記のような問題点を解決するために本考案の光ファイバコネクタは図１に示 すように、金属管入光ファイバ（２）の口出しにより形成される金属保護管（２ ２）の端部に、光ファイバ心線（２１）を挿通できる中心孔（１１）と金属保護 管（２２）と光ファイバ心線（２１）とのすきまに入りこむ筒状の挿入スリーブ 部（１２）とを有するゴム又はプラスティック製の端末具（１）を装着すること とした。

【０００５】 ここでゴムは天然ゴム、合成ゴムのいずれでもよいが合成ゴムではスチレンブ タジエンゴムやクロロプレンゴムなどの一般用合成ゴムあるいは固体で比較的軟 かいシリコンゴムなども良い。またプラスティックも比較的軟かいプラスティッ クの方が光ファイバ心線に傷がつきにくく推奨されるが硬い材質のものであって も中心孔（１１）の開口部分の面とりを十分大きくかつ滑かなものとすれば採用 可能である。

【０００６】

【作用】

以上のような構成によれば端末具（１）の挿入スリーブ部（１２）が光ファイ バ心線（２１）と金属保護管（２２）のばり（２３）の生じる部分との間に入り こみ光ファイバ心線（２１）はばり（２３）に触れることがなくなるから光ファ イバ心線（２１）がばり（２３）により傷つくことがなくなり光ファイバ心線（ ２１）の破損のおそれが減少する。

【０００７】

【実施例】

本考案による光ファイバコネクタを図１に符号（Ｆ）で示す。 この光ファイバコネクタ（Ｆ）は中心部に光フェルール（３）を固定した筒状 のコネクタボディ１（５１）と、中心部に金属管入光ファイバ（２）を固定した コネクタボディ２（５２）とを有する。コネクタボディ１（５１）とコネクタボ ディ２（５２）は連結されて一体となっている。また金属管入光ファイバ（２） の金属保護管（２）の端部から出た光ファイバ心線（２１）は光フェルール（３ ）の中心部に設けられた細孔に光フェルール（３）の一端側から挿入されて他端 に達している。 光フェルール（３）はコネクタボディ１（５１）内にスプリング（４）に押さ れて固定されて光ファイバコネクタ（Ｆ）の軸方向（図１において左右方向）に 可動となっている。 ボディ１（５１）にはまた図示しない相手側コネクタと係合するカップリング （６）が回動自在に取付けられている。 また金属管入光ファイバはボディ２（５２）の一端に設けられたかしめ用スリ ーブ部（５３）と共にかしめられることでコネクタボディ２（５２）に固定され る。本実施例における金属管入光ファイバ（２）の金属保護管（２２）は外径約 １．８ｍｍのステンレス鋼でありかしめ用スリーブ部（５３）は内径約１．９ｍ ｍで肉厚約０．１５ｍｍの円筒である。このかしめスリーブ部（５３）はボディ ２（５２）に固定されたゴム製のブーツ（７）で覆われている。

【０００８】 また金属保護管（２）の端部にはニトリルゴム製の端末具（１）が装着されて いる。図２（Ａ）はこの端末具（１）の装着状況を拡大した断面で示している。 図２（Ａ）において金属保護管（２２）の端部に、光ファイバ心線（２１）が 挿通できる中心穴（１１）を有するほぼ円筒形の端末具（１）が装着されている 。この端末具（１）の挿入スリーブ部（１２）はその他の部分より外径がやや小 さくなっていて金属保護管（２２）の内側に圧入されている。 中心孔（１１）の挿入スリーブ部側の開口部がベル状となっているのは光ファ イバ心線（２１）を挿通しやすくするためである。この端末具（１）の外形寸法 は直径が金属保護管（２２）とほぼ同じ約２ｍｍ、長さは約５ｍｍで挿通スリー ブ部（１２）の長さは約２ｍｍである。

【０００９】 図２（Ｂ）は端末具（１１）の他の実施例を示している。 この端末具（１）は金属保護管（２２）の外周面に圧入されて装着されるよう になっている点で図２（Ａ）の例と異なる。

【００１０】 また本考案が解決しようとする課題は図３に示すように金属保護管（２２）の 先端部をフレア（ラッパ状に拡径）させても解決することができる。 この場合フレア後の金属保護管（２２）の内壁の角度（Ｒ）は４５度以上とし ないと結線作業時に光ファイバ心線（２１）が金属保護管（２２）の末端部のば り（２３）に触れる恐れが大きく結線作業などがしにくい。角度Ａを６０度以上 とすると結線作業時に光ファイバ心線（２１）がばり（２３）に触れることはほ ぼなくなる。また角度（Ｒ）を９０度以上とすると光ファイバ心線がばりに触れ ることは皆無となる。

【００１１】

【考案の効果】

光ファイバ心線（２１）は金属保護管（２２）の端部の内周からゴム又はプラ スティック製の端末具（１）により確実に隔離されるから光ファイバ心線（２１ ）が金属保護管（２２）の端部に傷つけられることが全くなくなり光ファイバコ ネクタ（Ｆ）の組立てに際し光ファイバ心線（２１）が切れてしまうことがなく なると共に光ファイバコネクタ（Ｆ）の使用時に加わる衝撃や振動などによる光 ファイバ心線の折損事故がなくなり信頼性が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例にかかる光ファイバコネクタ
の説明図。

【図２】この考案にかかる端末具の装着状態を断面で示
す説明図で、（Ａ）は端末具の一の例を装着した状態、
（Ｂ）は端末具の他の例を装着した状態を示す。

【図３】この考案が解決しようとする課題を解決するた
めの他の手段の説明図。

【図４】金属管入光ファイバを切断するカッター装置の
説明図で、（Ａ）は正面を示し（Ｂ）は側面を示してい
る。

【図５】切断された金属保護管の端部を拡大した断面で
示す説明図。

【符号の説明】

Ｆ 光ファイバコネクタ Ｒ 内壁の角度 １ 端末具 １１ 中心孔 １２ 挿入スリーブ部 ２ 金属管入光ファイバ ２１ 光ファイバ心線 ２２ 金属保護管 ２３ ばり ３ 光フェルール ５１ ボディ１ ５２ ボディ２ ５３ かしめ用スリーブ部 ８ ローラカッター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ファイバ心線を金属保護管内に収納し
   た金属管入り光ファイバの端末に接続された光ファイバ
   コネクタにおいて、前記金属管入り光ファイバの口出し
   により形成される前記金属保護管の端部に前記光ファイ
   バ心線を挿通できる中心孔と前記金属保護管と光ファイ
   バ心線との間に入りこむ筒状の挿入スリーブ部とを有す
   るゴム又はプラスティック製の端末具を装着したことを
   特徴とする光ファイバコネクタ。