JPH06168393A - ビル設備監視警報に対する最適対応決定システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビル設備監視警報に対する最適対応を決定す
るシステムの提供。 【構成】 ビル設備監視警報の最適対応決定システム１
には、ビル設備の動作状態を示す信号データを収集する
ビル設備監視部２と、監視員によって入力される監視デ
ータならびにビル設備監視警報に対する最適対応を決定
する条件データを入力する監視および条件データ入力部
３と、信号データならびに監視および条件データを読込
む読込み部４と、信号データ，監視データおよび条件デ
ータを記憶する記憶部５と、信号データ，監視データお
よび条件データを記憶部５から読出す読出し部６と、警
報最適対応を決定する警報最適対応決定条件照合部７
と、監視員のデータ入力操作を支援する可視表示出力部
８と、出力データを可視表示する可視表示装置９と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ビルオートメーショ
ンシステムにおけるビル設備監視警報に対する最適対応
決定システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ビル設備監視において設備障害あ
るいは環境異常の警報が発生するとき、ビル設備監視シ
ステムがその警報を可視表示し、監視員がその警報およ
びビル設備監視システムが有するビル設備状態可視表示
を見て警報原因を判断し、復旧操作すべき内容を決定し
ている。また、特定の警報については、ビル設備の各状
態をシステムから監視員に照会し、それに監視員が応答
することによってビル設備状態に適応する対応を決定し
ている。

【０００３】しかし、設備の障害あるいは屋内屋外の環
境異常に対し発生するビル設備監視警報に対する対応に
は、ビル設備の各装置を制御するだけでは対応を決定す
ることが難かしい、予じめモデル化できない臨機で総合
的な判断が求められる場合がある。このような場合、監
視員の知識および経験によって対応が決られている。

【０００４】上述した従来のビルオートメーションシス
テムにおける警報に対する対応の決定は、監視員の知識
および経験に依存しているため、しばしば最適でない対
応を選択する場合や誤った対応を採る場合がある。ま
た、特定の警報の原因およびそれに対する復旧ガイドを
可視表示する機能を有しているが、システムの各装置に
組込まれているため、ビル設備の更新および追加に対
し、システム機能を変更することが非常に難かしい。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述の問題を解決する
ため、ビル設備監視警報に対する最適対応決定システム
は、監視員の知識および経験に取り込んだ判定ルールに
よって対応を決定する手段と、監視員の入出力操作を可
視表示される情報を介して会話的に行い、監視員の最適
な対応決定を支援する手段とを備える。また、判定ルー
ルによって対応を決定する手段を別個に設けることによ
り、ビル設備の変更、あるいは対応の変更はその手段の
みの変更で容易に応じることができる。

【０００６】この発明の目的は、ビル設備監視における
様様な警報に対し、ビル設備の状態に適応する原因究明
から復旧操作に至るまでの対応を監視員の知識および経
験を取り込んだ判定ルールに基づいて決定し、対応の決
定過程を可視表示によって明示し、かつビル設備の追加
および変更、ならびに対応の変更に容易に対処できるビ
ル整備監視警報に対する最適対応決定システムを提供す
ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明のビル設備監視
警報に対する最適対応決定システムは、ビル設備に設け
るビル設備状態監視センサーの信号データを収集するビ
ル設備監視手段と、監視員が入力するビル設備状態の監
視データならびにビル設備監視警報に対する警報最適対
応決定条件データに含まれるフレーム，述語およびルー
ルに対する条件データを入力する監視および条件データ
入力手段と、前記信号データおよび前記監視データなら
びに前記条件データの入力を制御する読込み制御手段
と、前記読込み制御手段によって前記信号データおよび
前記監視データならびに前記条件データを記憶する記憶
手段と、前記信号データおよび前記監視データならびに
前記警報最適対応決定条件データを記憶手段から読出し
を制御する読出し制御手段と、前記述語に基づいて前記
信号データおよび前記監視データとビル設備状態の事象
とを対応づけるビル設備状態データと、前記ルールに基
づいて前記ビル設備状態データから推論されるビル設備
状態を示す仮説と、前記フレームに基づいて前記ビル設
備状態データの確認を前記監視員に求める質問メッセー
ジと、前記質問メッセージに対する前記監視員の確認の
応答に基づいて確定される前記仮説に対する結論と、前
記フレームに基づいて前記結論に対する最適対応を監視
員に指示する最適対応メッセージと、を生成する警報最
適対応決定条件照合手段と、前記信号データ，前記監視
データおよび前記条件データに対する入力指示ならびに
前記質問メッセージおよび前記最適対応メッセージを可
視表示装置に可視表示する可視表示出力手段と、を備え
る。

【０００８】

【実施例】次に、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。

【０００９】この発明の一実施例の構成を示す図１を参
照すると、ビル設備監視警報の最適対応決定システム１
には、ビル設備（図示せず）の状態を監視し、その動作
状態を示す信号データおよび警報を収集するビル設備監
視部２と、ビル設備の監視データとビル設備の警報に対
する最適対応を決定するための条件データとをキーボー
ド（図示せず）入力する監視および条件データ入力部３
と、ビル設備の信号データ、ならびに監視員によって入
力される監視データおよび条件データの読込みを制御す
る読込み部４と、信号データおよび監視データならびに
条件データを記憶する記憶部５と、信号データおよび監
視データならびに条件データとを推論処理の過程に合せ
て、記憶部５から読出しの制御を行う読出し部６と、信
号データおよび監視データを条件データを含む警報最適
対応決定条件データ（図３の２０）に基づいて推論処理
し、警報最適対応を決定する警報最適対応決定条件照合
部７と、監視データおよび条件データの入力指示ならび
に推論の中途過程を可視表示し、監視員の入力操作を支
援する可視表示出力部８と、出力データを可視表示する
可視表示装置９と、を備える。

【００１０】更に、記憶部５は、ビル設備監視部２によ
って収集されるビル設備の動作状態を示す信号データお
よび警報を含むビル設備状態データと、監視および条件
データ入力部３を通じて取得する条件データを含む警報
最適対応決定条件データ２０と、が記憶されている。

【００１１】このビル設備状態データは、監視員が体感
に基づいて入力する室内環境が快適であるか否か等の監
視データならびにビル設備各各の運転状態を示すデータ
および計測値を含み、ビル設備各各の状態の集合で示さ
れる。例えば空調状態は図６の空調状態確認のＱＡ欄３
０１で示されるビル設備各各の状態を示す事象の集合で
示される。

【００１２】警報最適対応決定条件データ（図３の２
０）は、ビル設備の各各の参照方法およびその警報に対
する最適対応メッセージを含むフレーム２１と、設備状
態データとルールとの対応関係ならびにルールとフレー
ム（最適対応メッセージ）との対応関係とを含む述語２
２と、ビル設備状態データから仮説を推論する条件を含
むルール２３と、によって構成されている。

【００１３】更に、フレーム２１を説明する図４，述語
２２を説明する図５およびルール２３を説明する図６お
よび図７を参照すると、フレーム２１は、特定のビル設
備状態（例えばＩＮＶ異常）とそれを参照する方法なら
びにそれに対する対応とを示すメッセージ（例えば図４
の１０１における診断および対応）と、それの可視表示
に対するデータ属性と、を含んでいる。そして、述語２
２は、警報とルールとを対応づけるためのビル設備状態
データの要求（例えば図５の設備Ｐ０１０１０１に対す
る要求を示す２０３）およびそのルールを適用し特定の
ビル設備状態を確認する質問のメッセージ（図５のＩＮ
Ｖ異常？の質問２０１）を含んでいる。次に、ルール２
３には、ビル設備状態データの各事象から仮説を推論す
る推論条件が示される。例えば図６を参照すると、仮説
「ＩＮＶ異常」３０２には、「快適がＦ（偽）である
か」，「ＣＡＶ風量適切がＴ（真）であるか」，「空調
機送風温度適切がＴ（真）であるか」，「ＩＮＶ制御盤
正常がＦ（偽）であるか」、からなる条件が全て成立す
ることが確認されるとき、結論「ＩＮＶ異常」が推論さ
れる（図７の３０４）。

【００１４】次に、上述のフレーム２１，述語２２およ
びルール２３に基づいて、ビル設備監視警報に対する最
適対応を決定する動作の流れを示す図２を参照すると、
警報最適対応決定条件照合部７は、先づ、ビル設備監視
部２によって、ビル設備監視の信号データ中に発生する
警報データを読込む（ステップ１１）。読込まれる警報
データについてルールのｉｆ部であるＱＡ欄（図６の３
０１）に示す事象に対応する設備状態データを信号デー
タから設定する（ステップ１２）。更に、信号データに
含まれない監視データに対し、述語に含まれる質問（図
５の２０２）を可視表示による指示によって、監視員が
監視データを設定する（ステップ１３）。次に、設定さ
れているｉｆ部であるＱＡ欄（図６の３０１）の各事象
から仮説を推論する条件が成立するまで、事象に対する
信号データおよび監視データの設定を繰り返す（ステッ
プ１４）。次に、ルール２３における推論条件が成立す
る仮説を選択し、監視員の確認応答によって、ｔｈｅｎ
部であるＺＺ欄（図７の３０２）の結論を得る（ステッ
プ１５）。次に、確認原因に対応する、フレームに含ま
れる診断メッセージと最適対応を示す処置メッセージを
得る（ステップ１６）。そして、それのメッセージを可
視表示出力部８に可視表示させる（ステップ１７）。監
視員は可視表示されるメッセージによって、警報の原因
および最適対応を知ることができる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、警報データとビル設備状態データと警報最適対応決
定条件データとを照合し、警報の原因を推論によって決
定し、メッセージとして可視表示する。そして、監視員
は、ビル設備監視における様様な警報に対し、ビル設備
の状態に適応する的確な最適対応を知ることができる。

【００１６】また、警報最適対応決定条件データを構成
するフレーム，述語およびルールを変更および追加する
ことにより、ビル設備の変更および追加、ならびに最適
対応の変更に対して、容易に対処できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の構成を示す図である。

【図２】図１の警報最適対応決定条件照合部の動作の流
れを示す図である。

【図３】警報最適対応決定条件データの構成を示す図で
ある。

【図４】警報最適対応決定条件データのフレームを説明
する図である。

【図５】警報最適対応決定条件データの述語を説明する
図である。

【図６】警報最適対応決定条件データのルールのビル設
備状態を空調状態の例で説明する図である。

【図７】警報最適対応決定条件データのルールの結論を
空調状態の例で説明する図である。

【符号の説明】

１ ビル設備監視警報に対する最適対応決定システム ２ ビル設備監視部 ３ 監視および条件データ入力部 ４ 読込み制御部 ５ 記憶部 ６ 読出し部 ７ 最適対応決定条件照合部 ８ 可視表示部 ９ 可視表示出力部 ２０ 警報最適対応決定条件データ ２１ フレーム ２２ 述語 ２３ ルール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビル設備に設けるビル設備状態監視セン
   サーの信号データを収集するビル設備監視手段と、 監視員が入力するビル設備状態の監視データならびにビ
   ル設備監視警報に対する警報最適対応決定条件データに
   含まれるフレーム，述語およびルールに対する条件デー
   タを入力する監視および条件データ入力手段と、 前記信号データおよび前記監視データならびに前記条件
   データの入力を制御する読込み制御手段と、 前記読込み制御手段によって前記信号データおよび前記
   監視データならびに前記条件データを記憶する記憶手段
   と、 前記信号データおよび前記監視データならびに前記警報
   最適対応決定条件データを記憶手段から読出しを制御す
   る読出し制御手段と、 前記述語に基づいて前記信号データおよび前記監視デー
   タとビル設備状態の事象とを対応づけるビル設備状態デ
   ータと、前記ルールに基づいて前記ビル設備状態データ
   から推論されるビル設備状態を示す仮説と、前記フレー
   ムに基づいて前記ビル設備状態データの確認を前記監視
   員に求める質問メッセージと、前記質問メッセージに対
   する前記監視員の確認の応答に基づいて確定される前記
   仮説に対する結論と、前記フレームに基づいて前記結論
   に対する最適対応を監視員に指示する最適対応メッセー
   ジと、を生成する警報最適対応決定条件照合手段と、前
   記信号データ，前記監視データおよび前記条件データに
   対する入力指示ならびに前記質問メッセージおよび前記
   最適対応メッセージを可視表示装置に可視表示する可視
   表示出力手段と、 を備えることを特徴とするビル設備監視警報に対する最
   適対応決定システム。