JPH06167735A - ズーム付きカメラ - Google Patents

ズーム付きカメラ

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Publication number
JPH06167735A
JPH06167735A JP4343358A JP34335892A JPH06167735A JP H06167735 A JPH06167735 A JP H06167735A JP 4343358 A JP4343358 A JP 4343358A JP 34335892 A JP34335892 A JP 34335892A JP H06167735 A JPH06167735 A JP H06167735A
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JP
Japan
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value
photometric
switch
strobe
exposure
Prior art date
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Pending
Application number
JP4343358A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Tabata
靖司 田畑
Norio Numako
紀夫 沼子
Yukimasa Kosako
幸聖 小迫
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Priority to US08/159,207 priority patent/US5440369A/en
Priority to DE4340729A priority patent/DE4340729A1/de
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮影光学系のズーミングによって変化する画
角に対しても、正しく逆光状態を検出し、より適性な露
出値を得ることを目的とする。 【構成】 測光センサを構成する6個の受光素子出力か
ら得られる被写体輝度Bva、Bvb1、Bvb2、B
vc1、Bvc2、Bvdから、Bvdを除く5個のB
v値のうちから、2番目に明るいBv値(MAX2)
と、2番目に暗いBv値(MIN2)とを得る。測光セ
ンサの周辺部の受光素子の出力Bvdと、MAX2とM
IN2とを用い、ズームレンズの焦点距離に応じて、ス
テップS838又はステップS844により、ストロボ
発光を行うか否かを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分割測光方式によって
逆光状態を判定し、ストロボ発光をするか否かを選択す
るズーム付きカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】スチル写真撮影において、被写体とバッ
クとの明るさが極端に違う撮影状態、例えば撮影方向と
対面した方向からの照明光によって被写体の前面が暗く
なる逆光撮影状態等がある。このような逆光状態では露
出補正を行うことが好ましい。従来、逆光状態を検出す
るには、二つの測光センサを用いて、一方のセンサで撮
影画面の中央部分の狭い範囲を測光し、他方のセンサで
撮影画面の広い範囲を測光して、それぞれの測光値から
逆光状態か否かを判定している。即ち、狭い範囲を測光
するセンサの測光値が、他方の広い範囲を測光するセン
サの測光値より暗い場合に、逆光と判定してストロボの
発光を行う等、露出値の自動的な補正を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような二
つの測光センサを用いて逆光判定を行う方法を、ズーミ
ング機能を備えたコンパクトカメラに用いた場合、正し
く逆光判定ができない場合がある。何故なら、測光光学
系と撮影光学系とが別の光学系として構成されれてお
り、撮影光学系のレンズはズーミングするが、測光光学
系は常に一定であるからである。このため、測光範囲は
不変であり、ズーミングされる撮影光学系レンズの被写
体に対する撮影範囲とずれる場合がある。例えば、撮影
光学系がテレ側にズーミングされた場合、撮影光学系の
画角が狭くなり、撮影範囲内では逆光状態でないが、測
光範囲は変化しないために、より周辺の高輝度部分を測
光した結果から逆光と誤って判定されることがある。
【0004】さらにこのような場合にストロボ発光が行
われると、露光量過度等により適正な露光量を得ること
ができない場合がある。
【0005】そこで、本発明はズーミングする撮影光学
系とは別の光学系で構成される測光光学系を備えるズー
ム付きカメラにおいて、撮影光学系のズーミングに対し
ても、正しく逆光状態を検出し、より適正な露出値を得
ることができるズーム付きカメラを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のズーム付きカメ
ラは、測光光学系と撮影光学系とが別の光学系から構成
されるズーム付きカメラにおいて、所定の受光面積をそ
れぞれ持つ複数の光電変換素子を組み合わせた測光手段
と、撮影光学系の焦点距離に応じて、前記各光電変換素
子の各測光値から有効測光範囲内にあるものを選択する
と共に、その有効測光範囲内の明部分及び暗部分それぞ
れの代表測光値を選択する手段と、それら代表測光値の
差分が前記撮影光学系の焦点距離によって定める所定閾
値以上のとき、逆光状態と判定してストロボ発光を許可
する手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下図示実施例により、本発明を説明する。
図1から図3は、本発明の一実施例に係るズーム付きカ
メラの外観図を示している。カメラ本体11前面には、
固定及び可動ズームレンズ鏡筒12、13が設けられ、
固定ズームレンズ鏡筒13上部には、セルフランプ1
7、ストロボ反射光受光素子18、測距部14、ファイ
ンダ15、測光センサ24及びストロボ36が設けられ
ている。
【0008】セルフランプ17は、セルフタイマ機能が
作動したときとレリーズ時に、その作動状態に応じて赤
色に点灯・点滅する。ストロボ反射光受光素子18は、
ストロボ使用時に、ストロボの発光を制御するため、被
写体より反射されたストロボ光を受光するためのもので
ある。測光センサ24は、CdS(硫化カドミウム)セ
ル又はシリコンフォトダイオードなどの受光素子から構
成されており、しかも撮影系レンズとは別体の光学系を
構成する集光レンズを備える。
【0009】図2に示されるように、カメラの裏蓋80
は、裏蓋開放レバー19により開閉される。カメラ本体
11裏側の、ファインダ15の周囲には、緑ランプ2
2、赤ランプ23及びパノラマレバー27が設けられて
いる。パノラマレバー27には、パノラマスイッチ27
aが設けられ、パノラマ撮影時にONとなるように構成
されている。緑ランプ22は、オートフォーカス機能に
よる合焦可否を報知する。赤ランプ23は、ストロボ充
電中には点滅し、ストロボ発光時には連続的に点灯す
る。また、メインスイッチ16はズームレンズを収納
し、レリーズを禁止した電源OFF状態と、ズームレン
ズを繰り出し、レリーズを許可した電源ON状態とを切
換えるスイッチで、セルフバック動作機能を持つ。
【0010】図3はカメラの上面図である。カメラ本体
11の上部には、シャッターレリーズボタン25、LC
D表示窓21、モードスイッチ20、遠景スイッチ2
6、ドライブスイッチ31、テレスイッチ10a及びワ
イドスイッチ10bが設けられている。シャッターレリ
ーズボタン25は一つのボタンによって二つのスイッ
チ、測光スイッチ15a及びレリーズスイッチ15b
(図7)のON・OFF制御が行える構成になってい
る。
【0011】シャッターレリーズボタン25の半押し状
態で、測光スイッチ15aの接点がONされ、さらに深
く押されると、測光スイッチ15aがONしたままでレ
リーズスイッチ15bの接点がONされる。測光スイッ
チ15aのONによって測距・測光が行われ、レリーズ
スイッチ15bのONによってレリーズ動作(露光)が
行われる。パノラマレバー27は、パノラマ撮影を選択
するためのスイッチである。
【0012】LCD表示窓21には、後述するようにカ
メラの様々な設定状態が表示される。LCD表示窓21
の周囲にあるモードスイッチ20は、カメラの露出モー
ドを選択するためのスイッチであり、ドライブスイッチ
31は、カメラの撮影モードを選択するためのスイッチ
である。
【0013】遠景スイッチ26は、遠方にある被写体を
撮影するため、レンズの合焦位置を無限遠点に置くため
のもので、遠景モード(強制無限モード)選択のON・
OFFを制御するためのスイッチである。つまり、測距
を行わないで、強制的に焦点を無限遠点に固定するため
のものである。
【0014】測距動作は、測距部14から被写体に向け
て赤外線を射出し、その被写体からの反射光を用いて、
三角測距を行うことで被写体までの距離を測定してい
る。しかし、赤外線発光体の性能及び赤外線受光素子の
性能によって、自ずと自動測距には限界があり、その赤
外線を受光できなかった場合等においては、自動的に測
距可能な最大距離に合焦位置を設定してしまう。このよ
うな場合、遠くの風景を撮影すると、完全な合焦を得る
ことができず、撮影像のピントが甘くなる。そこで、こ
のようなピントの甘さを除去すべく、本実施例に係るズ
ーム付きカメラは合焦位置を無限遠点に置く、遠景撮影
モードが設定できるようにしてある。
【0015】可動ズームレンズ鏡筒13は、カメラ上部
に設けられたテレスイッチ10aあるいはワイドスイッ
チ10bを押すことにより、望遠あるいは広角方向に連
続的に移動される。
【0016】測光センサ24は、図4に示すように受光
面全体を9個の受光領域に分割されている。これは、被
写体と背景の輝度差が大きい場合や、スポット光がある
場合に、これらの状態を検知するためで、その分割した
領域をそれぞれの受光素子70a、70b1、70b
2、70c1、70c2、71d〜74dで測光するこ
とで、より適確な露出を得ようとするものである。ま
た、測光センサ24の周辺の受光素子71d〜74d
は、短絡して一つの受光素子出力とさせている。よっ
て、この実施例においては6個の受光素子による6分割
測光が行われる。
【0017】図5、図6は、測光センサ24の測光範囲
とズームレンズによる撮像範囲との相対関係を図示した
ものである。図5における一点鎖線75は、フィルム面
を表し、このフィルム面に投影される被写体の撮像範囲
のうち、測光センサ24の受光面がどの領域に相当する
かを実線で示す。
【0018】従って、図5(ア)は、可動ズームレンズ
鏡筒13が35mmの位置に有るときの、被写体の撮像範
囲に対する測光センサ24の測光範囲を表している。図
5(イ)は、可動ズームレンズ鏡筒13が60mmの位置
にある場合であって、被写体の撮像範囲と測光センサ2
4の測光範囲とが一致していることを図示する。図5
(ウ)は、可動ズームレンズ鏡筒13が80mmに、図6
(ア)は可動ズームレンズ鏡筒13が100mmに、図6
(イ)は可動ズームレンズ鏡筒13が115mmにあると
きの、被写体の撮像範囲に対する測光センサ24の測光
範囲を表す。これらの図からもわかるように、可動ズー
ムレンズ鏡筒13がテレ端に移動するほど、撮像範囲に
対する相対的な測光センサ24による測光範囲が広くな
る。
【0019】図7は、本発明のカメラの回路構成の概略
を示すブロック図である。CPU40には、ストロボ回
路41、フィルム給送制御回路42、ズームレンズ制御
回路43、シャッタ制御回路44、測光回路45、測距
回路46、デート回路47、LCD表示部48、セルフ
ランプ17、緑ランプ22、赤ランプ23及びDX接点
回路50がそれぞれ接続されている。
【0020】CPU40からストロボ回路41へは、信
号線41a、41bを介して充電許可信号、ストロボ発
光停止信号が出力され、ストロボ回路41からCPU4
0へは、信号線41cを介して、充電が完了したか否か
を示す充電完了信号が入力される。フィルム給送制御回
路42には、フィルム巻き上げモータ51が接続されて
おり、フィルム巻き上げモータ51の正転、逆転を行わ
せる信号が、CPU40から信号線42aによって出力
される。またカメラ本体11のレール面にあるパーフォ
レーションの有無を識別するフォトリフレクタがこのフ
ィルム給送制御回路42に接続されており、このフォト
リフレクタによって、その通過パーフォレーション毎に
1つのパルス信号が、信号線42bを介してCPU40
に入力される。この連続して入力されるパルス信号によ
って、フィルム給送によるフィルム巻取り数が計数され
る。
【0021】ズームレンズ制御回路43には、ズームモ
ータ52が接続されており、テレスイッチ10a若しく
はワイドスイッチ10bの操作に基づき、CPU40が
信号線43aを介してズームレンズ制御回路43に、ズ
ームモータ52の正転若しくは逆転を指示する。これに
よって、可動ズームレンズ鏡筒13がテレ側若しくはワ
イド側に移動される。またズームレンズの焦点距離を検
出するため、ズームレンズの移動に伴って変化するコー
ド信号が信号線43bによってCPU40に入力され
る。このコード信号によってズームレンズが所望位置に
移動したことをCPU40は検知する。
【0022】シャッター制御回路44は一つのパルスモ
ータ53で、レンズのAF駆動及びシャッタ幕の開閉を
制御する。写真撮影の場合、測距結果に基づいて、初め
に合焦させるべくレンズ移動のため、所定のパルス信号
を、CPU40は信号線44aによってシャッター制御
回路44へ出力する。その所定パルス信号の出力途中
で、CPU40は信号線44bの信号によってシャッタ
制御回路44にあるAFマグネットをONしてレンズを
ラッチさせ、合焦位置に停止させる。その後シャッタ幕
を開いて写真撮影が行われる。
【0023】この写真撮影後にシャッタ幕を閉じ、レン
ズを原位置に戻すべく、CPU40は信号線44aによ
って逆転パルス信号をシャッター制御回路44に出力す
る。レンズが所定位置に達すると、信号線44cを介し
て、そのレンズの初期位置を示す信号がCPU40に入
力されるので、信号線44aに出力している逆転パルス
信号の出力を停止する。
【0024】CPU40は、測光回路45に対して、信
号線45aによってこの回路45の動作のON・OFF
制御を行う。信号線45bは、測光回路45に接続され
た測光センサ24の6個の受光素子70a、70b1、
70b2、70c1、70c2、71d〜74dの一つ
を選択する3ビットの信号が出力される。各受光素子に
は、受光量に応じた光電流が流れるが、測光回路45
は、信号線45bによって選択された受光素子の光電流
を対数圧縮・増幅・電圧変換してアナログの電圧信号と
して出力する。
【0025】このアナログ信号は、信号線45cによっ
てCPU40に入力され、CPU40に備えるA/D変
換器によってディジタルデータの被写体輝度Bv値が求
められる。従って、信号線45bによって行われる受光
素子の選択と、その選択された各受光素子の電圧値をA
/D変換することで、各受光素子の被写体輝度Bv値が
求められる。
【0026】測距回路46に対しては、信号線46aに
よって、この測距回路46に測距命令が出力され、上述
した三角測距の結果が信号線46bによってCPU40
に入力される。デート回路47に対しては、デートトリ
ガ信号がCPU40から信号線47aを介して出力さ
れ、このデート回路47によって撮影年月日等のデート
情報が撮影時にフィルムに写し込まれる。LCD表示部
48には、各撮影モード、露出モード等の現在のカメラ
状態を表示すべく、各種データがCPU40から入力さ
れる。
【0027】セルフランプ17、緑ランプ22及び赤ラ
ンプ23の点灯・点滅・消灯は信号線49aを介してC
PU40によって制御される。DX接点回路50は、フ
ィルム室内に設けられているDXコード検出ピンによっ
て、パトローネに付されたDXコードを検出し、CPU
40に信号線50aを介してそのDXコードを出力す
る。ストロボ積分回路54には、ストロボ反射光受光素
子18が接続されており、ストロボ反射光の積分を信号
線54aにより開始する。信号線54bには積分量に対
応した電圧が発生され、CPU40はこの電圧によりス
トロボ発光を制御する。
【0028】さらにCPU40には、上述したメインス
イッチ16、裏蓋スイッチ19、測光スイッチ15a及
びレリーズスイッチ15bからなるシャッターレリーズ
ボタン15、テレスイッチ10a、ワイドスイッチ10
b、モードスイッチ20、ドライブスイッチ31、遠景
スイッチ26及びパノラマスイッチ27aのON・OF
F信号が入力されるように接続されている。これらのス
イッチは、裏蓋80が閉じられた時にONとなる裏蓋ス
イッチ19を除いて、いずれのスイッチもモーメンタリ
スイッチ(接点のメーク状態を保持しない形式のスイッ
チ)である。
【0029】図8は、LCD表示窓21の表示具体例を
示す。LCD表示窓21の中央部には、フィルムカウン
ト表示部分32、LCD表示窓21の右方には、バッテ
リ状態を表示する部分33、強制無限モードのON・O
FFを表示する部分36が設けられている。フィルムカ
ウント表示部分32の左側には、ストロボ使用・不使用
の設定状態を表示する部分34、表示窓の左下方部分に
は連続撮影モードを表示する部分35が設けられてい
る。
【0030】図9、図10は露出方式及び撮影方式の種
類に対応した、LCD表示窓21に表示される記号とそ
の記号の意味を示す。本実施例のカメラでは、モードス
イッチ20を押す毎に、(1)ストロボオート、(2)
ストロボ強制発光、(3)ストロボOFFの3つの露出
モードが順に選択されるようになっている。ストロボO
FFが選択されている状態でさらにモードスイッチ20
を押すと、ストロボオートに戻る。これによって順次露
出モードの選択がされる。この時、選択された露出モー
ドに対応してLCD表示窓21には、図9に示す「表
示」の記号が図8の様に点灯される。
【0031】また、ドライブスイッチ31を押す毎に、
(1)1コマ撮影、(2)連続撮影の2つの撮影方式が
選択されるようになっている。ドライブスイッチ31が
押される毎に、1コマ撮影、連続撮影のいずれかが選択
される。この時、選択された撮影方式に対応してLCD
表示窓21に、図10に示す記号が点灯表示される。
【0032】図11にパノラマ撮影時における撮影画面
サイズの切替えを行うパノラマ切替え機構を示す。この
図において、フルサイズ画面を規制するアパーチャ枠8
3の上下辺よりも外側に、アパーチャ枠83の横幅より
長い一対の遮光板84、85が配設されている。この遮
光板84、85は、アパーチャ枠83の短手方向に延設
されたガイド板86に摺動自在にガイドされている。
【0033】また、この遮光板84、85は、逆ねじが
切られた一対のナット87、88にそれぞれ固定されて
いる。この一対のナット87、88は、アパーチャ枠8
3のガイド板86の反対側短辺に設けられた逆ねじ軸8
9に螺合されている。そして逆ねじ軸89は、パノラマ
レバー27に螺合された歯車90、91によって回転さ
れる。この逆ねじ軸89の回転によって、遮光板84、
85は上下にアパーチャ枠83を一点鎖線84a、85
aの様に遮蔽する。これによって、パノラマレバー27
の操作に対応してパノラマサイズの画面が設定される。
【0034】本実施例の作用を説明する。図12〜図2
2は本実施例の動作説明のフローチャートである。本実
施例のズーム付きカメラでは、低電力消費を実現するた
めに、所定の回路からのCPU40への起動割り込みが
かかったときのみ処理を行い、通常はCPU40の処理
を停止とするスタンバイ状態が設定される。従って、C
PU40はズーム付きカメラの各々の状態に設定された
起動条件が成立したときにスタンバイ状態を抜け出し、
メインフローの最初から各種ソフト処理が開始される。
【0035】図12のメイン処理では、まずステップS
100でフィルムのローディングが終了しているかどう
かが判定される。ローディングの終了とは、パトローネ
がカメラのパトローネ室に装填され、フィルム給送制御
回路42のフィルム巻き上げモータ51によってフィル
ムが所定量巻き取られるローディング処理が完了してい
ることを言う。このローディングが行われていない場合
には、裏蓋80が閉じられているかどうかが判定される
(ステップS102)。
【0036】しかし、ローディングが未完了で、且つ裏
蓋80が閉じられていれば、パトローネの装填が完了し
ているものとして、ステップS104で直ちに上述のロ
ーディング処理が実行される。ローディング処理の後、
ステップS106で電源がON状態か否かが判定され
る。
【0037】尚、メインスイッチ16により、電源OF
F状態から電源ON状態にされると、ズームレンズ制御
回路43の制御によって、可動ズームレンズ鏡筒13が
35mm側つまりワイド側に突出させられる。従って、現
在のカメラの電源のON・OFF状態は、ズームレンズ
制御回路43からCPU40に入力される。ズームレン
ズの位置コードによって判定される。
【0038】ステップS106で、電源がOFF状態で
あることが判定されると、次のステップS132で、使
用者のメインスイッチ16の操作により、メインスイッ
チ16の接点がメイク状態から開放されるのを待つ。す
なわち、スイッチ16のOFF検出をループして待つ。
ステップS132でメインスイッチ16の接点がONか
らOFFへ変化したことが検知されると、ステップS1
34で、裏蓋スイッチ19及びメインスイッチ16のみ
によって起動割り込みが、CPU40にかけられること
を許可し、スタンバイ状態に入る。従って、電源OFF
状態では裏蓋スイッチ19の変化または、メインスイッ
チ16の操作によってのみ、低電力消費状態であるスタ
ンバイ状態から抜け出し、CPU40がメインフローの
先頭から処理を開始する。
【0039】ステップS100、S102の判定で、ロ
ーディング処理が未終了でかつ裏蓋80が開いている場
合には、ローディング処理は行わず、各スイッチが操作
されたかどうかが検知される。ローディング処理が既に
行われている場合に、裏蓋80が開かれていれば(ステ
ップS108)、フィルム枚数のカウントを初期化し
(ステップS110)、電源のON・OFF状態を判定
するステップS106へ進み、電源がON状態でなけれ
ばステップS132〜ステップS136によってスタン
バイ状態にされる。
【0040】しかし、ローディング処理が未終了でかつ
裏蓋80が開かれている場合(ステップS100、ステ
ップS102)、あるいは、ローディング処理が終了
し、裏蓋80も閉じている場合(ステップS100、ス
テップS108)には、メインスイッチ16がONされ
たかどうか、即ちメインスイッチ16が押されたかどう
かが判定される(ステップS112)。
【0041】電源がON状態の時にメインスイッチ16
が押された場合には、ステップS112及びステップS
114でそれぞれYesと判定され、電源OFF処理
(ステップS116)、すなわち、レンズを収納してレ
リーズを禁止にする処理が行われ、さらに、ステップS
132〜S136によって、スタンバイ状態にされる。
【0042】ステップS114で、電源がON状態でな
いと判定されたならば、次のステップS122で、電源
ON処理、つまり可動ズームレンズ鏡筒13を35mm側
にズームレンズ制御回路43によって突出させ、レリー
ズを許可するとともに、モードの初期化(撮影モードが
一こま撮影で、遠景モードでなく、ストロボオート状
態)等の処理が実行される。
【0043】電源がONとされた後、ストロボ充電を開
始するための充電要求フラグを立てる(ステップS12
4)。本実施例のズーム付きカメラは、露出モードの初
期値がストロボオートとなっている。従って、電源がO
Nされた時点で、ストロボの充電が行われていない場合
には、撮影時にストロボが必要となっても、充電完了を
待って撮影を行うことになる。これを避けるために、本
実施例のズーム付きカメラにおいては、電源がONされ
ると直ちにストロボの充電を行うよう制御している。
【0044】ステップS112でメインスイッチ16が
操作されていない場合には、図13に示すステップS1
42〜ステップS150において、モードスイッチ2
0、ドライブスイッチ31、遠景スイッチ26が押され
たか否かが判定され、各スイッチ操作に基づく処理が行
われる(後述)。また、ステップS112、S114で
電源OFF状態でメインスイッチ16がONされると、
電源ON処理及びストロボ充電が行われ(ステップS1
22、S124)、さらに図14のステップS164〜
S176において、テレ・ワイドスイッチ10a、10
bの操作に応じてレンズ駆動処理が行われる。
【0045】電源がON状態で、モードスイッチ20、
ドライブスイッチ31、あるいは遠景スイッチ26が押
されると、押されたスイッチに応じてモード設定処理、
ドライブ設定処理、遠景設定処理の各サブルーチンが実
行される(ステップS144、S148、S152)。
この各スイッチがいずれも押されなかった場合、ローデ
ィングエラーでなく、フィルム巻戻し終了でもなく、か
つ測光スイッチ15aがONしていれば、撮影処理が行
われる(ステップS154〜S160)。
【0046】モード設定処理(ステップS144)で
は、モードスイッチ20の操作によって、図9に示す露
出方式が選択される。この処理では、初期値として0が
与えられたモードメモリに、モードスイッチが押される
度にその記憶データを1ずつインクリメントし、モード
メモリの記憶データが2の時にもう一度モードスイッチ
20が押されると、モードメモリの記憶データを0にす
る、サイクリックなカウント動作が行われる。
【0047】このモードメモリが0であるとストロボオ
ート、モードメモリが1はストロボ強制発光、モードメ
モリが2はストロボOFFという様に、3つの露出モー
ドが順に選択される。従って、ストロボOFFが選択さ
れている状態でさらにモードスイッチ20が押される
と、ストロボオートに戻る。
【0048】ドライブ設定処理(ステップS148)
は、ドライブスイッチ31を押す毎に、初期設定状態で
記憶内容が「0」に設定されているドライブメモリのそ
の記憶内容を、「0」→「1」→「0」と言うようにサ
イクリックに変更する。このドライブメモリの記憶内容
が「0」のときは1コマ撮影を、「1」のときは連続撮
影と言うように撮影方式が選択される。このドライブメ
モリの記憶内容に従って、後述する撮影処理において所
定の処理が行われる。
【0049】撮影処理(ステップS160)は、後述す
るように、測距・測光処理結果により、ストロボ装置の
撮影充電処理(ステップS316)、露出制御処理(ス
テップS334)、セクタの開閉、フィルムの巻き上げ
処理(ステップS344)等の一連の撮影に関する処理
が行われる。
【0050】ステップS164〜ステップS186の処
理ループにおいて、テレ・ワイドスイッチ10a、10
bの操作に応じて可動ズームレンズ鏡筒13の駆動が制
御される。つまり、テレスイッチ10aがONされ続け
ると、ステップS170のテレズーム処理によって可動
ズームレンズ鏡筒13が除々にテレ端方向に移動させら
れ、ワイドスイッチ10bがONされ続けると、ステッ
プS176のワイドズーム処理によって可動ズームレン
ズ鏡筒13がワイド端方向へ移動させられる。またこの
とき、可動ズームレンズ鏡筒13がテレ端に達していれ
ば、それ以上のレンズ鏡筒13の移動は行われない(ス
テップS168)し、同じようにワイド端に達していれ
ばそれ以上のワイドズーム処理は行われない(ステップ
S174)。
【0051】このようなテレ・ワイドスイッチ10a、
10b操作の有無に従って、必要なズーム処理(ズーム
レンズ駆動)が行われた後、ストロボ充電要求状態か否
かをストロボ充電要求フラグにより判定される(ステッ
プS180)。ストロボ充電要求フラグが立てられるの
は、電源がONされた場合、あるいはストロボが発光し
た直後である。ステップS180でストロボ充電要求フ
ラグが立っていることが検出された場合、ストロボ充電
処理(ステップS182)が実行される。ストロボ充電
処理中に、モードスイッチ20、遠景スイッチ26等の
各スイッチが操作された場合で、その処理が必要な場合
(ステップS184の判定でYesと判定されること)
には、ストロボ充電を中断してメインフローのステップ
S100へ戻り、必要な処理が行われる。
【0052】ストロボ充電処理は、図示しないメインコ
ンデンサに充電を開始すると共に、タイマを起動する。
このタイマによって計測される所定時間内に充電電圧が
所定値に達すれば、充電要求フラグをクリアして、この
ストロボ充電処理からメインフローに戻る。また充電中
に、何れかのスイッチ操作が行われた場合には、充電処
理が中断される。
【0053】何れかのスイッチ操作が行われず、作動が
必要でない場合には、充電が完了するか又はタイムアッ
プするまでストロボ充電処理を行い、充電が完了するか
タイムアップすれば充電要求フラグをクリアしてステッ
プS186へ進む。ステップS186の判定において、
裏蓋スイッチ19以外のスイッチのいずれも押されてい
ない場合には、全てのスイッチによる起動が可能なスタ
ンバイ状態にする(ステップS200、S202)。
【0054】次に、図15における撮影処理について説
明する。図15の撮影処理では、測距(測距回路46に
よって、三角測距を行い被写体までの距離を測定する、
ステップS300)、AF演算処理(ピントを合わせる
ためのレンズを移動させる量を算出する処理を行う、ス
テップS302)、緑ランプの点灯点滅処理(ステップ
S304)、6分割測光(測光センサ24を用いて被写
体輝度を測定する、ステップS306)及び露出演算処
理(ステップS308)が行われる。
【0055】緑ランプ点灯点滅処理では、測距が終ると
緑ランプ22を点灯させる。被写体までの距離が近すぎ
て合焦できない場合には、緑ランプ22を点滅させてカ
メラ使用者に警告する。露出演算処理では、選択されて
いるモードに対応して測距・測光結果等から必要な露出
演算(後述)が行われる。
【0056】ステップS308の露出演算処理の結果や
モード設定値から、ステップS310でストロボ36の
発光が必要かどうかが判定される。ストロボの発光が必
要な場合、発光可能な電圧まで充電されていれば、赤ラ
ンプ23を点灯して充電完了を表示する(ステップS3
12、ステップS314)。しかし充電が不十分であれ
ば、撮影充電処理を実行する(ステップS316)。撮
影充電処理では、まず赤ランプ23を点滅させてカメラ
使用者に報知すると共にメインコンデンサへの充電を行
い、充電が完了すると赤ランプ23を点灯する。
【0057】測光スイッチ15aがON、即ちシャッタ
ーレリーズボタン15が半押し状態の場合に、ステップ
S318及びステップS322のループでレリーズスイ
ッチ15bがONとなるのを待ち、この間に測光スイッ
チ15aがOFFとなれば、緑ランプ22・赤ランプ2
3をともに消灯して撮影処理を終了し(ステップS32
0)、メインフローに戻る。
【0058】これに対してシャッターレリーズボタン1
5が全押しされ、ステップS322でレリーズスイッチ
15bがONになると、撮影により緑ランプ22及び赤
ランプ23が消灯され(図16のステップS324)、
セルフランプ17を点灯して(ステップS326、撮影
の予告)、ステップS328に進む。ステップS328
で、ピント合わせのためのレンズAF作動を実行し、レ
ンズの駆動を行う。さらにデート回路47にデートトリ
ガ信号を出力して、デート情報をフィルムに写し込ませ
る(ステップS330)。
【0059】レンズ駆動が完了すると、セルフランプ1
7を消灯し(ステップS332)、露出制御処理が実行
され(ステップS334及び図17参照)、シャッタセ
クタが開き始め、ステップS308の露出演算処理の結
果に応じた露出が行われ、このときストロボ発光が必要
な場合には発光も行われる。そしてセクタが閉じられ
(ステップS336)て露光が終了すると、ストロボの
発光が行われたかどうかが判定され、ストロボ発光が行
われた場合には、ストロボ充電要求フラグを立てる(ス
テップS338、S340)。
【0060】次いで、遠景モードをクリアして(ステッ
プS342)、フィルム巻上げ処理(ステップS34
4)を行う。遠景モードは撮影が終る度にクリアされ
る。これは、連続して遠景モードでの撮影が行われる頻
度は少ないと考えられることと、遠景モードをOFFし
忘れて撮影を続けると、ピンボケ写真の撮影が行われる
虞があるためである。フィルム巻上げ処理(ステップS
344)において、フィルムの終端を検出した場合に
は、自動巻戻しを行って、撮影処理のサブルーチンを終
了し(ステップS346の判定でYesと判定され
る)、メインフローに戻る。
【0061】巻上げ処理が終り、かつ巻戻し終了でない
なら、ドライブメモリの値から連続撮影が選択されてい
るか否かを判定し(ステップS348)、連続撮影なら
図15のステップS300に戻る。連続撮影が選択され
ていない場合は、撮影処理を終了してメインフローに戻
る。尚、パトローネ室にフィルムが装填されていない場
合には、巻上げ処理は行われない。
【0062】図17は、露出制御処理のサブルーチンを
表すフローチャートである。本実施例に係るズーム付き
カメラにおいてはフラッシュマチック処理が行われる。
即ち、撮影距離に応じてカメラの絞りが自動的に調整さ
れると共に、ストロボの発光タイミングが調整される。
ストロボ36の発光タイミング調整とは、シャッターセ
クタの閉から開への経過時間の何れで発光を行うかを決
定することである。これによって、適正露出が得られる
ようになっている。露出制御処理がコールされると、シ
ャッターセクタが開き始める(ステップS500)。
【0063】ストロボ発光モードであれば、セクタが発
光ポイントに対応する位置まで開くのを待って(ステッ
プS502、ステップS504)、ストロボの本発光が
開始される(ステップS506)。これと共に、ストロ
ボ反射光受光素子18に入光される被写体からのストロ
ボ反射光を積分し(ステップS508)、ストロボ発光
タイムを越えない間、積分値が所定値A以上となるかど
うかをモニタする(ステップS508〜S512)。
【0064】積分値が所定値Aを越えると、クエンチ信
号を出力してストロボ発光を終了する(ステップS51
4)。ストロボ発光タイムが過ぎて発光が終了した後
(ステップS510)、あるいはストロボ発光モードで
はない場合(ステップS502でNo判定)には、露出
値が所定値B以上となるのを待って(ステップS51
6)、露出制御処理を終了して撮影処理のサブルーチン
に戻る。
【0065】図18は、メインフローのステップS15
2でコールされるサブルーチンで、遠景設定処理を表す
フローチャートである。遠景モードが選択されている場
合に遠景スイッチ26が押されると、これをOFFに切
替え、遠景モードでない場合に遠景スイッチ26が押さ
れると、遠景モードをONとする遠景モード設定の反転
処理を行う(ステップS710)。遠景モードがONに
切替えられた場合には、LCD表示窓21に遠景マーク
を点灯表示し、遠景モードがOFFに切替えられた場合
には、点灯されている遠景マークを消灯し、メインフロ
ーに戻る(ステップS712)。
【0066】図19〜図22は露出演算処理のフローチ
ャートを示す。この露出演算処理において用いられるB
va、Bvb1、Bvb2、Bvc1、Bvc2及びB
vdは、測光センサ24の受光素子70a、70b1、
70b2、70c1、70c2及び受光素子71d〜7
4dによって得られた被写体輝度Bv値を表している。
【0067】ステップS800において、パノラマレバ
ー27が操作されてパノラマ撮影が選択されているか否
かを判定する。パノラマ撮影以外の場合には、ステップ
S802に示す演算式によって、受光素子70b1、7
0b2、70c1、70c2による各被写体輝度Bv値
から平均値Bv’が求められる。これに対しパノラマ撮
影の場合には、ステップS804の演算式が実行され
る。このパノラマ撮影の場合には撮影画面が横に広がっ
ているので、測光領域の左右にある受光素子70c1、
70c2の各被写体輝度Bv値に重み付け係数「2」を
掛けてそれらの平均を求める。即ち、中央近傍にある4
つの受光素子70b1、70b2、70c1、70c2
による測光値の平均を求める際に、パノラマ撮影か否か
によって測光分布が楕円若しくは、円形となるようにし
ている。
【0068】次に、この平均値Bv’と、各被写体輝度
Bva、Bvdに乗数Kbc、Ka、Kdを掛けて平均
値が求められる(ステップS822)。このステップS
822の演算式における乗数Kbc、Ka、Kdは、ズ
ームレンズ制御回路43から入力されるズームレンズ位
置に対応するコードデータによって現在のズームレンズ
の焦点距離が判断され、その焦点距離によって、ステッ
プS808、S812、S816、S820の様に定め
られる。
【0069】つまり、ズームレンズの焦点距離が38mm
以上で50mmより短ければ、乗数Ka=20、Kbc=
15、Kd=5とする(ステップS806、S80
8)。焦点距離が50mm以上で70mmより短ければ、乗
数Ka=20、Kbc=10、Kd=2とする(ステッ
プS810、S812)。焦点距離が70mm以上で90
mmより短ければ、乗数Ka=20、Kbc=6、Kd=
1とする(ステップS814、S816)。それ以外の
場合、つまり焦点距離が90mm以上ならば、乗数Ka=
20、Kbc=7、Kd=0とする(ステップS82
0)。
【0070】そして、上述のように与えられたKbc、
Ka、Kd及び各被写体輝度Bva、Bvd、平均値B
v’を用いて測光センサ24全体による被写体輝度Bv
が求められる。このようにして、ズーミングによる画角
変化に対する測光値の補正が行われる。なお、上述の乗
数Ka、Kbc、Kdの値は特に限定するものでなく、
ズーミングによって変化する撮影範囲に対する、各受光
素子70a、70b1、70b2、70c1、70c2
及び受光素子71d〜74dの有効測光範囲における占
有面積比率を考慮した値ならば如何なるものでも良い。
【0071】また、ズームレンズの焦点距離に従って、
決定される乗数Ka、Kbc、Kd値の組み合わせを4
つのグループとしたが、このグループ分け、つまり焦点
距離によって変える乗数Ka、Kbc、Kd値を更に細
分化してより極めの細かい測光値演算を行ってもよく、
上例の様に特に限定するものではない。
【0072】図20は逆光検出処理のフローチャートを
示す。初めに、被写体輝度Bvdを除く残りの各被写体
輝度Bva、Bvb1、Bvb2、Bvc1、Bvc2
を明るい値のものから順に並べ換え、最も明るい被写体
輝度Bv値より次に明るい被写体輝度Bv値のものを明
部の代表値、MAX2として選びし、さらに最も暗い被
写体輝度Bv値より次に明るい被写体輝度Bv値を暗部
の代表値、MIN2として選びだす(ステップS83
0)。尚、ここで最も明るいBv値と最も暗いBv値と
を除外している理由は、スポット光や地面を測光するこ
とによって逆光と判断してしまうことを防ぐためであ
る。この選択の後、逆光発光フラグを0にクリアする
(ステップS832)。
【0073】メインフローのステップS144のサブル
ーチンにおいて、モードスイッチ20が押され、露出方
式がストロボオートと設定されているか否かを判定する
(ステップS834)。ストロボオートでない場合、即
ちストロボを使用するかしないかが決定されている露出
方式の場合には、なんら逆光発光フラグをセットするこ
となく、図21のステップS850の処理に移る。
【0074】ストロボオートが設定されている場合に
は、ステップS836〜ステップS846の処理が行わ
れる。ズームレンズ制御回路43からCPU40に入力
されるコード信号から判断されるズームレンズの焦点距
離が、90mm以下の場合には(ステップS836)、受
光素子71d〜74dによって得られる被写体輝度Bv
dと上述したMIN2との差がBv値で2.0以上ある
か否かが判断される(ステップS838)。この差が
2.0以上ある場合には、逆光発光フラグが「1」にセ
ットされる(ステップS840)。即ち、逆光状態と判
断される。
【0075】ステップS836の判定において焦点距離
が90mmより遠いと判定されるか、又はステップS83
8の大小判定においてNoと判定された場合には、ステ
ップS842において焦点距離が50mm以上であるか否
かが判定される。このステップS842の判定で、No
判定、すなわち焦点距離が50mmより短い場合には、上
述したステップS838の判定が行われるのみで、次に
図21のステップS850の処理に移る。しかし、焦点
距離が50mm以上の場合には、上述したMAX2とMI
N2との差がBv値で1.5以上あるか否かが判定され
る(ステップS844)。このステップS844の判定
でYesと判定された場合には、逆光状態と判定して逆
光発光フラグを「1」にセットしてステップS850の
処理に移る。
【0076】これらステップS836〜S846の判定
では、焦点距離が50mm未満の場合にはステップS83
8の判定のみが行われ、焦点距離が50mm以上で90mm
以下の場合には、ステップS838及びステップS84
4双方の判定が行われ、焦点距離が90mmより長い場合
にはステップS844の判定のみが行われる。
【0077】即ち、ズームレンズの焦点距離が50mm未
満のワイド撮影の場合における逆光状態では、撮影画面
の周辺部を測光している受光素子71d〜74dに高輝
度部が来るものと想定している。さらに、受光素子71
d〜74dを除く他の受光素子70a、70b1、70
b2、70c1、70c2からなる一つのグループの内
で、1番目に暗いBv値は地面を測光しているものと
し、2番目に暗いBv値と、逆光状態でハイライト部分
を測光しているであろう受光素子71d〜74dのBv
値とを比較して、差が2.0以上となるコントラストが
強い場合に逆光状態と判断している。
【0078】焦点距離が50mm以上で90mm以下の場合
では、上述の様に撮影画面の周辺部とMIN2との差を
考慮すると共に、測定した被写体輝度Bv値のうち、B
vdを除く5個から2番目に明るいBv値(MAX2)
とMIN2との差を考慮して逆光状態か否かを判断して
いる。
【0079】また、焦点距離が90mmより長い場合で
は、撮影画面の画角が狭くなり、測光センサ24の受光
素子71d〜74dの測光する被写体輝度Bvdは、撮
影画面上の輝度に与える影響が少ないものとして、その
Bvdを除く残りの5個のBv値から、2番目に明るい
Bv値と2番目に暗いBv値との差から逆光状態を判断
している。
【0080】しかし、逆光判断条件を上述する値に特に
限定するものでなく、ズームレンズのズーミングによっ
て変化する被写体撮影範囲に対する測光センサ24の測
光範囲の面積比関係と、測光センサ24の各受光素子7
0a、70b1、70b2、70c1、70c2、71
d〜74dそれぞれのセンサ24の受光面全体に対する
面積比率関係とから逆光の判断条件を考慮すれば良い。
すなわち、各受光素子の受光面積が上述と異なり、受光
素子70aの受光面積が大きく、その周囲受光素子70
b1、70b2、70c1、70c2の各受面積が小さ
いならば、これらの受光素子によるBv値の差が閾値
「1.5」若しくは「2.0」以上の場合に、初めて逆
光と判断しても良い。
【0081】さらに、逆光の判定条件を上述のステップ
S838、S844の二つに限定するものでなく、焦点
距離による場合分けをさらに細分化して判断するように
しても良い。
【0082】次に図21のストロボ未使用状態における
露出の自動補正処理について説明する。初めに、露出補
正量Xv及び作業用バッファXv1、Xv2をクリアす
る(ステップS850)。次に、露出方式がステップS
148のドライブ設定処理のサブルーチンによってスト
ロボOFFと設定されたか否かを判定する(ステップS
852)。ストロボオートあるいはONモードの場合に
は、このサブルーチンによる露出補正量の算出を行うこ
となくステップS872の処理が行われる。
【0083】ストロボOFFの場合、焦点距離が90mm
以下か否かが判定される(ステップS854)。この判
定でYesと判定された場合は、Bvd値から上述した
MIN2の値と2.0を減算し、その演算結果をXv1
に代入する(ステップS856)。ステップS854の
判定でNoと判定されたならば、ズームレンズの焦点距
離が50mm以上か否かが判定される(ステップS85
8)。
【0084】ステップS858の判定においてYesと
判定された場合には、ステップS860の演算式が実行
され、上述のように求められたMAX2の値からMIN
2の値と「1.5」を減算し、Xv2に代入する。ステ
ップS858の判定においてNoと判定されたか、又は
ステップS860の処理が行われると、露出補正量Xv
に上述のXv1,Xv2のうち大きな値が代入される
(ステップS862)。次に、露出補正量Xvの値が0
より小さいか否かが判定される(ステップS864)。
この判定で、Yesと判定された場合、すなわちXvが
マイナスになったときは、露出補正量Xvに「0」が代
入され(ステップS866)、ステップS874による
露出値Evの補正は行われない。
【0085】ステップS864でNoと判定された場合
には、ステップS868の判定において、露出補正量X
vの値が「1.5」より大きいか否かが判定される。こ
の判定でYes判定された場合、露出補正量Xvを
「1.5」に丸め込む(ステップS870)。つまり、
露出補正量を最大「1.5」に限定する。
【0086】このように、ズームレンズの焦点距離が5
0mm未満のワイド撮影の場合には、撮影画面の周辺部分
の被写体輝度Bvdと、受光素子70a、70b1、7
0b2、70c1、70c2のBv値の内から選びだし
た、最も暗いものより2番目に暗い被写体輝度Bv値
(MIN2)とからステップS856の露出補正量が計
算される。これは、上述したように、撮影画面がワイド
状態になることで、測光センサ24の受光素子71d〜
74dが被写体の高輝度部を測定しているものとし、残
り5個の受光素子グループの内で二番目に暗いBv値
と、上述Bvdとから露出補正量を定めたものである。
【0087】また、焦点距離が90mmより大きい場合で
は、撮影画面の画角が狭くなり、受光素子71d〜74
dが測光する被写体輝度Bvdは、画面上の輝度に与え
る影響が少ないものとして、そのBvdを除く残り5個
のBv値から、2番目に明るいBv値と2番目に暗いB
v値を用い、ステップS860によって露出補正量が求
められる。
【0088】焦点距離が50mm以上で90mm以下の場合
では、上述したステップS856若しくはステップS8
60によって求められた露出補正量Xv1,Xv2の内
大きいBv値のもので露出補正量が決定される。ここで
は、逆光判定に用いられる閾値と、この露出補正量Xv
に用いる値とは同じものが用いられているが、これに特
に限定するものではない。
【0089】さて、図22のステップS872では、D
X接点回路50によって検出されたISO 感度に関するD
Xコードからフィルム感度Svが求められる。このフィ
ルム感度Svと、ステップS822において求められた
被写体輝度Bv値と、上述した露出補正量Xvとを用い
て、露出値Evがアペックス値で求められる(ステップ
S874)。
【0090】このように、逆光状態と判定された場合
で、かつストロボ発光を行わない場合には、ステップS
854〜S868で求められた露出補正量XvだけEv
値は小さく定められる。さらにこのEv値に基づいて、
フラッシュマチック(FM)演算処理においてフラッシ
ュの発光タイミングが計算され(ステップS876)、
撮影処理(図15)のフローに戻る。なお、露出補正量
Xvを算出する演算式の減算数「2.0」、「1.5」
は上述のような値に限定されず、焦点距離若しくは各受
光素子の受光面積によっては、逆光判定に用いた閾値と
同じく他の数値を用いても良い。
【0091】尚、上述のステップS862で計算される
Ev値の取る値を、露出方式の選択に応じて最小値を限
定するようにしても良い。また、測光センサ24のパタ
ーン分割数も、上述実施例のように6分割に限定するも
のでなく、さらに細分化しても良いし、少ないパターン
分割数であっても良い。各受光素子70a、70b1、
70b2、70c1、70c2及び受光素子71d〜7
4dの受光面積についても特に限定するものではなく、
他の受光面積を備えるものでも良い。さらに測光値演
算、逆光判定及び露出補正量の各処理の場合分けを、さ
らに細分化した焦点距離の値に従って行うようにしても
良い。
【0092】以上のように本実施例によれば、測光セン
サ24の分割数及び分割パターンと各受光素子の受光面
積比率及び焦点距離との相対的関係によって、各受光素
子70a、70b1、70b2、70c1、70c2及
び71d〜74dのBv値に乗ずる重みの値を変えて測
光値の平均を求め、各条件に従って逆光判定を行い、さ
らに露出補正量を算出することで、ズーミングによって
変化する画角に対し、焦点距離が一定のレンズを備える
分割測光センサで、ストロボ発光を行う場合、行わない
場合等それぞれの条件下で常に最適な露出値を得ること
ができる。この結果、カメラ自体の構造を一眼レフカメ
ラの様な複雑な構成とすることなく、より最適な露出値
を得ることが可能である。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮影光学系のズーミングによって変化する画角に対して
も、ズーミングに連動しない一定範囲を測光する測光セ
ンサの測光結果に基づいて正しく逆光状態を検出し、よ
り適正な露出値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るズーム付きカメラの正
面図である。
【図2】本発明の一実施例に係るズーム付きカメラの背
面図である。
【図3】本発明の一実施例に係るズーム付きカメラの上
面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る測光センサ受光面の分
割パターンを示す図である。
【図5】ズーミングする撮影レンズの画角変化と測光領
域の変化の対応を示す図である。
【図6】ズーミングする撮影レンズの画角変化と測光領
域の変化の対応を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係るズーム付きカメラの回
路ブロック図である。
【図8】LCD表示窓の図である。
【図9】露出方式、モードメモリ及びLCD表示窓の表
示記号対応を示す図である。
【図10】撮影方式、ドライブメモリ及びLCD表示窓
の表示記号対応を示す図である。
【図11】パノラマ機構説明図である。
【図12】本発明の一実施例のメインフローを示すフロ
ーチャートである。
【図13】本発明の一実施例のメインフローを示すフロ
ーチャートである。
【図14】本発明の一実施例のメインフローを示すフロ
ーチャートである。
【図15】本発明の一実施例における撮影処理のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施例における撮影処理のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施例における露出制御処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施例における遠景設定処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施例における露出演算処理のサ
ブルーチンの内、測光値演算を示すフローチャートであ
る。
【図20】本発明の一実施例における露出演算処理のサ
ブルーチンの内、逆光状態判定のフローチャートであ
る。
【図21】本発明の一実施例における露出演算処理のサ
ブルーチンの内、露出補正量算出のフローチャートであ
る。
【図22】本発明の一実施例における露出演算処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 カメラ本体 13 可動ズームレンズ鏡筒 18 ストロボ反射光受光素子 19 裏蓋開放レバー 20 モードスイッチ 21 LCD表示窓 22 緑ランプ 23 赤ランプ 40 CPU 41 ストロボ回路 42 フィルム給送制御回路 43 ズームレンズ制御回路 44 シャッタ制御回路 45 測光回路 46 測距回路 47 デート回路 48 LCD表示部 49 ランプ制御回路 50 DX接点回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測光光学系と撮影光学系とが別の光学系
    から構成されるズーム付きカメラにおいて、所定の受光
    面積をそれぞれ持つ複数の光電変換素子を組み合わせた
    測光手段と、撮影光学系の焦点距離に応じて、前記各光
    電変換素子の各測光値から有効測光範囲内にあるものを
    選択すると共に、その有効測光範囲内の明部分及び暗部
    分それぞれの代表測光値を選択する手段と、それら代表
    測光値の差分が前記撮影光学系の焦点距離によって定め
    る所定閾値以上のとき、逆光状態と判定してストロボ発
    光を許可する手段とを備えることを特徴とするズーム付
    きカメラ。
JP4343358A 1992-11-30 1992-11-30 ズーム付きカメラ Pending JPH06167735A (ja)

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DE4340729A DE4340729A1 (de) 1992-11-30 1993-11-30 Kompaktkamera mit automatischen, brennweitenabhängigen Belichtungseinstellungen
CN93120683A CN1073712C (zh) 1992-11-30 1993-11-30 具有根据焦距自动调节曝光量的装置的小型照相机

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