JPH06167153A - 施錠装置 - Google Patents

施錠装置

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JPH06167153A
JPH06167153A JP34321892A JP34321892A JPH06167153A JP H06167153 A JPH06167153 A JP H06167153A JP 34321892 A JP34321892 A JP 34321892A JP 34321892 A JP34321892 A JP 34321892A JP H06167153 A JPH06167153 A JP H06167153A
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JP
Japan
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tool
door
fitting
female
male
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Application number
JP34321892A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Omote
信義 表
Shohei Yamamoto
昇平 山本
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Nifco Inc
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Nifco Inc
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷蔵庫本体と、この本体に取付けられている
扉などの構造を変更することなく当該本体に対し扉をロ
ック状態におくことのできる廉価な施錠装置の提供。 【構成】 扉Dを有する本体Eに取付けられ、且つ先端
に係合部2を設けた弾性片1を有する雄具Aと、前記弾
性片1の係合部2に引掛かる引掛部3を有する筒部4
と、この筒部4の外側に設けられ、且つ前記弾性片1の
係合部2に前記引掛部3が引掛けられた際に前記扉Dの
開放方向の動きを阻止する鍔部5とを有する雌具Bと、
前記雌具Bの筒部4内に挿入され、且つ前記弾性片1の
係合部2と前記雌具Bの引掛部3との引掛りを解除する
解除部6を有する解除具Cとで構成する施錠装置Y−1
と、前記雄Aと、前記雌具Bにおいて該雌具Bの筒部4
に、前記雄具Aの弾性片1にある係合部2に引掛かる引
掛部3を有する開口3aの設けられた雌具Bとで構成す
る施錠装置Y−2。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は開口部を閉塞状態に維
持する各種の扉、例えば、回動自在に開口部に枢支され
該開口部の開閉に供される扉、あるいは引出しの前面扉
などのように引出しの引出し収納に伴って開口部の開閉
に供される扉などを、これらの開口部分に取付けられる
簡単な装置を用いて該開口部分を容易、確実に閉塞状態
に維持し得るようにした施錠装置の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】開口部分を扉などの閉塞手段で閉じ込む
ようにした例えば、冷蔵庫などにおいては、扉を閉止状
態として庫内の冷気が外部に流れ出さないようになすと
同時に随時、この扉の開放をなして庫内に収納した食料
品などを取出し使用できるように該扉を冷蔵庫本体に対
して例えば永久磁石の吸着力などを用いて所謂仮留めの
状態に組付けておくことが多かった。
【0003】かゝる仮留めの状態に組付けられている扉
は随時必要に応じて容易に扉を開口部より解放できるこ
とから、例えば冷蔵庫などの使い勝手を良好とする反
面、例えば幼児童などでも容易に扉を開放して冷蔵庫内
にある食料品などを取出し使用できる難を有していた。
【0004】かゝる点から、扉を開口部分に対し各種の
錠機構を用いて閉止状態に維持することが一般に試みら
れており、冷蔵庫においても、例えば実公昭60−65
28号、実公平1−8938号、実開昭60−1738
84号などの各公報において扉を冷蔵庫本体にロックす
る手段が明らかにされており、例えば幼児童などが冷蔵
庫の扉を開いて庫内にある食料品などを容易に取出し、
飲食に供し得ないようにした冷蔵庫が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実公昭60
−6528号の公報で開示されている冷蔵庫の施錠装置
は、冷蔵庫の扉の開閉を、この扉の前面を押え込む固定
部を有する固定具を回動自在に設け、この固定具の回動
を、単に、受具に対する該固定具の上下方向に向けた押
動操作のみによってなしていることから、比較的容易に
冷蔵庫の扉の開放をなすことが可能であり、幼児童でも
大人の反復した使用状態を見ている中に容易に扉の開放
操作をなして庫内にある食料品を取り出し飲食に供し得
る難を有していた。
【0006】又、実公平1−8938号、実開昭60−
173884号の各公報に開示されている冷蔵庫では、
この冷蔵庫における扉を閉止状態に維持するための錠機
構を設けることに伴う不都合、特に冷蔵庫における断熱
特性が扉を閉止状態に維持するための前記の錠機構によ
って損われないようにする工夫が凝らされているもので
あって、かゝる断熱特性が損われることのない錠機構と
するために通例の扉などの錠機構に比して組付けられる
錠機構の構成が複雑とされている。
【0007】そして、この種の例えば実公平1−893
8号に示されるような錠機構を有する扉では、施錠状態
に扉がおかれた状態でキーを無くした場合、この扉の開
放操作をなすためには専門の錠前職人に依頼して解錠す
るか、あるいは錠機構そのものを壊して扉の開放をなす
必要があった。
【0008】本発明は、かゝる従来例の不都合に鑑み、
扉を有する既存の冷蔵庫などの本体部の外側に容易に組
付け得ると共に、解除具によって容易に解錠状態にで
き、しかも解除具の無い場合においても施錠状態の解除
をなし得るようにした施錠装置の提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、叙上における
目的を達成するものとして、請求項1の発明に係る施錠
装置Y−1を、扉Dを有する本体Eに取付けられ、且つ
先端に係合部2を設けた弾性片1を有する雄具Aと、前
記弾性片1の係合部2に引掛かる引掛部3を有する筒部
4と、この筒部4の外側に設けられ、且つ前記弾性片1
の係合部2に前記引掛部3が引掛けられた際に前記扉D
の開放方向の動きを阻止する鍔部5とを有する雌具B
と、前記雌具Bの筒部4内に挿入された際に、前記弾性
片1の係合部2と前記雌具Bの引掛部3との引掛りを解
除する解除部6を有する解除具Cとで構成している。
【0010】次いで請求項2の発明に係る施錠装置Y−
2を、扉Dを有する本体Eに取付けられ、且つ先端に係
合部2を設けた弾性片1を有する雄具Aと、前記弾性片
1の係合部2に引掛かる引掛部3を有する開口3aの設
けられた筒部4と、この筒部4の外側に設けられ、且つ
前記弾性片1の係合部2に前記引掛部3が引掛けられた
際に前記扉Dの開放方向の動きを阻止する鍔部5とを有
する雌具Bとで構成されている。
【0011】
【作用】本発明に係る施錠装置Yは、扉Dを有する本体
Eに雄具Aが取付けられており、この雄具Aに組付けら
れる雌具Bの鍔部5が、扉Dの開放方向の動きを阻止し
ていることから、本体Eに設けられている雄具Aに対
し、扉を閉めた状態で雌具Bを組付けることによって、
これらの扉は閉止状態にロックされる。
【0012】又、本発明に係る施錠装置Y−1における
雌具Bの筒部4内に挿入される雄具Aは、係合部2を有
する弾性片1であって、雌具Bの筒部4にある引掛部3
に引掛けられていることから、この雄具Aの挿入されて
いる側と反対の側から、当該引掛け状態にある係合部2
と引掛部3との間に解除具Cの解除部6を挿入すること
によって前記弾性片1が撓み出し、雄具Aと雌具Bとの
係合が解かれる。
【0013】更に、請求項2の発明に係る施錠装置Y−
2では、雌具Bに挿入されている雄具Aの係合部2が雌
具Bの筒部4にある開口3aから外方に突き出している
ことから、解除具以外の手段、例えばドライバーなどを
用いて、この開口3aから外方に突き出している係合部
2を筒部4の内方に押し入れ、筒部4にある引掛部3か
ら該係合部2が外れるまで雄具Aの弾性片1を撓ませる
ことによって雄具Aと雌具Bとの係合を解くことができ
る。
【0014】
【実施例】以下本発明に係る施錠装置Yの典型例を図面
に示す各実施例について説明する。尚、請求項1の発明
に係る施錠装置Y−1と請求項2の発明に係る施錠装置
Y−2の具体的な構成については以下施錠装置Yとして
説明する。図1〜図8は本発明に係る施錠装置Yの第1
の実施例を、図9と図10とは同第2の実施例を示すも
のであり、図1では当該第1の実施例に係る施錠装置Y
の各部品を分離状態の斜視で示している。図2〜図6は
本体Eに雄具Aを取付けた状態で、扉Dを雌具Bを用い
てロックする状態と、この雌具Bによってロック状態に
ある扉Dを、解除具Cを用いて該雌具Bを取り外すこと
で該ロック状態を解除する一連の操作手順を示すもので
あって、図2は施錠直前の状態を、図3は施錠状態を、
図4は解除具Cによる解除直前の状態を、図5は解除具
Cによる解除時の状態を、図6は解除具Cによって雄具
Aから雌具Bを取外した状態を示している。又、図7は
叙上の施錠装置Yを冷蔵庫に用いた状態を示しており、
特に、その一点鎖線で囲まれた一つの施錠装置Yの取付
け部分を拡大して示しており、図8は、この図7で取付
けられている施錠装置Yの一つの取付け部分の要部を側
面から示しており、冷蔵庫の扉の夫々の前面側に雌具B
の鍔部5が当接している状態を示している。図9と図1
0とは雌具Bの鍔部5が円盤状をなしている第2の実施
例に係る施錠装置Yを冷蔵庫に用いたものであって、図
9は、取付けられている当該施錠装置Yの一つ(一点鎖
線で囲まれている部分)を拡大して示しており、図10
は、この図9で取付けられている施錠装置Yの一つの取
付け部分の要部を側面から示している。尚、本発明にお
いて“扉”とは本体の開口部分を開閉可能に塞ぐ全ての
ものを意味しており、例えば、開口部分に回動可能又は
回転可能に枢支されて該開口部分の開閉をなす手段、開
口部分に沿って移動することで該開口部分の開閉をなす
手段、開口部分の前方に向けた直線移動によって該開口
部分の開閉をなす手段などであって、通例観音開きの
戸、引違いの戸などと共に引出しなどをも含むものであ
る。
【0015】この実施例に係る施錠装置Yは、例えば図
示されているように冷蔵庫の扉Dの動作を封ずる手段な
どゝして用いられるものであって、冷蔵庫などの本体E
の側に雄具Aを前もって取付けておき、この本体Eに設
けられている扉Dの動作方向の前方から、この雄具Aに
雌具Bを組付け、この雄具Aに組付けられる雌具Bの鍔
部5をもって扉Dの動きを封ずるものであり、前記の冷
蔵庫の扉として、例えば回動式の扉あるいは、前面に扉
板を有する収納ボックスなどの引出し式の扉の施錠手段
として、各種の机、キャビネット、ボックスなどにおけ
る回動式、引出し式の扉の施錠手段として、また各種の
家具、建具などにおける回動式、引出し式扉の施錠手段
として、さらにまた各種の装置類における回動式、引出
し式扉の施錠手段などのように、本体Eに対応して動作
するDを有する全てのものに用いることができる。
【0016】先ず、図1〜図8に示す本発明に係る施錠
装置Yの第1の実施例について説明する。この施錠装置
Yは、雄具Aと、この雄具Aに係脱可能に組付けられる
雌具Bと、この雄具A並びに雌具Bの係合状態を解く解
除具Cとからなっている請求項1に係る発明の施錠装置
Y−1と、雄具Aと、この雄具Aに係脱可能に組付けら
れ、且つドライバーなどで前記係合を解くことのできる
請求項2に係る発明の施錠装置Y−2であって、雄具A
は、扉Dに近い位置の本体Eにビス7などによって取付
けられる。
【0017】こゝで用いられる雄具Aは、一方が円孔
で、且つ他方が横長孔の一対のビス取付け穴9、9aを
有する取付け鍔8から起立されている板部10の上部両
側(図2の左右側)から、一対の弾性片1、1が該板部
10の上方に向けて突設してあると共に、この弾性片1
の先端側の外側、即ち、弾性片1、1の互に向き合って
いる側と反対の側に係合部2が、この弾性片1の外側面
から膨み出すように設けてあり、この係合部2における
先端側、即ち弾性片1の先端側が、漸次他方の弾性片1
の側に近づくように該係合部2の外側面が曲面2aとし
てある。又、この係合部2における他方の側、即ち該弾
性片1の基部側に係止顎部2bが段差状に設けてあると
共に、この対をなす弾性片1、1は互に窄まる側に向け
て撓み得る構成とされている。更に、この弾性片1の先
端側の内側、即ち、互の弾性片1、1の向き合っている
側に向けてガイド片11が該弾性片1の厚さ方向の略中
程から突き出し状に設けてあると共に該弾性片1、1が
互に窄まる側に撓まされた際に、追って説明するガイド
桿12のガイド片13に該ガイド片11が接触するまで
の撓み距離を長くしつつ雄具Aを小型化するように該ガ
イド片11の先端側を凹欠状の段差部11aとしてあ
る。
【0018】又、この弾性片1、1間には、ガイド桿1
2が前記板部10から突設してあると共に、このガイド
桿12の先端の両側(図2の左右側)には、一対のガイ
ド片13、13が、このガイド桿12の厚さ方向の略中
程から突き出し状に設けてある。
【0019】又、この雄具Aの前記板部10と、ガイド
桿12における厚さ方向の上下の面を凹部14、15と
し、この凹部14、15の周側にリブ14a、15aを
設けるようにして、この雄具Aをプラスチック製とした
場合における雄具Aの変形を防止すると共に、成形材料
の節約をなしている。
【0020】次いで、雌具Bは、前記の雄具Aの挿入さ
れる偏平な即ち筒断面が長方形状の筒部4を有すると共
に、一方の筒端側に長方形状の鍔部5を設けてあり、こ
の鍔部5の設けられている側から他方の筒端側に向けて
該筒部の両側(図2の左右側)の筒壁が取り除かれて開
口3aが設けてある。この筒部4の両側に設けられる開
口3aは、該筒部5の対向している一つの筒壁4a、4
aと、この筒壁4aに連続している他の対向している筒
壁4bの一部に亘って設けてあり、この結果、この開口
3aから、この雌具Bに挿入される前記雄具Aの係合部
2が突き出される構成としてあり、この開口3aによっ
て、鍔部5と反対の側にある開口縁が引掛部3として構
成されている。
【0021】又、鍔部5には、筒部4の筒口に連続し、
しかも筒壁4aの延長線よりも外側に拡がった差込み口
16が該鍔部5の長さ方向に亘って設けてあり、追って
説明する解除具Cが抜き差し可能に挿入し得る構成とし
てあると共に、この解除具Cの解除部6が該雌具Bに挿
入されている前記雄具Aの係合部2の外側面に当接でき
るようにしてある。
【0022】尚、この筒部4の対向している筒壁4b、
4bの夫々の内側には、一方の筒端側の稍々内側から他
方の筒端に亘って一対のリブ17、17をリブ17a、
17aとが設けてあり、このリブ17、17と、リブ1
7a、17aとの間に前記雄具のガイド桿12と追って
説明する解除具Cの案内凸部18が納まる構成としてあ
ると共に、向き合っている筒壁4b、4bにあるリブ1
7と17aとの間に前記ガイド桿12のガイド片13
と、弾性片1におけるガイド片11及び解除具Cの板部
19とが摺り入る構成とされており、この筒部4に挿入
される雄具Aの板部10の先端側にあるリブ14aが、
このリブ17の側端17gに突き当ることで雌具Bに対
する雄具Aの挿入が停止される。
【0023】次いで、解除具Cは、前記雌具Bにおける
鍔部5の差込み口16から筒部4内に挿入される板部1
9を有し、この板部19の先端側、即ち雌具Bに対する
挿入側を弧状の凹部20とし、この凹部20の内側の曲
縁20aと、板部19の外側縁19aとの間を解除部6
としてある。
【0024】又、この解除具Cの板部19は、前記雌具
Bにおける筒部4内にあるリブ17、17a間に収まる
板厚としてあると共に、前記筒部4のリブ17、17と
17a、17a内にガタなく収まる案内凸部18を該板
部19の上下両面に設けてある。又、この板部19の把
持側、即ち前記雌具Bに対する挿入側と反対の側の板厚
を漸次厚くし、リブ17、17a間に挿入される解除具
Cの挿入圧が次第に高まるようになすと共に、この板部
19の両側(図4における左右側)に該案内凸部18の
厚みよりも稍々厚みの小さい厚肉部21を該板部19に
対し段差状に設け、この厚肉部21には溝22が透設し
てあり、該板部19の左右両側には弾性係合部23を設
けてある。
【0025】この解除具Cに設けられる弾性係合部23
は、該板部19の両側(図4の左右側)にある前記厚肉
部21に設けられており、この解除具Cの該雌具Bに対
する挿入方向に亘り、且つ雌具Bに対する挿入側で互に
遠ざかる側に屈曲するように連設された一対の溝22、
22によって解除具Cの本体側と区分されて構成されて
おり、この溝22は、板部19の挿入側にある溝部22
aと、これと反対の側にある溝部22bとが略平行とさ
れていると共に、溝部22bの側で太溝部22cとして
あり、この太溝部22cによって弾性係合部23の撓み
出しに適する薄肉部24を構成している。
【0026】そして、この溝22によって板部19から
区分された弾性係合部23の外側の面に、係合凸部25
が設けてあると共に、この係合凸部25が、雌具Bに対
する該板部19の挿入側から漸次外方に突き出す傾斜面
25a、雌具Bに対する挿入側と反対の側で段差状に落
ち込む係合顎部25bを有する構成としてある。
【0027】本実施例に係る施錠装置Yは叙上の構成か
らなり、前記雄具Aを冷蔵庫などの扉Dを有するものの
本体Eに取付けて用意すると共に、本体Eに対する扉D
を閉じ込みの状態あるいは収納の状態にして前記雄具A
に雌具Bを図3に示す状態で組付ける。この雄具Aに対
する雌具Bの組付けによって、雄具Aの弾性片1は、こ
の雄具Bの筒部4によって互に窄まる側に撓まされた
後、該弾性片1の係合部2が開口3aから外方に弾み出
した状態で、この開口3aの窓縁にある引掛部3に該係
合部2が係合されると共に、鍔部5が前記扉Dの動作方
向の先方にある面に当接し、この扉Dの動作が該鍔部5
によって封じられる。
【0028】かゝる状態で雄具Aに雌具Bを組付けて扉
Dをロック状態としている状態で、更に解除具Cを図4
及び図5に示すように雌具Bに挿入する。この雌具Bに
挿入される解除具Cは、その挿入側の先端側にある凹部
20の弧状の曲縁20aが、雌具Bに挿入されている雄
具Aの弾性片1の係合部2の外側面にある曲面2aを内
側に取り込むようにして該雌具Bの筒部4内に挿入さ
れ、雄具Aの弾性片1、1の係合部2が雌具Bの引掛部
3から外れるまで該弾性片1、1を互に窄まる側に撓ま
せる。この結果、雄具Aに対する雌具Bの係合が解かれ
図6に示されるように、雌具Bと解除具Cとが互に係合
状態のまゝで本体Eの雄具Aから取り除かれることゝな
り、扉Dに対するロック状態が解消される。
【0029】尚、雌具Bに挿入される解除具Cは、この
解除具Cにある弾性係合部23が雌具Bの鍔部5にある
差込み口16の口縁によって互に窄まる側に向けて撓め
られると共に該弾性係合部23における係合凸部25が
該差込み口16を通りすぎた位置で外方に弾み出し、こ
の係合凸部25の係合顎部25bが該差込み口16の口
縁に係当した状態で、解除具Cの挿入側の先端が前記雌
具Bの開口3a縁にある筒部に当接して雌具Bと解除具
Cとが組付けられ、この結果、雌具Bと解除具Cとを同
時に雄具Aから取外すことができ、しかも両者を組付け
たまゝの状態で取扱うことができるので施錠装置Yを使
用しないときに雌具Bと解除具Cを一緒に保管すること
ができる。
【0030】又、このように雄具Bに組付けられている
解除具Cは、この解除具Cの前記弾性係合部23を互に
窄まる側に押すことによって、この弾性係合部23の係
合凸部25の顎部25bを雌具Bの差込み口16の口縁
から容易に外すことができ、これによって雌具Bの再使
用を可能としている。さらに、解除具Cを紛失した場合
等解除具Cを使用しないで雌具Bを雄具Aから外す際に
は、扉D同士の間にできる隙間若しくは扉Dの上方又は
下方の空間からドライバーや針金などの器具を差し込ん
で、この器具にて開口3aから突出している弾性片1の
係合部2を、この係合部2が引掛部3から外れるまで筒
部4内部に押し込んで撓ませればよい。従って雄具A及
び雌具Bを壊すことなく雌具Bを雄具Aから外す(即ち
解錠)作業ができる。尚、上述の実施例では弾性片1を
一対設けているのでこの係合部2を引掛部3から外す作
業を雌具Bの左右両側から行なわなければならないが、
弾性片1を1つにすればこの作業もしやすくなる。
【0031】図7及び図8は、かゝる構成からなる施錠
装置Yを冷蔵庫の上下方向に設けられている回動式の扉
D相互、あるいは回動式の扉Dと引出し式の扉Dとの間
に設け、この回動式の扉D、D相互あるいは回動式の扉
Dと引出し式の扉D、とを一個の施錠装置Yにおける雌
具Bの鍔部5によってロック状態とする実施例を示して
いる。
【0032】次いで図9と図10に示される施錠装置Y
の実施例は、前記第1の実施例における雌具Bの鍔部5
を円盤状としたものであり、この鍔部5の形状を円盤状
とした以外の構成を前記第1の実施例におけると同一に
して第2の施錠装置Yを構成している。従って、前記第
1の実施例における施錠装置Yと同一の部分について
は、全て同一の番号を付して説明を省略する。
【0033】この第2実施例に係る施錠装置Yは、雌具
Bの鍔部5が円盤状をなしていることから、例えば図9
に示されるように複数の扉Dの相隣り合う位置に該施錠
装置Yを設けることによって、複数の、例えば4個の回
動式の扉D…D、2個の回動式の扉D、Dと1個の引出
し式の扉D、2個の引出し式の扉D、Dを同時に一個の
施錠装置Yを用いてロック状態とすることができる。
【0034】尚、雄具Aの突き出し寸法と、雌具Bの筒
部の長さ寸法とは、ロック対象とされる扉Dの動作方向
の前面と、この雄具Aの取付けられる本体Eとの間の寸
法に見合うように設定されるものであって、必ずしも叙
上実施例の形状、寸法に特定されるものではない。
【0035】更に、叙上実施例では、雄具Aにおける弾
性片1を一対のものとし、これに対応するように雌具B
と解除具Cとを構成したものであるが、雄具Aにおける
弾性片1を一本とし、これに対応するように雌具Bと解
除具Cとを構成しても良い。更に又、叙上実施例では、
雌具Bにおける鍔部5の形状を長方形状及び円盤状とし
て示しているが、この鍔部5の形状及び構造は叙上実施
例に特定されるものでなく、いかなる形状、構造のもの
であっても良い。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る施錠装置は叙上の特長ある
構成、特に回動式あるいは引出し式の扉Dを有する冷蔵
庫などの本体Eに対し、雄具Aを単に組付けることのみ
によって、該扉Dの動きを確実に封ずることが可能であ
り、扉Dと冷蔵庫などの本体Eの内部構造を一切変更す
ることなしに、これらの扉Dを施錠状態におくことがで
きる施錠装置の提供を可能としている。この結果、回動
式あるいは引出し式の扉Dや、冷蔵庫などの本体Eが本
来有している機能を何等損うことなしに、これらの扉D
の動きを確実に封じ得る施錠装置Yの提供を可能にして
いる。
【0037】又、請求項2の発明に係る施錠装置Y−2
においては、解除具Cが無い場合においても、比較的容
易に雌具Bの開口3aから雄具Aの弾性片1の操作が可
能であり、ロック状態において解除具Cを無くした場合
であっても施錠装置を取壊したり、専門技術者による解
除処理を必要とすることなく、扉D相互の間にできる隙
間もしくは扉Dの上方又は下方の空間からドライバーや
針金などの器具を差し込んで、この器具にて開口3aか
ら突き出している弾性片1の係合部2を、この係合部2
が引掛部3から外れるまで筒部4内部に押し込んで撓ま
せることによって雌具Bを雄具Aから取外すことができ
る特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る施錠装置Yの第1実施例を示す部
品分離斜視図
【図2】同雌具Bの組付けの直前における使用状態を一
部断面で示す平面図
【図3】同雌具Bを組付けた使用状態を一部断面で示す
平面図
【図4】同雌具Bに対し解除具Cを組付ける直前におけ
る使用状態を一部断面で示す平面図
【図5】同雌具Bに対し解除具Cを挿入組付けた使用状
態を一部断面で示す平面図
【図6】同雌具Bを解除具Cと共に取外した使用状態を
一部断面で示す平面図
【図7】冷蔵庫に第1の実施例に係る施錠装置Yを用い
た状態の一部を拡大して示す正面図
【図8】同要部の側面図
【図9】冷蔵庫に第2の実施例に係る施錠装置Yを用い
た状態の一部を拡大した正面図
【図10】同要部の側面図
【符号の説明】
1 弾性片 2 係合部 3 引掛部 4 筒部 5 鍔部 6 解除部 A 雄具 B 雌具 C 解除具 D 可動部 E 本体 Y 施錠装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扉を有する本体に取付けられ、且つ先端
    に係合部を設けた弾性片を有する雄具と、 前記弾性片の係合部に引掛かる引掛部を有する筒部と、
    この筒部の外側に設けられ、且つ前記弾性片の係合部に
    前記引掛部が引掛けられた際に前記扉の開放方向の動き
    を阻止する鍔部とを有する雌具と、 前記雌具の筒部内に挿入された際に前記弾性片の係合部
    と前記雌具の引掛部との引掛りを解除する解除部を有す
    る解除具とからなることを特徴とする施錠装置。
  2. 【請求項2】 扉を有する本体に取付けられ、且つ先端
    に係合部を設けた弾性片を有する雄具と、前記弾性片の
    係合部に引掛かる引掛部を有する開口が設けられた筒部
    と、この筒部の外側に設けられ、且つ前記弾性片の係合
    部に前記引掛部が引掛けられた際に前記扉の開放方向の
    動きを阻止する鍔部とを有する雌具とからなることを特
    徴とする施錠装置。
JP34321892A 1992-11-30 1992-11-30 施錠装置 Pending JPH06167153A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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