JPH06166573A - 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents
高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体Info
- Publication number
- JPH06166573A JPH06166573A JP32A JP23709291A JPH06166573A JP H06166573 A JPH06166573 A JP H06166573A JP 32 A JP32 A JP 32A JP 23709291 A JP23709291 A JP 23709291A JP H06166573 A JPH06166573 A JP H06166573A
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- Japan
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- periodic table
- aln
- thermal conductivity
- elements
- aluminum nitride
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Abstract
(57)【要約】
【構成】窒化アルミニウムを100重量部と、周期律表
の4a、5a、6a族元素の硼化物及び周期律表の4
a、5a族元素の窒化物から選ばれた1種又は2種以上
の化合物を、金属元素に換算して総量で0.1〜5重量
部とからなることを特徴とする高熱伝導性窒化アルミニ
ウム焼結体。 【効果】熱伝導率0.18〜0.24cal/cm.se
c.℃、ピール強度1.5kg/mm2 以上
の4a、5a、6a族元素の硼化物及び周期律表の4
a、5a族元素の窒化物から選ばれた1種又は2種以上
の化合物を、金属元素に換算して総量で0.1〜5重量
部とからなることを特徴とする高熱伝導性窒化アルミニ
ウム焼結体。 【効果】熱伝導率0.18〜0.24cal/cm.se
c.℃、ピール強度1.5kg/mm2 以上
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁基板、ヒートシン
ク等に使用される高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体に
関するものであり、特に、メタライズの容易な高熱伝導
性窒化アルミニウム焼結体に関する。
ク等に使用される高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体に
関するものであり、特に、メタライズの容易な高熱伝導
性窒化アルミニウム焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小形化や機能向上に対
する要求は極めて大きくなっており、それに伴って半導
体は集積密度の向上、多機能化、高速化、高出力化、高
信頼化の方向に急速に進展している。これらに対応して
半導体から発生する熱量はますます増加しており、従来
のAl2 O3 基板にかわる放熱能力の大きい基板が要求
されるようになっている。この放熱能力の大きい基板材
料、即ち熱伝導性の高い材料としては、ダイヤモンド、
立方晶BN(窒化硼素)、SiC(炭化硅素)、BeO
(ベリリア)、AlN(窒化アルミニウム)、Si等を
あげることができる。しかし、ダイヤモンド、立方晶B
Nは基板として利用できる大きさを製造することが困難
であり、又、非常に高価である。SiCは半導体である
ために電気絶縁性、誘電率等の電気特性がAl2 O3 よ
り劣り、Al2 O3 基板のかわりとして使用できない。
BeOは電気特性が非常に優れているが、成形時、研削
加工時等に発生する粉末が毒性をもつために国内で生産
されず、海外から求める必要があるために供給が不安定
となる恐れがある。Siは電気特性が悪く、又、機械的
強度も小さいので、基板材料としての使用は限られる。
AlNは高絶縁性、高絶縁耐圧、低誘電率などの優れた
電気特性に加えて、常圧焼結が適用できるが、所要面に
金属層が形成出来ず、未だ高出力用の多層基板は開発さ
れていないのが実情である。
する要求は極めて大きくなっており、それに伴って半導
体は集積密度の向上、多機能化、高速化、高出力化、高
信頼化の方向に急速に進展している。これらに対応して
半導体から発生する熱量はますます増加しており、従来
のAl2 O3 基板にかわる放熱能力の大きい基板が要求
されるようになっている。この放熱能力の大きい基板材
料、即ち熱伝導性の高い材料としては、ダイヤモンド、
立方晶BN(窒化硼素)、SiC(炭化硅素)、BeO
(ベリリア)、AlN(窒化アルミニウム)、Si等を
あげることができる。しかし、ダイヤモンド、立方晶B
Nは基板として利用できる大きさを製造することが困難
であり、又、非常に高価である。SiCは半導体である
ために電気絶縁性、誘電率等の電気特性がAl2 O3 よ
り劣り、Al2 O3 基板のかわりとして使用できない。
BeOは電気特性が非常に優れているが、成形時、研削
加工時等に発生する粉末が毒性をもつために国内で生産
されず、海外から求める必要があるために供給が不安定
となる恐れがある。Siは電気特性が悪く、又、機械的
強度も小さいので、基板材料としての使用は限られる。
AlNは高絶縁性、高絶縁耐圧、低誘電率などの優れた
電気特性に加えて、常圧焼結が適用できるが、所要面に
金属層が形成出来ず、未だ高出力用の多層基板は開発さ
れていないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に、AlNは、
金属との濡れ性が悪いために、メタライズできず基板と
しての使用は困難であった。又、例えば、特開昭50−
75208や特開昭59−40404のように、AlN
基板表面を酸化させてからメタライズしたり、特開昭5
3−102310のように、先ず、AlN基板表面に金
属酸化物を設け、その後にメタライズする等の技術が知
られているが、いずれも焼結体表面にメタライズするこ
とが出来ても、多層化を目的とする同時焼成法には適用
することが出来ず、又メタライズされた金属層とAlN
基板との間に比較的熱伝導率の低い層が介在することに
なるため熱伝導率の低下はさけられないといった欠点を
有していた。
金属との濡れ性が悪いために、メタライズできず基板と
しての使用は困難であった。又、例えば、特開昭50−
75208や特開昭59−40404のように、AlN
基板表面を酸化させてからメタライズしたり、特開昭5
3−102310のように、先ず、AlN基板表面に金
属酸化物を設け、その後にメタライズする等の技術が知
られているが、いずれも焼結体表面にメタライズするこ
とが出来ても、多層化を目的とする同時焼成法には適用
することが出来ず、又メタライズされた金属層とAlN
基板との間に比較的熱伝導率の低い層が介在することに
なるため熱伝導率の低下はさけられないといった欠点を
有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために次の手段を採用した。請求項1の発明の高
熱伝導性窒化アルミニウム焼結体は、窒化アルミニウム
を100重量部と、周期律表の4a、5a、6a族元素
の硼化物及び周期律表の4a、5a族元素の窒化物から
選ばれた1種又は2種以上の化合物を、金属元素に換算
して総量で0.1〜5重量部とからなることを特徴とす
る。
決するために次の手段を採用した。請求項1の発明の高
熱伝導性窒化アルミニウム焼結体は、窒化アルミニウム
を100重量部と、周期律表の4a、5a、6a族元素
の硼化物及び周期律表の4a、5a族元素の窒化物から
選ばれた1種又は2種以上の化合物を、金属元素に換算
して総量で0.1〜5重量部とからなることを特徴とす
る。
【0005】周期律表の4a族元素は、Ti、Zr、H
fのことであり、5a族元素は、V、Nb、Taのこと
であり、6a族元素はCr、Mo、Wのことである。こ
の周期律表の4a、5a、6a族元素の硼化物及び周期
律表の4a、5a族元素の窒化物から選ばれた1種又は
2種以上の化合物が、金属元素に換算して総量でAlN
100重量部とに対し、0.1重量部以上10重量部以
下であるのは、この範囲より少ないとAlN焼結体の金
属との濡れ性が改善されないためであり、逆にこの範囲
より多いとAlN焼結体の高熱伝導性が劣化し、又、焼
結性が劣化するためである。
fのことであり、5a族元素は、V、Nb、Taのこと
であり、6a族元素はCr、Mo、Wのことである。こ
の周期律表の4a、5a、6a族元素の硼化物及び周期
律表の4a、5a族元素の窒化物から選ばれた1種又は
2種以上の化合物が、金属元素に換算して総量でAlN
100重量部とに対し、0.1重量部以上10重量部以
下であるのは、この範囲より少ないとAlN焼結体の金
属との濡れ性が改善されないためであり、逆にこの範囲
より多いとAlN焼結体の高熱伝導性が劣化し、又、焼
結性が劣化するためである。
【0006】本発明は上記成分のみでも十分であるが、
必要に応じてY2 O3 やCaO等の焼結助剤をAlN1
00重量部に対して5重量部を超えない範囲で含んでも
よい。又、この焼結体の相対密度(理論密度に対する密
度%)が90%以上であるとAlNの持つ高熱伝導性の
効果が大きく、又、メタライズの接着強度が大きい。
必要に応じてY2 O3 やCaO等の焼結助剤をAlN1
00重量部に対して5重量部を超えない範囲で含んでも
よい。又、この焼結体の相対密度(理論密度に対する密
度%)が90%以上であるとAlNの持つ高熱伝導性の
効果が大きく、又、メタライズの接着強度が大きい。
【0007】請求項2の発明の高熱伝導性窒化アルミニ
ウム焼結体は、第1の発明に周期律表の4a、5a、6
a族元素の炭化物を加えたものであり、その要旨は、窒
化アルミニウム100重量部と、周期律表の4a、5
a、6a族元素の硼化物及び周期律表の4a、5a族元
素の窒化物から選ばれた1種又は2種以上の化合物と周
期律表の4a、5a、6a族元素の炭化物から選ばれた
1種又は2種以上の化合物との両化合物を、金属元素に
換算して総量で0.1〜5重量部とからなることを特徴
とする。
ウム焼結体は、第1の発明に周期律表の4a、5a、6
a族元素の炭化物を加えたものであり、その要旨は、窒
化アルミニウム100重量部と、周期律表の4a、5
a、6a族元素の硼化物及び周期律表の4a、5a族元
素の窒化物から選ばれた1種又は2種以上の化合物と周
期律表の4a、5a、6a族元素の炭化物から選ばれた
1種又は2種以上の化合物との両化合物を、金属元素に
換算して総量で0.1〜5重量部とからなることを特徴
とする。
【0008】前述の硼化物、窒化物及び炭化物の総量が
AlN100重量部に対して、0.1〜10重量部であ
るのは、請求項1の発明と同様に、この範囲より少ない
と、AlN焼結体の金属との濡れ性が改善されず、逆に
この範囲より多いと、AlN焼結体の高熱伝導性が劣化
し、又、焼結性が劣化するためである。又、AlNは本
発明においても請求項1の発明と同様にY2 O3 やCa
Oを5重量部以下含んでもよい。
AlN100重量部に対して、0.1〜10重量部であ
るのは、請求項1の発明と同様に、この範囲より少ない
と、AlN焼結体の金属との濡れ性が改善されず、逆に
この範囲より多いと、AlN焼結体の高熱伝導性が劣化
し、又、焼結性が劣化するためである。又、AlNは本
発明においても請求項1の発明と同様にY2 O3 やCa
Oを5重量部以下含んでもよい。
【0009】請求項1及び請求項2の発明は、AlN粉
末、前述の硼化物粉末、窒化物粉末、又はそれに加えて
炭化物粉末に必要に応じて焼結助剤粉末を加えて金型等
により成形し、通常のN2 、Ar、NH3 分解ガス、H
2 等の非酸化性雰囲気下で焼結したり、最終的に硼化
物、窒化物、炭化物になる化合物を用いてN、B、C等
の存在下で焼結することによって得ることができる。
末、前述の硼化物粉末、窒化物粉末、又はそれに加えて
炭化物粉末に必要に応じて焼結助剤粉末を加えて金型等
により成形し、通常のN2 、Ar、NH3 分解ガス、H
2 等の非酸化性雰囲気下で焼結したり、最終的に硼化
物、窒化物、炭化物になる化合物を用いてN、B、C等
の存在下で焼結することによって得ることができる。
【0010】
【作用】周期律表の4a、5a、6a族元素の硼化物及
び/又は周期律表の4a、5a族元素の窒化物、第2の
発明の場合はそれに加えて周期律表の4a、5a、6a
族元素の炭化物はAlN粒子中に固溶することなく、A
lN粒子間、即ち、粒界に存在して、金属と結合するた
めに、本発明は、AlNの金属との濡れ性を改善すると
思われる。又、通常、粒界に添加物が存在すると熱伝導
性は悪化するが、本発明は、前述の硼化物、窒化物又は
それに加えて炭化物がAlNの粒界に存在するにもかか
わらず、AlNの高熱伝導性を損なわないことを見出し
たものである。この理由は、添加した化合物がAlNと
反応して、他の化合物を生成することがなく、又、Al
Nの粒子全体を覆う様な存在をしない為に、AlN粒子
同志の結合は損なわれず、AlN本来の特性を維持しな
がら、AlNの金属との濡れ性を改善できるものと思わ
れる。
び/又は周期律表の4a、5a族元素の窒化物、第2の
発明の場合はそれに加えて周期律表の4a、5a、6a
族元素の炭化物はAlN粒子中に固溶することなく、A
lN粒子間、即ち、粒界に存在して、金属と結合するた
めに、本発明は、AlNの金属との濡れ性を改善すると
思われる。又、通常、粒界に添加物が存在すると熱伝導
性は悪化するが、本発明は、前述の硼化物、窒化物又は
それに加えて炭化物がAlNの粒界に存在するにもかか
わらず、AlNの高熱伝導性を損なわないことを見出し
たものである。この理由は、添加した化合物がAlNと
反応して、他の化合物を生成することがなく、又、Al
Nの粒子全体を覆う様な存在をしない為に、AlN粒子
同志の結合は損なわれず、AlN本来の特性を維持しな
がら、AlNの金属との濡れ性を改善できるものと思わ
れる。
【0011】
【発明の効果】本発明の高熱伝導性窒化アルミニウム焼
結体は、窒化アルミニウムに周期律表の4a、5a、6
a族元素の硼化物及び/又は周期律表の4a、5a族元
素の窒化物あるいはそれに加えて周期律表の4a、5
a、6a族元素の炭化物を含有することによって窒化ア
ルミニウムの優れた熱伝導性を損なうことなく、金属と
の濡れ性を改善できた。本発明はメタライズ時に基板表
面に酸化物等の層を設けないために、メタライズした金
属層とAlN基板とが直接結合するため、接合強度、熱
伝導性において優れた性質をもつ。又、本発明をIC等
の基板に利用することにより、放熱性に優れた電子部品
を得ることができるが、従来のように、基板表面の処理
等を必要とせず、又同時焼成による多層基板を容易に得
ることができる。
結体は、窒化アルミニウムに周期律表の4a、5a、6
a族元素の硼化物及び/又は周期律表の4a、5a族元
素の窒化物あるいはそれに加えて周期律表の4a、5
a、6a族元素の炭化物を含有することによって窒化ア
ルミニウムの優れた熱伝導性を損なうことなく、金属と
の濡れ性を改善できた。本発明はメタライズ時に基板表
面に酸化物等の層を設けないために、メタライズした金
属層とAlN基板とが直接結合するため、接合強度、熱
伝導性において優れた性質をもつ。又、本発明をIC等
の基板に利用することにより、放熱性に優れた電子部品
を得ることができるが、従来のように、基板表面の処理
等を必要とせず、又同時焼成による多層基板を容易に得
ることができる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例について説明する。本実施
例は、平均粒径1.0μmのAlN粒末100重量部に
対して硼化物、窒化物、炭化物を表1に示す金属換算の
所定量加えて混合し、エタノール中で4時間、湿式混合
して原料粉末をつくり、その後、密度及び熱伝導率測定
用の試料と、金属との濡れ性測定用の試料とを得た。密
度及び熱伝導率の測定は、原料粉末を直径11mm厚さ3
mmに成形圧力1.5ton/cm2 で成形した後、170
0℃の窒素雰囲気中で1時間常圧焼結を行って得た試料
について行った。密度は相対密度(理論密度に対する見
掛け比重比%)として測定し、又、熱伝導率は、試料の
厚みを2mmに平研加工した後にレーザーフラッシュ法を
用いて測定した。
例は、平均粒径1.0μmのAlN粒末100重量部に
対して硼化物、窒化物、炭化物を表1に示す金属換算の
所定量加えて混合し、エタノール中で4時間、湿式混合
して原料粉末をつくり、その後、密度及び熱伝導率測定
用の試料と、金属との濡れ性測定用の試料とを得た。密
度及び熱伝導率の測定は、原料粉末を直径11mm厚さ3
mmに成形圧力1.5ton/cm2 で成形した後、170
0℃の窒素雰囲気中で1時間常圧焼結を行って得た試料
について行った。密度は相対密度(理論密度に対する見
掛け比重比%)として測定し、又、熱伝導率は、試料の
厚みを2mmに平研加工した後にレーザーフラッシュ法を
用いて測定した。
【0013】金属との濡れ性は、メタライズの接着強度
として測定した。メタライズの接着強度は、原料粉末を
30×10×5mmに成形圧力1.5ton/cm2 で成形
した後に、通常メタライズに用いられるW粉末(平均粒
径1.0μm)を含むペーストを該成形体表面に2×2
mm、厚さ約20μmに塗布し、乾燥して、1700℃窒
素雰囲下で1時間常圧焼結し、次いで、該焼結体表面に
電解NiメッキによってNi層を2〜5μm形成し、8
50℃、10分間シンターした後に、共晶銀ローを用い
て1×1mmのコバール(コバルトと鉄を含むニッケル合
金)板を930℃、5分間でロー付し、その接着強度を
ピール強度として測定した。このピール強度は上記コバ
ール板に接合されたリード線を接着面に対して垂直方向
に向って0.5mm/secの速度で引張り、上記コバー
ル板が焼結体から剥離したときの強度である。
として測定した。メタライズの接着強度は、原料粉末を
30×10×5mmに成形圧力1.5ton/cm2 で成形
した後に、通常メタライズに用いられるW粉末(平均粒
径1.0μm)を含むペーストを該成形体表面に2×2
mm、厚さ約20μmに塗布し、乾燥して、1700℃窒
素雰囲下で1時間常圧焼結し、次いで、該焼結体表面に
電解NiメッキによってNi層を2〜5μm形成し、8
50℃、10分間シンターした後に、共晶銀ローを用い
て1×1mmのコバール(コバルトと鉄を含むニッケル合
金)板を930℃、5分間でロー付し、その接着強度を
ピール強度として測定した。このピール強度は上記コバ
ール板に接合されたリード線を接着面に対して垂直方向
に向って0.5mm/secの速度で引張り、上記コバー
ル板が焼結体から剥離したときの強度である。
【0014】表1に相対密度、熱伝導率、ピール強度の
測定結果を示す。表1において、熱伝導率の単位は〔c
al/cm.sec.℃〕で、ピール強度の単位は〔kg/
mm2〕である。尚、試料No.1a〜6aは第1発明の
実施例及び範囲外例であり、No.1b、2bは第2発
明の実施例及び範囲外例である。又、表1に示された組
成以外は全てAlNであり、組成の含有量の単位はAl
N100重量部に対する金属換算の重量部である。
測定結果を示す。表1において、熱伝導率の単位は〔c
al/cm.sec.℃〕で、ピール強度の単位は〔kg/
mm2〕である。尚、試料No.1a〜6aは第1発明の
実施例及び範囲外例であり、No.1b、2bは第2発
明の実施例及び範囲外例である。又、表1に示された組
成以外は全てAlNであり、組成の含有量の単位はAl
N100重量部に対する金属換算の重量部である。
【表1】 本実施例より、表1に示す如く、AlNに周期律表の4
a、5a、6a族元素の硼化物、窒化物から選ばれた1
種又は2種以上の化合物、あるいはそれに加えて炭化物
を、金属に換算して0.1〜5重量部含有させることに
より、熱伝導率が高く、ピール強度の高い、即ち、金属
との濡れ性の良好な焼結体が得られることが分かった。
尚、表1に示した以外の周期律表の4a、5a、6a族
元素の窒化物及び周期律表の4a、5a族元素の窒化
物、あるいはそれに加えて周期律表の4a、5a、6a
族元素の炭化物を用いた試料も表1に示した試料と同様
に、上記化合物をAlNに対して金属に換算して0.1
〜5重量部含有することにより、熱伝導率が高く金属と
の濡れ性の良好な焼結体が得られた。
a、5a、6a族元素の硼化物、窒化物から選ばれた1
種又は2種以上の化合物、あるいはそれに加えて炭化物
を、金属に換算して0.1〜5重量部含有させることに
より、熱伝導率が高く、ピール強度の高い、即ち、金属
との濡れ性の良好な焼結体が得られることが分かった。
尚、表1に示した以外の周期律表の4a、5a、6a族
元素の窒化物及び周期律表の4a、5a族元素の窒化
物、あるいはそれに加えて周期律表の4a、5a、6a
族元素の炭化物を用いた試料も表1に示した試料と同様
に、上記化合物をAlNに対して金属に換算して0.1
〜5重量部含有することにより、熱伝導率が高く金属と
の濡れ性の良好な焼結体が得られた。
【0015】尚、従来のAlN焼結体(相対密度99
%)の熱伝導率は0.14〜0.24cal/cm.se
c.℃、ピール強度は0.5kg/mm2 より小さい。又、
Al2O3 (相対密度99%)の熱伝導率は0.04〜
0.07cal/cm.sec.℃で、ピール強度は2〜
5kg/mm2 である。AlN粉末(平均粒子1.0μm)
100重量部にMoに換算して3重量部のMo2 B(平
均粒子2.0μm)を加えた混合物に、焼結助剤として
CaOを添加して、相対密度、熱伝導率、ピール強度を
測定した。その結果を表2に示す。
%)の熱伝導率は0.14〜0.24cal/cm.se
c.℃、ピール強度は0.5kg/mm2 より小さい。又、
Al2O3 (相対密度99%)の熱伝導率は0.04〜
0.07cal/cm.sec.℃で、ピール強度は2〜
5kg/mm2 である。AlN粉末(平均粒子1.0μm)
100重量部にMoに換算して3重量部のMo2 B(平
均粒子2.0μm)を加えた混合物に、焼結助剤として
CaOを添加して、相対密度、熱伝導率、ピール強度を
測定した。その結果を表2に示す。
【表2】 表2から分るように、CaOの添加量が5重量部まで
は、焼結性、熱伝導率、ピール強度共に、CaOを添加
しないものと同程度であったが、10重量部のCaOを
添加した場合は、焼成後のメタライズ表面に、焼成中に
発生するCa3 Al2 O6 等の液相が原因と思われる析
出物の発生が激しくなり、ピール強度の測定は不可能と
なることがわかった。
は、焼結性、熱伝導率、ピール強度共に、CaOを添加
しないものと同程度であったが、10重量部のCaOを
添加した場合は、焼成後のメタライズ表面に、焼成中に
発生するCa3 Al2 O6 等の液相が原因と思われる析
出物の発生が激しくなり、ピール強度の測定は不可能と
なることがわかった。
Claims (2)
- 【請求項1】 窒化アルミニウムを100重量部と、周
期律表の4a、5a、6a族元素の硼化物及び周期律表
の4a、5a族元素の窒化物から選ばれた1種又は2種
以上の化合物を、金属元素に換算して総量で0.1〜5
重量部とからなることを特徴とする高熱伝導性窒化アル
ミニウム焼結体。 - 【請求項2】 窒化アルミニウムを100重量部と、周
期律表の4a、5a、6a族元素の硼化物及び周期律表
の4a、5a族元素の窒化物から選ばれた1種又は2種
以上の化合物と周期律表の4a、5a、6a族元素の炭
化物から選ばれた1種又は2種以上の化合物との両化合
物を、金属元素に換算して総量で0.1〜5重量部とか
らなることを特徴とする高熱伝導性窒化アルミニウム焼
結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237092A JPH08731B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237092A JPH08731B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06166573A true JPH06166573A (ja) | 1994-06-14 |
JPH08731B2 JPH08731B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=17010294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3237092A Expired - Lifetime JPH08731B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08731B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8181726B2 (en) | 2008-08-04 | 2012-05-22 | Dr. Ing. H.C.F. Porsche Aktiengesellschaft | Vehicle having at least one electric machine which can be operated as a generator |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6139918A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-26 | Hitachi Ltd | 薄膜磁気ヘツド用スライダ |
-
1991
- 1991-08-22 JP JP3237092A patent/JPH08731B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6139918A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-26 | Hitachi Ltd | 薄膜磁気ヘツド用スライダ |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8181726B2 (en) | 2008-08-04 | 2012-05-22 | Dr. Ing. H.C.F. Porsche Aktiengesellschaft | Vehicle having at least one electric machine which can be operated as a generator |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08731B2 (ja) | 1996-01-10 |
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