JPH06183864A - 窒化けい素メタライズ基板 - Google Patents
窒化けい素メタライズ基板Info
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- JPH06183864A JPH06183864A JP4336218A JP33621892A JPH06183864A JP H06183864 A JPH06183864 A JP H06183864A JP 4336218 A JP4336218 A JP 4336218A JP 33621892 A JP33621892 A JP 33621892A JP H06183864 A JPH06183864 A JP H06183864A
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Abstract
ュール用部品として好適な窒化けい素メタライズ基板を
提供する。 【構成】熱伝導率が60〜180W/m・Kである窒化
けい素基板表面に、モリブデンおよびタングステンの少
なくとも一方と活性金属窒化物とから成るメタライズ層
を一体に形成したことを特徴とする。またモリブデンお
よびタングステンの少なくとも一方に対する活性金属窒
化物の重量比を1.5〜2.5に設定したことを特徴と
する。
Description
パターン等のメタライズ層を一体に形成した窒化けい素
メタライズ基板に係り、特に高放熱性および高接合強度
を要する半導体モジュール用に好適な窒化けい素メタラ
イズ基板に関する。
て、アルミナ(Al2 O3 )、窒化アルミニウム(Al
N)、酸化ベリリウム(BeO)などのセラミックス焼
結体表面にメタライズ層を一体に形成したセラミックス
メタライズ基板が広く使用されている。
セラミックス焼結体基板表面に、モリブデン−マンガン
合金、モリブデン、タングステン等の金属粉末をペース
ト状に調製したものを全面に塗布したり、または所定の
回路パターンを形成するようにスクリーン印刷等によっ
て印刷し、回路パターン等を印刷したセラミックス基板
を窒素ガス雰囲気中で1600〜1800℃程度の高温
度で焼成し、硬い導体層(メタライズ層)を形成して製
造されている。またメタライズ層はセラミックス基板上
に銅板を直接配置して加熱接合するDBC法(ダイレク
トボンディングカッパー法)、厚膜法、めっき法によっ
て形成される場合もある。
田等の接合材料に対する濡れ性が向上し、セラミックス
焼結体へ、半導体素子(ICチップ)や電極板を高い接
合強度で接合することができ、その結果、半導体素子か
らの発熱の放散性や素子の動作信頼性を良好に保つこと
ができる。またセラミックス基板の裏面にもメタライズ
層を形成することにより、セラミックス基板の応力緩和
および反り(熱変形)防止の目的も達成できる。
ラミックスメタライズ基板のうち、Al2 O3 基板を使
用したメタライズ基板においては、Al2 O3 の熱伝導
率が低いために良好な放熱性が得られず、半導体素子の
高密度集積化および高出力化に伴う放熱対策に充分対応
できない問題点があった。
した場合においては、特にBeOは酸化物系のセラミッ
クスの中では最も熱伝導率が高い放熱性に優れた材料で
あるが、その毒性のため製造上および取扱い上の難点が
多い。
伝導率が高く充分な放熱性が得られるが、メタライズ層
を焼成して形成する際に液相が接合表面部に染み出し、
AlN基板とメタライズ層との接合強度が低下するととも
に色むらが発生し易くなるという問題点があった。その
結果、使用中に繰り返し作用する熱負荷によってメタラ
イズ層が剥離して放熱性が急減し、電子機器の動作信頼
性が低下する問題点があった。
れたものであり、特に高放熱性および高接合強度を有
し、半導体モジュール用部品として好適な窒化けい素メ
タライズ基板を提供することを目的とする。
達成するため、種々のセラミックス焼結体にメタライズ
層を形成してセラミックスメタライズ基板を調製し、そ
れらの放熱性、メタライズ層の接合強度、外観を比較検
討した。
械的特性に優れる窒化けい素は、焼成プロセス条件を最
適化することにより、60〜180W/m・Kという高
い熱伝導率を有する焼結体となることが判明した。そし
てこの窒化けい素焼結体表面にメタライズ層原料を印刷
して焼成した場合においても、液相の染み出しおよびそ
の染み出しに起因する基板の変色や色むらが少なく、窒
化けい素基板に対するメタライズ層の接合強度を高く維
持できることも判明した。さらに上記のような高い熱伝
導率を有し、機械的強度が高い窒化けい素基板を使用す
ることにより、従来のAl2 O3 基板やAlN基板と同
等の強度を与えるように設定した場合には窒化けい素基
板の厚さを1/2程度に減少させることができる。した
がって、熱抵抗の減少に伴い、従来の高熱伝導性AlN
基板を使用した場合と同等の放熱性を有する窒化けい素
メタライズ基板が得られることが確認された。本発明は
上記知見に基づいて完成されたものである。
ズ基板は、熱伝導率が60〜180W/m・Kである窒
化けい素基板表面に、モリブデンおよびタングステンの
少なくとも一方と活性金属窒化物とから成るメタライズ
層を一体に形成したことを特徴とする。
くとも一方に対する活性金属窒化物の重量比を1.5〜
2.5に設定したことを特徴とする。
はニッケル合金から成るめっき層を一体に形成するとよ
い。
基板に使用される熱伝導率60〜180W/m・Kの窒
化けい素基板は下記のように組成およびプロセス条件を
最適化して製造される。すなわち、酸素を1.7重量%
以下、Fe,Ca,Mgなどの不純物陽イオン元素を
0.3重量%以下、α相型窒化けい素を90重量%以上
含有し、平均粒径0.8μm以下の窒化けい素粉末に、
希土類元素を酸化物に換算して2〜7.5重量%と、ア
ルミニウムをアルミナ換算で0.5〜2重量%添加した
原料混合体を成形して成形体を調製し、得られた成形体
を脱脂後、温度1800〜2000℃で雰囲気加圧焼結
し、上記焼結温度から、上記希土類元素により焼結時に
形成された液相が凝固する温度までに至る焼結体の冷却
速度を毎時100℃以下に設定して製造される。
結晶組織中に希土類元素等を含む粒界相が形成され、気
孔率が1.5%以下、熱伝導率が60W/m・K以上、
三点曲げ強度が室温で80kg/mm2 以上の機械的特性お
よび熱伝導特性が共に優れた窒化けい素基板が得られ
る。
の主成分となる窒化けい素粉末としては、焼結性、強度
および熱伝導率を考慮して、酸素含有量が1.7重量%
以下、好ましくは0.5〜1.5重量%、Fe,Mg,
Ceなどの不純物陽イオン元素含有量が0.3重量%以
下、好ましくは0.2重量%以下に抑制され、焼結性が
優れたα相型窒化けい素を90重量%以上、好ましくは
93重量%以上含有し、平均粒径が0.8μm以下、好
ましくは0.4〜0.6μm程度の微細な窒化けい素粉
末を使用するとよい。
末を使用することにより、少量の焼結助剤であっても気
孔率が1.5%以下の緻密な焼結体基板を形成すること
が可能であり、また焼結助剤が熱伝導特性を阻害するお
それも減少する。またFe,Mg,Caなどの不純物陽
イオン元素も熱伝導性を阻害する物質となるため、60
W/m・K以上の熱伝導率を確保するためには、上記不
純物陽イオン元素の含有量は0.3重量%以下に設定さ
れる。特にβ相型と比較して焼結性に優れたα相型窒化
けい素を90重量%以上含有する窒化けい素原料粉末を
使用することにより、高密度の焼結体基板を製造するこ
とができる。
添加する希土類元素としてはY,La,Sc,Pr,C
e,Nd,Dy,Gdなどの酸化物もしくは焼結操作に
より、これらの酸化物となる物質が単独で、または2種
以上の酸化物を組み合せたものを含んでもよいが、特に
酸化イットリウム(Y2 O3 )が好ましい。これらの焼
結助剤は、窒化けい素原料粉末と反応して液相を生成
し、焼結促進剤として機能する。
料粉末に対して2〜7.5重量%の範囲に設定される。
この添加量が2重量%未満と過少の場合は、焼結体基板
が緻密化されず低強度で低熱伝導率の焼結体基板が形成
される。一方、添加量が7.5重量%を超える過量とな
ると、過量の粒界相が生成し、熱伝導率の低下や強度が
低下し始めるので上記範囲に設定される。特に好ましく
は3〜6重量%に設定することが望ましい。
としてのアルミナ(Al2 O3 )は、上記希土類元素の
焼結促進剤の機能を助長する役目を果すものであり、特
に加圧焼結を行なう場合に著しい効果を発揮するもので
ある。アルミニウム源としてのAl2 O3 の添加量が
0.5重量%未満の場合においては緻密化が不充分であ
る一方、2重量%を超える過量となる場合には過量の粒
界相を生成したり、または窒化けい素に固溶し始め、熱
伝導の低下が起こるため、添加量は0.5〜2重量%の
範囲に設定される。特に強度、熱伝導率共に良好な性能
を確保するためには添加量を0.7〜1.5重量%の範
囲に設定することが望ましい。
の熱伝導率および強度に大きく影響するため1.5%以
下に設定される。気孔率が1.5%を超えると熱伝導の
妨げとなり、焼結体基板の熱伝導率が低下するとともに
強度低下が起こる。
界相は焼結体基板の熱伝導率に大きく影響するため、本
発明で使用する窒化けい素基板においては粒界相の20
%以上が結晶相で占めるように設定される。結晶相が2
0%未満では熱伝導率が60W/m・K以上となるよう
な放熱特性に優れ、かつ高温強度に優れた焼結体が得ら
れないからである。
率を1.5%以下にし、また窒化けい素結晶組織に形成
される粒界相の20%以上が結晶相で占めるようにする
ためには、窒化けい素成形体を温度1800〜2000
℃で0.5〜10時間程度、加圧焼結し、かつ焼結操作
完了直後における焼結体の冷却速度を毎時100℃以下
に調整制御することが必要である。
には、焼結体の緻密化が不充分で気孔率が1.5vol%以
上になり機械的強度および熱伝導性が共に低下してしま
う。一方焼結温度が2000℃を超えると窒化けい素成
分自体が蒸発分解し易くなる。特に加圧焼結ではなく、
常圧焼結を実施した場合には、1800℃付近より窒化
けい素の分解蒸発が始まる。
却速度は粒界相を結晶化させるために重要な制御因子で
あり、冷却速度が毎時100℃を超えるような急速冷却
を実施した場合には、焼結体組織の粒界相が非結晶質
(ガラス相)となり、焼結体に生成した液相が結晶相と
して粒界相に占める面積割合が20%未満となり、強度
および熱伝導性が共に低下してしまう。
は、所定の焼結温度(1800〜2000℃)から、前
記の焼結助剤の反応によって生成する液相が凝固するま
での温度範囲で充分である。ちなみに前記のような焼結
助剤を使用した場合の液相凝固点は概略1600〜15
00℃程度である。そして少なくとも焼結温度から上記
液相凝固温度に至るまでの焼結体基板の冷却速度を毎時
100℃以下、好ましくは50℃以下に制御することに
より、粒界相の大部分が結晶相になり、熱伝導率および
機械的強度が共に優れた焼結体基板が得られる。
なプロセスを経て製造される。すなわち前記所定の粒
径、および不純物含有量の微細な窒化けい素粉末に対し
て所定量の焼結助剤、有機バインダ等の必要な添加剤を
加えて原料混合体を調整し、次に得られた原料混合体を
成形して所定形状の成形体を得る。原料混合体の成形法
としては、汎用の金型プレス法、ドクターブレード法の
ようなシート成形法などが適用できる。上記成形操作に
引き続いて、成形体を非酸化性雰囲気中で温度600〜
800℃で1〜2時間加熱して、予め添加していた有機
バインダを充分に除去し、脱脂する。次に脱脂処理され
た成形体を窒素ガス、水素ガスやアルゴンガスなどの不
活性ガス雰囲気中で1800〜2000℃の温度で所定
時間雰囲気加圧焼結を行なう。
板は気孔率1.5%以下で、60〜180W/m・K
(25℃)の熱伝導率を有し、また三点曲げ強度が常温
で80kg/mm2 以上と機械的特性にも優れている。
されるメタライズ層は、導電材料としてのMoおよびW
の少なくとも一方と、Ti,Zr,Hf,Nbなどの活
性金属の窒化物から成る。このメタライズ層に含有され
るTiなどの活性金属の窒化物(例えばTiN)は、M
oやWなどの導電材料を緻密化するとともに、焼成時に
窒化けい素基板表面において、TiN,Tiシリサイ
ド,Ti−Si−N化合物を形成し、メタライズ層を基
板表面に強固に接合する機能を有する。
金属窒化物の重量比は1.5〜2.5の範囲に設定され
る。重量比が1.5未満の場合は、メタライズ層の窒化
けい素基板に対する接合強度を高める機能が不充分であ
り、一方、重量比が2.5を超える場合においてもメタ
ライズ層の接合強度が低下し、かつめっき層を形成させ
る場合の密着性が悪くなるため、上記重量比の範囲にお
いてメタライズ層のピール強度が最大値をとる。
は、例えば次のような手順で製造される。すなわち上記
導電材料としてのMoまたはWの原料粉末と、活性金属
窒化物粉末とを所定の重量比となるように秤量混合し、
得られた混合体にエチルセルロースなどのバインダと、
酢酸ブチルなどの溶剤とを添加して撹拌することにより
メタライズペーストを調製し、このメタライズペースト
を、前記の製法で調製した高熱伝導性窒化けい素基板表
面にスクリーン印刷法等によって印刷して所定の導体層
(回路)パターンを形成する。次に半導体層パターンを
印刷した窒化けい素基板を乾燥後、窒素ガス等の非酸化
性雰囲気中で温度1600〜1800℃で焼成して製造
される。
イズ層に半導体素子や電極材を接合するために使用する
半田等の接合材料との濡れ性を改善するため、メタライ
ズ層表面にニッケル(Ni)やNi−P,Ni−Agな
どのニッケル合金から成るめっき層を形成してもよい。
このめっき層の厚さは1〜6μm程度に設定され、汎用
の電解めっき法や無電解めっき法を使用して形成され
る。
れば、メタライズ層を焼成して形成する際に液相の染み
出しが少ない高熱伝導性窒化けい素基板を使用している
ため、液相の染み出しに起因するメタライズ層に接合強
度の経時劣化が少なく、高い放熱性および接合強度を有
する耐久性に優れた窒化けい素メタライズ基板を得るこ
とができる。また液相の染み出しによる基板の色むら、
変色も減少し、メタライズ基板の製品歩留りを大幅に改
善することもできる。
板と比較して機械的強度が極めて大きい窒化けい素基板
を使用しているため、従来と同等の強度に設定した場合
には窒化けい素基板の厚さを1/2程度に低減でき、よ
り高密度な実装が可能となる上に、厚さの減少に比例し
て熱抵抗が減少し、従来材であるAlN基板と同等の放
熱性を得ることもできる。
iを主成分とする半導体素子の熱膨脹係数に近似するこ
とになり、半導体素子を一体に接合し繰り返し熱衝撃を
作用させた場合においても熱膨脹差に起因する応力の発
生が少なく、クラックなどの欠陥が生じにくい利点があ
る。
体的に説明する。
し、α相型窒化けい素97%を含む平均粒径0.55μ
mの窒化けい素原料粉末に対して、焼結助剤として平均
粒径0.7μmのY2 O3 (酸化イットリウム)粉末5
重量%、平均粒径0.5μmのAl2 O3 (アルミナ)
粉末1.5重量%を添加し、エチルアルコール中で24
時間湿式混合した後に乾燥して原料粉末混合体を調整し
た。次に得られた原料粉末混合体に有機バインダを所定
量添加して均一に混合した後に、1000kg/cm2 の成
形圧力でプレス成形し、長さ50mm×幅50mm×厚さ5
mmの成形体を多数製作した。次に得られた成形体を70
0℃の雰囲気ガス中において2時間脱脂した後に、この
脱脂体を窒素ガス雰囲気中7.5気圧にて1900℃で
6時間保持し、緻密化焼結を実施した後に、焼結炉に付
設した加熱装置への通電量を制御して焼結炉内温度が1
500℃まで降下するまでの間における焼結体の冷却速
度が50℃/hrとなるように調整して焼結体を冷却し、
それぞれ実施例1〜5用の窒化けい素基板を多数調製し
た。
粉末と、活性金属窒化物としてのTiN粉末およびNb
N粉末とを表1に示す重量比率となるように秤量混合し
て5種類の混合体を調製し、さらにバインダとしてのエ
チルセルロースおよび溶剤としての酢酸ブチルを添加し
て撹拌し、5種類の均一なメタライズペーストを調製し
た。
調製した高熱伝導性窒化けい素基板表面にスクリーン印
刷し、さらに乾燥後、窒化雰囲気中で温度1700〜1
800℃で焼成し、メタライズ層としての回路パターン
を一体に形成した。
改善するために、表1に示すような組成を有する厚さ2
μmのめっき層を無電解めっき法によりそれぞれ形成し
て実施例1〜5に係る窒化けい素メタライズ基板をそれ
ぞれ製造した。
結体基板(比較例1用)、AlN焼結体基板(比較例2
用)およびBeO焼結体基板(比較例3用)を使用し、
各焼結体基板表面に表1に示す組成を有するメタライズ
層およびめっき層を実施例1〜5と同様な条件で形成し
てそれぞれ比較例1〜3に係る各種セラミックスメタラ
イズ基板を多数調製した。
例1〜3に係る各セラミックス基板について、室温(2
5℃)における熱伝導率、3点曲げ強度、メタライズ層
の接合強度、半田付け性等の特性値を測定するととも
に、色むら等の外観不良率を計測した。なお、接合強度
は、各試料メタライズ基板を下記条件のヒートサイクル
を100回繰り返す熱衝撃試験(TCT)を実施した後
におけるメタライズ層のピール強度として測定した。ヒ
ートサイクルは−50℃で30分間冷却し、室温で10
分間保持し、+150℃で30分間加熱し、室温で10
分間保持する加熱冷却操作を1サイクルとした。
する濡れ性を評価するために測定したものであり、下記
方法で測定した。すなわち直径5mmの球状の半田塊をメ
タライズ層表面上に載置した後に溶融せしめたときに元
の半田塊の高さ(5mm)から溶融半田の盛上り高さに至
るまでの高さの減少割合(%)で半田付け性を評価し
た。
例1〜5に係る窒化けい素メタライズ基板によれば、メ
タライズ層を焼成して形成する際に、液相の染み出しが
少ないため、ヒートサイクル試験後においてもメタライ
ズ層の接合強度の経時的な低下が少なく、耐久性および
外観に優れた窒化けい素メタライズ基板が得られた。特
に同じ厚さでセラミックス基板を調製した場合には、比
較例2に示すAlN基板を用いた場合より熱伝導率は低
下するが、AlN基板と同等の強度を付与するようにS
i3 N4 基板の厚さを設定すると厚さはAlN基板の1
/2程度になる。そのため、60〜180W/m・Kの
高熱伝導率を有するSi3 N4 基板を使用することによ
り、AlN基板を使用した場合と同等の放熱性を有する
メタライズ基板が得られた。また基板厚さを低減できる
ため、半導体素子をより高密度に実装した半導体モジュ
ールが実現した。
ズ基板によれば、熱伝導率が低く半導体モジュールの高
出力化に対応できず、また比較例2のAlNメタライズ
基板は熱伝導率は高いが、メタライズ層形成時に液相の
染み出しが顕著になり、接合強度が低下するとともに色
むら発生率が高くなり、製品歩留りが低下した。さらに
比較例3のBeOメタライズ基板においては、熱伝導率
は高いが曲げ強度が小さく、薄型化することは困難であ
った。
メタライズ基板は、メタライズ層を焼成して形成する際
に液相の染み出しが少ない高熱伝導性窒化けい素基板を
使用しているため、液相の染み出しに起因するメタライ
ズ層に接合強度の経時劣化が少なく、高い放熱性および
接合強度を有する耐久性に優れた窒化けい素メタライズ
基板を得ることができる。また液相の染み出しによる基
板の色むら、変色も減少し、メタライズ基板の製品歩留
りを大幅に改善することもできる。
板と比較して機械的強度が極めて大きい窒化けい素基板
を使用しているため、従来と同等の強度に設定した場合
には窒化けい素基板の厚さを1/2程度に低減でき、よ
り高密度な実装が可能となる上に、厚さの減少に比例し
て熱抵抗が減少し、従来材であるAlN基板と同等の放
熱性を得ることもできる。
i主成分とする半導体素子の熱膨脹係数に近似すること
になり、半導体素子を一体に接合し繰り返し熱衝撃を作
用させた場合においても熱膨脹差に起因する応力の発生
が少なく、クラックなどの欠陥が生じにくい利点があ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱伝導率が60〜180W/m・Kであ
る窒化けい素基板表面に、モリブデンおよびタングステ
ンの少なくとも一方と活性金属窒化物とから成るメタラ
イズ層を一体に形成したことを特徴とする窒化けい素メ
タライズ基板。 - 【請求項2】 モリブデンおよびタングステンの少なく
とも一方に対する活性金属窒化物の重量比を1.5〜
2.5に設定したことを特徴とする請求項1記載の窒化
けい素メタライズ基板。 - 【請求項3】 メタライズ層の表面にニッケルまたはニ
ッケル合金から成るめっき層を一体に形成したことを特
徴とする請求項1記載の窒化けい素メタライズ基板。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP33621892A JP3230861B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 窒化けい素メタライズ基板 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33621892A JP3230861B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 窒化けい素メタライズ基板 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06183864A true JPH06183864A (ja) | 1994-07-05 |
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ID=18296861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33621892A Expired - Lifetime JP3230861B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 窒化けい素メタライズ基板 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3230861B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0908429A1 (en) * | 1997-09-03 | 1999-04-14 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Metallized silicon nitride ceramic, fabricating process thereof and metallizing composite for the process |
US5928768A (en) * | 1995-03-20 | 1999-07-27 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Silicon nitride circuit board |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP33621892A patent/JP3230861B2/ja not_active Expired - Lifetime
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EP0908429A1 (en) * | 1997-09-03 | 1999-04-14 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Metallized silicon nitride ceramic, fabricating process thereof and metallizing composite for the process |
US6447923B1 (en) | 1997-09-03 | 2002-09-10 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Metallized silicon nitride ceramic and fabricating process thereof as well as metallizing composite for the process |
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Publication number | Publication date |
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