JPH06166298A - 写真陶磁器とその製造方法 - Google Patents

写真陶磁器とその製造方法

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JPH06166298A
JPH06166298A JP32047892A JP32047892A JPH06166298A JP H06166298 A JPH06166298 A JP H06166298A JP 32047892 A JP32047892 A JP 32047892A JP 32047892 A JP32047892 A JP 32047892A JP H06166298 A JPH06166298 A JP H06166298A
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JP
Japan
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pigment
transfer
heat
ceramic
parts
Prior art date
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Application number
JP32047892A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Aono
俊明 青野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡易な工程により陶磁器上に写真様の画像を形
成する方法を提供する。 【構成】絵付け用顔料を含有する熱溶融性インキ層を少
なくとも一層有する熱転写インクシ−トを用いて、熱転
写プリンタ−により陶磁器用転写フィルム上に画像情報
に基ずいて顔料像を転写し、該陶磁器様転写フィルムを
陶磁器上に接着し、該陶磁器を焼窯により焼成し、上記
転写フィルムを蒸発または焼却により除去するとともに
絵付け用顔料を陶磁器表面に焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板状および曲面を有する
陶磁器あるいはセラミック上に、黒白およびカラ−の絵
付け用の顔料像を焼結により形成する写真陶磁器の製造
方法と該方法により製造された写真陶磁器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】陶磁器板に写真様の黒白およびカラ−画
像を形成する方法としては、通常の黒白またはカラ−画
像の形成された印画紙の紙部を除去して陶磁器表面に接
着し、この 表面を紫外線硬化樹脂によりラミネ−ト
し、写真を保護する方法が取られているが、耐光性、耐
熱性の点で不十分であった。また、特開平2−2526
83記載の方法、即ち、陶磁器の表面に感光性のフィル
ムを付着させ、色分解されたリスフィルム通して網点露
光した後このフィルムを現像し、現れた画像に応じて順
次絵付け用無機顔料を載せて焼成する方法が提案されて
いる。あるいは、上記感光性フィルムの代わりに感光性
ポリマ−を直接陶磁器上に塗設し、網点露光した後現像
処理し、上記と同様に顔料像の形成、焼成をする方法が
特開昭62−246887により提案されている。これ
らの方法により形成された画像(陶磁器写真)は保存性
が極めて優れており半永久的である。しかし、これらの
方法は、カラ−原稿を色分解したリスフィルムを数枚作
製しなければならない。また、現像処理された感光性フ
ィルムの表面に付着させる顔料の微妙な量のコイントロ
−ルが難しく、再現性が乏しいために、作製を繰りかえ
さなければならないことが多い。更に、各顔料層の形成
及び焼成をそれぞれ繰り返し行なわなければならない。
従って、製造コストも高いという問題があった。更に、
スクリ−ン印刷、あるいはグラビア印刷の手法で転写紙
上に絵付け用顔料を主体とするインクで印刷を行い、そ
の転写紙を陶磁器上に接着し焼成する方法が提案されて
いる。此の方法により形成された画像も上記と同様に画
像は半永久的の耐久性を有しているが、上記と同様にカ
ラ−原稿を色分解したリスフィルムを数枚作製しなけれ
ばならず、顔料像の形成、焼成を繰り返さなければなら
ない。更に、絵付け用顔料により網目の目詰まりを生じ
るためにスクリ−ンの網目を十分小さくすることができ
ないために、解像力にすぐれた鮮明な写真様の再現は難
しいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、簡易な工程により陶磁器上に写真様の画像を形成す
る方法及びその方法によって画像の形成された陶磁器
(写真陶磁器)を提供することにある。本発明の第2の
目的は、製造コストの安い写真陶磁器及びその製造方法
を提供することにある。本発明の第3の目的は、色合わ
せが容易で、再現性の優れた写真陶磁器及びその製造方
法を提供することにある。本発明の第4の目的は、解像
力の優れた鮮明な写真陶磁器及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、 絵付け
用顔料を含有する熱溶融性インキ層を少なくとも一層有
する熱転写インクシ−トを用いて、熱転写プリンタ−に
より陶磁器用転写フィルム上に画像情報に基ずいて顔料
像を転写する工程と、該陶磁器様転写フィルムを陶磁器
上に接着する工程と、該陶磁器を焼窯により焼成し、上
記転写フィルムを蒸発または焼却により除去するととも
に絵付け用顔料を陶磁器表面に焼結する工程とを有する
ことを特徴とする写真陶磁器の製造方法及び該方法より
製造された写真陶磁器により達成された。
【0005】以下本発明について詳しく説明する。本発
明の陶磁器上に作製する画像としては、電子画像に変換
出来るものならどの様なものでも適用することができ
る。即ち、黒白及びカラ−写真、印刷物、絵画等はスキ
ャナ−により読み取り電気信号に変換する。電子スチル
カメラ、ビデオカメラ等で撮影した画像やコンピュ−タ
−により作製した画像(CG)なども適用できる。
【0006】本発明に用いる該絵付け用顔料を含む熱溶
融性インク層を有する溶融転写用熱転写インクシ−シ−
トは、バック層として耐熱滑性層を有する支持体上に少
なくとも一層の絵付け用顔料を含む熱溶融性インク層を
有する。
【0007】本発明に用いる溶融転写用熱転写インクシ
−シ−トの熱溶融性インク層は、微分散された絵付け用
顔料とビヒクルとからなり、必要に応じて種々の添加剤
を加えることができる。
【0008】本発明に用いる絵付け用顔料は、シアン、
イエロ−、マゼンタ(又は特色赤)に加え、場合によっ
ては更に黒の無機系の顔料も用いるが、顔料にガラス
(融剤)を加えたものも含む。
【0009】ビヒクルとしては、ワックスを主成分と
し、その他乾性油、樹脂、鉱油、セルロ−ス及びゴムの
誘導体等との混合物が用いられる。。該ワックスとして
は、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリ
ンワックス、カルナバワックス、キャンデリラワック
ス、ライスワックス、フィッシャ−トロプシュワック
ス、蜜蝋、木蝋、鯨蝋、イボタロウ、羊毛ロウ、セラッ
クワックス、ベトロラクタム、ポリエステルワックス、
ラノリン、低分子量ポリエチレンワックス、アミドワッ
クス、エステルワックス、酸化ポリエチレンワックス、
ロジン、ロジンメチロ−ル化アマイド、エステルガム、
高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級アルコ−ル等を
挙げることができる。また、本発明の熱溶融性インク層
には、比較的低融点の熱可塑性樹脂、例えば、低分子量
の石油樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−マレイン酸−アクリル酸エステル共重合体等を添加
してインクの転写紙への接着性を向上させることができ
る。
【0010】本発明に用いる溶融転写用熱転写インクシ
−シ−トの支持体としては、従来公知のものがいずれも
使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポ
リアミド、ポリカ−ボネ−ト、グラシン紙、セルロ−ス
エステル、フッ素ポリマ−、ポリエ−テル、ポリアセタ
−ル、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリプロピレン、ポリスルフォン、セロフ
ァン、ポリエチレンナフタレ−ト等が挙げられる。本発
明に用いる溶融転写用熱転写インクシ−シ−トの支持体
の厚みとしては、一般に2〜30μm、好ましくは3〜
10μm、必要に応じて下塗り層を付与してもよい。
【0011】本発明に用いる溶融転写用熱転写インクシ
−ト上に塗布される熱溶融性インク層と支持体との間
に、熱溶融性剥離層を設けることもできる。該熱溶融性
剥離層としては、上記熱溶融性インク層に用い得るワッ
クス類を用いることができ、さらに上記熱可塑性樹脂を
添加してもよい。
【0012】本発明の陶磁器上に作製する画像がカラ−
の場合、その顔料像を転写フィルム上に作製する溶融転
写用熱転写インクシ−トは、シアン、イエロ−、マゼン
タ(または特色赤)、場合によりブラックの絵付け用顔
料が分散された熱溶融性インク層がそれぞれ面順次に塗
設されたものを用いる。
【0013】上記の如く作製された溶融転写用熱転写イ
ンクシ−トを用い、感熱転写用プリンタ−により、色分
解されたシアン、マゼンタ、イエロ−(場合により更に
ブラック)の画像の電気信号に基づいて、それぞれに対
応した顔料層を転写フィルムに転写する。
【0014】本発明に用いる転写フィルムは、通常陶磁
器の絵付けに用いられるものを用いることができるが、
例えば、シリコ−ン、高級脂肪酸あるいはフッ素系化合
物等よりなる離型層を有する離型紙上に、陶磁器の上絵
付け用オ−バ−プリントラッカ−として用いる樹脂、
(例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂)を塗設し
て作製する。この場合転写フィルム上に顔料像を形成
後、水等に漬けて転写フィルムを離型紙より剥離して用
いる。あるいは、溶融転写用熱転写インクシ−ト用とし
て挙げた上記各種樹脂からなる薄層フィルムを直接用い
ることができる。転写フィルムとして適したフィルムの
厚さは、1〜30μm、好ましくは2〜20μm、特に
好ましくは3〜10μmである。
【0015】本発明の陶磁器上に作製する画像が多色の
カラ−画像の場合、同一の転写フィルム上に複数色の顔
料像を形成してもよし、あるいはそれぞれ別の転写フィ
ルム上に顔料像を作製し、一色ずつ陶磁器に接着、焼成
を繰り返すか、或いは転写フィルムを複数枚重ねて一度
に焼成することもできる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体例に基づいて更に詳しく
説明する。
【0017】実施例1 (溶融転写用熱転写インクシ−トの作製)バック面に熱
硬化アクリル樹脂からなる耐熱活性滑性層を設けた厚さ
6μm、幅95mmのポリエステルフィルムを支持体と
し、この支持体の耐熱滑層を設けた側と反対側の面に、
墨版用グラビアインクにて20mm長の検知マ−クと下記
組成の熱溶融性剥離層を100℃で溶融し塗布量1g/
m2となるように塗布した。 熱溶融性剥離層塗布液組成 カルナバワックス 19重量部 エチレン酢酸ビニル共重合体 1重量部 イソプロパノ−ル 60重量部 水 100重量部
【0018】次に下記熱溶融性インク層インク組成物を
65℃に保温してコロイドミルで一晩分散後、固形塗布
量が4g/m2となるようにホットラッカ−グラビアコ−
ト法により長さ170mmで面順次に塗布して溶融転写用
熱転写インクシ−トAを得た。 熱溶融性インク層形成用シアンインク組成物 絵付け用シアン顔料 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 キシレン 30重量部 イソプロパノ−ル 6重量部 熱溶融性インク層形成用イエロ−インク組成物 絵付け用イエロ−顔料 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 キシレン 30重量部 イソプロパノ−ル 6重量部 熱溶融性インク層形成用マゼンタインク組成物 絵付け用マゼンタ顔料 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 キシレン 30重量部 イソプロパノ−ル 6重量部
【0019】(転写フィルムの作製)表面をシリコ−ン
系樹脂で離型処理された坪量100gの離型紙上に、陶
磁器のアクリル系樹脂を主成分とするオバ−コ−トラッ
カ−を乾燥膜厚15μmとなるように塗布、乾燥して転
写紙Bを作製した。
【0020】(顔料像の転写及び焼成)スキャナ−で読
み取ったカラ−写真の画像をコンピュ−タ−でシアン、
イエロ−、マゼンタに色分解し、市販の溶融転写用の感
熱転写プリンタ−を用いて、上記の熱溶融性熱転写イン
クシ−トAから、転写紙Bへ、各色の顔料像を順次転写
した。顔料像の転写された転写紙Bを水に漬けて、離型
紙を剥離除去し、転写フィルムを陶磁器上に接着し、こ
れを800℃で焼成してカラ−の写真陶磁器を作製し
た。
【0021】この様にして作製したカラ−の写真陶磁器
は解像度の優れた鮮明なものであった。
【0022】実施例2 (溶融転写用熱転写インクシ−トの作製)バック面に熱
硬化アクリル樹脂からなる耐熱活性滑性層を設けた厚さ
6μmのポリエステルフィルムを支持体とし、この支持
体の耐熱滑層を設けた側と反対側の面に、墨版用グラビ
アインクにて20mm長の検知マ−クと下記組成の熱溶融
性インク層インク組成物を120℃で保温しコロイドミ
ルで一晩分散後、溶融状態で、ワイヤ−バ−を用いて固
形塗布量が4g/m2となるように面順次に塗布して溶融
転写用熱転写インクシ−トCを得た。 熱溶融性インク層形成用シアンインク組成物 絵付け用シアン顔料 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 熱溶融性インク層形成用イエロ−インク組成物 絵付け用イエロ−顔料 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 熱溶融性インク層形成用マゼンタインク組成物 絵付け用マゼンタ顔料 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部
【0023】(顔料像の転写及び焼成)スキャナ−で読
み取ったカラ−写真の画像をコンピュ−タ−でシアン、
イエロ−、マゼンタに色分解し、市販の溶融転写用の感
熱転写プリンタ−を用いて、上記の熱溶融性熱転写イン
クシ−トCから、実施例1で作製した転写紙Bへ、各色
の顔料像を順次転写した。顔料像の転写された転写紙B
を水に漬けて、離型紙を剥離除去し、転写フィルムを陶
磁器上に接着し、これを800℃で焼成してカラ−の写
真陶磁器を作製した。
【0024】この様にして作製したカラ−の写真陶磁器
は解像度の優れた鮮明なものであった。
【0025】
【発明の効果】本発明は、絵付け用顔料を含有する熱溶
融性インキ層を少なくとも一層有する熱転写インクシ−
トを用いて、熱転写プリンタ−により陶磁器用転写フィ
ルム上に画像情報に基ずいて顔料像を転写する工程と、
該陶磁器様転写フィルムを陶磁器上に接着する工程と、
該陶磁器を焼窯により焼成し、上記転写フィルムを蒸発
または焼却により除去するするとともに絵付け用顔料を
陶磁器表面に焼結する工程とを有することを特徴とする
写真陶磁器の製造方法であり、特に陶磁器上に顔料画像
を形成する方法として、溶融転写型感熱転写方式を用い
ているので、従来のリスフィルムを通して感光性ポリマ
−を露光現像処理した後顔料を付着させて形成する方法
に比べ、極めて短時間に且つ容易に顔料像を形成できる
ようになった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、 絵付け
用顔料を含有する熱溶融性インキ層を少なくとも一層有
する熱転写インクシ−トを用いて、熱転写プリンタ−に
より陶磁器用転写フィルム上に画像情報に基ずいて顔料
像を転写する工程と、該陶磁器用転写フィルムを陶磁器
上に接着する工程と、該陶磁器を焼成し、上記転写フィ
ルムを蒸発または焼却により除去するとともに絵付け用
顔料を陶磁器表面に焼結する工程とを有することを特徴
とする写真陶磁器の製造方法及び該方法より製造された
写真陶磁器により達成された。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明に用いる溶融転写用熱転写インクシ
−ト上に塗布される熱溶融性インク層と支持体との間
に、熱溶融性剥離層を設けることは好ましい。該熱溶融
性剥離層としては、上記熱溶融性インク層に用い得るワ
ックス類を用いることができ、さらに上記熱可塑性樹脂
を添加してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】本発明に用いる転写フィルムは、通常、吸
水性の紙支持体上に塗設された水可溶性の接着剤層を介
して塗布又はラミネートによって設けられるが、溶融転
写用熱転写インクシート用として挙げた上記各種樹脂か
らなる薄層フィルムを直接用いることもできる。該水可
溶性の接着剤としては、アラビアゴム、デキストリン、
デンプン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルア
ルコール、高分子量のポリエチレンオキサイドなどの水
溶性樹脂、あるいは水溶性基を有するシリコーン樹脂等
が用いられる。水可溶性の接着剤層の膜厚としては0.
1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmである。該転
写フィルムとしては、耐水性、耐熱性且つ上記熱溶融性
インクが付着し易く、更に焼成温度以下で分解燃焼ある
いは蒸発する樹脂が用いられる。例えば、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、酢酸ビニル系
樹脂が好ましく用いられる。該転写フィルムとして適し
たフィルムの膜厚は、1〜30μm、好ましく2〜20
μm、特に好ましくは4〜15μmである。水溶性の接
着剤層を介して紙支持体上に設けられた転写フィルム表
面に顔料像を形成後、水等に漬けて転写フィルムを離型
紙より剥離して用いる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】次に下記熱溶融性インク層インク組成物を
65℃に保温してコロイドミルで一晩分散後、固形塗布
量が4g/m2となるようにホットラッカ−グラビアコ−
ト法により長さ170mmで面順次に塗布して溶融転写用
熱転写インクシ−トAを得た。 熱溶融性インク層形成用シアンインク組成物 絵付け用シアン顔料(ツバメ印上絵具緑青) 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 キシレン 30重量部 イソプロパノ−ル 6重量部 熱溶融性インク層形成用イエロ−インク組成物 絵付け用イエロ−顔料(ツバメ印上絵具中黄) 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 キシレン 30重量部 イソプロパノ−ル 6重量部 熱溶融性インク層形成用マゼンタインク組成物 絵付け用マゼンタ顔料(ツバメ印上絵具ピンク) 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 キシレン 30重量部 イソプロパノ−ル 6重量部
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】(転写フィルムの作製)アラビヤゴムが
1.5g/m2塗設された坪量100gの紙支持体上に、
陶磁器用のメタクリル系樹脂を主成分とするオバーコー
トラッカー(プラスサイズLO−170:互応化学工業
株式会社製)を乾燥膜厚15μmとなるように塗布、乾
燥して転写紙Bを作製した。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】(顔料像の転写及び焼成)スキャナ−で読
み取ったカラ−写真の画像をコンピュ−タ−でシアン、
イエロ−、マゼンタに色分解し、市販の溶融転写用の感
熱転写プリンタ−を用いて、上記の熱溶融性熱転写イン
クシ−トAから、転写紙Bへ、各色の顔料像を順次転写
した。顔料像の転写された転写紙Bを水に漬けて、紙支
持体を剥離除去し、転写フィルムを白タイル上に接着
し、これを800℃で焼成してカラ−の写真陶磁器を作
製した。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実施例2 (溶融転写用熱転写インクシ−トの作製)バック面に熱
硬化アクリル樹脂からなる耐熱活性滑性層を設けた厚さ
6μmのポリエステルフィルムを支持体とし、この支持
体の耐熱滑層を設けた側と反対側の面に、墨版用グラビ
アインクにて20mm長の検知マ−クと下記組成の熱溶融
性インク層インク組成物を120℃で保温しコロイドミ
ルで一晩分散後、溶融状態で、ワイヤ−バ−を用いて固
形塗布量が4g/m2となるように面順次に塗布して溶融
転写用熱転写インクシ−トCを得た。 熱溶融性インク層形成用シアンインク組成物 絵付け用シアン顔料(ツバメ印上絵具緑青) 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 熱溶融性インク層形成用イエロ−インク組成物 絵付け用イエロ−顔料(ツバメ印上絵具中黄) 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部 熱溶融性インク層形成用マゼンタインク組成物 絵付け用マゼンタ顔料(ツバメ印上絵具上円子) 60重量部 パラフィンワックス 135 融点58℃(日本製蝋製) 18重量部 エチレン−アクリレ−ト共重合体 4重量部 カルナバワックス 18重量部
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】(顔料像の転写及び焼成)スキャナ−で読
み取ったカラ−写真の画像をコンピュ−タ−でシアン、
イエロ−、マゼンタに色分解し、市販の溶融転写用の感
熱転写プリンタ−を用いて、上記の熱溶融性熱転写イン
クシ−トCから、実施例1で作製した転写紙Bへ、各色
の顔料像を順次転写した。顔料像の転写された転写紙B
を水に漬けて、紙支持体を剥離除去し、転写フィルムを
白タイル上に接着し、これを800℃で焼成してカラ−
の写真陶磁器を作製した。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【発明の効果】本発明は、絵付け用顔料を含有する熱溶
融性インキ層を少なくとも一層有する熱転写インクシ−
トを用いて、熱転写プリンタ−により陶磁器用転写フィ
ルム上に画像情報に基ずいて顔料像を転写する工程と、
該陶磁器用転写フィルムを陶磁器上に接着する工程と、
該陶磁器を焼成し、上記転写フィルムを蒸発または焼却
により除去するするとともに絵付け用顔料を陶磁器表面
に焼結する工程とを有することを特徴とする写真陶磁器
の製造方法であり、特に陶磁器上に顔料画像を形成する
方法として、溶融転写型感熱転写方式を用いているの
で、従来のリスフィルムを通して感光性ポリマ−を露光
現像処理した後顔料を付着させて形成する方法に比べ、
極めて短時間に且つ容易に顔料像を形成できるようにな
った。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絵付け用顔料を含有する熱溶融性インキ
    層を少なくとも一層有する熱転写インクシ−トを用い
    て、熱転写プリンタ−により陶磁器用転写フィルム上に
    画像情報に基ずいて顔料像を転写する工程と、該陶磁器
    様転写フィルムを陶磁器上に接着する工程と、該陶磁器
    を焼窯により焼成し、上記転写フィルムを蒸発または焼
    却により除去するとともに絵付け用顔料を陶磁器表面に
    焼結する工程とを有することを特徴とする写真陶磁器の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 互いに色相の異なる複数種の絵付け用顔
    料を含有する熱溶融性インキ層を面順次に少なくとも2
    層有する熱転写インクシ−トを用いて、熱転写プリンタ
    −により陶磁器用転写フィルム上にカラ−画像情報に基
    ずいて顔料像を転写する工程と、該陶磁器様転写フィル
    ムを陶磁器上に接着する工程と、該陶磁器を焼窯により
    焼成し、上記転写フィルムを蒸発または焼却により除去
    するとともに絵付け用顔料を陶磁器表面に焼結する工程
    とを有することを特徴とする写真陶磁器の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2において、熱転写インク
    シ−トの支持体と熱溶融性インク層の間に熱溶融性剥離
    層を有することを特徴とする写真陶磁器の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の写真陶磁器の製造方法
    により製造された写真陶磁器。
  5. 【請求項5】 絵付け用顔料を含有する熱溶融性インキ
    層を有する熱転写プリンター用の熱転写インクシート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6861096B2 (en) 2000-05-15 2005-03-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for producing a ceramic body decorated with an inorganic pigment
WO2012121446A1 (ko) * 2011-03-04 2012-09-13 Park Seung-Bok 세라믹 장신구 제작방법 및 세라믹 장신구

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