JPH0616592B2 - Ｆｄｍモデム - Google Patents

Ｆｄｍモデム

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JPH0616592B2
JPH0616592B2 JP60289966A JP28996685A JPH0616592B2 JP H0616592 B2 JPH0616592 B2 JP H0616592B2 JP 60289966 A JP60289966 A JP 60289966A JP 28996685 A JP28996685 A JP 28996685A JP H0616592 B2 JPH0616592 B2 JP H0616592B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔目次〕 概要 産業上の利用分野 従来の技術 発明が解決しようとする問題点 問題点を解決するための手段（第１図） 作用 実施例 (a)一実施例の説明（第２図、第３図） (b)他の実施例の説明 発明の効果 〔概要〕 送信チャネル（帯域）と受信チャネル（帯域）とが分離
された周波数分割多重（ＦＤＭ）伝送方式に用いられる
ＦＤＭモデムにおいて、エコーキャンセル技術を用いて
受信信号から所定の受信チャネルの信号を抽出するよう
にして、送信チャネルと受信チャネル分離用フィルタを
削除できるようにしたものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、プロセッサを用いて、受信信号から送信帯域
成分を除去し、受信帯域成分の信号を抽出するようにし
たＦＤＭモデムに関する。
電話回線を利用したデータ伝送方式として、広くＦＤＭ
伝送方式が用いられている。ＦＤＭ伝送方式は、第４図
(A)に示す如く，回線の周波数帯域（電話回線では０．
３〜３．４KHz）を２分割し，一方を送信帯域（チャネ
ル），他方を受信帯域（チャネル）として利用し、全二
重のデータ伝送を行なうものである。
この回線はアナログ回線であるから，回線の両端に伝送
装置としてＦＤＭモデムが用いられる。
〔従来の技術〕
従来のＦＤＭモデムは、第４図に示す如く，変調部１０
と復調部１１とから成るプロセッサ１と，プロセッサ１
の変調部１０の送信信号をＤ／Ａ（デージタル／アナロ
グ）変換したアナログの送信信号を出力するＤ／Ａコン
バータ２ａと，アナログ送信信号の送信帯域外の信号を
カットする送信フィルタ３と，送信フィルタ３の帯域制
限された送信信号を伝送路に送出し、伝送路からの受信
信号を受ける２線−４線ハイブリッド回路５と，ハイブ
リッド回路５からの受信信号の受信帯域外の信号をカッ
トする受信フィルタ４と，受信フィルタ４で帯域制限さ
れた受信信号をＡ／Ｄ（アナログ／デジタル）変換し
て，受信デジタル信号を出力するＡ／Ｄコンバータ２ｂ
とを有していた。
この従来のＦＤＭモデムにおいては、送信データを変調
部１０で第１の搬送波で変調して送信信号を作成し、Ｄ
／Ａコンバータ２ａを介し送信フィルタ３で送信帯域制
限してハイブリッド回路５から伝送路に送信するととも
に，伝送路からの受信信号はハイブリッド回路５を介し
受信フィルタ４で受信帯域制限し，Ａ／Ｄコンバータ２
ｂを介し復調部１１に入力し、第１の搬送波と周波数の
異なる第２の搬送波で復調し，受信データを得るもので
ある。即ち，送信信号の送信帯域外の信号を送信フィル
タ３でカットして伝送路に送信し、一方，伝送路からの
受信帯域外の信号は受信フィルタ４でカットして受信帯
域内の受信信号を抽出して受信データの復調を可能とし
ていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来のＦＤＭモデムにおいて
は、送信フィルタ３と受信フィルタ４との帯域分離フィ
ルタを設けることによって受信帯域の信号成分のみの抽
出し，受信が可能となるものであり、この送信フィルタ
３と受信フィルタ４が必須のものとなっていた。
この帯域分離フィルタは、通過帯域が狭く且つ損失の小
のものを必要とするため，メカニカルフィルタ等の高価
なフィルタを用いる必要があり、装置価格の高価格化を
招き，コストダウンが困難であるという問題があった。
この問題を解決するため、特開昭５８−１７９０３５号
公報、特開昭５５−８２５５１号公報等に示されるよう
に、エコーキャンセル技術を用いて、帯域分離フィルタ
を除去することが開示されている。
しかしながら、これらはディスクリート回路で構成され
ており、構成が複雑となるという問題がある他に、復調
データの判定前出力と判定後出力との差である等化残信
号により、エコーキャンセル生成特性を補正しているの
で、等化残信号に含まれる送信帯域信号と受信帯域の誤
差信号とにより、特性補正がされてしまい、本来のエコ
ーキャンセル後に残った送信帯域信号による補正がなさ
れず、作成されるエコーキャンセル信号が、送信信号の
エコー成分を反映しなくなるという問題もあった。
従って、本発明は、構成が簡単で、しかも送信信号のエ
コー成分を反映するようなエコーキャンセル生成特性に
補正することができるＦＤＭモデルを提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
第１図は本発明の原理説明図である。
第１図(A)中，第４図で示したものと同一のものは同一
の記号で示してあり、６はエコーキャンセル信号発生部
であり，変調部１０の送信信号から伝送路の特性に従っ
てエコーキャンセル信号を発生するもの，２ＣはＤ／Ａ
コンバータであり，エコーキャンセル信号をアナログ信
号に変換するもの，７は合成部であり，ハイブリッド回
路５からの受信信号からエコーキャンセル信号を合成し
て差し引き，合成信号を出力するもの，８はバンドパス
フィルタ部であり，Ａ／Ｄ変換された合成信号から送信
帯域成分を抽出し，エコーキャンセル部６の伝送路特性
を補正するものである。
即ち、本発明は、送信データを変調して所定の送信帯域
の送信信号を作成し、ハイブリッド回路を介して伝送路
に送信するとともに、該送信信号からエコーキャンセル
信号を作成し、該ハイブリッド回路を介する該伝送路か
らの受信信号から該エコーキャンセル信号を差引いて、
合成信号を作成し、合成信号から送信データを復調する
ＦＤＭモデムにおいて、該送信信号の作成と、該エコー
キャンセル信号の作成と、該合成信号からの送信データ
の復調を行うプロセッサ１ａ、１ｂと、該プロセッサ１
ａ、１ｂの送信信号をアナログ信号に変換して、該ハイ
ブリッド回路５に出力する第１のＤ／Ａ変換部２ａと、
該プロセッサ１ａ、１ｂのエコーキャンセル信号をアナ
ログ信号に変換する第２のＤ／Ａ変換部２ｃと、該伝送
路から受信信号から該第２のＡ／Ｄ変換部２ｃのエコー
キャンセル信号を差引いて、該合成信号を発生する合成
部７と、該合成部７の出力をデジタル信号に変換して、
該プロセッサ１ａ、１ｂに入力するＡ／Ｄ変換部２ｂと
を設け、該プロセッサ１ａ、１ｂが、該合成信号から該
送信帯域成分を抽出して、該エコーキャンセル信号の作
成特性を補正することを特徴としている。
〔作用〕
本発明は、送信信号の作成と、該エコーキャンセル信号
の作成と、該合成信号からの送信データの復調を行うプ
ロセッサ１ａ、１ｂを設け、ＦＤＭモデムの機能の殆ど
を、プロセッサにより実現し、構成を簡単にして、帯域
分離フィルタを不要にした。
又、受信信号からエコーキャンセル信号を差引き、合成
信号を作成する過程では、受信信号が、復調前のため、
様々な周波数成分を含んでおり、プロセッサの処理とす
ると、負担が大きくなり、実時間処理も難しくなるた
め、アナログ回路で実現し、プロセッサの負担を軽減
し、実時間動作を可能とした。
更に、合成信号から送信帯域成分を抽出して、エコーキ
ャンセル信号の作成特性を補正するようにして、エコー
キャンセル後の合成信号の送信帯域成分で特性補正する
適応制御を行い、精度の高いエコー成分の作成を可能と
し、受信信号から送信信号のエコー成分を完全に除去で
きるようにした。
〔実施例〕
(a) 一実施例の説明 第２図は本発明の一実施例説明図，第３図は第２図にお
けるエコーキャンセル発生部の説明図である。
第２図中，第１図及び第２図で示したものと同一のもの
は同一の記号で示してあり，１ａはマイクロプロセッサ
（以下ＭＰＵと略す）であり、送信データを変調して送
信信号を作成する変調部10の機能を実行するとともに，
全体の制御を行なうもの，１ｂはデジタルシグナルプロ
セッサ（以下ＤＳＰと称す）であり，ＭＰＵ１ａの送信
信号からエコーキャンセル信号を発生するエコーキャン
セル信号発生部６と，バンドパスフィルタ８と，復調部
１１の動作をプログラムの実行によって行なうものであ
る。
９ａ，９ｂ，９ｃは各々回線フィルタであり，入力を電
話回線の帯域（０．３〜３．４KHz）に制限するもの，
１１ａは復調器であり，第２の搬送波でＡ／Ｄコンバー
タ２ｂの出力受信信号を復調するもの，１１ｂはロール
オフフィルタであり，高周波成分をカットし、波形操作
するもの，１１ｃは自動等化器であり、トランスバーサ
ル型等化器の構成を有し、符号間干渉を除去して受信デ
ータを得るものである。
又，第３図において，６０ａ〜６０ｎは各々タップであ
り，変調部１０からの送信信号を各々遅延するもの，６
１ａ〜６１ｎは係数乗算部であり，電送路の応答特性に
従うタップ係数を各タップ６０ａ〜６０ｎの出力に乗算
して出力するものであり，バンドパスフィルタ８の出力
とタップ出力とを乗算して相関を得る乗算器Ｍ１と，時
間的に１つ前のタップ係数を出力する遅延タップＤ１
と，１つ前のタップ係数と乗算器Ｍ１の出力とを加算す
る加算器Ａ１と，加算器Ａ１の出力をタップ係数として
タップ出力に乗算する乗算器Ｍ２とを有している。
６２は加算部であり、各係数乗算部６１ａ〜６１ｎの出
力を加算し、エコーキャンセル信号を発生するものであ
る。従って、第３図のエコーキャンセル信号発生部６
は、トランスバーサル型可変フィルタで構成され、送信
信号に対し伝送路特性をタップ係数の形で乗算し，これ
らを加算してエコーキャンセル信号を発生するととも
に，誤差信号をバンドパスフィルタ８の出力によって得
て，タップ係数（即ち伝送路特性）を補正するものであ
る。
この実施例の動作を説明すると，ＭＰＵ１ａは送信デー
タが与えられると，変調部１０で送信搬送波で変調し、
Ｄ／Ａコンバータ２ａに出力してアナログの送信信号を
得る。アナログの送信信号は回線フィルタ９ａに電話回
線の帯域内に制限され，ハイブリッド回線５を介し２線
伝送路に送信される。
一方，ＭＰＵ１ａの変調部１０の出力はＤＳＰ１ｂのエ
コーキャンセル信号発生部６に与えられ，エコーキャン
セル信号発生部６は係る変調部１０の出力から伝送路特
性に従ってエコーキャンセル信号を発生する。このエコ
ーキャンセル信号はＭＰＵ１ａを介しＤ／Ａコンバータ
２ｃでアナログのエコーキャンセル信号に変換され，回
線フィルタ９ｃを介し合成部７に入力する。
伝送路からの受信信号はハイブリッド回路５を介し合成
部７に入力し、受信信号からエコーキャンセル信号を差
し引いて，受信信号中の送信信号成分を除去して出力す
る。
この送信信号成分の除去された受信信号（合成信号）は
回線フィルタ９ｂによって帯域制限され，Ａ／Ｄコンバ
ータ２ｂによりデジタル受信信号に変換され，ＭＰＵ１
ａに入力する。
ＭＰＵ１ａはこのデジタル受信信号をＤＳＰ１ｂに出力
し，ＤＳＰ１ｂでは，これをバンドパスフィルタ８と復
調部１１に入力する。復調部１１では，復調器１１ａが
受信搬送波で復調し，ロールオフフィルタ１１ｂで波形
操作後，自動等化器１１ｃで符号間干渉を除去して受信
データを得る。この受信データはＤＳＰ１ｂからＭＰＵ
１ａに与えられ，ＭＰＵ１ａから出力される。
これとともに，バンドパスフィルタ８はデジタル受信信
号から送信帯域の成分を抽出し，誤差信号としてエコー
キャンセル信号発生部６に入力し、伝送路特性を補正す
る。
このようにして，受信信号中の送信信号成分をエコーキ
ャンセル信号によって除去し，受信帯域内の信号を得る
ことができる。
この実施例では，ＭＰＵ１ａが変調部１０の機能とデジ
タル信号の入出力制御を行ない、ＤＳＰ１ｂがエコーキ
ャンセル発生機能と復調機能を行なっているので、変復
調及びエコーキャンセル信号発生をプログラムの実行に
よって実現でき，ハードウェアを大幅に簡単化できる。
(b) 他の実施例の説明 上述の実施例では，ＭＰＵ１ａとＤＳＰ１ｂの２つのプ
ロセッサによって，変復調及びエコーキャンセル信号の
発生を行なっているが，これを１つのプロッサによって
行なってもよく，又エコーキャンセル信号の発生をＭＰ
Ｕ１ａが行なってもよい。
更に，構成の容易化のためプロセッサを用いているが，
図の各ブロックをディスクリートなハードウェアで実行
してもよい。
以上本発明を実施例により説明したが，本発明は本発明
の主旨に従い種々の変形が可能であり，本発明からこれ
らを排除するものではない。
〔発明の効果〕
以上説明した様に、本発明によれば、次の効果を奏す
る。
送信信号の作成と、該エコーキャンセル信号の作成
と、該合成信号からの受信データの復調を行うプロセッ
サ１ａ、１ｂを設けて、ＦＤＭモデムの機能の殆どを、
プロセッサにより実現したので、構成を簡単にして、高
価な帯域分離フィルタを不要にした。
又、受信信号からエコーキャンセル信号を差引き、合
成信号を作成する過程では、受信信号が、復調前のた
め、様々な周波数成分を含んでおり、プロセッサの処理
とすると、負担が大きくなり、実時間処理も難しくなる
ため、アナログ回路で実現し、プロセッサの負担を軽減
し、実時間動作を可能とした。
更に、合成信号から送信帯域成分を抽出して、エコー
キャンセル信号の作成特性を補正するようにして、エコ
ーキャンセル後の合成信号の送信帯域成分で特性補正す
る適応制御を行い、精度の高いエコー成分の作成を可能
とし、受信信号から送信信号のエコー成分を完全に除去
できるようにした。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の原理説明図， 第２図は本発明の一実施例説明図， 第３図は第２図の要部説明図， 第４図は従来技術の説明図である。 図中，５……ハイブリッド回路， ６……エコーキャンセル信号発生部， ７……合成部， ８……バンドパスフィルタ， １０……変調部， １１……復調部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】送信データを変調して所定の送信帯域の送
    信信号を作成し、ハイブリッド回路を介して伝送路に送
    信するとともに、該送信信号からエコーキャンセル信号
    を作成し、該ハイブリッド回路を介する該伝送路からの
    受信信号から該エコーキャンセル信号を差引いて、合成
    信号を作成し、合成信号から受信データを復調するＦＤ
    Ｍモデムにおいて、 該送信信号の作成と、該エコーキャンセル信号の作成
    と、該合成信号からの受信データの復調を行うプロセッ
    サと、 該プロセッサの送信信号をアナログ信号に変換して、該
    ハイブリッド回路に出力する第１のＤ／Ａ変換部と、 該プロセッサのエコーキャンセル信号をアナログ信号に
    変換する第２のＤ／Ａ変換部と、 該伝送路からの受信信号から該第２のＡ／Ｄ変換部のエ
    コーキャンセル信号を差引いて、該合成信号を発生する
    合成部と、 該合成部の出力をデジタル信号に変換して、該プロセッ
    サに入力するＡ／Ｄ変換部とを設け、 該プロセッサが、該合成信号から該送信帯域成分を抽出
    して、該エコーキャンセル信号の作成特性を補正するこ
    とを 特徴とするＦＤＭモデム。
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