JPH06165471A - 可動マグネット形リニア直流モータ - Google Patents

可動マグネット形リニア直流モータ

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JPH06165471A
JPH06165471A JP30708492A JP30708492A JPH06165471A JP H06165471 A JPH06165471 A JP H06165471A JP 30708492 A JP30708492 A JP 30708492A JP 30708492 A JP30708492 A JP 30708492A JP H06165471 A JPH06165471 A JP H06165471A
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Manabu Shiraki
白木  学
Masayuki Fujiwara
正之 藤原
Takashi Kamio
尚 神尾
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Seikosha KK
Shicoh Engineering Co Ltd
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Seikosha KK
Shicoh Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動子の重量を軽減して負荷負担を軽くする
ことで推力向上を図ると共に滑らかな推力リップル特性
を得る。 【構成】 分割移動子3A,3Bはその界磁マグネット
6A,6Bが互いに他の分割移動子の界磁マグネットか
らそれぞれ略(1+1/8)λ幅の距離だけ移動子の移
動方向に位相をずらせて配置形成し、分割マグネットヨ
ーク8A,8Bよりも比重の軽い材質で形成した分割移
動子位置決め部材12にて、2以上の分割移動子3A,
3Bを一体化して移動する移動子3に形成することで上
記分割マグネットヨーク8A,8B間に界磁マグネット
6を設けない部分を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動子の重量を軽減し
て負荷負担を軽くすることで推力向上を図ると共に滑ら
かな推力リップル特性を得ることができるようにした可
動マグネット形リニア直流モータに関する。
【0002】
【従来技術】図4は、従来の多極多相型の可動マグネッ
ト形リニア直流ブラシレスモータ1−1で、これについ
て以下に説明する。この可動マグネット形リニア直流ブ
ラシレスモータ1−1は、図示しない直動案内レールに
コアレスステータ電機子2を配置し、上記直動案内レー
ルに沿って移動子3−1が直線移動するように構成され
ている。
【0003】図示しない直動案内レールは、固定側のス
テータヨークを兼ねるために磁性体でできたものを用い
ており、その直動案内レール面に適宜な手段を用いて、
図示しない導電プリント配線パターンを形成した長板状
のプリント配線基板4を配置する。
【0004】磁性体でできたものでない直動案内レール
を用いる場合には、磁性体板を介して、上記プリント配
線基板4を配置する。プリント配線基板4には、移動子
3−1の長手方向に沿って空心型の電機子コイル5群を
それぞれ略λ(但し、λ=T+T/8。Tは界磁マグネ
ット6−1の一磁極の幅)ピッチの等間隔配置で、互い
に重ならないように隣接配置してコアレス構造のコアレ
スステータ電機子2を形成する。
【0005】電機子コイル5について説明すると、この
例における電機子コイル5は、矩形枠状の空心型のもの
となるように導線を多数ターン巻回して形成されたもの
であるが、プリント手段、めっき手段あるいはエッチン
グ手段を用いたシートコイル等にて形成したものでも良
い。
【0006】かかる空心型の電機子コイル5群による
と、効率及び性能の良好なリニア往復180度通電方式
を採用することができるように、移動子3−1の走行方
向と直交する方向に延びた推力の発生に寄与する2つの
有効導体部5aと5aとの開角を、後記する界磁マグネ
ット6−1の移動子3−1の走行方向におけるN極、S
極の一磁極幅Tの開角となるように巻線形成する。
【0007】尚、電機子コイル5において、移動子3−
1の移動方向と平行な2つの導体部5bは、推力の発生
にあまり寄与しない導体部となっている。
【0008】また電機子コイル5は、上記推力の発生に
あまり寄与しない2つの導体部5bと導体部5bの外側
までの長さが、界磁マグネット6−1のその方向の幅よ
りも少し短い長さのものに形成する。
【0009】プリント配線基板4には、電機子コイル5
群及び界磁マグネット6の磁極状態に応じて電機子コイ
ル5群の通電の切り換えを行うための位置検知用として
のホール素子等の磁極判別素子7を配置し、電機子コイ
ル5および磁極判別素子7に電源を供給すると共に、出
力信号を得るための図示しない導電配線パターンを形成
する。
【0010】上記磁極判別素子7としては、ホールI
C、ホール素子、磁気抵抗素子等の適宜な磁電変換素子
を用いればよい。
【0011】磁極判別素子7群は、それぞれ電機子コイ
ル5の発生推力に寄与する導体部5aと該導体部5aと
直交して形成された推力の発生にあまり寄与しない導体
部5bとが交叉する導体部延長線上の界磁マグネット6
−1と対向する上記プリント配線基板4面位置に配設
し、上記界磁マグネット6−1のN極,S極の磁極を検
出することができるようにする。
【0012】磁極判別素子7からの、上記界磁マグネッ
ト6−1のN極,S極の磁極に応じた出力信号に基づい
て図示しない通電制御回路内のドライバーが作動して所
定方向の推力が発生するように上記電機子コイル5群に
適宜方向の通電を行う。
【0013】移動子3−1は、長板状のマグネットヨ−
ク8−1の下部内面の、上記コアレスステータ電機子2
と対向する面に空隙を介して界磁マグネット6−1を設
けて、ステータ電機子2と相対的移動するように構成し
てある。
【0014】マグネットヨーク8−1の下部内面には、
上記移動子3−1の移動方向に沿って隣り配置の磁極が
異極となるようにT幅に形成したN極,S極の磁極をP
(Pは2以上の整数)個等間隔に隣接配置して形成した
10極の界磁マグネット6−1を接着剤などの適宜な手
段を用いて固設する。
【0015】以上のような構成からなる可動マグネット
形リニア直流ブラシレスモータ1−1では、移動子3−
1が移動した場合に得られる推力(トルク)リップル
は、図5に示すように得られる。
【0016】図5を参照して更に説明すると、電機子コ
イル5群は互いに略λ(T+T/8)ピッチの、等間隔
配置に配置したコアレスステータ電機子2を形成し、界
磁マグネット6−1の5極のみを取り上げるものとする
と、界磁マグネット6−1がコアレスステータ電機子2
と相対的移動した場合、上記λの範囲における推力リッ
プル曲線9−1は、図5に示すように推力リップルの粗
いものとなって現れる。
【0017】この種の可動マグネット形リニア直流ブラ
シレスモータ1−1は、コアレス構造で、しかも多相の
構造となっているため、リニアパルスモータや有鉄心形
リニア直流モータに比較して滑らかな推力リップル特性
を持つものとして高度精密測定器などに採用されてい
る。
【0018】ここに、半導体製造装置などの更に高精度
の要求される装置において使用される可動マグネット形
リニア直流モータでは、更に滑らかな推力リップル特性
が要求される。
【0019】そこで本発明者は、上記した可動マグネッ
ト形リニア直流ブラシレスモータ1−1にわずかな設計
変更を施すのみで、従来のものに比較して推力リップル
数を2倍にし、1/2倍に推力リップルを押さえて極め
て滑らかに移動8を走行できるように構成すると共に、
合成推力特性をも向上させることを可能にした図6に示
す可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ1−2
を既に提案しているので、以下にこれについて図6以下
を参照して説明する。
【0020】この可動マグネット形リニア直流ブラシレ
スモータ1−2では、上記可動マグネット形リニア直流
ブラシレスモータ1−1同様に推力に寄与する導体部5
aと5aの開角幅を界磁マグネット6−1の一磁極幅T
と同じ幅に形成した電機子コイル5を略λ(但し、λ=
T+T/8)幅ピッチで配設したコアレスステータ電機
子2及び上記条件と同じ条件位置に配設した磁極判別素
子7を固定側に持ち、後記する界磁マグネット6と相対
的移動する位置に配設している点は、上記可動マグネッ
ト形リニア直流ブラシレスモータ1−1と同様で、異な
る点は界磁マグネット6を持つ移動子3−2の構成にあ
る。
【0021】移動子3−2は、上記マグネットヨーク8
−1同様の長板状のマグネットヨーク8−2の内部下面
に、2組の界磁マグネット6A,6Bが、略々(1+1
/8)λ幅(但し、λ=T+T/8)の距離だけ移動子
3−2の移動方向に位相をずらせて配置形成してある。
【0022】2組の界磁マグネット6A,6Bは、隣接
する磁極が異極となるように略々T幅の磁極のN極,S
極の磁極を隣接配置して形成した5極の長板状のもので
あり、上記の通りこれらが(1+1/8)λの間隔をお
いて並べてある。
【0023】このように界磁マグネット6を2組の界磁
マグネット6Aと6Bに分けており、かつ界磁マグネッ
ト6−1,6のN極,S極の一磁極の幅をT幅に形成し
ているため、移動子3−1,3−2の移動方向における
N極,S極の一磁極の幅Tを30mmとした場合、図4
の可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ1−1
の場合は、図7に示すように界磁マグネット6−1はそ
の長手方向の長さは300mmで済むのに対して、この
可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ1−2の
場合の界磁マグネット6の場合には、2つの界磁マグネ
ット6Aと6B間を上記条件:(1+1/8)λの幅だ
け離して配設することになるので、(1+1/8)λの
幅だけ、すなわち図8に示すように35mm長い335
mmのものになる。
【0024】尚、界磁マグネット6−1,6ともこれを
固着したマグネットヨーク8−1,8−2は、その外側
の端部を界磁マグネット6−1,6−2よりも+αだけ
長めに形成する。
【0025】マグネットヨーク8の下面には、2組の界
磁マグネット6Aと6Bの間隙に、樹脂、接着剤、銅、
アルミニウム等の非磁性体からなる界磁マグネット位置
決め部材11が設けてある。
【0026】以上のような2組の界磁マグネット6Aと
6Bから構成された界磁マグネット6を持つ移動子3−
2と磁極判別素子7群及び電機子コイル5群からなるコ
アレスステータ電機子2との展開図は、図9に示すよう
に現すことができる。
【0027】尚、磁極判別素子7としては、4端子ホー
ル素子を用いるものとし、2つの電源端子及び2つの出
力端子は、図示しない制御回路に接続する。
【0028】制御回路の電源が閉成され、可動マグネッ
ト形リニア直流ブラシレスモータ1を動作可能な状態に
しておくと、界磁マグネット6A,6BのN極,S極の
磁極を検出している磁極判別素子7からの出力に基づい
て、当該界磁マグネット6A,6Bと対向している電機
子コイル5には、所定方向の通電がなされ、所定方向の
推力を得て移動子3は、図示しないエンコーダと制御回
路からの信号に制御されて所定方向に走り出す。
【0029】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモ
ータ1−2の場合、2組の5極の界磁マグネット6Aと
6Bを略々(1+1/8)λ幅(但し、λ=T+T/
8)の距離だけ移動子3の移動方向に位相をずらせて配
置形成した界磁マグネット6を用いているため、移動子
3−2が移動した場合に得られる推力(トルク)リップ
ルは、図10に示すように得られる。
【0030】図10を参照して更に説明すると、いま電
機子コイル5群は互いにλ(T+T/8)ピッチの、等
間隔配置に配置してコアレスステータ電機子2を形成
し、5極の界磁マグネット6A,6Bそれぞれがコアレ
スステータ電機子2と相対的移動した場合、上記λの範
囲における5極の界磁マグネット6A,6Bそれぞれに
よって得られる推力リップル曲線9A,9Bは、図10
に示すように互いに(1+1/8)λだけ位相がずれて
得られる。2つの推力リップル曲線9A,9Bによれ
ば、従来以前の可動マグネット形リニア直流ブラシレス
モータ1−1によって得られる図5に示す推力リップル
曲線9−1に比較して2倍のリップル数が得られるの
で、2つの推力リップル曲線9A,9Bが合成された推
力リップル曲線は、従来の図5に示す推力リップル曲線
9−1に比較して1/2の滑らかな推力リップル特性に
なり、極めて滑らかな推力リップル特性の可動マグネッ
ト形リニア直流ブラシレスモータ1−2を得ることがで
きる。
【0031】また従来の可動マグネット形リニア直流ブ
ラシレスモータ1−1によって得られる図5に示す推力
リップル曲線9−1に比較して2倍のリップル数が得ら
れるので、2つの推力リップル曲線9A,9Bが合成さ
れた合成推力曲線10も図10に示すように、高い推力
レベルとなるためより大きな推力を得ることのできる可
動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ1−2を得
ることができる。
【0032】以上のように改良された可動マグネット形
リニア直流ブラシレスモータ1−2は、非常に有用なも
のである。
【0033】
【従来技術の欠点】しかしながら、当該可動マグネット
形リニア直流ブラシレスモータ1−2の性能を更に向上
させるためなどの理由で、もしも界磁マグネット6の種
類を変えた場合には、その種類によっては、その界磁マ
グネット6の重量もさることながら、その界磁マグネッ
ト6の磁路を十分に閉じるために厚みのある重量の重い
マグネットヨーク8−2を用いる必要が生じ、負荷負担
の大きな可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ
1−2になる欠点がある。
【0034】またマグネットヨーク8−2は、上記した
理由から上記マグネットヨーク8−1よりも略(1+1
/8)λ幅だけ長いものに形成しなければならないた
め、その長さ幅分だけ重量の重いマグネットヨーク8−
2を用いなければならず、ますます負荷負担の大きな可
動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ1−2にな
る欠点を持つ。
【0035】
【発明の目的】本発明の目的は、上記した可動マグネッ
ト形リニア直流ブラシレスモータ1−2の特徴を殺すこ
となく、当該リニア直流ブラシレスモータ1−2の移動
子3−2の負荷負担を軽くすること、及び2つのマグネ
ット6Aと6Bの位置決めを容易にして、より性能の良
い可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータを得る
ことにある。
【0036】
【目的を達成するための手段】かかる本発明の目的は、
コアレスステータ電機子はそれぞれλ(但し、λ=T+
T/8。Tは界磁マグネットの一磁極の幅)ピッチの等
間隔配置で形成した電機子コイル群で形成し、上記移動
子のマグネットヨークを分割形成し、該分割マグネット
ヨークそれぞれに隣接する磁極が異極となるようにT幅
の等しい幅で着磁されたN極,S極の磁極をP個(Pは
2以上の整数)有する界磁マグネットを設けて分割移動
子を構成し、当該分割移動子はその界磁マグネットが互
いに他の分割移動子の界磁マグネットからそれぞれ(1
+1/8)λ幅の距離だけ移動子の移動方向に位相をず
らせて配置形成し、上記分割移動子の分割マグネットヨ
ークよりも比重の軽い材質からなり2以上の分割移動子
を連結し一体的に移動可能にする分割移動子位置決め部
材を界磁マグネット間の間隙に設けることで達成でき
る。
【0037】
【発明の作用】2組の5極の界磁マグネット6Aと6B
を略々(1+1/8)λ幅(但し、λ=T+T/8)の
距離だけ移動子3の移動方向に位相をずらせて配置形成
した界磁マグネット6を用いているため、移動子3が移
動した場合に得られる推力(トルク)リップルは、図1
0に示すように得られ、5極の界磁マグネット6A,6
Bそれぞれがコアレスステータ電機子2と相対的移動し
た場合、上記λの範囲における5極の界磁マグネット6
A,6Bそれぞれによって得られる推力リップル曲線9
A,9Bのように互いに略(1+1/8)λ位相がず
れ、極めて滑らかな推力リップル特性が得られるのみな
らず、2つの推力リップル曲線9A,9Bが合成された
合成推力曲線10も高い推力レベルとなるため、より大
きな推力を得ることのできる可動マグネット形リニア直
流ブラシレスモータ1となる。
【0038】また移動子3は、2つの分割移動子3Aと
3Bとを離して配設しており、その離れた部分には、マ
グネットヨーク及び界磁マグネットが存在しないため、
移動子3の重量を軽くでき、負荷負担の小さな可動マグ
ネット形リニア直流ブラシレスモータ1となる。
【0039】
【実施例】図1は本発明の一実施例としての可動マグネ
ット形リニア直流ブラシレスモータ1の主要部を表す斜
視図で、図2は同可動マグネット形リニア直流ブラシレ
スモータ1の移動子3の主要部を表す分解斜視図で、図
3は図2の移動子3の側面図である。
【0040】本発明の可動マグネット形リニア直流ブラ
シレスモータ1は、上記従来の可動マグネット形リニア
直流ブラシレスモータ1−1,1−2と異なるのは移動
子3の部分のみである。
【0041】本発明の可動マグネット形リニア直流ブラ
シレスモータ1は、上記従来の可動マグネット形リニア
直流ブラシレスモータ1−2の移動子3−2同様に移動
子3の移動方向における長さと同じ長さのものとなる。
【0042】しかしながら、可動マグネット形リニア直
流ブラシレスモータ1の移動子3が持つマグネットヨー
ク8(分割マグネットヨーク8Aと8Bで構成する)
は、図2及び図3に示すように全体として上記可動マグ
ネット形リニア直流ブラシレスモータ1−1の移動子8
−1が持つマグネットヨーク8−1の長さと同じ長さに
構成できる。すなわち上記可動マグネット形リニア直流
ブラシレスモータ1−2の移動子3−2に用いたマグネ
ットヨーク8−2に比較して上記条件;(1+1/8)
λ幅の長さ分だけ短くできるので、その分だけ重量の軽
いマグネットヨーク8となり、移動子3の重量を軽くで
きるので、負荷負担のを小さくした可動マグネット形リ
ニア直流ブラシレスモータ1を構成できる。
【0043】これは本発明の可動マグネット形リニア直
流ブラシレスモータ1が、従来の可動マグネット形リニ
ア直流ブラシレスモータ1−2と同じように2組の界磁
マグネット6Aと6Bを用いて界磁マグネット6を形成
しているにもかかわらず、上記従来の可動マグネット形
リニア直流ブラシレスモータ1−1のマグネットヨーク
8−1をその長手方向における中心位置で2つに分割し
て、2つの分割マグネットヨーク8A、8Bを形成し、
2つの分割マグネットヨーク8A,8Bを上記条件;
(1+1/8)λの長さだけ移動子3の長手方向にずら
せて配置するため、その長さだけ可動マグネット形リニ
ア直流ブラシレスモータ1−2のマグネットヨーク8−
2よりもその長手方向における長さを短くできることに
よる。
【0044】すなわち、2つの分割マグネットヨーク8
Aと8Bを移動子3の長手方向に連接した場合の長さ
は、ちょうど可動マグネット形リニア直流ブラシレスモ
ータ1−1のマグネットヨーク8−1と同じ長さに形成
できる。
【0045】以上のように形成した2つの分割マグネッ
トヨーク8A,8Bそれぞれには、互いに隣り配置に位
置する側の分割マグネットヨーク8A,8Bの端部に、
上記界磁マグネット6A,6Bの端部を一致させてコア
レスステータ電機子2と対向する分割マグネットヨーク
8A,8B面に界磁マグネット6A,6Bを接着固定し
て2つの分割移動子3A,3Bを形成する。
【0046】ここに2つの分割移動子3Aと3Bは、一
体化して一体に移動する移動子3に形成する必要がある
ことと、推力及び推力リップル特性の向上を図るため
に、2つの界磁マグネット6Aと6Bとを移動子3の長
手方向において上記条件:(1+1/8)λの幅だけ位
置決め配設する必要がある。
【0047】2つの界磁マグネット6Aと6Bとを移動
子3の長手方向に上記条件:(1+1/8)λの幅だけ
離して位置させる為には、上記2つの分割移動子3Aと
3Bとを正しく位置決めして一体化する必要がある。
【0048】そこで、この可動マグネット形リニア直流
ブラシレスモータ1では、上記分割マグネットヨーク8
Aと8B間に入り込む、長手方向の幅が(1+1/8)
λの幅の位置決め突起12を下端部に形成した凸状の分
割移動子位置決め部材13を用い、この位置決め部材1
3の位置決め突起12を分割マグネットヨーク8Aと8
B間に嵌着し、位置決め部材13の両鍔14を分割マグ
ネットヨーク8Aと8Bの上面に係合させると共に、接
着固定、螺子止め固定などの適宜な手段にて固定するこ
とで、2つの分割移動子3と3Bとを連結一体化して、
一体して移動する分割移動子連結部に界磁マグネット6
が存在しない移動子3を構成する。
【0049】尚、本発明の目的の一つは、移動子3の重
量を軽くし、可動マグネット形リニア直流ブラシレスモ
ータ1の負荷負担を小さくすることにあるので、上記分
割移動子位置決め部材13は、その位置決め突起12の
厚みを分割マグネットヨーク8A,8Bの厚み程度のも
のに形成し、また材質としては、分割マグネットヨーク
8A,8Bを形成する素材よりも軽く、界磁マグネット
8Aと6Bとが磁気的に閉じにくい材質のもの、例えば
アルミニウム材、銅材あるいは樹脂材等の非磁性体で形
成すると都合良い。
【0050】
【発明の効果】本発明の可動マグネット形リニア直流モ
ータによれば、移動子の重量を軽くでき、また推力及び
推力リップル特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての可動マグネット形リ
ニア直流ブラシレスモータの主要部を表す斜視図であ
る。
【図2】同可動マグネット形リニア直流ブラシレスモー
タの移動子の主要部を表す分解斜視図である。
【図3】図2の移動子の側面図である。
【図4】多極多相型の可動マグネット形リニア直流ブラ
シレスモータの第1の従来例の概略分解斜視図である。
【図5】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ
の第1の従来例によって得られる推力リップル曲線の説
明図である。
【図6】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ
の第2の従来例の主要部を表す斜視図である。
【図7】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ
の第1の従来例に用いられる界磁マグネットの説明図で
ある。
【図8】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ
の第2の従来例に用いられる界磁マグネットの説明図で
ある。
【図9】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモータ
の第2の従来例の2組の界磁マグネットと電機子コイル
群からなるコアレスステータ電機子との展開図である。
【図10】可動マグネット形リニア直流ブラシレスモー
タの第2の従来例によって得られる推力リップル曲線及
び合成推力曲線の説明図である。
【符号の説明】
1,1−1,1−2 可動マグネット形リニア直流ブラ
シレスモータ 2 コアレスステータ電機子 3,3−1,3−2 移動子 3A,3B 分割移動子 4 プリント配線基板 5 電機子コイル 5a 推力の発生に寄与する導体部 5b 推力の発生に寄与しない導体部 6,6A,6B,6−1 界磁マグネット 7 磁極判別素子 8,8−1,8−2 マグネットヨーク 8A,8B 分割マグネットヨーク 9A,9B,9−1 推力リップル曲線 10 合成推力曲線 11 界磁マグネット位置決め部材 12 位置決め突起 13 分割移動子位置決め部材 14 鍔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神尾 尚 東京都墨田区太平四丁目1番1号 株式会 社精工舎内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動子の走行方向に沿ってステータ電機
    子を備えた固定子と、該ステータ電機子と対向するマグ
    ネットヨーク面に隣配置の磁極が異極となるようにN
    極,S極の磁極をP個(Pは2以上の整数)設けて形成
    した界磁マグネットを備え上記ステータ電機子と相対的
    に移動する移動子とを有する可動マグネット形リニア直
    流モータにおいて、上記ステータ電機子はそれぞれ略λ
    (但し、λ=T+T/8:Tは界磁マグネットの一磁極
    の幅)ピッチで実質的に等間隔に配置された電機子コイ
    ル群からなり、上記移動子のマグネットヨークは分割形
    成されており、該分割マグネットヨークそれぞれに隣接
    する磁極が異極となるようにT幅の等しい幅で着磁され
    たN極,S極の磁極をP個(Pは2以上の整数)有する
    界磁マグネットにより分割移動子が形成され、当該分割
    移動子はその界磁マグネットが互いに他の分割移動子の
    界磁マグネットからそれぞれ略(1+1/8)λ幅の距
    離だけ移動子の移動方向に位相をずらせて配置形成され
    ており、上記分割移動子の分割マグネットヨークよりも
    比重の軽い材質からなり2以上の分割移動子を連結し一
    体的に移動可能にする分割移動子位置決め部材が上記界
    磁マグネット間の間隙に設けられていることを特徴とす
    る可動マグネット形リニア直流モータ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7425783B2 (en) 2003-09-08 2008-09-16 Rorze Corporation Linear motor
JP2009183041A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Nidec Sankyo Corp リニアモータ
JP2011217499A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Ishii Kosaku Kenkyusho:Kk リニアモータ
JP2014531189A (ja) * 2011-10-27 2014-11-20 ザ・ユニバーシティ・オブ・ブリティッシュ・コロンビア 変位装置及び変位装置を製造、使用、制御する方法
JP2022546027A (ja) * 2020-03-11 2022-11-02 中▲車▼青▲島▼四方▲機車車▼輌股▲分▼有限公司 磁気浮上列車リニアモータ及び磁気浮上列車

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