JP4198787B2 - スロット無しのリニアモータ及びその設計方法 - Google Patents

スロット無しのリニアモータ及びその設計方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの平行な強磁性板を備え、その強磁性板の間にコイルが配置された型式のリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
コイルを励起すると、その励起されたコイルと強磁性板からの磁束との相互作用によって直線動作が生じる。コイルは、単相又は多相巻線であり、強磁性板は、永久磁石、又は電磁誘導により磁界を発生させることができる。
【0003】
本発明のリニアモータによる巻線は、透磁性材料を何ら有していない。従って、この巻線は、「スロット無し」又は「鉄心無し」であり、極めて軽量で且つコギング(cogging)が零であるという有利な点がある。この一般的な型式の幾つかのモータが公知であり、それらには、かかるリナアモータの全体的な構造及び有利な点を開示する、ヴォンデルハイデ(von der Heide)(米国特許第4,151,921号)のもの、改良された製造方法及び追加的な冷却方法を開示するチタヤット(Chitayat)(米国特許第4,749,921号)のもの、及び重なり合うコイルを有する代替的な構造を開示するバークレー(Beakley)(米国特許第Re34,674号)のものが含まれる。
【0004】
この型式のモータにおいて、コイルは、典型的に、エポキシにて成形され且つ/又は非磁性板により保持されている(チタヤットのものにおけるように)。この非磁性板は、強磁性板の間にコイルを配置し且つコイルを機械的に保持する便宜な手段を提供する。
【0005】
この型式の鉄心無しのリニアモータは、ある時期、使用されていたが。性能を向上させるためコイルパターンを好適化しようとする努力は殆ど為されていない。コイルを拘束するスロットが無いため、略全てのパターンに対して巻線コイルを調節することが完全に自由であり、このことは、性能又は製造上の点にて有利なことである。
【0006】
例えば、バークレーは、コイルが強磁性板の長手方向軸線(移動方向に対し垂直)に対して略垂直であることを教示し、また、チタヤットは、コイルが略直線状に伸びる状態を保つことを教示している。長手方向軸線に対し垂直な直線状コイルは最大の力を発生させるというのが従来からの考えであるが、特に、モータの加熱が問題となるとき、かかる構造をリニアモータに使用することは必ずしも有利なことでない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の一つの目的は、従来から一般に使用されているパターンと比べて高性能で且つ有利な点をもたらす代替的なコイルパターンを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるリニアモータは、プリント回路型式とすることのできる平坦で鉄心無しの巻線コイルを利用する。かかる巻線は、スタンプ加工、エッチング加工し又は析出すなわち付着(deposit)加工し且つ剛性な基板に接着させることができる。この巻線は、直線状で平行な静止磁石列の間を相対的に可動であるコイルを提供する。また、該巻線は、分布巻線を形成すべく絶縁線を使用して製造することもできる。更に、該巻線は、互いに重なり合う多数回巻きコイルから作られるようにしてもよい。
【0009】
アーマチャの導体パターンは、全体として、巻線の長さに亙って連続している。この巻線は、各コイルの1つの半分が基板の一側部にあり、各コイルの次の半分が基板の反対側にある、重なり合い又は波形の形態となるようにすることができる。該コイルは、多種の形態が可能である。各コイルが同一である限り、空隙内に無駄なスペースは殆ど無くなる。分布線又は多数回巻線の導体パターンは、支持体の一側部に取り付けることができる。
【0010】
本発明による巻線を設計するとき、線形空隙の高さ(L)及び巻線の外寸法(L)と比較して、直線動作の方向(L)に対し垂直な直線状部分の長さに特別な注意が払われる。こうした寸法の選択により、モータの4つの重要なパラメータ、すなわちモータの逆起電力(back emf)K、モータ力の定数K、巻線抵抗R、及びモータ力の脈動Fが決まる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の上記及びその他の目的は、添付図面に関して以下に詳細に説明するように達成される。
【0012】
本発明の一つの好適な実施の形態による一般的なリニアモータの構造体が図1、及び図2A乃至図2Dに図示されている。該リニアモータは、絶縁基板上にスタンプ加工、析出すなわち付着加工又はエッチング加工した可動コイル(すなわち「スライダ」の巻線)10を備えている。該巻線10は、平行な永久磁石の界部材12の列の間の空隙17内に収容されている。これらの永久磁石は、磁石に対する磁束の戻り路を提供する鉄心部材20に取り付けられている。巻線の長さ、すなわち永久磁石の界の列の長さには何ら制限がない。
【0013】
巻線10は、スタンプ加工、析出加工、又はエッチング加工した導体パターンの何れかとすることのできる「プリント回路」型の構造体であり、この導体パターンは、任意の所望の数の有効コイルを有する完全な巻線を形成し得るように相互に接続する。巻線10は、ロッド16に沿って摺動することにより移動させることのできるスライダキャリッジ内に取り付けられ、該ロッドは、両端部にて静止磁石及び裏金構造体に固着される。
【0014】
図2A乃至図2Cに図示するように、該コイル導体は、典型的に、矩形の断面を有し、また、該コイル導体は、好ましくは、エポキシ樹脂によって、薄く高強度の絶縁層基板に接着されている。該基板は、任意の電気絶縁材料で出来たものとすることができるが、典型的に、ガラスファイバ、マイラー(Mylar)、カプトン(Kapton)又はノーメックス(Nomex)絶縁体のような材料で作られている。その結果形成される構造体は、移動方向、及び磁束路に対して平行な方向の双方への機械的剛性が大きく、極めて堅固なものとなる。従って、巻線は、何ら更なる機械的支持を必要としない自己支持型である。巻線は、より良い熱特性が得られるように、エポキシ型又はプラスチック材料内に封入することができるが、かかる封入化は、選択随意的であり、機械的に支持するためには不要である。巻線を銅板から機械的にスタンプ加工するとき、製造コストは極めて低廉である。スタンプ加工したパターンは絶縁性基板に接着剤で接着させ、次に、溶接により基板の両側部における導体間の架橋接続部を形成する。代替的な構造体において、PC板のような基板の上に銅パターンを析出加工することにより、又は銅被覆板(copper−clad board)上にパターンをエッチング加工することにより、導体パターンが形成されるようにしてもよい。基板の両側部にエッチング加工し、又は析出加工された導体パターンは、スルーホールめっき法により相互に接続することができる。
【0015】
空隙磁束、従って、モータ力の定数Kfは、対面する磁石の極の間にある空隙の直接的な関数である。モータ力の定数を増し且つスライダの重量を軽くするため、一般に、より薄い巻線構造体であることが好ましい。モータ力の定数Kfが増大し、また、スライダの重量が軽くなることは、性能を向上させ且つ可能な加速度を増大させることになる。
【0016】
可動スライダ内にてアマーチャ巻線10を整流するために幾つかの技術を使用することができる。スライダ14における可動ケーブル18(図1)を使用して正確な順序にてアーマチャの巻線コイルに電力を供給することができる。アーマチャ巻線におけるコイル数は、用途及び必要とされる力の程度並びに移動距離によって決まる。直線動作を生じさせるためには、単一相コイルで十分である。しかしながら、より長い距離を連続的に移動させるためには、幾つかのコイルを多相にて接続することが好ましい。巻線の相は、電子的に整流される。静止磁石に対する巻線の位置を検出するため、典型的に、センサ19が可動アーマチャに取り付けられ又は該可動アーマチャ内に埋め込まれる。該センサは、光学式、磁石式、静電容量式又は誘電式のものとすることができる。典型的な用途では、磁石の位置を検出するため、ホール効果センサを採用している。もう一つの可能な配置は、アーマチャから発生された逆起電力(Bemf)を使用して位置を表示するものである。磁石ピッチ対コイルピッチの正確な比を使用して、一般的な殆どの場合、正弦波形である、所望の波形状となるように逆起電力を調節することができる。電子整流は、当該技術にて周知であり、機械的なブラシを不要にするため多数の回転モータ及びリニアモータにて採用されている。トランジスタアレー(図示せず)がスライダ14内に組み込まれ、また、センサ19で表示する正確な順序で巻線コイルを励起させる。
【0017】
アーマチャ巻線の導体パターンは、図3Aに図示するように、コイル31の導体30が隣接する極面の中心間の距離を略亙る、波形の巻線形態となるようにする。また、該導体パターンは、図3B及び図3Cに図示する重なり合い形態とすることもできる。永久磁石に対するアーマチャ巻線の空間的関係は、図3Cに図示してある。一般に、コイル間の距離は、隣接する極面の間の距離に略等しい。しかしながら、例えば、モータの逆起電力の形状を調節するためその他の配置とすることも可能である。コイルの各々は、絶縁基板26の両側部に配置された一対の導体から作られている。導体の端部が絶縁基板を越えて伸長する、スタンプ加工、エッチング加工又はレーザカットによる導体パターンの場合、導体の端部を溶接して架橋接続部を形成することができる。基板の上に析出加工し又はエッチング加工された導体パターンの場合、絶縁基板の両側部における導体間の接続は、スルーホールめっきによる相互接続により形成することができる。
【0018】
波形又は重なり合い形態の導体パターンを調節することにより、図4A乃至図4Cに図示するように、モータの重要な性能特性を選択的に最適化することができる。波形の形態である、図4Aを参照すると、移動方向に対して垂直な導体の直線状部分Lmと空隙Lsの全高さとの比は、所望に応じて調節することができる。この比を調節することは、4つの重要なパラメータ、すなわち、モータの逆起電力Ke、モータ力の定数Kf、巻線抵抗R及びモータ力の脈動Frに影響することになる。選択した性能特性は、Lm対Lsの比を調節することにより最適なものにすることができる。本発明の有利な点の一つは、この比が所望通りに容易に調節可能な点である。例えば、Lm対Lsの比を零にまで小さくすると(図4C)、ら旋形の巻線となり、巻線抵抗が最小となる。このことは、モータのジュール損失を少なくすることが重要である設計において有利なことである。
【0019】
もう一つの一例として、導体の直線状部分が長く且つ移動方向に対して対角状であるように、Lm対Lsの比を大きくする(図4Aに図示するように、1.0に近くする)ことにより、モータ力の定数を最適なものにすることができる。
【0020】
更に、Lm対Lsの比を調節することは、モータの逆起電力の波形に、従って、モータ力の脈動に重要な影響を与える。例えば、Lm対Lsの比が大きい(図4Aに図示するように1.0に近い)場合、モータの逆起電力の波形は、より台形に近くなる傾向となる。この波形もまた、磁石の幅及び巻線ピッチによる影響を受ける。Lm対Lsの比が0に近くなるに伴い、逆起電力の波形は、より正弦波状のものとなる。所期の駆動電子機器に従ってこの逆起電力を調節することは、モータ力の脈動を軽減する上で重要なファクタである。提案された設計の自由さは、モータ力の脈動を実際上、解消することを可能にする。
【0021】
強磁性板から発する磁束線に対し垂直にコイルの作用長さを保つならば、巻線を励起する所定の電流に対し最大の力が発生する。もっとも、巻線の加熱を考慮せずに、その最大の力のみを考えることは、リニアモータの性能を最適化するための有効な方法ではない。リニアモータの用途では、典型的に、コイルが移動する荷重に近接した位置にあり、これにより、その移動する荷重に熱を直接、伝達し得るようにする必要がある。本発明によるリニアモータは、その最大の力及び発生する熱の双方を考慮することにより、最適化することができる。
【0022】
このことを判断するための適切なパラメータは、モータの定数Km(ニュートン/ワット1/ )である。このモータ定数Kmを最適なものにすることで、放散熱ワット当たり最大の力を発生させることが可能となる。
【0023】
更に、多くの多相のリニアモータにおいて、励起電流は正弦状に印加されるため、モータの逆起電力の関数を可能な限り正弦状に最適化することにより、発生する力の変化を最小にすることが望ましい。例えば、3相リニアモータの場合、次のように表すことができる。
【0024】
Force(t)=(F(t)+F(t)+F(t)
=e(t).i(t)+e(t).i(t)+e(t).i(t)
ここで、F=各相により発生される力、
ここで、e(t)=各相の逆起電力、
(t)=各相に印加される電流、
次に、i(t)=sin(ωt)
(t)=sin(ωt−120°)
(t)=sin(ωt−240°)
であるならば、
(t)=sin(ωt)
(t)=sin(ωt−120°)
(t)=sin(ωt−240°)の場合に限り、
F(6t)=一定となる。
【0025】
各相に印加される相電流が正弦波状であるならば、3相モータの作動のとき、同様に、モータの逆起電力も正弦状である場合に限って、総発生力は一定である(発生する力に全く差がない)。力の脈動が最小であることが重要である場合、モータの逆起電力、及びその結果としての力の脈動も考慮しなければならない。
【0026】
本発明に従ってコイルパターン及び巻線の分布を調節することにより、正弦波電流により駆動されたときのモータ力の定数Km及びモータ力の脈動を最適化し且つ性能を向上させることができる。かかる効果は、重なり合い型であるか、非重なり合い型であるかどうかを問わずに、個々のコイルを使用してコイル組立体を形成する型式の多相リニアモータにおいて、特に顕著である。
【0027】
モータの定数Kmを改良する目的のため、作用可能な組立体の全長さに亙って分布された連続的な巻線は、個々のコイルを多数回、所定の位置にて巻いた場合に優る明確に有利な点がある。かかる多数回巻きコイルは、空間分布が劣り、特に、コイルの中心に使用不能なスペースが生ずる。重なり合ったコイルを使用することによりこの空間分布を改良することができるが、かかる配置は、端部の巻長さを長くすることを必要とし、このため、各相に望ましくない抵抗を生じさせることになる。
【0028】
同一の作用容積に対するKmを最適にする一方にて、これらの問題点を回避する巻線形態は、図3Bに図示するような分布巻線である。このような連続的に分布巻線は、従来の丸形又は四角の線を使用するか又はスタンプ加工、カット、又はエッチング加工した導体技術を使用するかにより、形成することができる。
【0029】
図4Bの分布巻線の場合、左端縁の導体及び右端縁の導体は、電気的な空間分布が僅かに±30°にしか過ぎない。このため、空のスペースは全く存在せず、端縁導体の形成される力は、cos(30°)=0.866となる。更に、コイルは、連続的な分布巻線であるため、このコイルは、個々のコイルの場合のように、1つの領域内に多数の導体があることを避け、また、コイルが重なり合うという問題点も解消される。このことは、Kmを増大させる、すなわち力の脈動を更に改良する働きをする代替的な巻線パターンとすることを可能にする。
【0030】
図4A乃至図4Cには、導体の主要な直線状部分Lの長さが、磁石の作用高さLの比として調節される、分布巻線の1回のコイル巻き状態が図示されている。Lは導体パターンの全高さである。図5A乃至図5Cには、重なり合い形態におけるこの分布巻線の多数回巻き状態が示してある。L、L、Lの比を調節することにより、モータの定数Km及び力の脈動を最適にすることができる。
【0031】
主要な直線状部分Lを変化させるか、又は全高さLを変化させることで巻線パターンを調節するとき、モータ逆起電力(Bemf)Ke、巻線の電気抵抗、発生する力の脈動という3つの要素が影響を受ける。また、モータの逆起電力の波形の変化に伴って、モータ力の定数Kf、及びその定数と逆起電力Keとの関係も変化する。便宜上、モータ力の定数及び巻線の電気抵抗を組み合わせて、モータの定数と称される1つの有意義なパラメータKmにする。
【0032】
リニアモータの殆どの用途に対して、Kmを最適化することは最も重要なことである。もっとも、正弦波状の駆動により駆動されるとき、それに伴う力の脈動も考慮しなければならない。
【0033】
表1乃至表4には、所定の磁石の高さLに対してL、Lを調節したときの結果が掲げてある。
【0034】
表1
Figure 0004198787
表2
Figure 0004198787
表3
Figure 0004198787
表4
Figure 0004198787
これらのデータから、力の脈動を最小にするのに最適な巻線パターンは、モータの定数Kmを最適にするパターンと同一ではないことが分かる。このため、用途に対応してこれら2つのパターンの間で何らかの妥協を図る必要がある。トルクの脈動データは図6の表に記載されている。トルクの脈動を最小にするためには、直線状部分の長さは零又は零に近くなければならない。
【0035】
また、該データから、従来技術の教示技術が妥当しないことも分かる。従来の教示によれば、コイルの作用長さは、略直線状で且つ移動方向に対して垂直でなければならず、従って、強磁性板から発する磁束は最適なリニアモータを形成することにはならないとされている。しかしながら、直観的な教示が示唆するように、その他の形態の場合、コイルの作用長さLが略直線状であり且つ長さが最大であるとき、最適なKm及び力の脈動が生じる。実際には、該データから、LがLに等しくなったとき、最適なKmとなり、非作用領域における端部巻線が零まで少なくなったことを基本的に意味することが分かる。このデータは図7の表にまとめてある。
【0036】
図7に図示するように、モータの最大の定数は、直線状部分の長さの約70%にて生じる。この直線状部分が50%以上であり、好ましくは50%乃至85%の範囲にあるときに、大きいモータの定数値が得られる。
【0037】
上記の開示は本発明の一つの好適な実施の形態を記述するものである。線を巻き付け、スタンプ加工し、カットし又はエッチング加工したものであるかどうかを問わずに、本発明は分布巻線を有する鉄心無しのモータに適用可能であることが当業者に明らかであろう。同様に、本発明は、互いに重なり合う多数回巻きコイルを有する巻線にも適用可能である。本発明によるモータは、モータ定数を最大にし且つ力の脈動を最小にする最適なパターンを設定することができるようにすべく、鉄心無しのリニアモータにて最適な利点が得られるように巻線パターンを調節するときの自由さを増すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】一つの好適な実施の形態によるリニアモータ構造体の斜視図である。
【図2】2Aは、図1に図示したリニアモータの上面図、2Bは、図1に図示したリニアモータの底面図、2Cは、図1に図示したリニアモータの平面図、2Dは、図1に図示したリニアモータの端面図である。
【図3】3Aは、分布波形巻線の形態の図、3Bは、分布重なり合い巻線形態の図、3Cは、アーマチャコイルと永久磁石との関係を示す図である。
【図4】4Aは、本発明による分布巻線の図、4Bは、図4Aと同様であるが、移動方向に対して垂直な直線状部分の長さが異なる分布巻線の図、4Cは、図4Aと同様であるが、移動方向に対して垂直な直線状部分の長さが異なる分布巻線の図である。
【図5】5Aは、直線状部分の長さが異なる分布巻線の多数回巻き状態を示す図、5Bは、図5Aと同様であるが、直線状部分の長さが異なる分布巻線の多数回巻き状態を示す図、5Cは、図5Aと同様であるが、直線状部分の長さが異なる分布巻線の多数回巻き状態を示す図である。
【図6】トルクの脈動と導体の直線状部分の長さとの関係を示すグラフ図である。
【図7】モータの定数と導体の直線状部分の長さとの関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 可動コイル/スライダ/アーマチャ巻線
12 永久磁石の界部材 14 スライダ
16 ロッド 17 空隙
18 可動ケーブル 19 センサ
20 鉄心部材 26 絶縁基板
30 コイルの導体 31 コイル
Fr モータ力の脈動 Ke 逆起電力
Kf、Km モータ力の定数
線形空隙の高さ/導体の直線状部分
直線動作の方向/コイルの作用長さ
巻線の外寸法/空隙の全高さ
R 巻線抵抗

Claims (1)

  1. 分布巻を有するスロット無しのリニアモータにおいて、
    所定の高さの線形空隙に沿って配置された交番磁極面を提供する複数の永久磁石と、
    前記空隙内に少なくとも一部分配置された所定の外寸法を有する線形分布巻線であって、複数の層状導体パターン及び該導体パターンの隣接するものの間に配置された絶縁体を有する線形分布巻線と、
    該線形巻線及び前記交番磁極面が相対的に直線動作可能であるように取り付けられることと、
    前記層状導体パターンが、前記直線動作の方向に対して垂直な所定の長さの導体部分を有することと、
    前記永久磁石に対し且つ前記線形空隙を横断する磁束の戻り路を提供する磁性材料と、
    前記永久磁石に対する前記巻線の位置に従って該巻線を励起する手段とを備え、
    前記垂直な導体部分の長さは、モータ定数Kmを最大にし得るように前記線形空隙の高さの50%乃至85%の範囲にあることを特徴とする、スロット無しのリニアモータ。
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