JP2009183041A - リニアモータ - Google Patents

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Toshifumi Tsuruta
稔史 鶴田
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Abstract

【課題】簡素な構成でコギング推力を効率よく低減することのできるリニアモータを提供すること。
【解決手段】リニアモータ100は、駆動方向に沿って所定の磁極幅Wをもつ磁極が一定のピッチで配列する永久磁石11を備えた固定子10と、永久磁石11に対向する位置で駆動方向に沿って延びた磁性体からなるムーバーヨーク20、および複数のコイル26を備えた電機子ユニット29を1乃至複数備えた可動子2とを有している。電機子ユニット29において、ムーバーヨーク20は、駆動方向における全長が磁極幅Wの4以上の偶数倍であって、ムーバーヨーク20の駆動方向における中間位置には、ムーバーヨーク20を第1ヨーク部分21と第2ヨーク部分22とに分割して可動子2と固定子10との間に発生するコギング推力を低減するコギング推力緩和部25が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、駆動方向に延びた固定子に沿って、ムーバーヨークおよびコイルを備えた可動子が直線的に移動するリニアモータに関するものである。
液晶装置や半導体装置などの製造装置に用いられるリニアモータは、一般的に、駆動方向に沿って所定の磁極幅をもつ磁極が一定のピッチで配列する磁石を備えた固定子と、磁石に対向する位置で駆動方向に沿って延びたムーバーヨーク、および複数のコイルを備えた可動子とを有しており、ムーバーヨークは、複数のコイルに対するバックヨークとして機能する。かかるリニアモータにおいて、ムーバーヨークは、駆動方向の両端部に端部を備え、かつ、駆動方向における全長が磁極幅の4以上の偶数倍であるため、磁気的な不連続性の影響、いわゆる端効果の影響を受けて、固定子と可動子との間にコギング推力が発生するという問題がある。すなわち、図6(a)〜(e)に模式的に示すように、可動子のムーバーヨーク20と固定子10の永久磁石11との位置関係が変化した際におけるムーバーヨーク20の両端部20a、20bと永久磁石11との間に作用する磁気的吸引力の方向を矢印で示すように、例えば、図6(b)に示す位置(電気角が45°)および図6(d)に示す位置(電気角が135°)では、ムーバーヨーク20の両端部20a、20bに同一方向の磁気的吸引力が作用するため、図3に実線L0で示すような大きなコギング推力や、大きなディテント推力が発生してしまう。
そこで、ムーバーヨークの長さ寸法を磁極ピッチの倍数よりも、磁極ピッチの1/2倍の長さに相当する分だけ延長した構造、および延長部分を半円形に切り欠くことが提案されている(特許文献1参照)。
また、可動子側の電機子コアまたは固定子側の永久磁石にスキューを施し、電機子コアの進行方向の最前端または最後端に鋼製のダミーティースを配置した構造が提案されている(特許文献2参照)。
特開2007−189837号公報 特開2005−39941号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、ムーバーヨークを延長した分、および半円形に切り欠いた延長部分を設けた分だけ、無駄なスペースが発生し、可動子の移動範囲が狭くなるという問題点がある。また、特許文献2に記載の構成では、ダミーティースなどを付加する分、余分な部品やスペースが発生するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、簡素な構成でコギング推力を効率よく低減することのできるリニアモータを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明では、駆動方向に沿って所定の磁極幅をもつ磁極が一定のピッチで配列する磁石を備えた固定子と、前記磁石に対向する位置で前記駆動方向に沿って延びた磁性体からなるムーバーヨーク、および該ムーバーヨークに保持された複数のコイルを備えた電機子ユニットを1乃至複数備えた可動子と、を有するリニアモータにおいて、前記電機子ユニットにおいて、前記ムーバーヨークは、前記駆動方向における全長が前記磁極幅の4以上の偶数倍であって、当該ムーバーヨークの前記駆動方向における途中位置には、当該ムーバーヨークを複数のヨーク部分に分割して前記可動子と前記固定子との間に発生するコギング推力を低減するコギング推力緩和部を備えていることを特徴とする。なお、本発明において、「磁極幅」とは、S極、N極の1極当たりの駆動方向における長さ寸法を意味する。
本発明において、前記コギング推力緩和部は、例えば、前記磁性体の途切れ部分、あるいは非磁性材料部分からなる。
すなわち、本発明では、ムーバーヨークの駆動方向における途中位置にコギング推力緩和部を設け、コギング推力緩和部によってムーバーヨークを複数のヨーク部分に分割することにより、ムーバーヨークの両端部と磁石との間に発生するコギング推力を、複数のヨーク部分の端部と磁石との間に発生するコギング推力によって相殺することによって、可動子と固定子との間に発生するコギング推力およびティテント推力を低減することを特徴とする。このため、本発明によれば、ムーバーヨークを延長した部分やムーバーヨークに半円形に切り欠いた延長部分、あるいはダミーティースなどを設けなくても、可動子と固定子との間に発生するコギング推力およびティテント推力を低減することができ、ムーバーヨークの駆動方向における途中部分に磁性体の途切れ部分や非磁性材料部分などからなるコギング推力緩和部を設けるという簡素な構成でリニアモータの特性を向上することができる。
本発明において、前記ムーバーヨークは、例えば、前記磁石に対して同軸状に配置された中空円筒状である。
本発明において、前記コギング推力緩和部は、前記ムーバーヨークの前記駆動方向における中間位置の1箇所に配置されて前記ムーバーヨークを2つの前記ヨーク部分に2等分割している構成を採用することが好ましい。このように構成すると、ムーバーヨークの駆動方向における途中部分に磁性体の途切れ部分や非磁性材料部分などからなるコギング推力緩和部を1箇所に設けるだけで、可動子と固定子との間に発生するコギング推力を低減することができる。
本発明において、前記コギング推力緩和部は、前記磁極幅の偶数倍(正の偶数倍)を避けた長さ寸法を有していることが好ましい。このように構成すると、ムーバーヨークの両端部と、2つのヨーク部分の内側端部とを位相が異なる位置に配置できるので、各端部と磁石との間に発生するコギング推力を互いに相殺させることができる。
本発明において、前記コギング推力緩和部の長さ寸法は、前記磁極幅の奇数倍(正の奇数倍)であることが好ましい。このように構成すると、可動子と固定子との間に発生するコギング推力を効率よく低減することができる。
本発明において、前記コギング推力緩和部の長さ寸法は、前記磁極幅と等しいことが好ましい。このように構成すると、可動子と固定子との間に発生するコギング推力を効率よく低減することができ、かつ、ムーバーヨークのバックヨークとしての機能が低下することを最小限に止めることができる。
本発明におおいて、前記可動子は、前記駆動方向に沿って前記電機子ユニットを複数備え、前記複数の電機子ユニットにおいて、隣接する2つの電機子ユニットに含まれる前記ムーバーヨークの間には、前記磁極幅の整数倍(正の整数倍)に相当する長さを備えた隙間が介在している構成を採用してもよい。このように構成すると、複数の電機子ユニットを設けて推進力を高めた場合でも、コギング推力を低減することができる。
本発明では、ムーバーヨークの駆動方向における途中位置にコギング推力緩和部を設け、コギング推力緩和部によってムーバーヨークを複数のヨーク部分に分割することにより、ムーバーヨークの両端部と磁石との間に発生するコギング推力を、複数のヨーク部分の端部と磁石との間に発生するコギング推力によって相殺することによって、可動子と固定子との間に発生するコギング推力を低減する。このため、本発明によれば、簡素な構成でコギング推力を低減することができるので、コギング推力に起因する外乱を防止できる。また、ディテント推力に起因する外乱も防止できる。それ故、可動子の移動精度や位置決め精度を向上することができるとともに、振動や異音の発生を防止することができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したリニアモータの全体構成を模式的に示す説明図、その要部を拡大して説明図、およびその断面図である。
図1に示すように、本発明を適用したリニアモータ100は、駆動方向に延びた固定子10を備えており、固定子10の両端部20a、20bは、ベース13の両端で起立する支持部16、17に保持されている。固定子10は、丸棒状あるいは円筒状のシャフト12の周りに円筒状の永久磁石11が固定された構造を有しており、永久磁石11は、駆動方向に沿って所定の磁極幅Wをもつ磁極(N極、S極)が一定のピッチで配列されている。かかる固定子10に対向するように可動子2が配置されており、可動子2は、駆動方向に移動可能である。なお、ベース13には、可動子2に対するガイド15が構成されている。
可動子2は、電機子ユニット29、および電機子ユニット29を覆うフレーム28を備えている。可動子2において、電機子ユニット29は、永久磁石11に対向する位置で駆動方向に沿って延びた磁性体からなるムーバーヨーク20と、ムーバーヨーク20に保持された複数のコイル26とを備えており、ムーバーヨーク20は、コイル26に対するバックヨークとして機能する。ムーバーヨーク20は、永久磁石11の周りを囲むように構成された中空円筒体であって、その内面にコイル26が巻装されている。また、可動子2において、コイル26の内側には、非磁性かつ絶縁性の材料からなる円筒状のスリーブ27が配置されている。
かかるリニアモータ100において、ムーバーヨーク20は、両端部20a、20bにおける位相を合わせるために、駆動方向における全長が磁極幅Wの4以上の偶数倍に設定されている。また、コイル26の長さ寸法は、磁極幅Wの2/3倍の寸法であり、3相に対応するコイル26が1単位となって駆動方向に配列されている。
このように構成したリニアモータ100では、コイル26に所定の電流を通電すると、可動子2は、固定子10との間の磁気的相互作用により、ガイド15によって駆動方向に沿って案内されながら高推力で移動する。
ここで、ムーバーヨーク20は、駆動方向における全長が磁極幅Wの4以上の偶数倍であるため、ムーバーヨーク20の両端部20a、20bは互いに、永久磁石11の各磁極に対して同一位相に相当する場所に位置している。このため、リニアモータ100において、ムーバーヨーク20の端部と永久磁石11との間に発生する磁気的吸引力の影響を受けて、固定子10と可動子2との間にコギング推力が発生する。そこで、本形態では、図2〜4を参照して以下に説明する構成を採用して固定子10と可動子2との間に発生するコギング推力を低減してある。
(実施例1)
図2は、本発明の実施例1に係るリニアモータ100を構成する部材のうち、永久磁石11とムーバーヨーク20との位置関係を示す説明図である。図2(a)〜(e)には、電気角が0°、45°、90°、135°180°における永久磁石11とムーバーヨーク20との位置関係、および永久磁石11とムーバーヨーク20との間に発生する磁気吸引力の方向(矢印)を示してあり、永久磁石11のN極およびS極の中央が磁気吸引力を発生する様子を示してある。図3は、リニアモータにおいて発生するコギング推力を示すグラフである。
本発明の実施例1では、図1および図2(a)に示すように、ムーバーヨーク20の駆動方向における途中位置には、ムーバーヨーク20を複数のヨーク部分(第1ヨーク部分21および第2ヨーク部分22)に分割して可動子2と固定子10との間に発生するコギング推力を低減するコギング推力緩和部25が形成されている。本例において、コギング推力緩和部25は、ムーバーヨーク20を構成する磁性体の途切れ部分25a(中抜き部分)からなり、磁極幅Wの偶数倍を避けた長さ寸法をもってムーバーヨーク20の駆動方向における中間位置の1箇所に配置されている。このため、ムーバーヨーク20は、コギング推力緩和部25によって、2つのヨーク部分(第1ヨーク部分21および第2ヨーク部分22)に2等分割されている。本例において、コギング推力緩和部25の長さ寸法は、磁極幅Wと同一に設定されている。このため、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)は互いに、永久磁石11の各磁極に対して同一位相に相当する場所に位置しているが、第1ヨーク部分21の内側端部21b、および第2ヨーク部分22の内側端部22bは各々、永久磁石11の各磁極に対する位相が、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)と磁極幅Wの(1/2)倍分(電気角で90°)ずれている。
このように構成したリニアモータ100において、図2(a)に示すように、電気角が0°の位置では、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)はいずれも、N極とS極との境界部分に対向している。また、第1ヨーク部分21の内側端部21bは、S極の中央部分に対向し、第2ヨーク部分22の内側端部22bは、N極の中央部分に対向している。このため、固定子10と可動子2との間にコギング推力が発生していない。
次に、図2(b)に示すように、電気角が45°の位置では、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)はいずれも、N極の中央部分と、N極とS極との境界部分との間の位置に対向し、ムーバーヨーク20の両端部20a、20bには、一方側に向かうコギング推力が印加されている。これに対して、第1ヨーク部分21の内側端部21bは、N極とS極との境界部分と、S極の中央部分との間の位置に対向し、第2ヨーク部分22の内側端部22bは、S極とN極との境界部分と、N極の中央部分との間の位置に対向している。このため、第1ヨーク部分21の内側端部21bおよび第2ヨーク部分22の内側端部22bには、他方側に向かうコギング推力が印加されている。このため、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)に印加されたコギング推力と、第1ヨーク部分21の内側端部21bおよび第2ヨーク部分22の内側端部22bに印加されたコギング推力とは、互いに打ち消し合うことになる。
次に、図2(c)に示すように、電気角が90°の位置では、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)はいずれも、N極の中央部分に対向している。また、第1ヨーク部分21の内側端部21bはN極とS極との境界部分に対向し、第2ヨーク部分22の内側端部22bはS極とN極との境界部分に対向している。このため、固定子10と可動子2との間にコギング推力が発生していない。
次に、図2(d)に示すように、電気角が135°の位置では、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)はいずれも、S極とN極との境界部分と、N極の中央部分との間に対向し、ムーバーヨーク20の両端部20a、20bには、他方側に向かうコギング推力が印加されている。これに対して、第1ヨーク部分21の内側端部21bは、N極の中央部分と、N極とS極との境界部分との間に対向し、第2ヨーク部分22の内側端部22bは、S極の中央部分と、S極とN極との境界部分との間に対向している。このため、第1ヨーク部分21の内側端部21bおよび第2ヨーク部分22の内側端部22bには、一方側に向かうコギング推力が印加されている。このため、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)に印加されたコギング推力と、第1ヨーク部分21の内側端部21bおよび第2ヨーク部分22の内側端部22bに印加されたコギング推力とは、互いに打ち消すことになる。
そして、図2(e)に示すように、電気角が180°の位置では、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)はいずれも、S極とN極との境界部分に対向している。また、第1ヨーク部分21の内側端部21bは、N極の中央部分に対向し、第2ヨーク部分22の内側端部22bは、S極の中央部分に対向している。このため、固定子10と可動子2との間にコギング推力が発生していない。
このように、本例のリニアモータ100においては、ムーバーヨーク20の駆動方向における途中位置にコギング推力緩和部25を設け、このコギング推力緩和部25によって、ムーバーヨーク20を第1ヨーク部分21および第2ヨーク部分22に分割することにより、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)に印加されたコギング推力を、第1ヨーク部分21の内側端部21bおよび第2ヨーク部分22の内側端部22bに印加されたコギング推力によって打ち消す。
このため、本例によれば、可動子2と固定子10との間に発生するコギング推力は、図3に実線L1で示すように表され、いずれの電気角に相当する位置でも、コギング推力のレベルが低い。また、同様な理由から、ディテント推力も低減することができる。従って、本例によれば、簡素な構成でリニアモータ100の特性を向上することができ、可動子2の移動精度や位置決め精度を向上することができるとともに、振動や異音の発生を防止することができる。
(実施例2)
上記実施例1では、コギング推力緩和部25の長さ寸法を磁極幅Wと同一(1倍)に設定したが、コギング推力緩和部25の長さ寸法を磁極幅Wの3以上の奇数倍とした場合でも、第1ヨーク部分21の内側端部21b、および第2ヨーク部分22の内側端部22bは各々、永久磁石11の各磁極に対する位相が、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)と磁極幅Wの(1/2)倍分(電気角で90°)ずれることになり、実施例1と同等にコギング推力を低減することができる。但し、実施例1のように、コギング推力緩和部25の長さ寸法を磁極幅Wと同一に設定とすれば、その分、ヨーク部分が存在する部分が長いので、ムーバーヨーク20のバックヨークとしての効果が高いという利点がある。
(その他の実施例)
上記実施例1、2では、コギング推力緩和部25をムーバーヨーク20の長さ方向の中央部分の1箇所に磁極幅Wの奇数倍の長さで形成したが、ムーバーヨーク20の長さ方向の途中位置に設けたコギング推力緩和部25によってムーバーヨーク20を複数のヨーク部分に分割し、ムーバーヨーク20の両端部20a、20bと磁石11との間に発生するコギング推力を、複数のヨーク部分の端部と磁石11との間に発生するコギング推力によって相殺する構成であれば、コギング推力緩和部25の数については複数でもよい。また、コギング推力緩和部25の位置については、ムーバーヨーク20の長さ方向の中央からずれた位置でもよい。さらに、コギング推力緩和部25の長さ寸法については磁極幅Wの奇数倍から多少ずれた構成を採用してもよい。
(比較例)
図4は、本発明の比較例に係るリニアモータ100を構成する部材のうち、永久磁石11とムーバーヨーク20との位置関係を示す説明図であり、図4(a)〜(e)には、電気角が0°、45°、90°、135°180°における永久磁石11とムーバーヨーク20との位置関係、および永久磁石11とムーバーヨーク20との間に発生する磁気吸引力を示してある。
まず、本比較例でも、実施例1、2と同様、ムーバーヨーク20の駆動方向における途中位置には、ムーバーヨーク20を複数のヨーク部分に分割する途切れ部分25aが形成され、かかる途切れ部分25aは、ムーバーヨーク20の駆動方向における中間位置の1箇所に配置されている。このため、ムーバーヨーク20は、途切れ部分25aによって、2つのヨーク部分(第1ヨーク部分21および第2ヨーク部分22)に2等分割されている。但し、本比較例において、途切れ部分25aの長さ寸法は、磁極幅Wの偶数倍の寸法に設定されている。このため、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)は互いに、永久磁石11の各磁極に対して同一位相に相当する場所に位置し、第1ヨーク部分21の内側端部21b、および第2ヨーク部分22の内側端部22bも、永久磁石11の各磁極に対する位相が、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)と一致している。
このため、図4(a)、(c)、(e)に示すように、電気角が0°、90°、180°の位置では、固定子10と可動子2との間にコギング推力が発生しないが、図4(b)、(d)に示すように、電気角が45°、135°の位置では、第1ヨーク部分21の内側端部21b、および第2ヨーク部分22の内側端部22bには、ムーバーヨーク20の両端部20a、20b(第1ヨーク部分21の外側端部21a、および第2ヨーク部分22の外側端部22a)に印加されたコギング推力と同一方向のコギング推力が印加されることになる。それ故、ムーバーヨーク20の駆動方向における途中位置に途切れ部分25aによって、実施例1、2のように、コギング推力を低減するには、途切れ部分25aの長さ寸法を、磁極幅Wの偶数倍を避けた寸法とする必要がある。
[その他の実施の形態]
上記形態では、磁性体にN極とS極とを交互に着磁して固定子10の永久磁石11を形成したため、着磁幅がそのまま磁極幅Wに相当する。但し、図5(a)に示すように、複数の永久磁石片11aを、スペーサ11bを介して同極同士が隣接するように配置して固定子10の永久磁石11を構成してもよく、この場合、磁極幅Wはスペーサ11bが配置されている間に相当する。
また、上記形態では、丸棒状の永久磁石11を囲むように円筒状の電機子ユニット29(ムーバーヨーク20およびコイル26)が配置されたシリンダ型のリニアモータ100に本発明を適用したが、図5(b)に示すように、平板状の永久磁石11を備えた固定子10に対して並列するように、平板状のムーバーヨーク20およびコイル26を備えた可動子2が配置されたリニアモータ100に本発明を適用してもよく、この場合も、ムーバーヨーク20の駆動方向における中間位置に途切れ部分25aからなるコギング推力緩和部25を形成し、ムーバーヨーク20を2つのヨーク部分(第1ヨーク部分21および第2ヨーク部分22)に2等分割すればよい。
さらに、上記形態では、ムーバーヨーク20の途切れ部分25aによってコギング推力緩和部25を形成したが、途切れ部分25aに非磁性体が配置された構成や、ムーバーヨーク20において永久磁石11に対向する面側の駆動方向の中間位置に凹部を形成し、ムーバーヨーク20の途中部分に永久磁石11との間にコギング推力を発生させる端部を形成すればよい。
さらに、上記形態では、可動子2に対して、1つの電機子ユニット29が搭載されているリニアモータ100に本発明を適用した例を説明したが、可動子2が、駆動方向に沿って電機子ユニット29を複数備え、複数の電機子ユニット29において、隣接する2つの電機子ユニット29に含まれるムーバーヨーク20の間には磁極幅Wの整数倍(正の整数倍)に相当する長さを備えた隙間が介在しているリニアモータ100に本発明を適用してもよい。
(a)、(b)、(c)は各々、本発明を適用したリニアモータの全体構成を模式的に示す説明図、その要部を拡大して説明図、およびその断面図である。 本発明の実施例1に係るリニアモータを構成する部材のうち、永久磁石とムーバーヨークとの位置関係を示す説明図である。 リニアモータにおいて発生するコギング推力を示すグラフである。 本発明の比較例に係るリニアモータを構成する部材のうち、永久磁石とムーバーヨークとの位置関係を示す説明図である。 (a)、(b)は各々、本発明の別の実施例に係るリニアモータの説明図である。 従来のリニアモータを構成する部材のうち、永久磁石とムーバーヨークとの位置関係を示す説明図である。
符号の説明
2 可動子
10 固定子
11 永久磁石
20 ムーバーヨーク
21 第1ヨーク部分
22 第2ヨーク部分
25 コギング推力緩和部
25a 途切れ部分
26 コイル
29 電機子ユニット
100 リニアモータ
W 磁極幅

Claims (8)

  1. 駆動方向に沿って所定の磁極幅をもつ磁極が一定のピッチで配列する磁石を備えた固定子と、前記磁石に対向する位置で前記駆動方向に沿って延びた磁性体からなるムーバーヨーク、および該ムーバーヨークに保持された複数のコイルを備えた電機子ユニットを1乃至複数備えた可動子と、を有するリニアモータにおいて、
    前記電機子ユニットにおいて、前記ムーバーヨークは、前記駆動方向における全長が前記磁極幅の4以上の偶数倍であって、当該ムーバーヨークの前記駆動方向における途中位置には、当該ムーバーヨークを複数のヨーク部分に分割して前記可動子と前記固定子との間に発生するコギング推力を低減するコギング推力緩和部を備えていることを特徴とするリニアモータ。
  2. 前記コギング推力緩和部は、前記磁性体の途切れ部分、あるいは非磁性材料部分からなることを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
  3. 前記ムーバーヨークは、前記磁石に対して同軸状に配置された中空円筒状であることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアモータ。
  4. 前記コギング推力緩和部は、前記ムーバーヨークの前記駆動方向における中間位置の1箇所に配置されて前記ムーバーヨークを2つの前記ヨーク部分に2等分割していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のリニアモータ。
  5. 前記コギング推力緩和部は、前記磁極幅の偶数倍を避けた長さ寸法を有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のリニアモータ。
  6. 前記コギング推力緩和部の長さ寸法は、前記磁極幅の奇数倍であることを特徴とする請求項5に記載のリニアモータ。
  7. 前記コギング推力緩和部の長さ寸法は、前記磁極幅と等しいことを特徴とする請求項6に記載のリニアモータ。
  8. 前記可動子は、前記駆動方向に沿って前記電機子ユニットを複数備え、
    前記複数の電機子ユニットにおいて、隣接する2つの電機子ユニットに含まれる前記ムーバーヨークの間には、前記磁極幅の正の整数倍に相当する長さを備えた隙間が介在していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のリニアモータ。
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