JPH0616414A - 高純度の水性シリカゾルの製造法 - Google Patents

高純度の水性シリカゾルの製造法

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JPH0616414A
JPH0616414A JP5969293A JP5969293A JPH0616414A JP H0616414 A JPH0616414 A JP H0616414A JP 5969293 A JP5969293 A JP 5969293A JP 5969293 A JP5969293 A JP 5969293A JP H0616414 A JPH0616414 A JP H0616414A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 実質的にシリカ以外の如何なる他の多価金属
酸化物も含有せず、コロイダルシリカの粒子が10〜3
0mμの平均粒子径と30〜50重量%のSiO2 濃度
を持った安定な水性シリカゾルの簡単な製造方法。 【構成】 本発明は、アルカリ金属ケイ酸塩や活性ケイ
酸の水溶液に強酸又は強酸の塩を添加した溶液を調製す
る工程と、次に当該溶液をイオン交換樹脂で処理する工
程と、次に当該イオン交換によって得られた溶液に同様
な工程から得られた当該溶液を添加する事によってシリ
カゾルを調製する工程と、次に得られたシリカゾルをイ
オン交換樹脂で処理する工程と、更に得られたシリカゾ
ルにアンモニアを添加する工程からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的にシリカ以外の
他の如何なる多価金属酸化物も存在せず、10〜30m
μの平均粒子径と30〜50重量%のSiO2 濃度を持
った高純度の安定な水性シリカゾルの製造方法の改良に
関する。特に、本発明の方法によって得られたシリカゾ
ルは、鉄やアルミニウムの様な多価金属酸化物の含有量
が極端に低く、その様な金属が存在しない事が望まれる
シリカゾルの用途、例えば、半導体用の研磨剤に用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】種々の用途に利用される工業的な生産物
としての安定な水性シリカゾルは、水溶性アルカリ金属
ケイ酸塩、特に安価で容易に利用できる工業的に生産さ
れた水ガラスから製造される。
【0003】しかし、水ガラスから製造される安定な水
性シリカゾルは、そのシリカゾル中に僅かに存在する金
属酸化物、特に多価金属酸化物が、ある種の用途、例え
ば今日技術的に高いレベルを必要とする半導体の表面研
磨剤や石英ファイバー製造用の原料や高純度ゾルを必要
とする他の如何なる用途においてしばしば問題となる。
【0004】実質的にアルカリ金属酸化物が存在しない
水性シリカゾルの製造方法は、既に知られている。例え
ば、米国特許第4054536号明細書には、SiO2
濃度が5〜55重量%でありかつpHが8〜10の実質
的にアルカリ金属酸化物を含有しない水性シリカゾルの
製造方法が開示されている。その方法によれば、加温し
たアルカノールアミンの水溶液に2〜10重量%の水性
ケイ酸を、蒸留による水の除去と共にそのアミンに対す
るSiO2 のモル比が1〜100の割合に添加し、pH
が2〜5でありかつアルカリ金属含有量が200ppm
以下の水性シリカゾルとする為にイオン交換樹脂を通
し、その後、pHを9〜10とする為に、得られたゾル
にアンモニアを添加する事でアルカリ金属の含有量が2
00ppm以下となるシリカゾルが得られる。
【0005】特開昭61−158810号公報には、
0.5〜7重量%濃度のアルカリケイ酸塩水溶液を、0
〜98℃の温度で、pHが2.5以下の酸で処理された
脱アルカリ用の強酸型カチオン交換樹脂と接触させる事
により得られたケイ酸溶液は、その次に限外濾過機を通
過する濾過によって当該溶液中の不純物を除去し、更に
得られた溶液を、カチオン交換樹脂及びアニオン交換樹
脂からなる混合層に通過させ、そしてキレート樹脂層を
通過させ、その次にpH7〜10のヒール液を得る為
に、得られたオリゴケイ酸溶液の一部分にアンモニアや
アミンを添加し、残部のオリゴケイ酸溶液をコロイド状
シリカの粒子が成長する様に60〜98℃の温度でヒー
ル液中に除々に滴下する事により、シリカ以外の他の如
何なる多価金属酸化物の含有量が低いシリカゾルを得る
方法が提案されている。
【0006】特開平4−2606号公報は、次の(a)
工程から(h)工程: (a) 水素型のカチオン交換樹脂のカラムに、シリカ
に対して500〜10000ppmの多価金属酸化物を
含む市販のアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を通過させる事
によって、pHが2〜4でありかつSiO2 濃度が2〜
6重量%の活性ケイ酸水溶液の調製と、 (b) 低いpHで0〜100℃で0.5〜120時
間、強酸で当該溶液中の活性ケイ酸の処理と、 (c) (b)工程で得られた水溶液を水素型のカチオ
ン交換樹脂のカラムへ通過させ、次に水酸基型アニオン
交換樹脂のカラムへ通過と、 (d) (c)工程で得られた活性ケイ酸の水溶液を、
1〜20時間で高純度のアルカリ金属ケイ酸塩又はアル
カリ金属水酸化物の希薄水溶液中に、撹拌下溶液の温度
を60〜100℃に保持しながら、得られた溶液のSi
2 /M2 Oのモル比が30〜300になるまで供給
と、 (e) (d)工程で得られた液体を、撹拌下に0.1
〜10時間で60〜150℃に加熱し、それによって、
水性シリカゾルの生成と、 (f) (e)工程で得られたゾルを限外濾過で濃縮
と、 (g) (f)工程で得られた濃縮されたゾルを、カチ
オン交換樹脂のカラムに通し、その次にアニオン交換樹
脂のカラムに通す事と、 (h) (g)工程で得られたゾルにアンモニアを、当
該ゾルのpHが8〜10.5の値になる様な添加によ
り、平均粒子径が10〜30mμであり、実質的にシリ
カ以外の他の如何なる多価金属酸化物を含有せず、かつ
SiO2 濃度が30〜50重量%である安定なシリカゾ
ルの製造法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】出発物質としての市販
品の水ガラスの希薄水溶液を、カチオン交換樹脂層に通
過させ、得られた活性ケイ酸の水溶液を用いる米国特許
第4054536号明細書に記載の方法によって製造し
たその水性シリカゾルは、シリカに対するアルカリ金属
の含有量が200ppm以下であるが、しかしこの方法
によって得られた水性シリカゾルは、他の金属、例えば
鉄やアルミニウムの様な多価金属の含有量はシリカに対
して300ppm以上である。高い含有量で水性シリカ
ゾル中に含まれる多価金属は、約500ppm以上の含
有量で出発物質中の水ガラスに含まれる多価金属酸化物
に由来する。
【0008】他方、特開昭61−158810号公報
は、水ガラスの様な出発物質のアルカリ金属ケイ酸塩中
の全てのケイ素以外の他の多価金属とアルカリ金属は、
シリカゾルを製造する前に除去される。しかし、当該除
去工程はシリカゾルの工業的生産プロセスとして効率的
でない。なぜなら、活性ケイ酸を含有する水溶液に別に
調製した酸溶液の追加は、予め添加された酸が含まれる
活性ケイ酸の水溶液から限外濾過膜に水溶液を通過させ
る事よって不純物を除去する工程で、活性ケイ酸を含有
する水溶液の20〜10000倍に相当する量必要であ
る為である。加えて、特開昭61−158810号公報
に記載の方法では、コロイダルシリカ粒子の成長が76
0時間という長時間必要であり、得られたシリカゾルの
濃縮は、当該粒子を成長させた後に行われる。其故に、
シリカ粒子の成長と続くシリカゾルの濃縮工程は、シリ
カゾルの工業的製造プロセスとして効率的でない。
【0009】特開平4−2606号公報の方法では、水
素型のカチオン交換樹脂のカラムにケイ酸の水溶液を2
回通過させ、その間かなり長時間大きなタンク内に強酸
を含むケイ酸水溶液を熟成する工程が更に必要になり、
特に大スケールでのゾルの工業的生産には複雑であり効
率的でない。
【0010】シリカゾルをバインダーとして用いる場
合、シリカゾル中のコロイダルシリカの粒子径がより小
さければ、当該ゾルはより高いバインダー力を持つ事が
できる。しかし反対に、ゾル中のコロイダルシリカの粒
子径がより小さい時は、当該ゾルの安定性がない。従っ
て、後者の欠点を補う為には、当該ゾルのSiO2 濃度
を低くする事である。しかし一般的にバインダーとして
使用する時、高いSiO2 濃度を持ちながら、十分なバ
インダー力を持つ事が望まれる。ゾル中のコロイダルシ
リカの粒径分布に関しては、広い粒度分布は、狭い粒度
分布を持つゾルより高いバインダー力を持つ。
【0011】安価な工業製品としてシリカゾルを使用す
る事により得られた製品の品質の向上の為に手助けとな
る事は、改良されたシリカゾルを供給するこの分野の技
術的な課題の1つである。それゆえに本発明は、上記に
記載した様にシリカ以外の他の多価金属酸化物の含有量
が低いシリカゾルを製造する簡単な方法で、その問題を
克服しその課題を解決するものである。特に本発明は、
不純物として多価金属酸化物を含むアルカリ金属ケイ酸
塩から、10〜30mμの範囲内の平均粒子径を持った
コロイダルシリカであり、かつSiO2 濃度が30〜5
0重量%であり、かつシリカに対するシリカ以外の他の
多価金属酸化物の含有量が300ppm以下である安定
な水性シリカゾルを効率的に製造する方法を提供するも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g): (a) 強酸又は強酸の塩と、ケイ酸塩のシリカに対し
て重量濃度で300〜3000ppmのシリカ以外の他
の多価金属酸化物を含むアルカリ金属ケイ酸塩を水に溶
解する事によって、当該強酸の重量濃度で100〜10
000ppm又は、当該強酸の塩の重量濃度で150〜
15000ppm含有し、ケイ酸塩のSiO2 として1
〜6重量%濃度となるアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を
調製する工程、 (b) (a)工程で得られた水溶液を、1時間当たり
0.1〜10の空間速度で当該水溶液中の全ての金属イ
オンをイオン交換するに十分な量の水素型カチオン交換
樹脂で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の
溶液を0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工
程、 (c) (b)工程で得られた水溶液を、1時間当たり
1〜10の空間速度で当該水溶液中の全てのアニオンを
イオン交換するに十分な量の水酸基型アニオン交換樹脂
で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の溶液
を0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工程、 (d) 水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水
溶液を、(c)工程で得られた水溶液中に含まれるSi
2 の60〜200モルに対して当該水酸化物水溶液の
Na2 O又はK2 Oの1モルの割合で(c)工程で得ら
れた水溶液に添加し、当該添加の間得られた当該溶液の
温度を0〜60℃に維持する工程、 (e) (d)工程で得られた溶液の5〜40重量部
を、容器内を常圧又は減圧下に、当該容器内の液体の温
度を70〜100℃に保持して50〜200時間で当該
容器内の(d)工程で得られた溶液の1重量部に連続的
に供給し、当該供給の間、当該容器内の液体の容積が一
定になる様に当該容器から蒸発水を除去する様に液体中
の水を蒸発する事により、30〜50重量%のSiO2
濃度かつ10〜30mμの平均粒子径を持ったコロイダ
ルシリカの安定な水性ゾルを形成する工程、 (f) (e)工程で得られたゾルを、1時間当たり2
〜20の空間速度で当該ゾル中の全ての金属イオンをイ
オン交換するのに十分な量の水素型のカチオン交換樹脂
で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の当該
ゾルを0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工程
及び、 (g) アンモニアを、(f)工程で得られたゾルに、
当該ゾルの温度0〜100℃でpHが8〜10.5の値
になる量で添加する工程からなる、実質的にシリカ以外
の如何なる他の多価金属酸化物も含有せず、コロイダル
シリカの粒子が10〜30mμの平均粒子径であり、か
つ30〜50重量%のSiO2 濃度を持った安定な水性
シリカゾルの製造方法である。
【0013】本発明の(a)工程で使用されるアルカリ
金属ケイ酸塩は、工業的に生産され、市販品として利用
可能である如何なるものでもよい。しかし、SiO2
2O(Mはアルカリ金属)として約0.5〜4.5に
なる様に、アルカリ金属に対するケイ素のモル比を持っ
たアルカリ金属ケイ酸塩が好ましい。特に、大きな規模
の生産装置で安価な工業生産物として本発明のシリカゾ
ルを製造する為には、約2〜4のSiO2 /Na2 Oの
モル比を持ち低価格で工業的に生産されたナトリウム水
ガラスが好ましい。しかし、一般的に工業的用途の水ガ
ラスの市販品は、当該水ガラス中に含まれるSiO2
対して約300〜10000ppmの量の不純物とて、
シリカ以外の他のある種の多価金属酸化物を含んでい
る。比較的高濃度で当該水ガラス中に含まれている主な
多価金属は、例えば、アルミニウム、鉄、カルシウム、
マグネシウムである。比較的少量、即ちSiO2 に対す
る重量で300〜3000ppmの不純物としての金属
酸化物を含む市販品の水ガラスは、本発明の方法での使
用に適する。
【0014】(a)工程中でアルカリ金属ケイ酸塩の水
溶液は、アルカリ金属ケイ酸塩と酸の塩又は強酸を純
水、例えば脱イオン水中に溶解する事によって調製され
る。それによって得られた溶液は、当該強酸の塩の重量
で150〜15000ppm又は当該強酸の重量で10
0〜10000ppmの濃度であり、当該ケイ酸塩中の
SiO2 で1〜6重量%濃度である。
【0015】本発明の(a)工程で用いられる強酸の塩
の例としては、Na、K、Li、Cs、NH4 、第4級
アンモニウム又はアミンの硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、ス
ルファミン酸塩又はギ酸塩が挙げられるが、Na、K、
Li又はNH4 の硫酸塩、硝酸塩又は塩酸塩が好まし
く、Na、K、Li又はNH4 の硝酸塩が最も好まし
い。当該強酸の塩の水溶液は、当該強酸の塩を純水に溶
解する事によって容易に調製され、約0.02〜20重
量%濃度で好ましく用いられる。
【0016】本発明の(a)工程中のアルカリ金属ケイ
酸塩の水溶液の調製に用いられる強酸としては、無機酸
又は有機酸が挙げられる。その好ましい例としては、硫
酸、塩酸、スルファミン酸、硝酸又はギ酸である。硝酸
は、本発明によるプロセスによって製造したゾルの中の
アルミニウムや鉄の含有量を低くする点で最も好まし
い。当該酸の水溶液は、当該酸を純水で希釈する事によ
って容易に調製され、好ましい濃度は、約0.015〜
15重量%である。
【0017】本発明は、(a)工程の代わりに、ケイ酸
塩のシリカに対して重量濃度で300〜3000ppm
のシリカ以外の他の多価金属酸化物を含有し、当該ケイ
酸塩のSiO2 として1〜6重量%濃度となるアルカリ
金属ケイ酸塩の水溶液を、1時間当たり1〜10の空間
速度で水溶液中の全ての金属イオンをイオン交換するに
十分な量の水素型カチオン交換樹脂で満たされたカラム
に通過する間、当該カラム内の溶液を0〜60℃の温度
に維持しながら通過させ、次に当該カラムからの流出液
に重量濃度で100〜10000ppmの強酸を添加す
る(a’)工程に変え、引続き(b)〜(g)の工程を
経る同様のシリカゾルの製造方法でもよい。当該カラム
から当該流出液として得られた活性ケイ酸の水溶液中に
当該強酸を添加後、速やかに(b)工程をスタートする
事が好ましい。
【0018】当該強酸は上記のアルカリ金属ケイ酸塩の
水溶液の調製に用いたものと同じものでよい。しかし硝
酸が最も好ましい。活性ケイ酸の水溶液に添加する当該
強酸は、当該強酸が液体であれば、約10重量%或いは
それ以上、約100重量%までとなる様な、より高い濃
度が好ましい。
【0019】(a’)工程で用いられる水素型強酸性カ
チオン交換樹脂は、水ガラスを含む水溶液からアルカリ
金属イオンを除去する為に、この技術分野でこれまで使
用されてきた如何なるものでもよく、それは工業用に使
用する目的で市販品として容易に利用する事ができる。
その1例としては、アンバーライト(Amberlit
e)IR−120B(商品名)である。
【0020】本発明の(b)工程で、上記のアルカリ金
属ケイ酸塩を含む水溶液や(a’)工程で調製したケイ
酸の水溶液は、上記の水素型強酸性カチオン交換樹脂と
接触させる。当該接触は、0〜60℃、好ましくは5〜
50℃の温度でイオン交換樹脂で満たされたカラムに当
該水溶液を通過させる事によって好ましく処理される。
当該カラムを通過した当該溶液は、pHが1.0〜2.
5でありかつSiO2が1〜6重量%濃度となる活性ケ
イ酸を含む水溶液として得られる。この工程で用いられ
る水素型強酸性カチオン交換樹脂の量は、水素イオンに
よってアルカリ金属ケイ酸塩を含む水溶液中の全ての金
属イオンを交換するのに十分である量がよい。当該カラ
ムを通過させる溶液の速度は、空間速度で1時間当たり
約0.1〜10が好ましい。
【0021】(c)工程で用いられる水酸基型強塩基性
アニオン交換樹脂は、通常のシリカゾルからアニオンを
除去する為にこれまで使用されてきた如何なるものでも
よく、市販品として容易に利用することができる。その
1例は、アンバーライト(Amberlite)IRA
−410(商品名)である。
【0022】(c)工程で、0〜60℃、好ましくは5
〜50℃の温度で、上記の水酸基型強塩基性アニオン交
換樹脂に、(b)工程で得られた水溶液を(b)工程で
得た後、直ちに接触させる事が好ましい。当該接触は、
1時間当たり1〜10の空間速度で上記の水酸基型強塩
基性アニオン交換樹脂で満たされたカラムに当該溶液を
通過させる事が好ましい結果となる。そして、当該通過
によって得られた水溶液は、得られた後直ちに、0〜6
0℃好ましくは5〜50℃の温度で、上記の水素型強酸
性カチオン交換樹脂と所望とする接触が行われる事がよ
り好ましい。当該接触は、1時間当たり1〜10の空間
速度で当該溶液中の全ての金属イオンをイオン交換する
のに十分な量の上記の水素型強酸性カチオン交換樹脂で
満たされたカラムに、当該溶液を通過させる事が好まし
い結果となる。この通過後、その起因する水溶液が得ら
れ、得られた水溶液は、pHが2〜5でありかつSiO
2が1〜6重量%濃度の活性ケイ酸を含む水溶液であ
る。これは、次の(d)工程に適用できる。
【0023】(d)工程で用いられる水酸化ナトリウム
又は水酸化カリウムの水溶液は、工業用に使用される市
販品の好ましくは95%以上の純度の水酸化ナトリウム
又は水酸化カリウムを、脱カチオン化された工業用水に
溶解する事によって得られ、濃度は2〜20重量%が好
ましい。(d)工程で、当該ナトリウム又は当該カリウ
ムの水酸化物を含有する水溶液は、(c)工程で得られ
た活性ケイ酸を含む水溶液に添加されるが、SiO2
2 O(Mはアルカリ金属)が60〜200のモル比
に、(c)工程で得られた後直ちに添加される事が好ま
しい。当該添加は0〜60℃の温度で成され、室温で可
能な限り短時間で成されるのが好ましい。当該添加によ
って、pHが7〜9であり、かつSiO2 が1〜6重量
%濃度の安定化された活性ケイ酸を含む水溶液が得られ
る。この様に調製された溶液は、長期間安定であるが、
特に30時間以内に次の(e)工程に用いるのが好まし
い。
【0024】(e)工程で使用される装置は、スターラ
ー、温度コントロール装置、液面センサー、減圧装置、
液体供給装置、蒸気冷却装置等を備えた通常の耐酸性、
耐アルカリ性、及び耐圧性の容器である。
【0025】(e)工程において、(d)工程で得られ
た安定化された活性ケイ酸を含む水溶液の全て又はその
1部分(1/5〜1/40)を、ヒール液として最初に
容器に入れる。大規模の工業的生産プラントでは、
(d)工程からの水溶液の全ては、ヒール液として使用
され、更に一つの安定化された活性ケイ酸を含む水溶液
は、上記の連続的な(a)から(d)の工程に従って別
に調製される。当該ヒール液の5〜40倍の量の新たに
調製された当該溶液は、調製された後30時間以内にフ
ィード液として使用される。他方、前の(d)工程で調
製された溶液の1/5〜1/40の部分は(e)工程中
にヒール液として用いられ、残りの溶液はフィード液と
して使用する。(e)工程では、当該容器内の圧力は管
理された条件下で液体から水を蒸発させる様にコントロ
ールされるながら、当該容器内の液体の温度は70〜1
00℃好ましくは80〜100℃に維持される。更に、
フィード液の供給速度と蒸発水の除去速度は、当該容器
内の液体の量が一定になる様に維持され、フィード液の
供給が50〜200時間で終わる事ができる様にコント
ロールされる。フィード液の供給と蒸発水の除去は、
(e)工程の始まりからその終わりまで、常に連続的又
は断続的に成される。しかし、当該容器内の液体の量
は、その工程の間、一定に維持されるのがより好まし
い。加えて、フィード液の供給速度は一定である事が好
ましい。
【0026】(f)工程で使用される水素型強酸性カチ
オン交換樹脂は、先の(a)’と(b)工程で使用した
同じ水素型強酸性カチオン交換樹脂を用いる事ができ
る。(f)工程でイオン交換樹脂と安定な水性ゾルの接
触は、1時間当たり2〜20の空間速度で好ましく成さ
れる事以外は(b)工程と同じ方法でよい。(f)工程
では、カラムからの流出液は、更に(c)工程と同じ方
法でアニオン交換樹脂のカラムを通過させ、そして次
に、当該アニオン交換樹脂と接触し得られたその溶液
は、更にカチオン交換樹脂と接触させる事が好ましい。
【0027】(g)工程で用いられるアンモニアは、工
業的に使用される市販品でよいが、好ましくは高純度品
が好ましい。望ましくは、(g)工程では約5〜30重
量%のアンモニア濃度を持ったアンモニア水溶液の形態
で使用される。当該アンモニアの代わりに、第4級アン
モニウム水酸化物、グアニジンの水酸化物又は水溶性ア
ミンもまた用いる事ができる。しかし、アンモニアの使
用が特別に不都合な場合を除き、アンモニアが一般的に
好ましい。
【0028】(g)工程では、上記アンモニアは(f)
工程で得られた水性ゾルに添加され1が、当該ゾルの形
成後、直ちに添加する事が好ましい。当該添加は0〜1
00℃の温度で成されるが、室温で成される事が好まし
い。添加されるアンモニアの量は、得られたシリカゾル
が、8〜10.5のpHの値を持つ事が好ましい。その
場合、如何なる金属化合物も存在しない(仮に1000
ppm以下が望まれる)酸やアンモニウム塩を、当該ゾ
ルに添加する事がよい。
【0029】上記記載の(a)から(g)の工程から成
る方法の変法は可能である。(a)工程で使用されるケ
イ酸塩が、比較的少量、例えば当該ケイ酸塩のシリカに
対して約300〜1500ppmの多価金属酸化物を含
有する場合、当該強酸の塩や当該強酸は、(a)工程中
の溶液中で当該強酸の塩の重量が150〜750ppm
又は当該酸の重量が100〜500ppmの濃度となる
様に比較的少量添加する事ができる。そして、あとに続
く工程は(c)工程なしで、同様に行う事ができる。即
ち、ナトリウム又はカリウムの水酸化物の水溶液は、
(d)工程で、(b)工程で得られた水溶液に添加する
事ができる。そして、更に(e)〜(g)工程へと同様
に続ける事ができる。しかし、その(g)工程で得られ
たゾルもまた、十分な安定性に欠ける。従って、(c)
工程で行われる脱アニオン化工程は、(f)工程の後に
加える事が好ましい。
【0030】このため、本発明の変法された方法は、
(1)工程が(a)工程と同一であり、(2)工程が
(b)工程と同一であり、(3)工程が、ナトリウム又
はカリウムの水酸化物の水溶液を、(2)工程で得られ
た水溶液に含まれるSiO2 の60〜200モルに対し
て、当該水酸化物の水溶液中のNa2 O又はK2 Oを1
モルの割合で(2)工程で得られた水溶液に添加し、当
該添加の間0〜60℃の温度に維持する工程であり、
(4)工程が、(3)工程で得られた溶液の5〜40重
量部を、容器内を常圧又は減圧下に、70〜100℃に
保持して、50〜200時間のあいだに(3)工程で得
られた溶液の1重量部に連続的に供給し、当該供給する
間、当該容器内の液体の容積が一定になる様に当該容器
から蒸発水を除去して液体中の水を蒸発する事により、
30〜50重量%のSiO2 濃度と10〜30mμの平
均粒子径を持ったコロイダルシリカの安定な水性ゾルを
形成する工程であり、(5)工程が、(4)工程で得ら
れたゾルを、1時間当たり2〜20の空間速度で当該ゾ
ル中の全ての金属イオンを十分にイオン交換する量の水
素型のカチオン交換樹脂で満たされたカラムに通過する
間、当該カラム内の当該ゾルの温度を0〜60℃に維持
しながら通過させる工程であり、(6)工程が、(5)
工程で得られたゾルを、1時間当たり1〜10の空間速
度で当該ゾル中の全てのアニオンを十分にイオン交換す
る量の水酸基型アニオン交換樹脂で満たされたカラムに
通過する間、当該カラム内の当該ゾルの温度を0〜60
℃に維持しながら通過させる工程であり、(7)工程
が、アンモニアを(6)工程で得られたゾルに、当該ゾ
ルの温度0〜100℃でpHが8〜10.5の値になる
量で添加する工程である。
【0031】更に本発明の変法された方法は、(1)工
程の代わりに、ケイ酸塩のシリカに対して重量濃度で3
00〜1500ppmのシリカ以外の他の多価金属酸化
物を含有し、かつ当該ケイ酸塩のSiO2 として1〜6
重量%濃度となるアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を、1
時間当たり1〜10の空間速度で水溶液中の全ての金属
イオンをイオン交換するに十分な量の水素型カチオン交
換樹脂で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内
の溶液を0〜60℃の温度に維持しながら通過させ、次
に当該カラムからの流出液に重量濃度で100〜500
ppmの強酸を添加する(1’)工程に変える事ができ
る。続いて(2)工程が(b)工程と同一であり、
(3)工程が、ナトリウム又はカリウムの水酸化物の水
溶液を、(2)工程で得られた水溶液に含まれるSiO
2 の60〜200モルに対して、当該水酸化物の水溶液
中のNa2 O又はK2 Oを1モルの割合で(2)工程で
得られた水溶液に添加し、当該添加の間0〜60℃の温
度に維持する工程であり、(4)工程が、(3)工程で
得られた溶液の5〜40重量部を、容器内を常圧又は減
圧下に、70〜100℃に保持して、50〜200時間
のあいだに(3)工程で得られた溶液の1重量部に連続
的に供給し、当該供給する間、当該容器内の液体の容積
が一定になる様に当該容器から蒸発水を除去して液体中
の水を蒸発する事により、30〜50重量%のSiO2
濃度と10〜30mμの平均粒子径を持ったコロイダル
シリカの安定な水性ゾルを形成する工程であり、(5)
工程が、(4)工程で得られたゾルを、1時間当たり2
〜20の空間速度で当該ゾル中の全ての金属イオンを十
分にイオン交換する量の水素型のカチオン交換樹脂で満
たされたカラムに通過する間、当該カラム内の当該ゾル
の温度を0〜60℃に維持しながら通過させる工程であ
り、(6)工程が、(5)工程で得られたゾルを、1時
間当たり1〜10の空間速度で当該ゾル中の全てのアニ
オンを十分にイオン交換する量の水酸基型アニオン交換
樹脂で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の
当該ゾルの温度を0〜60℃に維持しながら通過させる
工程であり、(7)工程が、アンモニアを(6)工程で
得られたゾルに、当該ゾルの温度0〜100℃でpHが
8〜10.5の値になる量で添加する工程である。
【0032】当該シリカゾル中のコロイド状粒子の粒子
径は、公知方法による粒子の平均粒子径、いわゆるBE
T法の窒素ガス吸着法によって測定される比表面積から
計算される。コロイド状粒子の粒子径は、電子顕微鏡で
観察する事もできる。10mμの平均粒子径を持った
(g)工程で得られたそのシリカゾルは、約4mμの最
小粒子径から約20mμの最大粒子径までの粒子径分布
を持ち、そして30mμの平均粒子径を持った(g)工
程で得られたそのシリカゾルは、約10mμの最小粒子
径から約60mμの最大粒子径までの粒子径分布を持っ
ていた。
【0033】
【作用】本発明の方法において、(a)工程で調製され
たアルカリ金属ケイ酸塩を含む水溶液やケイ酸の水溶液
を、水素型強酸性カチオン交換樹脂と接触させ、アルカ
リ金属イオンの存在しない活性ケイ酸の水溶液が形成さ
れる。当該水溶液中の活性ケイ酸は、ケイ酸やそのオリ
ゴマーの形で存在し、粒子径は3mμ以下であり、当該
水溶液は、アルミニウムのような多価金属が存在してい
ても、だいたい100時間以内にゲル化するほど不安定
である。その様な不安定性は、当該溶液中のSiO2
度がより高い時や温度がより高い時により顕著である。
従って、多量のシリカゾルを、工業的な大規模な装置で
製造しようとする場合、(a)工程で形成された水溶液
中の活性ケイ酸の濃度は、6重量%を越えず、6重量%
以下になる様にコントロールする事と、その様な低いS
iO2 濃度を持った水溶液を室温で形成させる事がよ
い。特に、原料材料中に存在するアルカリ金属や多価金
属がケイ酸重合体粒子の内部にある時、当該粒子からそ
れら金属を除去する事は殆ど出来ない。それゆえ、水溶
液中でケイ酸の重合が殆ど進まない様にする為、当該水
溶液は低い濃度とする事が望まれる。加えて、ケイ酸が
室温でも不可逆的に徐々に重合するのを抑える為に、形
成された活性ケイ酸の水溶液のすべては、できるだけ早
く次工程に使用される事が望ましい。活性ケイ酸を含む
水溶液のSiO2 濃度が、およそ1重量%以下であれ
ば、後につくり出される当該シリカゾルの濃縮工程で除
去される水の量が多過ぎるので効率的でない。(a)工
程で、アルカリ金属ケイ酸塩を含む水溶液のSiO2
度は、(b)工程でカチオン交換樹脂と接触させる前に
1〜6重量%になる様にコントロールされる。それは、
当該(b)工程で形成された活性ケイ酸の水溶液のSi
2 濃度は1〜6重量%とする事ができ、この様に形成
された活性ケイ酸を含む水溶液は、形成された後直ちに
(c)工程に直接用いることができるためである。
【0034】(b)工程において、当該工程に好ましく
用いられるカチオン交換樹脂で満たされたカラムへの当
該水溶液の導入は、当該溶液中からできるだけ多くの金
属イオンを除去する為、空間速度として1時間当たり約
0.1〜10の溶液通過速度でなされるのが好ましい。
加えて、当該カラムを通過する間、活性ケイ酸水溶液の
重合や粘度の増大やゲル化が、ほとんど起こらない様に
する為に、当該溶液の温度は0〜60℃である事が望ま
れる。(a)から(c)の工程のなかで、当該活性ケイ
酸を含む水溶液を安定化する為の如何なる特別な条件も
加えられない。それゆえ、それらの工程で上記SiO2
濃度と温度を守ることが重要である。
【0035】(a)工程のアルカリ金属ケイ酸塩やケイ
酸の水溶液に、比較的少量の好ましい例としての硝酸ナ
トリウムや硝酸の様な強酸の塩や強酸を添加する事は、
水素型カチオン交換樹脂のカラムに当該溶液を通過させ
る続く工程の中で、当該溶液から不純物としてのカチオ
ンを除去する程度を増大する為に極めて効果的である。
【0036】(a)工程に添加される強酸やその塩は、
ケイ酸塩や活性ケイ酸と結合したり、或いはその重合体
の内部に結合したアルカリ金属や多価金属の様な不純物
としての解離イオンの形態にない金属成分を、当該溶液
中で解離したイオンに変化させる働きを持っている。活
性ケイ酸やケイ酸塩は重合度が低いから、活性ケイ酸や
ケイ酸塩から多価金属を抜き出すのが容易である。
(a)工程で得られたケイ酸塩の水溶液やケイ酸を含む
水溶液に強酸やその塩を添加する事は、出来るだけ早く
済ませる事が望ましい。
【0037】しかし、150ppm以下の強酸の塩や1
00ppm以下の強酸の当該溶液への添加では、金属イ
オンの除去の効果は十分なレベルにない。反対に、15
000ppm以上もの多量の強酸の塩や10000pp
m以上もの多量の強酸の当該溶液への添加は、溶液を白
濁させる原因になり、本発明の続く工程の中での使用に
は適さない。
【0038】(b)工程中で、当該溶液中に溶解してい
る金属イオンは、カチオン交換樹脂で除去される。当該
カチオン交換樹脂の処理から得られた溶液は、溶解して
いる金属イオンが溶液中にまだ残っている様に、(a)
工程で添加した酸からのアニオンを含む。その場合、
(c)工程のアニオン交換樹脂処理後の溶液中に残る金
属イオンの量は、その溶液のpHが5〜7となる量と推
測される。その場合、溶液は、約1時間以内にゲル化す
る可能性がある。アニオン交換樹脂の処理による溶液か
らのアニオンの除去後にカチオン交換樹脂の2番目の処
理によって、その不要な溶解金属イオンは更に好ましく
除去される。
【0039】(c)工程で得られた活性ケイ酸を含む当
該水溶液は、6時間以内にゲル化を起こす程不安定であ
るので、次の(d)工程に出来だけ早く用いる。当該溶
液を形成した後、直ちに用いられる事が好ましい。不安
定な活性ケイ酸を含む水溶液へ添加される当該水酸化ナ
トリウム又は当該水酸化カリウムの量が、SiO2 /M
2 O(Mはアルカリ金属)のモル比で60以下となる多
量の場合、活性ケイ酸は容易に重合し、結果として、
(e)工程で粒子の成長が不十分であったり、形成され
たゾルは不安定であったりする。反対に、そのモル比が
200以上となる少量では、コロイダルシリカの粒子径
は、たとえ得られた溶液が(e)工程で同じ方法で処理
されたとしても大きくならない。(d)工程で得られた
溶液は、室温でかなり長時間安定であるがその中の活性
ケイ酸の重合は高い温度で促進される。特に(d)工程
で得られた溶液は、30時間以内に次の(e)工程に用
いられる事が好ましい。(d)工程で添加された当該水
酸化ナトリウムや当該水酸化カリウムは、次の(e)工
程で10〜30mμの粒径までコロイダルシリカ粒子に
高い成長速度を与える。例えば、水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムを用いた速度は、同じモル量のアンモニア
やアミンの様な他の塩基を用いた速度より約2倍以上で
ある。その様な高い粒子成長速度の為、フィード液の供
給速度は、(e)工程で高める事ができる。それゆえ、
本発明の最終生成物としてのシリカゾルの製造速度は極
端に高められる。加えて、(e)工程のそのような高い
速度でのフィード液の供給する事は、形成されたシリカ
ゾル中に不均一なコロイダルシリカ粒子を生成させ、粒
子の粒径分布が広がる事にもなり好都合である。(e)
工程で、フィード液の供給と同時に形成されたゾルから
水を蒸発させ、蒸発水は、高濃度シリカゾルの製造速度
を高める為に反応系から除去される。
【0040】(e)工程の液体の温度が、70℃以下の
時、溶液中のコロイダルシリカ粒子の成長は、得られた
溶液が10mμ以下の平均粒子径のコロイダルシリカ粒
子であるので十分でない。その様な小さなシリカ粒子の
シリカゾルを濃縮すると、その液体は、粘度の増大やゲ
ル化の為、30重量%以上のSiO2 濃度を持った安定
なゾルは得られない。当該成長速度は液体の温度が70
℃以上の時高くなる。しかし、100℃以上の温度で
は、当該成長速度は増大するが、その様な高いレベルで
は、形成した粒子の平均粒径の管理が難しいと推測され
る。
【0041】供給するフィード液の量は、ヒール液の量
の5倍以下である時は、粒子は10mμ以上の平均粒径
に成長しない。それゆえ、この場合、30重量%以上の
濃度の濃縮された安定なゾルを得る事は不可能である。
形成したコロイダルシリカ粒子の平均粒径は、供給した
フィード液の量の増大によって大きくなる。しかし、供
給したフィード液の量がヒール液の40倍以上にもなる
と、形成した粒子の平均粒径は30mμを越え好ましく
ない。その場合、高いバインダー力を持ったゾルは得ら
れない。
【0042】上記状況にもかかわらず、フィード液の量
と形成したコロイド状粒子の平均粒径の間の関係は、更
にフィード液の供給速度によって影響される。例えば、
ヒール液の量に対して5〜40倍の量のフィード液を、
50時間以内でヒール液に添加した時、10mμ以上の
大きな平均粒子径を持ったコロイダルシリカ粒子は形成
されない。これは、次の理由によるものと推測される。
(e)工程で、供給したフィード液中の活性ケイ酸の1
部分は、当該コロイダルシリカ粒子上の表面に付着せ
ず、溶液中で新しい核粒子を形成する。特に、フィード
液の供給速度が高い時、シリカ粒子を成長させる為に消
費される割合に対し、その様な新しい核形成に消費され
る活性ケイ酸の量の比率が増大する。それゆえ、10m
μ以上の平均粒径を持ったコロイダルシリカ粒子は、こ
の場合、効率的に形成されない。当該理由からフィード
液の高すぎる速度での供給は避けるべきである。しか
し、200時間以上の長時間でヒール液の5〜40倍の
量のフィード液の供給は、シリカゾルの工業的規模での
製造に効率的でない。工業的規模の装置で、一定の品質
のゾルを製造する為には、フィード液の供給は、連続的
に50〜200時間でなされるのが好ましい。(e)工
程に関して、フィード液の供給と同時に行われる容器内
の液体の濃縮の為、容器内の液面が容器の壁に沿って揺
れれば、液面に沿って容器内の壁に付着したシリカゾル
のゲル化した生成物が変動するので、好ましいゾルの生
成は得られない。加えて、(e)工程においてフィード
液の供給速度と蒸発水の除去速度は、容器内の液面が常
に一定になる様に管理されるのが好ましい。(e)工程
で形成された当該シリカゾルのSiO2 濃度が50重量
%以上に濃縮されれば、得られたゾルの粘度は好ましく
ない値まで増大する。それゆえ、(e)工程でその様な
高い濃度を持ったゾルを形成する事は望ましくない。
【0043】(e)工程で形成された当該ゾルは前の
(d)工程で添加したナトリウムやカリウムが含まれる
ので、そのカチオンは、(f)工程においてカチオン交
換樹脂で当該ゾルを処理する事によってゾルから除去さ
れる。特に、当該ゾルからアルカリ金属イオンを更に除
去する為には、再度アニオン交換樹脂とカチオン交換樹
脂で処理されるのが好ましい。(f)工程で得られたカ
チオンの存在しないゾルは、活性ケイ酸を含む水溶液の
様な不安定性を示さないが、まだ十分な安定性を持って
はいない。それゆえ、当該イオン交換樹脂で当該ゾルの
処理は、高すぎる温度でなされる事がない様にする。当
該ゾルは(f)工程の終了後、出来るだけ早く次の
(g)工程で安定化されるが、終了後直ちに成されるの
がよい。当該安定化には、得られたゾルが8〜10.5
のpHを持つようにアンモニアを当該ゾルに添加する。
当該アンモニアは、安価な高純度アンモニア水として容
易に利用する事ができる。加えて、当該アンモニアは使
用後シリカゾルから容易に蒸発させる事ができる。本発
明の方法により製造されたシリカゾルは、種々の用途に
都合良く利用できる。
【0044】
【実施例】
実施例1 (a)工程:0.182重量%濃度の硝酸ナトリウム水
溶液は、67.2gの硝酸ナトリウムの特級試薬を3
6.85kgの純水に溶解する事によって調製した。2
9.5重量%のSiO2 、9.46重量%のNa2 O、
220ppmのAl2 3 、50ppmのFe2 3
47ppmのCaO及び26ppmのMgOの濃度で含
有する市販のJIS3号のナトリウム水ガラスの5.1
5kgを、36.917kgの硝酸ナトリウム水溶液に
溶解する事によって、3.6重量%のSiO2 と160
0ppmの硝酸ナトリウムの濃度を持ったケイ酸ナトリ
ウム水溶液42.067kgを得た。
【0045】(b)工程:(a)工程で得られた42.
0kgのケイ酸ナトリウム水溶液は、1時間当たり2.
5の空間速度でカラム内の当該溶液の温度が25℃で、
イオン交換樹脂のイオン交換容量の3倍の水素イオンを
含有した硫酸水溶液で処理した水素型カチオン交換樹脂
アンバーライト(Amberlite)120Bのカラ
ムに通過した。当該カラムから流出液を得た。
【0046】(c)工程:(b)工程で得られた当該カ
ラムからの流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラ
ム内の当該溶液の温度が25℃で、イオン交換樹脂のイ
オン交換容量の3倍の水酸イオンを含有する水酸化ナト
リウム水溶液で処理した水酸基型アニオン交換樹脂アン
バーライト(Amberlite)IRA−410のカ
ラムに通過した。当該カラムから流出液を得た。得られ
た当該流出液の全ては、1時間当たり5の空間速度でカ
ラム内の当該溶液の温度が25℃で、イオン交換樹脂の
イオン交換容量の3倍の水素イオンを含有する硫酸水溶
液で処理した水素型カチオン交換樹脂アンバーライト
(Amberlite)120Bの他のカラムに再び通
過させた。当該カラムからの流出液の全量は35.7k
gとなった。得られた溶液は、SiO2 が3.52重量
%、Al2 3 が5.1ppm、Fe2 3 が1.7p
pm、CaOが0.8ppm、MgOが0.2ppmで
あり、pHが3.98であり、電導度が38.30μS
/cmであった。得られた当該溶液は、泡立っていない
活性ケイ酸の水溶液であった。
【0047】(d)工程:水酸化ナトリウムの10重量
%の水溶液は、純度95%の特級試薬の水酸化ナトリウ
ムを純水中に溶解させる事によって調製した。208g
の水酸化ナトリウム水溶液は、(c)工程で得た流出液
の35.70kgに添加した。そして、SiO2 濃度が
3.5重量%、SiO2 /Na2 Oのモル比が80、p
Hが8.14、電導度が748μS/cmである安定な
ケイ酸水溶液を得た。
【0048】(e)工程:(d)工程で得られた安定化
された水溶液の2.67kgは、スターラー、冷却器、
減圧装置、液面センサー、電磁弁、加熱装置を備えた5
リットルのガラス製容器に入れた。ヒール液としての当
該容器内の溶液は、90℃の温度まで加熱した。そし
て、フィード液として(d)工程で得られた安定化され
た水溶液の27.78kgは、減圧下で液体の温度が9
0℃で沸騰させながら、当該容器から蒸発水を連続的に
除去する事によって当該容器内の液体の容積が一定で、
95時間かけてヒール液の中に連続的に供給した。供給
が終了した後、容器内の液体は室温まで冷却した。水性
シリカゾルの3.23kgは容器から取り出された。そ
のゾルは、SiO2 が33.0重量%、Al2 3 が4
7.8ppm、Fe2 3 が15.9ppmの濃度であ
り、SiO2 /Na2 Oのモル比が85.2、比重が
1.233、20℃での粘度が24.8cp、pHが
9.82、BET法によるコロイダルシリカの平均粒子
径が13.2mμ、電導度が3315μS/cmであっ
た。当該ゾルは60℃1カ月間保存しても物性に変化が
なかった。
【0049】(f)工程:(e)工程で得られたゾル
は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の温度が25
℃で(b)工程で使用したものと同じ水素型カチオン交
換樹脂アンバーライト(Amberlite)120B
のカラムに通過させた。当該カラムから流出液の全てが
得られた。得られた当該流出液の全ては、1時間当たり
3の空間速度でカラム内の当該ゾルの温度が25℃で、
(c)工程で使用したものと同じ水酸基型アニオン交換
樹脂アンバーライト(Amberlite)IRA−4
10のカラムに通過させた。そして、アニオン交換樹脂
の当該カラムからの流出液は、1時間当たり3の空間速
度でカラム内の温度が25℃で、(b)工程で使用した
ものと同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト(A
mberlite)120Bのカラムに通過させた。当
該カラムから流出液として酸性水性シリカゾルが3.1
5kg得られた。そのゾルは、SiO2 が30.7重量
%、Na2 Oが220ppmの濃度であり、SiO2
Na2 Oのモル比は1440、比重が1.205、pH
は4.58、20℃での粘度が3.6cp、電導度は7
9μS/cmであった。
【0050】(g)工程:28重量%濃度の特級試薬の
アンモニア水15gは、撹拌下にpHが4.58の得ら
れたゾル2000gに添加した。
【0051】生成した水性シリカゾルは、SiO2 が3
0.5重量%、Al2 3 が44.2ppm、Fe2
3 が14.7ppm、Na2 Oが220ppm、Clが
4.0ppm、SO4 が7.5ppmの濃度であり、S
iO2 /(NH4 2 Oのモル比が83であり、比重が
1.205、pHが9.12、20℃での粘度が9.6
cp、電導度が2720μS/cmであった。電子顕微
鏡での観察で、そのコロイダルシリカの粒子径は、最小
粒子径4mμから最大粒子径20mμの分布を持ってい
た。当該ゾルは、60℃1カ月間保存後も物性に変化が
なかった。
【0052】実施例2 この実施例では、実施例1の(c)工程まで同じ工程と
した後、続く(d)から(g)の工程が行われた。
【0053】(d)工程:実施例1と同じ水酸化ナトリ
ウム水溶液の146gは、(c)工程で得られた流出液
の40.4kgに添加して、SiO2 が3.5重量%濃
度で、SiO2 /Na2 Oのモル比が130、pHが
7.72、電導度は620μS/cmの安定化されたケ
イ酸水溶液を得た。
【0054】(e)工程:(d)工程で得られた安定化
された水溶液の2.54kgは、実施例1の(e)工程
で使用したものと同じ容器内に入れた。ヒール液として
の容器内の溶液は、95℃の温度まで加熱した。フィー
ド液としての(d)工程で得られた安定化された水溶液
の38kgは、減圧下95℃の温度で沸騰させながら、
当該容器から蒸発水を連続的に除去する事によって当該
容器内の液体の容積が一定で、180時間でヒール液中
に連続的に供給した。供給が終了した後、当該容器内の
液体は、室温まで冷却した。水性シリカゾルの3.33
kgは容器から移した。そのゾルは、SiO2 が42.
6重量%、Al2 3 が61.7ppm、Fe2 3
26.6ppmの濃度であり、SiO2 /Na2 Oのモ
ル比が148、比重が1.320、20℃での粘度が2
8.2cp、pHが9.76、BET法によるコロイダ
ルシリカの平均粒子径が21.0mμ、電導度が218
0μS/cmであった。当該ゾルは、60℃で1カ月間
保存後も物性の変化はなかった。
【0055】(f)工程:(e)工程で得られたゾル
は、1時間当たり3の空間速度で、カラム内のゾルの温
度が25℃で、(b)工程で使用したものと同じ水素型
カチオン交換樹脂アンバーライト(Amberlit
e)120Bのカラムに通過させた。当該カラムから流
出液を得た。得られた当該流出液の全ては、1時間当た
り3の空間速度でカラム内の当該ゾルの温度が25℃
で、(c)工程で使用したものと同じ水酸基型アニオン
交換樹脂アンバーライト(Amberlite)IRA
−410のカラムに通過させた。そして、アニオン交換
樹脂の当該カラムからの流出液は、1時間当たり3の空
間速度でカラム内の当該ゾルの温度が25℃で、(b)
工程で使用したものと同じ水素型カチオン交換樹脂アン
バーライト(Amberlite)120Bのカラムに
通過させた。酸性水性シリカゾルの3.1kgは当該カ
ラムから流出液として得た。そのゾルは、SiO2 が4
0.7重量%、Na2Oが740ppmの濃度で、Si
2 /Na2 Oのモル比が568、比重が1.293、
pHが4.24、20℃での粘度が5.6cp、電導度
は165μS/cmであった。
【0056】(g)工程:28重量%濃度の特級試薬の
アンモニア水の19gと10重量%濃度の硝酸水溶液の
9.6gは、撹拌下にpHが4.24であるその得られ
たゾル3001.4gに添加した。
【0057】生成した水性シリカゾルは、SiO2 が4
0.3重量%、Al2 3 が58.4ppm、Fe2
3 が19.5ppm、Na2 Oが732ppm、Clが
5.5ppm、SO4 が10.0ppm、NO3 が32
0ppmの濃度であり、SiO2 /(NH4 2 Oのモ
ル比が143であり、比重が1.293、pHが9.
4、20℃での粘度が19cp、電導度が4120μS
/cmであった。電子顕微鏡での観察で、当該コロイダ
ルシリカの粒子径は、最小粒子径7mμから最大粒子径
40mμの分布を持ち、その粒径は非球状であった。当
該ゾルは、60℃1カ月間保存後も物性の変化がなかっ
た。
【0058】実施例3 (a)工程:0.140重量%濃度の硝酸水溶液は、含
有量が61.3重量%で比重が1.38の特級試薬の硝
酸の84.3gを、36.85kgの純水に溶解させて
調製した。実施例1の(a)工程で使用したものと同じ
ナトリウム水ガラスの5.15kgは、36.9kgの
硝酸水溶液に溶解した。そして、3.6重量%のSiO
2 と1230ppmの硝酸の濃度を持ったケイ酸ナトリ
ウム水溶液が42.0kg得られた。
【0059】(b)工程:(a)工程で得られたケイ酸
ナトリウム水溶液の42.0kgは、1時間当たり2.
5の空間速度でカラム内の当該溶液の温度が25℃で、
実施例1の(b)工程で使用したものと同じ水素型カチ
オン交換樹脂アンバーライト(Amberlite)1
20Bのカラムに通過させた。当該カラムから流出液を
得た。
【0060】(c)工程:(b)工程で得られたカラム
からの流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラム内
の当該溶液の温度が25℃で、実施例1の(c)工程で
使用したものと同じ水酸基型アニオン交換樹脂アンバー
ライト(Amberlite)IRA−410のカラム
に通過させた。アンバーライト(Amberlite)
IRA−410のカラムから流出液を得て、その得られ
た流出液の全ては再び、1時間当たり5の空間速度でカ
ラムの当該溶液の温度が25℃で、実施例1の(b)工
程で使用されたものと同じ水素型カチオン交換樹脂アン
バーライト(Amberlite)120Bの他のカラ
ムに通過させた。当該カラムから流出液は全量で35.
7kgであった。得られた溶液は、SiO2 が3.52
重量%、Al2 3 が4.8ppm、Fe2 3 が0.
88ppm、CaOが0.7ppm、MgOが0.2p
pmの濃度であり、pHが3.93、電導度が36.3
0μS/cmであった。得られた溶液は、SiO2 に対
して300ppm以下の多価金属酸化物を含む泡立ちの
ない活性ケイ酸の水溶液であった。(d)工程から
(g)工程までは、実施例1と同様な方法で行った。
【0061】実施例4 (a)工程:実施例1の(a)工程で使用したものと同
じナトリウム水ガラスの5.15kgは36.85kg
の純水に溶解して、SiO2 が3.6重量%濃度のケイ
酸ナトリウム水溶液を42.0kg得た。ケイ酸ナトリ
ウム水溶液の42.0kgは、1時間当たり3の空間速
度でカラム内の当該溶液の温度が25℃で、実施例1で
使用したものと同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーラ
イト(Amberlite)120Bのカラムに通過さ
せた。活性ケイ酸の水溶液の35.7kgは当該カラム
からの流出液として得た。活性ケイ酸の得られた溶液
は、SiO2 が3.54重量%、pHが2.78、電導
度が667.5μS/cmであった。実施例3の(a)
工程で使用したものと同じ硝酸の70.0gは、得られ
たケイ酸溶液の35.7kgに添加した。得られた溶液
は、硝酸を1200ppm含有し、pHが1.71であ
った。
【0062】(b)工程:pHが1.71の得られた溶
液は、1時間当たり2.5の空間速度でカラム内の当該
溶液の温度が25℃で、実施例1の(b)工程で使用し
たものと同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト
(Amberlite)120Bのカラムに通過させ
た。活性ケイ酸の水溶液は、当該カラムから流出液とし
て得られた。
【0063】(c)工程:(b)工程で得られたカラム
からの流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラム内
の当該溶液の温度が25℃で、実施例1の(c)工程で
使用したものと同じ水酸基型アニオン交換樹脂アンバー
ライト(Amberlite)IRA−410のカラム
に通過させた。アンバーライト(Amberlite)
IRA−410の当該カラムからの流出液が得られ、そ
の得られた当該流出液の全ては再び、1時間当たり5の
空間速度でカラム内の当該溶液の温度が25℃で、
(b)工程で使用したものと同じ水素型カチオン交換樹
脂アンバーライト(Amberlite)120Bの他
のカラムに通過させた。当該カラムからの流出液は全量
で30.28kg得られた。得られた溶液は、SiO2
が3.52重量%、Al23 が2.8ppm、Fe2
3 が0.95ppm、CaOが0.8ppm、MgO
が0.2ppmの濃度であり、pHが4.06、電導度
が35.80μS/cmであった。
【0064】(d)工程:実施例1の(d)工程で同様
に調製された水酸化ナトリウムの10重量%の水溶液の
178gは、(c)工程で得られた直後の流出液30.
28kgに添加した。そして、SiO2 が3.5重量%
濃度、SiO2 /Na2 Oのモル比が80、pHが8.
17、電導度が735μS/cmのケイ酸水溶液を得
た。
【0065】(e)工程:ヒール液としての(d)工程
で得られた安定化された水溶液の2.67kgは、実施
例1で使用したものと同じ容器に入れた。ヒール液は9
0℃の温度まで加熱した。そして、フィード液として
(d)工程で得られた安定化された水溶液の27.78
kgは、95時間でヒール液中に連続的に供給した以外
は、実施例1の(e)工程と同じ方法で行われた。供給
が終了した後、容器内の液体は、室温に冷却された。水
性シリカゾルの3.23kgは、容器から移した。その
ゾルは、SiO2 が33.0重量%、Al2 3 が2
6.3ppm、Fe2 3 が8.9ppmの濃度であ
り、SiO2 /Na2 Oのモル比が85.2、比重が
1.233、20℃での粘度が25.0cp、pHが
9.89、BET法によるコロイダルシリカの平均粒子
径が13.1mμ、電導度が3260μS/cmであっ
た。60℃で1カ月間保存後、当該ゾルは物性に変化が
なかった。
【0066】(f)工程:(e)工程で得られたゾル
は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の当該ゾルの
温度が25℃で、実施例1の(b)工程で使用したもの
と同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト(Amb
erlite)120Bのカラムに通過させた。当該カ
ラムから全ての流出液が得られた。(f)工程で得られ
た当該流出液の全ては、1時間当たり3の空間速度でカ
ラム内の当該ゾルの温度が25℃で、実施例1の(c)
工程で使用したものと同じ水酸基型アニオン交換樹脂ア
ンバーライト(Amberlite)IRA−410の
カラムに通過させた。アニオン交換樹脂の当該カラムか
らの流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の
当該ゾルの温度が25℃で、(b)工程で使用したもの
と同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト(Amb
erlite)120Bのカラムに通過させた。酸性シ
リカゾルの3.15kgは、当該カラムから流出液とし
て得た。そのゾルは、SiO2 が30.7重量%、Na
2 Oが205ppmの濃度であり、SiO2 /Na2
のモル比が1550、比重が1.205、pHが4.6
8、20℃での粘度が3.6cp、電導度が75μS/
cmであった。
【0067】(g)工程:市販の特級の28重量%濃度
のアンモニア水の15gは、撹拌下にpH4.68の得
られたゾルの2000gに添加した。生成した水性シリ
カゾルは、SiO2 が30.5重量%、Al2 3 が2
4.2ppm、Fe2 3 が8.23ppm、Na2
が205ppm、Clが4.0ppm、SO4 が7.5
ppm、SiO2 /(NH4 2 Oのモル比が83であ
り、比重が1.205、pHが9.15、20℃での粘
度が9.6cp、電導度が2780μS/cmであっ
た。そのコロイダルシリカの粒子径は、電子顕微鏡の観
察で最小4mμから最大20mμまで分布していた。6
0℃で1カ月間保存後、当該ゾルは物性上に変化がなか
った。
【0068】実施例5 この実施例では、実施例4の(c)工程まで同じ工程と
した後、続く(d)から(g)の工程が行われた。
【0069】(d)工程:実施例1と同じ水酸化ナトリ
ウム水溶液の146gは、(c)工程で得られた流出液
の40.4kgに添加した。そして、SiO2 が3.5
重量%濃度、SiO2 /Na2 Oのモル比が130、p
Hが7.76、電導度が618μS/cmの安定化され
たケイ酸水溶液を得た。
【0070】(e)工程:ヒール液として(d)工程で
得られた安定化された水溶液の2.54kgは、実施例
1で使用したものと同じ容器内に入れた。そのヒール液
は、95℃の温度まで加熱した。ヒール液として(d)
工程で得られた安定化された水溶液の38kgは、実施
例1の(e)工程と同じ方法で、180時間でヒール液
に連続的に供給した。供給が終了した後、容器内の液体
は室温まで冷却した。水性シリカゾルの3.33kg
は、容器から移した。そのゾルは、SiO2 が42.6
重量%、Al2 3 が34.4ppm、Fe2 3 が1
1.7ppm、SiO2 /Na2 Oのモル比が148で
あり、比重が1.320、pHが9.76、20℃での
粘度が28.2cp、BET法によるコロイダルシリカ
の平均粒子径が20.5mμ、電導度が2140μS/
cmであった。60℃で1カ月間保存後、当該ゾルは物
性上変化がなかった。
【0071】(f)工程:(e)工程で得られたゾル
は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の当該ゾルの
温度が25℃で、実施例1の(b)工程で使用したもの
と同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト(Amb
erlite)120Bのカラムに通過させた。当該カ
ラムから全ての流出液が得られた。全ての得られた当該
流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の当該
ゾルの温度が25℃で、実施例1の(c)工程で使用し
たものと同じ水酸基型アニオン交換樹脂アンバーライト
(Amberlite)IRA−410のカラムに通過
させた。アニオン交換樹脂の当該カラムからの流出液
は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の当該ゾルの
温度が25℃で、実施例1の(b)工程で使用したもの
と同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト(Amb
erlite)120Bのカラムに通過させた。酸性水
性シリカゾルの3.1kgは、当該カラムからの流出液
として得られた。そのゾルは、SiO2 が40.7重量
%、Na2 Oが720ppmの濃度であり、SiO2
Na2 Oのモル比が583であり、比重が1.293、
pHが4.63、20℃での粘度が5.6cp、電導度
が145μS/cmであった。
【0072】(g)工程:市販の特級の28重量%濃度
のアンモニア水の19gと10重量%濃度の硝酸水溶液
の9.6gは、撹拌下にpHが4.63の得られたゾル
の3000gに添加した。
【0073】生成した水性シリカゾルは、SiO2 が4
0.3重量%、Al2 3 が32.0ppm、Fe2
3 が10.9ppm、Na2 Oが713ppm、Clが
5.5ppm、SO4 が10.0ppm、NO3 が32
0ppmの濃度であり、SiO2 /(NH4 2 Oのモ
ル比が143であり、比重が1.293、pHが9.
4、20℃での粘度が21cp、電導度が4010μS
/cmであった。コロイダルシリカの粒子径は、電子顕
微鏡での観察から、最小7mμから最大40mμまでの
分布を持ち、非球状の粒子であった。60℃で1カ月間
保存後、当該ゾルは物性上に変化がなかった。
【0074】実施例6 (1)工程:0.040重量%濃度の硝酸ナトリウム水
溶液は、市販の特級の硝酸ナトリウムの14.7gを、
36.85kgの純水に溶解させる事によって調製し
た。SiO2 が29.5重量%、Na2 Oが9.46重
量%、Al2 3 が220ppm、Fe2 3 が50p
pm、CaOが47ppm、MgOが26ppmの濃度
で含有する市販のJIS3号ナトリウム水ガラスの5.
15kgは、36.865kgの硝酸ナトリウム水溶液
に溶解させた。そして、SiO2 が3.6重量%、硝酸
ナトリウムが350ppmの濃度のケイ酸ナトリウム水
溶液が42.015kg得られた。
【0075】(2)工程:(1)工程で得られたケイ酸
ナトリウム水溶液の42.0kgは、1時間当たり0.
5の空間速度でカラム内の当該溶液の温度が25℃で、
実施例1の(b)工程で使用したものと同じ水素型カチ
オン交換樹脂アンバーライト(Amberlite)1
20Bのカラムに通過させた。当該カラムから流出液を
得た。得られた溶液は、SiO2 が3.52重量%、N
3 が249ppm、Al2 3 が6.8ppm、Fe
2 3 が1.2ppm、CaOが0.8ppm、MgO
が0.2ppmの濃度であり、pHが2.23、電導度
が2064μS/cmであった。得られた溶液は、泡立
ちのない活性ケイ酸の水溶液であった。
【0076】(3)工程:水酸化ナトリウムの10重量
%の水溶液は、95%の純度の市販の特級の水酸化ナト
リウムを純水に溶解させる事によって調製した。水酸化
ナトリウム水溶液の265gは、(2)工程で得られた
流出液の35.70kgに添加した。そして、SiO2
が3.5重量%、NaNO3 が340ppmの濃度で、
SiO2 /Na2 Oのモル比が80、pHが7.98、
電導度が1210μS/cmの安定化されたケイ酸水溶
液を得た。
【0077】(4)工程:(3)工程で得られた安定化
された水溶液の2.67kgは、実施例1の(d)工程
で使用したものと同じ容器に入れた。ヒール液としての
容器内の溶液は、90℃の温度まで加熱した。そして、
フィード液としての(3)工程で得られた安定化された
水溶液の27.78kgは、当該容器から蒸発水を連続
的に除去する事によって当該容器内の液体の容積が一定
で、減圧下に液体の温度が90℃で沸騰させながら、9
5時間でヒール液中に連続的に供給した。供給が終了し
た後、容器内の液体は、室温まで冷却した。水性シリカ
ゾルの3.23kgは、容器から移された。そのゾル
は、SiO2 が33.0重量%、NaNO3 が0.31
8重量%、Al2 3 が63.8ppm、Fe2 3
11.2ppm、SiO2 /Na2 Oのモル比が85.
2、比重が1.233、20℃での粘度は3.90c
p、pHが9.68、BET法によるコロイダルシリカ
の平均粒子径が13.2mμ、電導度が6920μS/
cmであった。
【0078】(5)工程:(4)工程で得られたゾル
は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の当該ゾルの
温度が25℃で、(2)工程で使用したものと同じ水素
型カチオン交換樹脂アンバーライト(Amberlit
e)120Bのカラムに通過させた。当該カラムから流
出液を得た。
【0079】(6)工程:(5)工程で得られたカラム
からの流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラム内
の当該溶液の温度が25℃で、実施例1の(c)工程で
使用したものと同じ水酸基型アニオン交換樹脂アンバー
ライト(Amberlite)IRA−410のカラム
に通過させた。そして、アニオン交換樹脂の当該カラム
からの流出液は、1時間当たり3の空間速度でカラム内
の当該ゾルの温度が25℃で、(2)工程で使用したも
のと同じ水素型カチオン交換樹脂アンバーライト(Am
berlite)120Bのカラムに通過させた。酸性
水性シリカゾルの3.15kgは、当該カラムからの流
出液として得られた。そのゾルは、SiO2 が30.7
重量%、Na2 Oが230ppm、SiO2 /Na2
のモル比が1380、比重が1.205、20℃での粘
度が3.6cp、pHが4.52、電導度が85μS/
cmであった。
【0080】(7)工程:28重量%濃度の市販の特級
のアンモニア水の15gは、撹拌下にpHが4.58の
得られたゾルの2000gに添加した。
【0081】生成した水性シリカゾルは、SiO2 が3
0.5重量%、Al2 3 が58.9ppm、Fe2
3 が10.4ppm、Na2 Oが230ppm、NO3
が7.5ppm、Clが2.0ppm、SO4 が4.0
ppmの濃度であり、SiO2 /(NH4 2 Oのモル
比が83であり、比重が1.205、pHが9.10、
20℃での粘度が9.6cp、電導度が2930μS/
cmであった。コロイダルシリカの粒子径は、電子顕微
鏡の観察で、最小4mμから最大20mμまでの分布で
あった。60℃で1カ月間保存後、当該ゾルは物性上変
化がなかった。
【0082】比較例1 この比較例では、フィード液が、実施例1の(e)工程
で95時間で供給される代わりに32時間でヒール液に
供給された事以外、実施例1と同様な方法で行われた。
供給する間の工程で、容器内の液体のSiO2 濃度が約
25重量%になった時、液体の粘度の増加が始まった。
この工程で液体中のコロイダルシリカの粒子径は、BE
T法による測定で6.8mμであった。しかし、フィー
ド液の全てがヒール液に供給されるまで供給は更に続い
た。液体の粘度は極端に増大し、供給の終点でゲルの形
成が起こった。最終物の液体を容器からスムーズに移し
かえる事は容易でなかった。容器から移しかえた高粘度
の液体は、室温で静置させ冷却した時、流動性のないゲ
ルに変化していた。
【0083】比較例2 この比較例では、実施例1の(a)工程で硝酸ナトリウ
ム67.2gを4.6gに減少させた量を純水に溶解さ
せた以外は、(a)工程から(c)工程まで同様な方法
で行った。活性ケイ酸の得られた溶液は、SiO2
3.52重量%、Al2 3 が14.0ppm、Fe2
3 が1.2ppm、CaOが1.2ppm、MgOが
0.8ppmの濃度であり、pHが3.87、電導度が
45.6μS/cmであった。活性ケイ酸の得られた溶
液は、SiO2 に対する多価金属酸化物の量が300p
pm以上であり、実施例1の後に続く(d)工程から
(h)工程の使用に適するものではなかった。
【0084】比較例3 この比較例では、市販の特級の塩化ナトリウムの8.4
kgに及ぶ量を、28.45kgの純水に溶解させた以
外は、実施例1の(a)工程と同様の方法で行われた。
ケイ酸ナトリウムの得られた溶液は、塩化ナトリウムが
10重量%とSiO2 が3.6重量%の濃度で含有して
いた。そして、溶液中に形成された凝集物に起因する白
濁があった。当該溶液は、その後に続く工程での使用に
適するものではなかった。
【0085】比較例4 この比較例では、硝酸の1.26kgに及ぶ量を、3
5.59kgの純水に溶解させた事以外は、実施例1の
(a)工程と同様の方法で行われた。ケイ酸ナトリウム
の得られた溶液は、硝酸が1.8重量%とSiO2
3.6重量%の濃度で含有していた。そして、溶液中に
形成された凝集物に起因する白濁があった。当該溶液
は、その後に続く工程での使用に適するものではなかっ
た。
【0086】比較例5 この比較例では、フィード液は、実施例5の(e)工程
で180時間で供給する代わりに32時間でヒール液に
供給した事以外、実施例5と同様の方法で行った。供給
する段階で、容器内の液体のSiO2 濃度は、約25重
量%に達し、液体の粘度が増大し始めた。この段階で液
体中のコロイダルシリカの粒子径は、BET法による測
定で6.8mμであった。しかし、供給は、供給する溶
液の全てがヒール液中に供給するまで更に続いた。それ
で、液体の粘度は、極端に増大し、供給の終わりにはゲ
ルの生成が起こった。容器からスムーズに最終的な液体
を移し変える事は容易ではなかった。容器から移した高
粘度の液体は、室温で静置し冷却すると、流動性のない
ゲルに変化した。
【0087】比較例6 この比較例は、(a)工程で、1時間当たり2.5の空
間速度で行う代わりに1時間当たり2の空間速度で行
い、70.0gの硝酸の代わりに4.7gに減少した量
を水溶液に溶解させた事以外は、実施例4と同様に行っ
た。(b)工程から(c)工程は、実施例4と同様の方
法で行った。活性ケイ酸の得られた溶液は、SiO2
3.50重量%、Al2 3 が11.4ppm、Fe2
3 が1.2ppm、CaOが1.2ppm、MgOが
0.8ppmの濃度であり、pHが3.86、電導度が
45.4μS/cmであった。活性ケイ酸の得られた溶
液は、溶液中のSiO2 に対する多価金属酸化物の量が
300ppm以上であった為、次の工程での使用に適す
るものではなかった。
【0088】比較例7 この比較例では、(6)工程はプロセスから削除した。 (1)工程:0.040重量%濃度の硝酸ナトリウム水
溶液は、市販の特級の硝酸ナトリウムの14.7gを、
36.85kgの純水に溶解させる事によって調製し
た。SiO2 が29.5重量%、Na2 Oが9.46重
量%、Al2 3 が220ppm、Fe2 3 が50p
pm、CaOが47ppm、MgOが26ppmの濃度
で含有する市販のJIS3号ナトリウム水ガラスの5.
15kgは、36.865kgの硝酸ナトリウム水溶液
に溶解させた。そして、SiO2 が3.6重量%、硝酸
ナトリウムが350ppmの濃度のケイ酸ナトリウム水
溶液が42.015kg得られた。
【0089】(2)工程:(1)工程で得られたケイ酸
ナトリウム水溶液の42.0kgは、1時間当たり2.
5の空間速度でカラム内の溶液の温度が25℃で、実施
例1の(b)工程で使用したものと同じ水素型カチオン
交換樹脂アンバーライト(Amberlite)120
Bのカラムに通過させた。当該カラムから流出液を得
た。
【0090】(3)工程:水酸化ナトリウムの10重量
%の水溶液は、95%の純度の市販の特級の水酸化ナト
リウムを純水に溶解させる事によって調製した。水酸化
ナトリウム水溶液の265gは、(2)工程で得られた
流出液の35.70kgに添加した。そして、SiO2
が3.5重量%、NaNO3 が340ppmの濃度で、
SiO2 /Na2 Oのモル比が80、pHが7.98、
電導度が1210μS/cmの安定化されたケイ酸水溶
液を得た。
【0091】(4)工程:(3)工程で得られた安定化
された水溶液の2.67kgは、実施例1の(e)工程
で使用したものと同じ容器に入れた。ヒール液としての
当該容器内の溶液は、90℃の温度まで加熱した。そし
て、フィード液としての(3)工程で得られた安定化さ
れた水溶液の27.78kgは、当該容器から蒸発水を
連続的に除去する事によって当該容器内の液体の容積が
一定で、減圧下に液体の温度が90℃に沸騰させなが
ら、95時間でヒール液中に連続的に供給した。供給が
終了した後、当該容器内の液体は、室温まで冷却した。
水性シリカゾルの3.23kgは、容器から移された。
そのゾルは、SiO2 が33.0重量%、NaNO3
0.318重量%、Al2 3 が63.8ppm、Fe
2 3 が16.2ppm、SiO2 /Na2 Oのモル比
が85.2、比重が1.233、20℃での粘度が3.
90cp、pHが9.68、BET法によるコロイダル
シリカの平均粒子径が13.2mμ、電導度が6920
μS/cmであった。
【0092】(5)工程:(4)工程で得られたゾル
は、1時間当たり3の空間速度でカラム内の当該ゾルの
温度が25℃で、(2)工程で使用したものと同じ水素
型カチオン交換樹脂アンバーライト(Amberlit
e)120Bのカラムに通過させた。酸性水性シリカゾ
ルの3.15kgは、当該カラムからの流出液として得
られた。そのゾルは、SiO2 が30.7重量%、NO
3 が2160ppm、Na2 Oが230ppmの濃度で
あり、SiO2 /Na2 Oのモル比が1380、比重が
1.205、20℃での粘度が3.6cp、pHが1.
49、電導度が9920μS/cmであった。
【0093】(7)工程:28重量%濃度の市販の特級
のアンモニア水の20.6gは、撹拌下にpHが1.4
9の得られたゾルの2000gに添加した。
【0094】生成した水性シリカゾルは、SiO2 が3
0.5重量%、NH4 NO3 が0.277重量%、Al
2 3 が58.9ppm、Fe2 3 が10.4pp
m、Na2 Oが230ppm、Clが180ppm、S
4 が230ppmの濃度であり、SiO2 /(N
4 2 Oのモル比が83であり、比重が1.205、
pHが8.84、20℃での粘度が4.2cp、電導度
が8830μS/cmであった。コロイダルシリカの粒
子径は、電子顕微鏡の観察で、最小4mμから最大20
mμまでの分布であった。60℃で1カ月間保存後、当
該ゾルはゲル化した。
【0095】
【発明の効果】本発明は、実質的にシリカ以外の他の如
何なる多価金属酸化物が存在せず、10〜30mμの平
均粒子径と30〜50重量%のSiO2 濃度を持った高
純度の安定な水性シリカゾルを容易に製造する方法であ
る。本発明では、アルカリ金属ケイ酸塩を含む水溶液や
ケイ酸の水溶液に、強酸やその塩を添加する事によっ
て、ケイ酸塩や活性ケイ酸と結合したり或いはその重合
体の内部に結合したアルカリ金属や多価金属酸化物の様
な解離イオンの形態にない不純物を、溶液中でイオン化
させ、イオン交換樹脂によって容易に取り除く事ができ
る為に、繰り返しイオン交換樹脂による処理が必要がな
く工程を短縮できるばかりか、それら方法によって得ら
れる水性シリカゾルの純度を向上させる事ができる。特
に、本発明の方法によって得られたシリカゾルは、鉄や
アルミニウムの様な多価金属酸化物の含有量が極端に低
い為、その様な金属が存在しない事が望まれるシリカゾ
ルの用途に用いる事ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)、(b)、(c)、(d)、
    (e)、(f)及び(g): (a) 強酸又は強酸の塩と、ケイ酸塩のシリカに対し
    て重量濃度で300〜3000ppmのシリカ以外の他
    の多価金属酸化物を含むアルカリ金属ケイ酸塩を水に溶
    解する事によって、当該強酸の重量濃度で100〜10
    000ppm又は、当該強酸の塩の重量濃度で150〜
    15000ppm含有し、ケイ酸塩のSiO2 として1
    〜6重量%濃度となるアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を
    調製する工程、 (b) (a)工程で得られた水溶液を、1時間当たり
    0.1〜10の空間速度で当該水溶液中の全ての金属イ
    オンをイオン交換するに十分な量の水素型カチオン交換
    樹脂で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の
    溶液を0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工
    程、 (c) (b)工程で得られた水溶液を、1時間当たり
    1〜10の空間速度で当該水溶液中の全てのアニオンを
    イオン交換するに十分な量の水酸基型アニオン交換樹脂
    で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の溶液
    を0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工程、 (d) 水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水
    溶液を、(c)工程で得られた水溶液中に含まれるSi
    2 の60〜200モルに対して当該水酸化物水溶液の
    Na2 O又はK2 Oの1モルの割合で(c)工程で得ら
    れた水溶液に添加し、当該添加の間得られた当該溶液の
    温度を0〜60℃に維持する工程、 (e) (d)工程で得られた溶液の5〜40重量部
    を、容器内を常圧又は減圧下に、当該容器内の液体の温
    度を70〜100℃に保持して50〜200時間で当該
    容器内の(d)工程で得られた溶液の1重量部に連続的
    に供給し、当該供給の間、当該容器内の液体の容積が一
    定になる様に当該容器から蒸発水を除去する様に液体中
    の水を蒸発する事により、30〜50重量%のSiO2
    濃度かつ10〜30mμの平均粒子径を持ったコロイダ
    ルシリカの安定な水性ゾルを形成する工程、 (f) (e)工程で得られたゾルを、1時間当たり2
    〜20の空間速度で当該ゾル中の全ての金属イオンをイ
    オン交換するのに十分な量の水素型のカチオン交換樹脂
    で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の当該
    ゾルを0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工程
    及び、 (g) アンモニアを、(f)工程で得られたゾルに、
    当該ゾルの温度0〜100℃でpHが8〜10.5の値
    になる量で添加する工程からなる、実質的にシリカ以外
    の如何なる他の多価金属酸化物も含有せず、コロイダル
    シリカの粒子が10〜30mμの平均粒子径であり、か
    つ30〜50重量%のSiO2 濃度を持った安定な水性
    シリカゾルの製造方法。
  2. 【請求項2】 下記(a’)工程:(a’) ケイ酸塩
    のシリカに対して重量濃度で300〜3000ppmの
    シリカ以外の他の多価金属酸化物を含有し、かつ当該ケ
    イ酸塩のSiO2 として1〜6重量%濃度となるアルカ
    リ金属ケイ酸塩の水溶液を、1時間当たり1〜10の空
    間速度で水溶液中の全ての金属イオンをイオン交換する
    に十分な量の水素型カチオン交換樹脂で満たされたカラ
    ムに通過する間、当該カラム内の溶液を0〜60℃の温
    度に維持しながら通過させ、次に当該カラムからの流出
    液に重量濃度で100〜10000ppmの強酸を添加
    する工程、請求項1記載の(b)、(c)、(d)、
    (e)、(f)及び(g)工程からなる実質的にシリカ
    以外の如何なる他の多価金属酸化物も含有せず、コロイ
    ダルシリカの粒子が10〜30mμの平均粒子径であ
    り、かつ30〜50重量%のSiO2 濃度を持った安定
    な水性シリカゾルの製造方法。
  3. 【請求項3】 下記(1)、(2)、(3)、(4)、
    (5)、(6)及び(7): (1) 強酸又は強酸の塩と、ケイ酸塩のシリカに対し
    て重量濃度で300〜1500ppmのシリカ以外の他
    の多価金属酸化物を含むアルカリ金属ケイ酸塩を水に溶
    解する事によって、当該強酸の重量濃度で100〜50
    0ppm又は、当該強酸の塩の重量濃度で150〜75
    0ppm含有し、かつケイ酸塩のSiO2 として1〜6
    重量%濃度となるアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を調製
    する工程、 (2) (1)工程で得られた水溶液を、1時間当たり
    0.1〜10の空間速度で当該水溶液中の全ての金属イ
    オンをイオン交換するに十分な量の水素型カチオン交換
    樹脂で満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の
    溶液を0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工
    程、 (3) 水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水
    溶液を、(2)工程で得られた水溶液中に含まれるSi
    2 の60〜200モルに対して当該水酸化物水溶液の
    Na2 O又はK2 Oの1モルの割合で(2)工程で得ら
    れた水溶液に添加し、当該添加の間得られた当該溶液の
    温度を0〜60℃に維持する工程、 (4) (3)工程で得られた溶液の5〜40重量部
    を、容器内を常圧又は減圧下に、当該容器内の液体の温
    度を70〜100℃に保持して50〜200時間で当該
    容器内の(3)工程で得られた溶液の1重量部に連続的
    に供給し、当該供給の間、当該容器内の液体の容積が一
    定になる様に当該容器から蒸発水を除去する様に液体中
    の水を蒸発する事により、30〜50重量%のSiO2
    濃度かつ10〜30mμの平均粒子径を持ったコロイダ
    ルシリカの安定な水性ゾルを形成する工程、 (5) (4)工程で得られたゾルを、1時間当たり2
    〜20の空間速度で当該ゾル中の全ての金属イオンをイ
    オン交換するに十分な量の水素型のカチオン交換樹脂で
    満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の当該ゾ
    ルを0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工程、 (6) (5)工程で得られたゾルを、1時間当たり1
    〜10の空間速度で当該水溶液中の全てのアニオンをイ
    オン交換するに十分な量の水酸基型アニオン交換樹脂で
    満たされたカラムに通過する間、当該カラム内の溶液を
    0〜60℃の温度に維持しながら通過させる工程及び、 (7) アンモニアを、(6)工程で得られたゾルに、
    当該ゾルの温度を0〜100℃でpHが8〜10.5の
    値になる量で添加する工程からなる、実質的にシリカ以
    外の如何なる他の多価金属酸化物も含有せず、コロイダ
    ルシリカの粒子が10〜30mμの平均粒子径であり、
    かつ30〜50重量%のSiO2 濃度を持った安定な水
    性シリカゾルの製造方法。
  4. 【請求項4】 下記(1’)工程:(1’) ケイ酸塩
    のシリカに対して重量濃度で300〜1500ppmの
    シリカ以外の他の多価金属酸化物を含有し、かつ当該ケ
    イ酸塩のSiO2 として1〜6重量%濃度となるアルカ
    リ金属ケイ酸塩の水溶液を、1時間当たり1〜10の空
    間速度で水溶液中の全ての金属イオンをイオン交換する
    に十分な量の水素型カチオン交換樹脂で満たされたカラ
    ムに通過する間、当該カラム内の溶液を0〜60℃の温
    度に維持しながら通過させ、次に当該カラムからの流出
    液に重量濃度で100〜500ppmの強酸を添加する
    工程、請求項3記載の(2)、(3)、(4)、
    (5)、(6)及び(7)工程からなる実質的にシリカ
    以外の如何なる他の多価金属酸化物も含有せず、コロイ
    ダルシリカの粒子が10〜30mμの平均粒子径であ
    り、かつ30〜50重量%のSiO2 濃度を持った安定
    な水性シリカゾルの製造方法。
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