JPH06157912A - 一液型熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製法 - Google Patents

一液型熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製法

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JPH06157912A
JPH06157912A JP19711193A JP19711193A JPH06157912A JP H06157912 A JPH06157912 A JP H06157912A JP 19711193 A JP19711193 A JP 19711193A JP 19711193 A JP19711193 A JP 19711193A JP H06157912 A JPH06157912 A JP H06157912A
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cyclodextrin
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platinum
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JP19711193A
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Larry Neil Lewis
ラリー・ネイル・ルイス
Chris A Sumpter
クリス・アレン・サンプター
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Original Assignee
General Electric Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定かつ改善された貯蔵性を備えた一液型熱
硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。 【構成】 ビニルオルガノポリシロキサンと水素化ケイ
素シロキサンとを含んで成る一液型熱硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物に、ヒドロシリル化の為の潜触媒と
してシクロデキストリンと白金族金属物質との包接化合
物を含めた。シクロデキストリンはβ型、白金族金属は
二塩化白金やアルキル置換白金化合物が好適である。こ
の包接化合物は、被導入側のシクロデキストリンの1分
子あたり 0.5乃至2等量の受容側の白金族金属を含み、
精製直前に実質的に無水となるまで乾燥される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願と同時出願された係属中の米
国特許出願(出願人処理番号:RD-22,236 )を参照され
たい。本発明は、シクロデキストリンを受容側分子、白
金族金属物質をゲスト分子即ち被導入側分子とする包接
化合物の形態の白金族金属触媒の使用に基づく、一液型
熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本発明に先立ち Lewisらにより米国特許
第 5,025,073号、第 5,089,582号、第5,106,939号に提
示された如く、一液型熱硬化性オルガノポリシロキサン
組成物中に、ヒドロシリル化触媒として、塩化白金とシ
クロオクタジエンやノルボルナジエンとの錯体、二塩化
パラジウムと1,5-シクロオクタジエンとの錯体、C(1-4
) アルキル置換の白金や塩化ロジウムの如き白金族金属
物質とシクロデキストリンとの包接化合物が使用され
た。シクロデキストリンを受容側分子、白金族金属化合
物をゲスト分子とする包接化合物を利用した一液型熱硬
化性オルガノポリシロキサン組成物は一般に、貯蔵性の
改善された優れた一液型熱硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物を提供した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一部のバッチ
では尚早のゲル化が間々見られた。又、上記した係属中
の米国特許出願(出願人処理番号:RD-22,236 )には、
シクロデキストリンを受容側、軽鉱油等の広範な物質の
一つをゲストとする粗製の包接錯体の精製法が記載され
ている。粗製のシクロデキストリン錯体は、水性媒体中
で形成された後、未錯化のゲスト分子を実質的に除去す
るため洗浄用溶媒で洗浄される以前に、その含水量が実
質的に減少される。前述の如く、シクロデキストリンと
白金族金属物質との包接化合物を潜触媒として使用した
一液型熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物は不安定
な貯蔵性を有する可能性が間々ある。故に、シクロデキ
ストリンと白金族金属物質との包接化合物を潜触媒とし
て使用した一液型熱硬化性オルガノポリシロキサン組成
物の新たな製法を評価することが望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、実質的に改善
された貯蔵性を有すると共に安定した貯蔵性を有する一
液型熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物が製造され
得るという発見に基づく。一液型熱硬化性オルガノポリ
シロキサン組成物中の潜触媒としてシクロデキストリン
と白金族金属との包接化合物が使用され、その潜触媒が
上記係属出願(RD-22,236 )の段階的手順を踏んで合成
されるならば、得られる一液型熱硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物は周囲温度に於て実質的に改善された貯
蔵性を一貫して示すことが判明した。
【0005】本発明により、ビニルオルガノポリシロキ
サン、水素化ケイ素シロキサン、及び、ヒドロシリル化
潜触媒としてシクロデキストリンと白金族金属物質との
包接化合物の形態の白金族金属物質を含んで成る一液型
熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製法であっ
て、該製法はシクロデキストリンと白金族金属物質との
上記包接化合物として、(1) シクロデキストリン1モル
あたり約 0.5乃至2等量の白金族金属を含む沈澱物を生
成する為に、白金族金属物質とシクロデキストリン水溶
液とを混合する段階と、(2) (1) で得られた沈澱物を回
収する段階と、(3) (2) で回収された沈澱物が実質的に
無水であることをIR又はNMRスペクトル分析が示す
まで該沈澱物を乾燥する段階と、(4) シクロデキストリ
ンを受容側物質、白金族金属物質をゲスト分子とし、非
結合のゲスト分子を実質的に含まない包接化合物が得ら
れるまで、(3) で得られた乾燥生成物を有機溶媒で洗浄
する段階と、により調製される包接化合物を使用する段
階を含んで成る製法が提供される。
【0006】本発明の方法により製造される一液型熱硬
化性オルガノポリシロキサン組成物の製造にあたり使用
されるシリコーン成分は Lewisらの米国特許第 5,023,0
73号に提示されている。この特許は本願中に取り入れら
れる。例えば、本発明の方法により製造される一液型熱
硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、(A) 100 重
量部のビニル置換液体オルガノポリシロキサンと、(B)
1乃至20重量部の水素化シロキサンと、(C) 効果量の、
シクロデキストリンと白金族金属物質との包接化合物
と、を含み得る。
【0007】本発明の一液型熱硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物中に使用されるビニル置換液体オルガノポ
リシロキサン(以後「ビニルシロキサン」とする)は、
約 100乃至 200,000センチポアズの粘度を有し得る。ビ
ニル置換基はポリシロキサンの鎖上にも位置し得るが、
好適なビニルシロキサンは次式
【0008】
【化1】
【0009】の中に含まれ、式中、C2 3 はビニル基
で、Rはオレフィン不飽和を含まない一価のC(1-13)
機基から選択され、tは25℃でのビニルシロキサンの粘
度を約100乃至 200,000センチポアズとするに充分な値
の正の整数である。好適には、Rは、メチル、エチル、
プロピル等の、炭素数1乃至8のアルキル基、フェニ
ル、メチルフェニル、エチルフェニル等の一価のアリー
ル基、シクロアルキル基、シクロヘプチル基、及び、
3,3,3−トリフルオロプロピル等のハロアルキル基
から選択される。好適には、このビニルシロキサンは次
式の末端単位 C2 3 (CH3 2 SiO0.5 を有し、この単位は化学的に結合されたシロキシ単位の
総量を基準として約0.05乃至約 3.5モル%、好適には0.
14乃至約32モル%に亙り得る。
【0010】化1のビニルシロキサンは、シクロテトラ
シロキサンをビニル末端の低分子量ポリシロキサン連鎖
停止剤と平衡化することにより調製され得る。但しビニ
ルオルガノシロキシ単位を鎖上に結合させたい場合は、
平衡化混合物の中に予め決められた量の環状ビニルオル
ガノシロキサンが使用され得る。連鎖停止剤は低分子量
のビニル末端オルガノポリシロキサン、即ち対応するジ
シロキサン、トリシロキサン、テトラシロキサンの如き
が好適である。この低分子量のビニル末端ポリシロキサ
ンポリマーは、所望のビニル末端ポリジオルガノシロキ
サンを生成する為の適当なクロロシラン、特定するとビ
ニルジオルガノクロロシランとジオルガノジクロロシラ
ンとを加水分解することにより合成される。使用され得
る平衡化触媒としてはトルエンスルホン酸あるいは酸処
理白土の如き穏やかな酸性触媒が好適である。水酸化カ
リウム或いは水酸化ナトリウムの如き水酸化アルカリ金
属触媒も平衡化触媒として使用され得る。シクロポリシ
ロキサンの約85%が直鎖状ポリマーに転化する時点まで
平衡化反応が進行したら、酸触媒は中和され又は濾過に
より除去され得る。好適には直鎖状ポリマー中の揮発物
含有量を少なくするため過剰な環状体は除去される。
【0011】水素化シロキサンに含まれるのは次式の
「カプラー」
【0012】
【化2】
【0013】であり、式中R1 はオレフィン不飽和を含
まない一価のC(1-13)有機基から選択され、nは25℃で
の「カプラー」の粘度を1乃至 500センチポアズとし、
当該水素化シロキサン中の化学的に結合されたシロキシ
単位の総モル数を基準として約3乃至9モル%の連鎖停
止水素化ジオルガノシロキシ単位を提供するに充分な値
の整数である。
【0014】本発明の熱硬化性ポリシロキサン組成物中
に使用される水素化シロキサンは、上記化2のカプラー
のほか次式の連鎖停止単位 から実質的に成り、ケイ酸(SiO2 )単位と縮合した
水素化シロキサン樹脂をも含み得る。上式中、R2 +H
のSiに対する比は 1.0乃至 2.7に亙り得る。シリコー
ン樹脂に関する論考はRochowの「シリコーンの化学」第
2版、第90〜94頁、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ
(John Wiley and Sons) 、ニューヨーク、1951年、に提
示されており、この文献は本願中に取り入れられる。ま
た水素化シロキサン樹脂は、上記の縮合連鎖停止単位が
SiO2 単位および(R3 2 SiO単位と化学結合し
たものをも含み得る。但しR2 +R3 +HのSiに対す
る比は 1.2乃至 2.7に亙り、R2 及びR3 はオレフィン
不飽和を含まない一価のC(1 -13)有機基で、R1 基から
選択され得る。
【0015】上記の水素化シロキサン樹脂は対応する水
素化クロロシランを有機性炭化水素溶媒の存在下で加水
分解することにより製造され得る。一官能性の(R2
3 SiO0.5 単位と四官能性のSiO2 単位とのみを含
む樹脂を調製するには、水素化ジオルガノクロロシラン
とテトラクロロシランとが共加水分解され得る。一、
二、四官能性のシロキシ単位を含む樹脂は水素化ジオル
ガノクロロシランとテトラクロロシランとジオルガノジ
クロロシランとを特定の比で加水分解することにより調
製され得る。その他の水素化シロキサン樹脂は Jeramに
より米国特許第 4,040,101号に提示されており、この特
許は本願中に取り入れられる。
【0016】また水素化シロキサンは次式の直鎖状オル
ガノポリシロキサン
【0017】
【化3】
【0018】をも含み得る。上式中、R4 はオレフィン
不飽和を含まない一価のC(1-3) 有機基で、p及びqは
25℃でのポリマー粘度を1乃至 1,000センチポアズとす
るに充分な値の整数であり、このポリシロキサンは0.04
乃至 1.4重量%の水素を含む。化3の水素化シロキサン
は適当な水素化シクロポリシロキサンとR4 置換基を持
つ適当なシクロポリシロキサンとを低分子量の直鎖状ト
リオルガノシロキサン連鎖停止剤と共に平衡化すること
により合成され得る。
【0019】化2、化3、及び、上記の水素化シロキサ
ン樹脂に於て化学的に結合された各単位はR1 、R2
3 、R4 の各基を持つことができ、これらは異同を問
わず、メチル、エチル、プロピル等の如き炭素数1乃至
8のアルキル基、シクロヘキシル、シクロヘプチル等の
如きシクロアルキル基、フェニル、トリル、キシリル等
の如きアリール基、3,3,3−トリフルオロプロピル
の如きハロアルキル基から選択される。
【0020】化2の水素化シロキサンは、加水分解法、
酸触媒平衡化法の何れかにより調製され得る。平衡化法
ではシクロポリシロキサンがジ水素化テトラオルガノジ
シロキサンの如き低分子量の水素末端連鎖停止剤と平衡
化される。酸触媒平衡化法はビニル基含有の主成分ポリ
マーの製造に使用された手法と同様である。加水分解法
では水素化ジオルガノクロロシランがジオルガノジクロ
ロシランにより加水分解されて化2のポリマーを生ず
る。得られる水素化シロキサンはストリッピングにより
不要の環状体から分離され得る。
【0021】本発明の実施時に包接化合物を合成する為
に使用される白金族金属物質は、例えば1,5−シクロ
オクタジエン二塩化白金、ノルボルナジエン二塩化白金
1,5−シクロオクタジエン二臭化白金、1,5−シク
ロオクタジエン二ヨウ化白金、η5 −シクロペンタジエ
ニルトリメチル白金、1,5−シクロオクタジエンジメ
チル白金、ビス[1,5−シクロオクタジエン塩化ロジ
ウム]である。
【0022】本発明の実施時に使用され得るシクロデキ
ストリンは「シャルディンガーデキストリン」とも呼ば
れ、α1,4位で相互に結合して環状化合物を成した、
シクロアミロース、シクロマルトース、シクログルカ
ン、無水グルコースオリゴマーを含み得る。六員環のも
のはα−シクロデキストリン、七員環はβ−シクロデキ
ストリン、八員環はγ−シクロデキストリンと呼ばれ
る。この六、七、八員環は、各々シクロマルトヘキサオ
ース、シクロマルトヘプタオース、シクロマルトオクタ
オースとも呼ばれる。
【0023】通常、シクロデキストリンはデンプン懸濁
液を酵素または酸で処理して1乃至5当量のデキストロ
ースを含む糊液化懸濁液を生成することにより得られ
る。そしてこの糊液化デンプン懸濁液はシクロデキスト
リングリコシルトランスフェラーゼ(CGT)を以て、
この選択されたCGTに対して適当なpH、温度に於て
適当な時間をかけて処理され得る。酵素CGTはバシル
ス・マセランズ、バシルス・メガテリウム、バシルス・
サーキュランズ、バシルス・ステアロテルモフィルス、
及び、好塩基性のバシルス属その他の微生物から得られ
る。糊液化デンプン懸濁液をCGTで処理して得られた
消化物は分離精製されてシクロデキストリンを得る。
【0024】シクロデキストリンに関する商業的に重要
な側面の一つは、これが他の化合物と結合して錯体を形
成し得ることである。シクロデキストリンの形状はドー
ナツ形で、ドーナツの穴は疎水性である。その結果シク
ロデキストリンは水よりも極性の少ない物質と結合して
包接化合物を形成し得るし、またシクロデキストリンの
穴にその物質が嵌まり込める様な幾何学的外形を有す
る。ゲスト分子はシクロデキストリンの穴の内側に全体
的あるいは部分的に包み込まれる。一般にこの錯体はゲ
ストの溶解度を変化させ又はゲストを安定化する。また
シクロデキストリンの中にゲストが捕捉されてゲスト分
子の放出が遅延されると有利な場合があり、これを目的
として実際に遅延されることが判明している。例えば米
国特許第 4,774,329号(1988年9月27日発行)を参照さ
れたい。本明細書および請求項で用いられる「シクロデ
キストリン」なる用語はシクロデキストリン自体だけで
なく変性シクロデキストリン及び分岐状シクロデキスト
リンをも意味する。
【0025】本発明の方法を実施するにあたりシクロデ
キストリン(以後、α−シクロデキストリン、β−シク
ロデキストリン、γーシクロデキストリンを指すものと
する)、好適にはβ−シクロデキストリンは水溶されて
溶液の重量を基準として 0.1乃至30重量%のシクロデキ
ストリンを含む水溶液を生成する。好適にはシクロデキ
ストリンの飽和水溶液が使用される。そして上記で規定
された白金族金属物質が温度20℃乃至80℃にて上記のシ
クロデキストリン水溶液に添加され沈澱を形成する。こ
の沈澱は、濾過、遠心分離、デカンテーション等の種々
の手法により回収されるが、濾過法が好適である。回収
された沈澱物は未反応のシクロデキストリンを除去する
ため選択により水洗され得る。
【0026】次に粗製のシクロデキストリンゲスト錯体
は水分を除去するため乾燥される。乾燥を継続しても除
去される更なる水分が存在しないことが 1HNMR、
IR、DSCその他の手法により決定されるまで、温度
0℃乃至 120℃、大気圧下か減圧下で乾燥が為され得
る。その後、得られた乾燥生成物は有機溶媒で洗浄され
得る。適切な有機溶媒は例えばエタノールやメタノール
の如き低分子量アルコール、アセトンやメチルエチルケ
トンの如き低分子量ケトン、ジエチルエーテルの如き低
分子量エーテル、テトラヒドロフランや塩化メチレンの
如きその他の有機溶媒である。洗浄用溶媒の必要量を決
定するには、有機溶媒を漸次増量すると共に得られる洗
浄生成物をゲストの白金族金属物質について分析しつ
つ、同量の粗製乾燥シクロデキストリンが洗浄され得
る。相異なる二種の量の溶媒で洗浄された生成物を引き
続き検査してゲスト含有量が一定であることが判明した
ら、洗浄溶媒量の少ない方が選択され得る。洗浄溶媒中
のゲスト量が一定に達した時は、粗生成物から未錯化の
ゲストが全て除去されたものと考えられる。洗浄生成物
のゲスト量が斯く一定に達しない場合は洗浄溶媒がゲス
トを分解していると考えられるので、洗浄をより効果的
にするため他の洗浄溶媒が選択さるべきである。
【0027】以下の実施例は本発明の方法の実施を更に
詳細に例示する。部は全て重量による。
【0028】
【実施例】実施例1 β−シクロデキストリン5gが水45mLに添加され、β−
シクロデキストリンが全部溶けるまでこの混合物は攪拌
されつつ 1.5時間に亙り60℃に加熱された。このβ−シ
クロデキストリン溶液に固体CODPtCl2 1.70g
(COD=1,5−シクロオクタジエン)が添加され、
得られた混合物は攪拌されつつ 1.5時間加熱された。そ
の後、生じた固体沈澱物は濾過により回収された。得ら
れた灰白色の固体は水約50mLで洗浄された後、周囲気圧
下、 105℃で乾燥された。次に、得られた固体はソック
スレー抽出器中に入れられ塩化メチレンで10時間継続し
て抽出された。得られた固体は真空下で乾燥された。習
用の調製手順に基づきβ−シクロデキストリンとCOD
PtCl2 との乾燥包接化合物が得られた。
【0029】錯体形成後の回収沈澱物が乾燥されなかっ
た点を除き上記の手順が繰り返されて、β−シクロデキ
ストリンとCODPtCl2 との含水包接化合物が得ら
れた。β−シクロデキストリンとCODPtCl2 との
乾燥包接化合物93mg(白金25ppm )を粘度 900センチポ
アズの充填剤入りビニル末端液体ポリジメチルシロキサ
ン96部から成るシリコーン配合物 400gの混合物に添加
することにより、一液型熱硬化性シリコーン組成物が調
製された。充填剤入り液体ビニルシロキサンは、粘度 2
50〜 400センチポアズのビニル含有液体ポリジメチルシ
ロキサン50部と、平均粒径10ミクロンの粒状石英48部
と、カーボンブラック2部とから成る。Ptと液体シリ
コーンとの上記の混合物に粘度35センチポアズの水素化
ケイ素シロキサン架橋剤2部(16.8g)が添加された。
得られた配合物は高速ワーリングブレンダを用いて30秒
間混合された。得られた配合物の周囲温度での初期粘度
は 800センチポアズであった。50℃での促進経時後11日
間で混合物の粘度は1450センチポアズに上昇した。
【0030】また新たに調製された硬化性シリコーン配
合物の一部が、加熱されたカーバ(Carver)・プレスによ
り、 150℃にて5トンの定盤圧力下で30分間、1/16″
厚みの型内部で硬化された。ショアA硬度が64、引張り
強さが360psi、伸びが89%のエラストマーが得られた。
シクロデキストリン−CODPtCl2 乾燥錯体を用い
て一液型熱硬化性シリコーン組成物を製造する上記手順
は続けて少なくとも5回繰り返されて、実質的に同一の
結果が得られることが判明した。
【0031】一液型熱硬化性シリコーン配合物中の硬化
触媒としてβ−シクロデキストリン−CODPtCl2
乾燥錯体に代えて同量のβ−シクロデキストリン−CO
DPtCl2 含水錯体を用いた点を除き上記の手順が繰
り返された。温度50℃での促進経時条件下に置かれた混
合物約3つのうち1つは1〜2日間でゲル化した。但し
β−シクロデキストリン−CODPtCl2 含水錯体を
用いた残りの一液型熱硬化性シリコーン配合物は2〜27
日後もゲル化しない満足すべき熱硬化した配合物を提供
することが判明した。
【0032】上記の実施例は本発明の方法の実施時に使
用され得る極めて多種の変化形態のうちのごく一部を示
すに過ぎないが、上記実施例に先立ち記載されたシクロ
デキストリン白金族金属錯体に加えビニル置換ポリジオ
ルガノシロキサン及び水素化ケイ素シロキサンの、遥か
に広範な使用法を本発明が教示することを理解された
い。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルオルガノポリシロキサン、水素化
    ケイ素シロキサン、及び、ヒドロシリル化潜触媒として
    シクロデキストリンと白金族金属物質との包接化合物の
    形態の白金族金属物質を含んで成る一液型熱硬化性オル
    ガノポリシロキサン組成物の製法であって、該製法はシ
    クロデキストリンと白金族金属物質との上記包接化合物
    として、 (1) シクロデキストリン1モルあたり約 0.5乃至2等量
    の白金族金属を含む沈澱物を生成する為に、白金族金属
    物質とシクロデキストリン水溶液とを混合する段階と、 (2) (1) で得られた沈澱物を回収する段階と、 (3) (2) で回収された沈澱物が実質的に無水であること
    をIR又はNMRスペクトル分析が示すまで該沈澱物を
    乾燥する段階と、 (4) シクロデキストリンを受容側物質、白金族金属物質
    をゲスト分子とし、非結合のゲスト分子を実質的に含ま
    ない包接化合物が得られるまで、(3) で得られた乾燥生
    成物を有機溶媒で洗浄する段階と、により調製される包
    接化合物を使用する段階を含んで成る製法。
  2. 【請求項2】 前記白金族金属物質は二塩化白金の錯体
    である、請求項1の製法。
  3. 【請求項3】 前記白金族金属物質はアルキル置換白金
    化合物である、請求項1の製法。
  4. 【請求項4】 前記シクロデキストリンはβ−シクロデ
    キストリンである、請求項1の製法。
  5. 【請求項5】 前記ビニルオルガノポリシロキサンはビ
    ニルポリジメチルシロキサンである、請求項1の製法。
  6. 【請求項6】 前記水素化ケイ素シロキサンは水素化ケ
    イ素メチルシロキサンである、請求項1の製法。
  7. 【請求項7】 前記有機溶媒は塩化メチレンである、請
    求項1の製法。
  8. 【請求項8】 前記白金族金属物質は二塩化白金と1,
    5−シクロオクタジエンとの錯体である、請求項1の製
    法。
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