JPH061573A - エレベータの制御装置 - Google Patents

エレベータの制御装置

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JPH061573A
JPH061573A JP16278292A JP16278292A JPH061573A JP H061573 A JPH061573 A JP H061573A JP 16278292 A JP16278292 A JP 16278292A JP 16278292 A JP16278292 A JP 16278292A JP H061573 A JPH061573 A JP H061573A
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JP
Japan
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car
door
passenger
time
door opening
Prior art date
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Application number
JP16278292A
Other languages
English (en)
Inventor
Shintaro Tsuji
伸太郎 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH061573A publication Critical patent/JPH061573A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 かご内が混雑していても降車客が降り損なう
ことなく、余裕を持ってほぼ確実に降車でき、しかもエ
レベータの運転効率の大幅な低下を招くことのないエレ
ベータの制御装置を提供する。 【構成】 かご内が混雑していない通常の状態において
は、エレベータかごがかご呼に応答して停止し、このエ
レベータかごに乗降する客を検出すると、第1の所定時
限が設定されるとともに、このエレベータかごに乗降す
る客を検出しないと、前記第1の所定時限が経過したと
きに戸閉を開始させる。しかし、かご内が混雑している
場合には、戸開が完了するまで、若くは戸開完了後第2
の所定時間が経過するまでは、エレベータかごに乗降す
る客を検出しても、第1の所定時限が設定されず、前記
第1の所定時限が経過しても戸閉を開始させない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの制御装置
に関するものであり、特に、エレベータの戸開閉動作を
制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エレベータかごの戸は戸開完了し
てから一定時間(以後、「戸開完了からの時限」とい
う。例えば、4秒間と設定される)経過しないと戸閉し
ないようになっている。しかし、これまではエレベータ
かごが各階床に停止する度に、乗降客が少なくても上記
一定時間を経過するまでは戸閉ができないので、エレベ
ータの運行効率が低下し、かご内の乗客を苛々させてい
た。そこで、この欠点を解消するために、例えば、特公
昭61−5994号公報に掲載されているように、エレ
ベータかごの出入口付近に、投光器からの光が乗降客に
よって遮られるように配設された一対の光電検出装置を
用いた乗降客検出装置が利用されている。これを図10
を用いて説明する。図10はエレベータ乗場及びエレベ
ータかごを示す平断面図である。
【0003】図において、1はエレベータ乗場、2はエ
レベータかご、3は電動駆動されるかご戸、4はかご戸
3と連動して動く乗場戸、5は投光器、6は投光器5か
ら発せられる光線を受ける受光器であり、この投光器5
及び受光器6はエレベータかご2の出入口に乗降客が乗
降するときにその光を遮るように配設されている。この
ように、エレベータかご2の出入口付近に光電検出装置
を設け、光線が遮断されたことにより乗降客を検知する
と、戸開完了からの時限を例えば4秒から0秒に短縮す
る。そして、光電検出装置の光線が遮断された後、光線
の通光している時間が一定時限(以後、「通光開始から
の時限」という。例えば、1秒と設定される)を経過す
ると、乗降が完了したものと判断して、戸開完了すると
速かにかご戸3及び乗場戸4を閉じる。
【0004】この構成のエレベータでは、降車客が1人
で、且つ、かご内が比較的すいている場合、まだかご戸
3が戸開動作中に前記降車客が降車し、前記降車客によ
る光線遮断後の再通光時間が通光開始からの時限(1
秒)を戸開完了までに経過していれば、戸開完了と同時
に戸閉が開始され、エレベータかご2は速かに次の階に
出発できることになり、運転効率が大いに向上する。勿
論、戸開完了までに上記再通光時間が通光開始からの時
限(1秒)を経過していなければ、その経過時点で戸閉
が開始される。
【0005】また、降車客は1人であるが、かご内が混
雑しており、しかも、エレベータかご2の奥の方に乗車
している場合には、戸開完了しても前記降車客はかご内
が混雑しているために、直ぐに降車することができな
い。しかしながら、戸開完了からの時限(4秒)を経過
するまでは、戸閉を開始しないようにしているので、前
記降車客に対しては降車する時間は充分確保され、降り
損なう心配はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベータの制御装置では、降車客が1人の場合や、降車
客が複数人の場合であっても、最初の降車客に続いて2
番目以降の降車客も直ぐに降車できる状態であれば別に
不都合はなかった。しかし、降車客が2人以上の複数人
の場合で、かご内が混雑しており、しかも2番目以降の
降車客がエレベータかご2の奥に乗車している場合に問
題があった。つまり、最初の降車客と2番目の降車客と
の時間間隔が長くなると、2番目の降車客が降りる前
に、最初の降車客が光線を遮断した後の再通光時間が通
光開始からの時限(1秒)を経過してしまい、戸が閉ま
り始めるからである。このため、2番目以降の降車客は
降りたくても降りられないという不都合が生じていた。
特に、最初の降車客がエレベータかご2の出入口付近に
乗車しており、戸開動作中に降車した場合には、ほぼ確
実に2番目以降の降車客は降り損なっていた。
【0007】即ち、従来のこの種のエレベータの制御装
置においては、降車客のおかれた様々な状況、例えば、
かご内の混雑状況や乗客の立っている位置、及び戸開閉
状況(戸開動作中または戸開完了後)を配慮せずに、再
通光時間のカウントを常に再通光した時点から開始して
いるために、2番目以降の降車客のための降車時間を十
分に確保できなかった。
【0008】そこで、本発明は、かご内が混雑していて
も降車客が降り損なうことなく、余裕を持ってほぼ確実
に降車でき、しかもエレベータの運転効率の大幅な低下
を招くことのないエレベータの制御装置の提供を課題と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
エレベータの制御装置は、停止中のエレベータかごに乗
降する客を検出すると動作する乗降客検出手段と、前記
乗降客検出手段の動作信号によって第1の所定時限が設
定されるとともに、前記乗降客検出手段が動作すること
なく前記第1の所定時限が経過したときに戸閉を開始さ
せる時限手段と、前記エレベータかご内が混雑している
ことを検出すると動作するかご内混雑判定手段と、前記
エレベータかごがかご呼に応答して停止し、前記かご内
混雑判定手段が動作しているときは戸開が完了するま
で、若くは戸開完了後第2の所定時限が経過するまで
は、前記乗降客検出手段の動作信号による前記時限手段
の動作を阻止する阻止手段とを具備するものである。
【0010】請求項2の発明にかかるエレベータの制御
装置は、停止中のエレベータかごに乗降する客を検出す
ると動作する乗降客検出手段と、前記乗降客検出手段の
動作信号によって所定時限が設定されるとともに、前記
乗降客検出手段が動作することなく前記所定時限が経過
したときに戸閉を開始させる時限手段と、前記エレベー
タかごの戸開動作中に前記乗降客検出手段が動作する
と、その動作信号を記憶する記憶手段と、前記エレベー
タかごの戸開動作中は前記乗降客検出手段の動作信号に
よる前記時限手段の動作を阻止し、戸開完了後に前記記
憶手段に記憶した動作信号により前記時限手段を動作さ
せる遅延手段とを具備するものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明のエレベータの制御装置におい
ては、エレベータかごがかご呼に応答して停止し、この
エレベータかごに乗降する客を検出すると、第1の所定
時限が設定されるとともに、このエレベータかごに乗降
する客を検出しないと、前記第1の所定時限が経過した
ときに戸閉を開始させるが、かご内が混雑している場合
には、戸開が完了するまで、若くは戸開完了後第2の所
定時間が経過するまでは、エレベータかごに乗降する客
を検出しても、第1の所定時限が設定されず、前記第1
の所定時限が経過しても戸閉を開始させないものである
から、かご内が混雑している場合には、その状況を考慮
して戸閉開始に時間的な余裕をもたせ、最初の降車客と
2番目以降の降車客との間に長い時間的な間隔があって
も、最初の客の降車後に直ちに戸閉を開始しない。しか
も、かご内が混雑していないとき、及び混雑していても
戸開完了して所定時限の間に乗降客を新たに検出しなけ
れば戸閉開始を決定し、最後の降車客が降車すると速か
にエレベータかごは戸閉をすることができる。
【0012】請求項2の発明のエレベータの制御装置に
おいては、エレベータかごがかご呼に応答して停止し、
このエレベータかごに乗降する客を検出すると、所定時
限が設定されるとともに、このエレベータかごに乗降す
る客を検出しないと、前記所定時限が経過したときに戸
閉を開始させるが、エレベータかごの戸開動作中に乗降
する客を検出した場合には、これを記憶し、戸開完了後
に所定時限が設定されて、前記所定時限が経過したとき
に戸閉を開始させるものであるから、かご内が混雑して
おり、最初の降車客と2番目以降の降車客との間に長い
時間的な間隔があっても、最初の客の降車後に直ちに戸
閉を開始しない。しかも、かご内が混雑していないとき
や、混雑していても出入口付近の乗客が1人しか降車し
ないときでも、戸開完了後に、比較的早く戸閉を開始す
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明をす
る。 〈第一実施例〉図1は本発明の第一実施例であるエレベ
ータの制御装置の全体構成を示すブロック図である。な
お、本実施例においても、図10は共通であり、図10
はエレベータ乗場及びエレベータかごを示す平断面図で
ある。図中、上記従来例と同一符号及び記号は上記従来
例の構成部分と同一または相当する構成部分を示す。
【0014】図において、7は投光器5及び受光器6か
らなる周知の光電検出装置(乗降客検出手段)であり、
光線が遮断されているとき「0」を、通光しているとき
「1」となる光電検出信号7aを出力する。8はかご床
に設けられた秤装置であり、かご内乗客の総重量を検出
し、それをかご定格容量に対する百分率(%)で表した
かご負荷信号8aを出力する。9はエレベータかご2の
戸の開閉を行なうドア装置であり、ドアの開閉状態(戸
開動作中、戸閉動作中、戸開状態、戸開完了状態等)を
表わすドア状態信号9aを出力する。10は各階のエレ
ベータ乗場1に設けた乗場釦からなる乗場操作盤であ
り、各釦の操作状態を表わす乗場釦信号10aを出力す
る。11はかご内に設けられた行先釦や戸開閉釦からな
るかご操作盤であり、各釦の操作状態を表わす行先釦信
号11a、戸開釦信号11b、戸閉釦信号11cを出力
する。
【0015】12は機械室に設けられ、エレベータかご
2の運行を制御するかご制御装置であり、マイクロコン
ピュータで構成されている。かご制御装置12は、乗場
釦信号10aにより各階の乗場呼(上り呼、及び下り
呼)の登録、解消を行なう周知の乗場呼登録手段12A
と、行先釦信号11aにより各階のかご呼を各々登録す
る周知のかご呼登録手段12Bと、上記乗場呼やかご呼
にエレベータかご2を応答させるために、エレベータか
ご2の走行及び停止や運行方向の決定等を制御する周知
の運転制御手段12Cと、かご戸3や乗場戸4の開閉時
期と戸解放時間を各々制御する戸制御手段12Dとで構
成されている。なお、12Caはエレベータかご2の運
転状態(停止中、走行中、減速中、応答した呼びの種類
等)を表わす運転状態信号である。
【0016】14は戸制御手段12Dに設けられたかご
内混雑判定手段であり、上記秤装置8のかご負荷信号8
aによりかご内が混雑しているか否かを判定し、その判
定結果をかご内混雑信号14aとして出力する。15は
同じく戸制御手段12Dに設けられた一時阻止手段であ
り、後述する時限手段16に対して、再通光時間による
戸閉開始時期の判定を一時的に阻止する一時阻止信号1
5aを出力する。16は同じく戸制御手段12Dに設け
られた時限手段であり、戸開完了からの経過時間(以
後、「戸開完了時間」という)や上記再通光時間に応じ
て戸閉を開始すべき時期を決定し、戸閉をすべき時期に
なると戸閉開始指令信号16aを出力する。17は同じ
く戸制御手段12Dに設けられた戸開閉指令手段であ
り、かご戸3及び乗場戸4を開かせるときには戸開閉指
令信号17aを「0」にし、かご戸3及び乗場戸4を閉
じさるときには戸開閉指令信号17aを「1」にして出
力する。なお、戸開閉指令手段17は周知のものであ
る。
【0017】次に、この構成のエレベータの制御装置の
動作を図1乃至図5を参照にして説明する。図2乃至図
5のフローチャートは、かご制御装置12を構成するマ
イクロコンピュータのメモリに記憶されたかご制御プロ
グラムのうち、図1の戸制御手段12Dを実現するため
の戸制御プログラムの手順を示す。図2は本発明の第一
実施例であるエレベータの制御装置の戸制御プログラム
全体を示すフローチャート、図3は図2の戸制御プログ
ラム中のかご内混雑判定プログラムを示すフローチャー
ト、図4は図2の戸制御プログラム中の時限動作一時阻
止プログラムを示すフローチャート、図5は図2の戸制
御プログラム中の時限動作プログラムを示すフローチャ
ートである。なお、このかご制御プログラム全体(戸制
御プログラムも含む)は、周期的(例えば、100ミリ
秒毎)に繰返し実行される。
【0018】まず、図2の戸制御プログラムのステップ
S21のかご内混雑判定プログラムでは、秤装置8から
取込んだかご負荷信号8aにより、かご内が混雑してい
るか否かを判定する。この動作を図3を用いて詳細に説
明する。
【0019】図3において、ステップS31でかご負荷
が50%以上か否かを判断し、かご負荷が50%未満で
あると、ステップS32でかご内混雑フラグCFLAG
を「0」に設定し、かご内は混雑していないと判定す
る。また、ステップS31でかご負荷が50%以上であ
れば、ステップS33でかご内混雑フラグCFLAGを
「1」に設定し、かご内は混雑していると判定する。こ
れがかご内混雑判定プログラムの動作である。
【0020】次に、図2の戸制御プログラムのステップ
S23の時限動作一時阻止プログラムでは、後述のステ
ップS24の時限動作プログラムの再通光時間による戸
閉開始時期の決定を一時的に阻止するか否かの判定を行
なう。この動作を図4を用いて詳細に説明する。
【0021】図4において、ステップS41でかご内が
混雑しているか否かをかご内混雑フラグCFLAGの設
定状態で判断する。かご内混雑フラグCFLAGが
「0」に設定されている場合は、かご内は混雑していな
いので、ステップS43で時限動作の阻止フラグHFL
AGを「0」に、遅延動作フラグDFLAGを「0」に
各々リセットする。また、ステップS42でかご呼停止
でない場合、ステップS44で戸閉状態の場合も、共に
ステップS43に進み、時限動作の阻止フラグHFLA
Gを「0」に、遅延動作フラグDFLAGを「0」に各
々リセットする。
【0022】一方、かご内が混雑しており、即ち、かご
内混雑フラグCFLAGが「1」に設定されており、し
かも、エレベータかご2がかご呼に応答して停止し、戸
開状態の場合は、ステップS45からステップS47で
戸の開閉状態に応じて再通光時間による戸閉決定動作を
阻止するか否かを判定する。つまり、戸閉状態のとき
は、ステップS43で阻止フラグHFLAGを「0」に
リセットするが、戸開動作中、または戸開完了からの経
過時間(秒)を表わす戸開完了時間カウンタCT2が所
定時限VC3(=1.0秒)より小さければ、ステップ
S47で阻止フラグHFLAGを「1」にセットする。
また、戸開完了後所定時限VC3を経過(CT2≧VC
3)すると、ステップS43で阻止フラグHFLAGを
「0」にリセットする。なお、戸開完了時間カウンタC
T2は後述の図2のステップS24の時限動作プログラ
ムで演算される。
【0023】上記のようにして、図2のステップS23
の時限動作一時阻止プログラムにおいて、かご内の混雑
状態や応答呼の種類、及び戸開閉状態を基にした時限動
作の制御に関する判定が行なわれると、図2のステップ
S24の時限動作プログラムでは、上記判定結果や、戸
開完了時間、及び上記再通光時間に応じて戸閉を開始す
べき時期になったか否かを決定する。この動作を図5を
用いて詳細に説明する。
【0024】図5において、ステップS61でエレベー
タかご2が戸開状態か否かを判断し、エレベータかご2
が戸閉している状態では、ステップS62で再通光開始
からの経過時間(秒)を表わすカウンタCT1と戸開完
了からの経過時間(秒)を表わすカウンタCT2を各々
0.0(秒)にクリアするとともに、通光開始からの時
限VC1を0.0(秒)に、戸開完了からの時限VC2
を4.0(秒)に初期設定する。また、戸閉開始指令フ
ラグSFLAGを「0」にリセットしておく。
【0025】まず、エレベータかご2がかご負荷30%
の混雑していない状態で、かご呼に応答して停止し、戸
開動作中に乗客が降車するという通常の場合の時限動作
プログラムの動作について説明する。この場合には、図
3のかご内混雑判定プログラムによってかご内混雑フラ
グCFLAGは「0」にセットされている。
【0026】エレベータかご2が戸開動作に入ると、ス
テップS61からステップS63を経てステップS64
へと進むが、ここで戸開完了時間カウンタCT2は0.
0(秒)であるので、ステップS65をスキップしてス
テップS66へ進む。光電検出装置7で乗降客を検出中
でなければ、ステップS66からステップS67へ進む
が、ここでも再通光時間カウンタCT1は0.0(秒)
であるので、ステップS68をスキップしてステップS
69へ進むが、結局、ステップS69を経由して何も処
理しないまま、このプログラムを抜ける。この手順を戸
開完了するまで周期的(0.1秒毎)に繰返すが、その
途中で乗客がエレベータかご2から降車した場合には、
光電検出装置7が乗降客を検出した状態になり、ステッ
プS66からステップS71へ進む。このとき、上述の
時限動作一時阻止プログラムで阻止フラグHFLAGは
「0」に設定されているので、更にステップS72へと
進む。
【0027】ステップS72では、再通光時間をカウン
ト開始すべく再通光時間カウンタCT1を0.1(秒)
に設定し、通光開始からの時限VC1を1.0(秒)に
設定する。それと同時に、再通光時間の条件だけで戸閉
開始を決定できるようにするため、戸開完了からの時限
VC2を0.0(秒)に変更する。これによって、ステ
ップS69での戸閉開始条件の判断である「CT1≧V
C1、且つCT2≧VC2か?」は、条件「CT2≧V
C2」が常に成立することになるので、条件「CT1≧
VC1か?」と等価になる。
【0028】こうして、ステップS72での処理を終え
ると、以後、時限動作プログラムが0.1秒の演算周期
で実行されるたびに、ステップS67とステップS68
とで再通光時間カウンタCT1をカウントアップして、
ステップS69で毎回、更新された再通光時間カウンタ
CT1に対して「CT1≧VC1、且つCT2≧VC2
か?」という判定を行なう。そして、戸開完了する前に
再通光時間カウンタCT1が1.0(秒)以上になる
と、ステップS69からステップS70へ進み、ここ
で、戸閉開始指令フラグSFLAGを「1」にセットす
る。
【0029】また、再通光時間カウンタCT1が1.0
(秒)以上になる前に戸開完了したときは、その直後
に、ステップS61からステップS63を経てステップ
S73へと進み、ここで戸開完了時間をカウント開始す
べく戸開完了時間カウンタCT2を0.1(秒)に設定
する。そして、ステップS74で遅延動作フラグDFL
AGが「1」に設定されているか否かを判定する。遅延
動作フラグDFLAGは上述の時限動作一時阻止プログ
ラムで「0」と設定されているので、ステップS74を
経由して、このプログラムを抜ける。これ以降は、上述
したようにステップS67とステップS68での再通光
時間カウンタCT1のカウントアップとステップS69
での判定を繰返し、再通光時間カウンタCT1が1.0
(秒)以上になった時点で、ステップS70で戸閉開始
指令フラグSFLAGを「1」にセットする。
【0030】そして、図2のステップS25の周知の戸
開閉判定プログラムで、「1」に設定された戸閉開始指
令フラグSFLAGにより、戸開完了状態になるとドア
装置9に対して戸開閉指令信号17aを「1」にして出
力する。この結果、かご戸3と乗場戸4は、戸開完了し
ていれば直ちに戸閉し、戸開完了していなければ、戸開
完了を待って閉じ始める。なお、戸開閉指令信号17a
を一旦「1」にして出力し、戸閉を開始すると、以後、
次に戸開する時期になるまでは、戸開閉指令信号17a
を「1]のまま出力し続ける。
【0031】上記の動作が、エレベータかご2がかご負
荷30%の混雑していない状態で、かご呼に応答して停
止し、戸開動作中に乗客が降車するという通常の場合の
時限動作プログラムの動作である。なお、乗客が戸開完
了後に降車する場合は、戸閉開始条件を再通光時間の条
件に切換える時期が遅くなるだけであって、上述した動
作と同様の動作となる。また、乗場呼に応答した場合の
動作も同様である。この結果、乗客の乗降が終了する
と、エレベータかご2は速かに戸を閉じて出発すること
ができる。
【0032】次に、エレベータかご2がかご負荷60%
の混雑した状態で、かご呼に応答して停止し、戸開動作
中に出入口付近の乗客が最初に降車する場合の時限動作
プログラムの動作について説明する。この場合には、図
3のかご内混雑判定プログラムによってかご内混雑フラ
グCFLAGは「1」にセットされている。
【0033】かご負荷60%の混雑した状態で、エレベ
ータかご2はかご呼に応答しているので、戸開動作中は
上述の図4の時限動作一時阻止プログラムで阻止フラグ
HFLAGは「1」と設定される。そのため、戸開動作
中に光電検出装置7で降車客を検出したとしても、阻止
フラグHFLAGは「1」のために、ステップS71か
らステップS72へと進むことはできず、戸閉開始条件
は戸開完了からの時限VC2(=4.0秒)のままとな
る。そして、戸開完了すると、ステップS73で戸開完
了時間カウンタCT2のカウントが開始され、ステップ
S69で戸開完了からの時限VC2による戸閉の判定が
行なわれる。
【0034】また、この場合には、最初の降車客が戸開
完了から所定時限VC3(=1.0秒)を経過するまで
の間に降車したときも、戸開動作中に降車した場合と同
様に、戸開開始条件は戸開完了からの時限VC2(=
4.0秒)のままとなる。
【0035】したがって、降車客が2人以上で、しかも
2番目以降の降車客がエレベータかご2の奥の方にい
て、最初の降車客との時間間隔が長くなる場合でも、十
分に降車時間が確保されることになり、2番目以降の降
車客は余裕を持って降車することができる。
【0036】その後、戸閉完了から所定時限VC3(=
1.0秒)を経過し、2番目以降の降車客が続いて降車
できると予想される時期になると、上述の時限動作一時
制御プログラムで阻止フラグHFLAGは「0」にリセ
ットされる。それ故、それ以降に乗降客を検出すると、
かご内が混雑していないときと同様に、ステップS72
で再通光時間カウンタCT1のカウントを開始するとと
もに、時限VC1、VC2の設定値を変更し、戸閉開始
条件を通光開始からの時限VC1(=0.1秒)に切換
える。したがって、ステップS69での戸閉開始条件
は、条件「CT1≧VC1か?」と等価になり、戸開完
了して時限VC1の間に乗降客を新たに検出しなけれ
ば、戸閉開始を決定することになる。これにより、最後
の降車客が降車すると速かにエレベータかご2は戸閉を
する。
【0037】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、停止中のエレベータかご2に乗降する客を検出
すると動作する光電検出装置7(乗降客検出手段)と、
前記光電検出装置7(乗降客検出手段)の光電検出信号
7aによって第1の所定時限(VC1)が設定されると
ともに、前記光電検出装置7(乗降客検出手段)が動作
することなく前記第1の所定時限(VC1)が経過した
ときに戸閉を開始させる時限手段16と、前記エレベー
タかご2内が混雑していることを秤装置8で検出すると
動作するかご内混雑判定手段14と、前記エレベータか
ご2がかご呼に応答して停止し、前記かご内混雑判定手
段14が動作しているときは戸開が完了するまで、若く
は戸開完了後第2の所定時限(VC3)が経過するまで
は、前記光電検出装置7(乗降客検出手段)の光電検出
信号7aによる前記時限手段16の動作を阻止する一時
阻止手段15とを備えている。
【0038】そして、エレベータかご2のかご内が混雑
しており、且つかご呼に応答したときは、戸開完了後、
または戸開完了後所定時限を経過するまでは、乗降客を
検出しても、再通光時間による戸閉開始の決定動作を阻
止している。この結果、エレベータかご2の出入口付近
にいる乗客が戸開動作中に降車し、エレベータかご2の
奥の方にいる2番目以降の降車客が最初の降車客に続い
て降車できる状況にない場合でも、戸開完了から更に時
限VC1(=1.0秒)だけ戸閉を遅らせて降車時間を
確保できるので、2番目以降の降車客が降り損なう心配
はない。
【0039】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、かご内が混雑していない通常の状態においては、エ
レベータかご2がかご呼に応答して停止し、このエレベ
ータかご2に乗降する客を検出すると、第1の所定時限
が設定されるとともに、このエレベータかご2に乗降す
る客を検出しないと、前記第1の所定時限が経過したと
きに戸閉を開始させる。また、かご内が混雑している場
合には、戸開が完了するまで、若くは戸開完了後第2の
所定時間が経過するまでは、エレベータかご2に乗降す
る客を検出しても、第1の所定時限が設定されず、前記
第1の所定時限が経過しても戸閉を開始させないもので
ある。
【0040】したがって、降車客が2人以上で、最初の
降車客(出入口付近)と2番目以降の降車客(かごの
奥)との間に長い時間的な間隔があっても、かご内が混
雑している場合には、その状況を考慮して戸閉開始に時
間的な余裕をもたせ、最初の客の降車後に直ちに戸閉を
開始しないので、2番目以降の降車客の降り損ないは減
少し、2番目以降の降車客は余裕を持って降車すること
ができる。しかも、かご内が混雑していないとき、及び
混雑していても戸開完了して所定時限の間に乗降客を新
たに検出しなければ戸閉開始を決定し、最後の降車客が
降車すると速かにエレベータかご2は戸閉をすることが
できるので、運転効率の大幅な低下を招かない。
【0041】ところで、上記実施例では、再通光時間に
よる戸閉開始の決定動作を阻止する期間を、戸開開始か
ら戸開完了後所定時限VC3(=1.0秒)を経過する
までとしたが、この所定時限VC3の値はこれに限定さ
れるのではない。例えば、かご内が非常に混雑している
ときは、VC3=2.0と大きめの値を設定し、かご内
がそれほど混雑していないときは、VC3=0.5と小
さめの値を設定する等して、混雑の程度に応じて所定時
限VC3の値を任意に設定できるようにしてもよい。な
お、VC3=0.1と設定したときは、戸開開始から戸
開完了までの間を阻止することと同等となる。このよう
に、かご内の混雑の程度に応じて時限を設定する場合に
は、図3のかご内混雑判定プログラムのかご負荷の割合
を複数段階で判断する必要があり、そのかご内の混雑状
況に応じて時限を複数段階に設定する必要がある。
【0042】また、上記実施例では、かご内が混雑して
いるとき、エレベータかご2がかご呼に応答して停止す
ると、戸開開始から戸開完了後所定時間を経過するま
で、再通光時間による戸閉開始の決定動作を阻止するよ
うに構成したが、たまたま出入口付近の乗客1人しか降
車しない場合には、結局、戸開完了からの時限VC2
(4秒)を経過するまで、戸閉できないことになり、運
転効率の面で望ましくない。しかし、かご内が混雑して
いる場合は、降車客が2人以上になる可能性が高く、こ
の遅れが実際に問題になるケースは少ない。
【0043】〈第二実施例〉図6は本発明の第二実施例
であるエレベータの制御装置の全体構成を示すブロック
図である。なお、本実施例においても、図10は共通で
あり、図10はエレベータ乗場及びエレベータかごを示
す平断面図である。図中、上記従来例と同一符号及び記
号は上記従来例の構成部分と同一または相当する構成部
分を示す。
【0044】図において、13は戸制御手段12Dに設
けられた記憶手段であり、戸開動作中に光電検出装置7
で降車客を検出すると、これを記憶し、この記憶状態を
記憶信号13aとして出力する。15bは一時阻止手段
15で作成され、時限手段16に対して再通光時間によ
る戸閉開始の決定動作を遅らせて作動させるための遅延
動作指令信号である。
【0045】次に、この構成のエレベータの制御装置の
動作を図6乃至図9を参照にして説明する。図7乃至図
9のフローチャートは、かご制御装置12を構成するマ
イクロコンピュータのメモリに記憶されたかご制御プロ
グラムのうち、図6の戸制御手段12Dを実現するため
の戸制御プログラムの手順を示す。図7は本発明の第二
実施例であるエレベータの制御装置の戸制御プログラム
全体を示すフローチャート、図8は図7の戸制御プログ
ラム中の乗降客検出記憶プログラムを示すフローチャー
ト、図9は図7の戸制御プログラム中の時限動作一時阻
止プログラムを示すフローチャートである。なお、この
実施例では、上記第一実施例の図3のかご内混雑判定プ
ログラム及び図5の時限動作プログラムはそのまま使用
して説明する。
【0046】まず、図7の戸制御プログラムのステップ
S21のかご内混雑判定プログラムでは、秤装置8から
取込んだかご負荷信号8aにより、かご内が混雑してい
るか否かを判定する。この動作の詳細は、上記第一実施
例のかご内混雑判定プログラム(図3)と同様であるの
で、ここでは説明を省略する。
【0047】次に、図7の戸制御プログラムのステップ
S22の乗降客検出記憶プログラムでは、光電検出装置
7から取込んだ光電検出信号7aとドア装置9から取込
んだドア状態信号9aとによって、戸開動作中の乗降客
検出の有無を記憶する。この動作を図8を用いて詳細に
説明する。
【0048】図8において、かご戸3が完全に戸閉状態
のときは、ステップS81からステップS82を経由し
てステップS83へと進み、ここで記憶フラグPFLA
Gを「0」にリセットしておく。かご戸3が戸開状態に
入ると、ステップS84で乗降客を検出したか否かを判
定し、光電検出装置7が乗降客を検出したならば、ステ
ップS85で記憶フラグPFLAGを「1」にセットす
る。つまり、戸開完了してから所定時間後に戸閉し、再
び戸閉状態になるまでの間は、記憶フラグPFLAGの
値は保持される。これが、乗降客検出記憶プログラムの
動作である。
【0049】さらに、図7の戸制御プログラムのステッ
プS23の時限動作一時阻止プログラムでは、再通光時
間による戸閉開始時期の決定を一時的に阻止したり、遅
らせて作動させるための判定を行なう。この動作を図9
を用いて詳細に説明する。
【0050】図9において、ステップS91でかご内が
混雑しているか否かをかご内混雑フラグCFLAGの設
定状態で判断する。かご内混雑フラグCFLAGが
「0」に設定されている場合は、かご内は混雑していな
いので、ステップS92で時限動作の阻止フラグHFL
AGを「0」に、遅延動作フラグDFLAGを「0」に
各々リセットする。
【0051】次に、かご内が混雑している場合、即ち、
かご内混雑フラグCFLAGが「1」に設定されている
場合を考える。戸閉状態では、ステップS93からステ
ップS94を経由してステップS92へと進み、阻止フ
ラグHFLAGは「0」にリセットされる。また、戸開
動作中は、ステップS93からステップS94を経由し
てステップS95へと進み、時限動作の阻止フラグHF
LAGは「1」にセットされる。そして、戸開完了する
と、ステップS96で戸開動作中に乗降客を検出したか
否かを判定する。つまり、上述の乗降客検出記憶プログ
ラムで戸開動作中に乗降客を検出したならば、記憶フラ
グPFLAGは「1」にセットされているので、記憶フ
ラグPFLAGが「1」になっている場合は、ステップ
S97で遅延動作フラグDFLAGを「1」にセットす
る。また、記憶フラグPFLAGが「0」になっている
場合は、ステップS98で遅延動作フラグDFLAGは
「0」にリセットする。なお、戸開完了直後に設定され
る上記遅延動作フラグDFLAGは、すぐ次の演算周期
のステップS92で再び「0」にリセットされる。
【0052】上記のようにして、図7のステップS23
の時限動作一時阻止プログラムにおいて、かご内の混雑
状態や乗降客の検出状態を基にした時限動作の制御に関
する判定が行なわれると、図7のステップS24の時限
動作プログラムでは、上記判定結果や、戸開完了時間、
及び上記再通光時間に応じて戸閉を開始すべき時期にな
ったか否かを決定する。この動作を図5を用いて詳細に
説明する。
【0053】図5において、エレベータかご2が戸閉し
ている状態では、ステップS61からステップS62へ
と進み、再通光時間カウンタCT1と戸開完了時間カウ
ンタCT2を各々0.0(秒)にクリアするとともに、
通光開始からの時限VC1を0.0(秒)に、戸開完了
からの時限VC2を4.0(秒)に初期設定する。ま
た、戸閉開始指令フラグSFLAGを「0」にリセット
しておく。なお、この動作は上記第一実施例と同様であ
る。
【0054】まず、エレベータかご2がかご負荷30%
の混雑していない状態で、かご呼に応答して停止し、戸
開動作中に乗客が降車するという通常の場合であるが、
このときの時限動作プログラムの動作は、上記第一実施
例の説明の通りである。勿論、この場合に、乗客が戸開
完了後に降車する場合は、戸閉開始条件を再通光時間の
条件に切換える時期が遅くなる。また、乗場呼に応答し
た場合の動作も同様である。このように、かご内が混雑
していないときは、乗客の乗降が終了すると、エレベー
タかご2は速かに戸を閉じて出発することができる。
【0055】次に、エレベータかご2がかご負荷60%
の混雑した状態で、かご呼に応答して停止し、戸開動作
中に出入口付近の乗客が最初に降車する場合の時限動作
プログラムの動作について説明する。
【0056】かご負荷60%の混雑した状態で、エレベ
ータかご2はかご呼に応答しているので、戸開動作中は
上述の図9の時限動作一時阻止プログラムで阻止フラグ
HFLAGは「1」と設定される。そのため、戸開動作
中に光電検出装置7で降車客を検出したとしても、阻止
フラグHFLAGは「1」のために、ステップS71か
らステップS72へと進むことはできず、戸閉開始条件
は戸開完了からの時限VC2(=4.0秒)のままとな
る。そして、戸開完了すると、ステップS73で戸開完
了時間カウンタCT2のカウントが開始され、戸開動作
中に光電検出装置7で降車客を検出し、遅延動作フラグ
DFLAGは「1」と設定されているので、ステップS
74からステップS72へと進む。このステップS74
で、かご内が混雑していないときと同様、再通光時間カ
ウンタCT1のカウントを開始するとともに、時限VC
1、VC2の設定値を変更し、戸閉開始条件を通光開始
からの時限VC1(=1.0秒)に切換える。これによ
って、ステップS69での戸閉開始決定の条件は、条件
「CT1≧VC1か?」と等価になる。
【0057】したがって、降車客が2人以上で、しかも
2番目以降の降車客がエレベータかご2の奥の方にい
て、最初の降車客との時間間隔が長くなる場合でも、戸
開完了から時限VC1を経過するまでは戸閉が行なわれ
ないので、十分に降車時間が確保され、2番目以降の降
車客は余裕を持って降車することができる。
【0058】なお、降車客が出入口付近の乗客1人だけ
の場合には、戸開動作中に、この乗客が降車してしまう
と、戸開完了しても時限VC1(=1.0秒)を経過す
るまで戸閉できない。これは、戸開動作中も通光開始か
らの時限による戸閉開始の決定動作を有効にしている従
来方式に比べて、戸閉開始時期が若干遅れることにな
る。しかし、かご内が混雑している場合は、降車客が2
人以上になる可能性が高く、この遅れによる運転効率の
への影響は極めて少ない。
【0059】また、かご内が混雑していなくても降車客
が2人以上になる場合があり、その2番目以降の降車客
が身体障害者や老人であれば、最初の降車客と2番目以
降の降車客の時間的間隔が長くなることも十分考えられ
る。したがって、かご内が混雑していない場合でも、2
番目以降の降車客の降り損ないを防止する効果を期待で
きる。因に、降車し損ねた乗客を再度所望の階に運ぶた
めに被る運転効率の低下の程度と比較すると、上述の降
車客が1人の場合に生ずる戸閉開始時期遅れによる運転
効率の低下は無視できる程度である。
【0060】このように、本実施例のエレベータの制御
装置は、停止中のエレベータかご2に乗降する客を検出
すると動作する光電検出装置7(乗降客検出手段)と、
前記光電検出装置7(乗降客検出手段)の光電検出信号
7aによって所定時限(VC1)が設定されるととも
に、前記光電検出装置7(乗降客検出手段)が動作する
ことなく前記所定時限(VC1)が経過したときに戸閉
を開始させる時限手段16と、前記エレベータかご2の
戸開動作中に前記光電検出装置7(乗降客検出手段)が
動作すると、その光電検出信号7aを記憶する記憶手段
13と、前記エレベータかご2の戸開動作中は前記光電
検出装置7(乗降客検出手段)の光電検出信号7aによ
る前記時限手段16の動作を阻止し、戸開完了後に前記
記憶手段13に記憶した動作信号により前記時限手段1
6を動作させる一時阻止手段15(遅延手段)とを備え
ている。
【0061】そして、戸閉動作中に降車客を検出したこ
とを記憶しておき、戸開完了するとその記憶によって戸
閉開始決定のための条件を再通光時間の条件に切換え
る。これにより、上記第一実施例で問題となったケー
ス、即ち、出入口付近の乗客1人しか降車しないときで
も、少なくとも戸開完了して上記再通光開始からの時限
VC1(1秒)で戸閉することができるため、運転効率
の低下を最小限度に抑制できる。
【0062】即ち、本実施例のエレベータの制御装置
は、かご内が混雑していない通常の状態においては、エ
レベータかご2がかご呼に応答して停止し、このエレベ
ータかご2に乗降する客を検出すると、所定時限が設定
されるとともに、このエレベータかご2に乗降する客を
検出しないと、前記所定時限が経過したときに戸閉を開
始させる。また、かご内が混雑している場合において
は、エレベータかご2の戸開動作中に乗降する客を検出
した場合に、これを記憶し、戸開完了後に所定時限が設
定されて、前記所定時限が経過したときに戸閉を開始さ
せるものである。
【0063】したがって、降車客が2人以上で、最初の
降車客(出入口付近)と2番目以降の降車客(かごの
奥)との間に長い時間的な間隔があっても、かご内が混
雑している場合には、その状況を考慮して戸閉開始に時
間的な余裕をもたせ、最初の客の降車後に直ちに戸閉を
開始しないので、2番目以降の降車客の降り損ないは減
少し、2番目以降の降車客は余裕を持って降車すること
ができる。しかも、かご内が混雑していないときや、混
雑していても出入口付近の乗客が1人しか降車しないと
きでも、戸開完了後に、比較的早く戸閉を開始するの
で、運転効率の大幅な低下を招かない。
【0064】なお、本実施例では、戸開動作中のみ再通
光時間による戸閉開始条件を一時的に阻止し、戸開完了
後に、戸開動作中の乗降客検出結果に応じて、上記再通
光時間による戸閉開始条件を遅らせるように構成した
が、上記阻止時間を第一実施例と同様に戸開開始から戸
開完了後所定時間経過するまでの間とし、その阻止期間
の終了時に、その間の乗降客検出結果に応じて上記再通
光時間による戸閉開始条件を遅らせて作動することも容
易にできる。
【0065】ところで、上記第一実施例及び第二実施例
では、かご内の混雑を検出するために、かご床に設けた
秤装置8を使用したが、かご内の混雑を検出する手段は
必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、かご
内に設けたテレビカメラの映像を画像処理することによ
って混雑の度合を検出する装置や、超音波や赤外線を使
用したセンサで乗客数を検出する装置を使用してもよ
い。
【0066】また、上記第一実施例及び第二実施例で
は、かご内が混雑しているか否かの判定を行なうための
かご負荷の基準値を50%と設定したが、判定のための
基準値はこの値に限定されるものではない。エレベータ
が設定されるビルの用途やエレベータの利用客に応じて
適宜基準値を設定しても構わない。
【0067】さらに、上記第一実施例及び第二実施例で
は、乗降する乗客を検出するための乗降客検出装置とし
て光電検出装置7を使用したが、必ずしもこれに限定さ
れるものではない。例えば、超音波や赤外線を使用した
センサやテレビカメラの映像を画像処理する装置を使用
した乗降客検出装置を採用してもよい。
【0068】さらにまた、上記第一実施例及び第二実施
例では、1台のエレベータが配置された場合を示した
が、2台以上の群管理エレベータが配置された場合にも
適用できることは明らかである。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
エレベータの制御装置は、乗降客検出手段と、時限手段
と、かご内混雑判定手段と、阻止手段とを備え、エレベ
ータかご2がかご呼に応答して停止し、このエレベータ
かごに乗降する客を検出すると、第1の所定時限が設定
されるとともに、このエレベータかごに乗降する客を検
出しないと、前記第1の所定時限が経過したときに戸閉
を開始させるが、かご内が混雑している場合には、戸開
が完了するまで、若くは戸開完了後第2の所定時間が経
過するまでは、エレベータかごに乗降する客を検出して
も、第1の所定時限が設定されず、前記第1の所定時限
が経過しても戸閉を開始させないことにより、降車客が
2人以上で、最初の降車客と2番目以降の降車客との間
に長い時間的な間隔があっても、かご内が混雑している
場合には、その状況を考慮して最初の客の降車後に直ち
に戸閉を開始しないので、2番目以降の降車客の降り損
ないは減少し、2番目以降の降車客は余裕を持って降車
することができる。しかも、かご内が混雑していないと
き、及び混雑していても戸開完了して所定時限の間に乗
降客を新たに検出しなければ戸閉開始を決定し、最後の
降車客が降車すると速かにエレベータかごは戸閉をする
ことができるので、運転効率の大幅な低下を招かない。
【0070】請求項2の発明のエレベータの制御装置
は、乗降客検出手段と、時限手段と、記憶手段と、遅延
手段とを備え、エレベータかごがかご呼に応答して停止
し、このエレベータかごに乗降する客を検出すると、所
定時限が設定されるとともに、このエレベータかごに乗
降する客を検出しないと、前記所定時限が経過したとき
に戸閉を開始させるが、エレベータかごの戸開動作中に
乗降する客を検出した場合には、これを記憶し、戸開完
了後に、所定時限が設定されて、前記所定時限が経過し
たときに戸閉を開始させることにより、降車客が2人以
上で、最初の降車客と2番目以降の降車客との間に長い
時間的な間隔があっても、かご内が混雑している場合に
は、その状況を考慮して最初の客の降車後に直ちに戸閉
を開始しないので、2番目以降の降車客の降り損ないは
減少し、2番目以降の降車客は余裕を持って降車するこ
とができる。しかも、かご内が混雑していないときや、
混雑していても出入口付近の乗客が1人しか降車しない
ときでも、戸開完了後に、比較的早く戸閉を開始するの
で、運転効率の大幅な低下を招かない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明の第一実施例であるエレベータの
制御装置の戸制御プログラム全体を示すフローチャート
である。
【図3】図3は図2の戸制御プログラム中のかご内混雑
判定プログラムを示すフローチャートである。
【図4】図4は図2の戸制御プログラム中の時限動作一
時阻止プログラムを示すフローチャートである。
【図5】図5は図2の戸制御プログラム中の時限動作プ
ログラムを示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の第二実施例であるエレベータの
制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図7】図7は本発明の第二実施例であるエレベータの
制御装置の戸制御プログラム全体を示すフローチャート
である。
【図8】図8は図7の戸制御プログラム中の乗降客検出
記憶プログラムを示すフローチャートである。
【図9】図9は図7の戸制御プログラム中の時限動作一
時阻止プログラムを示すフローチャートである。
【図10】図10はエレベータ乗場及びエレベータかご
を示す平断面図である。
【符号の説明】
1 エレベータ乗場 2 エレベータかご 3 かご戸 4 乗場戸 5 投光器 6 受光器 7 光電検出装置 7a 光電検出信号 8 秤装置 8a かご負荷信号 9 ドア装置 10 乗場操作盤 11 かご操作盤 12 かご制御装置 12A 乗場呼登録手段 12B かご呼登録手段 12C 運転制御手段 12D 戸制御手段 13 記憶手段 14 かご内混雑判定手段 15 一時阻止手段 15a 一時阻止信号 15b 遅延動作指令信号 16 時限手段 16a 戸閉開始指令信号 17 戸開閉指令手段
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】12は機械室に設けられ、エレベータかご
2の運行を制御するかご制御装置であり、マイクロコン
ピュータで構成されている。かご制御装置12は、乗場
釦信号10aにより各階の乗場呼(上り呼、及び下り
呼)の登録、解消を行なう周知の乗場呼登録手段12A
と、行先釦信号11aにより各階のかご呼を各々登録す
る周知のかご呼登録手段12Bと、上記乗場呼やかご呼
にエレベータかご2を応答させるために、エレベータか
ご2の走行及び停止や運行方向の決定等を制御する周知
の運転制御手段12Cと、かご戸3や乗場戸4の開閉時
期と戸開放時間を各々制御する戸制御手段12Dとで構
成されている。なお、12Caはエレベータかご2の運
転状態(停止中、走行中、減速中、応答した呼びの種類
等)を表わす運転状態信号である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】14は戸制御手段12Dに設けられたかご
内混雑判定手段であり、上記秤装置8のかご負荷信号8
aによりかご内が混雑しているか否かを判定し、その判
定結果をかご内混雑信号14aとして出力する。15は
同じく戸制御手段12Dに設けられた一時阻止手段であ
り、後述する時限手段16に対して、再通光時間による
戸閉開始時期の判定を一時的に阻止する一時阻止信号1
5aを出力する。16は同じく戸制御手段12Dに設け
られた時限手段であり、戸開完了からの経過時間(以
後、「戸開完了時間」という)や上記再通光時間に応じ
て戸閉を開始すべき時期を決定し、戸閉をすべき時期に
なると戸閉開始指令信号16aを出力する。17は同じ
く戸制御手段12Dに設けられた戸開閉指令手段であ
り、かご戸3及び乗場戸4を開かせるときには戸開閉指
令信号17aを「0」にし、かご戸3及び乗場戸4を
じさせるときには戸開閉指令信号17aを「1」にして
出力する。なお、戸開閉指令手段17は周知のものであ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】そして、戸開動作中に降車客を検出したこ
とを記憶しておき、戸開完了するとその記憶によって戸
閉開始決定のための条件を再通光時間の条件に切換え
る。これにより、上記第一実施例で問題となったケー
ス、即ち、出入口付近の乗客1人しか降車しないときで
も、少なくとも戸開完了して上記再通光開始からの時限
VC1(1秒)で戸閉することができるため、運転効率
の低下を最小限度に抑制できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 停止中のエレベータかごに乗降する客を
    検出すると動作する乗降客検出手段と、 前記乗降客検出手段の動作信号によって第1の所定時限
    が設定されるとともに、前記乗降客検出手段が動作する
    ことなく前記第1の所定時限が経過したときに戸閉を開
    始させる時限手段と、 前記エレベータかご内が混雑していることを検出すると
    動作するかご内混雑判定手段と、 前記エレベータかごがかご呼に応答して停止し、前記か
    ご内混雑判定手段が動作しているときは戸開が完了する
    まで、若くは戸開完了後第2の所定時限が経過するまで
    は、前記乗降客検出手段の動作信号による前記時限手段
    の動作を阻止する阻止手段とを具備することを特徴とす
    るエレベータの制御装置。
  2. 【請求項2】 停止中のエレベータかごに乗降する客を
    検出すると動作する乗降客検出手段と、 前記乗降客検出手段の動作信号によって所定時限が設定
    されるとともに、前記乗降客検出手段が動作することな
    く前記所定時限が経過したときに戸閉を開始させる時限
    手段と、 前記エレベータかごの戸開動作中に前記乗降客検出手段
    が動作すると、その動作信号を記憶する記憶手段と、 前記エレベータかごの戸開動作中は前記乗降客検出手段
    の動作信号による前記時限手段の動作を阻止し、戸開完
    了後に前記記憶手段に記憶した動作信号により前記時限
    手段を動作させる遅延手段とを具備することを特徴とす
    るエレベータの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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