JPH06156293A - 後輪操舵装置のための電気制御装置 - Google Patents
後輪操舵装置のための電気制御装置Info
- Publication number
- JPH06156293A JPH06156293A JP31343692A JP31343692A JPH06156293A JP H06156293 A JPH06156293 A JP H06156293A JP 31343692 A JP31343692 A JP 31343692A JP 31343692 A JP31343692 A JP 31343692A JP H06156293 A JPH06156293 A JP H06156293A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rear wheel
- wheel steering
- steering
- steering angle
- rear wheels
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電動モータの回転により後輪を操舵する後輪
操舵装置において、後輪の操舵負荷が過大になったこと
による電動モータの焼き付きを防止し、かつ同負荷の解
除時には後輪操舵機能を充分に発揮できるようにする。 【構成】 据え切り、縁石当たりなどで左右後輪RW
1,RW2の操舵負荷が過大になったとき、マイクロコ
ンピュータ35はこの過大な操舵負荷を検出し、駆動回
路36を制御して電動モータ21への駆動電流の供給を
禁止する。一方、据え切り、縁石当たりなどが解除され
て目標舵角θr*と後輪舵角センサ34によって検出され
た後輪舵角θr との偏差|θr*−θr| が小さな所定値
Δθ未満になったとき、前記駆動電流の供給禁止を解除
して左右後輪RW1,RW2の操舵制御を再開する。
操舵装置において、後輪の操舵負荷が過大になったこと
による電動モータの焼き付きを防止し、かつ同負荷の解
除時には後輪操舵機能を充分に発揮できるようにする。 【構成】 据え切り、縁石当たりなどで左右後輪RW
1,RW2の操舵負荷が過大になったとき、マイクロコ
ンピュータ35はこの過大な操舵負荷を検出し、駆動回
路36を制御して電動モータ21への駆動電流の供給を
禁止する。一方、据え切り、縁石当たりなどが解除され
て目標舵角θr*と後輪舵角センサ34によって検出され
た後輪舵角θr との偏差|θr*−θr| が小さな所定値
Δθ未満になったとき、前記駆動電流の供給禁止を解除
して左右後輪RW1,RW2の操舵制御を再開する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動モータの回転によ
り後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車両に適用さ
れ、目標舵角と実舵角との差に応じて駆動電流を電動モ
ータに流して後輪を目標舵角に操舵する後輪操舵装置の
ための電気制御装置に関する。
り後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車両に適用さ
れ、目標舵角と実舵角との差に応じて駆動電流を電動モ
ータに流して後輪を目標舵角に操舵する後輪操舵装置の
ための電気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としては、例えば特
開平1−186474号公報に示されているように、目
標舵角と実舵角との偏差が所定時間以内に所定の範囲内
に入らない場合には、後輪操舵装置に異常が発生したと
判定して以降の電動モータへの駆動電流の供給を停止し
てしまうものがある。これにより、この装置によれば、
据え切り、縁石当たりなどで後輪の操舵負荷が電動モー
タの最大駆動力を上回った場合に、同モータの焼き付き
を防止できる。
開平1−186474号公報に示されているように、目
標舵角と実舵角との偏差が所定時間以内に所定の範囲内
に入らない場合には、後輪操舵装置に異常が発生したと
判定して以降の電動モータへの駆動電流の供給を停止し
てしまうものがある。これにより、この装置によれば、
据え切り、縁石当たりなどで後輪の操舵負荷が電動モー
タの最大駆動力を上回った場合に、同モータの焼き付き
を防止できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、後輪操舵装置の故障とは別に、据え切
り、縁石当たりなどで後輪の操舵負荷が一旦電動モータ
の最大駆動力を上回ると、以降の後輪の操舵制御が停止
されてしまうので、後輪操舵装置による後輪操舵機能が
充分に発揮されないという問題があった。本発明は上記
問題に対処するためになされたもので、その目的は電動
モータの焼き付きを防止するとともに後輪操舵機能を充
分に発揮できるようにした後輪操舵装置のための電気制
御装置を提供することにある。
置にあっては、後輪操舵装置の故障とは別に、据え切
り、縁石当たりなどで後輪の操舵負荷が一旦電動モータ
の最大駆動力を上回ると、以降の後輪の操舵制御が停止
されてしまうので、後輪操舵装置による後輪操舵機能が
充分に発揮されないという問題があった。本発明は上記
問題に対処するためになされたもので、その目的は電動
モータの焼き付きを防止するとともに後輪操舵機能を充
分に発揮できるようにした後輪操舵装置のための電気制
御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成上の特徴は、電動モータの回転により
後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車両に適用され、
車両の走行状態に応じて後輪の目標舵角を決定する目標
舵角決定手段と、後輪の実舵角を検出する実舵角検出手
段と、目標舵角と実舵角との差に応じて駆動電流を電動
モータに流して同モータの回転を制御する駆動手段とを
備えた後輪操舵装置のための電気制御装置において、後
輪の操舵負荷が過大であることを検出する過大負荷検出
手段と、後輪の操舵負荷が過大であることの検出に応答
して駆動手段による電動モータへの駆動電流の供給を禁
止する禁止手段と、目標舵角と実舵角との差が所定値未
満になったとき前記禁止手段による駆動電流の供給禁止
を解除する解除手段とを設けたことにある。
に、本発明の構成上の特徴は、電動モータの回転により
後輪を操舵する後輪操舵装置を備えた車両に適用され、
車両の走行状態に応じて後輪の目標舵角を決定する目標
舵角決定手段と、後輪の実舵角を検出する実舵角検出手
段と、目標舵角と実舵角との差に応じて駆動電流を電動
モータに流して同モータの回転を制御する駆動手段とを
備えた後輪操舵装置のための電気制御装置において、後
輪の操舵負荷が過大であることを検出する過大負荷検出
手段と、後輪の操舵負荷が過大であることの検出に応答
して駆動手段による電動モータへの駆動電流の供給を禁
止する禁止手段と、目標舵角と実舵角との差が所定値未
満になったとき前記禁止手段による駆動電流の供給禁止
を解除する解除手段とを設けたことにある。
【0005】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、据え切り、縁石当たりなどで後輪の操舵負荷が
過大になると、過大負荷検出手段が前記状態を検出し
て、禁止手段が電動モータに対する駆動電流の供給を禁
止するので、電動モータには過大な電流が長時間流れる
ことがなくなり、同モータの焼き付きが未然に防止され
る。その後、前記据え切り、縁石当たりが解除されて後
輪の目標舵角と実舵角との偏差が所定値未満になったと
きには、解除手段が前記駆動電流の供給禁止を解除して
後輪操舵制御が再開されるので、後輪の操舵制御の停止
を必要最小限にとどめることができ、後輪操舵装置によ
る後輪操舵機能が充分に発揮される。
いては、据え切り、縁石当たりなどで後輪の操舵負荷が
過大になると、過大負荷検出手段が前記状態を検出し
て、禁止手段が電動モータに対する駆動電流の供給を禁
止するので、電動モータには過大な電流が長時間流れる
ことがなくなり、同モータの焼き付きが未然に防止され
る。その後、前記据え切り、縁石当たりが解除されて後
輪の目標舵角と実舵角との偏差が所定値未満になったと
きには、解除手段が前記駆動電流の供給禁止を解除して
後輪操舵制御が再開されるので、後輪の操舵制御の停止
を必要最小限にとどめることができ、後輪操舵装置によ
る後輪操舵機能が充分に発揮される。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
すると、図1は左右前輪FW1,FW2を操舵する前輪
操舵装置10と、左右後輪RW1,RW2を操舵する後
輪操舵装置20と、これらの後輪操舵装置20を電気的
に制御する電気制御装置30とを備えた車両の全体を概
略的に示している。
すると、図1は左右前輪FW1,FW2を操舵する前輪
操舵装置10と、左右後輪RW1,RW2を操舵する後
輪操舵装置20と、これらの後輪操舵装置20を電気的
に制御する電気制御装置30とを備えた車両の全体を概
略的に示している。
【0007】前輪操舵装置10は回動操作により左右前
輪FW1,FW2を操舵する操舵ハンドル11を備え、
同ハンドル11は操舵軸12の上端に固定されている。
操舵軸12の下端部はステアリングギヤボックス13内
にてラックバー14に噛合している。ラックバー14は
ステアリングギヤボックス13内にて軸方向に変位可能
に支持されるとともに、両端にてタイロッド15a,1
5b及びナックルアーム16a,16bを介して左右前
輪FW1,FW2を操舵可能に連結している。
輪FW1,FW2を操舵する操舵ハンドル11を備え、
同ハンドル11は操舵軸12の上端に固定されている。
操舵軸12の下端部はステアリングギヤボックス13内
にてラックバー14に噛合している。ラックバー14は
ステアリングギヤボックス13内にて軸方向に変位可能
に支持されるとともに、両端にてタイロッド15a,1
5b及びナックルアーム16a,16bを介して左右前
輪FW1,FW2を操舵可能に連結している。
【0008】後輪操舵装置20は後輪を操舵するために
ブラシレスモータなどの電動モータ21を備えている。
電動モータ21の回転軸はステアリングギヤボックス2
2内にて減速機構を介して軸方向に変位可能に支持され
たリレーロッド23に接続されており、同ロッド23は
同モータの回転軸の回転に応じて軸方向に変位する。リ
レーロッド23の両端にはタイロッド24a,24b及
びナックルアーム25a,25bを介して左右後輪RW
1,RW2が接続されていて、左右後輪RW1,RW2
はリレーロッド23の軸方向の変位に応じて操舵され
る。
ブラシレスモータなどの電動モータ21を備えている。
電動モータ21の回転軸はステアリングギヤボックス2
2内にて減速機構を介して軸方向に変位可能に支持され
たリレーロッド23に接続されており、同ロッド23は
同モータの回転軸の回転に応じて軸方向に変位する。リ
レーロッド23の両端にはタイロッド24a,24b及
びナックルアーム25a,25bを介して左右後輪RW
1,RW2が接続されていて、左右後輪RW1,RW2
はリレーロッド23の軸方向の変位に応じて操舵され
る。
【0009】電気制御装置30は車速センサ31、ヨー
レートセンサ32、前輪舵角センサ33及び後輪舵角セ
ンサ34を備えている。車速センサ31は車速Vを検出
して同車速Vを表す検出信号を出力する。ヨーレートセ
ンサ32は車体の重心垂直軸回りのヨーレートγを検出
して同ヨーレートγを表す検出信号を出力する。前輪舵
角センサ33は操舵軸12の回転角を測定することより
左右前輪FW1,FW2の舵角θf を検出して同舵角θ
f を表す検出信号を出力する。後輪舵角センサ34は電
動モータ21の回転軸の回転角を測定することにより左
右後輪RW1,RW2の舵角θr を検出して、同舵角θ
r を表す検出信号を出力する。なお、これらのヨーレー
トγ、前輪舵角θf 及び後輪舵角θr は左回転方向を正
とし、右回転方向を負とする。これらのセンサ31〜3
4はマイクロコンピュータ35に接続されている。マイ
クロコンピュータ35はCPU、ROM、RAM、I/
O、タイマなどからなり、同ROM内に記憶した図2の
フローチャートに対応したプログラムを実行する。マイ
クロコンピュータ35には駆動回路36が接続されてい
て、駆動回路36はマイクロコンピュータ35からの制
御信号に応じた駆動電流Iを電動モータ21に流して同
モータ21の回転を制御する。また、駆動回路36から
マイクロコンピュータ35には駆動電流Iの大きさを表
す検出信号が供給されるようになっている。
レートセンサ32、前輪舵角センサ33及び後輪舵角セ
ンサ34を備えている。車速センサ31は車速Vを検出
して同車速Vを表す検出信号を出力する。ヨーレートセ
ンサ32は車体の重心垂直軸回りのヨーレートγを検出
して同ヨーレートγを表す検出信号を出力する。前輪舵
角センサ33は操舵軸12の回転角を測定することより
左右前輪FW1,FW2の舵角θf を検出して同舵角θ
f を表す検出信号を出力する。後輪舵角センサ34は電
動モータ21の回転軸の回転角を測定することにより左
右後輪RW1,RW2の舵角θr を検出して、同舵角θ
r を表す検出信号を出力する。なお、これらのヨーレー
トγ、前輪舵角θf 及び後輪舵角θr は左回転方向を正
とし、右回転方向を負とする。これらのセンサ31〜3
4はマイクロコンピュータ35に接続されている。マイ
クロコンピュータ35はCPU、ROM、RAM、I/
O、タイマなどからなり、同ROM内に記憶した図2の
フローチャートに対応したプログラムを実行する。マイ
クロコンピュータ35には駆動回路36が接続されてい
て、駆動回路36はマイクロコンピュータ35からの制
御信号に応じた駆動電流Iを電動モータ21に流して同
モータ21の回転を制御する。また、駆動回路36から
マイクロコンピュータ35には駆動電流Iの大きさを表
す検出信号が供給されるようになっている。
【0010】次に、上記のように構成した実施例の動作
を図2に示すフローチャートに沿って説明する。イグニ
ッションスイッチ(図示しない)が投入されると、マイ
クロコンピュータ35は図2のステップ100にてプロ
グラムの実行を開始し、ステップ102にて各センサ3
1〜34及び駆動回路36から車速V、ヨーレートγ、
前輪舵角θf、後輪舵角θr及び駆動電流Iを表す各検出
信号をそれぞれ入力する。次に、ステップ104にてR
OM内に設けたテーブルから車速Vに応じて変化するヨ
ーレート比例係数K1(図3(A)参照)及び舵角比例係
数K2(図3(B)参照)を読み出して、下記数1の演算
の実行によって左右後輪RW1,RW2の目標舵角θr*
を計算する。
を図2に示すフローチャートに沿って説明する。イグニ
ッションスイッチ(図示しない)が投入されると、マイ
クロコンピュータ35は図2のステップ100にてプロ
グラムの実行を開始し、ステップ102にて各センサ3
1〜34及び駆動回路36から車速V、ヨーレートγ、
前輪舵角θf、後輪舵角θr及び駆動電流Iを表す各検出
信号をそれぞれ入力する。次に、ステップ104にてR
OM内に設けたテーブルから車速Vに応じて変化するヨ
ーレート比例係数K1(図3(A)参照)及び舵角比例係
数K2(図3(B)参照)を読み出して、下記数1の演算
の実行によって左右後輪RW1,RW2の目標舵角θr*
を計算する。
【0011】
【数1】θr*=K1・γ+K2・θf この目標舵角θr*の計算後、ステップ106にて車速V
と小さな所定値Vo を比較することより車両が停止中又
は低速走行中であるか否かを判定する。いま、車両が停
止中又は低速走行中であれば、前記ステップ106にて
「YES」と判定してプログラムをステップ108に進
める。ステップ108においては禁止フラグINHFが”
0”であるか否かを判定する。この禁止フラグINHFは”
1”により電動モータ21への駆動電流の供給禁止を表
すもので、初期状態においては”0”に設定されてい
る。したがって、ステップ108においては「YES」
と判定して、ステップ110にて前記計算した目標舵角
θr*から後輪舵角θr を減算した値θr*−θr を表す制
御信号を駆動回路36に出力する。駆動回路36は前記
制御信号に応じた駆動電流Iを電動モータ21に出力し
て同モータ21の回転を制御する。いま、左右後輪RW
1,RW2の操舵負荷がそれほど大きくなければ、電動
モータ21の回転はリレーロッド23に伝達されて同ロ
ッド23は前記回転に応じて軸方向に変位する。このリ
レーロッド23の軸方向の変位はタイロッド24a,2
4b及びナックルアーム25a,25bを介して左右後
輪RW1,RW2に伝達されて、同後輪RW1,RW2
は目標舵角θr*に操舵される。
と小さな所定値Vo を比較することより車両が停止中又
は低速走行中であるか否かを判定する。いま、車両が停
止中又は低速走行中であれば、前記ステップ106にて
「YES」と判定してプログラムをステップ108に進
める。ステップ108においては禁止フラグINHFが”
0”であるか否かを判定する。この禁止フラグINHFは”
1”により電動モータ21への駆動電流の供給禁止を表
すもので、初期状態においては”0”に設定されてい
る。したがって、ステップ108においては「YES」
と判定して、ステップ110にて前記計算した目標舵角
θr*から後輪舵角θr を減算した値θr*−θr を表す制
御信号を駆動回路36に出力する。駆動回路36は前記
制御信号に応じた駆動電流Iを電動モータ21に出力し
て同モータ21の回転を制御する。いま、左右後輪RW
1,RW2の操舵負荷がそれほど大きくなければ、電動
モータ21の回転はリレーロッド23に伝達されて同ロ
ッド23は前記回転に応じて軸方向に変位する。このリ
レーロッド23の軸方向の変位はタイロッド24a,2
4b及びナックルアーム25a,25bを介して左右後
輪RW1,RW2に伝達されて、同後輪RW1,RW2
は目標舵角θr*に操舵される。
【0012】前記ステップ110の処理後、ステップ1
12にて左右後輪RW1,RW2に過大負荷が付与され
ているか否かを判定する。この過大負荷の判定は下記
〜の条件により判定される。 駆動電流Iが過大である状態が所定時間以上継続して
いること。 目標舵角θr*が変化しているにもかかわらず、検出さ
れる後輪舵角θr が変化しないこと。 目標舵角θr*の変化率θr*/dtの絶対値|θr*/dt|が
検出された後輪舵角θrの変化率θr/dtの絶対値|θr/d
t|より極めて大きいこと。 目標舵角θr*と検出された後輪舵角θrとの差θr*−
θr の絶対値|θr*−θr|が所定値以上であること。 左右後輪RW1,RW2の操舵負荷が小さくて前記〜
の条件のいずれにも合致しなければ、ステップ112
にて「NO」と判定してプログラムをステップ102に
戻す。したがって、車両が停止中又は低速走行中であり
かつ左右後輪RW1,RW2の操舵負荷が過大でなけれ
ば、ステップ102〜112からなる循環処理が繰り返
し実行されて左右後輪RW1,RW2は目標舵角θr*に
操舵される。
12にて左右後輪RW1,RW2に過大負荷が付与され
ているか否かを判定する。この過大負荷の判定は下記
〜の条件により判定される。 駆動電流Iが過大である状態が所定時間以上継続して
いること。 目標舵角θr*が変化しているにもかかわらず、検出さ
れる後輪舵角θr が変化しないこと。 目標舵角θr*の変化率θr*/dtの絶対値|θr*/dt|が
検出された後輪舵角θrの変化率θr/dtの絶対値|θr/d
t|より極めて大きいこと。 目標舵角θr*と検出された後輪舵角θrとの差θr*−
θr の絶対値|θr*−θr|が所定値以上であること。 左右後輪RW1,RW2の操舵負荷が小さくて前記〜
の条件のいずれにも合致しなければ、ステップ112
にて「NO」と判定してプログラムをステップ102に
戻す。したがって、車両が停止中又は低速走行中であり
かつ左右後輪RW1,RW2の操舵負荷が過大でなけれ
ば、ステップ102〜112からなる循環処理が繰り返
し実行されて左右後輪RW1,RW2は目標舵角θr*に
操舵される。
【0013】一方、左右後輪RW1,RW2の操舵角が
大きくなり、据え切り、縁石当りなどによって同後輪R
W1,RW2の操舵負荷が電動モータ21の最大駆動力
を上回った場合には、前記〜の条件のいずれかに合
致する。この場合、ステップ112にて「YES」と判
定してプログラムをステップ114,116に進める。
ステップ114においては禁止フラグINHFを”1”に設
定し、ステップ116においては電動モータ21への駆
動電流Iの供給禁止を表す制御信号を駆動回路36に出
力する。これにより、駆動回路36は駆動電流Iを電動
モータ21に流さなくなるので、図4の実線に示すよう
に、左右後輪RW1,RW2の操舵は停止され後輪舵角
θr は以前の値に維持される。このように、車両が停止
中又は低速走行中に左右後輪RW1,RW2の操舵負荷
が据え切り、縁石当たりなどにより過大になっても、電
動モータ21に長時間に渡って過大電流が流れなくなる
ので、同モータ21の過大電流による焼き付きが未然に
防止される。
大きくなり、据え切り、縁石当りなどによって同後輪R
W1,RW2の操舵負荷が電動モータ21の最大駆動力
を上回った場合には、前記〜の条件のいずれかに合
致する。この場合、ステップ112にて「YES」と判
定してプログラムをステップ114,116に進める。
ステップ114においては禁止フラグINHFを”1”に設
定し、ステップ116においては電動モータ21への駆
動電流Iの供給禁止を表す制御信号を駆動回路36に出
力する。これにより、駆動回路36は駆動電流Iを電動
モータ21に流さなくなるので、図4の実線に示すよう
に、左右後輪RW1,RW2の操舵は停止され後輪舵角
θr は以前の値に維持される。このように、車両が停止
中又は低速走行中に左右後輪RW1,RW2の操舵負荷
が据え切り、縁石当たりなどにより過大になっても、電
動モータ21に長時間に渡って過大電流が流れなくなる
ので、同モータ21の過大電流による焼き付きが未然に
防止される。
【0014】前記ステップ116の処理後、プログラム
をステップ102に戻す。この場合、禁止フラグINHF
は”1”に設定されているので、ステップ108にて
「NO」と判定してプログラムをステップ118に進め
る。ステップ118においては目標舵角θr*と検出され
た後輪舵角θrとの差θr*−θr の絶対値|θr*−θr|
が小さな所定値Δθ未満であるか否かを判定する。い
ま、目標舵角θr*の絶対値|θr*|が図4の破線に示す
ように大きくて、前記維持されている後輪舵角θr との
差θr*−θrの絶対値|θr*−θr|が所定値Δθ以上で
あれば、ステップ118にて「NO」と判定してプログ
ラムをステップ102に戻す。そして、前記状態が続く
限り、ステップ102〜108,118からなる循環処
理を繰り返す。
をステップ102に戻す。この場合、禁止フラグINHF
は”1”に設定されているので、ステップ108にて
「NO」と判定してプログラムをステップ118に進め
る。ステップ118においては目標舵角θr*と検出され
た後輪舵角θrとの差θr*−θr の絶対値|θr*−θr|
が小さな所定値Δθ未満であるか否かを判定する。い
ま、目標舵角θr*の絶対値|θr*|が図4の破線に示す
ように大きくて、前記維持されている後輪舵角θr との
差θr*−θrの絶対値|θr*−θr|が所定値Δθ以上で
あれば、ステップ118にて「NO」と判定してプログ
ラムをステップ102に戻す。そして、前記状態が続く
限り、ステップ102〜108,118からなる循環処
理を繰り返す。
【0015】この循環処理中、ステップ104にて計算
される目標舵角θr*の絶対値|θr*|が小さくなって、
前記維持されている後輪舵角θr との差θr*−θr の絶
対値|θr*−θr| が所定値Δθ未満になると、ステッ
プ118にて「YES」と判定してプログラムをステッ
プ120,122に進める。ステップ120においては
禁止フラグINHFを”0”に戻し、ステップ122におい
ては駆動回路36に対して電動モータ21への駆動電流
Iの供給禁止の解除を表す制御信号を出力する。これに
より、駆動回路36は電動モータ21へ駆動電流Iを供
給可能となる。前記ステップ122の処理後、ステップ
110にて前記と同様に目標舵角θr*から後輪舵角θr
を減算した値θr*−θrを表す制御信号を駆動回路36
に出力する。駆動回路36は前記と同様に電動モータ2
1に前記制御信号に応じた駆動電流Iを供給して同モー
タ21の回転を制御する。この場合、目標舵角θr*の絶
対値|θr*|は大きくなくて左右後輪RW1,RW2の
操舵負荷は大きくないので(据え切り、縁石当たりなど
が解除されるので)、図4に示すように、同後輪RW
1,RW2は前記と同様に目標舵角θr*に追従して操舵
制御され始める。このように、左右後輪RW1,RW2
の据え切り、縁石当たりなどが解除されて目標舵角θr*
と検出された後輪舵角θr との偏差|θr*−θr| が小
さくなったときには、左右後輪RW1,RW2の操舵制
御が再開されるので、同後輪RW1,RW2の操舵制御
の停止を必要最小限にとどめることができ、後輪操舵機
能が充分に発揮される。
される目標舵角θr*の絶対値|θr*|が小さくなって、
前記維持されている後輪舵角θr との差θr*−θr の絶
対値|θr*−θr| が所定値Δθ未満になると、ステッ
プ118にて「YES」と判定してプログラムをステッ
プ120,122に進める。ステップ120においては
禁止フラグINHFを”0”に戻し、ステップ122におい
ては駆動回路36に対して電動モータ21への駆動電流
Iの供給禁止の解除を表す制御信号を出力する。これに
より、駆動回路36は電動モータ21へ駆動電流Iを供
給可能となる。前記ステップ122の処理後、ステップ
110にて前記と同様に目標舵角θr*から後輪舵角θr
を減算した値θr*−θrを表す制御信号を駆動回路36
に出力する。駆動回路36は前記と同様に電動モータ2
1に前記制御信号に応じた駆動電流Iを供給して同モー
タ21の回転を制御する。この場合、目標舵角θr*の絶
対値|θr*|は大きくなくて左右後輪RW1,RW2の
操舵負荷は大きくないので(据え切り、縁石当たりなど
が解除されるので)、図4に示すように、同後輪RW
1,RW2は前記と同様に目標舵角θr*に追従して操舵
制御され始める。このように、左右後輪RW1,RW2
の据え切り、縁石当たりなどが解除されて目標舵角θr*
と検出された後輪舵角θr との偏差|θr*−θr| が小
さくなったときには、左右後輪RW1,RW2の操舵制
御が再開されるので、同後輪RW1,RW2の操舵制御
の停止を必要最小限にとどめることができ、後輪操舵機
能が充分に発揮される。
【0016】一方、車両が中高速走行し始めると、ステ
ップ106にて「NO」すなわち車速Vが小さな所定値
Vo 未満でないと判定してプログラムをステップ124
〜128に進める。ステップ124,126において
は、電動モータ21への駆動電流Iの供給禁止状態のま
まステップ128の処理が実行されることがないよう
に、前述したステップ120,122の処理と同様にし
て電動モータ21への駆動電流Iの供給が許容される。
ステップ128においては、前述したステップ110の
処理と同様に、左右後輪RW1,RW2が目標舵角θr*
に操舵制御される。このように、車両が中高速走行中に
あっては、据え切り、縁石当たりなどによって左右後輪
RW1,RW2の操舵負荷が過大になることはないの
で、常に後輪RW1,RW2は目標舵角θr*に追従して
操舵される。
ップ106にて「NO」すなわち車速Vが小さな所定値
Vo 未満でないと判定してプログラムをステップ124
〜128に進める。ステップ124,126において
は、電動モータ21への駆動電流Iの供給禁止状態のま
まステップ128の処理が実行されることがないよう
に、前述したステップ120,122の処理と同様にし
て電動モータ21への駆動電流Iの供給が許容される。
ステップ128においては、前述したステップ110の
処理と同様に、左右後輪RW1,RW2が目標舵角θr*
に操舵制御される。このように、車両が中高速走行中に
あっては、据え切り、縁石当たりなどによって左右後輪
RW1,RW2の操舵負荷が過大になることはないの
で、常に後輪RW1,RW2は目標舵角θr*に追従して
操舵される。
【図1】 本発明の一実施例に係る車両の全体概略図で
ある。
ある。
【図2】 図1のマイクロコンピュータにて実行される
プログラムのフローチャートである。
プログラムのフローチャートである。
【図3】 (A)は車速に対するヨーレート比例係数の変
化特性図、(B)は車速に対する舵角比例係数の変化特性
図である。
化特性図、(B)は車速に対する舵角比例係数の変化特性
図である。
【図4】 目標後輪舵角と実後輪舵角の時間変化特性図
である。
である。
FW1,FW2…前輪、RW1,RW2…後輪、10…
前輪操舵装置、20…後輪操舵装置、21…電動モー
タ、30…電気制御装置、31…車速センサ、32…ヨ
ーレートセンサ、33…前輪舵角センサ、34…後輪舵
角センサ、35…マイクロコンピュータ、36…駆動回
路。
前輪操舵装置、20…後輪操舵装置、21…電動モー
タ、30…電気制御装置、31…車速センサ、32…ヨ
ーレートセンサ、33…前輪舵角センサ、34…後輪舵
角センサ、35…マイクロコンピュータ、36…駆動回
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 真一 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 電動モータの回転により後輪を操舵する
後輪操舵装置を備えた車両に適用され、車両の走行状態
に応じて後輪の目標舵角を決定する目標舵角決定手段
と、後輪の実舵角を検出する実舵角検出手段と、前記目
標舵角と実舵角との差に応じて駆動電流を前記電動モー
タに流して同モータの回転を制御する駆動手段とを備え
た後輪操舵装置のための電気制御装置において、後輪の
操舵負荷が過大であることを検出する過大負荷検出手段
と、前記後輪の操舵負荷が過大であることの検出に応答
して前記駆動手段による前記電動モータへの駆動電流の
供給を禁止する禁止手段と、前記目標舵角と実舵角との
差が所定値未満になったとき前記禁止手段による駆動電
流の供給禁止を解除する解除手段とを設けたことを特徴
とする後輪操舵装置のための電気制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31343692A JPH06156293A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 後輪操舵装置のための電気制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31343692A JPH06156293A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 後輪操舵装置のための電気制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06156293A true JPH06156293A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18041277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31343692A Pending JPH06156293A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | 後輪操舵装置のための電気制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06156293A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5429290B2 (ja) * | 2009-09-11 | 2014-02-26 | トヨタ自動車株式会社 | 後輪操舵装置の制御装置 |
-
1992
- 1992-11-24 JP JP31343692A patent/JPH06156293A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5429290B2 (ja) * | 2009-09-11 | 2014-02-26 | トヨタ自動車株式会社 | 後輪操舵装置の制御装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5311956A (en) | Electric control apparatus for rear wheel steering mechanism of wheeled vehicle | |
JP3216388B2 (ja) | 電動モータ駆動式四輪操舵装置 | |
JPH1081247A (ja) | カウンタステア判定装置 | |
EP2313302B1 (en) | Vehicle steering apparatus | |
JPH0825469B2 (ja) | 電子制御パワ−ステアリング装置 | |
KR20170136765A (ko) | 조향 제어 장치와 조향 제어 방법 및 그를 위한 조향상태 판단장치 | |
JP2001001923A (ja) | 車両の操舵装置 | |
JP3137519B2 (ja) | 後輪操舵装置の異常検出装置 | |
JPH06156293A (ja) | 後輪操舵装置のための電気制御装置 | |
JPH06156297A (ja) | 後輪操舵装置のための電気制御装置 | |
JPH0657536B2 (ja) | 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置 | |
JPH06171530A (ja) | 後輪操舵装置のための電気制御装置 | |
JP3478078B2 (ja) | 車両の状態量検出装置 | |
JPH0781601A (ja) | 四輪操舵車の後輪操舵制限装置 | |
JPH058744A (ja) | 車両の操舵反力制御装置 | |
JPH05229444A (ja) | 4輪操舵車の後輪操舵制御装置 | |
JP3013640B2 (ja) | 電動モータ駆動式四輪操舵装置 | |
JP2894006B2 (ja) | 車両の操舵反力制御装置 | |
JP3017629B2 (ja) | 四輪操舵車の後輪操舵装置 | |
JP2564929B2 (ja) | 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置 | |
JPH06156300A (ja) | 後輪操舵装置のための電気制御装置 | |
JPH06144272A (ja) | 四輪操舵車の後輪操舵制御装置 | |
JP3013586B2 (ja) | 四輪操舵車の後輪操舵装置 | |
JP2564932B2 (ja) | 前後輪操舵車の後輪操舵制御装置 | |
JPH06156294A (ja) | 四輪操舵車の後輪操舵制御装置 |