JPH06155645A - 繊維複合体の製造方法 - Google Patents

繊維複合体の製造方法

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JPH06155645A JP31708292A JP31708292A JPH06155645A JP H06155645 A JPH06155645 A JP H06155645A JP 31708292 A JP31708292 A JP 31708292A JP 31708292 A JP31708292 A JP 31708292A JP H06155645 A JPH06155645 A JP H06155645A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維複合体の不要物を再生利用しかつ再生前
の繊維複合体と同程度の強度をうる。 【構成】 ガラス繊維と熱可塑性樹脂とからなりガラス
繊維含有率が20〜60重量%である再生用繊維複合体
を粉砕して得られた粉砕物Aをフィルムに成形して再生
フィルムを得、再生フィルムをガラス繊維を主体とする
マット状物の片面に積層し、この積層物を加熱加圧圧縮
して再生フィルム中の熱可塑性樹脂を溶融してこれをマ
ット状物に含浸し、その後解圧して含浸樹脂が溶融状態
にあるうちに積層物を厚さ方向に真空吸引し、繊維複合
体Bを得、かつ繊維複合体Bに対する粉砕物Aの割合が
10〜40重量%となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用天井芯材など
の自動車用内装材や建築用内装材に用いられる繊維複合
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用天井芯材には、軽量
で、剛性、耐熱性、吸音性、成形性等の性能に優れた材
料が要求されるので、繊維複合体が適している。この繊
維複合体の製造方法として、無機繊維を主体とするマッ
ト状物の両面に熱可塑性樹脂フイルムを積層した積層物
の両面に前記熱可塑性樹脂が溶融状態では融着するが非
溶融状態では融着しない板状体を積層し、前記熱可塑性
樹脂の溶融温度以上の温度に加熱して熱可塑性樹脂を溶
融せしめた状態で加圧圧着した後解圧し、含浸樹脂が溶
融状態にあるうちに両板状体を拡開することにより積層
物を厚さ方向に引っぱって膨らませた後冷却し、両板状
体を積層物から剥離除去して繊維複合体を得る方法が知
られている(特開昭64−77664号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】自動車用内装材や建築
用内装材に使用せられる上記繊維複合体は、近年廃棄物
の量が増大する一方、成形時のトリミングによる除去部
分、繊維複合体製造時の耳カット部分等の不要部分が多
数生じている。本発明の目的は、上記繊維複合体の廃棄
物、不要物の再生利用により、再生前の繊維複合体と強
度において遜色のない繊維複合体の製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による繊
維複合体の製造方法は、無機繊維と熱可塑性樹脂とから
なり無機繊維含有率が20〜60重量%である再生用繊
維複合体を粉砕して得られた粉砕物(A)をフィルムに
成形して再生フィルムを得る工程と、再生フィルムを無
機繊維を主体とするマット状物の両面のうち少なくとも
片面側に積層する工程と、この積層物を加熱加圧圧縮し
て再生フィルム中の熱可塑性樹脂を溶融してこれをマッ
ト状物に含浸する工程と、その後解圧し、含浸樹脂が溶
融状態にあるうちに積層物を厚さ方向に引っぱって膨ら
ませ、繊維複合体(B)を得る工程とを含み、かつ繊維
複合体(B)に対する粉砕物(A)の割合が10〜40
重量%であることを特徴とするものである。
【0005】請求項2の発明による繊維複合体の製造方
法は、無機繊維と熱可塑性樹脂とからなり無機繊維含有
率が20〜60重量%である再生用繊維複合体を粉砕し
て得られた粉砕物(A)をフィルムに成形し、必要によ
りこれを所定幅に切断して、細幅再生フィルムを得る工
程と、無機繊維を主体とするマット状物の両面に熱可塑
性樹脂フィルムを積層しかつ両フィルムのうち少なくと
も片方の左右両側部に細幅再生フィルムを積層する工程
と、この積層物を加熱加圧圧縮して細幅再生フィルム中
及び熱可塑性樹脂フィルムのそれぞれの熱可塑性樹脂を
溶融してこれをマット状物に含浸する工程と、その後解
圧し、含浸樹脂が溶融状態にあるうちに積層物を厚さ方
向に引っぱって膨らませ、繊維複合体(B)を得る工程
とを含み、かつ繊維複合体(B)に対する粉砕物(A)
の割合が10〜40重量%であることを特徴とするもの
である。
【0006】請求項2の発明においてマット状物の両面
に積層される熱可塑性樹脂フィルムを請求項1の発明に
おいてマット状物の片面もしくは両面に積層してもよ
い。再生フィルムをマット状物の片面にのみ積層する場
合は、他面に熱可塑性樹脂フィルムを積層するのが好ま
しい。
【0007】再生用繊維複合体における無機繊維含有率
が20重量%未満では、本発明の方法によって得られる
繊維複合体の表面強度が不充分となり、60重量%を超
えるとマット状物に含浸せしめる熱可塑性樹脂の量が充
分でなくなるので、粉砕物(A)からフィルムを成形す
るさいに多量の熱可塑性樹脂を追加するか、マット状物
の両面のうち少なくとも片面に多量の熱可塑性樹脂をフ
ィルムの形態で積層することにより、不足量を補う必要
が生じ、再生の目的を達成するのに不都合である。再生
フィルムの無機繊維含有率は20〜60重量%が好まし
く、より好ましくは30〜45重量%である。
【0008】また、繊維複合体(B)に対する粉砕物
(A)の割合が10重量%未満では、再生用繊維複合体
の量が少なくて再生の目的を達成するのに充分でなく、
40重量%を超えると、最終製品である所定厚さの繊維
複合体に占める新しい素材の量が相対的に不足すること
になり、所望の強度が得られない。粉砕物(A)をフィ
ルムに成形する方法は、通常、押出成形法やカレンダー
成形法によるが、成形時必要に応じて熱可塑性樹脂を追
加してもよい。マット状物は、無機繊維の外に他の繊維
も含ませることができるが、無機繊維を主体とするもの
であり、その厚さは5〜10mmが適当である。無機繊
維としては、たとえばガラス繊維、ロックウール等があ
げられ、その長さはマット状物の成形性の点から5〜2
00mmが好ましく、その太さは細くなると機械的強度
が低下し、太くなるとマット形成時に折れ易くなるの
で、5〜30μmが好ましく、より好ましくは7〜20
μmである。
【0009】マット状物の製造方法は任意であるが、た
とえば、無機繊維をカードマシンに供給し、解繊、混繊
し、ニードルパンチ処理する方法があげられる。ニード
ルパンチ密度は、1cm2 当り30〜200が好まし
い。なお、無機繊維を接着するためやマット状物のかさ
を増すために、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等の熱
可塑性有機繊維を添加してもよい。熱可塑性樹脂として
は、ポリエレチン、ポリプロピレン、飽和ポリエステ
ル、ポリアミド、塩化ビニル等をあげることができる。
得られた繊維複合体を自動車内装材や建築用部材として
使用する際、加熱により樹脂を溶融し、圧縮、賦形成形
および冷却して所定の部品とする。なお、成形の際に塩
化ビニルレザー、不織布、織布等の化粧用表皮材を積層
してもよい。
【0010】
【作用】請求項1の発明による繊維複合体の製造方法
は、無機繊維と熱可塑性樹脂とからなり無機繊維含有率
が20〜60重量%である再生用繊維複合体を粉砕して
得られた粉砕物(A)をフィルムに成形して再生フィル
ムを得る工程と、再生フィルムを無機繊維を主体とする
マット状物の両面のうち少なくとも片面側に積層する工
程と、この積層物を加熱加圧圧縮して再生フィルム中の
熱可塑性樹脂を溶融してこれをマット状物に含浸する工
程と、その後解圧し、含浸樹脂が溶融状態にあるうちに
積層物を厚さ方向に引っぱって膨らませ、繊維複合体
(B)を得る工程とを含むものであるから、いわばサン
ドイッチ構造となり、繊維複合体の両面のうち少なくと
も片方の表面に補強層が得られることとなる。繊維複合
体の厚さは予め決まっているから、再生フィルムに相当
する厚さだけ新しい材料の使用量は減らすことが出来る
が、表面補強層の存在により全体としての強度は、再生
前の繊維複合体と同等である。
【0011】請求項2の発明による繊維複合体の製造方
法は、無機繊維と熱可塑性樹脂とからなり無機繊維含有
率が20〜60重量%である再生用繊維複合体を粉砕し
て得られた粉砕物(A)をフィルムに成形し、必要によ
りこれを所定幅に切断して、細幅再生フィルムを得る工
程と、無機繊維を主体とするマット状物の両面に熱可塑
性樹脂フィルムを積層しかつ両フィルムのうち少なくと
も片方の左右両側部に細幅再生フィルムを積層する工程
と、この積層物を加熱加圧圧縮して細幅再生フィルム中
及び熱可塑性樹脂フィルムのそれぞれの熱可塑性樹脂を
溶融してこれをマット状物に含浸する工程と、その後解
圧し、含浸樹脂が溶融状態にあるうちに積層物を厚さ方
向に引っぱって膨らませ、繊維複合体(B)を得る工程
とを含むものであるから、繊維複合体の両面のうち少な
くとも片方の表面の左右両側部に補強層が得られること
になる。
【0012】例えば、繊維複合体がサンルーフを有する
自動車の天井材に使用せられるような場合、サンルーフ
の両側縁部の位置する左右両側部に荷重が加わって折れ
曲がり易い。したがって、繊維複合体の左右両側部に、
上記のように表面補強層が存在することにより、上記折
れ曲がりが防止せられる。
【0013】
【実施例】まず、請求項1の発明の実施例について説明
する。 実施例1 まず、ガラス繊維含有率が約43重量%の再生用繊維複
合体を粉砕機(蓬莱鉄工(株)製BO−2572)で大
きさ0.5〜5mmに粉砕して粉砕物(A)を得、ガラ
ス繊維含有率が30重量%になるように粉砕物(A)7
に対して高密度ポリエチレンを3の割合で追加してペレ
ットとなし、押出機により厚さ125μm、重量150
g/m2 のフィルムに成形し、再生フィルムを得た。
【0014】上記再生用繊維複合体は、つぎのようにし
て製造せられたものである。すなわち、長さ50mm、
直径10μmのガラス繊維と、長さ50mm、直径10
μmのポリプロピレン繊維を重量比2:1でカードマシ
ンに供給し、解繊した後1cm2 当り100箇所のニー
ドルパンチを行なって厚さ6mm、幅1m、長さ1m、
平均重量450g/m2 のマット状物を得た。
【0015】マット状物の両面に厚さ130μm、重量
125g/m2 の高密度ポリエチレンフイルムを積層
し、得られた積層物を2枚のポリテトラフルオロエチレ
ンフィルムの間に挾んで200℃で3分間加熱した後、
200℃に加熱したプレスにより5kg/cm2 で加圧
して0.8mmに圧縮し、200℃に保ったまま両面の
ポリテトラフルオロエチレンフィルムを厚さ方向に真空
吸引し、厚さ4mmまで積層物を膨らませた後冷却し、
ポリテトラフルオロエチレンフィルムを積層物から剥離
除去して繊維複合体を得たものである。
【0016】つぎに、上記再生用複合体の製造方法にお
いて、マット状物の平均重量を300g/m2 に変更
し、その両面に高密度ポリエチレンフイルムを積層し更
にその片面に再生フィルムを積層した以外はこの方法と
同様にして繊維複合体(B)を得た。この繊維複合体
(B)に対する粉砕物(A)の割合は15重量%であっ
た。
【0017】実施例2 まず、ガラス繊維含有率が39.2重量%の再生用繊維
複合体を粉砕機で直径0.5〜5mmに粉砕して粉砕物
(A)を得、粉砕物(A)をロールで圧縮し、厚さ15
0mm、重量180g/m2 のフィルムに成形し、再生
フィルムを得た。
【0018】上記再生用繊維複合体は、つぎのようにし
て製造せられたものである。すなわち、長さ50mm、
直径10μmのガラス繊維と、長さ50mm、直径10
μmのポリプロピレン繊維を重量比2:1でカードマシ
ンに供給し、解繊した後1cm2 当り100箇所のニー
ドルパンチを行なって厚さ6mm、幅1m、長さ1m、
平均重量350g/m2 のマット状物を得、マット状物
の両面に厚さ130μm、重量125g/m2 の高密度
ポリエチレンフイルムを積層し、さらに、この両面に
0.1〜2mmの長さのガラス繊維を50重量%含みか
つ厚さ130μm、重量180g/m2 の高密度ポリエ
チレンフィルムを積層し、得られた積層物を2枚のポリ
テトラフルオロエチレンフィルムの間に挾んで200℃
で3分間加熱した後、200℃に加熱したプレスにより
5kg/cm2 で加圧して0.8mmに圧縮し、200
℃に保ったまま両面のポリテトラフルオロエチレンフィ
ルムを厚さ方向に真空吸引し、厚さ4mmまで積層物を
膨らませた後冷却し、ポリテトラフルオロエチレンフィ
ルムを積層物から剥離除去して繊維複合体を得たもので
ある。
【0019】つぎに、上記再生用複合体の製造方法にお
いて、ガラス繊維を含む高密度ポリエチレンフイルムの
代わりに再生フィルムをマット状物の両面に片面180
g/m2 で積層した以外はこの方法と同様にして繊維複
合体(B)を得た。この繊維複合体(B)に対する粉砕
物(A)の割合は37.5重量%であった。
【0020】比較例1 チョップドストランドガラス繊維と高密度ポリエチレン
をガラス繊維含有量が30重量%になるように混練機に
より混練して、混練物よりペレットを作成し、これを押
出機により押し出して厚さ125μm、重量150g/
2 のフィルムを作成した。このフィルムを再生フィル
ムの代わりに用いた以外は実施例1と同様の工程を経て
繊維複合体を得た。
【0021】比較例2 実施例2におけるガラス繊維を含む高密度ポリエチレン
フィルムの厚さを約150μm、重量を180g/m2
にしたこと以外は実施例2と同様にして繊維複合体を得
た。
【0022】比較例3 実施例1において、マット状物にガラス繊維140g/
2 及びポリエチレン繊維70g/m2 からなり、全体
が210g/m2 のものを使用し、このマット状物の両
面に厚さ32μm、重量30g/m2 のポリエチレンフ
ィルムを積層し、さらにこれの片面に厚さ360μm
(430g/m2 )の再生フィルム(ガラス繊維含有率
30重量%、再生品割合70重量%)を積層した以外
は、実施例1と同様にして繊維複合体(B)を製造し
た。この繊維複合体(B)に対する粉砕物(A)の割合
は43%であった。
【0023】比較例4 実施例2において、マット状物としてガラス繊維200
g/m2 及びポリエチレン繊維100g/m2 からな
り、全体の平均重量が300g/m2 のものを使用し、
このマット状物の両面に厚さ105μm、重量100g
/m2 のポリエチレンフィルムを積層し、さらにこれの
両面に厚さ190μm、重量230g/m 2 (片面)の
再生フィルムを積層した以外は、実施例2と同様にして
繊維複合体(B)を製造した。この繊維複合体(B)に
対する粉砕物(A)の割合は47.9%であった。
【0024】実施例1及び2ならびに比較例1ないし4
の繊維複合体を幅50mm、長さ150mmに切断し、
スパン100mmの3点曲げ試験を行なった(JISK
7005に準拠)。その結果の最大値を表1に示す。
【0025】
【表1】 つぎに、請求項2の発明の実施例について説明する。
【0026】実施例3 まず、ガラス繊維含有率が51.4重量%の再生用繊維
複合体を粉砕機で直径0.5〜5mmに粉砕して粉砕物
(A)を得、押出機により厚さ300μm、重量515
g/m2 のフィルムに成形した後、これを20cm幅に
切断して細幅再生フィルムを得た。
【0027】上記再生用繊維複合体は、つぎのようにし
て製造せられたものである。すなわち、長さ50mm、
直径10μmのガラス繊維360g/m2 と、長さ50
mm、直径10μmの高密度ポリプロピレン繊維150
g/m2 をカードマシンに供給し、解繊した後1cm2
当り80箇所のニードルパンチを行なって厚さ8mm、
幅1m、長さ1m、平均重量510g/m2 のマット状
物を得、マット状物の両面に厚さ100μm、重量95
g/m2 の高密度ポリエチレンフイルムを積層し、得ら
れた積層物を厚さ0.25mmの2枚のポリテトラフル
オロエチレンフィルムの間に挾んで200℃で3分間加
熱した後、200℃に加熱したプレスにより5kg/c
2 で加圧して0.8mmに圧縮し、200℃に保った
まま両面のポリテトラフルオロエチレンフィルムを厚さ
方向に真空吸引し、厚さ4mmまで積層物を膨らませた
後冷却し、ポリテトラフルオロエチレンフィルムを積層
物から剥離除去して繊維複合体を得たものである。
【0028】つぎに、上記再生用複合体の製造方法にお
いて、マット状物の両面に、高密度ポリエチレンフイル
ムを積層し更に細幅再生フィルムを片面の左右両側に積
層した以外は上記方法と同様にして繊維複合体(B)を
得た。この繊維複合体(B)に対する粉砕物(A)の割
合は22.8重量%であった。
【0029】比較例5 実施例3において、細幅再生フィルムを使用せず、かつ
これを使用しなかった分に相当する重量を補うために、
マット状物におけるガラス繊維を477g/m 2 、ポリ
エチレン繊維を239g/m2 として用いた以外は実施
例3と同様にして繊維複合体を製造した。
【0030】比較例6 実施例3において、細幅再生フィルムを使用する代わり
に、粉砕物(A)から得たフィルムをマット状物の片面
全面に積層した以外は実施例3と同様にして繊維複合体
を得た。
【0031】実施例3ならびに比較例5および6の繊維
複合体を幅50m×長さ150mmに切断し、JISK
7005に準じる曲げ試験を行なった。その結果を表2
に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明の繊維複合体の製造方法
によれば、再生用繊維複合体を有効に利用することがで
き、しかも通常は再生用繊維複合体が使用されれば強度
が劣化するにもかかわらず、再生前の繊維複合体と同等
の強度が得られる。
【0034】請求項2の発明の繊維複合体の製造方法に
よれば、繊維複合体廃棄物や不要物を有効に再利用して
たとえばサンルーフを有する自動車の天井芯材のように
左右両側部に荷重が加わる部分を補強することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維と熱可塑性樹脂とからなり無機
    繊維含有率が20〜60重量%である再生用繊維複合体
    を粉砕して得られた粉砕物(A)をフィルムに成形して
    再生フィルムを得る工程と、再生フィルムを無機繊維を
    主体とするマット状物の両面のうち少なくとも片面側に
    積層する工程と、この積層物を加熱加圧圧縮して再生フ
    ィルム中の熱可塑性樹脂を溶融してこれをマット状物に
    含浸する工程と、その後解圧し、含浸樹脂が溶融状態に
    あるうちに積層物を厚さ方向に引っぱって膨らませ、繊
    維複合体(B)を得る工程とを含み、かつ繊維複合体
    (B)に対する粉砕物(A)の割合が10〜40重量%
    であることを特徴とする繊維複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 無機繊維と熱可塑性樹脂とからなり無機
    繊維含有率が20〜60重量%である再生用繊維複合体
    を粉砕して得られた粉砕物(A)をフィルムに成形し、
    必要によりこれを所定幅に切断して、細幅再生フィルム
    を得る工程と、無機繊維を主体とするマット状物の両面
    に熱可塑性樹脂フィルムを積層しかつ両フィルムのうち
    少なくとも片方の左右両側部に細幅再生フィルムを積層
    する工程と、この積層物を加熱加圧圧縮して細幅再生フ
    ィルム中及び熱可塑性樹脂フィルムのそれぞれの熱可塑
    性樹脂を溶融してこれをマット状物に含浸する工程と、
    その後解圧し、含浸樹脂が溶融状態にあるうちに積層物
    を厚さ方向に引っぱって膨らませ、繊維複合体(B)を
    得る工程とを含み、かつ繊維複合体(B)に対する粉砕
    物(A)の割合が10〜40重量%であることを特徴と
    する繊維複合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06226740A (ja) * 1993-02-03 1994-08-16 Sekisui Chem Co Ltd 繊維複合体の製造方法
JP2014028511A (ja) * 2012-06-26 2014-02-13 Toray Ind Inc プレス成形用中間基材、プリフォーム、および成形品の製造方法
JP2015077790A (ja) * 2013-09-10 2015-04-23 三菱レイヨン株式会社 繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法及び当該リサイクル方法で得られた繊維強化熱可塑性プラスチック成形体

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