JP2015077790A - 繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法及び当該リサイクル方法で得られた繊維強化熱可塑性プラスチック成形体 - Google Patents

繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法及び当該リサイクル方法で得られた繊維強化熱可塑性プラスチック成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】押出機や射出成形機のスクリュー部への材料供給を安定して行うことができ、押出機の場合は押出量、射出成形機の場合は計量時間が短縮化かつ安定化する繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法を提供する。【解決手段】下記[1]〜[3]の工程を有する繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法。[1]リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断する工程、[2]一定の幅に切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを溶解する工程、[3]繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を成形し、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得る工程。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維強化熱可塑性プラスチックを用いた積層基材を製造した際に生じるプリプレグの端材のリサイクル方法に関し、更には当該リサイクル方法にて製造された成形体に関する。さらに詳しくは、押出成形機や射出成形機などのスクリューを利用した成形加工機に安定的に供給できるプリプレグの端材のリサイクル方法と、そのリサイクルした端材を用いた繊維強化熱可塑性プラスチック製品に関する。
繊維強化熱可塑性プラスチックの成形方法としては、連続もしくは数mm以上の長さを有する強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸せしめた基材(プリプレグ)を積層することにより積層基材を製造し、それをプレス等で加熱加圧することにより目的の形状に賦形するスタンピング成形が最も一般的に行われている。これにより得られた繊維強化熱可塑性プラスチック成形品は、一定以上の繊維長を有する強化繊維を用いているので優れた力学物性を有する。また、これらの強化繊維は規則的に配列することで、必要とする力学物性に設計することが可能であり、力学物性のばらつきも小さい。さらには、スタンピング成形時の流動性を向上させ、リブ、ボスなどの複雑形状を成形するために、連続繊維を切断するように切込を入れたプリプレグを積層することにより、機械強度と易成形性を両立させた積層基材が提案されている(特許文献1,2)。
しかしながら、このプリプレグを積層した積層基材を製造するためには、図1に示すように、一方向に繊維が配向した広幅のプリプレグ2から目的に適った形状を切り出すために、必ずプリプレグ2の端材が発生する(符号1はプリプレグの切出部)。また、図2に示すように、狭幅のプリプレグ2をある長さに切断し、目的の形状を得られるようにテーププレイスメントする場合も、同様に必ずプリプレグ2の端材が発生する(符号1はプリプレグの切出部)。
一般に繊維強化プラスチックのリサイクル方法としては、繊維強化プラスチック成形品を粉砕機で粉砕し粒子状物を得る方法(特許文献3)や、超臨界流体などにより樹脂マトリックスを除去させて強化繊維のみを得る方法(特許文献4)が挙げられる。しかしながら、前者は肉厚の成形品を対象とした方法であって、一般的に50μm〜200μmである薄いプリプレグを対象にしたものではない。つまり、薄いプリプレグの粉砕品は通常の成形品の粉砕品に比べて嵩密度が高く、それを成形材料とするために押出機や射出成形機に供給する場合には、粉砕品のスクリューへの食い込みが悪く、安定した成形機の運転が不可能になる。また後者の場合、樹脂マトリックス除去により綿状の強化繊維束が得られるが、この成形機への直接投入は困難である。これを成形材料とするためには別途樹脂と混合するプロセスを加える必要が生じ、このためプロセスが複雑になり、また製造コストも高くなる。
特開昭63−247012号公報 特開昭63−267523号公報 特許第4344182号公報 特開2003−190759号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、プリプレグの端材を切断することにより、容易に押出機や射出成形機のスクリュー部に供給することができ、かつ押出機の場合は押出量、射出成形機の場合は計量時間が短縮化かつ安定化することを課題とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、プリプレグの端材をある形状に切断することにより、押出機や射出成形機のスクリュー部への材料供給を安定して行うことができ、押出機の場合は押出量、射出成形機の場合は計量時間が短縮化かつ安定化することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は下記(1)〜(7)に存する。
(1) 下記[1]〜[3]の工程を有する繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法。
[1]リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断する工程
[2]一定の幅に切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを溶解する工程
[3]繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を成形し、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得る工程
(2) [1]の工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを(長辺)/(短辺)で表されるアスペクト比が1.3以上となる形状に切断することを特徴とする上記(1)に記載のリサイクル方法。
(3) [2]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解ならびに[3]の工程における成形が、押出機により実施され、かつ[3]の工程における成形が、ペレット化もしくはシート化であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のリサイクル方法。
(4) [2]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解ならびに[3]の工程における成形が、射出成形機により実施され、かつ[3]の工程における成形が、金型内での成形であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のリサイクル方法。
(5) [1]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの切断幅が、2mm以上かつ押出機のスクリューピッチの半分以下であることを特徴とする上記(3)に記載のリサイクル方法。
(6) [1]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの切断幅が、2mm以上かつ射出成形機のスクリューピッチの半分以下であることを特徴とする上記(4)に記載のリサイクル方法。
(7) [1]の工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの繊維方向に対する切断方向の角度θを管理しないで切断することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか一つに記載のリサイクル方法。
(8) [2]の工程において、切断した繊維強化熱可塑性プラスチックに熱可塑性樹脂を添加して溶融することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のリサイクル方法。
(9) リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックのマトリックス樹脂を構成するポリマー主鎖が同一であることを特徴とする熱可塑性樹脂を添加する上記(8)に記載のリサイクル方法。
(10) [1]の工程におけるリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの厚みが30μm以上300μm以下であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載のリサイクル方法。
(11) [3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物の強化繊維の体積含有率が3vol%以上50vol%以下であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか一つに記載のリサイクル方法。
(12) [3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を、第3のプラスチック材料と接着させて一体化させた後、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得ることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれか一つに記載のリサイクル方法。
(13) 上記(1)〜(12)のいずれか一つに記載のリサイクル方法で製造された繊維強化熱可塑性プラスチック成形体。
本発明により、押出機や射出成形機のスクリュー部への材料供給を安定して行うことができ、押出機の場合は押出量、射出成形機の場合は計量時間が短縮化かつ安定化する。そのことにより、成形品の製造サイクルが短縮かつ安定化し、機械物性に優れた良好な繊維強化熱可塑性プラスチックの成形品を得ることができる。
広幅プリプレグの端材を示す図である。 狭幅プリプレグの端材を示す図である。 本発明の切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを示す図である。
本発明のリサイクル方法は、下記[1]〜[3]の工程を有する。
[1]リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断する工程
[2]一定の幅に切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを溶解する工程
[3]繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を成形し、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得る工程
<[1]リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断する工程>
(リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック)
リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックに使われている強化繊維としては、強化繊維の種類は特に限定されず、例えば、無機繊維、有機繊維、金属繊維、またはこれらを組み合わせたハイブリッド構成の強化繊維が挙げられる。無機繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、タングステンカーバイド繊維、ボロン繊維、ガラス繊維などが挙げられる。有機繊維としては、アラミド繊維、高密度ポリエチレン繊維、その他一般のナイロン繊維、ポリエステルなどが挙げられる。金属繊維としては、ステンレス、鉄等の繊維が挙げられ、また金属を被覆した炭素繊維でもよい。これらの中では、最終成形物の強度等の機械特性を考慮すると、炭素繊維であることが好ましい。また、強化繊維の平均繊維直径は、あまり小さすぎるとマトリックス樹脂とのなじみが悪く、大きすぎると繊維強化熱可塑性プラスチックの機械強度が低下するため、1〜50μmであることが好ましく、5〜20μmであることがさらに好ましい。強化繊維の形態としては、特に限定されず、一方向に引き揃えられたものであってもよく、織物、ノンクリンプファブリック、不織マット状、抄紙マット状、またはこれらの繊維が切断されたものでもよい。
リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックに使われているマトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂であれば特に限定はない。熱可塑性樹脂は、加熱により溶融し、溶融時の流動性に優れ、冷却固化により形状を決定するため、短時間成形が可能であり、生産性に優れる。このような熱可塑性樹脂としては、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、変性ポリオレフィン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ABS、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリエステルや、アクリロニトリルとスチレンの共重合体等が挙げられる。また、これらの混合物を用いてもよい。さらに、ナイロン6とナイロン66との共重合ナイロンのように共重合したものであってもよい。特に好ましくはポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミドである。
また、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックには、難燃剤、耐候性改良剤、その他酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性フィラー等が添加されていてもよい。
以下にリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック(以下「プリプレグ」という場合がある)の加工方法の一様態を説明するが、本発明はこれによって特に制限されるものではない。
本発明に用いることができるプリプレグは、例えばフィルム状とした熱可塑性樹脂を二枚準備し、その二枚の間に強化繊維をシート状に並べた強化繊維シートを挟み込み、加熱及び加圧を行うことにより得ることができる。より具体的には、2つのロールから2枚の熱可塑性樹脂からなるフィルムを送り出すとともに、強化繊維シートのロールから供給される強化繊維シートを2枚のフィルムの間に挟み込ませた後に、加熱及び加圧する。加熱及び加圧する手段としては、公知のものを用いることができ、2個以上の熱ロールを利用したり、予熱装置と熱ロールの対を複数使用したりするなどの多段階の工程を要するものであってもよい。ここで、フィルムを構成する熱可塑性樹脂は1種類である必要はなく、別の種類の熱可塑性樹脂からなるフィルムを、上記のような装置を用いてさらに積層させてもよい。
リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックは、例えば、広幅のプリプレグ、もしくは狭幅プリプレグのテーププレイスメントから積層基材用のプリプレグを、レーザー照射、カッティングプロッタや抜型等を利用して切り抜いた後の残りとして得られる。
リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの厚みは、特に限定はないが、一般に30μm以上、好ましくは50μm以上であり、一般に300μm以下、好ましくは200μm以下である。リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの厚みが薄すぎると嵩密度が大きくなり、スクリュー部への材料供給が低下してしまう。厚すぎると安定して所望の形状に切断することが困難となる。
(リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断)
本発明においては、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断する必要がある。具体的には、(長辺)/(短辺)で表されるアスペクト比が1.3以上となる形状に切断することが好ましい。アスペクト比が1に近い形状であると、例えば後述の工程[2]へ切断された繊維強化熱可塑性プラスチックがスクリュー等を介して供給される場合、供給が不安定となる場合があるが、アスペクト比が1.3以上であれば安定的に供給することができる。好ましいアスペクト比は2.0以上である。アスペクト比が1.3以上であれば切断時の長辺および短辺の長さには制限はないが、[2]の工程への供給速度を上げるためには、短辺の下限は1mm以上が好ましく、また短辺の上限としては、供給部でのスクリューピッチに依存し、切断した繊維強化熱可塑性プラスチックがスクリュー等によるせん断応力が均一にかかる場合に供給性が安定することから、スクリューピッチ以下であることが好ましい。さらに好ましくは、工程[2]へ安定的に切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを供給することができるという観点から、短辺は2mm以上が好ましく、工程[2]における繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解に用いる装置のスクリューピッチの半分以下が好ましい。
リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを切断する装置としては、繊維強化熱可塑性プラスチックを切断可能な装置であればどのような設備を用いてもよい。例えばその切断加工設備には、スリッター、ローラーカッター、カッティングプロッタ、レーザー照射、シュレッダーなどが挙げられる。これらのうち、複雑な形状をしたプリプレグを高速で切断するには、ローラーカッターやシュレッダーを用いるのが好ましい。
また、図3に示すように、切断した繊維強化熱可塑性プラスチック2の繊維方向αに対する切断方向βの角度θは、特に限定するものではないが、θが小さいほど繊維長が長く、成形品の力学物性が高くなる。よって、高い力学物性を必要とする成形品には、θを小さくする方が良い。逆にθが大きいほど繊維長が短く、その結果、流動性が向上する。よって、高い流動性を必要とする成形品には、θを大きくする方が良い。図3中、プリプレグ2aは、角度θが大きい場合のプリプレグを示し、プリプレグ2bは、角度θが小さい場合のプリプレグを示している。なお、角度θは一定である必要はなく、切断される熱可塑性プラスチック(プリプレグ)毎にθが異なっていてよい。即ち、[1]の工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの繊維方向αに対する切断方向βの角度θを管理せずに切断してもよい。
<[2]工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを溶解する工程>
工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチックは、[2]の工程において溶解される。溶解に用いる装置としては、繊維強化熱可塑性樹脂プラスチックの樹脂成分の融点より高い温度まで加熱することができる機能を備えている装置であればよい。具体的には、押出成形機や射出成形機が挙げられる。
押出成形機や射出成形機に用いられるスクリューの種類は、一般的に樹脂加工に利用されているものであれば特に制限はなく、単軸スクリューでも二軸スクリューでも、あるいは3軸以上のスクリューでもよい。しかしながら、供給部でのせん断応力が一定である方が、供給が安定するという意味で好ましい。供給部でのスクリュー形状は、単軸スクリューではシングルフライトスクリューが好ましく、二軸スクリューではフルフライトスクリューが好ましい。さらに好ましくは、ピッチが長い方が好ましく、ピッチがスクリュー径以上であることが好ましい。
[2]の工程では、[1]の工程で得られた「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」を、押出機もしくは射出成形機などのスクリューをもつ成形加工機のフィード口もしくはホッパーより供給すればよく、「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」の端部の片方がスクリューと接触するように投入することが好ましく、重力などを利用して特定の力によって「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」の端部をスクリューに押し付けることが好ましい。この場合、スクリューの回転に引きずられるように「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」がスクリュー内部へ巻き込まれるため、「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」の長辺の長さには特に制限が無いものの、「に切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」の短辺の長さには最適範囲が存在する。短辺の長さが短い場合は、スクリューから受けるせん断力が弱いために、「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」の供給速度が遅くなる。逆に短辺の長さが長い場合は、一枚の「工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチック」の中でスクリューチップ部を通過する部分と溝部を通過する部分とで受けるせん断応力が異なるために、供給が不安定になり、食い込み不良と呼ばれる不良現象が発生する。
工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを溶解するためには、通常、繊維強化熱可塑性樹脂プラスチックの樹脂成分の融点、又は樹脂成分が融点を有さないときはガラス転移温度よりも10〜150℃高い温度で加熱すればよい。好ましくはこれらよりも20〜100℃高い温度で加熱すればよい。具体的には、押出機もしくは射出成形機などのスクリューをもつ成形加工機の運転条件は熱可塑性樹脂の種類にもよるが、シリンダー温度を100〜350℃に設定するのが好ましく、スクリューの回転速度は10〜1000rpmが好ましい。スクリューの回転速度としては300〜1000rpmがより好ましい。
工程[1]で切断した繊維強化熱可塑性プラスチックに熱可塑性樹脂を添加して溶融してもよい。ここで添加する熱可塑性樹脂は、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックのマトリックス樹脂を構成するポリマー主鎖が同一である熱可塑性樹脂であることが好ましいが、分子量や流動性、末端や側鎖の官能基が異なっていてもよい。
<[3]繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を成形し、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得る工程>
[3]の工程においては、[2]の工程で得られた繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を成形し、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得る。[3]における「成形」とは、ペレット化、シート化、金型内での成形等、形状を成形する操作を指す。
[2]の工程において押出機を用いた場合は、[3]の工程の成形にも押出機が使われ、ストランドダイより押出後にカットしてペレット状の繊維強化熱可塑性プラスチックを得ることができる他、Tダイより押出してシート状、または丸ダイから押出して中空状の繊維強化熱可塑性プラスチックを得ること等ができる。
また、[2]の工程において射出成形機を用いた場合は、[3]の工程の成形にも射出成形機が使われ、金型内に直接射出して、繊維強化熱可塑性プラスチック成形品を得ることができる。
[3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物の強化繊維の体積含有率が3vol%以上50vol%以下であることが好ましい。強化繊維の体積含有率が高い程、繊維強化熱可塑性プラスチック成形品とした際の機械物性は向上するが、極端に強化繊維の体積含有率が高い場合は、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物の流動性が損なわれ、成形が困難になる場合がある。繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物の強化繊維の体積含有率が3vol%以上であれば、繊維強化熱可塑性プラスチック成形品とした際に十分な機械物性を発現する。一方、50vol%以下であれば十分な流動性を得られる。より好ましい繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物の強化繊維の体積含有率としては、7vol%以上35vol%以下である。
[3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を第3のプラスチック材料と接着させて一体化させてもよい。第3のプラスチック材料としては特に限定しないが、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物のマトリックス樹脂を構成するポリマー主鎖が同一であるものを含むプラスチック材料であることが好ましい。
[3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物から得られた成形品は、冷却されることにより熱可塑性プラスチック成分が固化し、形状が安定する。冷却方法としては、室温で自然冷却する方法、風速を利用して強制冷却する方法、水等の液体中を通過させて冷却する方法等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、実施例に記載の発明に限定されるものではない。
(リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック(以下、「プリプレグの端材」ということがある)の切断方法)
プリプレグの端材を下記の(1)〜(3)の方法を用いて、押出機もしくは射出成形機に物理的にフィードできる大きさに切断した。
(1)プリプレグの端材を、シュレッダーもしくはカッティングプロッタを用いて、テープ状に切断した。この工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの繊維方向に対する切断方向の角度θを管理しないで切断した。
(2)プリプレグの端材を、シュレッダーもしくはローラーカッターと抜型を用いてチップ状に切断した。この工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの繊維方向に対する切断方向の角度θを管理しないで切断した。
(3)プリプレグの端材を、粉砕機を用いて粉砕し、粉体状の加工物を得た。
(押出量の安定化評価方法)
前記(1)〜(3)に示した方法により切断したプリプレグの端材を、一定重量を計量し、押出機のフィード口に取り付けられたホッパーへ投入した。その際、前記(1)のテープ状物の場合、テープ状物の束を、押出機のフィード口より該端材テープの端部がスクリューに接触するように供給した。また前記(2)、(3)の場合は、特に投入方向を管理することなく、ホッパーに同一重量を投入した。
これらの場合に、全く問題なく押出機のスクリューに食い込み、切断したプリプレグの端材を6g/min以上で供給でき、かつ押出機の先端にあるダイスに取り付けた圧力計の圧力値変動が小さいものを、押出量が安定したものとして◎と評価した。また、食い込みに時間がかかり、切断したプリプレグの端材の供給速度が3g/min以上6g/min未満であるが、圧力変動が小さいものを〇、食い込みが悪いために手動により力を加えてスクリューに押し付けてはじめてスクリューに食い込み、切断したプリプレグの端材を3g/minで供給することが可能となるが、圧力値の変動が大きいものを安定化不良として△、非常に食い込みが悪いために手動により力を加えてスクリューに押し付けても、切断したプリプレグの端材を3g/minで供給できなかったものを押出不可として×と評価した。
(計量時間の短縮化評価方法)
前記(1)〜(3)に示した方法により切断したプリプレグの端材を、一定重量を計量し、射出成形機のフィード口に取り付けられたホッパーへ投入した。その際、前記(1)のテープ状物の場合、テープ状物の束を、射出成形機のフィード口より該端材テープの端部がスクリューに接触するように供給した。また前記(2)、(3)の場合は、特に投入方向を管理することなく、ホッパーに同一重量を投入した。
これらの場合に、全く問題なく射出成形機のスクリューに食い込んだだめに軽量時間が120秒未満であったものを、軽量時間が短縮化したものとして◎と評価した。また、食い込みが悪く計量に120秒以上360秒未満の時間を要するものを〇、食い込みが悪く手動により力を加えてスクリューに押し付けてはじめてスクリューに食い込み、360秒未満の時間で計量でき、軽量化時間が極めて長いものを△、非常に食い込みが悪いために手動により力を加えてスクリューに押し付けても、360秒未満の時間で計量できなかったものを計量不可として×と評価した。
(曲げ試験方法)
射出成形機(東洋機械金属社製 Si−18)にてJIS K7139に準拠した多目的試験片を作製した後、この多目的試験片に対し、万能材料試験機(島津製作所社製 AG−I 100kN)を用いて、JIS K7171に準拠し、試験速度:1.0mm/minで曲げ試験を行い、曲げ強度と曲げ弾性率を記録した。
(引張試験方法)
射出成形機(東洋機械金属社製 Si−18)にてJIS K7139に準拠した多目的試験片を作製した後、この多目的試験片に対し、万能材料試験機(島津製作所社製 AG−I 100kN)を用いて、JIS K7162に準拠し、試験速度:1.0mm/minで引張試験を行い、引張強度と引張弾性率を記録した。
(製造例1)
炭素繊維(三菱レイヨン製、製品名:パイロフィル(登録商標)TR−50S15L)を、強化繊維の方向が一方向となるように平面状に引き揃えて目付が72.0g/mである強化繊維シートとした。この強化繊維シートの両面を、酸変性ポリプロピレン(PP)樹脂製のフィルム(三菱化学社製、製品名:モディック(登録商標)P958、目付:36.4g/m、融点165℃)で挟み、カレンダロールを通して、熱可塑性樹脂を強化繊維シートに含浸し、繊維体積含有率(Vf)が33vol%、厚さが0.12mm、目付145g/mのプリプレグを得た。このプリプレグからカッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて必要な積層基材用のプリプレグを切り出し、残ったプリプレグの端材をリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1(プリプレグの端材1)とした。
(製造例2)
強化繊維シートの目付を100.0g/mとし、酸変性ポリプロピレン(PP)樹脂製のフィルムの目付を27.1g/mとし、プリプレグの繊維体積含有率(Vf)が48vol%、厚さが0.11mm、目付154g/mのプリプレグを得た以外は製造例1と同様に、サイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック2(プリプレグの端材2)を得た。
(製造例3)
炭素繊維(三菱レイヨン製、製品名:パイロフィル(登録商標)TR−50S15L)を、強化繊維の方向が一方向となるように平面状に引き揃えて目付が75.0g/mである強化繊維シートとした。この強化繊維シートの両面を、ポリアミド(PA)6のフィルム(宇部興産社製、製品名:1013B、目付:45.6g/m、融点224℃)で挟み、カレンダロールを通して、熱可塑性樹脂を強化繊維シートに含浸し、繊維体積含有率(Vf)が34vol%、厚さが0.12mm、目付166g/mのプリプレグを得た。このプリプレグからカッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて必要な積層基材用のプリプレグを切り出し、残ったプリプレグの端材をリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック3(プリプレグの端材3)とした。
(実施例1)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSV−F31N)に投入し、3mm幅のテープ状とした。このテープ状物の長さは特に管理せず、実質的に200mm以上であり、アスペクト比は66以上であった。
得られたテープ状物を28本束ねたもの(束の目付:12.2g/m)1束を、小型二軸押出機(コぺリオン社製 ZSK−18)のフィード口へ供給した。この際、小型二軸押出機のスクリューはすべてピッチ24mmのフルフライトスクリューで構成されており、シリンダー温度は200℃、スクリュー回転数は240rpmであった。この場合、テープ状物は押出機のスクリューへ問題なく食い込み、またダイスでの圧力変動も小さかったために、押出量の安定化の評価結果は◎とした。その後、ダイスより押し出したストランド状物を、冷却槽で水冷した後、ストランドカッターでカットすることによってリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを原料としたVf33vol%のペレット状物を得た。
(実施例2)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSD−D31SR)に投入し、3mm×10mmのアスペクト比が3.3であるチョップ状に切断した。
これを実施例1と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入し、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例2の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例3)
業務用シュレッダー(明光商会製 MSD−F31GPVII)を用いて、端材の切断形状を3mm×14mmのアスペクト比が4.7とした以外は実施例2と同様にペレット状物を得た。実施例3の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例4)
業務用シュレッダー(明光商会製 MSD−D31SRM)を用いて、端材の切断形状を7mm×10mmのアスペクト比が1.4とした以外は実施例2と同様にペレット状物を得た。実施例4の押出量の安定化の評価結果は△であった。
(比較例1)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、ローラーカッター(大島工業製ローラーカッターER−440)と抜型を用いて10mm角のアスペクト比が1であるチップ状に切断した。これを実施例2と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入した。この場合、チップ状物は押出機のスクリューへの食い込まず、溶融し押出することができなかった。よって、押出量の安定化の評価結果は×とした。
(比較例2)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、粉砕機(大達精工場社製HW−300)を用いて粉砕し、約2mm角のアスペクト比が1.2未満である粉体状の加工物を得た。これを実施例2と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入した。この場合、粉体状物は押出機のスクリューへの食い込まず、溶融し押出することができなかった。よって、押出量の安定化の評価結果は×とした。
表1は、プリプレグ端材の切断形状の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例5)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、5mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が40以上のテープ状とし、得られたテープ状物を16本(束の目付:11.6g/m)束ねた以外は実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例5の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例6)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、10mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が20以上のテープ状とし、得られたテープ状物を8本(束の目付:11.6g/m)束ねた以外は実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例6の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例7)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、20mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が10以上のテープ状とし、得られたテープ状物を4本(束の目付:11.6g/m)束ねた以外は実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例7の押出量の安定化の評価結果は△であった。これは、スクリューのピッチ24mmに対して、テープ状物の幅が20mmとスクリューのピッチの半分以上の幅であったため、せん断応力が不均一になったためである。
表2は、テープ状物の幅の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例8)
スクリュー回転速度を120rpmにした以外は、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例8の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例9)
スクリュー回転速度を120rpmにした以外は、実施例5と同様にペレット状物を得た。実施例9の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例10)
スクリュー回転速度を120rpmにした以外は、実施例6と同様にペレット状物を得た。実施例10の押出量の安定化の評価結果は○であった。
(実施例11)
スクリュー回転速度を120rpmにした以外は、実施例7と同様にペレット状物を得た。実施例11の押出量の安定化の評価結果は△であった。
表3は、表2、4との対比によりスクリュー回転数の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例12)
スクリュー回転速度を360rpmにした以外は、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例12の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例13)
スクリュー回転速度を360rpmにした以外は、実施例5と同様にペレット状物を得た。実施例13の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例14)
スクリュー回転速度を360rpmにした以外は、実施例6と同様にペレット状物を得た。実施例14の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例15)
スクリュー回転速度を360rpmにした以外は、実施例7と同様にペレット状物を得た。実施例15の押出量の安定化の評価結果は△であった。
表4は、表2、3との対比によりスクリュー回転数の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例16)
シリンダー温度を180℃にした以外は、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例16の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例17)
シリンダー温度を180℃にした以外は、実施例5と同様にペレット状物を得た。実施例17の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例18)
シリンダー温度を180℃にした以外は、実施例6と同様にペレット状物を得た。実施例18の押出量の安定化の評価結果は○であった。
(実施例19)
シリンダー温度を180℃にした以外は、実施例7と同様にペレット状物を得た。実施例19の押出量の安定化の評価結果は△であった。
表5は、表2との対比によりシリンダー温度の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例20)
テープ本数を35本(束の目付:15.2g/m)とした以外は、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例20の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例21)
テープ本数を20本(束の目付:14.5g/m)とした以外は、実施例5と同様にペレット状物を得た。実施例21の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例22)
テープ本数を10本(束の目付:14.5g/m)とした以外は、実施例6と同様にペレット状物を得た。実施例22の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例23)
テープ本数を5本(束の目付:14.5g/m)とした以外は、実施例7と同様にペレット状物を得た。実施例23の押出量の安定化の評価結果は△であった。
表6は、テープ状物の本数の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例24)
スクリューピッチをすべて12mmのフルフライトスクリューとした以外は、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例24の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例25)
スクリューピッチをすべて12mmのフルフライトスクリューとした以外は、実施例5と同様にペレット状物を得た。実施例25の押出量の安定化の評価結果は○であった。
(実施例26)
スクリューピッチをすべて12mmのフルフライトスクリューとした以外は、実施例6と同様にペレット状物を得た。実施例26の押出量の安定化の評価結果は△であった。これは、スクリューのピッチ12mmに対して、テープ状物の幅が10mmとスクリューのピッチの半分以上の幅であったため、せん断応力が不均一になったためである。
(実施例27)
スクリューピッチをすべて12mmのフルフライトスクリューとした以外は、実施例7と同様にペレット状物を得た。実施例27の押出量の安定化の評価結果は△であった。
表7は、表2との対比により、テープ幅に対するスクリューピッチの影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例28)
製造例2で得られた複数のプリプレグの端材2(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック2」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSV−F31N)に投入し、3mm幅のテープ状とした。このテープ状物の長さは特に管理せず、実質的に200mm以上であり、アスペクト比は66以上であった。
得られたテープ状物を28本束ねたもの(束の目付:12.9g/m)1束を、小型二軸押出機(コぺリオン社製 ZSK−18)のフィード口へ供給した。この際、小型二軸押出機のスクリューはすべてピッチ24mmのフルフライトスクリューで構成されており、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数は240rpmであった。この場合、押出機の安定化の評価結果は○であった。これは、Vfが増加したことにより、実施例1と比較して、スクリュー中の流動性が低下したためである。その後、ダイスより押し出したストランド状物を、冷却槽で水冷した後、ストランドカッターでカットすることによってリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを原料としたVf48vol%のペレット状物を得た。
(実施例29)
製造例2で得られた複数のプリプレグの端材2(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック2」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSD−D31SR)に投入し、3mm×10mmのアスペクト比が3.3であるチョップ状に切断した。
これを実施例28と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入し、実施例1と同様にペレット状物を得た。実施例29の押出量の安定化の評価結果は○であった。
表8は、表1との対比により、Vfの影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例30)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSD−D31SR)に投入し、3mm×10mmのアスペクト比が3.3であるチョップ状に切断した。
この切断されたチョップ状物100gに対し、ポリプロピレン(PP)樹脂(日本ポリプロ社製、製品名:ノバテック(登録商標)SA06GA、融点165℃)16.6gの割合で添加混合し、これを実施例1と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入し、Vf27vol%のペレット状物を得た。実施例30の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例31)
添加混合するPP樹脂の量を、切断されたチョップ状物100gに対し、42.7gとした以外は実施例30と同様にして、Vf21vol%のペレット状物を得た。実施例31の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例32)
添加混合するPP樹脂の量を、切断されたチョップ状物100gに対し、89.8gとした以外は実施例30と同様にして、Vf15vol%のペレット状物を得た。実施例32の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例33)
添加混合するPP樹脂の量を、切断されたチョップ状物100gに対し、199.5gとした以外は実施例30と同様にして、Vf9vol%のペレット状物を得た。実施例33の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例34)
添加混合するPP樹脂の量を、切断されたチョップ状物100gに対し、542.4gとした以外は実施例30と同様にして、Vf4vol%のペレット状物を得た。実施例34の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例35)
製造例2で得られた複数のプリプレグの端材2(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック2」)を用いて、添加混合するPP樹脂の量を、切断されたチョップ状物100gに対し、23.4gとした以外は実施例30と同様にして、Vf33vol%のペレット状物を得た。実施例35の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例36)
添加混合するPP樹脂の量を、切断されたチョップ状物100gに対し、113.2gとした以外は実施例35と同様にして、Vf15vol%のペレット状物を得た。実施例36の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
表9は、樹脂を添加混合することによるVf変化の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例37)
製造例3で得られた複数のプリプレグの端材3(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック3」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSV−F31N)に投入し、3mm幅のテープ状とした。このテープ状物の長さは特に管理せず、実質的に200mm以上であり、アスペクト比は66以上であった。
得られたテープ状物を28本束ねたもの(束の目付:13.9g/m)1束を、小型二軸押出機(コぺリオン社製 ZSK−18)のフィード口へ供給した。この際、小型二軸押出機のスクリューはすべてピッチ24mmのフルフライトスクリューで構成されており、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数は240rpmであった。この場合、テープ状物は押出機のスクリューへ問題なく食い込み、またダイスでの圧力変動も小さかったために、押出量の安定化の評価結果は◎とした。その後、ダイスより押し出したストランド状物を、冷却槽で水冷した後、ストランドカッターでカットすることによってリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを原料としたVf34vol%のペレット状物を得た。
(実施例38)
製造例3で得られた複数のプリプレグの端材3(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック3」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSD−D31SR)に投入し、3mm×10mmのアスペクト比が3.3であるチョップ状に切断した。
これを実施例37と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入し、実施例37と同様にペレット状物を得た。実施例38の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(比較例3)
製造例3で得られた複数のプリプレグの端材3(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック3」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、ローラーカッター(大島工業製ローラーカッターER−440)と抜型を用いて10mm角のアスペクト比が1であるチップ状に切断した。これを実施例38と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入した。この場合、チップ状物は押出機のスクリューへの食い込まず、溶融し押出することができなかった。よって、押出量の安定化の評価結果は×とした。
(比較例4)
製造例3で得られた複数のプリプレグの端材3(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック3」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、粉砕機(大達精工場社製HW−300)を用いて粉砕し、約2mm角のアスペクト比が1.2未満である粉体状の加工物を得た。これを実施例38と同様の条件で運転する小型二軸押出機のホッパーに投入した。この場合、粉体状物は押出機のスクリューへの食い込まず、溶融し押出することができなかった。よって、押出量の安定化の評価結果は×とした。
表10は、プリプレグ端材の切断形状の影響を示していると共に、表1との対比より、樹脂の種類の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例39)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、5mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が40以上のテープ状とし、得られたテープ状物を16本(束の目付:13.3g/m)束ねた以外は実施例37と同様にペレット状物を得た。実施例39の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例40)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、10mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が20以上のテープ状とし、得られたテープ状物を8本(束の目付:13.36g/m)束ねた以外は実施例37と同様にペレット状物を得た。実施例40の押出量の安定化の評価結果は◎であった。
(実施例41)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、20mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が10以上のテープ状とし、得られたテープ状物を4本(束の目付:13.3g/m)束ねた以外は実施例37と同様にペレット状物を得た。実施例41の押出量の安定化の評価結果は△であった。
表11は、テープ状物の幅の影響を示していると共に、表2との対比より、樹脂の種類の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例42)射出成形機
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、業務用シュレッダー(明光商会製 MSV−F31N)に投入し、3mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が66以上のテープ状とした。
得られたテープ状物を28本(束の目付:12.2g/m)束ねたもの1束を、小型射出成形機(東洋機械金属社製 Si−18)のホッパーへ供給した。この際、小型射出成形機のホッパー下のスクリューピッチは18mmのシングルフライトスクリューで構成されており、シリンダー温度は200℃、スクリュー回転数は240rpmであった。この場合、テープ状物は射出成形機のスクリューへ問題なく食い込み、また計量時間も短かったために、軽量時間の短縮化の評価結果は◎とした。その後、金型温度40℃に設定した多目的試験用の試験片(JISK7139)作製用の金型内に、射出速度50mm/sで射出することにより、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを原料とした成形品を得た。
(比較例5)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、ローラーカッター(大島工業製ローラーカッターER−440)と抜型を用いて10mm角のアスペクト比が1.0であるチップ状に切断した。これを実施例29と同様の条件で運転する小型射出成形機のホッパーに投入した。この場合、チップ状物は射出成形機のスクリューへの食い込まず、溶融し成形することができなかった。よって、軽量時間の短縮化の評価結果は×とした。
(比較例6)
製造例1で得られた複数のプリプレグの端材1(「リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチック1」)を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、粉砕機(大達精工場社製HW−300)を用いて粉砕し、約2mmのアスペクト比が1.2未満である粉体状の加工物を得た。これを実施例29と同様の条件で運転する小型射出成形機のホッパーに投入した。この場合、粉体状物は射出成形機のスクリューへの食い込まず、溶融し成形することができなかった。よって、軽量時間の短縮化の評価結果は×とした。
表12は、プリプレグ端材の切断形状の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例43)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、5mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が40以上のテープ状とし、得られたテープ状物を16本(束の目付:11.6g/m)束ねた以外は実施例42と同様に成形品を得た。実施例43の軽量時間の短縮化の評価結果は○であった。
(実施例44)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、10mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が20以上のテープ状とし、得られたテープ状物を8本(束の目付:11.6g/m)束ねた以外は実施例42と同様に成形品を得た。実施例44の軽量時間の短縮化の評価結果は△であった。
(実施例45)
プリプレグの端材を、繊維配向とは無関係の任意の方向で、カッティングプロッタ(レザック社製、製品名:L−2500)を用いて、20mm幅で長さが200mm以上のアスペクト比が10以上のテープ状とし、得られたテープ状物を4本(束の目付:11.6g/m)束ねた以外は実施例42と同様に成形品を得た。実施例45の軽量時間の短縮化の評価結果は△であった。
表13は、テープ状物の幅の影響を示している。
Figure 2015077790
(実施例46)
実施例1と同様に、Vf33vol%のペレット状物を得た。これを小型射出成形機(東洋機械金属社製 Si−18)のホッパーへ供給した。この際、小型射出成形機のホッパー下のスクリューピッチは18mmのシングルフライトスクリューで構成されており、シリンダー温度は200℃、スクリュー回転数は240rpmであった。その後、金型温度40℃に設定した多目的試験用の試験片(JISK7139)作製用の金型内に、射出速度50mm/sで射出することにより、多目的試験用の試験片を得た。この多目的試験用の試験片を用いて、曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(実施例47)
実施例2と同様に、Vf33vol%のペレット状物を得た以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(実施例48)
実施例30と同様に、Vf27vol%のペレット状物を得た以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(実施例49)
実施例31と同様に、Vf21vol%のペレット状物を得た以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(実施例50)
実施例32と同様に、Vf15vol%のペレット状物を得た以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(実施例51)
実施例33と同様に、Vf9vol%のペレット状物を得た以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(実施例52)
実施例34と同様に、Vf4vol%のペレット状物を得た以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
(比較例7)
PP樹脂(日本ポリプロ社製 ノバッテックSA06GA)のペレットを射出成形した以外は、実施例46と同様に曲げ試験および引張試験を行った。結果を表14に記す。
表14は、リサイクル材料の機械物性を示している。
Figure 2015077790
1 切出部、2 プリプレグ。

Claims (13)

  1. 下記[1]〜[3]の工程を有する繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法。
    [1]リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを一定の幅に切断する工程
    [2]一定の幅に切断した繊維強化熱可塑性プラスチックを溶解する工程
    [3]繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を成形し、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得る工程
  2. [1]の工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックを(長辺)/(短辺)で表されるアスペクト比が1.3以上となる形状に切断することを特徴とする請求項1に記載のリサイクル方法。
  3. [2]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解ならびに[3]の工程における成形が、押出機により実施され、かつ[3]の工程における成形が、ペレット化もしくはシート化であることを特徴とする請求項1または2に記載のリサイクル方法。
  4. [2]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解ならびに[3]の工程における成形が、射出成形機により実施され、かつ[3]の工程における成形が、金型内での成形であることを特徴とする請求項1または2に記載のリサイクル方法。
  5. [1]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの切断幅が、2mm以上かつ押出機のスクリューピッチの半分以下であることを特徴とする請求項3に記載のリサイクル方法。
  6. [1]の工程における繊維強化熱可塑性プラスチックの切断幅が、2mm以上かつ射出成形機のスクリューピッチの半分以下であることを特徴とする請求項4に記載のリサイクル方法。
  7. [1]の工程において、リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの繊維方向に対する切断方向の角度θを管理しないで切断することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
  8. [2]の工程において、切断した繊維強化熱可塑性プラスチックに熱可塑性樹脂を添加して溶融することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
  9. リサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックのマトリックス樹脂を構成するポリマー主鎖が同一であることを特徴とする熱可塑性樹脂を添加する請求項8に記載のリサイクル方法。
  10. [1]の工程におけるリサイクルする繊維強化熱可塑性プラスチックの厚みが30μm以上300μm以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
  11. [3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物の強化繊維の体積含有率が3vol%以上50vol%以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
  12. [3]の工程において、繊維強化熱可塑性プラスチックの溶解物を、第3のプラスチック材料と接着させて一体化させた後、冷却して繊維強化熱可塑性プラスチック成形体を得ることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のリサイクル方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のリサイクル方法で製造された繊維強化熱可塑性プラスチック成形体。
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