JPH10272629A - 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法

Info

Publication number
JPH10272629A
JPH10272629A JP9080599A JP8059997A JPH10272629A JP H10272629 A JPH10272629 A JP H10272629A JP 9080599 A JP9080599 A JP 9080599A JP 8059997 A JP8059997 A JP 8059997A JP H10272629 A JPH10272629 A JP H10272629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
fiber
reinforced thermoplastic
fiber reinforced
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9080599A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Onodera
章夫 小野寺
Shigehiro Matsuno
繁宏 松野
Tetsuhisa Ando
哲久 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
Ube Nitto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Nitto Kasei Co Ltd filed Critical Ube Nitto Kasei Co Ltd
Priority to JP9080599A priority Critical patent/JPH10272629A/ja
Publication of JPH10272629A publication Critical patent/JPH10272629A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱成形した繊維強化熱可塑性樹脂成形品か
ら得られる繊維強化熱可塑性樹脂廃材を原料にして、実
用的な機械的強度を保持した繊維強化熱可塑性樹脂再製
品を製造すること。 【解決手段】 加熱成形した繊維強化熱可塑性樹脂成形
品から得られる繊維強化熱可塑性樹脂廃材を、ラム押出
機により溶融押出成形し、次いで金型成形をすることを
特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は繊維強化熱可塑性
樹脂再製品の製造方法に関し、さらに詳しくは、実用的
な機械的強度を保持した繊維強化熱可塑性樹脂再製品の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、軽量で優れた機械的強度を有する材料として、熱可
塑性樹脂を強化繊維で強化してなる繊維強化熱可塑性樹
脂材料がある。
【0003】前記繊維強化熱可塑性樹脂材料は、例え
ば、繊維強化熱可塑性樹脂のスタンピング成形用シート
をスタンピング成形することによって繊維強化熱可塑性
樹脂成形品に加工され、例えば、シートフレーム、バッ
テリートレイ、パッケージトレイ、バンパービーム、フ
ェンダー、アンダーカバー、シートシェル等の自動車用
部品、車両用部品、建築用型枠、引抜型枠、通信ケーブ
ル接合用クロージャー、簡易円型水槽、溶接面、建築資
材、土木用資材、水産資材建築土木資材等に広く採用す
ることができる。
【0004】前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品において
は、近年、省資源、地球環境保護等の観点から、使用済
み又はライフサイクルを終えて回収された繊維強化熱可
塑性樹脂成形品のリサイクルが問題となっている。
【0005】一般に、使用済み又はライフサイクルを終
えて回収された繊維強化熱可塑性樹脂成形品を廃材とし
てリサイクルする場合においては、前記廃材がすでに成
形加工による熱履歴を受けているので、前記廃材だけを
原料にしてリサイクルした廃材再成形品における機械的
強度等の物性が低下してしまうと考えられている。
【0006】従来から前記廃材のリサイクル方法とし
て、例えば、未使用の熱可塑性樹脂及び強化繊維等のバ
ージン材と、前記廃材とを混合した混合原料を再成形す
るリサイクル方法がある。
【0007】例えば、特開平5−111917号公報に
は「リサイクルスタンパブルシートの製造方法」が提案
されている。この製造方法は、使用済プラスチック製品
の粉砕物(成分A)と、熱履歴を受けていない未使用の
熱可塑性樹脂粉末(成分B)と、繊維状補強体(成分
C)とを水中で分散混合し、紙すきの要領でスタンパブ
ルシートを製造する方法であり、前記廃材としての成分
Aと、前記バージン材としての成分B及び成分Cとを特
定の配合割合に調整しなければならない等、製造工程が
煩雑なうえ、前記廃材としての成分Aだけを原料にして
実用的な機械的強度を有するリサイクルスタンパブルシ
ートを製造することができなかった。
【0008】また、特開平5−116228号公報には
「ガラス繊維強化プラスチック再生シート、ガラス繊維
強化プラスチック再生成形品の製造方法」が提案されて
いる。この製造方法においては、プレス成形により再生
シートを得ることを必須としているので、繊維強化プラ
スチック再生成形品を得るためには、ガラス繊維強化プ
ラスチック再生シートを複数枚製造した後、さらに前記
複数枚の再生シートを用いて再生成形品を製造しなけれ
ばならないので、前記複数枚の再生シートの積層設備及
び積層工程が必要である等、製造工程が煩雑であった。
また、前記再生シートを複数枚用いない場合には、得ら
れた再生成形品においてマトリックス樹脂と強化繊維と
が分離した部分を生じる問題、及び、均一の特性を有す
る成形品を得ることができない問題等があった。
【0009】この発明の目的は、従来の技術における問
題点を解消することにある。
【0010】この発明の目的は、実用的な機械的強度を
保持した、たとえば繊維強化熱可塑性樹脂再成形品及び
繊維強化熱可塑性樹脂再生シートなどの繊維強化熱可塑
性樹脂再製品の製造方法を提供することにある。
【0011】この発明の他の目的は、たとえば繊維強化
熱可塑性樹脂成形品を回収して得られる廃品及び繊維強
化熱可塑性樹脂製スタンパブルシートの端材などを原料
にして、特にバージン材を新たに用いることなく、たと
えば繊維強化熱可塑性樹脂再成形品及び繊維強化熱可塑
性樹脂再生シートなどの繊維強化熱可塑性樹脂再製品を
製造する方法を提供することにある。
【0012】この発明の他の目的は、熱可塑性樹脂と強
化繊維とが分離した部分を生じる等の不具合がなく、
又、成形時におけるチャージのハンドリング性に問題が
なく、実用的な機械的強度を有する繊維強化熱可塑性樹
脂再製品の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記事情に
基づいて完成された。
【0014】前記課題を解決するためのこの発明の構成
は、(1) 加熱成形した繊維強化熱可塑性樹脂成形品
及び繊維強化熱可塑性樹脂製のスタンパブルシ−トの端
材よりなる群から選択される少なくとも一種から得られ
る繊維強化熱可塑性樹脂廃材を、ラム押出機により溶融
押出してから金型成形することを特徴とする繊維強化熱
可塑性樹脂再製品の製造方法であり、(2) 前記請求
項1における繊維強化熱可塑性樹脂廃材が、前記繊維強
化熱可塑性樹脂成形品を破砕又は切断することにより得
られた断片であり、前記断片中及び前記請求項1におけ
るスタンパブルシートの端材中の強化繊維における平均
繊維長が10〜70mmである前記請求項1に記載の繊
維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法であり、(3)
前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品が、ポリオレフィン樹
脂をガラス繊維で強化したガラス繊維強化ポリオレフィ
ン樹脂を加熱成形して得られたガラス繊維強化ポリオレ
フィン樹脂成形品である前記(1)又は(2)のいずれ
かに記載の繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の方法においては、繊維
強化熱可塑性樹脂廃材及び/又は繊維強化熱可塑性樹脂
製のスタンパブルシートの端材を、ラム押出機により溶
融押出し、引き続いて金型成形する。
【0016】前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材としては、
繊維強化熱可塑性樹脂成形品を回収して得られる廃品を
好適例として挙げることができる。
【0017】前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品として
は、強化繊維と熱可塑性樹脂との混合物から成形して得
られる成形品であれば良く、好適例として例えば、強化
繊維と熱可塑性樹脂とを有する繊維強化熱可塑性樹脂製
のスタンパブルシートを加熱成形することによって得ら
れる成形品を挙げることができる。
【0018】前記強化繊維としては、ガラス繊維及び炭
素繊維等の無機繊維、並びにアラミド繊維等の有機繊維
を挙げることができる。前記強化繊維は、短繊維、中繊
維及び長繊維のいずれであってもよい。
【0019】前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ
オレフィン樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂等を挙げることができ、さらに具体的には例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリアセタ
ール、ポリアリレート、ポリエーテルケトン、熱可塑性
ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリスチレン、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン
12、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂の単体又は2種以上
からなるポリマーブレンド若しくはポリマーアロイ等を
挙げることができる。
【0020】前記スタンパブルシートは、例えばラミネ
ート法及び抄紙法等の方法により製造することができ
る。
【0021】前記ラミネート法としては、例えば、ニー
ドルパンチングにより強化繊維を相互に絡みあわせたコ
ンティニアスストランドマットとシート状の熱可塑性樹
脂とを積層し、ダブルベルトコンベア式連続プレスのス
チールベルトの間に連続的に挿入し、加熱、加圧を行
い、さらに冷却してシート状成形素材すなわち繊維強化
熱可塑性樹脂シートを製造する方法等を挙げることがで
き、このような方法は、例えば、特公昭63‐1513
5号公報等に記載されている。
【0022】前記抄紙法としては、例えば長さ7〜50
mm程度に切断された強化繊維例えばガラス繊維と粉末
状の熱可塑性樹脂とを水中に均一に分散させ、多孔質ベ
ルト上に拡散させることによりマット状にし、乾燥後に
加熱加圧を行うことによりシート状の成形素材すなわち
繊維強化熱可塑性樹脂シートを製造する方法等を挙げる
ことができる。このような方法は、例えば英国特許第1
129757号及び同第1329409号等に開示され
ている。
【0023】前記スタンパブルシートとしては、上記の
外にも、例えばランダムに分布したガラス長繊維にポリ
オレフィン特に好適にはポリプロピレンを溶融含浸して
なるプレス成形加工用材料を好適例として挙げることが
できる。
【0024】前記スタンパブルシートにおいては、熱可
塑性樹脂の含有量が50〜80重量%、好ましくは60
〜70重量%であり、強化繊維の含有量が20〜50重
量%であり、好ましくは30〜40重量%である。ま
た、好適なスタンパブルシートは、その目付量がたとえ
ば2〜8kg/m2 、好ましくは3〜5kg/m2 であ
る。また、好適なスタンパブルシートの厚みは、通常2
〜6mm、特に3〜5mmである。
【0025】前記スタンパブルシートを加熱成形して前
記繊維強化熱可塑性樹脂成形品を得る方法としては、圧
縮成形法、積層成形法等を挙げることができ、この加熱
成形の方法には特に制限がない。
【0026】前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材は、例え
ば、前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品を破砕して得られ
る破砕片、前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品を切断して
得られる切断片、前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品を例
えばチョッパー、グラニュレーター、及び、ダイシング
・マシン等の粉砕機により並砕して得られる粉砕片等の
断片にしてラム押出機に供給されるのが好ましい。
【0027】ラム押出機に供給される前記スタンパブル
シートの端材としては、製造する成形品に応じて前記ス
タンパブルシートを裁断する際に生じる裁断片、及び、
スタンパブルシートその物を製造する工程で生じる端部
片(俗に耳と称される部分。)等を挙げることができ
る。なお、ラム押出機に供給される原料は、繊維強化熱
可塑性樹脂成形品の断片、前記スタンパブルシートの端
材、及び繊維強化熱可塑性樹脂成形品の断片と前記スタ
ンパブルシートの端材との混合物のいずれであっても良
い。
【0028】前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材の断片及び
スタンパブルシートの端材においては、前記断片中及び
端材中に残存する強化繊維の平均繊維長が10〜70m
mであるのが好ましく、より好ましくは20〜50mm
である。前記平均繊維長が10mm未満の場合には、充
分な機械的強度を有する再製品を得ることが困難にな
り、前記平均繊維長が70mmを超える場合には、得ら
れる再製品において強化繊維の分散斑が顕著になり、均
一の機械的強度を有する再製品を得ることができず、特
にリブ部を有する再製品におけるリブ部への強化繊維の
流れ性が悪くなる。
【0029】前記平均繊維長としては、サンプリングし
た断片中の繊維長さを実際に測定して得られた測定値の
平均値、又は、断片の切断寸法から推定される繊維長さ
の推定値の平均値を採用することができる。
【0030】前記繊維長さの推定値は、例えば、前記断
片が三角形あるいは四角形の場合には、サンプリングし
た前記断片における各辺の平均長さとすることができ、
前記断片が三角形、四角形以外の多角形あるいは不定形
の場合には、サンプリングした前記断片における最大外
形寸法とすることができ、前記断片を篩網で選別した場
合には、篩網における網目の寸法とすることができる。
【0031】この発明においては、前記繊維強化熱可塑
性樹脂廃材及び/又は前記スタンパブルシートの端材
を、ラム押出機により溶融押出する。
【0032】前記ラム押出機としては、例えば、前記繊
維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシート
の端材を加熱溶融させて可塑化し、可塑化した前記繊維
強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシートの
端材を、ラムを作動させることによって、ダイを通して
押し出す機能を有するラム押出機を挙げることができ
る。
【0033】このラム押出機によって、可塑化した前記
繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシー
トの端材を、例えば棒状等の形をした所定重量の塊状物
とし、この可塑化した塊状物を直接所定形状の金型に投
入し、加熱成形して、つまり金型成形して、所定形状の
再製品を得る。この場合、金型に応じて、再製品とし
て、再製シートを得ることもできる。
【0034】さらにまた、前記再製品がシート状である
ときには、この再製品を加熱成形することによって二次
再製品を得ることもできる。
【0035】この発明においては、前記繊維強化熱可塑
性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端材を前記
ラム押出機により溶融押出成形することが重要である。
【0036】前記ラム押出機を採用することによって、
前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブル
シートの端材中の強化繊維を切断することなく、可塑化
した繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブル
シートの端材中の熱可塑性樹脂と強化繊維とを混合する
ことができるので、実用的な機械的強度を保持した繊維
強化熱可塑性樹脂再製品を製造することができる。
【0037】これに対して、例えば、前記繊維強化熱可
塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端材をス
クリュー押出機により溶融押出成形すると、スクリュー
押出機内においてスクリューの剪断力により強化繊維が
損傷し、あるいは切断されてしまい、強化繊維の平均繊
維長が10mm以下にまで短繊維化してしまう。その結
果、前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパ
ブルシートの端材をスクリュー押出機により溶融押出成
形した場合には、充分な機械的強度を有する再製品を得
ることができない。
【0038】また、前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び
/又はスタンパブルシートの端材を前記ラム押出機、ス
クリュー押出機等の成形機で可塑化せずに、前記繊維強
化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端
材を例えば加熱炉中で直接に可塑化する場合には、前記
繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシー
トの端材中の強化繊維が損傷することがないので、強化
繊維の繊維長を保持した状態で前記繊維強化熱可塑性樹
脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端材を可塑化す
ることができるとは考えられるが、繊維強化熱可塑性樹
脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端材を均一に加
熱することが実際上困難であり、可塑化度合いにムラを
生じ、均一の機械的強度を有する繊維強化熱可塑性樹脂
再製品を製造することができない。また前記加熱炉中で
可塑化した繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタン
パブルシートの端材は相互に溶融一体化しないので、ハ
ンドリング性、例えば加熱炉から取り出して金型に投入
する作業等における取り扱い性が極めて煩雑になってし
まう。
【0039】前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又は
スタンパブルシートの端材を溶融押出する前記ラム押出
機においては、前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材中の熱可
塑性樹脂を加熱溶融することにより可塑化する可塑化機
能と、前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材中の強化繊維を切
断することなく、可塑化した熱可塑性樹脂と強化繊維と
を混合する混合機能と、前記可塑化した繊維強化熱可塑
性樹脂廃材を、実用的な機械的強度が発現されるように
棒状あるいは柱上等の塊状に成形する成形機能と有す
る。
【0040】前記ラム押出機として具体的には、例えば
図1に示すように、溶融ラム押出装置1を挙げることが
できる。
【0041】前記溶融ラム押出装置1は、第1加熱シリ
ンダ2a、第2加熱シリンダ2b、第3加熱シリンダ2
c、及び第4加熱シリンダ2dからなる可塑化シリンダ
2と、加熱フランジ3と、計量シリンダ4と、主押出ラ
ム5と、主押出シリンダ6と、排出用ピストン7と、油
圧ユニット(図示されず。)と、制御盤9と、架台10
と、ホッパー11とを有する。
【0042】前記溶融ラム押出装置1における前記ホッ
パー11から、所定量の前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材
を充填した後、前記主押出シリンダ6により前記主押出
ラム5を作動させて、所定量の前記繊維強化熱可塑性樹
脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端材を順次前記
可塑化シリンダ2内に送り出す。
【0043】前記可塑化シリンダ2における前記第1加
熱シリンダ2a〜前記第4加熱シリンダ2dの設定温度
は、前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパ
ブルシートの端材中の熱可塑性樹脂の種類によって適宜
に決定されるのであるが、例えば熱可塑性樹脂がポリプ
ロピレン樹脂の場合、前記第1加熱シリンダ2a〜第4
加熱シリンダー2dの設定温度は190〜230℃が好
ましい。
【0044】前記第1加熱シリンダ2aにおいては、ホ
ッパー11から供給するに際し、前記繊維強化熱可塑性
樹脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端材を予備加
熱するのが好ましく、予備加熱を行なうことにより熱可
塑性樹脂の可塑化を円滑に行なうことができる。
【0045】前記繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又は
スタンパブルシートの端材は、前記可塑化シリンダ2内
で可塑化され、溶融物となって前記加熱フランジ3を通
過して、前記計量シリンダ4内に圧入される。
【0046】前記計量シリンダ4内に圧入された前記溶
融物により、前記計量シリンダ4の内圧は上昇し、前記
内圧が予め設定された計量シリンダ4における設定圧力
を越えた時点で、前記計量シリンダ4内への前記溶融物
の圧入が停止する。
【0047】前記計量シリンダ4における設定圧力は、
小さくとも0.5トンであり、0.5〜10トンが好ま
しい。この設定圧力は前記計量シリンダ4における計量
設定値を変えることによって調節されることができる。
【0048】前記計量シリンダ4内に所定量の溶融物が
圧入されると、ロードセルが前記計量シリンダ4の内圧
を検出して、シリンダの軸線方向に対して直角の方向に
前記計量シリンダ4をスライド移動させる。前記計量シ
リンダ4がスライド移動することによって、前記計量シ
リンダ4内に所定量の溶融物を採取することができ、前
記排出用ピストン7により、前記計量シリンダ4内から
所定の金型内に所定量の溶融物を排出することができ
る。
【0049】前記溶融ラム押出装置1においては、前記
計量シリンダ4及び前記主押出シリンダ6における設定
圧力を上記の範囲内に設定することにより、前記繊維強
化熱可塑性樹脂廃材及び/又はスタンパブルシートの端
材中の強化繊維を損傷することなく、可塑化した熱可塑
性樹脂と強化繊維とを混合することができる。
【0050】この発明で興味深いことは、繊維強化熱可
塑性樹脂廃材は成形に際して熱履歴を受けているにもか
かわらず、これを原料としてラム押出機により溶融押出
成形することにより得られる塊状物を更に金型成形して
得られる再製品は、実用的強度を依然として保持してい
ることである。
【0051】次に実施例を示す。
【0052】(参考例1)ガラス長繊維にポリプロピレ
ンを溶融含浸させたスタンパブルシート原反(商品名;
アズデル〔登録商標〕、宇部日東化成株式会社製、ポリ
プロピレン60重量%、ガラス繊維40重量%、厚み
3. 7mm、単位重量4. 4kg/ m2 )から200×
125mmの大きさの長方形のスタンパブルシートを得
た。
【0053】前記スタンパブルシートを、100mm間
隔で鋼線ワイヤーを配設してなるコンベア上に載置した
後、前記コンベアを、第1加熱炉(第1加熱炉加熱条
件:設定温度305℃、加熱時間80秒)、第2加熱炉
(第2加熱炉加熱条件:設定温度270℃、加熱時間8
0秒)、及び、第3加熱炉(第3加熱炉加熱条件:設定
温度270℃、加熱時間80秒)中を順次移動させるこ
とにより、前記スタンパブルシートを加熱した。前記ス
タンパブルシートの表面温度は205℃まで加熱され
た。
【0054】加熱後の前記スタンパブルシート3枚を、
一対の上金型と下金型とからなるQCボックス成形用金
型における下金型上に載置し、上金型と下金型とで前記
スタンパブルシートを箱型(縦180mm×横300m
m×高さ65mm)にプレス成形した。型締め力は18
5kg/ cm2 であり、金型温度は40であり、加圧持
続時間は15秒であった。このプレス成形中に、金型内
で、前記スタンパブルシート中のポリプロピレン及びガ
ラス繊維が流延して、成形品の形状が形成された。
【0055】前記成形品の底部から試料を切り出し、引
張強度(ASTM D‐638)、圧縮強度(ASTM
D‐695)、曲げ強度(ASTM D‐790)、
アイゾット衝撃強度(ASTM D‐256)を測定し
た。これらの測定結果と、曲げ弾性率とを表1に示す。
【0056】また加熱炉による加熱後の前記スタンパブ
ルシートを前記QCボックス成形用金型に載置する際の
ハンドリング性を表2に示す。
【0057】尚、ハンドリング性は、以下の基準で判定
した。
【0058】 ○・・・加熱後の前記スタンパブルシートを革手袋でつ
かんだときの革手袋へのポリプロピレン樹脂の付着がな
い。
【0059】 △・・・加熱後の前記スタンパブルシートを革手袋でつ
かんだときにベタつき感があり、加熱後の前記スタンパ
ブルシートの形状保持力が弱い。
【0060】 ×・・・形状保持力が殆どなく、革手袋でつかんだとき
の革手袋へのポリプロピレン樹脂及びガラス繊維の付着
が著しい。
【0061】(参考例2)前記参考例1に記載のスタン
パブルシート原反を成形して得られた自動車用アンダー
カバーの使用済み品を、スリッターで切断し、10mm
×10mmの切断片を得た。
【0062】得られた破砕片330gを、前記参考例1
におけるコンベア上の50mm×50mmの鋼線ワイヤ
ー上に敷かれた0.2mm厚のテフロンシートの上に載
置した以外は、前記参考例1と同様にしてQCボックス
成形用金型により箱型にプレス成形し、再製品を得た。
【0063】得られた再製品を、前記参考例1と同様に
評価した結果を表1及び表2に示す。
【0064】(実施例1)前記参考例1に記載のスタン
パブルシート原反を成形して得られた自動車用アンダー
カバーの使用済み品を、破砕機(氏家製作所製、UG3
010−25−500、カッター径300mm、刃幅2
5mm、投入口500mm)により破砕して、20〜3
0mm×50mmの破砕片を得た。
【0065】前記破砕片を充填材料として、前記溶融ラ
ム押出装置1により溶融押出成形を行なった。
【0066】前記溶融ラム押出装置1における充填材料
重量、設定温度、設定圧力、計量設定値、可塑化時間、
溶融押出物の形状、溶融押出物吐出量(吐出量及びサイ
クル時間)は以下の通りであった。
【0067】 前記溶融ラム押出装置1により溶融押出成形を行ない、
計量シリンダから330g(長さ90mm×直径75m
mの円柱状の溶融押出物を、前記参考例1におけるQC
ボックス成形用金型に直接投入後、前記参考例1と同様
に箱型にプレス成形して、再製品を得た。
【0068】得られた再製品を、前記参考例1と同様に
評価した結果を表1に示す。
【0069】(比較例1)前記実施例1において、フル
フライト型コニカルスクリュー押出機により溶融押出成
形を行なった以外は、前記実施例1と同様にしてQCボ
ックス成形用金型により再製品を得た。尚、この再製品
におけるガラス繊維の平均繊維長は1mmであった。
【0070】得られた再製品を、前記実施例1と同様に
評価した結果を表1に示す。
【0071】(実施例2)前記実施例1において、前記
溶融ラム押出装置1により溶融押出成形を行ない、計量
シリンダから長さ225mmで直径75mmの円柱状を
した溶融押出物830gを、一対の上金型と下金型とか
らなる平板金型における下金型上に直接投入後、上金型
と下金型とでプレス成形して、再成形スタンパブルシー
ト(縦340mm×横550mm×厚さ3.6mm)を
得た。このときの型締め力は100kg/ cm2 であ
り、金型温度は40℃であり、加圧持続時間は30秒で
あった。
【0072】この再成形スタンパブルシートを、前記参
考例1におけるコンベア上の50mm×50mmの鋼線
ワイヤー上に載置した以外は、前記参考例1と同様にし
てQCボックス成形用金型により箱型にプレス成形し、
二次再製品を得た。
【0073】加熱炉による加熱後の前記再成形スタンパ
ブルシートを前記QCボックス成形用金型に載置する際
のハンドリング性を表2に示す。
【0074】(比較例2)前記実施例2において、フル
フライト型スクリュー押出機により溶融押出成形を行な
った以外は、前記実施例2と同様にしてQCボックス成
形用金型により二次再製品を得た。尚、この再製品にお
けるガラス繊維の平均繊維長は1mmであった。前記実
施例2と同様に評価した結果を表2に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】この発明によると、加熱成形した繊維強
化熱可塑性樹脂成形品から得られる繊維強化熱可塑性樹
脂廃材及び/又は繊維強化熱可塑性樹脂製のスタンパブ
ルシートの端材を、ラム押出機により溶融押出成形し、
次いで金型成形をすることによって、(1)実用的な機
械的強度を保持した繊維強化熱可塑性樹脂再製品例えば
再生スタンパブルシート及び二次再製品を製造すること
ができ、しかも(2)繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/
又はスタンパブルシートの端材のみを原料にして、バー
ジン材を添加する必要がない。
【0078】また、ラム押出機を採用することにより、
(3)熱可塑性樹脂と強化繊維とが分離した部分を生じ
る等の不具合がなく、ラム押出機内で熱可塑性樹脂と強
化繊維とを混合することができ、(4)ハンドリング性
における不具合を生じることなく、(5)均一の機械的
強度を有する繊維強化熱可塑性樹脂再製品を製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明に採用することができる溶融ラ
ム押出装置の概略図である。
【符号の説明】
1・・・溶融ラム押出装置、2・・・可塑化シリンダ、
2a・・・第1加熱シリンダ、2b・・・第2加熱シリ
ンダ、2c・・・第3加熱シリンダ、2d・・・第4加
熱シリンダ、3・・・加熱フランジ、4・・・計量シリ
ンダ、5・・・主押出ラム、6・・・主押出シリンダ、
7・・・排出用ピストン、9・・・制御盤、10・・・
架台、11・・・ホッパー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱成形した繊維強化熱可塑性樹脂成形
    品から得られる繊維強化熱可塑性樹脂廃材及び/又は繊
    維強化熱可塑性樹脂製のスタンパブルシ−トの端材を、
    ラム押出機により溶融押出してから金型成形することを
    特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1における繊維強化熱可塑性
    樹脂廃材が、前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品を破砕又
    は切断することにより得られた断片であり、前記断片中
    及び前記請求項1におけるスタンパブルシートの端材中
    の強化繊維における平均繊維長が10〜70mmである
    前記請求項1に記載の繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記繊維強化熱可塑性樹脂成形品が、ポ
    リオレフィン樹脂をガラス繊維で強化したガラス繊維強
    化ポリオレフィン樹脂を加熱成形して得られたガラス繊
    維強化ポリオレフィン樹脂成形品である前記請求項1又
    は2のいずれかに記載の繊維強化熱可塑性樹脂再製品の
    製造方法。
JP9080599A 1997-03-31 1997-03-31 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法 Withdrawn JPH10272629A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9080599A JPH10272629A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9080599A JPH10272629A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10272629A true JPH10272629A (ja) 1998-10-13

Family

ID=13722802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9080599A Withdrawn JPH10272629A (ja) 1997-03-31 1997-03-31 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10272629A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000254919A (ja) * 1999-03-10 2000-09-19 Toray Ind Inc 廃棄frp破砕物およびそれを含有するセメント材、コンクリート部材乃至は樹脂部材
KR100854288B1 (ko) 2008-06-09 2008-08-26 윤경숙 폐 피이티소재를 이용한 고강도 소재 및 그 제조 방법과장치
JP2015077790A (ja) * 2013-09-10 2015-04-23 三菱レイヨン株式会社 繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法及び当該リサイクル方法で得られた繊維強化熱可塑性プラスチック成形体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000254919A (ja) * 1999-03-10 2000-09-19 Toray Ind Inc 廃棄frp破砕物およびそれを含有するセメント材、コンクリート部材乃至は樹脂部材
KR100854288B1 (ko) 2008-06-09 2008-08-26 윤경숙 폐 피이티소재를 이용한 고강도 소재 및 그 제조 방법과장치
JP2015077790A (ja) * 2013-09-10 2015-04-23 三菱レイヨン株式会社 繊維強化熱可塑性プラスチックのリサイクル方法及び当該リサイクル方法で得られた繊維強化熱可塑性プラスチック成形体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU656696B2 (en) Method for preparation of composite materials
Jayaraman Manufacturing sisal–polypropylene composites with minimum fibre degradation
US5312573A (en) Process for extruding mixtures of thermoplastic and thermoset materials
EP0692356A2 (en) Method for preparing automobile shredder residue - synthetic plastic material composite
JPH06134837A (ja) 複合製造物の製造方法
US20030075824A1 (en) Method for recycling carpet and articles made therefrom
US20050206029A1 (en) Method for recycling carpet and articles made therefrom
CN109808204A (zh) 热塑性连续-非连续纤维复合板的制造方法
US5476628A (en) GMT sheet material produced from GMT recyclate
JPH10272629A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法
WO2016134830A1 (de) Prozessanordnung sowie verfahren zur herstellung eines faserverstärkten kunststoffbauteils
HU225951B1 (en) Method for processing of polymer wasts to obtain matrix material; the matrix material and the composite material
EP1550537A1 (en) Method for processing polyvinyl butyral resin and method for reusing laminated glass
EP3411153B1 (en) Process for preparing automotive shredder fibre residue pellets
EP0780205A2 (en) Paper pellets and method for manufacturing the same
JP2887986B2 (ja) 自動車部品用リサイクルスタンパブルシート積層体の製造方法
KR0153321B1 (ko) 폐카페트 및 카페트 스크랩을 이용한 재생보드의 제조방법
JP3634732B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JPH081670A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体のリサイクル法
CN114773733B (zh) 一种高刚高韧改性聚丙烯复合材料及其制备方法
CN109311067B (zh) 用于处理起始材料的方法和设备
US20240149537A1 (en) Method for producing a shaped body from plastic waste and natural fibres
JP2007112028A (ja) リサイクルプラスチックパネル製造方法及び製造装置
JP2004143278A (ja) プラスチック廃棄物を利用した混合材料及びその製造装置並びにその製造方法
KR20030014929A (ko) 생활폐기물을 이용한 건축자재의 제조방법 및 이에 의한건축자재

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040601