JP3634732B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3634732B2 JP3634732B2 JP2000288578A JP2000288578A JP3634732B2 JP 3634732 B2 JP3634732 B2 JP 3634732B2 JP 2000288578 A JP2000288578 A JP 2000288578A JP 2000288578 A JP2000288578 A JP 2000288578A JP 3634732 B2 JP3634732 B2 JP 3634732B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frtp
- pulverized
- thermoplastic resin
- product
- melt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂(以下FRTPという)成形体の製造方法に関し、特に、FRTPを新規に成形加工する際に生じる端材や、市場にて回収されたFRTPのリサイクル材(両者を廃FRTPという)を、該FRTP中の強化繊維の繊維長を短くさせずに高強度の再成形体(廃FRTPを再成形して得られる成形体)を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂をリサイクルさせて使用する方法としては、市場より回収された成形体または製造時に発生する成形体の端材を、粉砕・造粒し、押し出し成形機にて溶融・混練して成形材料を得ることが知れている。例えば、特開平6−270342号公報には、廃材である熱可塑性樹脂を粉砕・造粒し、押し出し成形により成形ボードを得ることが開示されている。
【0003】
一方、天然繊維、有機繊維、無機繊維などで強化されたFRTPにおいて、市場より回収された成形体または製造時に発生する成形体の端材を粉砕・造粒し、押し出し成形機にて溶融・混練し、これをシート化し、成形材料を得ることが知られており、この再生材により成形されたシートを再度、熱可塑性樹脂の軟化点以上に加熱し、プレス機などを用いてスタンピング成形する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公知の方法では、成形材料として用いる廃FRTPを粉砕・造粒し、さらに押し出し機にて混練するため、廃FRTP中の強化材としての天然繊維、有機繊維、無機繊維などが破断してしまい、再成形体において十分な補強効果が得られないという問題を有していた。また、押し出し工程を経ることも、設備上、スペース上、投資およびコストの面で不利であり、より簡便な廃FRTPの再生利用方法が望まれている。
【0005】
本発明は、特に廃FRTPの再生利用方法として、より簡便で、押出工程を経ないで再成形体を成形することにより、該廃FRTP中の補強用繊維の切断を抑えて、特に衝撃強度などの機械的物性に優れる再成形体を得ることが可能であり、しかも廃FRTPを用いているために、得られる成形材料のコストを低減させて、資源を有効活用することが可能な廃FRTPの再生利用方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、FRTPを粉砕して粉砕物を得る第1工程と、該粉砕物を金属メッシュ、パンチングメタルまたはスリット上に、集積物の嵩密度をρ 1 とし、前記粉砕物の真密度をρ 0 としたとき、1/100≦ρ 1 /ρ 0 ≦1/2となるように集積する第2工程と、該集積物を上記金属メッシュ、パンチングメタルまたはスリットを通して上記集積物に高温ガスを接触させて加熱溶融して溶融物を得る第3工程と、該溶融物を成形する第4工程とからなることを特徴とするFRTP成形体の製造方法を提供する。
尚、本発明において「集積」とは、粉砕物を散布および/または堆積などさせて粉砕物を所望の形状に集めることを意味する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
本発明において得られるFRTP成形体の成形用原料は、熱可塑性樹脂と強化繊維とからなるFRTPであり、好ましくはFRTPの成形の際に所定の形状を得るために製造工程で生じる不要な裁断片や、市場より回収される廃FRTPである。このような廃FRTPは、例えば、車両用、特に自動車用のバンパー、バンパーレインフォース、天井板、トランクルームの内装部品などから回収されるものが好適である。
【0008】
本発明において、成形用原料であるFRTP(特に廃FRTP)は、同一条件にて作成された1種類のものを用いることが好ましいが、異なった条件にて作成された廃FRTPを併用することもできる。これらの廃FRTPは、天然繊維、有機繊維、無機繊維などの強化繊維により補強された熱可塑性樹脂成形体であり、該廃FRTP中の前記強化繊維の平均繊維長が5mm以上であることが好ましい。平均繊維長が5mm未満であると、廃FRTPの粉砕によりさらに繊維が短くなるため、得られるFRTP再成形体(廃FRTPから再成形したFRTP成形体)中の繊維の平均繊維長が短くなり、十分な機械的強度を有する再成形体を得ることができない。
【0009】
ここで前記平均繊維長とは、使用する廃FRTPを任意に切り出した5つの試料から樹脂を焼失させて、それぞれの試料から任意に選んだ200本の繊維長を測定して試料1つの平均繊維長を求め、さらにその5つの試料の平均により求めることができる。また、複数種の廃FRTPを用いる場合は、それぞれ異なった廃FRTPの平均繊維長を求め、その混合比により、平均繊維長を求めるものとする。
【0010】
本発明において廃FRTPを粉砕して粉砕物を得る第1工程では、前記粉砕物の形態に特に限定はなく、粉砕形態が四角状、丸状、球状、棒状などのいずれかの形態が挙げられる。なかでも前記粉砕物における最長部の平均長が3〜100mmとなるように前記廃FRTPを粉砕することが好ましく、粉砕物おける最長部の平均長が4〜50mmであることがさらに好ましい。前記最長部の平均長が3mm未満であると、FRTP再成形体において繊維の補強効果が劣るため好ましくなく、前記最長部の平均長が100mmを越えると廃FRTPの粉砕物の取扱が困難になるため好ましくない。
【0011】
前記粉砕物を得るための粉砕方法は特に限定せず、通常のプラスチック成形体を粉砕するような装置、またはカッターもしくはスリッターを有する装置を用いることができる。このとき、得られる粉砕物の繊維の破断を促進しないような装置を用いることにより、該粉砕物の集積物が容易に嵩高になるうえに工程が簡略化されるためより好ましい。
【0012】
また、本発明は、前記廃FRTPの粉砕物中に、線材状、ペレット状またはテープ状の形態をなす長繊維強化熱可塑性樹脂(L−FRTP)基材(新材)をさらに混合することが好ましい。これにより後述する粉砕物の集積物の嵩高さが増し、一括して後述する高温ガスなどの熱源を集積物に接触させ、該集積物を容易に溶融させることを可能にする。特にL−FRTP基材として、
▲1▼平均径が0.1〜1.5mmの線材状形態をなし、
▲2▼強化繊維含有率が15〜85質量%であり、および
▲3▼平均長が5〜150mm
である線材状物を用いることが好ましい。これにより前記集積物が嵩高になり易く、集積された粉砕物と高温ガスなどの熱源との接触が容易になるうえに、得られる再成形体の機械的強度が向上するために特に好ましい。
【0013】
本発明の実施に際しては、前記粉砕物の集積物、または該粉砕物と前記L−FRTP基材との混合集積物の嵩密度をρ1とし、同粉砕物、または該粉砕物と前記L−FRTP基材の真の密度をρ0としたとき、1/100≦ρ1/ρ0≦1/2となるようにする。これにより、同粉砕物の集積物中により多くの空隙を有することを可能とし、容易に熱源としての例えば高温ガスが集積物中の粉砕物と接触し、粉砕物を溶融することが可能となる。
【0014】
なお、粉砕物、または該粉砕物とL−FRTP基材とを集積させたときの嵩密度ρ1は、容量が測定できる容器、例えば、メスシリンダー、ビーカーなどであって、粉砕物およびL−FRTP基材の長さよりも十分に大きい内径を有するものを用い、粉砕物およびL−FRTP基材をできるだけランダムに集積させて測定することができる。一方、粉砕物およびL−FRTP基材の真密度ρ0は、用いる基材の理論密度を求めることによって得ることができる。ここで、例えば、粉砕物とL−FRTP基材とが混合されているような2種類の混合物の場合は、以下の式により真密度ρ0を求めることとする。
【数1】
【0015】
前記廃FRTPの粉砕物は、線材状、ペレット状またはテープ状形態をなすL−FRTP基材または該基材がランダムもしくは等方向に配されたシートが、得られるFRTP再成形体の少なくとも一部の表面または層に配置されるように集積させることが好ましい。これにより、得られる成形体の面強度が向上するため好ましく採用される。特にL−FRTP基材として前記▲1▼〜▲3▼の特性を有する線材状物を用いることで加熱溶融が容易となり、成形性が向上する。さらにこれとともに、得られる再成形体の表面または層に少量のL−FRTP基材を配置することにより面強度が容易に向上し、再成形体全体の機械的強度がさらに向上するうえに、再成形体を軽量にすることが可能になるため、特に好ましい。なお、この際に、後述する再成形体の上に更に表面材が配置される場合は、L−FRTP基材は、再成形体と表面材との間に配置されることになる。
【0016】
なお、前記L−FRTP基材に用いる熱可塑性樹脂は特に限定されず、通常の熱可塑性樹脂を用いることができるが、前記廃FRTPに使用されている樹脂と同一あるいは同種の樹脂を用いることが好ましい。
【0017】
本発明は、前記廃FRTPの粉砕物に、前記廃FRTPと同一または異種の熱可塑性樹脂または強化繊維を含有させることが可能であり、目的とする再成形体の用途により適宜上記材料を混入させることが可能である。
【0018】
前記粉砕物は、該粉砕物を後述する熱源に十分に接触させて溶融させるための隙間を設けるように集積させることが好ましい。熱源としては、特に限定されないが、高温ガス(熱風)を使用することが好ましく、以下、高温ガス(熱風)を用いる例で説明する。前記粉砕物を高温ガスが接触可能になるように集積させるための方法は、前述した粉砕物を用いることにより、通常の方法により集積すれば容易に嵩高な集積物を得ることができるが、前記粉砕物ができるだけ3次元的に無方向に集積されるように、一定量ずつ均一に集積することが好ましい。この場合、得られる再成形体によっても異なるが、十分に前記嵩高な集積物を得るためには、粉砕物同士がその嵩を維持できるような容器を用いて粉砕物を集積させることが好ましい。
【0019】
この時、廃FRTPの粉砕物を集積させたときの嵩密度をρ1としたとき、同粉砕物の真の密度をρ0とすると、1/100≦ρ1/ρ0≦1/2となるように集積させる。これにより、同粉砕物の集積物中により多くの空隙を有することを可能とし、容易に高温ガスが粉砕物に接触して粉砕物を溶融させることが可能となる。
【0020】
上記容器を用いて集積物を得る場合は、特に筒状体が好ましく採用され、容器として筒状体を用いる場合、断面が円形、四角形、多辺異形などの各種のものを採用することができる。筒状体の大きさは、特に限定はないが、L−FRTP基材の長さ以上の内径(四角形の場合は内側の短辺の長さ)を有することが好ましい。また、前記筒状体は、高温ガスを集積物に接触させることができる構造であることが必要であり、高温ガスを集積物に接触させるための導入口と排気口を有することが好ましい。
【0021】
この場合、筒状体の配置は、特に限定されず、高温ガスを接触させるため導入口と排気口とを筒状体の上下に設けた構造とすることが好ましい。例えば、筒状体下部を金属などのメッシュまたはパンチングメタルとして、そこから高温ガスを吹き入れてもよいし、逆に筒状体上部から高温ガスを吹き入れて筒状体下部の金属などのメッシュまたはパンチングメタルを介して排気してもよい。また、金属などのメッシュやパンチングメタルの代わりに筒状体下部にスリットなどを入れてもよい。
【0022】
また、本発明においては、前記パンチングメタルやワイヤーメッシュ上に有機繊維、無機繊維または天然繊維からなる織布または不織布などの通気性を有する表面材を配置した上に粉砕物を集積させることが好ましく、また、粉砕物を集積させた後に前記織布または不織布を配置させることが好ましい。これにより加熱により軟化溶融した集積物を容易に取り扱うことが可能となり、ひいては、得られる再成形体の表面性の改善や意匠性を付与させることが可能となる。この時、用いる不織布や織物などは、粉砕物を構成する熱可塑性樹脂のうち最も低い軟化点の熱可塑性樹脂より、高い軟化点の材料で構成されていることが好ましい。
【0023】
本発明の前記溶融物を得る第3工程の好ましい方法としては、前記集積させた粉砕物に高温ガスを接触させて、粉砕された廃FRTP中の樹脂を溶融させる工程であり、高温ガスを粉砕物に接触させる方法は、
イ)前述した容器などを用いて、粉砕物を集積させた後、高温ガスを熱風にて粉砕物中に吹き込む方法、
ロ)粉砕物を集積させた後、好ましくは高温ガスが滞留する雰囲気にて、前記集積させた粉砕物を導入し、高温ガスを熱風にて粉砕物中に吹き込む方法、およびハ)高温ガス雰囲気中に粉砕物の集積物を導入して、実質的に粉砕物に高温ガスを通過接触させ溶融させる方法が挙げられる。
【0024】
前記方法は、目的とする再成形体によって適宜選択が可能であるが、再成形体が不連続物でそのまま成形が可能な場合には、バッチ式の前記イ)の方法が好ましく用いられ、例えば、シート形状や長尺形状などの連続物の成形については、前記ロ)およびハ)の方法が好ましく採用される。
【0025】
高温ガスを吹き込む前記イ)またはロ)の方法における風速は、用いる容器、粉砕物の形態や大きさにもよるため特に限定しないが、集積させた粉砕物が吹き飛ばない範囲で風速を上げることが好ましく、0.3〜10m/s、さらには0.5〜5m/sがより好ましい。こうして高温ガスを集積物に接触させることにより、集積物中の樹脂を溶融させ、集積物の自重で嵩を低くさせ、または外部からの押圧によって嵩を低くさせて、粉砕物が纏まった状態の溶融物を得る方法が好適に採用される。
【0026】
ただし、集積物の自重で得られる溶融物は、嵩高で表面積が大きいものであるため、溶融物を成形機に移す際の取扱い性を良好にし、成形機に移すまでの間に冷却されにくくするためには、低圧で押圧して溶融物を作成することが好ましい。このときの押圧力は0.1〜1.5kgf/cm2とすることが好ましい。なお、押圧前に集積物の全体が加熱されており、集積物が柔軟になっているため、押圧しても集積物を構成している粉砕物中の強化繊維の折れや破損がなく、空隙を埋めて比較的密な溶融物を得ることができ、それによって最終的に得られる再成形体の機械的強度が低下せず、表面外観を良好にすることができる。
【0027】
なお、押圧をする際は、過剰な加熱を避けるために前記導入口と排気口とを閉じ、高温ガスを遮断していることが好ましい。また、前記押圧はプランジャーを用いることが好ましく、溶融物の温度を低下させないために加熱プランジャーを用いることがより好ましい。また、前記プランジャーは、押出面が前記筒状体の内側断面に適合するものであることが好ましい。こうしてプランジャーにより押圧された溶融物は、空隙なく密な状態であってもよいし、ハンドリングが可能な程度まで押圧され、多少空隙の残る状態であっても構わない。
【0028】
さらに、前記高温ガスの温度は、粉砕物中に含まれる熱可塑性樹脂によっても異なるが、用いる粉砕物中の熱可塑性樹脂の種類のうち最も低い軟化点の熱可塑性樹脂の軟化点より高い温度で、かつ分解温度より低い温度であることが好ましい。前記高温ガスの温度が前記樹脂の軟化点より低い場合は、樹脂を溶融させることが不可能となり好ましくない。また、高温ガスの温度が分解温度より高い場合は、樹脂の劣化が生じ好ましくない。
【0029】
粉砕物の集積物の加熱には、前記高温ガス(熱風)の他に、熱板プレスによる上下面または下面からの加熱、または遠赤外線による加熱、もしくは高温槽内に集積物を配置しての加熱など、いずれの方法においても目的とする軟化溶融物を得ることが可能であるが、生産効率や生産コストの点で熱風による加熱が好ましく、前記熱風はヒーターと送風機を組み合わせた装置などによって得ることができる。
【0030】
本発明において好ましく使用する高温ガスは特に限定されるものではなく、空気、不活性ガス、還元性ガスなどが挙げられるが、このうち空気および/または不活性ガスが好ましく採用される。使用する廃FRTP中の熱可塑性樹脂が、熱などによる酸化劣化で、得られる再成形体の強度や外観にさほど悪影響を与えないのであれば、空気を用いることがコスト的に有利であり、影響を与える場合は、不活性ガスや還元性ガスを単独または混合して用いることが好ましい。ここでいう不活性ガスとは、希ガス類元素の気体や化学的に不活性なN2やCO2のような気体を含むものである。また、これらのガスに酸化を防止するために還元性ガスを加えてもよい。
【0031】
さらに本発明の方法では、集積物に殆ど剪断力を加えずに溶融物を作成するために、得られる溶融物中の強化繊維の残存平均繊維長は、前記粉砕物中の繊維の平均長のまま維持される。すなわち、溶融物中の強化繊維の残存平均繊維長は、粉砕物中の平均繊維長の95%以上であることが好ましく、97%以上であることがより好ましい。これにより、粉砕物中の強化繊維の破損を防止し、剪断力を加えた場合の繊維の嵩高膨張による流動性の低下、あるいは空気の巻き込みによる樹脂劣化の発生を抑制し、得られる再成形体の機械的強度を低下させないことになる。
【0032】
次に、第4工程における前記溶融物を成形する方法は特に限定されないが、好ましい成形方法はプレス成形である。例えば、前述した容器などを用いて、粉砕物を集積させた後、高温ガスを吹き込む前記イ)の方法では、上記のようにして形成された溶融物を取出し、例えば、人手、コンベヤー、ロボットなどで移動させて成形型に供給することが好ましい。これらの供給方法は、溶融物中の熱可塑性樹脂の流動性、固化時間、再成形体の表面外観性を考慮して適宜選択することができる。
【0033】
成形型に供給された溶融物をプレス成形する条件は、用いる溶融物中の熱可塑性樹脂の流動性、固化時間、再成形体の表面外観性を考慮して適宜選択すればよいが、一般には、通常、熱可塑性樹脂などで用いられているスタンピング成形などのプレス成形の条件を採用することができる。すなわち、成形型はヒーターなどで加温されることが好ましく、その温度は溶融物中の熱可塑性樹脂の軟化点未満で、通常の熱可塑性樹脂を成形する場合の型温に準じていればよい。また、プレス圧力は40〜300kgf/cm2が好適である。
【0034】
前記ロ)の方法で粉砕物を集積させた後、好ましくは高温ガスが滞留する雰囲気にて、前記集積させた粉砕物を導入し、高温ガスを吹き込む方法、または前記ハ)の方法で高温ガス雰囲気中に粉砕物の集積物を導入して、実質的に集積物に高温ガスを通過接触させ溶融させる方法では、得られた溶融物を熱可塑性樹脂の軟化点未満に温度コントロールもしくは室温状態に調整された成形型にて、前記のプレス成形する方法の他に、連続的に前述と同状態に温度設定された圧延ロールなどを用いて、シート状物または長尺状物などの再成形体を好適に得ることが可能となる。
【0035】
本発明は、第4工程により最終的な再成形体を得ることも可能であるが、前記第4工程により一旦、例えば、シート状物などの所望の形状とした成形前材料(以下成形材料という)を得ることが可能である。この場合、シート状物などの前記成形材料を必要により所定の大きさにカットし、これを遠赤外線加熱炉や熱風循環式高温槽などで粉砕物中の熱可塑性樹脂の軟化点以上に加熱し、さらに、これを熱可塑性樹脂の軟化点未満に温度コントロールもしくは室温状態に調整された所定の形状をなす金型内に移送し、プレスにて押圧することにより、軟化溶融状態にある熱可塑性樹脂の固化を促進させ、所定形状の再成形体を得ることが可能となる。
【0036】
これにより得られる再成形体は、再成形体中の強化繊維の残存平均繊維長が前記粉砕物の状態における平均繊維長のまま維持される。すなわち、再成形体の強化繊維の残存平均繊維長は、粉砕物の平均繊維長の95%以上となり易くなり、これにより、得られる再成形体の機械的強度が低下せず、特に衝撃強度が良好な再成形体が得られる。
なお、本発明の理解が容易になるように、本発明の方法の1例を図1に図解的に示す。
【0037】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
廃FRTPとして、熱可塑性樹脂がポリプロピレン、平均繊維長が50mm、ガラス含有率40質量%からなる自動車天井板の端材を用い、該端材を粉砕機により5mm角程度に粉砕し、最長部の平均長が7mmの粉砕物(以下A−1材とする)を得た。前記粉砕物を堆積させたときのρ1/ρ0は、0.1であった。この時、自動車天井板の端材には表皮材として表面層にPETの不織布および通気止め用の樹脂フィルムが貼付されており、これらを取り除かずそのまま粉砕した。次いで、ワイヤーメッシュ上にこの粉砕物を所定量均一に散布し堆積物を作成した。さらにこの堆積物が飛散しないように、堆積物の上に同ワイヤーメッシュを載せた。この時、堆積物の嵩密度を減少させないために押圧をかけずにワイヤーメッシュを載せた。
【0038】
次に、均一に散布された堆積物の全面に下部ワイヤーメッシュの下方から上方に向け、空気を加熱した200℃の熱風を30秒間通過させた。この時の熱風の流速は、2m/secとした。熱風は堆積物の空隙を通過し粉砕物に熱風を接触させて、堆積物全体を軟化溶融させた。該軟化溶融物を表面温度40℃に設定した縦300mm、横200mm、高さ20mm、厚み3.2mmの箱形となる金型に置き、油圧プレスにて60kgf/cm2の圧力で30秒間押圧し、3.2mm厚の浅底の箱形成形体を作成した。この成形体の底面の平面部から試験片を切り出し、諸物性を測定した。その結果を表1に示す。なお、物性値は試験片のTD/MDの平均値から算出した(以下の例も同様とする)。
【0039】
実施例2
ポリプロピレン樹脂とガラス繊維からなるガラス繊維含有率40質量%で、断面の平均径1mm、長さ20mmであるほぼ円形を有する断面形状の線材をB−1材として作成した。次いで、質量比率をA−1材(実施例1と同じ):B−1材=50:50で混合して混合物を得た。なお、前記混合物を散布させたときのρ1/ρ0は0.07であった。前記混合物を均一に双方分散させた状態で実施例1と同様の方法で成形体を作成し、この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し、諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0040】
実施例3
ポリプロピレン樹脂とガラス繊維からなるガラス繊維含有率60質量%で、断面の平均径0.7mm、長さ20mmであるほぼ円形を有する断面形状の線材をB−2材として作成した。次いで質量比率をA−1材(実施例1と同じ):B−2材=50:50で混合して混合物を得た。なお、前記混合物を散布させたときのρ1/ρ0は0.08であった。前記混合物を均一に双方分散させた状態で実施例1と同工程にて成形体を作成し、この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0041】
実施例4
ポリプロピレンとタルクからなる自動車バンパーの端材を粉砕機により5mm角程度に粉砕し、最長部の平均長が7mmの粉砕物(以下A−2材とする)を得た。次いで質量比率をA−1材(実施例1と同じ):A−2材=70:30で混合して混合物を得た。なお、前記混合物を散布させたときのρ1/ρ0は0.2であった。前記混合物を均一に双方分散させた状態で実施例1と同工程にて成形体を作成し、この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0042】
実施例5
ポリプロピレンとガラス繊維からなるガラス含有率が75質量%、断面の平均径0.5mm、長さ30mmのほぼ円形を有する断面形状の線材をB−3材として作成した。次いで質量比率をA−1材(実施例1と同じ):B−3材=90:10とし、B−3材の5質量%を表面に均一に散布した上にA−1材90質量%を均一に散布させ、さらにその上に残りB−3材の5質量%を均一に散布させた状態で実施例1と同工程にて成形体を作成し、この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0043】
実施例6
前記A−1材と、実施例5で用いたと同じB−3材を用い、質量比率をA−1材:B−3材=90:10で混合して混合物を作成した。一方、前記ワイヤーメッシュ上に20g/m2のポリエチレンテレフタレートからなる不織布を配置させた後、その上にB−3材を均一に散布し、その上に前記混合物を均一に散布させた。次いで、前記B−3材を混合物上に均一に散布し、全体におけるA−1とB−3の質量比が80:20となるようにした。さらにその上に前記不織布を配置させた状態で実施例1と同工程にて成形体を作成した。この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
比較例1
実施例1と同じ粉砕物A−1材を押出機により溶融混練して造粒してC材とした。次いで、この造粒品をバージンの市販のポリプロピレン樹脂ペレット(D材)と質量比率においてC材:D材=15:85の割合で混合し、押し出し機とスリットダイにてシート押し出しし、2.0mm厚みのシート状物を作成した。このシート状物を遠赤外線にて再加熱して軟化溶融物を得た。さらにこの溶融物を実施例1と同工程にて成形体を作成し、この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
【0046】
比較例2
比較例1と同じ造粒品(C材)をバージンの市販のポリプロピレン樹脂ペレット(D材)と質量比率においてC材:D材=70:30の割合で混合し、押し出し機とスリットダイにてシート押し出しし、2.0mm厚みのシート状物を作成した。このシート状物を遠赤外線にて再加熱して軟化溶融物を得た。さらにこの溶融物を実施例1と同工程にて成形体を作成し、この成形体の底面の平坦部から試験片を切り出し諸物性を測定した。その結果を表1に示す。
なお、表1において低温落球衝撃(mm)は、摂氏−40℃の雰囲気で試験片が−40℃に達した状態にて、525gの鋼球を落下させた時、試験片が破損した時の自由落下高さ(mm)で表わしてある。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
実施例1〜6で示すように、本発明の方法により成形体を得ることにより、本来廃FRTPの粉砕物が持つ繊維長を損なうことなく、再成形体が得られる。結果として、再成形体は特に高い耐衝撃性を維持することとなる。また、ガラス含有率においても本来その粉砕物が持つ値を保持したまま再成形体を得ることができるため、再成形体の曲げ強度および曲げ弾性率も比較例1および2に比べ向上することとなった。
【0050】
比較例1および2では、押し出し機により溶融および混練するため、粉砕物中の繊維の破壊が促進され、比較例2のように粉砕物の割合を増すことによりその傾向は著しくなり、再成形体中の強化繊維の割合が増えるにも拘らず、衝撃強度の改善は認められなかった。さらに、実施例2、3、5、6のように線材状のL−FRTP基材を粉砕物に混合、もしくは表面に配置することにより、再成形体の諸物性の向上は著しいものとなる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、特に廃FRTPの再生利用方法として、廃FRTPの粉砕物を空隙を持った状態で集積させ、高温ガスなどにより加熱溶融することにより、簡便な工程であり、かつ粉砕物中の繊維の繊維長を損なうことなく再成形体を得ることができる。さらに、この方式により強化材としてL−FRTP基材を容易に混合することができ、混合することにより再成形体の諸物性を向上させることが簡単にできる。このことは、従来リサイクル材の成形に用いられる押し出し工程を経ないことが特筆すべき点であり、再成形体の諸物性を向上しつつも、廃FRTPから低コストで再成形体を得ることを意味するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の1例を図解的に説明する図。
Claims (11)
- 熱可塑性樹脂と強化繊維とからなる繊維強化熱可塑性樹脂(以下FRTPという)を粉砕して粉砕物を得る第1工程と、該粉砕物を金属メッシュ、パンチングメタルまたはスリット上に、集積物の嵩密度をρ 1 とし、前記粉砕物の真密度をρ 0 としたとき、1/100≦ρ 1 /ρ 0 ≦1/2となるように集積する第2工程と、該集積物を上記金属メッシュ、パンチングメタルまたはスリットを通して上記集積物に高温ガスを接触させて加熱溶融し溶融物を得る第3工程と、該溶融物を成形する第4工程とからなることを特徴とするFRTP成形体の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂と強化繊維とからなるFRTP中の強化繊維の平均繊維長が5mm以上である請求項1に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記FRTPが、FRTPを所定の形状に成形する際に生じる不要となる裁断片または市場より回収された廃FRTPである請求項1または2に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記粉砕物の最長部が、3〜100mmとなるように前記熱可塑性樹脂と強化繊維とからなるFRTPを粉砕する請求項1〜3のいずれか1項に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記FRTPの粉砕物中に、線材状、ペレット状またはテープ状の形態をなす長繊維強化熱可塑性樹脂(以下L−FRTPという)基材を混合する請求項1〜4のいずれか1項に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記FRTPの粉砕物を、線材状、ペレット状またはテープ状の形態をなすL−FRTP基材または該基材がランダムもしくは等方向に配されたシートが、得られるFRTP成形体の少なくとも一部の表面または層に配置されるように集積させる請求項1〜5のいずれか1項に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記線材状のL−FRTP基材が、
(1)平均径が0.1〜1.5mmの線材状形態をなし、
(2)強化繊維含有率が15〜85質量%であり、および
(3)平均長が5〜150mm
である請求項5または6に記載のFRTP成形体の製造方法。 - 前記FRTPの粉砕物を集積する前に、有機繊維、無機繊維または天然繊維からなる織布または不織布を配置させ、前記織布または不織布の上に前記粉砕物を集積させる請求項1〜7のいずれか1項に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記FRTPの粉砕物を集積した後、該集積物の上に、有機繊維、無機繊維または天然繊維からなる織布または不織布を配置させる請求項1〜8のいずれか1項に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記有機繊維、無機繊維または天然繊維からなる織布または不織布が、前記FRTP中の熱可塑性樹脂のうち、軟化点の最も低い熱可塑性樹脂の軟化点よりも高い軟化点を有する請求項8または9に記載のFRTP成形体の製造方法。
- 前記第4工程によって得られたFRTP成形体がシート状物であって、該シート状物をさらに加熱溶融して溶融物を得た後、該溶融物を成形する請求項1〜10のいずれか1項に記載のFRTP成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000288578A JP3634732B2 (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000288578A JP3634732B2 (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002096324A JP2002096324A (ja) | 2002-04-02 |
JP3634732B2 true JP3634732B2 (ja) | 2005-03-30 |
Family
ID=18772148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000288578A Expired - Fee Related JP3634732B2 (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3634732B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100481178B1 (ko) * | 2002-09-03 | 2005-04-07 | 삼성전자주식회사 | 기판유무검사장치 |
JP5998330B2 (ja) * | 2012-03-29 | 2016-09-28 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | 複合材の再生処理方法及び再生処理装置 |
JP5941747B2 (ja) * | 2012-05-11 | 2016-06-29 | カーボンファイバーリサイクル工業株式会社 | 再生炭素繊維の製造方法及び再生炭素繊維の製造装置 |
JP6963231B2 (ja) * | 2017-03-23 | 2021-11-05 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | 再生樹脂の原材料およびその製造方法と製造装置 |
-
2000
- 2000-09-22 JP JP2000288578A patent/JP3634732B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002096324A (ja) | 2002-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3562373A (en) | Method of manufacturing pellets of thermoplastic material | |
JP3563704B2 (ja) | 木質成形体の製造方法 | |
US7022751B2 (en) | Composite plastic materials produced from waste materials and method of producing same | |
CA2046995C (en) | Method for preparation of composite materials | |
MXPA04003786A (es) | Un metodo para reciclar alfombras y articulos hechos de las mismas. | |
US20050206029A1 (en) | Method for recycling carpet and articles made therefrom | |
CN87107005A (zh) | 生产塑料和橡胶组合物的方法 | |
CN104530529B (zh) | 一种塑木复合材料的制备方法 | |
JP3634732B2 (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 | |
AT519945B1 (de) | Verfahren zur Herstellung eines Schaumstoffkörpers und Schaumstoffkörper | |
JP5477258B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物の製造方法及びその製造装置 | |
KR101497017B1 (ko) | 폐 스티로폼을 폴리스티렌 잉곳 펠릿 또는 발포성 잉곳 펠릿으로 재생하는 폐 스티로폼 재생 방법 및 장치 그리고 그 잉곳 펠릿 | |
CN106280348B (zh) | 利用再生材料制备的仿生物骨头结构型材及其制备方法 | |
JP2002192543A (ja) | 産業廃棄物を用いた繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 | |
JP2002187150A (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法 | |
KR20210067574A (ko) | 재활용 필름 포장재를 이용한 인공골재 제조방법 | |
DE4420211C1 (de) | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung von Granulat aus Kunststoffen | |
EP1256429B1 (en) | Process for manufacturing granulated hydrophilic resin | |
CA2199106A1 (en) | Glass matt reinforced thermoplastics suitable for the production of paintable parts and parts produced therefrom | |
JPH10272629A (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂再製品の製造方法 | |
JP7178671B2 (ja) | 再生プラスチックペレットの製造方法 | |
US6755999B2 (en) | Method of manufacturing a release-controlled pipe | |
EP3411153A1 (en) | Process for preparing automotive shredder fibre residue pellets | |
CN109311067B (zh) | 用于处理起始材料的方法和设备 | |
JP2020015282A (ja) | 複合材料を製造する方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040827 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040907 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041108 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041207 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100107 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100107 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100107 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100107 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |