JPH079629A - 積層複合体及びその製造方法 - Google Patents

積層複合体及びその製造方法

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JPH079629A
JPH079629A JP15707093A JP15707093A JPH079629A JP H079629 A JPH079629 A JP H079629A JP 15707093 A JP15707093 A JP 15707093A JP 15707093 A JP15707093 A JP 15707093A JP H079629 A JPH079629 A JP H079629A
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JP
Japan
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film
laminated
polyvinyl butyral
composite
fiber composite
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JP15707093A
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Katsuhiko Yamaji
克彦 山路
Kenji Miyazaki
健次 宮崎
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱して成形する際にしわが発生しにくく表
面性を良好に保ち得かつ内装材に成形した場合通気によ
る表面汚れの発生をなくする。 【構成】 積層複合体1は、多数のガラス繊維が相互に
部分的にポリエチレンで接合されかつ全体にわたって多
数の微細な空隙を有する繊維複合体2と、繊維複合体2
の両面に積層一体化されたポリビニルブチラール樹脂膜
3とよりなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用内装材や建築
用内装材等に用いられる積層複合体及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用内装材には、軽量で、
剛性、耐熱性、吸音性、成形性等の性能に優れた材料が
要求される。従来より、この種の材料として、特開平4
−34054号公報に開示されているような繊維複合体
が知られている。この繊維複合体は、多数の無機繊維が
相互に部分的に熱可塑性樹脂で接合されかつ全体にわた
って多数の微細な空隙を有するものであるが、これを自
動車の内装材に加熱成形して使用した場合、車内のタバ
コの煙やほこり等で内装材表面が汚れることがある。そ
れは、繊維複合体製内装材は通気性があることと、自動
車走行中、車内は正圧に、内装材裏側は負圧になるた
め、空気が内装材を貫通して流れるからである。
【0003】通気性をなくした自動車の内装材として
は、実開昭4−37333号公報に開示されているよう
なものが知られている。これは、構成材料が、ポリオレ
フィン系樹脂とガラス繊維の複合体で、この複合体の両
面または片面に、複合体中のポリオレフィン系樹脂より
も、20℃以上高い融点を持つポリアミド樹脂のような
熱可塑性樹脂フィルムを貼着した自動車天井基材であ
る。前記フィルムの融点は基材構成材料の融点より20
℃以上高いので、基材の成形温度をこの2つの融点の中
間に設定して基材の成形をおこなえば、得られた成形品
の表面に前記フィルムが形態をそこなうことなく残存
し、これが通気止めの作用をするのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記自動車用天
井基材は、これを加熱し、必要に応じて表皮材料と積層
してプレス成形するものであるが、基材にはフィルムが
残存しているため、サンバイザー収納部やサイド部の深
絞り部分にしわが生じ、外観を損ねることが多い。
【0005】本発明の目的は、加熱して成形する際にし
わが発生しにくくて表面性を良好に保ち得かつ内装材に
成形した場合通気による表面汚れの生じない積層複合体
及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による積
層複合体は、多数の無機繊維が相互に部分的に熱可塑性
樹脂で接合されかつ全体にわたって多数の微細な空隙を
有する繊維複合体と、繊維複合体の両面のうち少なくと
も片面に積層一体化されたポリビニルブチラール樹脂膜
とよりなることを特徴とするものである。
【0007】請求項2の発明による積層複合体は、多数
の無機繊維が相互に部分的に熱可塑性樹脂で接合されか
つ全体にわたって多数の微細な空隙を有する繊維複合体
と、繊維複合体の両面のうち少なくとも片面に積層一体
化されかつガラス繊維を含有しポリビニルブチラール樹
脂を主成分とする熱可塑性樹脂膜とよりなることを特徴
とするものである。
【0008】請求項3の発明による積層複合体の製造方
法は、ガラス繊維と熱可塑性樹脂とからなりガラス繊維
含有率が20〜60重量%である再生用繊維複合体から
粉砕物またはペレットを得る工程と、粉砕物またはペレ
ットとポリビニルブチラール樹脂とを混合してフィルム
に成形し、ガラス繊維を含有しかつポリビニルブチラー
ル樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂フィルムを得る工程
と、無機繊維を主体とするマット状物の両面のうち少な
くとも片面に前記フィルムを積層する工程と、この積層
物を加熱・加圧圧縮して前記フィルムのポリビニルブチ
ラール樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融し、これ
をマット状物に含浸する工程と、その後解圧し、含浸樹
脂が溶融状態にあるうちに積層物を厚さ方向に引っぱっ
て膨らませる工程と、最後に膨らんだ積層物を冷却して
前記フィルムを繊維複合体と積層一体化した膜となす工
程とを含むことを特徴とするものである。
【0009】無機繊維としては、ガラス繊維、ロックウ
ール、炭素繊維等があげられ、その長さは後述のマット
状物の成形性の点から5〜200mmが好ましく、50
〜100mmのものが70重量%以上含まれているのが
より好ましい。また、その太さは細くなると機械的強度
が低下し、太くなると重くなってかさ密度が小さくなり
かつ後述のマット成形時折れ易くなるので、3〜30μ
mが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。
【0010】無機繊維の接合に用いられる熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポリエ
ステル、ポリアミド、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ
ウレタン等があげられ、また、繊維複合体の少なくとも
片面に積層一体化される熱可塑性樹脂膜中のポリビニル
ブチラール以外の熱可塑性樹脂としてもこれらと同様の
樹脂があげられる。
【0011】繊維複合体はマット状物から得られるが、
このマット状物の製造方法としては、無機繊維をカード
マシンに供給し、解繊、混繊し、ニードルパンチ処理す
る方法があげられる。ニードルパンチ密度は、1cm2
当り30〜100箇所が好ましい。
【0012】なお、無機繊維を接着するためやマット状
物のかさを増すために、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニト
リル等の熱可塑性有機繊維を添加するのが好ましく、ま
た綿、亜麻等の植物繊維を添加してもよい。
【0013】本発明におけるポリビニルブチラール樹脂
は、可塑剤が添加混合されて可塑化されているもので、
可塑剤の添加量はポリビニルブチラール樹脂100重量
部に対し、通常20〜65重量部、好ましくは30〜6
0重量部とされる。可塑剤としては、ポリエチレングリ
コール−ジ−2−エチルブチレートやジーブチルセバケ
ートを用いることができ、ブチラール化度は50〜70
mol%が好適である。
【0014】請求項3の発明における再生用繊維複合体
から粉砕物またはペレットは、つぎのようにして得る。
すなわち、繊維複合体は、自動車の天井材として使用さ
れているが、製造時に、耳カット部分や成形時のトリミ
ングによる除去部分が多数発生するので、これらを有効
に再利用するために、粉砕して粉砕物を得るか、混練機
で混練してペレットを得る。
【0015】再生用繊維複合体における無機繊維含有率
は20〜60重量%必要である。無機繊維含有率が20
重量%未満では、繊維複合体の表面強度が不充分であ
り、60重量%を超えるとマット状物に含浸せしめる熱
可塑性樹脂の量が充分でなくなる。
【0016】また、ポリビニルブチラール樹脂も再生利
用することができる。すなわち、ポリビニルブチラール
樹脂は、自動車の安全ガラスの中間膜として使用される
が、耳カット部分や破材が生じるので、これを細断して
再生繊維複合体から得た粉砕物またはペレットに混合し
てもよい。
【0017】ガラス繊維を含有しポリビニルブチラール
樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂膜ないしフィルムのガ
ラス繊維含有量は、1〜30重量%が好ましく、より好
ましくは3〜10重量%である。含有量が1%未満であ
ると補強効果が乏しく、30重量%を超えると例えば押
出機等によって製膜する際に孔があいたり切断したりす
る場合があり、製膜が困難である。前記膜の厚みは5〜
300μmが好ましく、より好ましくは50〜150μ
mである。厚みが5μm未満であると、破れることがあ
って通気遮断ができなくなるおそれがあり、300μm
を超えると全体重量が大きくなる。
【0018】
【作用】請求項1の発明による積層複合体は、多数の無
機繊維が相互に部分的に熱可塑性樹脂で接合されかつ全
体にわたって多数の微細な空隙を有する繊維複合体と、
繊維複合体の両面のうち少なくとも片面に積層一体化さ
れたポリビニルブチラール樹脂膜とよりなり、請求項2
の発明による積層複合体は、多数の無機繊維が相互に部
分的に熱可塑性樹脂で接合されかつ全体にわたって多数
の微細な空隙を有する繊維複合体と、繊維複合体の両面
のうち少なくとも片面に積層一体化されかつガラス繊維
を含有しポリビニルブチラール樹脂を主成分とする熱可
塑性樹脂膜とよりなるから、軽量でありしかも積層複合
体を加熱して天井材などに成形する際、表面の膜は溶融
するのでしわにならないし、ポリビニルブチラール樹脂
がゴム的によく伸びて破断しにくいので、これが通気遮
断機能を果たす。
【0019】請求項2の発明による積層複合体は、さら
にその表面の膜がガラス繊維を含んでいるので、単に高
融点フィルムを使用した上記従来品に較べ、同一重量で
の強度が大である。また、溶融温度が130〜140℃
のポリビニルブチラール樹脂は、ガラス繊維と極めて接
着性が良好であるから、加熱成形時に溶融状態にある膜
をガラス繊維が貫通することにより、仮りに小孔があい
ても膜の冷却固化時に隙間が塞がり、通気遮断機能がそ
こなわれることはない。
【0020】請求項3の発明による積層複合体の製造方
法は、ガラス繊維と熱可塑性樹脂とからなりガラス繊維
含有率が20〜60重量%である再生用繊維複合体から
粉砕物またはペレットを得、粉砕物またはペレットとポ
リビニルブチラール樹脂とを混合してフィルムに成形
し、ガラス繊維を含有しかつポリビニルブチラール樹脂
を主成分とする熱可塑性樹脂フィルムを得、無機繊維を
主体とするマット状物の両面のうち少なくとも片面に前
記フィルムを積層し、この積層物を加熱・加圧圧縮して
前記フィルムのポリビニルブチラール樹脂を主成分とす
る熱可塑性樹脂を溶融し、これをマット状物に含浸した
後解圧し、含浸樹脂が溶融状態にあるうちに積層物を厚
さ方向に引っぱって膨らませ、最後に膨らんだ積層物を
冷却して前記フィルムを繊維複合体と積層一体化した膜
となすものであるから、上記内装材製造時に捨てられる
べき繊維複合体の不要部分を有効に再利用しうる。
【0021】
【実施例】まず、請求項1の発明の実施例を比較例と対
比して説明する。
【0022】実施例1 この実施例は図1に示されており、同図の積層複合体
(1) は、多数のガラス繊維が相互に部分的にポリエチレ
ンで接合されかつ全体にわたって多数の微細な空隙を有
する繊維複合体(2) と、繊維複合体(2) の片面に積層一
体化されたポリビニルブチラール樹脂膜(3) とよりなる
ものである。
【0023】上記積層複合体の製造方法の1例を示せ
ば、つぎのとおりである。
【0024】長さ50mm、直径10μmのガラス繊維
と長さ50mm、直径30μmのポリエチレン繊維を重
量比2:1でカードマシンに供給し、解繊、混繊した
後、1cm2 当り80箇所のニードルパンチ処理を行な
い、重量450g/m2 のマット状物を得た。
【0025】このマット状物の両面に厚さ120μmの
高密度ポリエチレンフィルムを積層し、さらに片面のフ
ィルムの外面に厚さ10μm(10g/m2 )、ブチラ
ール化度60mol%で可塑剤40重量部(28重量
%:ジーブチルセバケート)を含有するポリビニルブチ
ラール樹脂フィルムを積層した。
【0026】つぎに、得られた積層物をポリテトラフル
オロエチレンシートの間に挾み、200℃で3分間加熱
し、5kg/cm2 の圧力で、200℃に加熱したプレ
スにより圧縮した後、200℃に保ってポリテトラフル
オロエチレンシートを両側から真空吸引し、厚みが4m
mになるまで積層物を膨らませた後、冷却し、ポリテト
ラフルオロエチレンフィルムを積層物から剥離除去して
積層複合体を得た。
【0027】実施例2 この実施例は、ポリビニルブチラール樹脂フィルムの厚
みを40μm(40g/m2 )にしたこと、可塑剤とし
てポリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチルレー
トを40重量部を含有すること以外実施例1と同じであ
る。
【0028】比較例1 この比較例は、ポリビニルブチラール樹脂の代わりに厚
み10μmのポリアミドを用いたこと以外実施例1と同
じである。
【0029】比較例2 この比較例は、マット状物の両面に厚み130μmの高
密度ポリエチレンフィルムを積層したのみでポリビニル
ブチラール樹脂フィルムを省略したこと以外実施例1と
同じである。
【0030】つぎに、請求項2及び3の発明の実施例を
比較例と対比して説明する。
【0031】実施例3 この実施例の積層複合体は、多数のガラス繊維が相互に
部分的にポリエチレンで接合されかつ全体にわたって多
数の微細な空隙を有する繊維複合体と、繊維複合体の片
面に積層一体化されかつガラス繊維を含有しポリビニル
ブチラール樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂膜とよりな
るものである。
【0032】上記積層複合体の製造方法は、つぎのとお
りである。
【0033】長さ50mm、直径10μmのガラス繊維
と長さ50mm、直径30μmのポリエチレン繊維を重
量比2:1でカードマシンに供給し、解繊、混繊した
後、1cm2 当り80箇所のニードルパンチ処理を行な
い、重量450g/m2 のマット状物を得た。
【0034】このマット状物の両面に厚さ130μm
(125g/m2 )の高密度ポリエチレンフィルムを積
層した。
【0035】つぎに、得られた積層物をポリテトラフル
オロエチレンシートの間に挾み、200℃で3分間加熱
し、5kg/cm2 の圧力で、200℃に加熱したプレ
スにより圧縮した後、200℃に保ってポリテトラフル
オロエチレンシートを両側から真空吸引し、厚みが4m
mになるまで積層物を膨らませた後冷却し、ポリテトラ
フルオロエチレンフィルムを積層物から剥離除去して繊
維複合体を得た。
【0036】以上のようにして製造された繊維複合体の
内装材製造時における不要部分が再生用に使用されるの
である。
【0037】上記再生用繊維複合体をペレット化し(森
山製作所製ニーダールーダー使用:上記繊維複合体を粉
砕せずに直接ペレットにできる)、得られたペレットと
ポリビニルブチラール樹脂とを重量比2:8で混合し、
カレンダー成形により厚み100μm(100g/
2 )で、ガラス繊維を含有しポリビニルブチラール樹
脂を主成分とする熱可塑性樹脂のフィルムを成形した
(ガラス含有率8.6重量%)。なお、ポリビニルブチ
ラール樹脂には可塑剤としてポリエチレングリコール−
ジ−2−エチルブチレートを40部添加した。ブチラー
ル化度は60mol%である。
【0038】つぎに、長さ50mm、直径10μmのガ
ラス繊維と長さ50mm、直径30μmのポリエチレン
繊維を重量比3:1でカードマシンに供給し、解繊、混
繊した後、1cm2 当り80箇所のニードルパンチ処理
を行ない、重量400g/m 2 のマット状物を得た。
【0039】このマット状物の両面に厚さ130μm
(125g/m2 )の高密度ポリエチレンフィルムを積
層し、さらにその片面のフィルムの外面に上記のガラス
繊維を含有しポリビニルブチラール樹脂を主成分とする
熱可塑性樹脂フィルムを積層した。
【0040】最後に、得られた積層物をポリテトラフル
オロエチレンシートの間に挾み、200℃で3分間加熱
し、5kg/cm2 の圧力で、200℃に加熱したプレ
スにより圧縮した後、200℃に保ってポリテトラフル
オロエチレンシートを両側から真空吸引し、厚みが4m
mになるまで積層物を膨らませた後冷却し、ポリテトラ
フルオロエチレンフィルムを積層物から剥離除去して積
層複合体を得た。
【0041】比較例3 ガラス繊維を含有しポリビニルブチラール樹脂を主成分
とする熱可塑性樹脂フィルムの代わりに100g/m2
のポリアミドフィルムを用いたこと以外実施例3と同じ
である。
【0042】比較例4 マット状物の両面に厚さ150g/m2 の高密度ポリエ
チレンフィルムを積層し、ガラス繊維を含有しポリビニ
ルブチラール樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂フィルム
を省略したこと以外実施例3と同じである。
【0043】実施例1ないし3及び比較例1ないし4の
各積層複合体を200℃に加熱し、図2の形状に冷却プ
レス成形して重量700g/m2 のコーナ部(4) を有す
る成形品(5) を得た。そして成形品(5) のコーナ部(4)
のしわの状態を観察するとともに、デンソメーター(テ
スター産業社製)により通気度を測定した。さらに、実
施例3及び比較例3及び4の複合体より得た成形品につ
いて、JIS K−7221に従い曲げ強度も測定し
た。以上の結果を表1に示す。
【0044】なお、しわ(6) は図2に示すように成形品
(5) のコーナ部(4) に発生する。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】請求項1及び2の発明によれば、積層複
合体自体軽量でありしかも積層複合体を加熱して天井材
などに成形するさい、表面の膜は溶融するのでしわにな
らず良好な表面性を保つし、ポリビニルブチラール樹脂
がゴム的によく伸びて破断しにくいので、これが通気遮
断機能を果たす。したがって、この積層複合体より成形
せられた内装材の表面がタバコの煙やホコリ等で汚れる
おそれがない。
【0047】請求項2の発明による積層複合体は、単に
高融点フィルムを使用した冒頭記載の従来品に較べ、同
一重量での強度が大であるから、丈夫であるし、加熱成
形時に溶融状態にある膜をガラス繊維が貫通することに
より、仮りに小孔があいても膜の冷却固化時に隙間が塞
がり、通気遮断機能がそこなわれることはないから、強
度を増大するガラス繊維を表面の膜が含有していても問
題はない。
【0048】請求項3の発明による積層複合体の製造方
法によれば、上記内装材製造時に捨てられるべき不要部
分を有効に再利用しうるので、経済的に請求項2の発明
品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明による積層複合体の部分拡大垂
直断面図である。
【図2】積層複合体より成形せられたコーナ部のある成
形品の斜視図である。
【符号の説明】
(1) :積層複合体 (2) :繊維複合体 (3) :ポリビニルブチラール樹脂膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の無機繊維が相互に部分的に熱可塑
    性樹脂で接合されかつ全体にわたって多数の微細な空隙
    を有する繊維複合体と、繊維複合体の両面のうち少なく
    とも片面に積層一体化されたポリビニルブチラール樹脂
    膜とよりなることを特徴とする積層複合体。
  2. 【請求項2】 多数の無機繊維が相互に部分的に熱可塑
    性樹脂で接合されかつ全体にわたって多数の微細な空隙
    を有する繊維複合体と、繊維複合体の両面のうち少なく
    とも片面に積層一体化されかつガラス繊維を含有しポリ
    ビニルブチラール樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂膜と
    よりなることを特徴とする積層複合体。
  3. 【請求項3】 ガラス繊維と熱可塑性樹脂とからなりガ
    ラス繊維含有率が20〜60重量%である再生用繊維複
    合体から粉砕物またはペレットを得る工程と、粉砕物ま
    たはペレットとポリビニルブチラール樹脂とを混合して
    フィルムに成形し、ガラス繊維を含有しかつポリビニル
    ブチラール樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂フィルムを
    得る工程と、無機繊維を主体とするマット状物の両面の
    うち少なくとも片面に前記フィルムを積層する工程と、
    この積層物を加熱・加圧圧縮して前記フィルムのポリビ
    ニルブチラール樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融
    し、これをマット状物に含浸する工程と、その後解圧
    し、含浸樹脂が溶融状態にあるうちに積層物を厚さ方向
    に引っぱって膨らませる工程と、最後に膨らんだ積層物
    を冷却して前記フィルムを繊維複合体と積層一体化した
    膜となす工程とを含むことを特徴とする積層複合体の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07200393A (ja) * 1984-06-26 1995-08-04 Motorola Inc データプロセッサ
JP2006115877A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Toray Ind Inc 再生成形材およびその製造方法

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JPH07200393A (ja) * 1984-06-26 1995-08-04 Motorola Inc データプロセッサ
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