JPH0615548A - 工作機における送りねじ軸の熱変位量補正方法と装置 - Google Patents

工作機における送りねじ軸の熱変位量補正方法と装置

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JPH0615548A
JPH0615548A JP20975392A JP20975392A JPH0615548A JP H0615548 A JPH0615548 A JP H0615548A JP 20975392 A JP20975392 A JP 20975392A JP 20975392 A JP20975392 A JP 20975392A JP H0615548 A JPH0615548 A JP H0615548A
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JP
Japan
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feed screw
screw shaft
thermal displacement
displacement amount
moving
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JP20975392A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Oketani
哲也 桶谷
Yoshiaki Mase
善明 間瀬
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Howa Machinery Ltd
Original Assignee
Howa Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 補正のための検出動作を迅速にすると共に安
価に実施できる工作機の送りねじ軸の熱変位置補正装置
を得る。 【構成】 コラム2に設けた位置センサ12で、基準位
置での送りねじ軸3の基準熱変位量を検出する。加工位
置へ移動させるに先立ち、前記基準熱変位量を基に加工
位置での送りねじ軸3の長さに対応した熱変位量を算出
する。そして、この熱変位量だけ座標(または送り量)
を補正した後、送りねじ軸3を駆動して、スピンドルヘ
ッド8を加工位置まで移動させる。これにより、送りね
じ軸3に熱変位があっても、加工位置が一定に保たれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、NC工作機、特に小
型のマシニングセンタなどに用いて好適な、送りねじ軸
の熱変位量補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型の部品を多種少量生産するた
めに、各種の小型マシニングセンタが開発され、実用に
供されている。こうしたマシニングセンタでは、スピン
ドルを回動自在に支持しているスピンドルヘッドは、支
持体にボ−ルねじを用いた送りねじ機構により移動自在
に装架してある。このような送りねじ機構では、送りね
じ軸とこれにより移動されるめすねじ部材とのころがり
摩擦により生じる熱の影響を受けて送りねじ軸の長さが
変わり、起動後、所定時間が経過するまではスピンドル
の軸方向の加工精度が一定しない。そこで、従来のマシ
ニングセンタでは、このスピンドルヘッドの移動距離
を、いわゆる基準スケ−ルで検出し、この基準スケ−ル
からフィ−ドバックを受けて、熱による送りねじ軸の伸
びを補正するようにしているものがある。
【0003】また類似の従来技術として、横中ぐり盤
の中ぐり軸の熱変位を、中ぐり軸の前方のテ−ブル(こ
のテ−ブルは、中ぐり軸と直交する方向にも移動する)
上に設けたセンサにより検出して補正するようにしたも
の(特開昭63−34049号)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記によれば、基準
スケ−ルは、精密なだけに取付けの条件などが厳しく、
また、高価である問題があった。また、によれば、テ
−ブル上にセンサを設けているので、小型マシニングセ
ンタの、小さいテ−ブルにこのようにセンサを取り付け
ると、ワ−クを取り付けるスペ−スが狭くなってしまう
という問題があった。また、テ−ブルそのものが中ぐり
軸の移動方向と直交する方向に移動するので、テ−ブル
上のセンサと中ぐり軸とを同軸上に対向させるためにテ
−ブルを移動させる動作が必要となる。そのため、補正
のための検出動作に時間がかかる問題もあった。
【0005】この発明の課題は、安価で、テ−ブルを広
く使用でき、しかも、迅速に補正の為の検出動作を行な
うようにした、送りねじ軸の熱変位量補正装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するために、スピンドルヘッド等の移動体を、工作
機の支持体に回動自在に支持した送りねじ軸により移動
させるようにした工作機において、支持体内には、移動
体の移動範囲内の基準位置に、移動体検出用の位置セン
サを配設し、この位置センサによる移動体の位置検出信
号から、基準位置での送りねじ軸の熱変位量を算出する
基準熱変位量算出手段と、この熱変位量に基いて、基準
位置以外での送りねじ軸の熱変位量を、移動体の移動位
置に対応して算出する換算熱変位量算出手段と、この換
算された熱変位量に基づき移動位置座標を補正する補正
座標値演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】前記によれば、支持体に設けた位置センサで、
まず、基準位置での送りねじ軸の基準熱変位量を検出す
る。そして、加工位置など、位置センサ位置以外の任意
の移動位置へ移動させるに先立ち、前記基準熱変位量を
基に、加工位置での送りねじ軸の長さに対応した熱変位
量を算出する。そして、この熱変位量だけ座標(または
送り量)を補正した後、送りねじ軸を駆動して、移動体
を加工位置まで移動させる。これにより、送りねじ軸に
熱変位があっても、加工位置が一定に保たれる。
【0008】
【実施例】次に小型マシニングセンタにこの発明の熱変
位量補正装置を適用したものについて説明する。マシニ
ングセンタ1のコラム(支持体)2には、垂直方向の送
りねじ軸3がその上端部のみで回動自在に支持され、先
端は支持していない。この送りねじ軸3の上端は継手4
を介してサ−ボモ−タ5に接続してある。このサ−ボモ
−タ5は後部にサ−ボモ−タ5の回転量を検出するエン
コ−ダ6を備えている。このコラム2には前記送りねじ
軸3の両側に、一対の摺動レ−ル7が送りねじ軸3と並
設されている。この摺動レ−ル7には、移動体として示
すスピンドルヘッド8の背面に固着した案内部材9が摺
動自在に案内してある。スピンドルヘッド8には主軸8
aが回動自在に軸支され、この主軸8aには下端に工具
8bが着脱自在に装着してある。また、このスピンドル
ヘッド8の背面にはめすねじ部材10が固着され、この
めすねじ部材10に前記送りねじ軸3が螺合してある。
めすねじ部材10の下端部には、磁石11が固着してあ
る。
【0009】前記コラム2内にはこの磁石11の接近に
より作動する磁気近接スイッチが位置センサ12とし
て、スピンドルヘッド8の上昇端から下降端までの移動
範囲内に固着してある。ここで、スピンドルヘッド8の
上昇端は、工具交換時のATC位置で、この時、前記磁
石11は、図3に示すように座標l4にある。その下方
にスピンドルヘッド8のZ軸方向の原点に対応する送り
ねじ軸3の原点Oが設定され、その原点Oより僅か下方
の座標値l1の基準位置に前記位置センサ12が固着し
てある。この基準位置の座標値l1は、送りねじ軸3の
伸びがないときに予め測定しておき、後述のNC制御装
置の所定のメモリエリアに予めメモリしておくものであ
る。また、工具8bがワ−クの加工面Wに当接して加工
を始める位置の僅か手前、例えば切削送りになる位置に
対応する送りねじ軸3の座標を、座標l3とする(ただ
し、この座標l3はワ−クにより種々変化する)。下降
端は、送りねじ軸3のねじ部最下端で、原点Oからの距
離はSTである。
【0010】前記位置センサ12の信号は、NC制御装
置13の入出力部13aに入力される。この入出力部1
3aには、前記エンコ−ダ6からのサ−ボモ−タ5の回
転量、つまり、送りねじ軸3の回転量が入力され、ま
た、この入出力部13aを介してサ−ボモ−タ5への回
転指令が出力される。NC制御装置13は、この入出力
部13aのほか、後述のフロ−チャ−トに示すプログラ
ムや、その演算結果を記憶する記憶部13bと、プログ
ラム中の各種処理を行なう演算部13cとを備えてい
る。このプログラムは、NC制御装置13のマクロ機能
を用いて作成され、次に示す機能手段を実現している。
すなわち、図2に示すフロ−チャ−トにおいて、ステッ
プ1は測定の為の移動信号出力、ステップ2はセンサ信
号の有無判別、ステップ3はセンサ位置座標読み取り、
ステップ4はセンサ位置での基準熱変位量算出、ステッ
プ5は伸びの有無判別、ステップ6は切削送り開始位置
(座標l3)での熱変位量(換算熱変位量)算出、ステ
ップ7は補正座標値演算、ステップ8は原点復帰信号出
力、ステップ9は加工位置への移動指令、ステップ10
は加工指令出力、ステップ11は次加工の有無判断、ス
テップ12は工具交換指令、ステップ13は停止指令出
力、の各手段を構成している。
【0011】次に、図2のフロ−チャ−トに基いて作用
を説明する。マシニングセンタ1を起動すると、ステッ
プ1において、NC制御装置13から測定移動信号が出
力される。これにより、例えば、数10ミリ/秒程度の
送り速度で、送りねじ軸3が回転され、磁石11が原点
Oから下降する。下降途中に位置センサ12が前記磁石
11により作動すると、ステップ2により位置センサ信
号としてスキップ信号がNC制御装置13に入力され、
その時点でサ−ボモ−タ5を停止して、スピンドルヘッ
ド8の下降を停止し、ステップ3でエンコ−ダ6から、
その時点での原点Oからの送りねじ軸3の移動量を読み
取る。
【0012】いま、熱によって、送りねじ軸3が伸びた
とすると、ステップ3で読まれるセンサ位置座標は、伸
びた分だけ小さい座標値l2となる。次いで、ステップ
4で、センサ位置での伸びΔl1を次式、 Δl1=l1−l2 (l1:予め記憶してある基
準座標値) で算出する。次いで、ステップ5で伸びが無かったか判
断し、無かったら、ステップ8へ進む。いま、伸びがあ
るので、ステップ6で切削送り開始位置(座標l3)で
の伸びを次式 Δl3=f(Δl1) ただし、f(Δl1)=Δl1×k×(L−ST+l
3)/L ここで L:送りねじ軸3の軸支部より下方の長さ ST:送りねじ軸3の原点Oと先端との長さ k:センサ位置と送りねじ軸3の先端との間で熱変位量
をそれぞれ予め測定し、センサ位置での伸びを、送りね
じ軸3先端の伸びに換算するための係数 により比例配分して算出する。
【0013】次にステップ7で次式 l3=l3−Δl3 として、ワ−ク加工面Wに近接した切削送り開始位置の
座標値(移動位置座標値)l3を補正する。そして、ス
テップ8で一旦原点Oへ戻す。すると、ステップ9で
は、補正された座標l3に向けてスピンドルヘッド8が
移動され、ステップ10で切削送りとすると共にスピン
ドル8aが回転される。この結果、送りねじ軸3に伸び
があってもワ−ク加工面Wに対し、深さ方向の加工精度
を高くすることができる。そして、加工が完了すると、
ステップ11で次加工があるか判断し、あれば、ステッ
プ12で工具交換を行なう為にスピンドルヘッド8を工
具交換位置まで上昇させる。
【0014】このフロ−チャ−トによれば、以下、測
定、補正が繰り返されるが、熱変位はマシニングセンタ
の起動後1〜2時間程度で安定してくるので、それまで
補正するようにしてあればよい。また、加工の度に補正
するようにしたが、タイマにより所定時間間隔で補正す
るようにしてあってもよい。尚、深さの精度を必要とす
る孔加工が、多数の孔加工の内の1工程であるときは、
その孔の加工位置に近付けて基準位置を設定し、その孔
加工のときにのみ補正することで、精度高く加工するこ
とができる。更に基準位置を2か所とし、それぞれの位
置に位置センサを設けてこの位置センサを孔の加工位置
に対応して切り換え使用してもよい。
【0015】またこの実施例では、補正する移動位置座
標として切削送り開始位置を用いたが、移動位置座標と
して、切削する孔の底位置を用いてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明の熱変位量補正
装置によれば、位置センサを支持体内の移動体の移動範
囲内の基準位置に設け、その基準位置での熱変位量を基
に他の移動位置での熱変位量を算出して補正するように
したので、位置センサを移動体の移動範囲全域にわたる
高価な基準スケ−ルとする必要がなく、例えば、近接ス
イッチのようなものでよく、極めて安価にできる。しか
も、このセンサによる移動体の位置検出は、送りねじ軸
の動作だけでできるので、検出動作に要する時間を短く
でき、しかも、テ−ブル上を広く使用できる利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型マシニングセンタの断面図である。
【図2】フロ−チャ−トである。
【図3】作動説明図である。
【符号の説明】
1 1…マシニングセンタ(工作機)、 2 コラム、
3 送りねじ軸、8 スピンドルヘッド、 12 位
置センサ、 13 NC制御装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 工作機における送りねじ軸の熱変位
量補正方法と装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、NC工作機、特に小
型のマシニングセンタなどに用いて好適な、送りねじ軸
の熱変位量補正方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、小型の部品を多種少量生産するた
めに、各種の小型マシニングセンタが開発され、実用に
供されている。こうしたマシニングセンタでは、スピン
ドルを回動自在に支持しているスピンドルヘッドは、支
持体にボ−ルねじを用いた送りねじ機構により移動自在
に装架してある。このような送りねじ機構では、送りね
じ軸とこれにより移動されるめすねじ部材とのころがり
摩擦により生じる熱の影響を受けて送りねじ軸の長さが
変わり、起動後、所定時間が経過するまではスピンドル
の軸方向の加工精度が一定しない。そこで、従来のマシ
ニングセンタでは、このスピンドルヘッドの移動距離
を、いわゆる基準スケ−ルで検出し、この基準スケ−ル
からフィ−ドバックを受けて、熱による送りねじ軸の伸
びを補正するようにしているものがある。
【0003】また類似の従来技術として、横中ぐり盤
の中ぐり軸の熱変位を、中ぐり軸の前方のテ−ブル(こ
のテ−ブルは、中ぐり軸と直交する方向にも移動する)
上に設けたセンサにより検出して補正するようにしたも
の(特開昭63−34049号)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記によれば、基準
スケ−ルは、精密なだけに取付けの条件などが厳しく、
また、高価である問題があった。また、によれば、テ
−ブル上にセンサを設けているので、小型マシニングセ
ンタの、小さいテ−ブルにこのようにセンサを取り付け
ると、ワ−クを取り付けるスペ−スが狭くなってしまう
という問題があった。また、テ−ブルそのものが中ぐり
軸の移動方向と直交する方向に移動するので、テ−ブル
上のセンサと中ぐり軸とを同軸上に対向させるためにテ
−ブルを移動させる動作が必要となる。そのため、補正
のための検出動作に時間がかかる問題もあった。
【0005】この発明の課題は、安価で、テ−ブルを広
く使用でき、しかも、迅速に補正の為の検出動作を行な
うようにした、送りねじ軸の熱変位量補正方法及び装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するために、請求項1ではスピンドルヘッド等の移
動体を工作機の支持体に移動自在に装架し、この移動体
を、支持体に回動自在に支持した送りねじ軸により移動
させるようにした工作機において、支持体内には、移動
体の移動範囲内の基準位置に、移動体検出用の位置セン
サを配設し、この位置センサによる移動体の位置検出信
号から、基準位置での送りねじ軸の熱変位量を求め、こ
の熱変位量に基いて、移動体の移動位置に対応する送り
ねじ軸の熱変位量を算出し、この算出された熱変位量に
基づき移動位置を補正して移動体を移動させるようにし
たことを特徴とする。また、請求項2では請求項1の方
法を実施するための好適な装置として、スピンドルヘッ
ド等の移動体を、工作機の支持体に回動自在に支持した
送りねじ軸により移動させるようにした工作機におい
て、支持体内には、移動体の移動範囲内の基準位置に、
移動体検出用の位置センサを配設し、この位置センサに
よる移動体の位置検出信号から、基準位置での送りねじ
軸の熱変位量を算出する基準熱変位量算出手段と、この
熱変位量に基いて、基準位置以外での送りねじ軸の熱変
位量を、移動体の移動位置に対応して算出する換算熱変
位量算出手段と、この換算された熱変位量に基づき移動
位置座標を補正する補正座標値演算手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0007】
【作用】前記によれば、支持体に設けた位置センサで、
まず、基準位置での送りねじ軸の基準熱変位量を求め
。そして、加工位置など、位置センサ位置以外の任意
の移動位置へ移動させるに先立ち、前記基準熱変位量を
基に、移動位置での送りねじ軸の長さに対応した熱変位
量を算出する。そして、この熱変位量だけ座標(または
送り量)を補正し、送りねじ軸を駆動して、移動体を
正した加工位置まで移動させる。これにより、送りねじ
軸に熱変位があっても、加工位置が一定に保たれる。
【0008】
【実施例】次に小型マシニングセンタにこの発明の熱変
位量補正装置を適用したものについて説明する。マシニ
ングセンタ1のコラム(支持体)2には、垂直方向の送
りねじ軸3がその上端部のみで回動自在に支持され、先
端は支持していない。この送りねじ軸3の上端は継手4
を介してサ−ボモ−タ5に接続してある。このサ−ボモ
−タ5は後部にサ−ボモ−タ5の回転量を検出するエン
コ−ダ6を備えている。このコラム2には前記送りねじ
軸3の両側に、一対の摺動レ−ル7が送りねじ軸3と並
設されている。この摺動レ−ル7には、移動体として示
すスピンドルヘッド8の背面に固着した案内部材9が摺
動自在に案内してある。スピンドルヘッド8には主軸8
aが回動自在に軸支され、この主軸8aには下端に工具
8bが着脱自在に装着してある。また、このスピンドル
ヘッド8の背面にはめすねじ部材10が固着され、この
めすねじ部材10に前記送りねじ軸3が螺合してある。
めすねじ部材10の下端部には、磁石11が固着してあ
る。
【0009】前記コラム2内にはこの磁石11の接近に
より作動する磁気近接スイッチが位置センサ12とし
て、スピンドルヘッド8の上昇端から下降端までの移動
範囲内に固着してある。ここで、スピンドルヘッド8の
上昇端は、工具交換時のATC位置で、この時、前記磁
石11は、図3に示すように座標L4にある。その下方
にスピンドルヘッド8のZ軸方向の原点に対応する送り
ねじ軸3の原点Oが設定され、その原点Oより僅か下方
座標値L1の基準位置に前記位置センサ12が固着し
てある。この基準位置の座標値L1は、送りねじ軸3の
伸びがないときに予め測定しておき、後述のNC制御装
置の所定のメモリエリアに予めメモリしておくものであ
る。また、工具8bがワ−クの加工面Wに当接して加工
を始める位置の僅か手前、例えば切削送りになる位置に
対応する送りねじ軸3の座標を、座標L3とする(ただ
し、この座標L3はワ−クにより種々変化する)。下降
端は、送りねじ軸3のねじ部最下端で、原点Oからの距
離はSTである。
【0010】前記位置センサ12の信号は、NC制御装
置13の入出力部13aに入力される。この入出力部1
3aには、前記エンコ−ダ6からのサ−ボモ−タ5の回
転量、つまり、送りねじ軸3の回転量が入力され、ま
た、この入出力部13aを介してサ−ボモ−タ5への回
転指令が出力される。NC制御装置13は、この入出力
部13aのほか、後述のフロ−チャ−トに示すプログラ
ムや、その演算結果を記憶する記憶部13bと、プログ
ラム中の各種処理を行なう演算部13cとを備えてい
る。このプログラムは、NC制御装置13のマクロ機能
を用いて作成され、次に示す機能手段を実現している。
すなわち、図2に示すフロ−チャ−トにおいて、ステッ
プ1は測定の為の移動信号出力、ステップ2はセンサ信
号の有無判別、ステップ3はセンサ位置座標読み取り、
ステップ4はセンサ位置での基準熱変位量算出、ステッ
プ5は伸びの有無判別、ステップ6は切削送り開始位置
座標L3)での熱変位量(換算熱変位量)算出、ステ
ップ7は補正座標値演算、ステップ8は原点復帰信号出
力、ステップ9は加工位置への移動指令、ステップ10
は加工指令出力、ステップ11は次加工の有無判断、ス
テップ12は工具交換指令、ステップ13は停止指令出
力、の各手段を構成している。
【0011】次に、図2のフロ−チャ−トに基いて作用
を説明する。マシニングセンタ1を起動すると、ステッ
プ1において、NC制御装置13から測定移動信号が出
力される。これにより、例えば、数10ミリ/秒程度の
送り速度で、送りねじ軸3が回転され、磁石11が原点
Oから下降する。下降途中に位置センサ12が前記磁石
11により作動すると、ステップ2により位置センサ信
号としてスキップ信号がNC制御装置13に入力され、
その時点でサ−ボモ−タ5を停止して、スピンドルヘッ
ド8の下降を停止し、ステップ3でエンコ−ダ6から、
その時点での原点Oからの送りねじ軸3の移動量を読み
取る。
【0012】いま、熱によって、送りねじ軸3が伸びた
とすると、ステップ3で読まれるセンサ位置座標は、伸
びた分だけ小さい座標値L2となる。次いで、ステップ
4で、センサ位置での伸びΔL1を次式、ΔL1=L1−L2L1:予め記憶してある基
準座標値) で算出する。次いで、ステップ5で伸びが無かったか判
断し、無かったら、ステップ8へ進む。いま、伸びがあ
るので、ステップ6で切削送り開始位置(座標L3)で
の伸びを次式ΔL3=f(ΔL1) ただし、f(ΔL1)=ΔL1×k×(L−ST+L
3)/L ここで L:送りねじ軸3の軸支部より下方の長さ ST:送りねじ軸3の原点Oと先端との長さ k:センサ位置と送りねじ軸3の先端との間で熱変位量
をそれぞれ予め測定し、センサ位置での伸びを、送りね
じ軸3先端の伸びに換算するための係数 により比例配分して算出する。
【0013】次にステップ7で次式L3=L3−ΔL3 として、ワ−ク加工面Wに近接した切削送り開始位置の
座標値(移動位置座標値)L3を補正する。そして、ス
テップ8で一旦原点Oへ戻す。すると、ステップ9で
は、補正された座標L3に向けてスピンドルヘッド8が
移動され、ステップ10で切削送りとすると共にスピン
ドル8aが回転される。この結果、送りねじ軸3に伸び
があってもワ−ク加工面Wに対し、深さ方向の加工精度
を高くすることができる。そして、加工が完了すると、
ステップ11で次加工があるか判断し、あれば、ステッ
プ12で工具交換を行なう為にスピンドルヘッド8を工
具交換位置まで上昇させる。
【0014】このフロ−チャ−トによれば、以下、測
定、補正が繰り返されるが、熱変位はマシニングセンタ
の起動後1〜2時間程度で安定してくるので、それまで
補正するようにしてあればよい。また、加工の度に補正
するようにしたが、タイマにより所定時間間隔で補正す
るようにしてあってもよい。尚、深さの精度を必要とす
る孔加工が、多数の孔加工の内の1工程であるときは、
その孔の加工位置に近付けて基準位置を設定し、その孔
加工のときにのみ補正することで、精度高く加工するこ
とができる。更に基準位置を2か所とし、それぞれの位
置に位置センサを設けてこの位置センサを孔の加工位置
に対応して切り換え使用してもよい。
【0015】またこの実施例では、補正する移動位置座
標として切削送り開始位置を用いたが、移動位置座標と
して、切削する孔の底位置を用いてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、位置
センサを支持体内の移動体の移動範囲内の基準位置に設
け、その基準位置での送りねじ軸の熱変位量を基に他の
移動位置での熱変位量を算出して移動位置を補正するよ
うにしたので、熱変位の補正に対して位置センサを移動
体の移動範囲全域にわたる高価な基準スケ−ルとする必
要がなく、例えば、近接スイッチのようなものでよく、
極めて安価にでき、移動体を高精度に移動、停止させ得
る。しかも、このセンサによる移動体の位置検出は、送
りねじ軸の動作だけでできるので、検出動作に要する時
間を短くでき、しかも、テーブル上にセンサが無いため
テ−ブル上を広く使用できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型マシニングセンタの断面図である。
【図2】フロ−チャ−トである。
【図3】作動説明図である。
【符号の説明】 1 1…マシニングセンタ(工作機)、 2 コラム、
3 送りねじ軸、8 スピンドルヘッド、 12 位
置センサ、 13 NC制御装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドルヘッド等の移動体を工作機の
    支持体に移動自在に装架し、この移動体を、支持体に回
    動自在に支持した送りねじ軸により移動させるようにし
    た工作機において、支持体内には、移動体の移動範囲内
    の基準位置に、移動体検出用の位置センサを配設し、こ
    の位置センサによる移動体の位置検出信号から、基準位
    置での送りねじ軸の熱変位量を算出する基準熱変位量算
    出手段と、この熱変位量に基いて、基準位置以外での送
    りねじ軸の熱変位量を、移動体の移動位置に対応して算
    出する換算熱変位量算出手段と、この換算された熱変位
    量に基づき移動位置座標を補正する補正座標値演算手段
    とを備えたことを特徴とする工作機における送りねじ軸
    の熱変位量補正装置。
JP20975392A 1992-07-13 1992-07-13 工作機における送りねじ軸の熱変位量補正方法と装置 Pending JPH0615548A (ja)

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