JPH06154751A - 浄水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】浄水器に内蔵されたろ材ユニットを容易に逆洗
できる構造とするとともに、ろ材を被うカバーに高水圧
がかからない構造とする。 【構成】活性炭ユニット２６と中空糸膜ユニット２５を
直結し、カバー２８に収納し、各ろ材ユニットで処理さ
れた水は、各ろ材ユニットとカバー２８に形成された隙
間を通って、浄水出口１５ｃから吐出する構造とした。
また、中空糸膜ユニット２５は、活性炭ユニット２６に
反転取り付け可能な構造とした。 【効果】特別な機構を設けることなく容易に逆洗できる
上、カバーに印加される圧力は、各ろ材ユニットの通水
抵抗で減圧された低圧力であるため、カバーは安価な材
料で構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、飲料水等の浄水に使用
する浄水器で、特にろ材収納部の構成に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の浄水器のろ材収納部は、特開昭60
−241910号や実間昭31−132095号に示した様に、複数個
のカートリッジ式となっているものがある。

【０００３】これらの浄水器においては、ろ材を収納し
たろ材ユニットを寿命に合わせて交換できる構造になっ
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】かかる浄水器は、ろ材
が通水抵抗が高ければ高いほど、あるいはろ材が詰まれ
ば詰まるほど、カバーに直接水圧がかかり強度が必要と
なり、高価な材料または、厚肉の部材でカバーを構成し
なければならなかった。

【０００５】また、ろ材が詰まった際に、ろ材ユニット
に逆方向から水を流して異物を除去する逆洗は、できな
い構造となっている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
鑑みてなされたもので、カバー内に複数個の着脱自在な
ろ材ユニットを直結した上で収納し、原水が各ろ材ユニ
ットの中を通り処理された水は、直結されたろ材ユニッ
トとカバー内に形成された隙間を通って、吐出口に送ら
れる構造とした。

【０００７】さらに、異物を除去する中空糸膜ユニット
は、反転取り付け可能な構造としたものである。

【０００８】また、反転取付け可能なろ材ユニットと対
応した位置が、外部から目視できる透明材料で形成され
た窓を有するカバーとした。

【０００９】

【作用】以上の様に構成することにより、各ろ材ユニッ
トの通水抵抗で水圧は低くなり、カバーに印加される圧
力は低いため、カバーは安価な材料で構成できる。

【００１０】また、異物を除去する中空糸膜ユニット
は、カバーを外して容易に逆方向から水を流せる構造と
したため、中空糸膜の寿命を回復できるので効率の良い
浄水ができる。

【００１１】この時、カバーに装着された透明窓から、
中空糸膜ユニットの装着状態を確認するものである。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。

【００１３】図１〜図７で全体構成を説明する。

【００１４】まず、図３を基に説明する。

【００１５】整流フィルター５６を収納した原水出口１
５ａとその周りに形成されたシャワー出口１５ｂと整流
フィルター５６を収納した浄水出口１５ｃを有する樹脂
製の下ケース１５に、小穴５５ｂを有するゴム製のパッ
キン５５を介して樹脂製の弁ケース１０が装着されてい
る。

【００１６】弁ケース１０は、原水流入口１０ａ，原水
接続口１０ｂ，樹脂製の切換弁１２の収納部１０ｃ，浄
水接続口１０ｄ，図５に示した原水吐出口１０ｅ、およ
びシャワー吐出口１０ｆが設けられている。

【００１７】原水流入口１０ａは樹脂製のＬケース１８
を介し、原水フィルター５７とゴム製の接続パッキン８
３が装着された樹脂製の接続ケース１７と接続されてい
る。つまり、図１に示した様にＬケース１８は、接続ケ
ース１７の吐出口１７ｂより高い位置にある原水流入口
１０ａと連通させているものである。

【００１８】この接続ケース１７に、樹脂製のホルダー
３３を装着した図１の蛇口９０を樹脂製の固定ナット３
４で接続する。

【００１９】原水接続口１０ｂと図１に示した樹脂製の
上ケース１４の下面側に設けられた原水口１４ａと、浄
水接続口１０ｄは、樹脂製のインジケータケース１９を
介して図１に示した浄水口１４ｂとそれぞれ接続されて
いる。

【００２０】収納部１０ｃには、複数個のゴム製の弁Ｏ
リング１３が装着された切換弁１２が収納されている。
この切換弁１２の連結軸１２ａは、図２，図６および図
７に示した樹脂製のダイヤル３１の内側に設けられた螺
旋溝３１ａと嵌合している。図７は、ダイヤル３１の内
側展開図である。

【００２１】また、中空穴１２ｂには２個のステンレス
製のボール４２とステンレス製のボールバネ４１が収納
されている。

【００２２】下ケース１５と図４に示した上ケース１４
は、接続ケース１７を介在させるとともに、樹脂製の表
示リング３２が装着されたダイヤル３１を収納溝１５
ｄ，図４に示した１４ｃに収納した状態で固定される。

【００２３】次に図４で説明する。

【００２４】上ケース１４の上面側に挿入口１４ｄと浄
水口１４ｂが形成されている。

【００２５】この挿入口１４ｄに、内部に活性炭が充填
された活性炭ユニット２６の原水口２６ａが装着され
る。

【００２６】活性炭ユニット２６の上側に形成された装
着口２６ｂに、中空糸膜ユニット２５が直結装着する構
造となっている。

【００２７】この中空糸膜ユニット２５は上部と下部は
同一寸法とし、反対側も装着口26ｂに装着可能としてい
る。

【００２８】樹脂製のカバー２８には、透明材料で形成
された樹脂製の透明窓２７が接着されている。

【００２９】以上の説明の様に構成された浄水器の全体
断面図を図１に示した。

【００３０】但し、上ケース１４と活性炭ユニット２６
の接続部は説明のため、９０°だけ移動させて図示して
いる。

【００３１】また、切換弁１２の横断面図を図２に示し
た。

【００３２】次に切換弁部の構造について図８で説明す
る。

【００３３】切換弁１２には、４個の弁Ｏリング１３が
装着されている。

【００３４】弁Ｏリング１３の装着部の内側は連通１２
ｄが設けられて、連通口Ａ１２ｓと連通口Ｂ１２ｔで外
側と連通している。

【００３５】連通穴１２ｄの開口端面は、キャップ１１
が接着され塞がれている。

【００３６】弁ケース１０の収納部１０ｃの開放端側に
は、小穴１０ｘ，１０ｙ，１０ｚが設けられている。

【００３７】この小穴と切換弁１２に収納されたボール
４２は、ボールバネ４１に押圧された状態で、一部分が
嵌合する構造となっている。

【００３８】次に、切換弁部の動作について図８〜図１
０により説明する。

【００３９】図８は、切換弁１２が一番奥側に設置され
た状態を示した。

【００４０】蛇口から導水された原水は、原水流入口１
０ａから連通口１２ｓを経由し、連通穴１２ｄを通り、
連通口Ｂ１２ｔからシャワー吐出口１０ｆに送水され、
パッキン５５の小穴５５ｂで分流された上で、シャワー
出口１５から吐出される。

【００４１】図９は、切換弁１２が中間に設置された状
態を示した。

【００４２】原水は原水流入口１０ａから連通口１２ｓ
を経由し、連通穴１２ｄを通るものと切換弁１２の外周
を通るものが、原水吐出口１０ｅに送水され、パッキン
５５の中央口５５ａを通り原水出口１５ａから吐出され
る。

【００４３】図１０は、切換弁１２が開口端側に設置さ
れた状態を示した。

【００４４】原水は、原水流入口１０ａから切換弁１２
を経由しないで、直接原水接続口１０ｂを経由して原水
口１４ａに送水される。

【００４５】つまり、ろ材で処理するために挿入口１４
ｂに送水される。

【００４６】これらの位置に設置された際に、ボール４
２は小穴１０ｘ，１０ｙあるいは１０ｚと一部分が嵌合
する構造となっている。

【００４７】つまり、弁の動作に節度をもたせ、使用者
に切換動作を体感させるものである。

【００４８】また、この様な往復動作を外部から操作す
るために、図２に示した様に、ダイヤル３１の内側に設
けられた螺旋溝３１ａと、中空穴１２ｄと直交する連結
軸１２ａを嵌合させた上で回転できる構造としている。

【００４９】つまり、ダイヤル３１を回転することによ
り、嵌合された連結軸１２ａは共に回転しようとする
が、スリット１０ｋで回転が阻止されるため、螺旋溝３
１ａの軸方向の位置に沿って移動するものである。

【００５０】次に、浄水機能について図１で説明する。

【００５１】前記した様に、切換弁１２により切換えら
れた原水は、原水口１４ａより挿入口１４ｂ内に流入す
る。

【００５２】そして、活性炭ユニット２６を通過し中空
糸膜ユニット２５へ送水され、内蔵された中空糸膜を通
過し、中空糸膜ユニット２５の上端より吐出され、中空
糸膜ユニット２６および活性炭ユニット２５とカバー２
８との隙間を通り、浄水口１４ｂに導水される。中空糸
膜は、パイプ状の外周に数ミクロンメータの穴が無数に
構成されたもので、一種のフィルターである。

【００５３】この際、活性炭ユニット２６で原水中の残
留塩素や臭いなどを除去し、中空糸膜ユニット２５で原
水中の鉄サビ等の異物を除去する。

【００５４】前記で処理された浄水は、インジケータケ
ース１９を経由し、浄水出口１５ｃから吐出される。

【００５５】この時、透明材料で形成されたインジケー
タケース１９内に収納された樹脂製のインジケータ２３
は、流れる水量に応じて抵抗力を受け、この抵抗力とス
テンレス製の押しバネ２２の押力とがバランスを保つ位
置まで移動する。

【００５６】つまり、水量が多ければ下方に移動し、水
量が少なければ上方に移動する。

【００５７】例えば、中空糸膜ユニット２５が異物で詰
まってくると、徐々に水量は少なくなりインジケータ２
３は上方に位置する。

【００５８】これにより、使用者がインジケータ２３の
位置を浄水器の外面から確認し、詰まり具合を判定でき
ることになる。

【００５９】インジケータ２３で詰まりを判定した場合
は、中空糸膜ユニット２５を反転装着した上で、通水す
ることにより中空糸膜で捕獲した異物を除去できる。

【００６０】図１３に反転装着した状態を示した。

【００６１】異物を除去した後に、再度反転装着し通常
の使用が可能となる。

【００６２】つまり、逆洗することにより中空糸膜ユニ
ット２５の寿命延長ができることになる。この逆洗の際
に、中空糸膜ユニット２５の装着状態は、透明窓２７の
より外部から確認できる。

【００６３】図１１および図１２に、蛇口に浄水器を取
り付けた状態を示した。

【００６４】図１１は、ダイヤル３１が使用者の正面に
位置する様に設置したものである。つまり、右利きの使
用者も左利きの使用者も、容易に操作できる位置とし
た。図１２は応用例であり、ダイヤル３１が右側に位置
したものである。

【００６５】これによれば、使用者に対して本体部より
見えないので、コンパクト感を与えることができる。

【００６６】

【発明の効果】本発明によれば、 （１）カバーに印加される圧力は、各ろ材ユニットの通
水抵抗で減圧された低圧力であるため、カバーは安価な
材料で構成できる。

【００６７】（２）容易にろ材ユニットの逆洗ができる
ので、特別な機構が不要となり、寿命の長い浄水器とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す、全体断面図である。

【図２】本発明の一実施例を示す、全体横断面図であ
る。

【図３】本発明の一実施例を示す、切換弁部の展開斜視
図である。

【図４】本発明の一実施例を示す、浄水器上部側の展開
斜視図である。

【図５】本発明の一実施例を示す、弁ケースの下面図で
ある。

【図６】本発明の一実施例を示す、ダイヤルの断面斜視
図である。

【図７】本発明の一実施例を示す、ダイヤルの内側展開
図である。

【図８】本発明の一実施例を示す、シャワー状態の切換
弁部動作説明図である。

【図９】本発明の一実施例を示す、原水状態の切換弁部
動作説明図である。

【図１０】本発明の一実施例を示す、浄水状態の切換弁
部動作説明図である。

【図１１】本発明の一実施例を示す、浄水器取付状態図
である。

【図１２】本発明の一実施例を示す、浄水器取付状態図
である。

【図１３】本発明の一実施例を示す、逆洗状態の全体断
面図である。

【符号の説明】

１４…上ケース、１５…下ケース、１５ｃ…浄水出口、
２５…中空糸膜ユニット、２６…活性炭ユニット、２７
…透明窓、２８…カバー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大和田 道夫 茨城県日立市東多賀町一丁目１番１号 株 式会社日立製作所リビング機器事業部内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部にろ材を収納する本体と、ろ材に蛇口
   からの原水を導入させる導水路と、ろ材に通水させるこ
   とが可能な切換弁部と、蛇口から原水を導水する接続部
   からなる浄水器において、 複数個の着脱自在なろ材ユニットを直結しカバー内に収
   納し、原水は各ろ材ユニットで処理された後、前記カバ
   ーと前記各ユニットで形成された隙間を通って、吐出口
   に送られる構造としたことを特徴とする浄水器。
2. 【請求項２】少なくとも１個のろ材ユニットは反転取付
   け可能な構造としたことを特徴とする請求項１記載の浄
   水器。
3. 【請求項３】反転取付け可能なろ材ユニットと対応した
   位置が、外部から目視できる透明材料で形成されたカバ
   ーを有することを特徴とする請求項１記載の浄水器。