JP2606777Y2 - 浄水器 - Google Patents

浄水器

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JP2606777Y2
JP2606777Y2 JP1997004199U JP419997U JP2606777Y2 JP 2606777 Y2 JP2606777 Y2 JP 2606777Y2 JP 1997004199 U JP1997004199 U JP 1997004199U JP 419997 U JP419997 U JP 419997U JP 2606777 Y2 JP2606777 Y2 JP 2606777Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】本考案は、逆洗機構を有する
浄水器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、逆洗機構を有する浄水器として、
原水モード,浄水モード,逆洗モードを1レバーで操作
可能なものが知られている。(実開昭49−53550
号)
【0003】
【考案が解決しようとする課題】通常、使用者がこの種
の浄水器を使う場合、原水モードと浄水モード間での切
り換えが主であって、逆洗モードを使うのは、目詰まり
を認識したときや使用者個人が定期的に定めたときであ
って、その操作頻度は少ないものであるが、前述のよう
な1レバーですべてのモードを操作する浄水器において
は、頻繁に操作する原水モードと浄水モード間での切換
中に、誤って逆洗モードに切り換えてしまうことがあ
り、逆洗モードのまま使用すると誤って逆洗汚水を飲用
する虞れがあった。
【0004】そこで、本考案は、原水モード,浄水モー
ド,逆洗モードの操作間違いのない浄水器を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、蛇口4に着脱
自在に装着される本体部1に、原水を直接下方に流下す
る原水モードと原水を浄水材24,33に通過させて浄
水にしたうえで下方に流下する浄水モードに切り換え可
能なコック部10と、このコック部10を駆動する原水
・浄水切換用レバー7と、浄水モード時の上記浄水材2
4,33に対する原水の通過方向と逆方向に通過させる
逆洗機構を有する浄水器であって、上記逆洗機構を駆動
する逆洗用レバー19を上記原水・浄水切換用レバー7
とは別体に上記本体部1に設けるとともに、上記逆洗用
レバー19に、逆洗状態から通常モードに自動復帰させ
得る弾性体42を設けたことにより、頻繁に操作する原
水・浄水切換用レバー7の誤操作による逆洗汚水の誤飲
を確実に防止できる。また、逆洗用レバー19は、原水
・浄水切換用レバー7とは別体に設けられるが、原水・
浄水切換用レバー7とともに本体1に取り付けられ1つ
のユニットを形成しているので、原水使用中にも浄水使
用中にも別体の逆洗用レバー19を常に目視することが
でき、逆洗の忘れを可及的に防止することができる。ま
た、原水・浄水切換用レバー7や逆洗用レバー19は経
時的に水あか等の汚れが付着するものであるが、1つの
ユニットとして蛇口4に取り付けられるので、原水或い
は浄水により原水・浄水切換用レバー7と逆洗用レバー
19を同時に洗うことができ、一方を洗い他方は洗い忘
れ汚いということがなく衛生的である。
【0006】さらに本考案は、逆洗用レバー19を、逆
洗状態から通常状態に自動復帰させる弾性体42によっ
て付勢される構成としたことにより、自動的に逆洗状態
が解除されることになり、使用者が逆洗汚水を誤まって
飲用するのを確実に防止できる。
【0007】また、上記逆洗用レバー19の本体1への
取付け面を上記原水・浄水切換用レバー7の取付け面と
異ならしたことにより、1つのユニットとしてお互いが
近接した位置にあっても、操作間違いを確実に防止する
ことができる。
【0008】また、上記本体部1に対し、上記浄水材2
4,33を収納する浄水カートリッジ2,3を着脱自在
に装着したことにより、逆洗汚水の汚れ具合、或いは逆
洗した後の回復具合をみて、それが良好でなければその
まま本体部1から浄水カートリッジ2,3を取り外し、
交換を行うことができ使い勝手が向上する。
【0009】
【実施例】次に、図面を参照しながら本考案の実施例を
説明する。図1は浄水器の斜視図である。この浄水器
は、本体部1と、2個の円筒状浄水カートリッジ2,3
から構成されている。本体部1の上面には、水道の蛇口
4に着脱自在に装着される原水供給部としての嵌着部5
が設けられており、またその下面には、排水体6が設け
られている。またその右側面には、モード切換用の原水
・浄水切換レバー7が回転自在に装着されている。また
2個のカートリッジ2,3は、水平且つ互いに平行に本
体部1の背面に着脱自在に装着されている。本体部1
は、2つ割りされた半ケース1a,1bを結合リング5
4,55により結合して組み立てられる。8は水道の栓
である。
【0010】図2は、浄水器本体部1の断面図である。
図中、9は上記嵌着部5の内方に設けられた嵌着リング
であり、蛇口4の下端膨大部に嵌着する。15はその下
方に設けられたパッキンであり、蛇口4の下面に当接さ
れ、蛇口4から流出した原水が外部に洩出するのを防止
する。嵌着部5はリング状であって、内面にねじ部を有
しており、この嵌着部5を手回しすることにより、本体
部1は蛇口4の下端部に着脱自在に装着される。
【0011】図3において、本体部1の内部には、コッ
ク部10が設けられている。このコック部10は、コッ
ク管11の内部に、上記レバー7の操作により回転して
流路を切り換えるコック体12を収納して構成されてい
る。13、14はコック体12に切欠形成された通水部
と通水口、図2において、この通水部13には通水管1
7(図2参照)が連通している。上記排水体6は、この
コック部10の直下に設けられている。16はこの排水
体6に装着された管状の排水部である。
【0012】図6は、排水手段の分解図である。排水部
16には逆洗用操作レバー19が一体もしくは別体に装
着されている。また排水部16の内面には、テーパ状の
上面41を有するガイド壁40が設けられ、上面には排
水体6の中央孔縁と回動自在に係合する係合体16’が
設けられている。42は排水体6と排水部16との間に
張架される弾発用コイルばねである。
【0013】排水体6の下面には、水をシャワー状に噴
出させるための小孔6aが多数個開孔されている。43
は係着用爪部である。44は排水部16に敷設されるフ
ィルター、45は排水体6の内部に装着されるOリング
である。
【0014】46は弁体であって、その上面には突起4
7が突設されており、またその側面にはリブ48が突設
されている。49はOリングである。50はリング状の
装嵌子であって、その内面には、上記突起47が係合す
る突子51が突設されている。
【0015】組み立て状態において、上記弁体46のリ
ブ48は、上記ガイド壁の上面41に載置され、且つ突
起47が突子51に係合することにより、弁体46は回
り止めされる。通常は、図2及び図3に示すように弁体
46が排水部16に接地していることにより、排水部1
6は開通し、排水体6へ流れてきた水は、ストレートに
排水される。またレバー19をコイルばね42のばね力
に抗して図6に示す矢印N方向に水平回転させると、排
水部16も一体的に回転し、リブ48はテーパ状の上面
41に乗り上げガイドされて、弁体46は上昇し、排水
部16は閉鎖されて、排水体6に流れてきた水は、小孔
6aからシャワー状に排水される。
【0016】図4において、一方のカートリッジ2の中
心部には、その長さ方向に管体21が内蔵されている。
管体21の周囲のスペースには、浄水材としての活性炭
24が収納されている。58はカートリッジ2の内面に
突設された流水案内用リブであり、カートリッジ2の内
部を流れる原水の流れ方向を規制するとともに、活性炭
24の片寄りや水流による踊りを軽減することにより、
活性炭24による浄水効果をアップする。なおリブの形
成手段は任意であって、例えば図11に示すように、リ
ブ65をラセン状に形成してもよく、このようにすれば
カートリッジ2内を流れる原水は積極的に乱され、活性
炭24による浄水効果をよりアップすることができる。
【0017】図4において、上記通水管17からカート
リッジ2に通じる通水路には、弁機構25が設けられて
いる。この弁機構25は、第1の弁ピース26と、第2
の弁ピース27と、第1の弁ピース26を弾発するコイ
ルばね28と、両弁ピース26,27間に介装された水
温により例えば伸張変形する形状記憶合金から成る第2
のコイルばね29と、第2の弁ピース27を弾発する第
3のコイルばね30から成っている。また弁ピース26
の側方には、上記排水部16の近傍に独立して設けられ
た第2の排水部32(図5参照)へ通じるバイパス部と
しての開孔部31が形成されている。
【0018】後述するように、この排水部32は逆洗汚
水の排水部に転用することもできる。通常は、蛇口4か
ら送られた低温の原水は、通水管17、弁機構25の開
放状態の第2の弁ピース27側を通り、カートリッジ2
へ流れる。また後に記述するように、熱湯が流れてきた
ときは、形状記憶合金から成るコイルばね29の伸張変
形により、弁機構25の第2の弁ピース27が開止作動
し、熱湯は開孔部31へバイパスされ、排水部32から
排水される。39は排水部32に着脱自在に装着された
排水チューブである。
【0019】図4において、他方の筒状カートリッジ3
には、中空糸膜フィルター33が収納されており、また
その内壁面に沿って通水部38が設けられている。両カ
ートリッジ2,3は、連通路36を介して連結されてい
る。またこのカートリッジ3は、連通管37を介して、
上記コック部10に連通している。
【0020】図4において、カートリッジ2,3の装着
部34,35は本体部1側に複数箇所設けられた被装着
部56、57に着脱自在に装着される。一方の装着部3
4と被装着部56の寸法や形状は、他方の装着部35と
被装着部57の寸法、形状と異なっている。このように
これらの形状寸法を変えて識別手段とすることにより、
カートリッジ2,3を誤って反対側の被装着部56,5
7に誤装着するのを防止できる。
【0021】図4において、54,55は結合リングで
あって、2つ割りされた本体部1の半ケース1aと半ケ
ース1bが分離しないように、半ケース1a,1bの外
側から装嵌されている。
【0022】なお、カートリッジ2,3には結合リング
54,55が設けられており、このリング54,55は
それぞれ異なる色で配色されている。これにより、カー
トリッジ内の浄水材の機能が視覚的に見分けられ、また
装着される側に上記リング54,55と同色の表示手段
を施せば誤装着を防止出来る。本実施例では中空糸膜フ
ィルター入りカートリッジ3のリング55をピンク色と
し、装着される本体側に「中空糸膜」の文字をピンク色
で印刷している。同様に活性炭入りカートリッジ2のリ
ング54は緑色で、装着される本体側に「活性炭」の文
字を緑色で印刷している。なお、表示手段は文字でなく
単なる色付き記号でもよい。
【0023】図4に示すように、両カートリッジ2,3
は互いに平行に本体部1に装着されている。また嵌着部
5は、カートリッジ2,3の2等分線上にある。このよ
うに本体部1とカートリッジ2、3の配置を構成するこ
とにより、全体形状をコンパクトに構成でき、また嵌着
部5を蛇口4に装着した状態で、全体の重心バランスは
良好となる。両カートリッジ2,3は、同じ浄水材を収
納してもよいが、本実施例のように、活性炭、中空糸膜
フィルターなどの浄水能力の異なる異種の浄水材を収納
すれば、より一層浄水効果をあげることができる。
【0024】この浄水器は、原水・浄水切換用レバー7
を操作することにより、原水、原水シャワー、浄水、逆
洗の4つのモードに切り替えることができるものであ
り、次に各モードの説明を行う。
【0025】図7は原水モードを示している。レバー7
は水平であって、コック体12は、コック管11の右面
に押接している。この状態で、コック体12の通水口1
4は排水部16に直通し、蛇口4から送られた原水は、
矢印Aに示すように、そのまま排水部16からストレー
トに排水される。
【0026】図8は原水シャワーモードを示している。
レバー7は左上方にあって、通水口14は排水体6の内
部空間20に連通しており、原水は矢印Bに示すよう
に、小孔6aからシャワー状に噴出する。なお、コック
体12により蛇口4側を閉鎖すれば、止水モードにな
る。
【0027】次に、図2,図4,図9を参照しながら、
浄水モードを説明する。図中、矢印Cは、浄水時の通水
ルートを示し、且つa〜fは通水ルートCの通過点を示
している。
【0028】図2において、蛇口4から流入した原水
は、通水管17を通り(通過点a)、更に弁機構25を
通って(通過点b)、一方のカートリッジ2の内部へ入
り(図4通過点c)、活性炭24を通過した後、管体2
1に入る(図4通過点d)。このように活性炭24を通
過する際に、原水中のカルキは吸着除去される。
【0029】次いで原水は、図4において、管体21か
ら連通路36を右方に流れて、他方のカートリッジ3に
入る(通過点e)。そして原水中の不純物は、中空糸膜
フィルター33に吸着除去される。このようにして不純
物が除去された浄水は通水部38から連通管37を通り
(通過点f)、図9矢印Cに示すように排水部16から
排水される。
【0030】図10は、上記浄水モードにおける流水方
向の概略を示している。図示するように、蛇口4から本
体部1の上部に流入した原水は、矢印にて示すように、
カートリッジ2,3,連通路36,連通管37等を通
り、本体部1の下部の排水体6から排出されるが、蛇口
4から流入した原水は、排水体6へ向かって高い位置か
ら低い位置へ自然に流下するように流れていくので、浄
水器の内部で原水が滞るようなことはなく、本体部1に
流入した原水は、排水体6へ向かってスムーズに流れな
がら浄化される。
【0031】次に、図4を参照しながら、逆洗モードを
説明する。図中、矢印Dは通水ルートを示し、且つイ〜
ホは通過点を示す。この場合、コック部10は、図7に
示す原水モードと同じ状態にあるが、逆洗用操作レバー
19を操作して弁体46を上昇させ、排水部16を閉鎖
する。この状態で、通水口14に流入した原水は、図4
において、連通管37を通り(通過点イ)、カートリッ
ジ3の通水部38に流入し、次いで中空糸膜フィルター
33の先端部側から、中空糸膜フィルター33の内部に
入り(通過点ロ)、装着部35から連通路36を左方に
流れて、他方のカートリッジ2の管体21に流入する
(通過点ハ)。すなわち、逆洗は、上記浄水の場合と逆
方向に原水が流れ、中空糸膜フィルター33に付着する
不純物を除去する。
【0032】この場合、中空糸膜フィルター33に付着
していた不純物は、活性炭入りカートリッジ2で予め大
きな不純物は回収されており、逆洗することにより逆流
する上記不純物は活性炭を素通りし、活性炭を目づまり
させることなく、逆に活性炭に付着している大きな不純
物を押し流すことになる。
【0033】次いでカートリッジ2の活性炭24を通過
した水は、弁機構25を通過し(通過点ニ)、小孔6a
からシャワー状に排水される(図7通過点ホ)。このよ
うにして、時折逆洗を行って、中空糸膜フィルター33
の不純物を除去すれば、中空糸膜フィルター33の浄水
能力を回復させ、またその寿命を伸ばすことができる。
【0034】このように、浄水が排水される排水部16
と、逆洗汚水が排水される排水部分、例えばシャワー小
孔6aを、互いに独立して別個に設ければ、排水部1
6,6aの排水形態の違いから、使用者が逆洗汚水を浄
水と誤って飲用するのを防止できる。またレバー19か
ら手を離せば、排水部16はコイルばね42のばね力に
より回転し、逆洗状態から、通常のモードに自動的に復
帰する。
【0035】また、このように逆洗汚水の排水部6aを
上記本体部1の下面に設けるとともに、逆洗機構を駆動
する逆洗用レバー19を上記原水・浄水切換用レバー7
とは別体に上記本体部1に設けたことにより、頻繁に操
作する原水・浄水切換用レバー7の誤操作による逆洗汚
水の誤飲を確実に防止できる。また、逆洗用レバー19
は、原水・浄水切換用レバー7とは別体に設けられる
が、原水・浄水切換用レバー7とともに本体1に取り付
けられ1つのユニットを形成しているので、原水使用中
にも浄水使用中にも別体の逆洗用レバー19を常に目視
することができ、逆洗の忘れを可及的に防止することが
できる。また、原水・浄水切換用レバー7や逆洗用レバ
ー19は経時的に水あか等の汚れが付着するものである
が、1つのユニットとして蛇口4に取り付けられるの
で、原水或いは浄水により原水・浄水切換用レバー7と
逆洗用レバー19を同時に洗うことができ、一方を洗い
他方は洗い忘れ汚いということがなく衛生的である。さ
らに、その1つのユニットに逆洗汚水の排出部6aを設
けているので、逆洗用レバー19を操作しながらその近
傍に流下する逆洗汚水の汚れ具合を確認できるので使い
勝手がよい。
【0036】また、上記逆洗用レバー19の本体1への
取付け面を上記原水・浄水切換用レバー7の取付け面と
異ならしたことにより、1つのユニットとしてお互いが
近接した位置にあっても、操作間違いを確実に防止する
ことができる。本実施例の場合、上記原水・浄水切換用
レバー7を右側面に取り付け、逆洗用レバー19を下面
に取り付けているが、それに限らず、逆洗用レバー19
を左側面,前側面に取り付けることもできる。また、上
記原水・浄水切換用レバー7を大きな寸法、上記逆洗用
レバー19を上記原水・浄水切換用レバー7に比べ小さ
な寸法としているので、使用者はその区別がつき易く、
1つのユニットとしてお互いが近接した位置にあって
も、操作間違いを確実に防止できる。また、上記原水・
浄水切換用レバー7を直線状に、上記逆洗用レバー19
を曲線状に形成し、お互いの形状を異ならせているの
で、より一層操作間違いを防止できる。
【0037】また、上記本体部1に対し、上記浄水材2
4,33を収納する浄水カートリッジ2,3を着脱自在
に装着したことにより、逆洗汚水の汚れ具合、或いは逆
洗した後の回復具合をみて、それが良好でなければその
まま本体部1から浄水カートリッジ2,3を取り外し、
交換を行えることができ使い勝手が向上する。
【0038】さらに、上記逆洗用レバー19は、逆洗状
態から通常モードに自動復帰させる弾性体42によって
付勢される構成としたことにより、自動的に逆洗状態が
解除されることになり、使用者が逆洗汚水を誤って飲用
するのをより確実に防止できる。
【0039】また2つのカートリッジ2,3を平行に設
け、それぞれの水の出入口部である装着部34,35
を、連通路36により連結し、この連通路36を通し
て、原水を正逆方向へ流すことにより、全体構造をコン
パクトに構成できる。
【0040】ところで、活性炭24や中空糸膜フィルタ
ー33には汚れが付着し、浄水能力が低下することか
ら、適宜、カートリッジ2,3を本体部1から取りはず
し、その交換をしなければならない。この場合、このも
のは、各々のカートリッジ2,3は、互いに独立して本
体部1に装着されているので交換時期が来た方のカート
リッジ2又は3を個別に取りはずして交換できる。
【0041】また活性炭24の表面に、銀などの抗菌材
をコーティングし、雑菌繁殖を防止することが知られて
いる。また蛇口4から、熱湯が給水される場合がある。
ところが、カートリッジ2に熱湯が送られると、活性炭
24にコーティングされた抗菌材は溶出し、抗菌材を含
む温水を飲用すると、健康上の問題を生じる。そこで本
装置は、形状記憶合金から成るコイルばね29が介装さ
れた弁機構25を構成することにより、このような不都
合を回避している。
【0042】すなわち図4において、熱湯が弁機構25
に流入すると、コイルばね29は加熱されて伸長し、弁
ピース26は押し上げるとともに、弁ピース27を下方
へ押し下げ、熱湯がカートリッジ2側へ流れないように
する。すると熱湯はバイパス部である開孔部31を通っ
て、排水部32から排水される(図5参照)。したがっ
て熱湯が活性炭24を流れて、抗菌材が溶出することは
ない。
【0043】また熱湯から冷水に切り替わると、コイル
ばね29は原形に復帰し、通常の浄水状態に戻る。殊
に、バイパス側を開閉する弁ピース26を、2つのコイ
ルばね材28、29により挟み、低温時には一方のばね
材28のばね力を他方のばね材29のばね力よりも大き
くしてバイパス側を閉じ、また高温時には、ばね材29
のばね力をばね材28のばね力より大きくしてバイパス
側を開くことにより、水温の変化に応じて、通水路の切
り替えを感度よく迅速に行える利点がある。
【0044】また本手段によれば、カートリッジ2が目
詰まりして、カートリッジ側の内水圧が高くなった場合
には、弁ピース26が内圧により押し上げられて、開孔
部31及び排水部32から水を排水できる利点がある。
【0045】なお上述のように、逆洗時の汚水は、小孔
6aからシャワー状に排水するようにしているが、小孔
6aへの流路を閉鎖し、上述のように弁ピース26を内
圧により押し上げることにより、逆洗汚水をこの排水部
32から排水するようにしてもよい。
【0046】この場合も浄水と汚水とが独立孔から排水
されるので、混同が防止でき、特に排水部32を本体下
部の中心の排水部16からずれた位置に配することによ
り、コップを本体の真下にすけても、汚水はコップの中
に注がれず、誤って汚水を使用することが自ずと防止で
きる。
【0047】
【考案の効果】以上説明したように本考案は、蛇口4に
着脱自在に装着される本体部1に、原水を直接下方に流
下する原水モードと原水を浄水材24,33に通過させ
て浄水にしたうえで下方に流下する浄水モードに切り換
え可能なコック部10と、このコック部10を駆動する
原水・浄水切換用レバー7と、浄水モード時の上記浄水
材24,33に対する原水の通過方向と逆方向に通過さ
せる逆洗機構を有する浄水器であって、上記逆洗機構を
駆動する逆洗用レバー19を上記原水・浄水切換用レバ
ー7とは別体に上記本体部1に設けるとともに、上記逆
洗用レバー19に、逆洗状態から通常モードに自動復帰
させ得る弾性体42を設けたことにより、頻繁に操作す
る原水・浄水切換用レバー7の誤操作による逆洗汚水の
誤飲を確実に防止できる。また、逆洗用レバー19は、
原水・浄水切換用レバー7とは別体に設けられるが、原
水・浄水切換用レバー7とともに本体1に取り付けられ
1つのユニットを形成しているので、原水使用中にも浄
水使用中にも別体の逆洗用レバー19を常に目視するこ
とができ、逆洗の忘れを可及的に防止することができ
る。また、原水・浄水切換用レバー7や逆洗用レバー1
9は経時的に水あか等の汚れが付着するものであるが、
1つのユニットとして蛇口4に取り付けられるので、原
水或いは浄水により原水・浄水切換用レバー7と逆洗用
レバー19を同時に洗うことができ、一方を洗い他方は
洗い忘れ汚いということがなく衛生的である。
【0048】さらに本考案は、逆洗用レバー19を、逆
洗状態から通常状態に自動復帰させる弾性体42によっ
て付勢される構成としたことにより、自動的に逆洗状態
が解除されることになり、使用者が逆洗汚水を誤まって
飲用するのを確実に防止できる。
【0049】また、上記逆洗用レバー19の本体1への
取付け面を上記原水・浄水切換用レバー7の取付け面と
異ならしたことにより、1つのユニットとしてお互いが
近接した位置にあっても、操作間違いを確実に防止する
ことができる。
【0050】また、上記本体部1に対し、上記浄水材2
4,33を収納する浄水カートリッジ2,3を着脱自在
に装着したことにより、逆洗汚水の汚れ具合、或いは逆
洗した後の回復具合をみて、それが良好でなければその
まま本体部1から浄水カートリッジ2,3を取り外し、
交換を行うことができ使い勝手が向上する。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】浄水器の斜視図である。
【図2】浄水器の正断面図である。
【図3】浄水器の側断面図である。
【図4】浄水器の平断面図である。
【図5】浄水器の部分断面図である。
【図6】排水手段の分解図である。
【図7】浄水器の側断面図である。
【図8】浄水器の側断面図である。
【図9】浄水器の側断面図である。
【図10】流水方向を示す概略正面図である。
【図11】カートリッジの他の実施例の断面図である。
【0052】
【符号の説明】
1 本体部 2 浄水カートリッジ 3 浄水カートリッジ 4 蛇口 6a 排水部 19 逆洗用レバー 24 浄水材 33 浄水材 42 弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/44 B01D 65/02 C02F 1/28 B01D 35/04

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛇口4に着脱自在に装着される本体部1
    に、原水を直接下方に流下する原水モードと原水を浄水
    材24,33に通過させて浄水にしたうえで下方に流下
    する浄水モードに切り換え可能なコック部10と、この
    コック部10を駆動する原水・浄水切換用レバー7と、
    浄水モード時の上記浄水材24,33に対する原水の通
    過方向と逆方向に通過させる逆洗機構を有する浄水器で
    あって、上記逆洗機構を駆動する逆洗用レバー19を上
    記原水・浄水切換用レバー7とは別体に上記本体部1に
    設けるとともに、上記逆洗用レバー19に、逆洗状態か
    ら通常モードに自動復帰させ得る弾性体42を設けたこ
    とを特徴とする浄水器。
  2. 【請求項2】 上記逆洗用レバー19の本体1へ取付け
    面を上記原水・浄水切換用レバー7の取付け面と異なら
    したことを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  3. 【請求項3】 上記本体部1に対し、上記浄水材24,
    33を収納する浄水カートリッジ2,3を着脱自在に装
    着したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の浄水器。
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