JPH06154741A - 浄水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】浄水器のシャワー等の吐出口部分の構造を簡素
化する。 【構成】下ケース１５の底面に、原水出口１５ａ，シャ
ワー出口１５ｂ，浄水出口15ｃを形成させ、切換弁１２
が内蔵された弁ケース１０と下ケース１５の間に、１個
のパッキン５５を介在させて水封している。さらに、弁
ケース１０のシャワー吐出口１０ｆとシャワー出口１５
ｂの間に位置するパッキン５５に、複数個の小穴５５ｂ
を設けている。 【効果】１個のパッキンで、３ヵ所の水封をするととも
に、シャワー吐出口から吐出された水を分流できるの
で、構造が簡単で生産が良好な浄水器となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、飲料水等の浄水に使用
する浄水器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の浄水器の水の出口は、実開昭61−
175293号に示したような構造が一般的である。

【０００３】つまり、シャワーを形成する部分は別部材
とし、本体とのそれぞれの接合部分は水封用のパッキン
がそれぞれ装着されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】かかる浄水器は、シャ
ワーを構成する部品点数が多く、構造が複雑で組立てに
時間がかかり、浄水器が高価なものになってしまう。

【０００５】また、シャワーに切り換えて使用した場
合、切換弁の吐出口から供給される水は、切換弁の吐出
口近傍の部分が水圧が高いため、シャワー出口から出る
水は、均一なシャワー水流とならなかった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
鑑みてなされたもので、本体底面に原水出口，シャワー
出口および浄水出口を構成し、切換弁部とこれらの出口
の間に、シャワー出口に対応する位置に複数個の小さい
開口部を設けた１個の弾性体を介在させたものである。

【０００７】

【作用】以上のように構成することにより、少ない部品
で出口部を形成できる上、シャワーに切り換えて使用し
た場合、切換弁の吐出口から出た水は、弾性体に設けら
れた開口部で一旦分流された上でシャワー出口に供給さ
れるため、均一な水圧で吐出されることになり、均一な
シャワー水流となる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。

【０００９】図１〜図７及び図１４で全体構成を説明す
る。

【００１０】まず、図３及び図１４を基に説明する。

【００１１】整流フィルター５６を収納した原水出口１
５ａとその周りに形成されたシャワー出口１５ｂと整流
フィルター５６を収納した浄水出口１５ｃを有する樹脂
製の下ケース１５に、小穴５５ｂを有するゴム製のパッ
キン５５を介して樹脂製の弁ケース１０が装着されてい
る。

【００１２】弁ケース１０は、原水流入口１０ａ，原水
接続口１０ｂ，樹脂製の切換弁１２の収納部１０ｃ，浄
水接続口１０ｄ，図５に示した原水吐出口１０ｅ、およ
びシャワー吐出口１０ｆが設けられている。

【００１３】原水流入口１０ａは樹脂製のＬケース１８
を介し、原水フィルター５７とゴム製の接続パッキン８
３が装着された樹脂製の接続ケース１７と接続されてい
る。つまり、図１に示した様にＬケース１８は、接続ケ
ース１７の吐出口１７ｂより高い位置にある原水流入口
１０ａと連通させているものである。

【００１４】この接続ケース１７に、樹脂製のホルダー
３３を装着した図１の蛇口９０を樹脂製の固定ナット３
４で接続する。

【００１５】原水接続口１０ｂと図１に示した樹脂製の
上ケース１４の下面側に設けられた原水口１４ａと、浄
水接続口１０ｄは、樹脂製のインジケータケース１９を
介して図１に示した浄水口１４ｂとそれぞれ接続されて
いる。

【００１６】収納部１０ｃには、複数個のゴム製の弁Ｏ
リング１３が装着された切換弁１２が収納されている。
この切換弁１２の連結軸１２ａは、図２，図６および図
７に示した樹脂製のダイヤル３１の内側に設けられた螺
旋溝３１ａと嵌合している。図７は、ダイヤル３１の内
側展開図である。

【００１７】また、中空穴１２ｂには２個のステンレス
製のボール４２とステンレス製のボールバネ４１が収納
されている。

【００１８】下ケース１５と図４に示した上ケース１４
は、接続ケース１７を介在させるとともに、樹脂製の表
示リング３２が装着されたダイヤル３１を収納溝１５
ｄ，図４に示した１４ｃに収納した状態で固定される。

【００１９】次に図４で説明する。

【００２０】上ケース１４の上面側に挿入口１４ｄと浄
水口１４ｂが形成されている。

【００２１】この挿入口１４ｄに、内部に活性炭が充填
された活性炭ユニット２６の原水口２６ａが装着され
る。

【００２２】活性炭ユニット２６の上側に形成された装
着口２６ｂに、中空糸膜ユニット２５が直結装着する構
造となっている。

【００２３】この中空糸膜ユニット２５は上部と下部は
同一寸法とし、反対側も装着口26ｂに装着可能としてい
る。

【００２４】樹脂製のカバー２８には、透明材料で形成
された樹脂製の透明窓２７が接着されている。

【００２５】以上の説明の様に構成された浄水器の全体
断面図を図１に示した。

【００２６】但し、上ケース１４と活性炭ユニット２６
の接続部は説明のため、９０°だけ移動させて図示して
いる。

【００２７】また、切換弁１２の横断面図を図２に示し
た。

【００２８】次に切換弁部の構造について図８で説明す
る。

【００２９】切換弁１２には、４個の弁Ｏリング１３が
装着されている。

【００３０】弁Ｏリング１３の装着部の内側は連通１２
ｄが設けられて、連通口Ａ１２ｓと連通口Ｂ１２ｔで外
側と連通している。

【００３１】連通穴１２ｄの開口端面は、キャップ１１
が接着され塞がれている。

【００３２】弁ケース１０の収納部１０ｃの開放端側に
は、小穴１０ｘ，１０ｙ，１０ｚが設けられている。

【００３３】この小穴と切換弁１２に収納されたボール
４２は、ボールバネ４１に押圧された状態で、一部分が
嵌合する構造となっている。

【００３４】次に、切換弁部の動作について図８〜図１
０により説明する。

【００３５】図８は、切換弁１２が一番奥側に設置され
た状態を示した。

【００３６】蛇口から導水された原水は、原水流入口１
０ａから連通口１２ｓを経由し、連通穴１２ｄを通り、
連通口Ｂ１２ｔからシャワー吐出口１０ｆに送水され、
パッキン５５の小穴５５ｂで分流された上で、シャワー
出口１５から吐出される。

【００３７】図９は、切換弁１２が中間に設置された状
態を示した。

【００３８】原水は原水流入口１０ａから連通口１２ｓ
を経由し、連通穴１２ｄを通るものと切換弁１２の外周
を通るものが、原水吐出口１０ｅに送水され、パッキン
５５の中央口５５ａを通り原水出口１５ａから吐出され
る。

【００３９】図１０は、切換弁１２が開口端側に設置さ
れた状態を示した。

【００４０】原水は、原水流入口１０ａから切換弁１２
を経由しないで、直接原水接続口１０ｂを経由して原水
口１４ａに送水される。

【００４１】つまり、ろ材で処理するために挿入口１４
ｂに送水される。

【００４２】これらの位置に設置された際に、ボール４
２は小穴１０ｘ，１０ｙあるいは１０ｚと一部分が嵌合
する構造となっている。

【００４３】つまり、弁の動作に節度をもたせ、使用者
に切換動作を体感させるものである。また、この様な往
復動作を外部から操作するために、図２に示した様に、
ダイヤル３１の内側に設けられた螺旋溝３１ａと、中空
穴１２ｄと直交する連結軸１２ａを嵌合させた上で回転
できる構造としている。

【００４４】つまり、ダイヤル３１を回転することによ
り、嵌合された連結軸１２ａは共に回転しようとする
が、スリット１０ｋで回転が阻止されるため、螺旋溝３
１ａの軸方向の位置に沿って移動するものである。

【００４５】次に、浄水機能について図１で説明する。

【００４６】前記した様に、切換弁１２により切換えら
れた原水は、原水口１４ａより挿入口１４ｂ内に流入す
る。

【００４７】そして、活性炭ユニット２６を通過し中空
糸膜ユニット２５へ送水され、内蔵された中空糸膜を通
過し、中空糸膜ユニット２５の上端より吐出され、中空
糸膜ユニット２６および活性炭ユニット２５とカバー２
８との隙間を通り、浄水口１４ｂに導水される。中空糸
膜は、パイプ状の外周に数ミクロンメータの穴が無数に
構成されたもので、一種のフィルターである。

【００４８】この際、活性炭ユニット２６で原水中の残
留塩素や臭いなどを除去し、中空糸膜ユニット２５で原
水中の鉄サビ等の異物を除去する。

【００４９】前記で処理された浄水は、インジケータケ
ース１９を経由し、浄水出口１５ｃから吐出される。

【００５０】この時、透明材料で形成されたインジケー
タケース１９内に収納された樹脂製のインジケータ２３
は、流れる水量に応じて抵抗力を受け、この抵抗力とス
テンレス製の押しバネ２２の押力とがバランスを保つ位
置まで移動する。

【００５１】つまり、水量が多ければ下方に移動し、水
量が少なければ上方に移動する。

【００５２】例えば、中空糸膜ユニット２５が異物で詰
まってくると、徐々に水量は少なくなりインジケータ２
３は上方に位置する。

【００５３】これにより、使用者がインジケータ２３の
位置を浄水器の外面から確認し、詰まり具合を判定でき
ることになる。

【００５４】インジケータ２３で詰まりを判定した場合
は、中空糸膜ユニット２５を反転装着した上で、通水す
ることにより中空糸膜で捕獲した異物を除去できる。

【００５５】図１３に反転装着した状態を示した。

【００５６】異物を除去した後に、再度反転装着し通常
の使用が可能となる。

【００５７】つまり、逆洗することにより中空糸膜ユニ
ット２５の寿命延長ができることになる。この逆洗の際
に、中空糸膜ユニット２５の装着状態は、透明窓２７の
より外部から確認できる。

【００５８】図１１および図１２に、蛇口に浄水器を取
り付けた状態を示した。

【００５９】図１１は、ダイヤル３１が使用者の正面に
位置する様に設置したものである。つまり、右利きの使
用者も左利きの使用者も、容易に操作できる位置とし
た。図１２は応用例であり、ダイヤル３１が右側に位置
したものである。

【００６０】これによれば、使用者に対して本体部より
見えないので、コンパクト感を与えることができる。

【００６１】

【発明の効果】本発明によれば、切換弁の下側に原水出
口，シャワー出口，浄水出口を本体の同一底面に構成し
たため、１個のパッキンで３ヵ所の接続部の水封が可能
となり、構造が簡単で、部品点数も少ないので生産性が
向上する。

【００６２】また、シャワー吐出口とシャワー出口の間
に位置するパッキンに、複数個の小穴を設けることによ
り、別部材を設けることなくシャワー吐出口から吐出さ
れる水を分流できるので、安価なシャワー構造となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す、全体断面図である。

【図２】本発明の一実施例を示す、全体横断面図であ
る。

【図３】本発明の一実施例を示す、切換弁部の展開斜視
図である。

【図４】本発明の一実施例を示す、浄水器上部側の展開
斜視図である。

【図５】本発明の一実施例を示す、弁ケースの下面図で
ある。

【図６】本発明の一実施例を示す、ダイヤルの断面斜視
図である。

【図７】本発明の一実施例を示す、ダイヤルの内側展開
図である。

【図８】本発明の一実施例を示す、シャワー状態の切換
弁部動作説明図である。

【図９】本発明の一実施例を示す、原水状態の切換弁部
動作説明図である。

【図１０】本発明の一実施例を示す、浄水状態の切換弁
部動作説明図である。

【図１１】本発明の一実施例を示す、浄水器取付状態図
である。

【図１２】本発明の一実施例を示す、浄水器取付状態図
である。

【図１３】本発明の一実施例を示す、逆洗状態の全体断
面図である。

【図１４】本発明の一実施例を示す、要部品の斜視図で
ある。

【符号の説明】

１０…弁ケース、１０ｆ…シャワー吐出口、１２…切換
弁、１５…下ケース、１５ａ…原水出口、１５ｂ…シャ
ワー出口、１５ｃ…浄水出口、５５…パッキン、５５ｂ
…小穴。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内部にろ材を収納する本体と、ろ材に蛇口
   からの原水を導水させる導水路と、ろ材に通水させるこ
   とが可能な切換弁部と、蛇口から原水を導水する接続部
   からなる浄水器において、 前記本体底面に原水出口，シャワー出口および浄水出口
   を構成し、前記切換弁部と前記出口の間に単一部材の弾
   性体を介在させたことを特徴とする浄水器。
2. 【請求項２】前記弾性体の前記シャワー出口に対応する
   位置に複数個の開口部を設けたことを特徴とする請求項
   １記載の浄水器。