JPH0615447B2 - ウイルスを利用した殺虫剤及びその調製法 - Google Patents
ウイルスを利用した殺虫剤及びその調製法Info
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- JPH0615447B2 JPH0615447B2 JP60271154A JP27115485A JPH0615447B2 JP H0615447 B2 JPH0615447 B2 JP H0615447B2 JP 60271154 A JP60271154 A JP 60271154A JP 27115485 A JP27115485 A JP 27115485A JP H0615447 B2 JPH0615447 B2 JP H0615447B2
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- infected
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
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- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は2種の核多角体病ウイルスの両方のDNAを含
有する組換えウイルスを利用する、微生物殺虫剤及びそ
の調製法に関する。従来の技術的背景 近年、害虫の病原微生物を利用して害虫駆除を微生物的
に行なうための、いわゆる微生物殺虫剤が、植物に薬害
を及ぼさないことから注目されてきている。特に、核多
角体病ウイルス(以下NPVと略記する)を活性成分とす
るウイルス製剤がアメリカにおいて製品化されている。
また、微生物殺虫剤の最近における状況については、鮎
沢、藤吉等の報告があり(発酵工学誌、第51巻、1973、
351〜365)、更にその利用については上住ならびに片桐
の各報告がある(発酵工学誌、第51巻、1973、365〜37
4)。
有する組換えウイルスを利用する、微生物殺虫剤及びそ
の調製法に関する。従来の技術的背景 近年、害虫の病原微生物を利用して害虫駆除を微生物的
に行なうための、いわゆる微生物殺虫剤が、植物に薬害
を及ぼさないことから注目されてきている。特に、核多
角体病ウイルス(以下NPVと略記する)を活性成分とす
るウイルス製剤がアメリカにおいて製品化されている。
また、微生物殺虫剤の最近における状況については、鮎
沢、藤吉等の報告があり(発酵工学誌、第51巻、1973、
351〜365)、更にその利用については上住ならびに片桐
の各報告がある(発酵工学誌、第51巻、1973、365〜37
4)。
しかし、ウイルス製剤については、特定な宿主昆虫のNP
Vを添加した人工飼料を上記昆虫の幼虫に添食して感染
させ、該添食による虫体増殖と共にNPVを増殖させた
後、病虫死体を採取、磨砕して製剤化したものであるの
で、大量生産をすることが困難であって生産コスト上実
用性に乏しい。
Vを添加した人工飼料を上記昆虫の幼虫に添食して感染
させ、該添食による虫体増殖と共にNPVを増殖させた
後、病虫死体を採取、磨砕して製剤化したものであるの
で、大量生産をすることが困難であって生産コスト上実
用性に乏しい。
また、従来のウイルス製剤ではウイルスの宿主が特定さ
れため多種類の害虫に対して殺虫剤効果を示す製品を得
ることはできないという問題点もある。
れため多種類の害虫に対して殺虫剤効果を示す製品を得
ることはできないという問題点もある。
したがって、ウイルス製剤を殺虫用農薬として実用に供
するには、上述した問題点を解決することが必要であ
る。
するには、上述した問題点を解決することが必要であ
る。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、ウイルス製剤から成る殺虫剤における上述し
た状況に鑑みなされたものであって、遺伝子工学的に組
換えウイルス(異種のウイルスのハイブリツド)を作成
して宿主特異性の異なるウイルスを得ることにより、2
種の害虫を同時に殺すことが可能なウイルス製剤を提供
することを目的とする。
た状況に鑑みなされたものであって、遺伝子工学的に組
換えウイルス(異種のウイルスのハイブリツド)を作成
して宿主特異性の異なるウイルスを得ることにより、2
種の害虫を同時に殺すことが可能なウイルス製剤を提供
することを目的とする。
また、本発明は上記ウイルス製剤の活性成分である組換
えウイルスを大量生産方式にても調製し得る方法を提供
することも目的とする。
えウイルスを大量生産方式にても調製し得る方法を提供
することも目的とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明に係る殺虫剤の特徴は、宿主昆虫を異にする2種
の核多角体病ウイルスの両株を、各ウイルスのみが増殖
する細胞に順次に感染させて培養することにより形成さ
れる、宿主域が拡大され遺伝的に均一な組換えウイルス
(recombinant virus)を活性成分とすることにある。
の核多角体病ウイルスの両株を、各ウイルスのみが増殖
する細胞に順次に感染させて培養することにより形成さ
れる、宿主域が拡大され遺伝的に均一な組換えウイルス
(recombinant virus)を活性成分とすることにある。
また、本発明に係る微生物殺虫剤の調製法は、宿主昆虫
を異にする2種の核多角体病ウイルスの両株を、一方の
ウイルスのみが増殖する細胞に感染させ、該感染細胞に
培養後、その培養上清を採取して他方のウイルスのみが
増殖する細胞に感染させ、該感染細胞を培養後その培養
上清を採取して再び上記一方のウイルスのみが増殖する
細胞に感染させた後、ブラーク(純化)法によりクロー
ニングすることにより遺伝的に均一なウイルス株から成
る組換えウイルスを作成し、このようにして得られた組
換えウイルスを更にカイコ幼虫に感染させて増殖した宿
主域が拡大されたウイルスを活性成分として製剤化する
ことにある。
を異にする2種の核多角体病ウイルスの両株を、一方の
ウイルスのみが増殖する細胞に感染させ、該感染細胞に
培養後、その培養上清を採取して他方のウイルスのみが
増殖する細胞に感染させ、該感染細胞を培養後その培養
上清を採取して再び上記一方のウイルスのみが増殖する
細胞に感染させた後、ブラーク(純化)法によりクロー
ニングすることにより遺伝的に均一なウイルス株から成
る組換えウイルスを作成し、このようにして得られた組
換えウイルスを更にカイコ幼虫に感染させて増殖した宿
主域が拡大されたウイルスを活性成分として製剤化する
ことにある。
問題点を解決するための手段 本発明に係る殺虫剤及びその調製法の理解を容易にする
ため、以下カイコ及びハスモンヨトウを宿主昆虫とする
NPVを例とした場合について説明する。すなわち、2種
のNPVとしてカイコNPV T3株とハスモンヨトウNPV OT 10
2株を用い、また宿主昆虫由来の細胞としてカイコ由来
のBmN細胞及びハスモンヨトウ近縁種由来のCLS79細胞も
しくはSF21AE細胞を用い下記手順により本発明の活性成
分となる組換えウイルスを形成する。
ため、以下カイコ及びハスモンヨトウを宿主昆虫とする
NPVを例とした場合について説明する。すなわち、2種
のNPVとしてカイコNPV T3株とハスモンヨトウNPV OT 10
2株を用い、また宿主昆虫由来の細胞としてカイコ由来
のBmN細胞及びハスモンヨトウ近縁種由来のCLS79細胞も
しくはSF21AE細胞を用い下記手順により本発明の活性成
分となる組換えウイルスを形成する。
まず、上記カイコNPV T3株とハスモンヨトウNPV OT 102
株の両株を、CLS79細胞もしくはSF21AE細胞に感染させ
る。この感染は細胞当りウイルス粒子5ケ(m.o.i.5)
の割合で行なうとよい。次いで、この感染細胞を2〜3
日間培養し、その培養上清を採取してカイコ由来のBmN
細胞に感染させ、感染後該細胞を培地に採取して3日間
培養する。
株の両株を、CLS79細胞もしくはSF21AE細胞に感染させ
る。この感染は細胞当りウイルス粒子5ケ(m.o.i.5)
の割合で行なうとよい。次いで、この感染細胞を2〜3
日間培養し、その培養上清を採取してカイコ由来のBmN
細胞に感染させ、感染後該細胞を培地に採取して3日間
培養する。
次に、上記培養後その培養上清を採取して再び上記CLS7
9細胞もしくはSF21AE細胞に感染させ、その後感染細胞
をプラーク(純化)法によりクローニングすることによ
り遺伝的に均一なウイルス株から成る組換えウイルスが
作成される。
9細胞もしくはSF21AE細胞に感染させ、その後感染細胞
をプラーク(純化)法によりクローニングすることによ
り遺伝的に均一なウイルス株から成る組換えウイルスが
作成される。
なお、この場合、上記感染細胞には多角体形成ウイルス
と実質上多角体を形成しないウイルスとが混在している
ので、実質上多角体を形成しないウイルスを選択してプ
ラーク法によりクローニングすると、実質上多角体を形
成しない組換えウイルスだけを作成できる。
と実質上多角体を形成しないウイルスとが混在している
ので、実質上多角体を形成しないウイルスを選択してプ
ラーク法によりクローニングすると、実質上多角体を形
成しない組換えウイルスだけを作成できる。
上述のようにして作成された組換えウイルスをカイコ由
来のBmN細胞に感染させるとBmN細胞で増殖するので、該
組換えウイルス株はハスモンヨトウ近縁由来のCLS79細
胞もしくはSF21AE細胞とカイコ由来のBmN細胞の両方で
増殖することが確認される。また、上述のように作成さ
れた組換えウイルスを大量増殖するには、該組換えウイ
ルスを幼虫カイコに感染させることにより行うことがで
きる。
来のBmN細胞に感染させるとBmN細胞で増殖するので、該
組換えウイルス株はハスモンヨトウ近縁由来のCLS79細
胞もしくはSF21AE細胞とカイコ由来のBmN細胞の両方で
増殖することが確認される。また、上述のように作成さ
れた組換えウイルスを大量増殖するには、該組換えウイ
ルスを幼虫カイコに感染させることにより行うことがで
きる。
因に、、本発明による組換えウイルスを増殖させてDN
Aを抽出し、このDNAを制限酵素で処理して得られる
DNA断片を、アガロースゲル電気泳動法ならびにDN
Aハイブリツド形成法(ハイブリダイゼーシヨン)によ
り調べたところ、カイコNPV T3株及びハスモンヨトウNP
V OT102株の2種のウイルスのDNAを互いに含んでお
り、両ウイルスのリコンビナント(recombinant)ウイ
ルスであることが確認された。
Aを抽出し、このDNAを制限酵素で処理して得られる
DNA断片を、アガロースゲル電気泳動法ならびにDN
Aハイブリツド形成法(ハイブリダイゼーシヨン)によ
り調べたところ、カイコNPV T3株及びハスモンヨトウNP
V OT102株の2種のウイルスのDNAを互いに含んでお
り、両ウイルスのリコンビナント(recombinant)ウイ
ルスであることが確認された。
叙上のように、本発明の方法に従って、宿主昆虫の異な
る2種のNPVを遺伝子工学的により組換えを行なうと、
両方の宿主昆虫に感染して増殖し得る組換えウイルスが
形成されるので、種々の宿主昆虫の2種のNPVを用いて
組換えウイルスを作成し、該組換えウイルスをカイコ幼
虫に感染させて増殖して製剤化することにより、広範囲
な種類の害昆虫を防除するためのウイルス製剤を大量に
供給できる途が開かれる。
る2種のNPVを遺伝子工学的により組換えを行なうと、
両方の宿主昆虫に感染して増殖し得る組換えウイルスが
形成されるので、種々の宿主昆虫の2種のNPVを用いて
組換えウイルスを作成し、該組換えウイルスをカイコ幼
虫に感染させて増殖して製剤化することにより、広範囲
な種類の害昆虫を防除するためのウイルス製剤を大量に
供給できる途が開かれる。
例えば、キヤベツの害虫であるモンシロチヨウとコナガ
の両方を防除できるウイルス製剤を調製し得る可能性が
ある。
の両方を防除できるウイルス製剤を調製し得る可能性が
ある。
また、本発明によると、既に述べたように、実質上多角
体を形成しない組換えウイルスを作成し得るので該ウイ
ルスをカイコ幼虫に感染させて大量培養することによ
り、残留性のない殺虫活性成分を提供できる利点があ
る。なお、この場合、実質上多角体を形成しない組換え
ウイルスをカイコNPVと共にカイコ幼虫に混合感染させ
て増殖したものは、カイコNPV多角体に包埋させるの
で、野外で散布使用するまでの期間は安定であるが、散
布使用に際しては上記包埋状態が開放されるため、上記
ウイルスは長期間間生存できず、したがつて、残留性の
問題が解消されることになる。
体を形成しない組換えウイルスを作成し得るので該ウイ
ルスをカイコ幼虫に感染させて大量培養することによ
り、残留性のない殺虫活性成分を提供できる利点があ
る。なお、この場合、実質上多角体を形成しない組換え
ウイルスをカイコNPVと共にカイコ幼虫に混合感染させ
て増殖したものは、カイコNPV多角体に包埋させるの
で、野外で散布使用するまでの期間は安定であるが、散
布使用に際しては上記包埋状態が開放されるため、上記
ウイルスは長期間間生存できず、したがつて、残留性の
問題が解消されることになる。
本発明に係る殺虫剤の製剤化は上述のようにして作成さ
れる組換えウイルスの小動物に対する安全性を確認した
後、通常200メツシユ程度のベントナイト、カオリ
ン、タルク等の増量剤を加え、必要に応じて、更に殺虫
活性を高め得る物質を少量添加する等して製剤化を行な
うとよい。
れる組換えウイルスの小動物に対する安全性を確認した
後、通常200メツシユ程度のベントナイト、カオリ
ン、タルク等の増量剤を加え、必要に応じて、更に殺虫
活性を高め得る物質を少量添加する等して製剤化を行な
うとよい。
また、本発明に係る殺虫剤は、叙上のとおり、いわゆる
組換えDNA実験のような遺伝子学的手法によらないで
作成される組換えウイルスを活性成分とするので安全が
一そう高くなる。因に、本発明では上記組換えDNA実
験も適用し得ることは明らかである。
組換えDNA実験のような遺伝子学的手法によらないで
作成される組換えウイルスを活性成分とするので安全が
一そう高くなる。因に、本発明では上記組換えDNA実
験も適用し得ることは明らかである。
以下に実施例を示して本発明及びその効果を具体的に説
明する。
明する。
実施例 CLS79細胞の樹立細胞(ハスモンヨトウ近縁)ならびにS
F21AE細胞の樹立細胞(ハスモンヨトウ近縁)の各々を
径60mmシヤーレに27℃で単層培養して、CLS79細胞で
は、1.5×106cellsシヤーレならびにSF21AE細胞では、
1.0×106cells/シヤーレに増殖した。
F21AE細胞の樹立細胞(ハスモンヨトウ近縁)の各々を
径60mmシヤーレに27℃で単層培養して、CLS79細胞で
は、1.5×106cellsシヤーレならびにSF21AE細胞では、
1.0×106cells/シヤーレに増殖した。
このようにして得られた各細胞から培養液を除き、その
各々にカイコNPV T3株とハスモンヨトウNPV OT 102株を
下記のようにして感染させた。上記各細胞当り感染粒子
で約5(m.o.i.)になるようにしてウイルス液を調製し
(約0.1mlにする)、該ウイルス液をシヤーレ中の各細
胞に加え、27℃で1時間放置してウイルスを感染させ
た。この際時々シヤーレを傾斜させるとよい。
各々にカイコNPV T3株とハスモンヨトウNPV OT 102株を
下記のようにして感染させた。上記各細胞当り感染粒子
で約5(m.o.i.)になるようにしてウイルス液を調製し
(約0.1mlにする)、該ウイルス液をシヤーレ中の各細
胞に加え、27℃で1時間放置してウイルスを感染させ
た。この際時々シヤーレを傾斜させるとよい。
上記感染後、ウイルス液を除去し、CLS-79細胞ではIPX-
41培養液で、SF21AE細胞ではTC-10培養液で各細胞をそ
れぞれ3回洗浄して吸着しなかったウイルスを除去し
た。
41培養液で、SF21AE細胞ではTC-10培養液で各細胞をそ
れぞれ3回洗浄して吸着しなかったウイルスを除去し
た。
次いで、各細胞に、10%ウシ胎児血清(FCS)を含む
培養液4.5mlを加えて27℃で培養し、24時間後なら
びに40時間後それぞれ培養上清を採取した。得られた各
培養上清を10〜1000倍に希釈し、カイコ由来のBm
N樹立細胞に感染させ、2〜3日間培養を行なつた。培
養後得られた上清を採取して再びCLS 79細胞ならびにSF
21AE細胞の各細胞に感染させた後、プラーク(純化)法
によりクローニングを行なつて組換えウイルスを作成し
た。
培養液4.5mlを加えて27℃で培養し、24時間後なら
びに40時間後それぞれ培養上清を採取した。得られた各
培養上清を10〜1000倍に希釈し、カイコ由来のBm
N樹立細胞に感染させ、2〜3日間培養を行なつた。培
養後得られた上清を採取して再びCLS 79細胞ならびにSF
21AE細胞の各細胞に感染させた後、プラーク(純化)法
によりクローニングを行なつて組換えウイルスを作成し
た。
得られた各クローン株をBmN細胞およびCLS 79細胞もし
くはBmN細胞およびSF21AE細胞の各細胞に感染させて両
細胞で増殖するものを選択して殺虫活性成分として用い
た。なお、得られたウイルスをカイコ幼虫に感染させて
大量増殖させることができる。
くはBmN細胞およびSF21AE細胞の各細胞に感染させて両
細胞で増殖するものを選択して殺虫活性成分として用い
た。なお、得られたウイルスをカイコ幼虫に感染させて
大量増殖させることができる。
組換えウイルスの製剤化: 上述のようにして作成した組換えウイルスを3令のカイ
コに経口感染し、5令末期に病死したカイコを採取し、
これにバツフアーを加えて磨砕し、遠心分離(3000
r.p.m.、10分間)して得られた沈澱を分離、採取し
た。得られた沈澱を常法により粉末形態に製剤化して殺
虫剤に供した。
コに経口感染し、5令末期に病死したカイコを採取し、
これにバツフアーを加えて磨砕し、遠心分離(3000
r.p.m.、10分間)して得られた沈澱を分離、採取し
た。得られた沈澱を常法により粉末形態に製剤化して殺
虫剤に供した。
殺虫試験: 上述のようにして得られた製剤を、ハスモンヨトウの人
工飼料に1000倍希釈して加え、食下後飼育してNPV
感染によるものを調べたところ、2週間後には100%感
染して死亡したことが確認された。
工飼料に1000倍希釈して加え、食下後飼育してNPV
感染によるものを調べたところ、2週間後には100%感
染して死亡したことが確認された。
Claims (5)
- 【請求項1】宿主昆虫を異にする2種の核多角体病ウイ
ルス両株を、それぞれのウイルスのみが増殖する細胞に
順次感染させて培養することによって得られた宿主域が
拡大された、遺伝的に均一な組換えウイルスを活性成分
とする微生物殺虫剤。 - 【請求項2】宿主昆虫がカイコとハスモンヨトウである
特許請求の範囲第(1)項記載の殺虫剤。 - 【請求項3】宿主昆虫を異にする2種の核多角体病ウイ
ルスの両株を、一方のウイルスのみが増殖する細胞に感
染させ、該感染細胞を培養後、その培養上清を採取して
これを用いて他方のウイルスのみが増殖する細胞に感染
させ、該感染細胞を培養後、その培養上清を採取してこ
れを用いて再び上記一方のウイルスのみが増殖する細胞
に感染させた後、プラーク法によりクローニングするこ
とにより遺伝的に均一なウイルス株から成る組換えウイ
ルスを作成し、これをカイコ幼虫に感染させて増殖させ
た宿主域が拡大されたウイルスを得、この宿主域が拡大
されたウイルスを活性成分として含有する製剤を得るこ
とよりなる微生物殺虫剤の調製法。 - 【請求項4】宿主昆虫がカイコとハスモンヨトウである
特許請求の範囲第(3)項記載の調製法。 - 【請求項5】それぞれのウイルスのみが増殖する細胞
が、それぞれハスモンヨトウ近縁種由来のCLS79細胞も
しくはSF21AE細胞とカイコ由来のBmN細胞である特許請
求の範囲第(3)項記載の殺虫剤の調製法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60271154A JPH0615447B2 (ja) | 1985-12-02 | 1985-12-02 | ウイルスを利用した殺虫剤及びその調製法 |
CA000523991A CA1286245C (en) | 1985-12-02 | 1986-11-27 | Insecticide making use of viruses and preparation process thereof |
EP86309368A EP0225777B1 (en) | 1985-12-02 | 1986-12-02 | Insecticides and viruses |
DE8686309368T DE3685413D1 (de) | 1985-12-02 | 1986-12-02 | Insektizide und viren. |
CN198686108756A CN86108756A (zh) | 1985-12-02 | 1986-12-02 | 利用病毒的杀虫剂及其制备方法 |
US07/752,217 US5266314A (en) | 1985-12-02 | 1991-08-21 | Insecticide making use of viruses and preparation process thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60271154A JPH0615447B2 (ja) | 1985-12-02 | 1985-12-02 | ウイルスを利用した殺虫剤及びその調製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62129208A JPS62129208A (ja) | 1987-06-11 |
JPH0615447B2 true JPH0615447B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=17496085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60271154A Expired - Fee Related JPH0615447B2 (ja) | 1985-12-02 | 1985-12-02 | ウイルスを利用した殺虫剤及びその調製法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0225777B1 (ja) |
JP (1) | JPH0615447B2 (ja) |
CN (1) | CN86108756A (ja) |
CA (1) | CA1286245C (ja) |
DE (1) | DE3685413D1 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5024947A (en) * | 1987-07-24 | 1991-06-18 | Cetus Corporation | Serum free media for the growth on insect cells and expression of products thereby |
US5674485A (en) * | 1988-11-01 | 1997-10-07 | The Regents Of The University Of California | Insect diagnostic and control compositions with truncated JHE |
US5643776A (en) * | 1988-11-01 | 1997-07-01 | The Regents Of The University Of California | Insect diagnostic and control compositions |
US6689356B1 (en) | 1988-12-19 | 2004-02-10 | The Regents Of The Unviersity Of California | Recombinant baculoviruses producing insect toxins |
US5180581A (en) * | 1989-06-29 | 1993-01-19 | University Of Georgia Research Foundation, Inc. | Biological insect control agents and methods of use |
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