JPH06153795A - 揚げ物用非水系乳化分散物及び揚げ物類 - Google Patents

揚げ物用非水系乳化分散物及び揚げ物類

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JPH06153795A
JPH06153795A JP4329849A JP32984992A JPH06153795A JP H06153795 A JPH06153795 A JP H06153795A JP 4329849 A JP4329849 A JP 4329849A JP 32984992 A JP32984992 A JP 32984992A JP H06153795 A JPH06153795 A JP H06153795A
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JP
Japan
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oils
fats
fried
finely ground
emulsified dispersion
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Pending
Application number
JP4329849A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Yoshida
哲哉 吉田
Shigeru Shoji
茂 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsukishima Foods Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsukishima Foods Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Grain Derivatives (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 油脂及び地下でんぷん類を含む穀物微粉砕物
を主成分とし、油脂と穀物微粉砕物の重量比が50〜9
0部対50〜10部からなる揚げ物用の非水系乳化分散
物で、穀物微粉砕物の平均粒径は30ミクロン以下であ
ることが望ましい。これに更に乳化剤、天然糊料、CM
C等を添加することがある。この乳化分散物を原料とし
て使用し、得られる揚げ物類としては、天ぷら、春巻等
がある。 【効果】 非水系の乳化分散物を揚げ物類のバッター液
や皮に添加する試みは従来にはなかったもので、バッタ
ー調製時には使いやすく、揚げたての衣の食感が軽く、
さっくりして、時間が経過しても、その食感の低下が遅
く、少なく、揚げてから冷凍し解凍した場合でも、衣の
軟化が少なく、しっかりしている。また、春巻のような
揚げ物用皮に塗布しても同様の効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天ぷらの衣のような揚
げ物の衣や春巻、ギョーザ等の皮もの等に用いられる、
揚げ物用非水乳化分散物及び揚げ物類に関する。
【0002】
【従来の技術】天ぷらの衣に要求される性質は、「付か
ず離れず」といわれている。適度な粘着性を持ち、揚げ
終わりにはさっくりとした食感が得られることが理想的
といわれている。衣が揚げ種からはがれないためには粘
着性を強く、軽い食感に揚げるには粘着性を弱くすると
いう、矛盾した性質が要求される。従来からの小麦粉と
水だけの系では、この要求は満たされず、各種の素材や
添加物が必要となり、例えば卵やベーキングパウダーは
衣をふっくらとした感じにするが、吸湿が速く衣が軟ら
かくなる欠点がある。一方、米粉は衣をサクッとしたも
のにする性質があり、吸湿が遅いといわれている。例え
ば小麦粉100重量部(以下単に部と略記する)に対し
て米粉を50部以上添加すると、小麦粉100部だけと
比較してサクッとした衣が得られるが、米粉50部未満
の添加ではその効果がない。また、春巻の皮も揚げたて
はパリッとした食感を与えるが、時間の経過とともに皮
がしんなりとしてくる欠点がある。以上の欠点は、揚げ
たての揚げ物だけでなく、揚げて後、冷凍し、解凍して
消費する場合にもあり、いまだ充分満足するものは得ら
れていない。
【0003】本発明者らは、バッター用の添加組成物と
して従来にはなかった、非水系の乳化分散物について出
願している(特願平4−217414号)。これは、油
脂、米粉にHLB8以上の乳化剤、微粒シリカゲルを添
加する非水系乳化分散物で、これに冷水、小麦粉、卵黄
等の副原料を加えることにより優れたバッター液が得ら
れたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
に記載した欠点を克服する目的で、従来にはなかった非
水系乳化分散物を使用する揚げ物類について引き続き研
究し、揚げた直後だけでなく数時間後又は冷凍して解凍
した後でも、さっくりした食感の天ぷら、春巻等を得る
ことが可能な非水系乳化分散物に到達することができ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、油脂と地下で
んぷん類を含む穀物微粉砕物を主成分とする非水系の乳
化分散物である。本発明の油脂には、一般の調理用油脂
を用いることができ、具体的な例を挙げればサラダ油、
白絞油等があり、水素添加、エステル交換、分別油等で
あっても、また以上の調合油であっても使用することが
できる。穀物微粉砕物としては、米粉、小麦粉、大豆
粉、そば粉、コーンスターチ等があり、ほかに地下でん
ぷん類のじゃがいも、さつまいも、タピオカ等のでんぷ
んも用いることができる。これらの平均粒径としては3
0ミクロン以下であることが好ましく、それ以上になる
と油中で沈降、分離しやすくなり、揚げ物類に使用した
ときザラつきを感じやすくなる。油脂50〜90部に対
し穀物微粉砕物50〜10部を用い高速の混合機により
混合、攪拌することにより非水系乳化分散物を得ること
ができる。
【0006】主原料の油脂、穀物微粉砕物のほかに必要
に応じショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の乳
化剤、キサンタンガム、アラビアガム、グアーガム等の
天然糊料、CMC等を使用することができる。
【0007】天ぷら用のバッター液を得るには、小麦粉
100部に対して上記の非水系乳化分散物を5〜40部
使用する。小麦粉としては、薄力粉又は中力粉が用いら
れ、小麦粉の一部を小麦でんぷんのようなでんぷんで置
換してもよい。バッター液には非水系乳化分散物と小麦
粉のほかに水(冷水)、その他の副原料を用いる。その
製造法の一例を挙げれば、5℃の冷水に卵黄を加え混合
し、これに非水系乳化分散物を加え混合し、小麦粉を加
え混合する。揚げ種にバッター液を付着させて常法によ
り揚げることにより天ぷらを得ることができる。春巻の
場合の使用の一例を挙げれば、非水系乳化分散物を皮1
00部に対し15〜55部を皮の内面に塗布して使用す
る。このほかは常法による。ギョーザの場合は、非水系
乳化分散物を皮をつくるときに練り込み、以下常法によ
り焼きギョーザとすることができる。
【0008】
【実施例】
実施例1 サラダ油(なたね油100%、ヨウ素価118、5℃の
固体脂含量0%)40部(これをA1とし、F1まで実
験の組合せを示す)、50部(B1)、60部(C
1)、70部(D1)、80部(E1)、90部(F
1)にそれぞれ微粉砕した米粉(平均粒径20ミクロ
ン)をA1に60部、50部(B1)、40部(C
1)、30部(D1)、20部(E1)、10部(F
1)加え、均一に分散させ非水系乳化分散物を得た。A
1、B1、C1、D1、E1、F1のサンプルを100
ccのメスシリンダーに入れ、5℃に72時間放置後の
流動性と沈降性を調べた。また、5℃の冷水に対する分
散性を調べるために、冷水100gに分散物20gを加
え攪拌し、放置した。C1、D1、E1の状態が良好
で、F1、B1はそれらよりやや劣り、A1は不良であ
った。表1に配合と結果を示した。評価の◎は非常に良
好、○は良好、、△は許容範囲にはあるが○より劣る、
×は不良を示すものであり、以下の表でも記号の意味は
同じである。
【0009】
【表1】
【0010】実施例2 実施例1の米粉の平均粒径が5ミクロンに変わるだけ
で、その他は実施例1と同じである。実験の組合せはA
2、B2、C2、D2、E2、F2となる。C2、D
2、E2、F2がよく、B2がやや劣り、A2は流動性
が不良であった。表2に配合と結果を示した。
【0011】
【表2】
【0012】実施例3 実施例1の米粉の平均粒径が40ミクロンに変わるだけ
で、その他は実施例1と同じである。実験の組合せはA
3、B3、C3、D3、E3、F3となる。米粉の平均
粒径が40ミクロンになると沈降性がすべて不良とな
り、用いることができない。表3に配合と結果を示し
た。
【0013】
【表3】
【0014】実施例4 5℃の冷水100部(G〜Kの例とも同じ)に卵黄25
部を加え混合し、実施例1で結果の良かったC1の非水
系乳化分散物を5部(G)、10部(H)、20部
(I)、40部(J)、50部(K)を加え混合し、そ
れぞれに小麦粉(薄力粉)100部を加え混合し、バッ
ター液を得た。薄切りにした玉ねぎとにんじんを3:2
に混ぜて揚げ種とし、揚げ種8に対しバッター液9の割
合で使用した。表1の5℃における物性のよい乳化分散
物を用いたので、5℃の冷水とも混合しやすく、作業性
は良好であった。揚げ種へのバッターの付着量は、いず
れも厚く付くこともなく適量であった。大豆油を用い1
70〜180℃で2.0〜2.5分揚げた。揚げて間も
なくの衣の食感は、H、Iが最も良く(さっくりして
る)GとJがその次に良く、Kは劣っていた。H、Iは
揚げて3時間経過後でも、さっくりした感じはやや低下
したが、持続していた。他の例も揚げて間もなくと比べ
れば、比例して低下した傾向が見られた。また、一部を
袋詰めにし−20℃で2日間冷凍後、電子レンジとガス
オーブンでそれぞれ解凍し、加温した。冷凍したものは
どれも揚げて間もなくのものと比べて劣るが、H、Iが
良く、軟化の程度が少なく、しっかりしていた。表4に
その配合と結果を示す。
【0015】
【表4】
【0016】実施例5 平均粒径が60ミクロン、20ミクロン、2ミクロン、
0.2ミクロンの4種の米粉それぞれ30%と油脂70
%の配合の非水系乳化分散物を調製した。市販の春巻の
皮13gの内面に60ミクロンの米粉を用いた乳化分散
物を7g(これをMとする)、3.5g(N)塗布した
もの、20ミクロンの米粉を用いた乳化分散物を7g
(O)、3.5g(P)塗布したもの、2ミクロンの米
粉を用いた乳化分散物を7g(Q)、4g(P)、2g
(S)塗布したもの、0.2ミクロンの米粉を7g
(T)、4g(U)、2g(V)塗布したものでそれぞ
れ春巻を作り(具37g)、揚げ油(パームオレインを
主とする)175〜180℃で4分間揚げた。対照とし
て市販の春巻の皮の内面になにも塗布しないもの(Lと
する)にも同じ具を入れ同条件で揚げた。揚げた直後は
L〜Vのどれもパリッとした食感を持っていたが、1〜
3時間経過後ともLはパリッとした食感の低下が速く、
M、O、Q、Tは3時間経過してもクリスピーな食感を
持続し、N、P、R、Uでは2時間経過からやや低下す
るが良好であった。平均粒径60〜0.2ミクロンの範
囲では、2〜3時間経過後になると粒径の差よりも塗布
量の差が大きい。60ミクロンでは、経過時間に関係無
くザラつきを感じた。表5に配合と結果を示した。
【0017】
【表5】
【0018】実施例6 穀物微粉砕物として米粉(5ミクロン)、小麦粉(20
ミクロン)、大豆粉(30ミクロン)、そば粉(30ミ
クロン)、コーンスターチ(15ミクロン)、じゃがい
もでんぷん(25ミクロン)を用いて、それぞれその3
0%と油脂70%の配合の非水系乳化分散物を調製し、
実施例5の方法によって春巻を試作した。塗布量は7g
と3.5gの2種である。対照の無塗布では食感の低下
が速く3時間経過後は不良であった。乳化分散物を塗布
した中では小麦粉、じゃがいもでんぷんの3時間経過後
で食感が低下する傾向が見られたが、いずれも良好であ
った。表6にその結果を示す。
【0019】
【表6】
【0020】
【発明の効果】本発明は、天ぷらの衣のような揚げ物の
衣、春巻のような皮ものに添加する組成物として従来に
はなかった、非水系の乳化分散物からなるものである。
天ぷらの場合、これに冷水、小麦粉及び卵黄のような副
原料を加えることにより、優れたバッター液が得られ
る。バッター用の冷水と混合しやすく、揚げ種への付着
量は程よく、揚げたての衣の食感が軽く、さっくりして
いて、揚げてから2〜3時間ならば食感の軽さは持続
し、軽さの低下が遅く、冷凍して解凍した場合でも衣は
軟化が少なくしっかりしているなどの特徴を有するもの
である。また、春巻のような揚げ物用の皮の内面に本発
明の非水系乳化分散物を適量塗布した場合にも、同様の
効果が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂及び地下でんぷん類を含む穀物微粉
    砕物を主成分とし、油脂と穀物微粉砕物の比が50〜9
    0重量部対50〜10重量部である揚げ物用非水系乳化
    分散物。
  2. 【請求項2】 穀物微粉砕物の平均粒径が30ミクロン
    以下である請求項1記載の非水系乳化分散物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の非水系乳化分散物
    を原料として使用し、得られる天ぷら、春巻等の揚げ物
    類。
JP4329849A 1992-11-17 1992-11-17 揚げ物用非水系乳化分散物及び揚げ物類 Pending JPH06153795A (ja)

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JP (1) JPH06153795A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0668017A1 (en) * 1994-01-28 1995-08-23 Nichirei Corporation Method for preparing spring roll
CN100418437C (zh) * 2002-09-06 2008-09-17 日淀化学株式会社 油炸食品用面衣材料
CN111698912A (zh) * 2018-02-06 2020-09-22 日清富滋株式会社 马铃薯淀粉

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CN111698912A (zh) * 2018-02-06 2020-09-22 日清富滋株式会社 马铃薯淀粉

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