JPH06152674A - 遅延検波装置 - Google Patents
遅延検波装置Info
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- JPH06152674A JPH06152674A JP4297311A JP29731192A JPH06152674A JP H06152674 A JPH06152674 A JP H06152674A JP 4297311 A JP4297311 A JP 4297311A JP 29731192 A JP29731192 A JP 29731192A JP H06152674 A JPH06152674 A JP H06152674A
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- 238000005070 sampling Methods 0.000 claims abstract description 19
- 238000007476 Maximum Likelihood Methods 0.000 claims abstract description 12
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims abstract description 5
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- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
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- 230000008054 signal transmission Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 誤り率を大幅に改善し、同期検波に近い特性
を得ることができ、かつ高速同期の特徴を確保できる。 【構成】 標本化回路1の標本に基づき遅延検波回路1
10で1ビット遅延検波出力および1ビット遅延検波装
出力を得る。メトリック生成最尤パス選択回路120で
標本時点間の位相差状態の確からしさの尺度としてブラ
ンチメトリックをこの二つの遅延検波出力に基づき演算
により求め、このブランチメトリックを加算して位相差
系列のパスメトリックを求め、レジスタ回路130で復
号データを出力する。
を得ることができ、かつ高速同期の特徴を確保できる。 【構成】 標本化回路1の標本に基づき遅延検波回路1
10で1ビット遅延検波出力および1ビット遅延検波装
出力を得る。メトリック生成最尤パス選択回路120で
標本時点間の位相差状態の確からしさの尺度としてブラ
ンチメトリックをこの二つの遅延検波出力に基づき演算
により求め、このブランチメトリックを加算して位相差
系列のパスメトリックを求め、レジスタ回路130で復
号データを出力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル通信方式に利
用する。本発明は位相変調方式によるディジタル信号方
式伝送の復調器に利用する。本発明は時分割多元接続通
信(TDMA)の受信装置に利用する。
用する。本発明は位相変調方式によるディジタル信号方
式伝送の復調器に利用する。本発明は時分割多元接続通
信(TDMA)の受信装置に利用する。
【0002】
【従来の技術】従来、位相変調波の復調には同期検波や
遅延検波が広く用いられている。同期検波では、受信側
で搬送波を再生して、それを基準信号として受信波の位
相を測定し、送信符号を推定する。この場合に、絶対位
相が未知であるので、送信側では位相の変化に情報を乗
せる差動符号化位相変調(差動位相変調:DPSK)を
用いるのが一般的である。再生した基準信号は熱雑音な
どで擾乱を受けていないいので、優れた誤り率特性が得
られるのが特徴である。一方、遅延検波では、基準波と
して一信号時間だけ遅延した受信波を用いる。したがっ
て、搬送波再生回路が不要なことから、検波回路が簡単
になり、また高速追従性に優れることから時分割多元接
続通信(TDMA)におけるバースト信号の受信に適す
る利点がある。
遅延検波が広く用いられている。同期検波では、受信側
で搬送波を再生して、それを基準信号として受信波の位
相を測定し、送信符号を推定する。この場合に、絶対位
相が未知であるので、送信側では位相の変化に情報を乗
せる差動符号化位相変調(差動位相変調:DPSK)を
用いるのが一般的である。再生した基準信号は熱雑音な
どで擾乱を受けていないいので、優れた誤り率特性が得
られるのが特徴である。一方、遅延検波では、基準波と
して一信号時間だけ遅延した受信波を用いる。したがっ
て、搬送波再生回路が不要なことから、検波回路が簡単
になり、また高速追従性に優れることから時分割多元接
続通信(TDMA)におけるバースト信号の受信に適す
る利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の遅延検波装置では、基準波が熱雑音などで擾乱を受
けているために、誤り率特性が同期検波に比較して劣化
する欠点があった。
来の遅延検波装置では、基準波が熱雑音などで擾乱を受
けているために、誤り率特性が同期検波に比較して劣化
する欠点があった。
【0004】したがって、従来は検波回路の複雑さやバ
ースト信号受信かどうかなどを考慮して、どちらの検波
方式を用いるかを決定していた。
ースト信号受信かどうかなどを考慮して、どちらの検波
方式を用いるかを決定していた。
【0005】本発明は上記の欠点を解決するもので、高
速追従性を確保し、かつ同期検波に近い優れた誤り率特
性が得られる遅延検波装置を提供することを目的とす
る。
速追従性を確保し、かつ同期検波に近い優れた誤り率特
性が得られる遅延検波装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、受信信号を所
定周期Tで標本化する標本化手段と、この標本化手段の
出力に基づき受信信号の位相差系列を推定する推定手段
とを備えた位相変調波の遅延検波装置において、上記推
定手段は、現時点より前の連続する複数の遅延検波出力
を得る手段と、この複数の遅延検波出力を入力し、標本
時点間の位相差状態の遷移の確からしさの尺度としての
ブランチメトリックをこの複数の遅延検波出力に基づき
演算により求め、このブランチメトリックを加算して位
相差系列のパスメトリックを求めることにより、最尤受
信位相差系列を逐次に推定する手段とを含むことを特徴
とする。
定周期Tで標本化する標本化手段と、この標本化手段の
出力に基づき受信信号の位相差系列を推定する推定手段
とを備えた位相変調波の遅延検波装置において、上記推
定手段は、現時点より前の連続する複数の遅延検波出力
を得る手段と、この複数の遅延検波出力を入力し、標本
時点間の位相差状態の遷移の確からしさの尺度としての
ブランチメトリックをこの複数の遅延検波出力に基づき
演算により求め、このブランチメトリックを加算して位
相差系列のパスメトリックを求めることにより、最尤受
信位相差系列を逐次に推定する手段とを含むことを特徴
とする。
【0007】また、本発明は上記複数は2であり、1所
定周期前および1所定周期前の遅延検波出力であること
ができる。
定周期前および1所定周期前の遅延検波出力であること
ができる。
【0008】
【作用】推定手段は現時点より前の連続する複数の遅延
検波出力を得る。さらにこの複数の遅延検波出力を入力
し、標本時点間の位相差状態の遷移の確からしさの尺度
としてのブランチメトリックをこの複数の遅延検波出力
に基づき演算により求め、このブランチメトリックを加
算して位相差系列のパスメトリックを求めることによ
り、最尤受信位相差系列を逐次に推定する。
検波出力を得る。さらにこの複数の遅延検波出力を入力
し、標本時点間の位相差状態の遷移の確からしさの尺度
としてのブランチメトリックをこの複数の遅延検波出力
に基づき演算により求め、このブランチメトリックを加
算して位相差系列のパスメトリックを求めることによ
り、最尤受信位相差系列を逐次に推定する。
【0009】以上により過去の受信波の状態を考慮して
確率的に最も確からしい系列を推定するので、高速追従
性という優れた特徴を確保し、かつ同期検波に近い優れ
た誤り率を得ることができる。
確率的に最も確からしい系列を推定するので、高速追従
性という優れた特徴を確保し、かつ同期検波に近い優れ
た誤り率を得ることができる。
【0010】従来の遅延検波には1ビット遅延検波が用
いられており、その出力は1ビット遅延検波出力
(Q1 )が正か負かによってデータを時点毎に判定して
いたところ、本発明では、1ビットおよび2ビット遅延
検波出力(Q1 とI2 )を両方用いて、最尤系列推定し
ているので、従来に比較して誤り率を大幅に改善するこ
とができる。
いられており、その出力は1ビット遅延検波出力
(Q1 )が正か負かによってデータを時点毎に判定して
いたところ、本発明では、1ビットおよび2ビット遅延
検波出力(Q1 とI2 )を両方用いて、最尤系列推定し
ているので、従来に比較して誤り率を大幅に改善するこ
とができる。
【0011】ブランチメトリックの作り方としては、過
去の複数の受信波標本系列を、それぞれ、取りうる変調
位相差の系列で変調して合成して現時点の受信波標本に
一致する合成信号を生成し、これと現時点の受信波標本
との二乗誤差を求めて、これをブランチメトリックスと
する。このようにすれば、ブランチメトリックに過去複
数時点の位相差情報が含まれることになるので、時間的
に連続するブランチメトリック間に拘束が生ずる。この
ような拘束を利用して送信信号を復号する方法はビタビ
復号法として知られている。本発明はビタビ復号方法の
考え方を遅延検波に適用している。標本時点毎に、その
時点の各位相差状態を最終点とする位相差系列候補のパ
スメトリックをブランチメトリックの過去からの和とし
て求め、逐次パスメトリック最大の系列を求めてゆく。
以上の本発明の原理を2DPSKを対象に数式を用いて
説明する。
去の複数の受信波標本系列を、それぞれ、取りうる変調
位相差の系列で変調して合成して現時点の受信波標本に
一致する合成信号を生成し、これと現時点の受信波標本
との二乗誤差を求めて、これをブランチメトリックスと
する。このようにすれば、ブランチメトリックに過去複
数時点の位相差情報が含まれることになるので、時間的
に連続するブランチメトリック間に拘束が生ずる。この
ような拘束を利用して送信信号を復号する方法はビタビ
復号法として知られている。本発明はビタビ復号方法の
考え方を遅延検波に適用している。標本時点毎に、その
時点の各位相差状態を最終点とする位相差系列候補のパ
スメトリックをブランチメトリックの過去からの和とし
て求め、逐次パスメトリック最大の系列を求めてゆく。
以上の本発明の原理を2DPSKを対象に数式を用いて
説明する。
【0012】図1は信号のトレリス線図である。図1に
おいて、2DPSKの場合に、位相差の状態Δφはπ/
2と−π/2との二つの状態がある。時点t=(n−
1)Tと時点t=nTとの間の位相状態遷移のブランチ
メトリックとして次式を用いる。
おいて、2DPSKの場合に、位相差の状態Δφはπ/
2と−π/2との二つの状態がある。時点t=(n−
1)Tと時点t=nTとの間の位相状態遷移のブランチ
メトリックとして次式を用いる。
【0013】
【数1】 ここで、Zn は時点t=nTで標本化された受信波(複
素数表示を用いる)、()* は複素共役、Tは1ビット
長である。時点t=(n−1)Tと時点t=nTとの間
の位相差状態遷移を記述するパスには四つのパスがあ
る。それらに対応するブランチメトリックは式(1)よ
り
素数表示を用いる)、()* は複素共役、Tは1ビット
長である。時点t=(n−1)Tと時点t=nTとの間
の位相差状態遷移を記述するパスには四つのパスがあ
る。それらに対応するブランチメトリックは式(1)よ
り
【0014】
【数2】 となる。ここで I2 =Re〔Zn Zn-2 *〕、Q1 =Im〔Zn Z
n-1 *〕 である。Re〔・〕は実数部をIm〔・〕は虚数部を表
す。
n-1 *〕 である。Re〔・〕は実数部をIm〔・〕は虚数部を表
す。
【0015】時点t=nTにおける二つの状態Δφ=±
π/2にそれぞれ向かうベストパスを選択する。時点t
=nTにおける二つの状態にそれぞれ導くベストパスの
パスメトリックをPn およびNn で表すことにすると、
状態Δφn =π/2に向かう最も確率的に確からしいパ
スは次の条件から求められる。
π/2にそれぞれ向かうベストパスを選択する。時点t
=nTにおける二つの状態にそれぞれ導くベストパスの
パスメトリックをPn およびNn で表すことにすると、
状態Δφn =π/2に向かう最も確率的に確からしいパ
スは次の条件から求められる。
【0016】
【数3】 同様にして、状態Δφn =−π/2に向かう最も確率的
に確からしいパスは次の条件から求められる。
に確からしいパスは次の条件から求められる。
【0017】
【数4】 結局、時点t=nTで最も確からしいパスは Wn =Pn −Nn (5) の符号によって決定できる。このようなアルゴリズムは
ビタビアルゴリズムとして知られ、逐次的に最尤系列を
推定できるのが特徴である。
ビタビアルゴリズムとして知られ、逐次的に最尤系列を
推定できるのが特徴である。
【0018】以上のビタビアルゴリズムを用いた、本発
明における具体的な実現法を以下に示す。もし、状態Δ
φn =±π/2に向かうそれぞれのベストパスが、同一
の状態Δφn-1 =π/2から出発したものであるとき、
時点t=(n−1)Tでの送信データは状態Δφn-1 =
π/2であったと判定できる。これは wn-1 ≧λ(π/2→π/2)−λ(−π/2→π/
2) および wn-1 ≦λ(π/2→−π/2)−λ(−π/2→−π
/2) のとき発生する。一方、時点t=(n−1)Tでの送信
データが状態Δφn-1 =−π/2であったと判定できる
のは、 wn-1 <λ(π/2→π/2)−λ(−π/2→π/
2) および wn-1 <λ(π/2→−π/2)−λ(−π/2→−π
/2) のときである。式(3)および式(4)より λ(π/2→π/2)−λ(−π/2→π/2)=−I
2 および λ(π/2→−π/2)−λ(−π/2→−π/2)=
I2 である。ここで、 U=wn-1 −I2 および V=wn-1 +I2 を定義すると、符号判定規則は以下のようになる。
明における具体的な実現法を以下に示す。もし、状態Δ
φn =±π/2に向かうそれぞれのベストパスが、同一
の状態Δφn-1 =π/2から出発したものであるとき、
時点t=(n−1)Tでの送信データは状態Δφn-1 =
π/2であったと判定できる。これは wn-1 ≧λ(π/2→π/2)−λ(−π/2→π/
2) および wn-1 ≦λ(π/2→−π/2)−λ(−π/2→−π
/2) のとき発生する。一方、時点t=(n−1)Tでの送信
データが状態Δφn-1 =−π/2であったと判定できる
のは、 wn-1 <λ(π/2→π/2)−λ(−π/2→π/
2) および wn-1 <λ(π/2→−π/2)−λ(−π/2→−π
/2) のときである。式(3)および式(4)より λ(π/2→π/2)−λ(−π/2→π/2)=−I
2 および λ(π/2→−π/2)−λ(−π/2→−π/2)=
I2 である。ここで、 U=wn-1 −I2 および V=wn-1 +I2 を定義すると、符号判定規則は以下のようになる。
【0019】
【数5】 ここで、
【0020】
【数6】 である。U≧0、V<0またはU<0、V≧0のとき、
判定は以降に見送る。U≧0、V<0のとき、その時点
で最も確からしいパスは Δφn-1 =π/2(−π/2) から Δφn =π/2(−π/2) に向かうパスとなる。
判定は以降に見送る。U≧0、V<0のとき、その時点
で最も確からしいパスは Δφn-1 =π/2(−π/2) から Δφn =π/2(−π/2) に向かうパスとなる。
【0021】一方、U<0、V≧0のときには Δφn-1 =−π/2(π/2) から Δφn =π/2(−π/2) に向かうパスが最も確からしい。しかし、最終判定は見
送られているので、 U≧0、V≧0またはU<0、V<0 が成立するまで、状態Δφn =π/2よび状態Δφn =
−π/2に向かうベストパスをシフトレジスタに記憶し
ておくことが必要である。
送られているので、 U≧0、V≧0またはU<0、V<0 が成立するまで、状態Δφn =π/2よび状態Δφn =
−π/2に向かうベストパスをシフトレジスタに記憶し
ておくことが必要である。
【0022】また、式(6)および式(7)の処理をソ
フトウェアで実現し、信号処理回路で実現することが可
能である。
フトウェアで実現し、信号処理回路で実現することが可
能である。
【0023】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図2は本発明一実施例遅延検波装置のブロック構
成図である。
する。図2は本発明一実施例遅延検波装置のブロック構
成図である。
【0024】図2において、遅延検波装置は、受信信号
を所定周期T(1ビット)で標本化する標本化手段とし
て標本化回路1と、標本化回路1の出力に基づき受信信
の位相差系列を推定する推定手段として推定回路100
とを備える。
を所定周期T(1ビット)で標本化する標本化手段とし
て標本化回路1と、標本化回路1の出力に基づき受信信
の位相差系列を推定する推定手段として推定回路100
とを備える。
【0025】ここで本発明の特徴とするところは、推定
回路100は、現時点より前の連続する二つの遅延検波
出力として1ビット遅延検波出力Q1 および2ビット遅
延検波出力I2 を得る手段として遅延検波回路110
と、1ビット遅延検波出力Q1および2ビット遅延検波
出力I2 を入力し、標本時点間の位相差状態の遷移の確
からしさの尺度としてのブランチメトリックを1ビット
遅延検波出力Q1 および2ビット遅延検波出力I2 に基
づき演算により求め、このブランチメトリックを加算し
て位相差系列のパスメトリックを求めることにより、最
尤受信位相差系列を逐次に推定する手段としてメトリッ
ク生成最尤パス選択回路120およびレジスタ回路13
0とを含むことにある。
回路100は、現時点より前の連続する二つの遅延検波
出力として1ビット遅延検波出力Q1 および2ビット遅
延検波出力I2 を得る手段として遅延検波回路110
と、1ビット遅延検波出力Q1および2ビット遅延検波
出力I2 を入力し、標本時点間の位相差状態の遷移の確
からしさの尺度としてのブランチメトリックを1ビット
遅延検波出力Q1 および2ビット遅延検波出力I2 に基
づき演算により求め、このブランチメトリックを加算し
て位相差系列のパスメトリックを求めることにより、最
尤受信位相差系列を逐次に推定する手段としてメトリッ
ク生成最尤パス選択回路120およびレジスタ回路13
0とを含むことにある。
【0026】また、遅延検波回路110は、遅延回路
2、3、複素共役回路4、5、実数部回路8および虚数
部回路9を含む。また、メトリック生成最尤パス選択回
路120は、w更新回路121および選択回路122を
含む。w更新回路121は加算器12〜15、w選択ス
イッチ16および遅延回路19を含み、選択回路122
は加算器10、11および制御回路22を含む。さら
に、レジスタ回路32、33はシフトレジタ“0" 32
およびシフトレジタ“1”33を含む。
2、3、複素共役回路4、5、実数部回路8および虚数
部回路9を含む。また、メトリック生成最尤パス選択回
路120は、w更新回路121および選択回路122を
含む。w更新回路121は加算器12〜15、w選択ス
イッチ16および遅延回路19を含み、選択回路122
は加算器10、11および制御回路22を含む。さら
に、レジスタ回路32、33はシフトレジタ“0" 32
およびシフトレジタ“1”33を含む。
【0027】このような構成の遅延検波装置の動作につ
いて説明する。図3は本発明の遅延検波装置の誤り率を
示す図である。図2は2DPSKに適用した実施例であ
り、1ビット遅延検波器および2ビット遅延検波器を用
いている。これらの出力はそれぞれQ1 およびI2 で表
され、1ビット遅延検波出力端子23および2ビット遅
延検波出力端子24に入力される。2ビット遅延検波出
力I2 と変数Wn-1 とで、符号判定に用いる変数U=w
n-1 −I2 および変数V=wn-1 +I2 を得る。次の符
号判定に使用する変数wn は変数U、Vの正負符号の組
み合わせを条件にして、変数Q1 、I2 、wn-1 から求
めている。シフトレジタ“0”32、シフトレジスタ
“1”33には、位相差±90°を系列の最終データと
する最尤符号系列がそれぞれ記憶されている。そのどち
らの出力を復号データとして出力するかは変数U、V、
wn-1 の値に基づいて制御回路22が決定する。
いて説明する。図3は本発明の遅延検波装置の誤り率を
示す図である。図2は2DPSKに適用した実施例であ
り、1ビット遅延検波器および2ビット遅延検波器を用
いている。これらの出力はそれぞれQ1 およびI2 で表
され、1ビット遅延検波出力端子23および2ビット遅
延検波出力端子24に入力される。2ビット遅延検波出
力I2 と変数Wn-1 とで、符号判定に用いる変数U=w
n-1 −I2 および変数V=wn-1 +I2 を得る。次の符
号判定に使用する変数wn は変数U、Vの正負符号の組
み合わせを条件にして、変数Q1 、I2 、wn-1 から求
めている。シフトレジタ“0”32、シフトレジスタ
“1”33には、位相差±90°を系列の最終データと
する最尤符号系列がそれぞれ記憶されている。そのどち
らの出力を復号データとして出力するかは変数U、V、
wn-1 の値に基づいて制御回路22が決定する。
【0028】まず、受信波は標本化回路1により所定周
期Tで標本化されて、遅延回路2、3に入力され、1ビ
ットシフトおよび2ビットシフトされる。受信波は複素
数表示を用いて表すものとして説明する。遅延波は複素
共役回路4、6により複素共役をとって、乗算器5、7
にて遅延しない受信波と遅延波とを乗算する。乗算器7
の出力の実数部および乗算器5の出力の虚数部をそれぞ
れ実数部回路8および虚数部回路9により2ビット遅延
検波出力I2 および1ビット遅延検波出力Q1として2
ビット遅延検波出力端子24および1ビット遅延検波出
力端子23に出力する。
期Tで標本化されて、遅延回路2、3に入力され、1ビ
ットシフトおよび2ビットシフトされる。受信波は複素
数表示を用いて表すものとして説明する。遅延波は複素
共役回路4、6により複素共役をとって、乗算器5、7
にて遅延しない受信波と遅延波とを乗算する。乗算器7
の出力の実数部および乗算器5の出力の虚数部をそれぞ
れ実数部回路8および虚数部回路9により2ビット遅延
検波出力I2 および1ビット遅延検波出力Q1として2
ビット遅延検波出力端子24および1ビット遅延検波出
力端子23に出力する。
【0029】w更新回路121にて変数wn-1 を求め
て、これと2ビット遅延検波出力I2とから加算器1
0、11により変数U、Vを求めて、それぞれ端子1
7、18より出力する。一方、w更新回路121では、
2ビット遅延検波出力I2 、1ビット遅延検波出力Q1
および変数wn-1 から、次の判定に用いる変数wn を求
める。このために加算器12〜15が用いられ、それら
の出力のうちの一つがw選択スイッチ16により選択さ
れ、遅延回路19により次の判定まで保持される。w選
択スイッチ16の制御は端子26から入力される。
て、これと2ビット遅延検波出力I2とから加算器1
0、11により変数U、Vを求めて、それぞれ端子1
7、18より出力する。一方、w更新回路121では、
2ビット遅延検波出力I2 、1ビット遅延検波出力Q1
および変数wn-1 から、次の判定に用いる変数wn を求
める。このために加算器12〜15が用いられ、それら
の出力のうちの一つがw選択スイッチ16により選択さ
れ、遅延回路19により次の判定まで保持される。w選
択スイッチ16の制御は端子26から入力される。
【0030】変数U、V、wn は端子20、21、37
よりそれぞれ制御回路22に入力され、制御回路22の
出力はw選択スイッチ16、シフトレジスタ“0”3
2、シフトレジスタ“1”33および復号データ選択ス
イッチ35の制御に用いられる。
よりそれぞれ制御回路22に入力され、制御回路22の
出力はw選択スイッチ16、シフトレジスタ“0”3
2、シフトレジスタ“1”33および復号データ選択ス
イッチ35の制御に用いられる。
【0031】制御回路22の動作は以下の通りである。
まず第一は次の判定に用いる変数wn をうるためのw選
択スイッチ16の制御である。w選択スイッチ16の出
力は遅延回路19に入力されると共に、端子25より出
力され、制御回路22に入力される。変数U≧0および
変数V≧0のとき加算器14の出力、変数U<0および
変数V<0のとき加算器15の出力、変数U≧0および
変数V<0のとき加算器13の出力、変数U<0および
変数V≧0のとき加算器12の出力をそれぞれ選択する
ようにw選択スイッチ16を制御する。
まず第一は次の判定に用いる変数wn をうるためのw選
択スイッチ16の制御である。w選択スイッチ16の出
力は遅延回路19に入力されると共に、端子25より出
力され、制御回路22に入力される。変数U≧0および
変数V≧0のとき加算器14の出力、変数U<0および
変数V<0のとき加算器15の出力、変数U≧0および
変数V<0のとき加算器13の出力、変数U<0および
変数V≧0のとき加算器12の出力をそれぞれ選択する
ようにw選択スイッチ16を制御する。
【0032】第二はシフトレジスタ“0”32およびシ
フトレジスタ“1”33の制御である。まず、変数U≧
0および変数V≧0のときシフトレジスタ“1”33の
内容全てをシフトレジスタ“0”32にコピーする。変
数U<0および変数V<0のときはシフトレジスタ
“0”32の内容全てをシフトレジスタ“1”33にコ
ピーする。変数U≧0および変数V<0のときはそのま
ま、変数U<0および変数V≧0のときには互いのシフ
トレジスタの内容を交換する。これらの操作のいずれか
を行った後に、二つのシフトレジタの内容を1ビットず
つシフトさせ、シフトレジスタ“0”32にデータ
“0”を端子31より、シフトレジスタ“1”33にデ
ータ“1”を端子30より入力する。これらの制御動作
は端子27より行われる。
フトレジスタ“1”33の制御である。まず、変数U≧
0および変数V≧0のときシフトレジスタ“1”33の
内容全てをシフトレジスタ“0”32にコピーする。変
数U<0および変数V<0のときはシフトレジスタ
“0”32の内容全てをシフトレジスタ“1”33にコ
ピーする。変数U≧0および変数V<0のときはそのま
ま、変数U<0および変数V≧0のときには互いのシフ
トレジスタの内容を交換する。これらの操作のいずれか
を行った後に、二つのシフトレジタの内容を1ビットず
つシフトさせ、シフトレジスタ“0”32にデータ
“0”を端子31より、シフトレジスタ“1”33にデ
ータ“1”を端子30より入力する。これらの制御動作
は端子27より行われる。
【0033】第三はシフトレジスタ出力データの選択を
する復号データ選択スイッチ35の制御である。この制
御は端子28により行う。変数U≧0および変数V≧0
のときシフトレジスタ“1”33の出力データ、変数U
<0および変数V<0のときはシフトレジスタ“0”の
出力データを復号データ選択スイッチ35で選択し、端
子34より復号データとして出力するように制御する。
また、変数U≧0および変数V<0のとき、変数U<0
および変数V≧0のときには、変数wn ≧0であればシ
フトレジスタ“1”33の出力データ、変数wn <0で
あればシフトレジスタ“0”32の出力データを復号デ
ータ選択スイッチ35で選択するように制御する。
する復号データ選択スイッチ35の制御である。この制
御は端子28により行う。変数U≧0および変数V≧0
のときシフトレジスタ“1”33の出力データ、変数U
<0および変数V<0のときはシフトレジスタ“0”の
出力データを復号データ選択スイッチ35で選択し、端
子34より復号データとして出力するように制御する。
また、変数U≧0および変数V<0のとき、変数U<0
および変数V≧0のときには、変数wn ≧0であればシ
フトレジスタ“1”33の出力データ、変数wn <0で
あればシフトレジスタ“0”32の出力データを復号デ
ータ選択スイッチ35で選択するように制御する。
【0034】図3は本発明の遅延検波装置の誤り率特性
の計算機シミュレーション結果である。横軸は1ビット
当たりの信号エネルギー対雑音電力密度の比Eb /N0
である。比較のために、1ビット遅延検波と同期検波差
動復号による誤り率特性も示す。図3より本発明の遅延
検波は同期検波の誤り率に近い特性を実現できることが
わかる。
の計算機シミュレーション結果である。横軸は1ビット
当たりの信号エネルギー対雑音電力密度の比Eb /N0
である。比較のために、1ビット遅延検波と同期検波差
動復号による誤り率特性も示す。図3より本発明の遅延
検波は同期検波の誤り率に近い特性を実現できることが
わかる。
【0035】以上、二DPSKを対象に説明したが、他
の位相変調方式にも適用できる。
の位相変調方式にも適用できる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、複数の
遅延検波出力を用いて最尤系列推定を行っているので、
誤り率特性を大幅に改善し、同期検波差動復号に近い特
性を得ることができ、かつ高速同期の特徴を確保できる
優れた効果がある。したがってTDMA方式でのバース
ト受信に適用できる。
遅延検波出力を用いて最尤系列推定を行っているので、
誤り率特性を大幅に改善し、同期検波差動復号に近い特
性を得ることができ、かつ高速同期の特徴を確保できる
優れた効果がある。したがってTDMA方式でのバース
ト受信に適用できる。
【図1】信号のトレリス線図。
【図2】本発明一実施例遅延検波装置のブロック構成
図。
図。
【図3】本発明の遅延検波装置の誤り率特性を示す図。
1 標本化回路 2、3 遅延回路 4、6 複素共役回路 5、7 乗算器 8 実数部回路 9 虚数部回路 10〜15 加算器 16 w選択スイッチ 17、18、20、21、25〜28、30、31、3
4 端子 19 遅延回路 22 制御回路 23 1ビット遅延検波出力端子 24 2ビット遅延検波出力端子 32 シフトレジスタ“0” 33 シフトレジスタ“1” 35 復号データ選択スイッチ 100 推定回路 110 遅延検波回路 120 メトリック生成最尤パス選択回路 121 w更新回路 122 選択回路 130 レジスタ回路 I2 2ビット遅延検波出力 Q1 1ビット遅延検波出力 U 変数(=wn-1 −I2 ) V 変数(=wn-1 +I2 ) wn 、wn-1 変数
4 端子 19 遅延回路 22 制御回路 23 1ビット遅延検波出力端子 24 2ビット遅延検波出力端子 32 シフトレジスタ“0” 33 シフトレジスタ“1” 35 復号データ選択スイッチ 100 推定回路 110 遅延検波回路 120 メトリック生成最尤パス選択回路 121 w更新回路 122 選択回路 130 レジスタ回路 I2 2ビット遅延検波出力 Q1 1ビット遅延検波出力 U 変数(=wn-1 −I2 ) V 変数(=wn-1 +I2 ) wn 、wn-1 変数
Claims (2)
- 【請求項1】 受信信号を所定周期Tで標本化する標本
化手段と、この標本化手段の出力に基づき受信信号の位
相差系列を推定する推定手段とを備えた位相変調波の遅
延検波装置において、 上記推定手段は、現時点より前の連続する複数の遅延検
波出力を得る手段と、この複数の遅延検波出力を入力
し、標本時点間の位相差状態の遷移の確からしさの尺度
としてのブランチメトリックをこの複数の遅延検波出力
に基づき演算により求め、このブランチメトリックを加
算して位相差系列のパスメトリックを求めることによ
り、最尤受信位相差系列を逐次に推定する手段とを含む
ことを特徴とする遅延検波装置。 - 【請求項2】 上記複数は2であり、1所定周期および
2所定周期前の遅延検波出力である請求項1記載の遅延
検波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4297311A JPH06152674A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 遅延検波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4297311A JPH06152674A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 遅延検波装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06152674A true JPH06152674A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=17844873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4297311A Pending JPH06152674A (ja) | 1992-11-06 | 1992-11-06 | 遅延検波装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06152674A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5740204A (en) * | 1995-08-31 | 1998-04-14 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Digital radiocommuncation receiver |
-
1992
- 1992-11-06 JP JP4297311A patent/JPH06152674A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5740204A (en) * | 1995-08-31 | 1998-04-14 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Digital radiocommuncation receiver |
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