JP2551296B2 - 系列推定装置 - Google Patents

系列推定装置

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JP2551296B2
JP2551296B2 JP4109961A JP10996192A JP2551296B2 JP 2551296 B2 JP2551296 B2 JP 2551296B2 JP 4109961 A JP4109961 A JP 4109961A JP 10996192 A JP10996192 A JP 10996192A JP 2551296 B2 JP2551296 B2 JP 2551296B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝送路特性の時間的な
変動に追随して送信信号系列の推定を行う系列推定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】最尤系列推定装置(MLSE)は等化能
力の最も優れた等化方式として知られている(例えば、
文献1:G.D.Forney,”Maximum L
ikelihood Sequence Estima
tion of Digital Sequences
in the presence of inter
symbol interference,”IEEE
Transaction on Informati
on Theory,vol.IT−18,no.3,
May 1972)。最尤系列推定装置は一般に単一の
伝送路応答推定器を備えており、伝送路推定既知の系列
を受信する際にこの伝送路応答推定器を用いて行う。
【0003】また、伝送路の特性が時間的に変動する場
合には、この伝送路の特性の時間的な変動に追従させる
ような適応最尤系列推定装置も提案されている(例え
ば、文献2:G.Ungerboeck,”Adapt
ive Maximum Likelehood Re
ceiver for Carrier−Modula
ted Data Transmission Sys
tems,”IEEETransaction on
Communications,vol.COM−2
2,no.5,May 1974)。適応最尤系列推定
装置は、まず既知系列を受信する際に伝送路応答を求
め、それ以後情報データ系列を受信するときは伝送路推
定器を適応アルゴリズムを用いて動作させ、伝送路応答
を逐次更新していくことで伝送路特性の時間的変動に追
従していくことを特徴としている。しかし、適応最尤系
列推定装置では、伝送路特性が高速変動にする場合その
伝送路推定器の適応動作が追いつかなくなる。
【0004】これに対して、特願平2−203436で
は高速に変動する伝送路に対しても追従することが可能
な新しい形の系列推定装置を提案している。この装置
は、送信信号系列のみならず伝送路の特性も未知である
として、系列毎に対応する伝送路応答を推定してビタビ
アルゴリズムを適用することを特徴とする。伝送路応答
の推定は、送信信号系列候補、伝送路応答、受信信号の
三者で定まる伝送路方程式を系列毎に解くことによって
行っている。これは伝送路応答の最適解を逐次求めるこ
とに相当するので、特願平2−203436の系列推定
装置は高速な伝送路変動に対しても追従できる。以下、
この装置を基本形ブラインドビタビ等化器、あるいは単
に基本形と呼ぶことにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基本形
ブラインドビタビ等化器では、ビタビアルゴリズムを適
用する状態遷移図(トレリス線図)の状態は伝送路応答
計算に必要なシンボル数をその長さとする全ての送信信
号系列候補により与えられるので、伝送路応答計算に必
要なシンボル数が多い場合に状態数が大きくなり、系列
推定装置を実現する回路が複雑になる、あるいはデジタ
ルシグナルプロセッサ等を用いて実現する場合の処理量
がきわめて多くなるという欠点がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、より少ない状態
数で、すなわち、より簡単な回路あるいはより少ない処
理量で、高速に変動する伝送路に追従することが可能な
系列推定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明の系列推定装
置は、受信信号のサンプル値を複数個記憶するレジスタ
と、該レジスタから複数個の前記サンプル値を入力し、
送信される可能性のあるM(2以上の整数)値信号系列
から指定された複数の信号系列に対してのみ現時刻の伝
送路応答をそれぞれ推定する伝送路応答計算回路と、該
伝送路応答計算回路で求めた前記複数の信号系列に対す
る前記現時刻の伝送路応答の値の正当性を検査し、正当
である場合は前記伝送路応答計算回路の出力を、正当で
ない場合は同じ信号系列に対する前時刻の伝送路応答推
定値を、現時刻の伝送路応答推定値としてそれぞれ出力
する伝送路応答検査回路と、該伝送路応答検査回路が出
力する前記現時刻の伝送路応答推定値を記憶するととも
に、前時刻に記憶した伝送路応答推定値を逆に前記伝送
路応答検査回路に供給する伝送路応答記憶回路と、前記
伝送路応答検査回路が出力した前記現時刻の伝送路応答
推定値と各縮退状態に対応する非縮退状態と現時刻の送
信信号候補との3者に基づいて前記複数の系列のそれぞ
れの系列に対する仮想受信信号点を求め、前記受信信号
のサンプル値との距離を求めるブランチメトリック計算
回路と、各時刻での前記各縮退状態に対応する非縮退状
態を出力しながら前記ブランチメトリック計算回路の出
力を受けてビタビアルゴリズムにより受信信号を判定す
るビタビプロセッサと、前記非縮退状態を記憶し、前記
伝送路応答計算回路に対して伝送路応答を計算する前記
複数の信号系列を指定する非縮退状態記憶回路と、から
構成され、縮退された状態遷移図に基づいて送信信号系
列の推定を行うことを特徴とする。
【0008】第2の発明の系列推定装置は、受信信号の
サンプル値を複数個記憶するレジスタと、該レジスタか
ら複数個の前記サンプル値を入力し、送信される可能性
のあるM(2以上の整数)値信号系列から指定された複
数の信号系列に対してのみ現時刻の伝送路応答をそれぞ
れ推定する伝送路応答計算回路と、該伝送路応答計算回
路で求めた複数の系列に対する前記現時刻の伝送路応答
の値の正当性を検査し、正当である場合は前記伝送路応
答計算回路の出力を、正当でない場合は同じ信号系列に
対する前時刻の伝送路応答推定値を状態遷移図と非縮退
状態の記憶とが定める規則に従って変換した値を、現時
刻の伝送路応答推定値としてそれぞれ出力する伝送路応
答変換回路と、該伝送路応答変換回路が出力する前記現
時刻の伝送路応答推定値を記憶するとともに前時刻に記
憶した伝送路応答推定値を逆に前記伝送路応答変換回路
に供給する伝送路応答記憶回路と、前記伝送路応答変換
回路が出力した前記現時刻の伝送路応答推定値と各縮退
状態に対応する非縮退状態と現時刻の送信信号候補との
3者に基づいて前記複数の系列のそれぞれの系列に対す
る仮想受信信号点を求め、前記受信信号のサンプル値と
の距離を求めるブランチメトリック計算回路と、各時刻
での前記各縮退状態に対応する非縮退状態を出力しなが
ら前記ブランチメトリック計算回路の出力を受けてビタ
ビアルゴリズムにより最尤系列を判定し、最尤系列の最
古状態に対応する非縮退状態の記憶に従い判定値を出力
するビタビプロセッサと、前記非縮退状態を記憶する非
縮退状態記憶回路と、該非縮退状態記憶回路が与える前
記非縮退状態を変換し、変換された状態を基に前記伝送
路応答計算回路に対して伝送路応答を計算する前記複数
の信号系列を指定する状態変換回路と、から構成され、
縮退された状態遷移図に基づいて送信信号系列の推定を
行うことを特徴とする。
【0009】
【作用】基本形ブラインドビタビ等化器では、ビタビア
ルゴリズムを適用する状態遷移図(図4に示されるトレ
リス線図)の各状態(これを基本形状態、あるいは非縮
退状態と呼ぶ)は、伝送路応答計算に必要なシンボル数
をその長さとする送信信号系列候補により与えられる。
一方、本発明の系列推定装置では、トレリス線図の状態
(これを縮退状態と呼ぶ)をシンボル数が伝送路応答計
算に必要な数より少ない送信信号系列候補で与える。そ
して、各縮退状態に対しては毎時刻それぞれの生残りパ
スの履歴から過去のシンボルを補い、伝送路応答計算に
必要な送信信号系列候補、すなわち該状態に対応する基
本形状態を再現し、それを用いて伝送路推定を行うよう
にする。そのため、本発明では、状態数を基本形に比べ
て大幅に削減しながら、高速に変動する伝送路に追従す
ることが可能な系列推定装置を実現できる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して、まず、特願平2−2
03436に示される基本形ブラインドビタビ等化器を
説明し、次に、それと比較する形で本発明を説明する。
【0011】基本形ブランイドビタビ等化器は、図3で
示される。基本形は、時刻tでの伝送路応答を送信され
る可能性のある複数の信号系列候補に対してそれぞれ最
小二乗法により求め、それらを時刻(t+1)における
ブランチメトリック計算において用いる。
【0012】以下では、時刻tでの伝送路インパルス応
答は(L+1)シンボル分あるとし、これをベクトルh
t T =[ht 0 、ht 1 ,…,ht L ]で表現する。受
信信号{rt }は各時刻でレジスタ302に蓄えられて
いく。いま、時刻(t+1)の受信信号がレジスタ30
2に入力されたときに注目する。このとき、レジスタ3
02の遅延素子群には送信信号がN時刻分、すなわちベ
クトル[rt …rt -N + 1 ]の形で記憶されている。
これを時刻tでの受信信号ベクトルrt とする。
【0013】 rt T =[rt ,rt - 1 ,…,rt - N + 1 ] (1) 時刻(t+1)では、ベクトルrt の各成分が伝送路計
算回路303に向けて出力される。
【0014】伝送路計算回路303は、ベクトルrt
用いて送信される可能性のある複数の信号系列に対して
時刻tでの伝送路応答をそれぞれ最小二乗法により求め
る。いま、時刻tまでに送信された信号をL時刻分まと
めた系列をベトクルSt T =[st ,st - 1 ,…s
t - L ]、送信信号とは独立な観測過程を含めた上での
加法性伝送路雑音をvt とすると、時刻tでの受信信号
t は、式(1)で示されるようにベクトルht とベク
トルst との畳込みと雑音の和で与えられる。
【0015】 rt =st T ・ht +vt (2) 以下、式(1)を時刻tでの伝送路方程式と呼ぶ。伝送
路方程式を時刻t−N+1から時刻tまでN個まとめる
と、式(3)のようにかける。
【0016】 rt =St T ・ht +vt (3) ここで、送信信号行列St 、雑音ベクトルvt は以下で
定義する。
【0017】
【0018】 vt T =[vt ,vt - 1 ,…,vt - N + 1 ] (5) 伝送路特性計算回路303は、(条件)Nシンボル(N
≧L+1)間での伝送路の変動は無視できる、すなわ
ち、ht =ht - 1 =ht - N + 1 。という条件のもと
に、式(3)のN時刻分の伝送路方程式から伝送路イン
パルス応答ベクトルht を最小二乗推定する。具体的に
は、送信される可能性のある複数の信号系列、すなわち
(st ,st - 1 ,…,st - L - N + 1 )で考えられ
る全ての信号系列に対してそれぞれ送信信号行列St
構成し式(6)によりそれぞれ伝送路インパルス応答ベ
クトルht , 1 s を求める。
【0019】 ht , 1 s =(St T ・St - 1 ・St T ・rt (6) 特に、インパルス応答推定に用いる受信信号の数(N)
が伝送路応答の数(L+1)に等しいときは送信信号行
列St が正方行列となるので、受信信号に単に送信信号
行列St の逆行列をかけることで最小二乗推定による伝
送路応答推定値が得られる。
【0020】 ht , 1 s =St - 1 ・rt (7) これら推定値を基に、ブランチメトリック計算回路30
4は、送信信号の全ての組み合わせ(st ,st - 1
…,st - L - N + 1 に対して式(8)に示す尤度(ブ
ランチメトリック)を毎時刻計算する。
【0021】 Mt (st ,st - 1 ,…,st - L - N + 1 :st + 1 ) =|rt + 1 −st + 1 T ・ht , 1 s 2 (8) そして、ビタビプロセッサ305は、この値の全時刻t
に渡る和で定まる値(パストメリック)を最小にする全
時刻に渡る送信信号系列をビタビアルゴリズムにより求
める。
【0022】簡単のため、2値信号、2波モデル(L=
1)において2個(N=2)の受信信号より伝送路応答
を推定する場合を例にとると、基本形の動作は以下とな
る。伝送路応答はベクトルht T =[ht 0 、ht 1
と書け、2時刻分の伝送路方程式は式(9)で書ける。
【0023】
【0024】基本形では、ビタビアルゴリズムを動作さ
せるトレリス線図の状態は、送信信号行列St の成分に
現れる3個の送信信号の組み合わせ、すなわち(st
t -1 ,st - 2 )が定めている。2値の送信信号を
{1、−1}とし、それらを便宜上それぞれ{1、0}
で表現することにすると、送信される可能性のある信号
系列候補(st t - 1 t - 2 )は、(000)、
(001)、(010)、(011)、(100)、
(101)、(110)、(111)、の8通りとな
る。したがって、基本形の状態数は8となり、その状態
遷移図は図4のように書くことができる。図4では、各
状態を表す楕円内の記号の組は慣例に従い、時刻の古い
順にst + 2 t - 1 t )を記号表現しており、例え
ば状態(110)は、st + 2 =1、st - 1 =1、s
t =0を表している。また、図4において、各状態を結
ぶ線は状態遷移を表し、状態遷移にともなって送られる
信号候補(以下、遷移信号と呼ぶ)は、状態遷移の右側
に置かれた状態(これを遷移先状態といい、状態遷移の
左側に置かれた状態を遷移元状態という)の最下位桁
(一番右の桁)に現れている。
【0025】伝送路特性計算回路303は、それぞれに
対して伝送路応答ベクトルht T =[ht 0 、ht
の最小二乗解を求め、それをベクトルht , 1 s (0,
0,0)、ベクトルht , 1 s (0,0,1)、ベクト
ルht , 1 s (0,1,0)、ベクトルh
t , 1 s (0,1,1)、ベクトルht , 1 s (1,
0,0)、ベクトルht , 1 s (1,0,1)、ベクト
ルht , 1 s (1,1,0)、ベクトルh
t , 1 s (1,1,1)とする。ベクトルh
t , 1 s (st - 2 ,st - 1,st )は、st - 2
t - 1 ,st をそれぞれ0、1のいずれかの値とした
ときの伝送路応答ベクトルht T =[ht 0 、ht 1
を示す。
【0026】ブランチメトリック計算回路304は、伝
送路特性計算回路303で求められたベクトルh
t , 1 s (st - 2 ,st - 1 ,st )と、時刻(t+
1)での受信信号rt + 1 から、以下の16通りのブラ
ンチメトリックを求める。
【0027】
【0028】ここで、Mt (st - 2 ,st - 1
t :st + 1 )は、st ,st - 1 ,st - 2 とs
t + 1 をそれぞれ0、1のいずれかの値としたときブラ
ンチメトリック値である。これらは、図7に示す各状態
遷移、7a〜7pに対応しており、その対応関係は図1
2に詳細に示されている。これらのブランチメトリック
{Mt(st - 2 ,st - 1 ,st :st + 1 )}はビ
タビプロセッサ305に出力され、ビタビプロセッサ3
05はメトリック最小のパスを選択することにより最尤
受信を行って、端子306から受信信号を主力する。こ
のビタビプロセッサ305の動作は、前述した文献1、
2に記述されているものと全く同一のものであるから、
その詳細な説明は省略する。
【0029】なお、ここではメトリツクを式(10)式
に示すように二乗誤差を求めるとしたが、通常の最尤推
定に用いられるように式(10)を展開し、文献1、2
に記述されているマッチドフィルタを用いた形式とした
り、さらに同時刻のすべてのブランチメトリックに共通
なrt + 1 2 の項を省略したり、あるいは式(10)の
符号を変えて最大メトリックを求めるようにしても同様
の効果が得られることは明らかである。
【0030】さて、基本形では、送信信号が2値信号、
伝送路が2波モデルで、観測する受信信号が2個の場合
でも上記のように8状態を要した。しかし、この状態数
は本発明を用いれば、4状態、さらには2状態にも削減
することができる。具体的には、本発明では、ビタビア
ルゴリズムを動作させるトレリス線図の状態を、送信信
号行列St の成分に現れる3個の送信視信号の組み合わ
せ(st - 2 t - 1t )でなく、それを1回縮退さ
せ、2個の送信信号の組み合わせ(s1 t - 11 t
により、あるいは2回縮退させ、1個の送信信号(s2
t )により各状態を表すようにする。以下、基本形の状
態を縮退系の状態と特に区別する意味で、(st - 2
t - 1 t )を(s0 t - 2 0 t - 1 0 t )とも書
くことにする。
【0031】状態の縮退方法は次の2通りの方法があ
る。 1)単純縮退:単純縮退は、状態の記号表現の下位桁の
共通性により状態を縮退させていく方法である。図4の
基本形状態の記号表現の上位桁を1桁ずつ消去していく
ことで実現される。k回縮退すれば、状態の記号表現は
k桁減少する。見方を変えれば、基本形状態を構成する
送信信号候補から複数の最近の送信信号候補を取り出
し、それを縮退状態とする方法である。例えば、基本形
状態(110)に対する縮退状態は、1回の縮退(これ
を1次縮退と呼ぶ)では(110)→(10)、2回の
縮退(これを2次縮退と呼ぶ)では(10)→(0)で
与えられる。逆に、1次縮退状態(00)は基本形状態
の(000)と(100)の2つに、2次縮退状態
(0)は4つの基本形状態(000)、(100)、
(010)、(110)に対応する可能性がある。しか
し、各縮退状態は時刻を指定すれば対応する基本形状態
の内の1つにしか対応しない。
【0032】図5に、単純縮退1回により図4のトレリ
ス線図を縮退した場合のトレリス線図を示す。図5で
は、各縮退状態を表す楕円内の記号の組は慣例に従い時
刻の古い順に(st - 1 t )を記号表現しており、例
えば状態(10)は、st - 1=1、st =0を表して
いる。また、各縮退状態の楕円内の括弧内で示されてい
るのは対応する2つの基本形状態である。また、図5の
トレリス線図内の状態遷移と図4の基本形トレリス線図
内の状態遷移との対応関係は、図10に示される。
【0033】また、単純縮退状態間の遷移信号は対応す
る基本形状態によらず同一であるので、縮退した状態を
記憶しておけば、遷移信号を特定できる。例えば、1次
縮退状態(00)から(00)への遷移は、遷移元状態
に対応する基本形状態が(000)、(100)に関わ
らず0である。 2)回転縮退:基本形状態を表す信号系列(s0 t - 2
0 t - 1 0 t )内での位相回転が同じものどうしを
同一の縮退状態に対応させる方法もある。回転縮退の縮
退状態は漸化的に与えられる。
【0034】1次縮退: (s1 t - 1 1 t )=(s
0 t - 2 ’+s0 t - 1 0 t - 2’+s0 t ) ただし、加算はM値信号の場合、mod Mの和。
【0035】また、s0 t - 2 ’+s0 t - 2 =0
(mod M) 2次縮退: (s2 t )=(s1 t - 1 ’+s1 t ) ただし、加算はM値信号の場合、mod Mの和。
【0036】また、s1 t - 1 ’+s1 t - 1 =0
(mod M) 例えば、基本形状態(110)に対する回転縮退状態
は、1次縮退では(110)→(01)に、2次縮退で
は(01)→(1)で与えられる。逆に、1次縮退状態
(00)は基本形状態の(000)と(111)の2つ
に、2次縮退状態(0)は4つの基本形状態(00
0)、(111)、(011)、(100)に対応する
可能性がある。しかし、各縮退状態は時刻を指定すれば
対応する基本形状態の内の1つにしか対応しない。図6
に、回転縮退により図4のトレリス線図を縮退した場合
のトレリス線図を示す。回転縮退状態間の遷移シンボル
は対応する基本形状態間の遷移シンボルにより決まるの
で、回転縮退状態だけでは一意には決まない。例えば、
1次縮退状態(00)から(00)への遷移は、遷移元
状態に対応する基本形状態が(000)の場合は0であ
るが、(111)の場合は1である。そのため、遷移信
号の特定は各縮退状態に対して記憶する基本形状態から
行う。
【0037】縮退したトレリス線図は状態数が少ないの
で、トレリス線図全体での遷移の数も少ない。このトレ
リス線図を基にビタビアルゴリズムを動作させれば、ビ
タビプロセッサの処理量を指数関数的に減少させること
ができる。
【0038】一方、系列推定装置に高速追従性を可能と
させる伝送路応答計算は、縮退されたトレリス線図上で
は次のように行う。まず、ビタビアルゴリズムにおい
て、生き残り系列の履歴から各時刻の各縮退状態が実際
にどのような基本形状態と対応しているかを記憶するよ
うにする。そして、伝送路応答計算は、この基本形状態
に対応する送信信号の組合せ(st ,st - 1 ,…,s
t - L - N + 1 )に対して伝送路方程式を解き、得られ
た伝送路応答を当該縮退状態に対する伝送路応答推定値
としてブランチメトリック計算に用いるようにする。時
刻(t+1)のブランチメトリック計算において、仮想
受信信号点を求めるための送信信号系列候補は、時刻t
の縮退状態に対応する非縮退状態に関する送信信号信号
から最古信号を除いた系列(st ,st - 1 ,…,s
t - L - N )と時刻(t+1)の新な送信信号候補との
組み合わせにより与えられる。すなわち、先に求めた伝
送路応答推定値と(st + 1 ,st ,…,
t - L - N )とから仮想受信信号点を求め、これと実
際の受信信号との距離を計算しブランチメトリックとす
る。この伝送路応答計算とブランチメトリック計算と
が、縮退されたトレリス線図を基に動作させる本発明の
系列推定装置においても直接解による毎時刻の伝送路推
定を可能としている。また、本発明においては、伝送路
応答計算は基本形状態の全てに対してではなく、縮退さ
れた状態の数だけ行えばよく、伝送路応答推定に関わる
計算量も指数関数的に減少することになるという利点が
ある。
【0039】以上により、基本形ブラインドビタビ等化
器に比べより少ない処理量、記憶量で、基本形と同様の
伝送路推定機能を有する系列推定装置が実現できる。
【0040】図1に第1の発明に係る系列推定装置の一
実施例を示す。図1の系列推定装置は、図5に示す単純
縮退されたトレリス線図を基にビタビアルゴリズムを動
作させる。
【0041】入力端子101に供給された時刻tでの受
信器入力rt は、レジスタ102に記憶されるとともに
ブランチメトリック計算回路104に送られる。レジス
タ102に記憶された時刻t−N+1から時刻tまでN
個の受信信号信号は伝送路応答計算回路103に入力さ
れる。伝送路応答計算回路103は、各時刻で図5の各
縮退状態に対応する基本形状態に対してのみ式(6)あ
るいは式(7)にしたがってベクトルht , l s を計算
する。例えば、図8のように、時刻tでの(00)、
(01)、(10)、(11)の各縮退状態に対応する
基本形状態がそれぞれ(100)、(101)、(01
0)、(011)(下線が引かれた基本形状態)とする
と、この4つの信号系列に対してのみに伝送路応答計算
を実施する。これに対して図3の従来の系列推定装置で
は、(000)から(111)の8つの信号系列(全て
の基本形状態)に対して計算を実行している。
【0042】行列St T t あるいは行列St が特異と
なる送信信号の組み合わせに対しては、伝送路応答計算
回路103はあらかじめ定めた値(例えば0)を出力
し、ベクトルht , l s が不定である旨を伝送路応答検
査回路105に伝える。ここでは、各状態に対して不定
でない場合に得られる伝送路応答推定値を正当な推定値
と呼ぶ。伝送路応答検査回路105は、伝送路応答計算
回路103が計算した個々の伝送路応答ベクトルh
t , l s が不定であるか否かを調べる。不定である状態
に対しては当該状態に遷移している生き残り系列が前時
刻の状態において採用した伝送路応答推定値を持って現
時刻の伝送路応答推定値に代える。例えば、時刻tでの
縮退状態(01)に対応する基本形状態が(101)の
とき、信号行列St T t あるいは行列St は特異とな
る。このとき、時刻tの縮退状態(01)に対する伝送
路応答推定値としては、当該縮退状態(01)に遷移し
ている生残りパスの前時刻(t−1)での縮退状態(1
0)(なぜなら、時刻tの基本形状態の記憶値が(10
1)であるから、時刻(t−1)での縮退状態が(1
0)であることが分かる)が採用した伝送路応答推定値
で代替する。この前時刻の伝送路応答推定値を伝送路応
答記憶回路106が供給する。一方、不定でない場合
は、伝送路応答計算回路103で計算した現時刻の伝送
路応答をそのまま用いるようにする。こうして得られた
現時刻の伝送路応答推定値は、その値を持つ基本形状態
とともに伝送路応答記憶回路106に記憶される。
【0043】縮退状態に対して求めた現時刻の伝送路応
答推定値ベクトルht ’は、ブランチメトリック計算回
路104に供給される。ブランチメトリック計算回路1
04は、伝送路応答検査回路105が与える現時刻の伝
送路応答推定値ベクトルht’を基に、縮退状態からの
全ての遷移に対して式(8)で定まるブランチメトリッ
クを個別に計算する。ここで、時刻(t+1)のブラン
チメトリック計算において、仮想受信信号点を求めるた
めの送信信号系列候補は、時刻tの縮退状態に対応する
基本形状態に関する送信信号信号から最古信号を除いた
系列(st ,st - 1 ,…,st - L - N )と時刻(t
+1)の新たな送信信号候補との組み合わせにより与え
られる。すなわち、先に求めた伝送路応答推定値と(s
t + 1 ,st ,…,st - L - N )とから仮想受信信号
点を求め、これと実際の受信信号との距離を計算しブラ
ンチメトリックとする。時刻tの縮退状態を(01)の
ときは、最新信号1と時刻(t+1)の新たな送信信号
候補0または1との組み合わせ、すなわち系列10また
は系列11に対して仮想受信点を求める。
【0044】ブランチメトリック計算回路104は図1
3に示される遷移に対して計算したブランチメトリック
値8通りをビタビプロセッサ107に出力する。ビタビ
プロセッサ107は、ビタビアルゴリズムにより式
(8)のメトリックの全ての時刻の和が最小となる系列
を探し、判定出力を出力端子109に出力する。ビタビ
プロセッサ107は、同時に、各時刻での縮退状態に対
応する基本形状態を生残りパスの履歴より調べ、それを
非縮退状態記憶回路108に出力する。例えば、時刻
(t+1)の縮退状態(11)が前出の時刻tの縮退状
態(01)から遷移した場合、縮退状態(11)に対す
る基本形状態は(011)となり、この値が縮退状態
(11)の非縮退状態として非縮退状態記憶回路108
に登録される。そして、この基本形状態の記憶値は、時
刻(t+1)の伝送路応答計算と時刻(t+2)のブラ
ンチメトリック計算とに利用される。ビタビプロセッサ
107の動作は縮退されたトレリス線図を基にしている
ことを除いて文献1、2の系列推定装置と同様であるの
で、詳細は省略する。
【0045】図2に第2の発明に係る系列推定装置の一
実施例を示す。2値信号、2波モデル(L=1)におい
て2個(N=2)の受信信号より伝送路応答を推定する
場合の例では、図2の系列推定装置は、図6に示す縮退
されたトレリス線図を基にビタビアルゴリズムを動作さ
せる。縮退方法は異なるが、ビタビアルゴリズムを縮退
状態に基づくトレリス線図に対して動作させることは第
1の発明と共通である。
【0046】入力端子201に供給された時刻tでの受
信器入力rt は、レジスタ202に記憶されるとともに
ブランチメトリック計算回路204に送られる。レジス
タ202に記憶された時刻t−N+1から時刻tまでN
個の受信信号信号は伝送路応答計算回路203に入力さ
れる。伝送路応答計算回路203は、図1の伝送路応答
計算回路103と異なり、あらかじめ定められた1次縮
退状態に対応する基本形状態に対してのみ式(6)ある
いは式(7)にしたがってベクトルht , l sを計算す
る。例えば、図9のように、時刻tでの(00)、(0
1)、(10)、(11)の各縮退状態に対応する基本
形状態がそれぞれ(111)、(001)、(10
1)、(100)(下線が引かれた基本形状態)であっ
ても、(000)、(001)、(010)、(01
1)というあらかじめ定めた4つの信号系列に対しての
みに伝送路応答計算を実施すればよい。
【0047】これは、以下の理由による。例えば、図6
において、非縮退状態の(000)と(111)は縮退
状態(00)を共有するが、(000)を用いて計算し
て得られる伝送路応答ベクトルht ,l s(000)と
(111)を用いて計算して得られる伝送路応答ベクト
ルht , l s (111)とは180度回転したものとな
る。(00)からの(01)への遷移において、遷移信
号は基本形状態が(000)のときは1、(111)の
ときは0であるから、180度回転した伝送路応答推定
値との間で仮想受信信号点を求めると全く同一の値とな
る。そのため、同じメトリックを計算することになる。
【0048】したがって、回転縮退状態では、伝送路応
答計算のためには各1次縮退状態に対してどれか一つの
基本形状態に対する伝送路応答を固定的に((00)に
対しては(000)などというように)求めておけばよ
い。この変換規則例としては、図16,17がある。状
態変換回路209は、あらかじめ定めた変換規則に従
い、基本形状態を同じ1次縮退状態を有する基本形状態
に変換する回路であり、伝送路応答計算回路203はこ
れらあらかじめ定められた基本形状態に対してのみ伝送
路応答を計算すればよい。
【0049】行列St T t あるいは行列St が特異と
なる送信信号の組み合わせに対しては、伝送路応答計算
回路203はあらかじめ定めた値(例えば0)を出力
し、ベクトルht , l s が不定である旨を伝送路応答変
換回路205に伝える。伝送路応答変換回路205は、
伝送路応答計算回路203が計算した個々の伝送路応答
ベクトルht , l s が不定であるか否かを調べる。不定
でない場合は、伝送路応答計算回路203で計算した現
時刻の伝送路応答をそのまま用いるようにする。一方、
伝送路応答計算回路203の出力が不当(特異)の場合
の処理は伝送路応答検査回路105と異なる。不定であ
る状態に対しては、当該状態に遷移している生き残り系
列が前時刻の状態において採用した伝送路応答推定値を
基に現時刻の伝送路応答推定値を計算する。例えば、図
9において、時刻tでの縮退状態(00)に対応する基
本形状態がもし(000)のとき、信号行列St T t
あるいは行列St は特異となる。図16の変換規則に従
うとすると、時刻tの縮退状態(00)に対する伝送路
応答推定値としては基本形状態(000)に対する応答
を計算する必要がある。また、当該縮退状態(00)に
遷移する生残りパスの前時刻t−1での縮退状態が(1
1)であったとすると、伝送路応答記憶回路206が記
憶している伝送路応答は基本形状態(011)に対する
値である。ここで、基本形状態(011)から基本形状
態(000)には遷移は存在せず、存在するのは基本形
状態(011)から基本形状態(111)である。基本
形状態(111)は基本形状態(011)の応答をその
まま継承してもよい。基本形状態(000)の伝送路応
答は基本形状態(111)の伝送路応答を180度回転
したものであるから、基本形状態(000)に対する応
答としては、前時刻の基本形状態(011)に対する値
を180度回転させる必要がある。このように、回転縮
退では、特異時に、遷移に応じて前時刻伝送路応答を回
転させた値を用いる必要がある。こうして得られた現時
刻の伝送路応答推定値は、伝送路応答記憶回路206に
記憶される。
【0050】縮退状態に対して求めた現時刻の伝送路応
答推定値ベクトルht ’は、ブランチメトリック計算回
路204に供給される。ブランチメトリック計算回路2
04は、伝送路応答変換回路205が与える現時刻の伝
送路応答推定値ベクトルht’を基に、縮退状態からの
全ての遷移に対して式(8)で定まるブランチメトリッ
クを個別に計算する。ここで、時刻(t+1)のブラン
チメトリック計算において、仮想受信信号点を求めるた
めの送信信号系列候補は、時刻tの縮退状態に対応する
基本形状態に関する送信信号信号から最古信号を除いた
系列(st ,st - 1 ,…,st - L - N )と時刻(t
+1)の新たな送信信号候補との組み合わせにより与え
られる。すなわち、先に求めた伝送路応答推定値と(s
t + 1 ,st ,…,st - L - N )とから仮想受信信号
点を求め、これと実際の受信信号との距離を計算しブラ
ンチメトリックとする。時刻tの縮退状態を(10)に
対しては、最新信号0と時刻(t+1)の新たな送信信
号候補0または1との組み合わせ、すなわち系列00ま
たは01に対して仮想受信点を求める。
【0051】ブランチメトリック計算回路204は図1
4に示される遷移に対して計算したブランチメトリック
値8通りをビタビプロセッサ207に出力する。ビタビ
プロセッサ207は、ビタビアルゴリズムにより式
(8)のメトリックの全ての時刻の和が最小となる系列
を探し、判定出力を出力端子210に出力する。
【0052】回転縮退状態では、縮退状態間の遷移シン
ボルは基本形状態間の遷移シンボルに依存して決まる。
遷移信号の特定は、まずメトリックの全ての時刻の和が
最小となる系列に対して現時刻よりある特定時間だけ遡
った時刻の縮退状態を調べ、次に、その過去の縮退状態
に対応する非縮退状態を非縮退状態記憶回路208から
検索し、最後にその非縮退状態が有する遷移信号値を出
力端子210に出力することにより行う。
【0053】ビタビプロセッサ207は、同時に、各時
刻での縮退状態に対応する基本形状態を生残りパスの履
歴より調べ、それを非縮退状態記憶回路208に出力す
る。例えば、時刻(t+1)の縮退状態(11)が前出
の時刻tの縮退状態(01)から遷移した場合、縮退状
態(11)に対する基本形状態は(011)となり、こ
の値が縮退状態(11)の非縮退状態として非縮退状態
記憶回路208に登録される。この基本形状態の記憶値
は、時刻(t+1)の伝送路応答変換と時刻(t+2)
のブランチメトリック計算とに利用される。ビタビプロ
セッサ207の動作は縮退されたトレリス線図を基にし
ていることを除いて文献1、2の系列推定装置と同様で
あるので、詳細は省略する。
【0054】以上の実施例では、送信信号が2値、2波
レベルの場合の例について述べたが、2値以外の多値信
号の場合、3波以上の複数の応答がある場合にも本発明
の系列推定装置が有効であることも明らかである。ま
た、以上の実施例では、基となる状態遷移図を1回縮退
した状態遷移図の例を説明したが、本発明の系列推定装
置を基となる状態遷移図を2回以上縮退した状態遷移図
に基づいて動作させることも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上に詳しく述べたように、本発明は、
状態の縮退を利用することにより状態数を削減した遷移
図上でビタビアルゴリズムを動作させることを可能とす
る。したがって、従来方式より少ない記憶量と処理量、
あるいは小さな装置規模で、高速に変動する伝送路に追
従する系列推定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る系列推定装置の一実施例を示
すブロック図
【図2】第2の発明に係る系列推定装置の一実施例を示
すブロック図
【図3】従来の系列推定装置を示すブロック図
【図4】縮退を行う前の基本となる状態遷移図の例
【図5】第1の発明の系列推定装置の動作の基となる縮
退された状態遷移図の例
【図6】第2の発明の系列推定装置の動作の基となる縮
退された状態遷移図の例
【図7】従来の系列推定装置のブランチメトリック計算
を説明するためのトレリス線図
【図8】第1の発明の系列推定装置のブランチメトリッ
ク計算を説明するためのトレリス線図
【図9】第2の発明の系列推定装置のブランチメトリッ
ク計算を説明するためのトレリス線図
【図10】1次単純縮退の状態変換図表
【図11】1次回転縮退の状態変換図表
【図12】従来の系列推定装置のブランチメトリック計
算を説明するための図表
【図13】第1の発明の系列推定装置のブランチメトリ
ック計算を説明するための図表
【図14】第2の発明の系列推定装置のブランチメトリ
ック計算を説明するための図表
【図15】第2の発明の系列推定装置のブランチメトリ
ック計算を説明するための図表
【図16】状態変換回路209の変換規則を説明するた
めの図表である。
【図17】状態変換回路209の変換規則を説明するた
めの図表である。
【符号の説明】
101、201、301 入力端子 102、202、302 レジスタ 103、203、303 伝送路応答計算回路 105、106 マトリススイッチ 104、204、304 ブランチメトリック計算回路 105 伝送路応答検査回路 205 伝送路応答変換回路 106、206 伝送路応答記憶回路 107、207、305 ビタビプロセッサ 108、208 非縮退状態記憶回路 209 状態変換回路 109、210、306 出力端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号のサンプル値を複数個記憶する
    レジスタと、該レジスタから複数個の前記サンプル値を
    入力し、送信される可能性のあるM(2以上の整数)値
    信号系列から指定された複数の信号系列に対してのみ現
    時刻の伝送路応答をそれぞれ推定する伝送路応答計算回
    路と、該伝送路応答計算回路で求めた前記複数の信号系
    列に対する前記現時刻の伝送路応答の値の正当性を検査
    し、正当である場合は前記伝送路応答計算回路の出力
    を、正当でない場合は同じ信号系列に対する前時刻の伝
    送路応答推定値を、現時刻の伝送路応答推定値としてそ
    れぞれ出力する伝送路応答検査回路と、該伝送路応答検
    査回路が出力する前記現時刻の伝送路応答推定値を記憶
    するとともに、前時刻に記憶した伝送路応答推定値を逆
    に前記伝送路応答検査回路に供給する伝送路応答記憶回
    路と、前記伝送路応答検査回路が出力した前記現時刻の
    伝送路応答推定値と各縮退状態に対応する非縮退状態と
    現時刻の送信信号候補との3者に基づいて前記複数の系
    列のそれぞれの系列に対する仮想受信信号点を求め、前
    記受信信号のサンプル値との距離を求めるブランチメト
    リック計算回路と、各時刻での前記各縮退状態に対応す
    る非縮退状態を出力しながら前記ブランチメトリック計
    算回路の出力を受けてビタビアルゴリズムにより受信信
    号を判定するビタビプロセッサと、前記非縮退状態を記
    憶し、前記伝送路応答計算回路に対して伝送路応答を計
    算する前記複数の信号系列を指定する非縮退状態記憶回
    路と、から構成され、縮退された状態遷移図に基づいて
    送信信号系列の推定を行うことを特徴とする系列推定装
    置。
  2. 【請求項2】 受信信号のサンプル値を複数個記憶する
    レジスタと、該レジスタから複数個の前記サンプル値を
    入力し、送信される可能性のあるM(2以上の整数)値
    信号系列から指定された複数の信号系列に対してのみ現
    時刻の伝送路応答をそれぞれ推定する伝送路応答計算回
    路と、該伝送路応答計算回路で求めた複数の系列に対す
    る前記現時刻の伝送路応答の値の正当性を検査し、正当
    である場合は前記伝送路応答計算回路の出力を、正当で
    ない場合は同じ信号系列に対する前時刻の伝送路応答推
    定値を状態遷移図と非縮退状態の記憶とが定める規則に
    従って変換した値を、現時刻の伝送路応答推定値として
    それぞれ出力する伝送路応答変換回路と、該伝送路応答
    変換回路が出力する前記現時刻の伝送路応答推定値を記
    憶するとともに前時刻に記憶した伝送路応答推定値を逆
    に前記伝送路応答変換回路に供給する伝送路応答記憶回
    路と、前記伝送路応答変換回路が出力した前記現時刻の
    伝送路応答推定値と各縮退状態に対応する非縮退状態と
    現時刻の送信信号候補との3者に基づいて前記複数の系
    列のそれぞれの系列に対する仮想受信信号求め、前記受
    信信号のサンプル値との距離を求めるブランチメトリッ
    ク計算回路と、各時刻での前記各縮退状態に対応する非
    縮退状態を出力しながら前記ブランチメトリック計算回
    路の出力を受けてビタビアルゴリズムにより最尤系列を
    判定し最尤系列の最古状態に対応する非縮退状態の記憶
    に従い判定値を出力するビタビプロセッサと、前記非縮
    退状態を記憶する非縮退状態記憶回路と、該非縮退状態
    記憶回路が与える前記非縮退状態を変換し、変換された
    状態を基に前記伝送路応答計算回路に対して伝送路応答
    を計算する前記複数の信号系列を指定する状態変換回路
    と、から構成され、縮退された状態遷移図に基づいて送
    信信号系列の推定を行うことを特徴とする系列推定装
    置。
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