JPH0615226Y2 - トイレルーム内空気調整ユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はトイレルーム内の冷暖房、消臭、芳香を行うた
めのトイレルーム内空気調整ユニットに関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、トイレルーム内の空気調整としてはトイレルーム
の壁面に面状ヒータもしくは温風吹出装置を設けたり、
床面に床暖房装置を敷いたり、また、便器もしくは便座
に脱臭、芳香装置を設けたりして空気調整を行うという
ものであった。

［考案が解決しようとする課題］ 上述のような従来例にあっては、それぞれ個々に機器あ
るいは装置を構成するものであるため、トイレルーム内
の空間を狭くしたり機器の操作の手間が増えたりして必
ずしも効率的で迅速に快適なトイレルーム内の空気調整
を行うことができるというものではないという問題があ
った。

本考案は上記問題点を解決しようとするものであり、そ
の目的とするところは、効率的で迅速に快適な空気調整
を行うことができるトイレルーム内空気調整ユニットを
提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案におけるトイレルー
ム内空気調整ユニットは、トイレルーム１内に温風を噴
出するための温風吹出口２をトイレルーム１内の便座に
人が着座した場合に足元に温風が噴出される位置に設
け、トイレルーム１内に冷風を噴出するための冷風吹出
口３を便座に人が着座した場合に顔部付近に冷風が噴出
される位置に設けたものである。

［作用］ トイレルーム１内に配設した便座に人が着座した状態で
トイレルーム１内を温風により暖房する場合には温風が
温風吹出口２より着座した人の足元に噴出して暖房を行
い、トイレルーム１内を冷風により冷房する場合には冷
風が冷風吹出口３より着座した顔部付近に噴出して冷房
を行う。

［実施例］ 第１図に示すようにトイレルーム１内に配設される空気
調整ユニット４は箱形に形成してあり、内部には送風部
５、熱交換器６、切換ダンパー部７をそれぞれ設けてあ
る。送風部５としては送風ファン5aであり、この送風フ
ァン5aは空気調整ユニット４の上部に設けられた吸気口
８と連通させてある。そして送風ファン5aを作動させる
ことによりトイレルーム１内の空気を吸気口８より吸引
することができるようにしてある。送風部５の下方には
第２図に示すように熱交換器６を設けてある。この熱交
換器６はヒートポンプ式の熱交換器であり、放熱状態に
することにより上記送風ファン5aから送られてくる送風
を温風に換えることができ、また、放冷状態にすること
により送風を冷風に換えることができるものである。熱
交換器６の下方には切換え自在な切換ダンパー部７を設
けてある。この切換ダンパー７は空気調整ユニット４の
ほぼ中央部に設けられた冷風吹出口３と連通させてあ
り、夏季には切換ダンパー7aを切換えて開状態にするこ
とにより送風ファン5aから放冷状態の熱交換器６を介し
て送られてくる冷風を冷風吹出口３より噴出させること
ができるようにしてある。このとき冷風吹出口３の位置
はトイレルーム１内の便座に人が着座している場合に人
の顔部付近に冷風が噴出される位置に設けてある。この
ように冷風吹出口３を噴出された冷風が顔部付近に噴出
される位置に設けてあることにより夏季には冷風を一番
涼しく感じる顔部付近に噴出させることができ、トイレ
ルーム１内全体が冷房されていなくとも涼しさを感じる
ことができる。冷風吹出口３の下方で空気調整ユニット
４の下部には温風吹出口２を設けてある。このとき温風
吹出口２はトイレルーム１内の便座に人が着座した場合
に温風が人の足元に噴出される位置に設けてあり、この
温風吹出口２より便座に着座した人の足元に温風を噴出
することができるようにしてある。このとき温風は上記
送風ファン5aより送られてくる送風を放熱状態の熱交換
器６により暖めて温風吹出口２より温風として噴出され
るようにしてある。また、このとき上記切換ダンパー7a
は閉状態にしてあり、冷風吹出口３から温風がトイレル
ーム１内に噴出しないようにしてある。このように温風
を足元に噴出させることができることにより冬季には冷
えやすい足元から温風によりトイレルーム１内の暖房を
行うことができ、トイレルーム１内全体が完全に暖房さ
れていなくとも暖かさを感じることができる。また、こ
のとき冬季にトイレルーム１内の暖房を行う場合に足元
から温風を出してトイレルーム１内を暖房していくの
で、温風は足元である下方から上方に向けて流れていく
こととなり、トイレルーム１内を効率良く暖房すること
ができ、夏季にあっては、トイレルーム１内の冷房を行
う場合に冷風は顔部付近である上部から下方に流れるこ
ととなり、効率良くトイレルーム１内の冷房を行うこと
ができる。

第４図は本考案の他の実施例を示し、このものは空気調
整ユニット４に設けた温風吹出口２の内方側に筒状の水
平風路９を形成してある。この水平風路９は温風吹出口
２と連通するように配設してあり、温風吹出口２と反対
側に位置する後部の上面には上方に向けて開口した送風
通気孔9aを設けてある。水平風路９の内部にはヒータ等
の補助熱源部１０を設けてあり、この熱源部１０により
上記送風ファン5aから送られてくる送風を温風に変えて
温風吹出口２より噴出することができるようにしてあ
る。このように構成することにより温風吹出口２から噴
出させる温風を筒状の水平風路９内で温風に変えた後に
噴出させることができ、小さい送風ファン5aの能力であ
っても温風を温風吹出口２噴出させることができる。す
なわち送風を暖めて温風にした場合、温風は上昇しよう
とするが、筒状の水平風路９内で温風に変えて噴出させ
ることにより温風は筒状の水平風路９により上昇が抑制
されることとなり、小さい送風ファン5aの能力であって
も温風を温風吹出口２からトイレルーム１内に噴出させ
ることができる。

第５図は本考案のさらに他の実施例を示し、このものに
あっては、空気調整ユニット４に設けた吸気口８に防
塵、消臭、芳香を行うことができるフィルター１１を設
けてあり、このように構成することにより吸気口８から
トイレルーム１内の空気を吸引した場合に吸引後すぐに
防塵を行うことができ、熱交換器６や送風ファン5aにゴ
ミ、ほこりが付着するのを防止することができ、また、
トイレルーム１内の空気の消臭、芳香を同時に行うこと
ができる。

上述した実施例にあっては、吸気口８を空気調整ユニッ
ト４の上部に設ける場合を示したが、第６図に示すよう
に冷風吹出口３と温風吹出口２との間に設けてあって
も、上述した実施例と同様の効果が得られるものであ
り、さらに排便時の臭気をトイレルーム１の上部まで流
すことなく逸速く吸気口８より吸引することができる。

［考案の効果］ 本考案は叙述のようにトイレルーム内に温風を噴出する
ための温風吹出口をトイレルーム内の便座に人が着座し
た場合に足元に温風が噴出される位置に設け、トイレル
ーム内に冷風を噴出するための冷風吹出口を便座に人が
着座した場合に顔部付近に冷風が噴出される位置に設け
たので、夏季にトイレルーム内の冷房を行う場合一番涼
しく感じる顔部付近に向けて冷風吹出口より冷風を噴出
することができ、トイレルーム内全体が完全に冷房され
ていなくとも涼しさを感じることができ、また、冬季に
トイレルーム内の暖房を行う場合に冷えやすい足元から
温風により暖めることができ、トイレルーム内全体が暖
房されていなくとも迅速に足もとから暖房を行うことが
できる。さらに、冷房を行う場合にあっては、冷風は上
方から下方に向けて流れることとなり、温風は下方から
上方に向けて流れることとなり、トイレルーム内の冷暖
房の空気調整を迅速に効率良く行うことができるもので
ある。

請求項２のトイレルーム内空気調整ユニットにおいて
は、切換ダンパー部の切換ダンパーを切換えることによ
り適切に温風吹出口と冷風吹出口とからのトイレルーム
内への送風を行うことができる。

請求項３のトイレルーム内空気調整ユニットにおいて
は、温風吹出口より内方側に向けて水平風路を設けて、
この水平風路に熱源部を設けてあるので、送風は熱源部
により温風に変えた後、すぐに温風吹出口を介してトイ
レルーム内に噴出させることができ、空気調整ユニット
内が温風による熱変形等の悪影響を受けにくくすること
ができる。また、温風は上昇しようとする特性がある
が、送風を水平風路内で温風に変えて噴出させることに
より温風は水平風路により上昇が抑制されることとな
り、温風吹出口から温風を噴出させる場合の送風ファン
が小さい能力があっても温風を温風吹出口からトイレル
ーム内に噴出させることができる。

請求項４のトイレルーム内空気調整ユニットにおいて
は、吸気口にフィルターを設けてあることにより吸気口
からのトイレルーム内の空気の吸引後すぐに空気の防塵
を行うことができ、空気調整ユニットの内部に配設した
機器にごみやほこりが付着するのを防止することができ
る。また、空気の防塵を行うと同時に空気の消臭、芳香
も行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は同上の側
断面図、第３図(a)(b)は同上の冷暖房時の動作状態を示
す側断面図、第４図は同上の他の実施例を示す側断面
図、第５図は同上のさらに他の実施例を示す側断面図、
第６図は同上のさらに他の実施例を示す斜視図であっ
て、１はトイレルーム、２は温風吹出口、３は冷風吹出
口である。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トイレルーム内に配設された温風吹出口と
   冷風吹出口と吸気口とを有する空気調整ユニットであっ
   て、トイレルーム内に温風を噴出するための温風吹出口
   をトイレルーム内の便座に人が着座した場合に足元に温
   風が噴出される位置に設け、トイレルーム内に冷風を噴
   出するための冷風吹出口を便座に人が着座した場合に顔
   部付近に冷風が噴出される位置に設けて成るトイレルー
   ム内空気調整ユニット。
2. 【請求項２】空気調整ユニットの上部に吸気口を設け、
   吸気口より内方側に送風部を配設し、送風部の下方で上
   記吸気口より下方に設けた冷風吹出口と吸気口との間に
   ヒートポンプ式の熱交換器を配設し、冷風吹出口の内方
   側に切換ダンパーを切換えることにより冷風吹出口と温
   風吹出口とに送風することができる切換ダンパー部を設
   けて成る請求項１記載のトイレルーム内空気調整ユニッ
   ト。
3. 【請求項３】温風吹出口より内方に向けて水平風路を形
   成し、この水平風路に送風部より送られてくる送風を暖
   めるための補助熱源部を設けて成る請求項１記載のトイ
   レルーム内空気調整ユニット。
4. 【請求項４】吸気口に吸気口から吸引したトイレルーム
   内の空気の防塵、消臭、芳香を行うためのフィルターを
   設けて成る請求項１記載のトイレルーム内空気調整ユニ
   ット。