JPH06151864A - 半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

半導体基板及びその製造方法

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JPH06151864A
JPH06151864A JP31406092A JP31406092A JPH06151864A JP H06151864 A JPH06151864 A JP H06151864A JP 31406092 A JP31406092 A JP 31406092A JP 31406092 A JP31406092 A JP 31406092A JP H06151864 A JPH06151864 A JP H06151864A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 IGBT用半導体基板の各層の不純物濃度を
精密に制御するとともに基板の反りを生じさせない。 【構成】 低濃度の不純物を含むn-単結晶シリコン基
板11上にそれより高濃度の不純物を含むn+バッファ
層12を形成し、n+バッファ層12上にそれよりさら
に高濃度で原子半径がシリコンよりも小さいホウ素等の
不純物を含むp+層13を形成し、さらに不純物を全く
含まないか又はp+層13よりも十分低濃度の不純物を
含むp-層14を形成する。その後、n-単結晶シリコン
基板11の裏面を所定の厚さまで研削及び/又は研磨加
工する。n+バッファ層12は拡散法又は気相成長法に
より形成し、p+層及びp-層は気相成長法により形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板及びその製
造方法に関し、より詳しくは、インバータ、小型電力変
換装置等に使用されるIGBT(Insulated
Gate Bipolar Transistor)の
製造に適した半導体基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景技術】IGBTは、パワーMOSFETの
高速スイッチング特性とバイポーラトランジスタの高電
力特性とを併せ備え、パワー半導体素子として例えばイ
ンバータや小電力変換装置等に使用されている。
【0003】IGBTは、一般に、p+単結晶シリコン
基板上にn+バッファ層及びn-層が形成されてなる半導
体基板のn-層にベース層やソース層等を形成して製造
される。このうち、n+バッファ層の不純物濃度はIG
BTの動作特性に大きく影響し、IGBTの高速動作を
可能にするためにはn+バッファ層の不純物濃度を精密
に制御する必要がある。
【0004】IGBT用の半導体基板は、例えば高濃度
のホウ素をp型不純物として含むp+単結晶シリコン基
板の一主表面上に、基板の不純物濃度よりも低濃度のn
型不純物を含むn+バッファ層及びさらに低濃度のn型
不純物を含むn-層を順次エピタキシャル成長させて形
成する。このように、p+単結晶シリコン基板の不純物
濃度はn+バッファ層やn-層の不純物濃度よりもはるか
に高いので、エピタキシャル成長を行う際には、基板の
裏面からホウ素が気化してエピタキシャル成長層に入り
込むいわゆるオートドープが起こる。このため、基板の
裏面にCVD酸化膜を形成し、ホウ素の気化を阻止した
状態でエピタキシャル成長が行われる。
【0005】しかし、上記のようにCVD酸化膜を基板
の裏面に形成しても、基板の不純物濃度は極めて高いの
で、基板からのオートドープを完全に防ぐことはでき
ず、n+バッファ層の不純物濃度を精密に制御すること
ができない。その結果、n+バッファ層やn-層の抵抗率
が変動し、さらにはn-層がp型に反転することもあり
得るので、良好な電気特性を有する半導体装置の製造が
困難となる。
【0006】また、エピタキシャル成長時に基板周縁部
及び側端面のCVD酸化膜上にノジュールと呼ばれる多
結晶の突起状異常成長が起こり、基板の取り扱い時にこ
のノジュールが破損分離してエピタキシャル成長層を傷
つけることがある。
【0007】さらに、n-層にはIGBTのベース層や
ソース層が形成されることから、n-層は高品質のエピ
タキシャル成長層である必要がある。従って、成長速度
をあまり速くすることができず、工程時間が長くなると
いう問題があった。
【0008】そこで本発明者らは、特願平3−7473
2においてIGBT用の半導体基板の新たな製造方法を
提案した。この方法は、低濃度のn型不純物を含むn-
単結晶シリコン基板上にそれよりも高濃度のn型不純物
を含むn+バッファ層及びさらに高濃度のp型不純物を
含むp+層を順次形成し、最後に基板の裏面を研削・研
磨加工するものである。ここで、p+層を所定の厚さま
で成長させて基板の総厚を確保することにより、その後
のデバイス工程におけるハンドリングに十分耐えられる
ようにしている。この方法においては、ベース層やソー
ス層は基板裏面側に形成される。
【0009】具体的には図4に示すように、n-単結晶
シリコン基板21(リン濃度1014cm-3以下、抵抗率
30Ωcm以上)に拡散法(例えばP0Cl3を用い
る)又はエピタキシャル成長法(例えばPH3を用い
る)によってn+バッファ層22を形成させ、次いでそ
の上に高濃度のp+層23(ホウ素濃度1018cm-3
上、抵抗率0.1Ωcm以下)をエピタキシャル成長さ
せてIGBT用の半導体基板20を製造する。
【0010】この方法では、基板の不純物濃度よりも高
濃度の不純物を含むエピタキシャル成長層を順次形成す
るので、エピタキシャル成長時における基板からのオー
トドープの影響を無視することができ、n+バッファ層
の不純物濃度を精密に制御することができる。また、p
+層はベース層やソース層のような高品質シリコン層に
形成されるべき拡散層が形成されないので、特に高品質
を要求されることがなく、多結晶とならない範囲で高速
成長させることができる。さらに、オートドープを防止
するための酸化膜を基板の裏面及び側面に設ける必要が
なくなり、その分だけ工程数が短くなるばかりでなく、
ポリシリコンの異常成長によるノジュールの発生もなく
なる等、種々の効果がある方法である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、基板
の総厚を確保するためにp+層を数百μmとかなり厚く
堆積させる必要がある。例えば、直径が5インチ以上の
大口径基板を用いる場合、基板の総厚は400μm以上
必要とされ、そのためにはp+層の厚さは少なくとも2
00μm以上堆積する必要がある。
【0012】しかし、ホウ素のような原子半径がシリコ
ンよりも小さいドーパントを高濃度p+層に用いると、
+層を厚く成長させた場合には、このホウ素とシリコ
ンの格子間距離の差異により基板のp+層を堆積する面
側が凹状に反ってしまうことがある。例えば研削・研磨
加工後の基板の総厚が400μm以上必要とする場合に
は、p+層を少なくとも200μm以上堆積しなければ
ならないが、この場合には150μm以上の反りが生じ
る。
【0013】このような反りを持った基板を使用してそ
の後のデバイス製造プロセスを行うと、プロセス不良を
起こし易くなる。例えば、フォトリソ工程で基板にレジ
ストを塗布する際に基板がチャックに吸着しなかった
り、辛うじて吸着されたとしても後にパターンくずれ等
の問題を生じることとなる。
【0014】そこで本発明は、各層の不純物濃度を精密
に制御することができるとともに基板の反りが生じない
半導体基板及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、特許請求の範
囲の請求項1に記載したように、低濃度の不純物を含む
第1導電型の単結晶シリコン基板と、該単結晶シリコン
基板の一主表面上に形成され、前記単結晶シリコン基板
の不純物濃度よりも高濃度の不純物を含む第1導電型の
第1シリコン層と、該第1シリコン層上に形成され、前
記第1シリコン層の不純物濃度よりも高濃度で原子半径
がシリコンよりも小さい不純物を含む第2導電型の第2
シリコン層と、該第2シリコン層上に形成され、不純物
を全く含まないか又は前記第2シリコン層の不純物濃度
よりも十分に低濃度の不純物を含む第2導電型の第3シ
リコン層とを有することを特徴とする半導体基板を提供
する。
【0016】また本発明は、請求項2に記載したよう
に、前記第2シリコン層に含まれる不純物はホウ素であ
る請求項1に記載の半導体基板を提供する。
【0017】また本発明は、請求項3に記載したよう
に、前記単結晶シリコン基板の不純物濃度は1014cm
-3以下(抵抗率30Ωcm以上)、前記第1シリコン層
の不純物濃度は1016〜1019cm-3(抵抗率0.00
6〜0.5Ωcm)、前記第2シリコン層の不純物濃度
は1018cm-3以上(抵抗率0.06Ωcm以下)及び
前記第3シリコン層の不純物濃度は1.6×1016cm
-3以下(抵抗率1Ωcm以上)である請求項1又は請求
項2に記載の半導体基板を提供する。
【0018】また本発明は、請求項4に記載したよう
に、前記第2シリコン層の膜厚は10〜120μm、前
記第3シリコン層の膜厚は30〜200μmである請求
項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の半導体基板
を提供する。
【0019】また本発明は、請求項5に記載したよう
に、低濃度の不純物を含む第1導電型の単結晶シリコン
基板の一主表面上に前記単結晶シリコン基板の不純物濃
度よりも高濃度の不純物を含む第1導電型の第1シリコ
ン層を形成する工程と、該第1シリコン層上に前記第1
シリコン層の不純物濃度よりも高濃度で原子半径がシリ
コンよりも小さい不純物を含む第2導電型の第2シリコ
ン層を形成する工程と、該第2シリコン層上に不純物を
全く含まないか又は前記第2シリコン層の不純物濃度よ
りも十分に低濃度の不純物を含む第2導電型の第3シリ
コン層を形成する工程と、前記単結晶シリコン基板の前
記一主表面とは反対側の他方の主表面を所定の厚さまで
研削及び/又は研磨加工する工程とを有することを特徴
とする半導体基板の製造方法を提供する。
【0020】また本発明は、請求項6に記載したよう
に、前記第1シリコン層は拡散法又は気相成長法により
形成し、第2及び第3シリコン層は気相成長法により形
成するものである請求項5に記載の半導体基板の製造方
法を提供する。
【0021】また本発明は、請求項7に記載したよう
に、前記第2シリコン層に含まれる不純物はホウ素であ
る請求項5又は請求項6に記載の半導体基板の製造方法
を提供する。
【0022】また本発明は、請求項8に記載したよう
に、前記単結晶シリコン基板の不純物濃度は1014cm
-3以下(抵抗率30Ωcm以上)、前記第1シリコン層
の不純物濃度は1016〜1019cm-3(抵抗率0.00
6〜0.5Ωcm)、前記第2シリコン層の不純物濃度
は1018cm-3以上(抵抗率0.06Ωcm以下)及び
第3シリコン層の不純物濃度は1.6×1016cm-3
下(抵抗率1Ωcm以上)である請求項5ないし請求項
7のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法を提供
する。
【0023】また本発明は、請求項9に記載したよう
に、前記第2シリコン層の膜厚は10〜120μm、前
記第3シリコン層の膜厚は30〜200μmである請求
項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の半導体基板
の製造方法を提供する。
【0024】
【作用】本発明においては、不純物濃度の高いp+層の
上にさらに不純物を全く含まない又はp+層の不純物濃
度よりも十分に低濃度の不純物を含むp-層を十分厚く
成長させ、このp-層の厚みによって基板の総厚を確保
するようにしたので、不純物濃度の高いp+層を厚く堆
積させる必要がなくなる。しかも、高濃度p+層の上に
低濃度のp-層を堆積することにより、基板の堆積側表
層部の原子半径は大きくなる。従って、従来のように原
子半径の小さい不純物を多量に含むp+層をn型単結晶
シリコン基板の上に厚く堆積させることによる基板の反
りは生じず、その後のデバイス製造プロセスにおける加
工上の不具合を低減することができる。
【0025】なお、不純物濃度の低いp-層はデバイス
完成時には不要な層であるが、従来の基板プロセスにお
いてもデバイス形成プロセス完了後に基板の裏面をバッ
クラップ方式により45〜215μm程度研削除去する
ことから、本発明においてもデバイス形成プロセス完了
後にp-層を研削除去してp+層を露出させることによ
り、最終的に従来の半導体基板を用いた場合と同一構造
のデバイスを得ることができる。すなわち、p-層は最
終的には除去される除去層(削り代分)として形成され
るものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を参照して
説明する。図1は、本発明の半導体基板の断面構造の一
例を示す。この半導体基板10は、n-単結晶シリコン
基板11上にn+バッファ層12を形成し、最後にp+
13及びp-層14を積層してなるものである。なお、
図1ではn-単結晶シリコン基板11面が上側を向くよ
うに示してあるが、これは、その後のデバイス形成工程
でn型単結晶シリコン基板11面側にIGBTのソース
層やベース層が形成されるものであることを表してい
る。
【0027】次に、本発明の半導体基板の基本的な製造
工程を図2(a)〜(e)を参照して説明する。まず、
公知の方法にて鏡面加工された厚さ400〜750μ
m、直径100〜150mm、リン濃度1014cm-3
下(抵抗率30Ωcm以上)のn-単結晶シリコン基板
11(図2(a))の一主表面上に、拡散法又は気相成
長法にて厚さ3〜25μm、リン濃度1016〜1019
-3(抵抗率0.55〜0.006Ωcm)のn+バッ
ファ層12を形成する(図2(b))。
【0028】なお、n+バッファ層12を気相成長法で
形成する場合には、n+バッファ層12が単結晶シリコ
ン層となるような成長速度でエピタキシャル成長させ
る。この場合、n+バッファ層12のリン濃度はn-単結
晶シリコン基板11のリン濃度よりも相当高いのでオー
トドープの影響が全くなく、n+バッファ層12のリン
濃度を精密に制御することができる。
【0029】次に、n+バッファ層12上に気相成長法
にて厚さ10〜100μm、ホウ素濃度1018cm-3
上(抵抗率0.06Ωcm以下)のp+層13を形成す
る(図2(c))。p+層13は高品質を要求されない
ため、単結晶シリコン層となる範囲で可能な限り高速成
長させることができる。また、n+層12のリン濃度は
+層13のホウ素濃度よりも十分低いため、やはりオ
ートドープの影響を無視することができる。
【0030】次に、p+層13上に気相成長法によって
通常の抵抗率1Ωcm以上で厚さが30〜200μmの
-層14を形成する(図2(d))。このp-層14も
高品質を要求されないので高速成長させることができ
る。また、最終的に除去される層なので、基板からのオ
ートドープが生じても不都合はない。
【0031】最後に、図2(d)で得られた基板のp-
層14を表面が平滑になるまで破線のように研磨した
後、n-単結晶シリコン基板11面を厚さが50〜25
0μmになるまで破線のように通常の研削・研磨加工を
することにより、本発明の半導体基板10を得ることが
できる(図2(e))。ここで、n-単結晶シリコン基
板11面を上側に向けた場合が図1に示した半導体基板
10に相当する。
【0032】次に、さらに具体的な実施例について説明
する。 [実施例1]基板ウエーハとして、FZ法で作製された
面方位〈100〉、リン濃度3×1013cm-3、抵抗率
150Ωcm、直径125mm、初期厚さ550μmの
n型単結晶シリコン基板を用い、縦型エピタキシャル・
リアクターのサセプタ上に並べた。
【0033】次に、水素雰囲気中で上記シリコン基板を
1150℃まで加熱し、その後トリクロロシラン5リッ
トル/min及び水素80リットル/minに加えて水
素希釈のホスフィン0.2リットル/minを供給し、
2.0±0.1μm/minの成長速度で5分間堆積さ
せ、層厚10±1μmのn+バッファ層を形成した。ホ
スフィンの添加量は、堆積されるシリコン層のリン濃度
が8.7×1016cm-3、抵抗率が0.1±0.01Ω
cmになるように調整した。
【0034】次に、基板の温度を1150℃に保ったま
ま、水素雰囲気中で10分間保持した後、トリクロロシ
ラン10リットル/min及び水素80リットル/mi
nに加えて水素希釈のジボランガス0.5リットル/m
inを供給し、4.0±0.2μm/minの成長速度
で25分間堆積させ、100±10μmのp+層を形成
した。ジボランガスの添加量は、堆積されるシリコン層
のホウ素濃度が2.2×1019cm-3、抵抗率が0.0
05±0.001Ωcmになるように調整した。
【0035】次に、トリクロロシラン10リットル/m
in及び水素80リットル/minを供給し、4.0±
0.2μm/minの成長速度で40分間堆積させ、1
00±10μmのp-層を形成した。
【0036】次に、縦型エピタキシャル・リアクターか
ら取り出した後、p-層の表面を10μm研磨して平滑
にし、さらにn型単結晶シリコン基板を厚さ190μm
まで研削・研磨することにより、基板の総厚が410μ
mのIGBT用半導体基板を得た。そして、得られた半
導体基板の反りを測定した(図3参照)。
【0037】[実施例2]実施例1と同一のn型単結晶
シリコン基板を用い、同一の縦型エピタキシャル・リア
クターのサセプタ上に並べ、同一の処理によってn+
ッファ層を形成した後、基板の温度を1150℃に保っ
たまま、水素雰囲気中で10分間保持した後、トリクロ
ロシラン10リットル/min及び水素80リットル/
minに加えて水素希釈のジボランガス0.5リットル
/minを供給し、4.0±0.2μm/minの成長
速度で25分間堆積させ、100±10μmのp+層を
形成した。ジボランガスの添加量は、堆積されるシリコ
ン層のホウ素濃度が2.2×1019cm-3、抵抗率が
0.005±0.001Ωcmになるように調整した。
【0038】次に、トリクロロシラン10リットル/m
in及び水素80リットル/minに加えて水素希釈の
ジボランガス0.05リットル/minを供給し、4.
0±0.2μm/minの成長速度で38分間堆積さ
せ、100±10μmのp-層を形成した。ジボランガ
スの添加量は、堆積されるシリコン層のホウ素濃度が
2.7×1015cm-3、抵抗率が5±1Ωcmになるよ
うに調整した。
【0039】次に、縦型エピタキシャル・リアクターか
ら取り出した後、実施例1と同一条件で研削研磨し、得
られた半導体基板の反りを測定した(図3参照)。
【0040】[比較例]実施例1及び2で用いたのと同
一のn型単結晶シリコン基板を用い、同一の縦型エピタ
キシャル・リアクターのサセプタ上に並べ、同一の処理
によってn+バッファ層を形成した後、基板の温度を1
150℃に保ったまま、水素雰囲気中で10分間保持し
た後、トリクロロシラン10リットル/min及び水素
80リットル/minに加えて水素希釈のジボランガス
0.5リットル/minを供給し、4.0±0.2μm
/minの成長速度で52分間堆積させ、210±10
μmのp+層を形成した。ジボランガスの添加量は、堆
積されるシリコン層のホウ素濃度が2.2×1019cm
-3、抵抗率が0.005±0.001Ωcmになるよう
に調整した。
【0041】次に、縦型エピタキシャル・リアクターか
ら取り出した後、実施例1及び2と同一条件で研削研磨
し、得られた半導体基板の反りを測定した(図3参
照)。
【0042】実施例1、2及び比較例におけるp+層及
びp-層の成長条件を表1にまとめた。
【0043】
【表1】 TCS H226 堆積時間 ρ (l/min) (l/min) (l/min) (min) (Ωcm) 実施例1 p+層 10 80 0.5 25 0.005 p-層 10 80 − 40 [通常値] 実施例2 p+層 10 80 0.5 25 0.005 p-層 10 80 0.05 38 [通常値] 比較例 p+層 10 80 0.5 52 0.005 TCS:トリクロロシラン B26:ジボラン
【0044】図3から分かるように、実施例1及び2の
半導体基板はいずれも反りが50μm以下であったのに
対し、比較例の半導体基板は反りが150μm程度に達
した。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、各層の不純物濃度が精密に制御され且つ反りの小
さいIGBT用の半導体基板を得ることができる。この
結果、デバイス形成工程でのトラブルが無くなり、これ
に伴い生産性のアップ、コストの低減が図れ、さらにI
GBTの用途に適した半導体基板を提供することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体基板の断面構造の一例を示す断
面図である。
【図2】本発明の半導体基板の製造工程を示す工程図で
ある。
【図3】実施例及び比較例のIGBT用半導体基板の反
りの程度を示すグラフである。
【図4】従来の半導体基板の断面構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10,20 半導体基板 11,21 n-単結晶シリコン基板 12,22 n+バッファ層 13,23 p+層 14 p-

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低濃度の不純物を含む第1導電型の単結
    晶シリコン基板と、該単結晶シリコン基板の一主表面上
    に形成され、前記単結晶シリコン基板の不純物濃度より
    も高濃度の不純物を含む第1導電型の第1シリコン層
    と、該第1シリコン層上に形成され、前記第1シリコン
    層の不純物濃度よりも高濃度で原子半径がシリコンより
    も小さい不純物を含む第2導電型の第2シリコン層と、
    該第2シリコン層上に形成され、不純物を全く含まない
    か又は前記第2シリコン層の不純物濃度よりも十分に低
    濃度の不純物を含む第2導電型の第3シリコン層とを有
    することを特徴とする半導体基板。
  2. 【請求項2】 前記第2シリコン層に含まれる不純物は
    ホウ素である請求項1に記載の半導体基板。
  3. 【請求項3】 前記単結晶シリコン基板の不純物濃度は
    1014cm-3以下(抵抗率30Ωcm以上)、前記第1
    シリコン層の不純物濃度は1016〜1019cm-3(抵抗
    率0.006〜0.5Ωcm)、前記第2シリコン層の
    不純物濃度は1018cm-3以上(抵抗率0.06Ωcm
    以下)及び前記第3シリコン層の不純物濃度は1.6×
    1016cm-3以下(抵抗率1Ωcm以上)である請求項
    1又は請求項2に記載の半導体基板。
  4. 【請求項4】 前記第2シリコン層の膜厚は10〜12
    0μm、前記第3シリコン層の膜厚は30〜200μm
    である請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の
    半導体基板。
  5. 【請求項5】 低濃度の不純物を含む第1導電型の単結
    晶シリコン基板の一主表面上に前記単結晶シリコン基板
    の不純物濃度よりも高濃度の不純物を含む第1導電型の
    第1シリコン層を形成する工程と、該第1シリコン層上
    に前記第1シリコン層の不純物濃度よりも高濃度で原子
    半径がシリコンよりも小さい不純物を含む第2導電型の
    第2シリコン層を形成する工程と、該第2シリコン層上
    に不純物を全く含まないか又は前記第2シリコン層の不
    純物濃度よりも十分に低濃度の不純物を含む第2導電型
    の第3シリコン層を形成する工程と、前記単結晶シリコ
    ン基板の前記一主表面とは反対側の他方の主表面を所定
    の厚さまで研削及び/又は研磨加工する工程とを有する
    ことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1シリコン層は拡散法又は気相成
    長法により形成し、第2及び第3シリコン層は気相成長
    法により形成するものである請求項5に記載の半導体基
    板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2シリコン層に含まれる不純物は
    ホウ素である請求項5又は請求項6に記載の半導体基板
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記単結晶シリコン基板の不純物濃度は
    1014cm-3以下(抵抗率30Ωcm以上)、前記第1
    シリコン層の不純物濃度は1016〜1019cm-3(抵抗
    率0.006〜0.5Ωcm)、前記第2シリコン層の
    不純物濃度は1018cm-3以上(抵抗率0.06Ωcm
    以下)及び第3シリコン層の不純物濃度は1.6×10
    16cm-3以下(抵抗率1Ωcm以上)である請求項5な
    いし請求項7のいずれか1項に記載の半導体基板の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記第2シリコン層の膜厚は10〜12
    0μm、前記第3シリコン層の膜厚は30〜200μm
    である請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の
    半導体基板の製造方法。
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