JPH06151804A - Ccd固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

Ccd固体撮像素子およびその製造方法

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JPH06151804A
JPH06151804A JP4291859A JP29185992A JPH06151804A JP H06151804 A JPH06151804 A JP H06151804A JP 4291859 A JP4291859 A JP 4291859A JP 29185992 A JP29185992 A JP 29185992A JP H06151804 A JPH06151804 A JP H06151804A
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ccd
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Hiroyuki Okada
裕幸 岡田
Akira Tsukamoto
朗 塚本
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Matsushita Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大転送容量で高転送効率のCCDチャンネルを
もつ固体撮像素子を提供することを目的とする。 【構成】CCDの転送チャンネルとなるn型領域6の端
部に厚膜シリコン酸化膜領域15を形成した構成とし、
CCDチャンネルのポテンシャルの最大部の幅が拡大
し、その結果、転送容量が増大し、転送効率が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ等に用い
られるCCD固体撮像素子およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】民生用や業務用のビデオカメラで広く用
いられるようになったCCD固体撮像素子は、高解像度
化、高性能化の要求が高くなり、絵素の微細化が益々進
んでいる。図3にそのCCD撮像素子の一画素部の断面
構造の模式図を示す。図において1はn型シリコン基
板、2は低濃度の第1Pウエル、3は高濃度の第2Pウ
エルを示す。4はフォトダイオードのn型領域を示し、
5はフォトダイオードの表面暗電流抑制層であるp+領
域である。6はCCDの転送チャンネルとなるn型領域
であり、7はフォドダイオードとCCDチャンネルを分
離するp+領域、8はフォトダイオードとCCDチャン
ネルの分離および読み出しを行うp−領域である。9、
10はゲート絶縁膜のシリコン酸化膜とシリコン窒化膜
である。11はゲート電極、12は遮光膜13との間の
層間絶縁膜であり、14は保護膜である。上記CCD固
体撮像素子において、絵素の微細化により、CCDチャ
ンネルの転送容量が減少し、ダイナミックレンジの減少
や転送効率の減少が課題になってきている。転送容量の
向上のためにはCCDチャンネルの高濃度化が必要であ
り、熱処理の低温化を進めることにより、高濃度にして
も、フォトダイオードとCCD間の電気的分離が可能に
している。また、転送効率は画像が乱れない程度に必要
な95%以上を確保するには、CCDチャンネル幅が細
くなって困難になってきている。これは、CCDチャン
ネルの幅が小さくなるとチャンネルの両側の固定電位
(通常はGND)によってチャンネルのポテンシャルが
浅くなり、所望のポテンシャルが得られなくなる現象、
すなわちナローチャンネル効果が強くなるためである。
図4はそのCCD固体撮像素子の一画素の断面模式図
と、その駆動状態のポテンシャルを示している。このた
め、実効チャンネル幅が狭くなり、転送容量および転送
効率が劣化する。転送容量および転送効率を確保するに
は、CCDチャンネルを転送方向に真っ直ぐに広く形成
することが必要である。分離パターンをCCDチャンネ
ルに影響を与えないレイアウトにしたり、熱処理の低温
化で、分離領域のp型不純物が、CCDチャンネル領域
まで拡散しないように、工夫されている。また、低電圧
駆動の必要から、CCD転送ゲートにポテンシャルディ
ップができなくするために、ゲート絶縁膜にONO(Ox
ide-Nitride-Oxide )膜を用いて、平坦なCCDチャン
ネルを形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な熱処理の低温化やレイアウトの工夫だけでは、CCD
チャンネルの微細化による転送容量の劣化や、転送効率
の劣化は避けられない状況になっている。
【0004】本発明は前記従来の問題に留意し、転送容
量を拡大し、転送効率のよいCCD固体撮像素子を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、CCDチャンネルの周囲に厚膜ゲート酸
化膜の領域を形成し、CCDチャンネル周囲部のポテン
シャルが深く成る構成とする。
【0006】
【作用】上記構成のCCD固体撮像素子は、CCDチャ
ンネルの周囲のポテンシャルが深くなってチャンネル中
心部の平坦なポテンシャルの領域が広がり、チャンネル
実効幅が増大する。
【0007】このことにより、CCDチャンネルの実効
幅が1.3倍から1.6倍に増大し、転送容量は同様に
拡大し、転送効率は99%以上の良好な特性が得られる
こととなる。
【0008】
【実施例】図1に本発明の一実施例であるCCD撮像素
子の一画素部の断面構造の模式図を示す。図における符
号1〜14の構成部は前述従来例のものと同じであり、
かつ、同じ機能をするので、その説明は省略する。
【0009】本実施例の特徴的構成はCCDの転送チャ
ンネルとなるn型領域6の端部にポテンシャル制御用の
厚膜のシリコン酸化膜領域15を形成したことにある。
この厚膜のシリコン酸化膜領域15を形成するには、図
示1〜7のシリコン基板中のp,n型領域を形成したの
ち、ゲート絶縁膜であるシリコン酸化膜とシリコン窒化
膜9と10を形成する。この後、周辺回路のMOSトラ
ンジスターのゲート絶縁膜を低ノイズのシリコン酸化膜
で形成する目的で、周辺回路部のシリコン窒化膜10を
フォトエッチングで除去する。このとき、同時にCCD
の転送チャンネルとなるn領域6の端部のシリコン酸化
膜領域15のシリコン窒化膜も除去する。その後、シリ
コン窒化膜10を熱酸化する工程で、厚膜のシリコン酸
化膜領域15が形成される。
【0010】図2に本発明の一実施例であるCCD撮像
素子の一画素部のCCDチャンネル部の断面構造図と駆
動状態でのCCDチャンネルのポテンシャルを示す。C
CDチャンネルのポテンシャルはゲート絶縁膜であるシ
リコン酸化膜とシリコン窒化膜9、10の膜厚に比例す
る。CCDの転送チャンネルとなるn型領域6の端部、
すなわちシリコン酸化膜領域15では、シリコン酸化膜
の厚みがチャンネル中央部に比べて厚くなっているの
で、絶縁膜の厚みが通常の場合と比べてポテンシャルが
深くなる。本実施例の場合、ゲート絶縁膜であるシリコ
ン酸化膜9、シリコン窒化膜10の厚さは、実効膜厚で
80nmであり、チャンネル周辺部であるシリコン酸化
膜領域15の厚みは120nmである。この場合、転送
容量は従来に比べて20%程度拡大し、転送効率は98
%から99%以上に向上した。デバイスシミュレーショ
ンによる解析の結果、CCDチャンネル中のポテンシャ
ルの最大領域の幅が従来に比べて18%広がり、その結
果、転送容量の拡大と転送効率の向上につながった。
【0011】なお、本実施例で使用した各膜厚は1義的
に決定されるものではなく、発明者による実験結果から
は、中心部のゲート絶縁膜(通常は、40nmから15
0nm程度で使用される)に比べて、チャンネル端部の
シリコン酸化膜領域15の厚みの増大割合が、40%か
ら130%までの範囲で絶縁破壊や暗電流増大などの副
作用を伴うことなくチャンネル容量の拡大と転送効率の
向上を図ることができた。
【0012】
【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように本
発明によれば、従来に比べて20%以上拡大したCCD
チャンネルの転送容量を有し、99%以上の高い転送効
率を有するCCD固体撮像素子が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のCCD固体撮像素子の一画
素の断面模式図
【図2】aは本発明の一実施例であるCCD固体撮像素
子の一画素の断面模式図 bは同CCD固体撮像素子の駆動状態のポテンシャル図
【図3】従来例のCCD固体撮像素子の一画素の断面模
式図
【図4】aは同CCD固体撮像素子の一画素の断面模式
図 bは同CCD固体撮像素子の駆動状態のポテンシャル図
【符号の説明】
1 n型シリコン基板 2 第1Pウエル 3 第2Pウエル 4 フォトダイオードn型領域 5 フォトダイオード表面p+領域 6 CCDの転送チャンネルとなるn型領域 7 p+分離 8 p−分離 9 シリコン酸化膜 10 シリコン窒化膜 11 ゲート電極 12 層間絶縁膜 13 遮光膜 14 保護膜 15 厚膜シリコン酸化膜領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CCDチャンネルの周囲に厚膜ゲート酸
    化膜の領域を形成したCCD固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 埋め込みフォトダイオードとCCDをア
    レイ上に配列したCCD固体撮像素子におけるCCD転
    送チャンネルのONOゲート絶縁膜の一部の領域のシリ
    コン窒化膜を除去し、前記領域に熱酸化によりシリコン
    酸化膜のゲート絶縁膜を形成し、他のCCDチャンネル
    の領域をONOゲート絶縁膜で形成するCCD固体撮像
    素子の製造方法。
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