JPH0615065B2 - 均一塗膜の形成方法 - Google Patents

均一塗膜の形成方法

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JPH0615065B2 JP63144016A JP14401688A JPH0615065B2 JP H0615065 B2 JPH0615065 B2 JP H0615065B2 JP 63144016 A JP63144016 A JP 63144016A JP 14401688 A JP14401688 A JP 14401688A JP H0615065 B2 JPH0615065 B2 JP H0615065B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は均一塗膜の形成方法に関する。さらに詳しく
は、建築材料などのようなセメント質基材の表面上に形
成することができる均一塗膜の形成方法に関する。
[従来の技術] 従来、塗料には耐熱性にすぐれたアルカリ金属塩含有塗
料、塗布後の塗膜硬度が大きいアルカリ金属塩おびその
硬化材を含有した塗料、耐熱性および耐水性に優れた酸
性金属塩含有塗料、耐火性にすぐれた金属酸化物ゾル含
有塗料などが用いられている。
これらの塗料はそれぞれの特性に応じた目的のみに有用
なものであり、たとえば耐熱水性、耐酸性、塗膜硬度、
塗膜の緻密性などの特性をすべて満足するものはなく、
またこれらの特性が要求されるとともに用いる基材が塩
基性を呈する多孔性基材である、たとえばコンクリート
製建築物の壁面などに適用したばあいには、かかる基材
の細孔に塗料が浸入し、塗膜表面に凹凸が生じたり、腐
食により剥れ落ちるなどの欠点があった。
また、熱可塑性樹脂の蒸発固化タイプの有機シーラを用
いたばあいには、無機塗料の硬化時の熱により軟化し、
無機塗料にひび割れ現象が生じるという欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] そこで本発明者らは、前記従来技術に鑑みて耐熱水性、
耐酸性、塗膜硬度および塗膜の緻密性にすぐれ、しかも
多孔性基材の表面上に適用したばあいであっても塗膜表
面に凹凸のない均一塗膜を形成することがてきる均一塗
膜の形成方法を開発するべく鋭意研究を重ねた結果、か
かる均一塗膜の形成しうる方法を見出し、本発明を完成
するにいたった。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明はセメント質基材の表面上にポリエス
テルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗料を塗布した
のち、アルコキシド系無機塗料を塗布することを特徴と
する均一塗膜の形成方法に関する。
[作用および実施例] 本発明の均一塗膜の形成方法によれば、セメント質基材
の表面上にポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹
脂系塗料を塗布したのち、アルコキシド系無機塗料を塗
布することにより、耐熱水性、耐酸性、塗膜硬度および
塗膜の緻密性にすぐれた均一塗膜を形成することができ
る。
とくに、本発明の塗膜の形成方法は、従来の塗料を用い
たばあいには均一塗膜を形成しえなかった多孔性のセメ
ント質基材に好適に使用しうるものである。
ここで本明細書にいう均一塗膜とは、塗膜表面に凹凸や
気泡などのワキをはじめ、ピンホールなどのない平滑な
塗膜をいう。
本発明の塗膜の形成方法を適用しうるセメント質基材と
しては、セラミック、スレート、石綿スレート、コンク
リートやセメントなどのような種々の素材からなるセメ
ント質基材があげられる。
前記ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗
料は、セメント質基材の表面の孔中に後で詳述するアル
コキシド系無機塗料が浸入しないようにし、さらにアル
コキシド系無機塗料は耐塩基性が低いので塩基性を呈す
るセメント質基材に直接塗布した際に発生する腐食や剥
離を抑制するために塗布される。
前記ポリエステルウレタン系塗料は、ポリエステル樹脂
ワニス、顔料、添加剤および溶剤からなる主剤とイソシ
アネート樹脂ワニスからなる硬化剤より構成される。か
かるポリエステルウレタン系塗料の代表例としては、ポ
リエステル樹脂ワニス59重量%、顔料36重量%、添加剤
1重量%および溶剤4重量%からなる主剤とイソシアネ
ート樹脂ワニスからなる硬化剤を75/25(重量比)で混
合したものがあげられ、たとえばポリタン(大日本塗料
(株)製、商品名)などの入手しうる。
前記フッ素樹脂系塗料は、フッ素樹脂ワニス、顔料、添
加剤および溶剤からなる主剤とイソシアネート樹脂ワニ
スからなる硬化剤より構成される。かかるフッ素樹脂系
塗料の代表例としては、フッ素樹脂ワニス66重量%、顔
料25重量%、添加剤1重量%および溶剤8重量%からな
る主剤とイソシアネート樹脂ワニスからなる硬化剤を8/
2(重量)で混合したものがあげられ、たとえばVフロン
(大日本塗料(株)製、商品名)などを入手しうる。
ポリエステルウレタン系塗料は、セメント質基材との密
着力にすぐれているので好ましい。
なお、ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系
塗料には、塗布時の温度、塗布方法や塗布されるセメン
ト質基材の種類などによって異なるが、その粘度が塗布
に適した粘度、すなわちフォードカップ#4で5〜25秒
(25℃)となるように溶剤の添加量を加減するなどによ
ってあらかじめ調整されたものを用いるのが好ましい。
前記ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗
料を多孔性のセメント質基材に塗布するばあいには、セ
メント質基材の孔中にポリエステルウレタン系塗料また
はフッ素樹脂系塗料が浸入するのを防ぐためにセメント
質基材をあらかじめ予熱しておくのが好ましい。該セメ
ント質基材を予熱したばあい、ポリエステルウレタン系
塗料またはフッ素樹脂系塗料は、セメント質基材の孔中
に浸入するまえに乾燥し、その塗膜によって孔が被覆さ
れる。セメント質基材の予熱温度はセメント質基材表面
上の孔の数およびその大きさならびに周囲雰囲気の温度
および湿度などによって異なるので、一概には決定する
ことはできない。
前記ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗
料の塗布方法は、従来より一般に行なわれている、たと
えばエアスプレー法、カーテンフローコーター法、ロー
ルコーター法などを適用することができるが、本発明に
おいてはこれらの方法のみに限定されずに他の方法によ
って塗布してもよい。また、たとえば表面に孔数の多い
セメント質基材に適用するばあいなどのようにその必要
性に応じてさらに1回以上重ね塗りを施してもよい。
前記ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗
料の塗布量およびその乾燥後の膜厚は、上記のように使
用されるセメント質基材の種類などによって異なるの
で、一概には決定することはできないが、その塗布量は
通常30cm×30cmあたり5〜20g、その乾燥後の膜厚は30
〜75μmであるのが好ましい。
かくして形成されたポリエステルウレタン系塗料または
フッ素樹脂系塗料の塗膜を充分に乾燥させたのち、その
塗膜上にアルコキシド系無機塗料が塗布される。
前記アルコキシド系無機塗料は一般に使用されている他
の無機塗料と異なり、ポリエステルウレタン系塗料また
はフッ素樹脂系塗料の塗膜とのあいだで強固な化学的結
合を形成するが、さらに該アルコキシド系無機塗料が前
記ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗料
の塗膜上に塗布された塗膜は、耐熱水性、耐酸性、硬度
および緻密性に優れたものであることが本発明者らによ
って見出された。
すなわち、上記のように本発明の形成方法によって形成
せられた塗膜は以上に述べた諸特性を有するばかりでな
く、多孔質のセメント質基材上に設けられたばあいであ
っても均一塗膜が形成されるのである。
前記アルコキシド系無機塗料は三次元網目構造を有する
オリゴマーであり、その分子量は約 15000をこえるとゲ
ル化をおこし、塗布するのが困難となるので、通常5000
〜 15000、なかんづく7000〜 10000の分子量を有するも
のが用いられる。
本発明に用いられるアルコキシド系無機塗料の分子量は
上記のように低分子量のものであり、一般に使用されて
いるポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗
料の分子量(約 20000〜数十万)よりもきわめて小さい
ため、多孔性のセメント質基材に直接塗布したばあい、
該セメント質基材の孔中に短時間で吸収されてしまうの
で、アルコキシド系無機塗料を塗布するまえにポリエス
テルウレタン系塗料またはフッ素樹脂系塗料が塗布され
るのである。
前記アルコキシド系無機塗料としては一般式M(OR)n(式
中、M はSi、Ti、Al、Zr、Sn、Pbおよび/またはFe、R
は炭素数1以上のアルキル基、n は1以上の整数を示
す)で表される金属アルコキシドを主成分とする塗料が
あげられ、かかる金属アルコキシドの具体例としては、
Si(OCH34、Si(OC2H5)4、Si(OCH(CH3)2)4、Si(OC3H7)
4、Si(OC4H9)4、Ti(OCH34、Ti(OC2H5)4、Ti(OCH(C
H3)2)4、Ti(OC2H7)4、Ti(OC4H9)4、Al(OCH34、Al(OC
2H5)4、Al(OCH(CH3)2)4、Al(OC3H7)4、Al(OC4H9)4、Zr
(OCH34、Zr(OC2H5)4、Zr(OCH(CH3)2)4、Zr(OC
3H7)4、Zr(OC4H9)4、Sn(OCH34、Sn(OC2H5)4、Sn(OCH
(CH3)2)4、Sn(OC3H7)4、Sn(OC4H9)4、Pb(OCH3)2、Pb(CH
2H5)2、Pb(OCH(CH3)2)2、Pb(OC3H7)2、Pb(OC4H9)2、Fe
(OCH34、Fe(OC2H5)4、Fe(OCH(CH3)2)4、Fe(OC
3H7)4、Fe(OC4H9)4、ZrSi(OCH34、ZrSi(OC2H5)4、Zr
Si(OCH(CH3)2)4、ZrSi(OC3H7)4、ZrSi(OC4H9)4などがあ
げられ、これらの金属アルコキシドは単独で用いてもよ
く、また他のものと併用してもよい。前記金属アルコキ
シドのなかでは、一般式 M(OR)中、M がSiであるシリ
コンアルコキシドは安価であるので、とくに好適に使用
することができる。
アルコキシド系無機塗料中に含有される前記金属アルコ
シシド以外の成分として、たとえばクロムグリーン、コ
バルトブルー、べんがら、アンバー、チタンイエロー、
鉄黒、亜鉛華、酸化チタン、タルク、シリカ粉などの無
機顔料などをアルコキシド系無機塗料中において60重量
%をこえない範囲で添加してもよい。
なお、前記アルコキシド系無機塗料の溶媒としては、た
とえばイソプロピルアルコール、メチルアルコール、エ
チルアルコール、メチルエチルケトン、トルエン、ブチ
ルセロソルブなどのアルコール類が用いられ、該溶媒は
アルコキシド系無機塗料の粘度調整するために適宜添加
される。かかる溶媒の添加量は、前記金属アルコキシド
の分子量や無機顔料の有無などによって異なるので、一
概には決定することはできないが、通常アルコキシド系
無機塗料中に40〜80重量%含有されるように調整して用
いられる。
前記アルコキシド系無機塗料の塗布方法は、たとえばエ
アスプレー法、カーテンフローコーター法、ロールコー
ター法などを適用することができるが、本発明において
はこれらのみに限定されずに他の方法を適用してもよ
い。
前記アルコキシド系無機塗料の塗布量および乾燥後の塗
膜の厚さは、使用されるセメント質基材の種類などによ
って異なるので、一概には決定することはできないが、
その塗布量は通常30〜 300g/m2、その乾燥後の塗膜の
厚さは5〜50μmであるのが好ましい。
なお、前記アルコキシド系無機塗料をポリエステルウレ
タン系塗料またはフッ素樹脂系塗料の塗膜上に形成せし
める際には、たとえばポリエステルウレタン系塗料また
はフッ素樹脂系塗料の塗膜上に前記無機顔料を含有した
アルコキシド系無機塗料を塗布したのち、さらにその上
面に無機塗料を含有しないアルコキシド系無機塗料を塗
布してもよい。このばあい、前記無機顔料を含有したア
ルコキシド系無機塗料および無機顔料を含有しないアル
コキシド系無機塗料の塗布量は、それぞれ30〜 300g/m
2および30〜 150g/m2であるのが好ましい。
本発明において用いられる、前記一般式 M(OR)nで示さ
れるアルコキシド系無機塗料は、加水分解加熱脱水縮合
反応によりポリマー化して塗膜を形成するものである。
生成された金属酸化物MOn/2 は耐熱性、耐水性、耐酸
性、塗膜硬度および塗膜の緻密性に優れたものであるた
め、本発明においてはポリエステルウレタン系塗料また
はフッ素樹脂系塗料の塗膜上にアルコキシド系塗料を塗
布したのち、加熱するのが好ましい。
すなわち、ポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹
脂系塗料の塗膜上にアルコキシド系無機塗料を塗布し、
周囲温度や湿度などの周囲環境に条件によって異なる
が、空気中で5分〜10時間程度硬化せしめたのち、加熱
されるが好ましい。
前記アルコキシド系無機塗料の塗膜の加熱は、たとえば
温風乾燥機、遠赤外線乾燥機などを用いて60〜 200℃で
5〜30分間行なわれる。
かくしてポリエステルウレタン系塗料またはフッ素樹脂
系塗料の塗膜上にアルコキシド系無機塗料が塗布されて
なる塗膜は、耐熱水性、塗膜硬度および塗膜の緻密性に
優れたものであるので、セメント質基材に適用すること
ができる。
つぎに本発明の形成方法を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
実施例1 セメント質基材としてJIS A 5403に規定された塩基性基
板(pH 12〜13)である石綿スレート板(厚さ6mm)を用
い、該石綿スレート板の表面上にポリエステルウレタン
系塗料(大日本塗料(株)製、ポリタン#1000)をその
塗布量が30cm×30cmあたり8gとなるようにエアスプレ
ー法により塗布したのち、温風で60℃に加熱して30分間
乾燥させた。
つぎにポリエステルウレタン系塗料の塗膜上に無機顔料
としてベンガラを30%含有してなるアルコキシド系カラ
ー無機塗料(金属アルコキシド:Si(OC2H5)4、分子量:
10000)を30cm×30cmあたり5gとなるようにエアスプ
レー法により塗布し、室温(約25℃)で6時間乾燥させ
たのち、さらにアルコキシド系クリアー無機塗料(金属
アルコキシド:Si(OC2H5)4、分子量:10000)を30cm×3
0cmあたり5gとなるようにエアスプレー法により塗布
し、室温(約25℃)で1時間乾燥させた。
上記のようにして石綿スレート板に塗布されたポリエス
テルウレタン系塗膜およびアルコキシド系無機塗膜を、
遠赤外線乾燥機を用いて 100〜 150℃で10分間加熱、焼
成してテストピースを作製した。
えられたテストピースの塗膜の物性として耐熱水性、塗
膜硬度および塗膜の緻密性を下記の方法にしたがって調
べた。その結果を第1表に示す。
(耐熱水性) テストピースを75mm× 150mmに切断し、7日間連続煮沸
し、ついで乾燥機(内部雰囲気温度:60℃)で3日間乾
燥したのち、JIS K 5400に準拠して碁盤目剥離試験を行
なう。なお、その判定基準はつぎのとおりである。
(判定基準) ○:剥離なし △:剥離が10〜40個発生 ×:剥離が41個以上発生 (耐酸性) JIS K 5400 7.5耐酸性に準拠して試験を行なう。なお、
その判定基準はつぎのとおりである。
(判定基準) ○:異常なし △:フクレ、ワレ、ハガレなどが5ケ所以内で発生 ×:フクレ、ワレ、ハガレなどが6ケ所以上発生 (塗膜硬度) JIS K 5400 6.14鉛筆引っかき試験に準拠して試験を行
なう。
(塗膜の緻密性) (イ)塗膜の光沢度 テストピースを75mm× 150mmに切断し、JIS Z 8741 5.4
光沢度測定に示された 「60゜鏡面光沢」に基づいて光沢度を測定する。
(ロ)塗膜の透水性 テストピースを80mm×80mm×60mmに切断し、その表面上
に塩化ビニル製パイプ(内径:51mm、高さ:30mm)を立
て、100℃で2日間乾燥させた後、該塩化ビニル製パイ
プの外周にエポキシ樹脂を塗布し、ついでテストピース
の外周に塗料(アクローゼスーパー)を塗布した後、乾
燥する。つぎに塩化ビニル製パイプの中に水を注ぎ、水
柱の高さが、約25mmとなるように調整したのち、7日間
放置し、テストピースの試験前後の重量から透水量(g
/cm2)を求める。
実施例2〜3 実施例1において、ポリエステルウレタン系塗料(大日
本塗料(株)製、ポリタン#1000)をその塗布量が30cm
×30cmあたり12g(実施例2)または16g(実施例3)
となるようにエアスプレー法により塗布したほかは同様
にしてテストピースを作製した。
えられたテストピースの塗膜の物性を実施例1と同様に
して調べた。その結果を第1表に示す。
実施例4〜6 実施例1において、ポリエステルウレタン系塗料のかわ
りにフッ素樹脂系塗料(大日本塗料(株)製、Vフロン
#200)をその塗布量が30cm×30cmあたり8g(実施例
4)、12g(実施例5)または16g(実施例6)となる
ようにエアスプレー法により塗布したのち、温風で60℃
に加熱して40分間乾燥させたほかは同様にしてテストピ
ースを作製した。
えられたテストピースの塗膜の物性を実施例1を同様に
して調べた。その結果を第1表に示す。
比較例1 ポリエステルウレタン系塗料を塗布しないほかは実施例
1と同様にしてアルコキシド系カラー無機塗料およびア
ルコキシド系クリアー無機塗料を石綿スレート板に塗布
してテストピースを作製した。
えられたテストピースの塗膜の物性として耐熱水性、耐
酸性、塗膜硬度および塗膜の緻密性を実施例1と同様に
して調べた。その結果を第1表に示す。
比較例2および3 セメント質基材として実施例1で用いた石綿ストレート
板を使用し、該基板上に従来より使用されているアクリ
ル塗料(大日本塗料(株)製、アクローゼ#100V)また
はアクリルウレタン塗料(大日本塗料(株)製、Vトッ
プ# 100)をその塗布量が30cm×30cmあたり20gとなる
ようにエアスプレー法により塗布したのち、約60〜70℃
で15分間乾燥させ、テストピースを作製した。
えられたテストピースの塗膜の物性として耐熱水性、耐
酸性、塗膜硬度および塗膜の緻密性を実施例1と同様に
して調べた。その結果を第1表に示す。
比較例4 実施例1において、ポリエステルウレタン系塗料のかわ
りにアクリル樹脂系塗料(アクローゼ#100V、大日本塗
料(株)製)を用い、その塗布量が6g/尺となるよ
うにエアスプレー法により塗布したのち、室温(25℃)
で24時間乾燥させたほかは実施例1と同様にしてテスト
ピースを作製した。
えられたテストピースの塗膜の物製を実施例1と同様に
して調べた。その結果を第1表に示す。
実施例1は塩基性のセメント質基材上にポリエステルウ
レタン系塗料を塗布し、さらにその上面にアルコキシド
系無機塗料を塗布したばあいであるが、ポリエステルウ
レタン系塗料を塗布しないばあい(比較例1)と比べて
きわめて耐熱水性に優れ、長期間にわたり剥離などが生
じないことがわかる。
また、従来より使用されている塗料は耐熱水性、耐酸
性、塗膜強度および塗膜の緻密性をすべて満足しうるも
のではなく、本発明の形成方法によってえられる塗膜は
上記のような物性にきわめて優れていることがわかる。
[発明の効果] 本発明の均一塗膜の形成方法によれば、耐熱水性、耐酸
性、塗膜硬度、塗膜の緻密性などの特性をすべて満足し
うるとともに、多孔性のセメント質基材にピンホールや
凹凸などのない均一な塗膜を形成することができるの
で、従来の塗料を適用することができなかった、たとえ
ばコンクリート製建築物の壁面などのような多孔性のセ
メント質基材をはじめとする種々の用途に好適に使用す
ることができる。
また、本発明の均一塗膜の形成方法によればアルコキシ
ド系無機塗料が塗布されるまえにポリエステルウレタン
系塗料またはフッ素樹脂系塗料が塗布されるので、塩基
性を呈するセメント質基材に適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 仁 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番12号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 広瀬 彰子 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番12号 ナショナル住宅産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−152850(JP,A) 特開 昭59−47266(JP,A) 特開 昭63−151388(JP,A) 特開 平1−164479(JP,A) 特公 昭60−5610(JP,B2) 特公 昭60−53679(JP,B2) 特公 昭60−21702(JP,B2) 特開 平1−83580(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント質基材の表面上にポリエステルウ
    レタン系塗料またはフッ素樹脂系塗料を塗布したのち、
    アルコキシド系無機塗料を塗布することを特徴とする均
    一塗膜の形成方法。
JP63144016A 1988-06-10 1988-06-10 均一塗膜の形成方法 Expired - Lifetime JPH0615065B2 (ja)

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JPH01310777A (ja) 1989-12-14

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