JPH06149944A - ３次元ｃａｄ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】３次元ＣＡＤ装置の入力操作効率を向上し作業
者の労力を低減する。 【構成】この３次元ＣＡＤ装置は、表示画面に対する指
示により３次元曲面を作成する３次元曲面作成装置にお
いて、マウス２により表示画面上の複数の制御点が指示
されると、各制御点の範囲内を通る１本の曲線を形成す
る２次元曲線作成手段１と、表示画面上に１本の曲線が
形成されるたびに、その曲線のデータを記憶する記憶手
段３と、マウス２の指示により記憶手段３から呼び出さ
れたデータを表示画面の指示位置に曲線として表示する
表示手段４と、マウス２の曲線修正指示により表示手段
４に表示した曲線の複数の制御点を呼び出す制御点呼出
手段５と、表示画面上に呼び出された制御点がマウス２
により移動されると、その移動位置に応じて曲線の形状
を変更する曲線修正手段６とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば表示画面上に複
数の曲線を描いて３次元的な曲面を作成する３次元ＣＡ
Ｄ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】３次元ＣＡＤ装置による３次元曲面作成
作業では、特に凹凸のある複合曲面を作成するとき、作
業者は図形データの変更操作に労力を多く使うため、操
作性を改善して労力を低減することが望まれている。

【０００３】ここで、図９〜図１１の図形表示例を参照
して従来の３次元ＣＡＤ装置について説明する。

【０００４】従来の３次元ＣＡＤ装置では、まず、２次
元曲線をデジィタイズした図形データが入力されると、
図９に示すように、表示画面上には、２次元曲線ｇ1 が
１本作成される。この２次元曲線ｇ1 に対して深さ（Ｚ
軸方向の）座標を指示することにより、図１０に示すよ
うに、２次元曲線ｇ1 〜ｇ2 を平行に配した３次元曲面
を作成できる。

【０００５】ところで、この３次元曲面を凹凸のあるよ
うな複合曲面に修正する場合、修正する部分、例えば２
次元曲線ｇ2 と、この曲線ｇ2 に交差する面形成路ｈ1
〜ｈ3 との交点１点１点の座標を、カーソル（矢印）で
選択しては座標変更を行い１本の曲線ｇ2 を変更し、他
に修正する曲線があれば、その曲線数だけ座標指示操作
を行って最終的に、図１１に示すように、立体的な面形
成路ｉ1 〜ｉ3 に変更された３次元複合曲面を得ること
ができる。

【０００６】しかしながら、この場合、作業者は、例え
ばマウスなどのポインティングデバイスを用いたとして
も手先の操作を繊細に、しかも数多く繰り返さなければ
ならず、作業者にとって労力を要することになる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このように上述した従
来の３次元ＣＡＤ装置では、複合曲面を形成するための
入力操作に作業者が労力を要するという問題があった。

【０００８】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、２次元曲線を修正しつつ３次元曲面を
形成することにより入力操作効率を向上し、この結果、
作業者の労力低減を図ることのできる３次元ＣＡＤ装置
を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の３次元ＣＡＤ装
置は上記した目的を達成するために、ポインティングデ
バイスを用いて表示画面を指示することにより曲線で構
成される３次元曲面を作成する３次元曲面作成装置にお
いて、前記ポインティングデバイスにより前記表示画面
上の複数の制御点が指示されると、各制御点に囲まれた
範囲内を通る曲線を作成する曲線作成手段と、前記表示
画面上に曲線が作成されるたびに、その曲線のデータを
記憶する記憶手段と、前記ポインティングデバイスの表
示指示により前記記憶手段から前記データを呼び出し、
呼び出したデータを前記表示画面上の指示位置に曲線と
して表示する表示手段と、前記ポインティングデバイス
の制御点呼出指示により前記曲線を作成したときの制御
点を呼び出す制御点呼出手段と、前記表示画面上に呼び
出された各制御点が、前記ポインティングデバイスによ
り新たな位置に移動されると、その位置に応じて前記曲
線の形状を変更する曲線修正手段とを具備している。

【００１０】

【作用】本発明では、一本の曲線が形成されるたびに、
その曲線は図形データとして記憶部に記憶される。そし
て、ポインティングデバイスの表示指示により、曲線は
表示画面上のその指示位置に表示される。このとき、表
示画面上に表示した曲線は、ポインティングデバイスの
修正指示により修正可能になり、制御点を表示させ、そ
の位置を変更することにより曲線の形状を変更すること
ができる。

【００１１】すなわち、３次元曲面を構成するすべての
曲線を作成した後で修正するといった手間がかからなく
なるので、入力操作性が向上し作業者の労力を低減する
ことができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。

【００１３】図１は本発明に係る一実施例の３次元ＣＡ
Ｄ装置の構成を示す図である。

【００１４】同図において、１は２次元曲線作成手段で
あり、入力手段としてのポインティングデバイス、例え
ばマウス２などにより表示画面上の複数の２次元座標が
指示されると、各座標が指示されたことを示す制御点を
表示し、その範囲内を通る１本の２次元曲線を作成す
る。３は記憶手段であり、表示画面上に２次元曲線が１
本作成されるたびに、その２次元曲線を構成するドット
情報を図形データとして記憶する。４は表示手段であ
り、図形などを表示する表示画面を有し、記憶手段３よ
り呼び出された図形データをマウス２の指示に応じて表
示する。５は制御点呼出手段であり、マウス２の曲線修
正指示により表示手段４に表示した２次元曲線の複数の
制御点を呼び出す。６は曲線修正手段であり、制御点呼
出手段５により表示画面上に呼び出された各制御点の位
置がマウス２により移動されると、その指示に応じて２
次元曲線の形状を変更する。

【００１５】続いて、図２のフローチャートおよび図３
〜図８の表示例を参照してこの３次元ＣＡＤ装置の動作
を説明する。

【００１６】この３次元ＣＡＤ装置では、まず、表示手
段４の表示画面上のある座標がマウス２により指示され
ると（ステップ201 ）、図３に示すように、２次元曲線
作成手段１によりその座標位置に制御点ａ1 が表示さ
れ、この制御点ａ1 のデータは、記憶手段３に保存され
る（ステップ202 ）。この操作を繰り返すことにより
（ステップ203 ）、表示画面上に複数の制御点ａ1 〜ａ
7 が表示される。そして、制御点ａ1 〜ａ7 の入力が終
了した後、所定操作されると、２次元曲線作成手段１に
より、図４に示すように、制御点ａ1 〜ａ7 の範囲内を
通る１本の２次元曲線（テンプレート図形）ｂが作成さ
れる（ステップ204 ）。そして、このテンプレート図形
ｂの図形データは記憶手段３に記憶される（ステップ20
5 ）。

【００１７】次に、このテンプレート図形ｂを深さ方向
（Ｚ軸方向）に移動するために、所定操作が行われる
と、装置は深さ入力モードとなる（ステップ206 ）。そ
して、マウス２により深さ方向の移動量の座標データが
入力されると、記憶手段３に記憶した図形データにこの
座標データが付加される（ステップ207 ）。このときの
深さ入力によって、表示されているテンプレート図形ｂ
1 はマウス２に追従して移動し（ステップ208 ）、この
操作を何回か繰り返し行うことにより、図５に示すよう
に、複数の２次元曲線ｂ1 〜ｂ3 が平行に配置されたよ
うな３次元曲面が作成される。この操作を細かに行うこ
とにより多くの面形成路ｃを有する３次元曲面を作成で
きる。

【００１８】ところで、３次元曲面を作成してゆく中
で、ある曲線の修正が必要になった場合（ステップ209
）、曲線修正手段６によりそれまでに作成した面の確
定が行われる。面確定後、３次元曲面は修正が可能にな
る。面確定は作業者からの曲面修正要求、例えばマウス
２による曲面修正指示操作と共に実行される。

【００１９】この場合、まず、修正しようとする表示画
面上のある曲線、例えば２次元曲線ｂ3 がマウス２で指
示されると、図６に示すように、その２次元曲線ｂ3 を
作成したときの制御点ａ1 〜ａ7 が表示される。そし
て、変更する部分、例えば制御点ａ2 がマウス２により
選択された後（ステップ210 ）、新たに変更位置が指示
されると（ステップ211 ）、その変更位置（破線矢印が
示す位置）に制御点ａ2が移動して表示され、この位置
でよければ所定操作を行うことにより、図７に示すよう
に、曲線ｂ3 が曲線ｄに修正される（ステップ212 ）。
後の曲線に修正がなければ所定操作を行うことによっ
て、図８に示すように、曲線修正手段６により凹凸のあ
る新たな面形成路ｅが作成され、最終的な３次元複合曲
面を得ることができる。そして、この３次元複合曲面の
データは記憶手段３に保存される（ステップ213 ）。な
お、この曲線修正操作は３次元曲面作成中であれば、い
つでも行うことができる。

【００２０】このように本実施例の３次元ＣＡＤ装置に
よれば、２次元曲線ｂ1 〜ｂ3 の中の２次元曲線ｂ3 を
表示させたところで、所望により制御点ａ2 を変更する
ことにより容易に２次元曲線ｂ3 を２次元曲線ｄに修正
して、新たな面形成路ｅを有する３次元複合曲面を作成
できるので、従来のように、３次元曲面を構成するすべ
ての曲線を作成した後で、各曲線の面形成路の交点を１
点づつ指示修正するといった手間がかからなくなり入力
指示操作性が向上する。また入力指示に手間がかからな
くなった分だけ３次元曲面の作成時間を短縮できる。

【００２１】この結果、作業者の労力低減が図られると
共に、３次元曲面の作成時間を短縮することができる。

【００２２】なお、本発明の入力手段として、実施例の
マウスに限らず、キーボードや外部よりデジィタイズデ
ータを入力するインターフェイスなどを用いてもよい。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の３次元ＣＡ
Ｄ装置によれば、２次元曲線を作成するたびに所望によ
りその曲線を修正して３次元複合曲面を作成できるの
で、入力操作性が向上し作業者の労力低減を図ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例の３次元ＣＡＤ装置の構
成を示すブロック図である。

【図２】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の動作を
示すフローチャートである。

【図３】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の２次元
曲線作成例を示す図である。

【図４】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の２次元
曲線作成例を示す図である。

【図５】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の３次元
曲線作成例を示す図である。

【図６】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の３次元
曲線修正例を示す図である。

【図７】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の３次元
曲線修正例を示す図である。

【図８】この実施例における３次元ＣＡＤ装置の３次元
曲線修正例を示す図である。

【図９】従来の３次元ＣＡＤ装置による２次元曲線作成
例を示す図である。

【図１０】従来の３次元ＣＡＤ装置による３次元曲線作
成例を示す図である。

【図１１】従来の３次元ＣＡＤ装置による３次元曲線修
正例を示す図である。

【符号の説明】

１…２次元曲線作成手段、２…マウス、３…記憶手段、
４…表示手段、５…制御点呼出手段、６…曲線修正手
段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポインティングデバイスを用いて表示画
   面を指示することにより曲線で構成される３次元曲面を
   作成する３次元ＣＡＤ装置において、 前記ポインティングデバイスにより前記表示画面上の複
   数の制御点が指示されると、各制御点に囲まれた範囲内
   を通る曲線を作成する曲線作成手段と、 前記表示画面上に曲線が作成されるたびに、その曲線の
   データを記憶する記憶手段と、 前記ポインティングデバイスの表示指示により前記記憶
   手段から前記データを呼び出し、呼び出したデータを前
   記表示画面上の指示位置に曲線として表示する表示手段
   と、 前記ポインティングデバイスの制御点呼出指示により前
   記曲線を作成したときの制御点を呼び出す制御点呼出手
   段と、 前記表示画面上に呼び出された各制御点が、前記ポイン
   ティングデバイスにより新たな位置に移動されると、そ
   の位置に応じて前記曲線の形状を変更する曲線修正手段
   とを具備することを特徴とする３次元ＣＡＤ装置。