JPH0614970A

JPH0614970A - 入浴装置

Info

Publication number: JPH0614970A
Application number: JP19910992A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Ono; 秀昭大野; Akihiro Murai; 昭弘村井
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-07-01
Filing date: 1992-07-01
Publication date: 1994-01-25

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構成で、操作が容易であり、手足の一
部が不随の人等が、安全且つ手軽に入浴できるようにす
る。【構成】浴槽１０の内壁に吸盤１２により固定される
Ｌ字形の支持枠１４を設ける。支持枠１４の垂直部１８
に取り付けられた昇降部材２０と、昇降部材２０に取り
付けられ一体的に移動する着座部２２とを設ける。昇降
部材２０に設けられ着座部２２を昇降させる滑車駆動機
構３４と、滑車駆動機構３４を駆動する操作部材４２と
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、身体機能の一部が麻
痺したり損傷した人や、体力の衰えた人が容易に入浴で
きるようにするための入浴装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、寝たきりの人の入浴を補助する浴
槽として、特公昭６１−２７０５５号公報等に開示され
ているように、入浴者を寝かせて、浴槽内又は外部に設
けられた昇降装置に入浴者を載せ、これを上下させて入
浴させていた。また、一般の家庭用浴室における、障害
者用の設備としては、手摺を設ける程度の等の安全設備
であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の入浴
装置の場合、装置全体の構造が複雑であり、一般家庭に
おいて利用できるものではなく、また、片方の手でも使
用可能な人にとっては、大がかり過ぎて、かえって手軽
に入浴できないという欠点がある。また、一般家庭の浴
室の手摺等の安全設備のみでは、半身不随の人等にとっ
ては、きわめて危険であり、入浴時に必ず介護者を必要
としていた。

【０００４】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みてなされたもので、簡単な構成で、操作が容易であ
り、手足の一部が不随の人等が、安全且つ手軽に入浴で
きるようにする入浴装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、浴槽の内壁
に吸盤により固定されるＬ字形の支持枠と、この支持枠
の垂直部に取り付けられた昇降部材と、この昇降部材に
取り付けられ一体的に移動する着座部と、上記昇降部材
に設けられ上記着座部を昇降させる滑車駆動機構と、こ
の滑車駆動機構を駆動する操作部材とを設けた入浴装置
である。

【０００６】

【作用】この発明の入浴装置は、吸盤により浴槽に簡単
に取り付けることができ、駆動機構も簡単なもので、取
扱が容易であり、操作部材を片手で操作することにより
着座部に座ったまま浴槽内での昇降を可能にしたもので
ある。

【０００７】

【実施例】以下この発明の一実施例について図面に基づ
いて説明する。この実施例の入浴装置は、浴槽１０の内
壁に吸盤１２により固定されるＬ字形の支持枠１４を有
する。支持枠１４は金属製の枠組みからなり、水平部１
６に４個の吸盤１２が取り付けられ、垂直部１８の中間
部に２個の吸盤が取り付けられている。

【０００８】支持枠１０の内側には、垂直部１４に沿っ
て昇降可能な昇降部材２０が設けられ、この昇降部材２
０に、椅子である着座部２２が固定されている。この着
座部２２も、折り畳み自在に形成されている。また、昇
降部材２０の裏面側には、支持枠１４に当接し、昇降時
に支持枠１４のガイド上を移動する車輪２４が設けられ
ている。

【０００９】支持枠１４には、ロープ３０が掛け渡され
た固定滑車３２と、ロープ３０が内部の滑車間に掛け渡
された滑車駆動機構３４が設けられている。昇降部材２
０の下端には、ロープ３０を巻き取る巻取装置３６が設
けられ、巻き取り装置３６には、ラチェット機構３８が
取り付けられている。ラチェット機構３８は、切替レバ
ー４０により、ロープ３８の巻き取り巻き戻しの何れに
も駆動することができ、操作レバー４２を揺動させるだ
けで、ロープ３０の巻き取り方向又は巻き戻し方向の何
れにもラチェットが掛るようにでき、昇降部材２０の昇
降方向を上下どちら側にも設定することができるもので
ある。

【００１０】この入浴装置は収納箱４６に収納可能な大
きさであり、支持枠１４は中央部の連結部４４で折り畳
むことにより、収納箱４６内に収納可能な大きさにな
る。収納箱４６には、高さ調整脚部４７が設けられ、適
宜の高さに調整可能に形成されている。収納箱４４には
蓋部材４８と開口部５０を覆う覆板５２とが設けれら
れ、覆板５２は、長さ調整が可能で、浴槽１０の縁５４
に係合させる係合部５６とを有している。蓋部材４８は
収納箱４６に係合部５８で着脱自在に取り付けられ、回
動可能に設けられている。

【００１１】この実施例の入浴装置の使用方法は、先
ず、収納箱４６を浴室６２内に設置し、収納箱４６に収
納されている支持枠１４を取り出し、Ｌ字形に広げて吸
盤１２を浴槽１０の内壁に吸着させる。そして、支持枠
１４とともに、着座部２２を開き、ロープ３０、固定滑
車３２及び滑車駆動機構３４等を点検し所定の位置に設
定する。この後、着座部２２を、浴槽１０の縁５４の高
さでラチェット機構３８をロックする。また、収納箱４
６の高さ調整脚部４７を調整して、収納箱４６の開口部
５０を覆板５２で覆った状態で、覆板５２が、浴槽１０
の縁５４の高さになるように調整する。この時、覆板５
２は、係合部５６を浴槽１０の縁５４に係合させ、蓋部
材４８は、脱衣室６０側に開いて、脱衣室６０から浴室
６２間に斜面を形成する。

【００１２】入浴する際は、例えば、下半身不随の人の
場合脱衣室６０で、衣服を脱ぎ、這って、蓋部材４８の
斜面を通り、覆板５２による渡板を経て、浴槽１０の縁
５４から着座部２２に腰を載せる。この後、切替レバー
４０を下降側にして、操作レバー４２を手で往復させて
操作し、徐々に浴槽内に着座部２２を降ろす。

【００１３】浴槽１０からあがる場合には、切替レバー
４０を上昇側に切り替えて、操作レバー４２を上記と同
様に揺動操作して、徐々に着座部２２を上昇させる。そ
して、適当な高さで、覆板５２に乗り移り、覆板５２上
を這って浴室６２から出る。また、体を洗う場合には、
覆板５２上に腰掛けるようにして洗えば良い。

【００１４】この実施例の入浴装置によれば、体の不自
由な人でも、自力により入浴することができ、介護者を
必要とせず自由に入浴することができる。しかも、操作
レバー等を操作することにより、身体機能のリハビリに
もなる。また、装置が滑車駆動機構３４を利用した簡素
な構成であり、重量が軽く、取扱が容易な上、昇降動作
も滑らかに且つ確実に行うことができる。滑車駆動機構
３４は、水に強い構造のものが既に提供されており、こ
れを利用することにより簡単に取り付けて組み立てるこ
とができる。

【００１５】尚、この発明の入浴装置は、上記実施例に
限らず、滑車駆動機構に電動機構を組み合わせても良
く、これにより、操作レバーの操作をより楽なものにす
ることができる。さらに、滑車駆動機構の代わりの駆動
方法として、水圧や油圧その他空気圧等を利用しても良
いものである。

【００１６】

【発明の効果】この発明の入浴装置は、滑車駆動機構に
より昇降部材を上下させるようにしたので、簡単な構成
で、確実に浴槽内の着座部を昇降させることができる。
しかも、滑車駆動機構を利用して操作レバーで着座部を
移動させるようにしたので、操作者の力で簡単に着座部
を昇降させることができ、他の動力を利用しなくても、
自由に着座部を昇降させることができる。また、支持枠
の着脱は吸盤で行っており、装置全体の構成も簡単であ
り、重量も軽いものにすることができ、体の不自由な人
でも取扱がきわめて容易なものである。

【００１７】さらに、収納箱を入浴時の補助具として利
用することができ、脱衣から入浴まで、一人で、安全に
行うことができるものである。しかも、不使用時には、
装置を収納箱に収納して浴室の隅に置いておくことがで
き、他の人の入浴の邪魔になることがなく、浴室の改装
等も必要もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の入浴装置の一実施例の右側面図であ
る。

【図２】この実施例の支持枠の斜視図である。

【図３】この実施例の入浴装置の使用状態を示す縦断面
図である。

【図４】この実施例の滑車駆動機構と操作レバーを示す
斜視図である。

【図５】この実施例の収納箱の蓋部材の斜視図である。

【符号の説明】

１０浴槽１２吸盤１４支持枠１８垂直部２０昇降部材２２着座部３４滑車駆動機構４２操作レバー４６収納箱

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】浴槽の内壁に吸盤により固定されるＬ字
形の支持枠と、この支持枠の垂直部に移動可能に取り付
けられた昇降部材と、この昇降部材に取り付けられ一体
的に移動する着座部と、上記昇降部材に設けられ上記着
座部を昇降させる駆動機構と、この駆動機構を駆動する
操作部材とを設けたことを特徴とする入浴装置。
【請求項２】浴槽の内壁に吸盤により固定され折り畳
み可能なＬ字形の支持枠と、この支持枠の垂直部に移動
可能に取り付けられた昇降部材と、この昇降部材に取り
付けられ一体的に移動する着座部と、上記昇降部材に設
けられ上記着座部を昇降させる滑車駆動機構と、この滑
車駆動機構を駆動する操作部材とを設け、上記支持枠と
昇降部材及び着座部を収納する収納箱を備え、この収納
箱を台にして浴槽の縁と脱衣場とを連結する移動路を形
成する渡板を設けたことを特徴とする入浴装置。