JPH06147536A - 配管の水張方法とその装置 - Google Patents

配管の水張方法とその装置

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JPH06147536A
JPH06147536A JP4301267A JP30126792A JPH06147536A JP H06147536 A JPH06147536 A JP H06147536A JP 4301267 A JP4301267 A JP 4301267A JP 30126792 A JP30126792 A JP 30126792A JP H06147536 A JPH06147536 A JP H06147536A
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JP
Japan
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water
pipe
air
floor
water pipe
Prior art date
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Application number
JP4301267A
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English (en)
Inventor
Masumi Otsuka
真澄 大塚
Noboru Okano
登 岡野
Masahiko Sato
晶彦 佐藤
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Shin Nippon Kucho KK
Original Assignee
Shin Nippon Kucho KK
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Publication date
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】配管の水張りに際し、空気溜りの発生を確実に
防止する。 【構成】往水管12および還水管13に、当該階を仕切
る上下一対の仕切弁17〜20を設け、空気調和装置1
1からの還水管13側の空気抜き弁21に、真空ポンプ
1および排水手段2とを並列的に設け、往水管12およ
び還水管13の各仕切り弁17〜20を閉じた状態で、
真空ポンプ1を起動させて当該階の水配管内を負圧にし
た後、真空ポンプの運転1の運転を停止し、上部仕切り
弁17を少量開け、次いで排水手段2を起動させて当該
階の水配管内を負圧にして、排水手段2により水配管内
の水が流出したことを確認した後に、還水管13の上部
仕切弁19を開ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配管の水張りに際し、
空気溜りの発生を確実に防止できる配管の水張方法およ
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高層ビルやホテル等の建物内に
は、空気調和のために、各階または各部屋毎にファンコ
イルユニット(以下、FCUという)が設置されてい
る。この空気調和系の態様については、図2に示すよう
に、室内に設置されたFCU11,11に、建物内の各
階を貫いて配設された水配管すなわち往水管12および
還水管13を配管し、それら往水管12および還水管1
3を通して、FCU11,11に冷水または温水を流通
させることにより、冷房または暖房を行っている。な
お、14は定流量弁、15は電動弁、16は流量調整弁
である。
【0003】一方、往水管12および還水管13は、多
数の配管が交換可能にボルト締結さたもので、その金属
疲労の度合に応じて、通常各階毎に配管の交換工事が行
われる。配管の交換工事に際しては、往水管12および
還水管13に、予め工事階と上階および下階とを仕切る
上下一対の仕切弁17,18および19,20をそれぞ
れ設け、これら仕切弁17〜20によって仕切られる配
管内の水抜きを行った後、配管の交換を行うものであ
る。なお、図2において、点線部は既設の運転中の配管
を示し、実線部は交換後の新設の水張りを要する配管を
示す。
【0004】ところで、交換後の新設配管に水張りを行
う場合、新設配管内の空気抜きを如何に確実に行うかが
重要な課題となる。すなわち、新設配管中に多少なりと
も空気が残っていると、往水管12側の仕切弁17を開
けた時点で、既設配管中に空気が混入して空気溜りが発
生し、この空気溜りがFCU11,11での空調効率を
著しく低下させるなどの問題があるからである。そこ
で、従来は、還水管13側の新設配管上部に空気抜き弁
21を開けた後、上階の仕切弁17を少し開けて、水が
空気抜き弁21より流出した時点でその空気抜き弁21
を閉止する。その後は、FCU用空気抜き弁23から水
が流出することを確認し、エアがFCU11のコイル内
などからも抜けたことを確認する。
【0005】水抜き弁22は、水張り前などに用いるも
のである。最後に仕切弁20を開けることとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の空気
抜き弁21による空気抜きでは、十分な効果はなく、特
にFCU11,11内のコイルの曲り部分において、空
気が残留することが多い。さらに、空気が完全に抜けて
水のみが空気抜き弁21から流出するまでには、ある程
度の時間を要し、その間の水を何杯ものバケツにて受け
る必要があり、その水受けおよび水捨ての作業が必要と
なり、多大な手間を要する。しかも、ホテルにおいて
は、客室に自由に出入りできないために、作業が思うよ
うにでき難い。また、水張り時において、エアの流れに
より、騒音が発生し、客室を対象とする場合には、問題
が多い。
【0007】そこで、本発明の主たる課題は、配管の水
張りに際し、空気溜りの発生を確実に防止し、かつ迅速
にエア抜きおよび水張りをできるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、建物内の上
階と下階とに挟まれた当該階を貫いて配設され、かつ前
記当該階の室内に設置の空気調和装置に接続された往水
管および還水管を有する水配管において、前記往水管お
よび還水管に、実質的に前記室内と上階および下階とを
仕切る上下一対の仕切弁をそれぞれ設け、さらに還水管
の前記空気調和装置からの還水分岐点と、還水管の上部
仕切弁との間に、真空ポンプおよび排水手段とを並列的
に設け、往水管および還水管の各仕切り弁を閉じた状態
で、前記真空ポンプを起動させて当該階の水配管内を負
圧にした後、往水管の上部仕切り弁を少量開け、真空ポ
ンプの運転を停止するとともに、排水手段を起動させて
当該階の水配管内を負圧にして、排水手段により水配管
内の水が流出したことを確認した後に、還水管の上部仕
切弁を開けることで解決できる。
【0009】また、本発明の装置は、建物内の上階と下
階とに挟まれた当該階を貫いて配設され、かつ前記当該
階の室内に設置の空気調和装置に接続された往水管およ
び還水管を有する水配管に対して、前記往水管および還
水管に、実質的に前記室内と上階および下階とを仕切る
上下一対の仕切弁をそれぞれ設け、さらに還水管の前記
空気調和装置からの還水分岐点と、還水管の上部仕切弁
との間に、空気および水を強制的に吸引する吸引手段を
設けたことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明では、真空ポンプを起動させて当該階の
水配管内の空気を排気しかつ負圧状態に保持した後、往
水管の上部仕切り弁を少量開けると、水配管内に水が流
入して、水配管内全体にほぼ水が充満する。その後、真
空ポンプの運転を停止するとともに、排水手段を起動さ
せて当該階の水配管内を負圧にして、排水手段により水
配管内の水が排水されたならば、水配管内の空気が完全
に抜けたことになる。
【0011】これをさらに従来例との比較の下で説明す
る。すなわち、従来例では、往水管の上部仕切り弁を開
けることにより、水のヘッド差によって空気抜き弁21
からエアが流出せず水のみが流出する状態においては、
当然に配管内のエアは完全に抜けると考られていたが、
空気調和装置のコイルなどの曲り部分においては、エア
が残留することが判明した。
【0012】ちなみに、本発明者は、図3に示すよう
に、水槽50に対してU字管51を接続し、その一方端
より若干下方の分岐点52に、排水機53を連結し、こ
の排水機53により真空引きを行った(300 mmHg)後、
弁54を少量開ける実験を行ったところ、空気が約2.5
mの高さ範囲Hで残るとともに、水槽50中に気泡の発
生を確認した。このことは、弁54の開放によって、エ
アの大部分が水の流れに乗って排水機53側に移動する
としても、一部のエアは水槽50側に逆流する現象があ
ることを示している。このように、たとえ強制的に配管
内を負圧にしたとしても、エアが逆流する現象があるこ
とは、従来例のように、単にヘッド差のみを利用して水
の流れに乗せてエアを排出する態様の下では、エアの滞
留または逆流が一層顕著であり、エア抜きを完全に行う
ことはできないことの証明である。
【0013】他方で、図4に示すように、分岐点52
に、真空ポンプ55を連結して、720mmHgに真空引き場
合には、水槽50中の気泡の発生はないものの、空気が
約300〜500 mmの高さ範囲Hで残った。
【0014】これに対して、図5に示すように、真空ポ
ンプ55を連結して、720 mmHgに真空引きした後、弁5
4を少量開け、その後排水機56を運転したところ、U
字管51全体に水が充満するとともに、水槽50中の気
泡の発生はなかった。
【0015】したがって、図4に示すように、単に真空
ポンプ引きによる場合でもエア抜きの面で効果的である
としても、未だ充分ではなく、真空ポンプ55により排
水に至るまで吸引することは、その真空ポンプ55の損
傷をもたらすことになるとともに、条件にもよるが、真
空ポンプの負担があまりにも大きい。
【0016】しかるに、図5に示すように、ある程度の
レベルまで真空ポンプ55により、排気と水レベルの引
き上げを行った後、残りのエア溜まり部分を排水機56
による排水があるまで排水すると、完全な排気とU字管
51全体を水で充満させることができること確認した。
この場合には、排水機56による負圧度は、真空ポンプ
55の吸引力より遙に小さいもので足りるので、設備費
の点でも有利である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例によってさ
らに詳説する。図1は本発明の一実施例を示す概略図で
あり、空気調和装置11からの還水分岐点13Aと、還
水管13の上部仕切弁19との間に、真空ポンプ1およ
び排水手段を構成する排水ポンプ2とをホース3に対し
て並列的に設けたものである。
【0018】かかる設備において、水張りは次述のよう
に行われる。先ず、各仕切弁17〜20を閉じた状態
で、往水管12および還水管13内を、真空ポンプ1に
てたとえば720mmHg まで真空引きし、真空状態とする。
この場合の減圧度はバキュームゲージ4によって読み取
ることができる。
【0019】その後、往水管12の上部仕切弁17を少
々開けると、配管内に水が速やかに流入し、その水レベ
ルが還水分岐点13A近くまで達する。これとともにま
たはその後、排水ポンプ2を運転する。やがて、この排
水ポンプ2により、排水がある程度進行したならば、空
気抜けが完全に終了したと判断する。
【0020】その後、FCU用空気抜き弁23を開けて
そこからエアが存在せず、水のみが流出したことを確認
の上で、還水管13の上部仕切弁20を開け、水張作業
を行う。
【0021】なお、本実施例では、乾式真空ポンプ1お
よび湿式排水ポンプ2の両者を設けたが、一方のみの設
置でも足りる。この場合には、その一方が本発明の吸引
手段を構成する。
【0022】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、配管の水
張りに際し、空気溜りの発生を確実に防止し、かつ迅速
にエア抜きおよび水張りをできる。さらに、排水ポンプ
からの排水量が少量の状態で、水張りを完全に終了させ
ることができるので、排水の始末が容易である。しか
も、作業中において、エアの混入による騒音の発生もな
い。さらに、各弁の締め忘れや気密度のチェックも可能
となるなどの利点ももたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】従来の水張方法を示す概略図である。
【図3】実験例の概要説明図である。
【図4】別の実験例の概要説明図である。
【図5】他の実験例の概要説明図である。
【符号の説明】
1…真空ポンプ、2…排水ポンプ、3…ホース、4…バ
キュームゲージ、11…ファンコイルユニット(FC
U)、12…往水管、13…還水管、13A…還水分岐
点、17〜20…仕切弁、21…空気抜き弁。
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】配管の水張方法とその装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、配管の水張りに際し、
空気溜りの発生を確実に防止できる配管の水張方法およ
びその装置に関する。
【従来の技術】一般に、高層ビルやホテル等の建物内に
は、空気調和のために、各階または各部屋毎にファンコ
イルユニット(以下、FCUという)が設置されてい
る。この空気調和系の態様については、図2に示すよう
に、室内に設置されたFCU11,11に、建物内の各
階を貫いて配設された水配管すなわち往水管12および
還水管13を配管し、それら往水管12および還水管1
3を通して、FCU11,11に冷水または温水を流通
させることにより、冷房または暖房を行っている。な
お、14は定流量弁、15は電動弁、16は流量調整弁
である。一方、往水管12および還水管13は、金属疲
労の度合に応じて、配管の交換工事が行われる。配管の
交換工事に際しては、往水管12および還水管13に、
予め工事階と上階および下階とを仕切る上下一対の仕切
弁17,18および19,20をそれぞれ設け、これら
仕切弁17〜20によって仕切られる配管の交換を行う
ものである。なお、図2において、点線部は既設の運転
中の配管を示し、実線部は交換後の新設の水張りを要す
る配管を示す。ところで、交換後の新設配管に水張りを
行う場合、新設配管内の空気抜きを如何に確実に行うか
が重要な課題となる。すなわち、新設配管中に多少なり
とも空気が残っていると、エアの流れにより騒音が発生
したり、また空調効率を著しく低下させるなどの問題が
あるからである。そこで、従来は、還水管13側の新設
配管上部に空気抜き弁21を開けた後、上階の仕切弁1
7を少し開けて、水が空気抜き弁21より流出した時点
でその空気抜き弁21を閉止する。その後は、FCU用
空気抜き弁23から水が流出することを確認し、エアが
FCU11のコイル内などからも抜けたことを確認す
る。最後に仕切弁20を開けることとしている。なお、
22はFCU用の水抜き弁である。
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の空気
抜き弁21による空気抜きでは、十分な効果はなく、往
水管12側の仕切弁17を開けると同時に、新設配管内
のエアが仕切弁17を通って既設運転中の管内に混入し
てしまう。その結果、運転中の上階のFCU用空気抜き
弁23およびFCU用水抜き弁22より空気が完全に抜
けて水のみが流出するまでにはかなりの時間を要し、そ
の間の水を何杯ものバケツにて受ける必要があり、その
水受けおよび水捨ての作業が必要となり、多大な手間を
要する。しかも、ホテルにおいては、客室に自由に出入
りできないために、作業が思うようにでき難い。また、
水張り時において、エアの流れにより、騒音が発生し、
客室を対象とする場合には、問題が多い。そこで、本発
明の主たる課題は、配管の水張りに際し、空気溜りの発
生を確実に防止し、かつ迅速にエア抜きおよび水張りを
できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】上記課題は、建物内の上
階と下階とに挟まれた当該階を貫いて配設され、かつ前
記当該階の室内に設置の空気調和装置に接続された往水
管および還水管を有する水配管において、前記往水管お
よび還水管に、実質的に前記室内と上階および下階とを
仕切る上下一対の仕切弁をそれぞれ設け、さらに還水管
の前記空気調和装置からの還水分岐点と、還水管の上部
仕切弁との間に、真空ポンプおよび排水手段とを並列的
に設け、往水管および還水管の各仕切り弁を閉じた状態
で、前記真空ポンプを起動させて当該階の水配管内を負
圧にした後、真空ポンプの運転を停止し、往水管の上部
仕切り弁を少量開け、次いで排水手段を起動させて当該
階の水配管内を負圧にして、排水手段により水配管内の
水が流出したことを確認した後に、還水管の上部仕切弁
を開けることで解決できる。また、本発明の装置は、建
物内の上階と下階とに挟まれた当該階を貫いて配設さ
れ、かつ前記当該階の室内に設置の空気調和装置に接続
された往水管および還水管を有する水配管に対して、前
記往水管および還水管に、実質的に前記室内と上階およ
び下階とを仕切る上下一対の仕切弁をそれぞれ設け、さ
らに還水管の前記空気調和装置からの還水分岐点と、還
水管の上部仕切弁との間に、空気および水を強制的に吸
引する吸引手段を設けたことを特徴とするものである。
【作用】本発明では、真空ポンプを起動させて当該階の
水配管内の空気を排気しかつ負圧状態に保持した後、真
空ポンプの運転を停止し、往水管の上部仕切り弁を少量
開けると、水配管内に水が流入して、水配管内全体にほ
ぼ水が充満する。その後、排水手段を起動させて当該階
の水配管内を負圧にして、排水手段により水配管内の水
が排水されたならば、水配管内の空気が完全に抜けたこ
とになる。これをさらに従来例との比較の下で説明す
る。すなわち、従来例では、往水管の上部仕切り弁を開
けることにより、水のヘッド差によって空気抜き弁21
からエアが流出せず水のみが流出する状態においては、
当然に配管内のエアは完全に抜けると考られていたが、
仕切弁17を開けると同時に既設配管内にエアが混入す
ることが判明した。ちなみに、本発明者は、図3に示す
ように、水槽50に対してU字管51を接続し、その一
方端より若干下方の分岐点52に、排水機53を連結
し、この排水機53により真空引きを行った(300 mmH
g)後、弁54を少量開ける実験を行ったところ、空気
が約2.5 mの高さ範囲Hで残るとともに、水槽50中に
気泡の発生を確認した。このことは、弁54の開放によ
って、エアの大部分が水の流れに乗って排水機53側に
移動するとしても、一部のエアは水槽50側に逆流する
現象があることを示している。このように、たとえ強制
的に配管内を負圧にしたとしても、エアが逆流する現象
があることは、従来例のように、単にヘッド差のみを利
用して水の流れに乗せてエアを排出する態様の下では、
エアの滞留または逆流が一層顕著であり、エア抜きを完
全に行うことはできないことの証明である。他方で、図
4に示すように、分岐点52に、真空ポンプ55を連結
して、720mmHgに真空引き場合には、水槽50中の気泡
の発生はないものの、空気が約300〜500 mmの高さ範囲
Hで残った。これに対して、図5に示すように、真空ポ
ンプ55を連結して、720 mmHgに真空引きした後、弁5
4を少量開け、その後排水機56を運転したところ、U
字管51全体に水が充満するとともに、水槽50中の気
泡の発生はなかった。したがって、図4に示すように、
単に真空ポンプ引きによる場合でもエア抜きの面で効果
的であるとしても、未だ充分ではなく、真空ポンプ55
により排水に至るまで吸引することは、その真空ポンプ
55の損傷をもたらすことになるとともに、条件にもよ
るが、真空ポンプの負担があまりにも大きい。しかる
に、図5に示すように、真空ポンプ55により排気を行
った後、弁54を開けると、ある程度のレベルまで水レ
ベルが上がり、残りのエア溜まり部分を排水機56によ
る排水があるまで排水すると、完全な排気とU字管51
全体を水で充満させることができること確認した。この
場合には、排水機56による負圧度は、真空ポンプ55
の吸引力より遙に小さいもので足りるので、設備費の点
でも有利である。
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例によってさ
らに詳説する。図1は本発明の一実施例を示す概略図で
あり、空気調和装置11からの還水管13側の空気抜き
弁21に、真空ポンプ1および排水手段を構成する排水
ポンプ2とを耐圧ホース3に対して並列的に設けたもの
である。かかる設備において、水張りは次述のように行
われる。先ず、各仕切弁17〜20を閉じた状態で、往
水管12および還水管13内を、真空ポンプ1にて少な
くとも720mmHg まで真空引きし、真空状態とする。この
場合の減圧度はバキュームゲージ4によって読み取るこ
とができる。その後、往水管12の上部仕切弁17を少
々開けると、配管内に水が速やかに流入し、その水レベ
ルが還水分岐点13A近くまで達する。これとともにま
たはその後、排水ポンプ2を運転する。やがて、この排
水ポンプ2により、排水がある程度進行したならば、空
気抜けが完全に終了したと判断する。その後、FCU用
空気抜き弁23およびFCU用水抜き弁22を開けてそ
こからエアが存在せず、水のみが流出したことを確認の
上で、還水管13の上部仕切弁20を開け、水張作業を
行う。なお、本実施例では、乾式真空ポンプ1および湿
式排水ポンプ2の両者を設けたが、720mmHg 以上の真空
引き能力がありかつ排水ポンプの能力を兼ね備えたもの
であれば、一方のみの設置でも足りる。この場合には、
その一方が本発明の吸引手段を構成する。
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、配管の水
張りに際し、空気溜りの発生を確実に防止し、かつ迅速
にエア抜きおよび水張りをできる。さらに、排水ポンプ
からの排水量が少量の状態で、水張りを完全に終了させ
ることができるので、排水の始末が容易である。しか
も、作業中において、エアの混入による騒音の発生もな
い。さらに、各弁の締め忘れや気密度のチェックも可能
となるなどの利点ももたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】従来の水張方法を示す概略図である。
【図3】実験例の概要説明図である。
【図4】別の実験例の概要説明図である。
【図5】他の実験例の概要説明図である。
【符号の説明】 1…真空ポンプ、2…排水ポンプ、3…耐圧ホース、4
…バキュームゲージ、11…ファンコイルユニット(F
CU)、12…往水管、13…還水管、13A…還水分
岐点、17〜20…仕切弁、21…空気抜き弁。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物内の上階と下階とに挟まれた当該階を
    貫いて配設され、かつ前記当該階の室内に設置の空気調
    和装置に接続された往水管および還水管を有する水配管
    において、 前記往水管および還水管に、実質的に前記室内と上階お
    よび下階とを仕切る上下一対の仕切弁をそれぞれ設け、
    さらに還水管の前記空気調和装置からの還水分岐点と、
    還水管の上部仕切弁との間に、真空ポンプおよび排水手
    段とを並列的に設け、 往水管および還水管の各仕切り弁を閉じた状態で、前記
    真空ポンプを起動させて当該階の水配管内を負圧にした
    後、往水管の上部仕切り弁を少量開け、真空ポンプの運
    転を停止するとともに、排水手段を起動させて当該階の
    水配管内を負圧にして、排水手段により水配管内の水が
    流出したことを確認した後に、還水管の上部仕切弁を開
    けることを特徴とする配管の水張方法。
  2. 【請求項2】建物内の上階と下階とに挟まれた当該階を
    貫いて配設され、かつ前記当該階の室内に設置の空気調
    和装置に接続された往水管および還水管を有する水配管
    に対して、 前記往水管および還水管に、実質的に前記室内と上階お
    よび下階とを仕切る上下一対の仕切弁をそれぞれ設け、
    さらに還水管の前記空気調和装置からの還水分岐点と、
    還水管の上部仕切弁との間に、空気および水を強制的に
    吸引する吸引手段を設けたことを特徴とする配管の水張
    装置。
JP4301267A 1992-11-11 1992-11-11 配管の水張方法とその装置 Pending JPH06147536A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109405626A (zh) * 2018-12-07 2019-03-01 西安诺普电气工程技术有限公司 用于管道改造排水的结构及其排水方法
US11313595B2 (en) 2017-07-27 2022-04-26 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning system and method of sealing heat medium

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