JPH0614735A - テンペ様食品並びにその製造方法 - Google Patents

テンペ様食品並びにその製造方法

Info

Publication number
JPH0614735A
JPH0614735A JP3310072A JP31007291A JPH0614735A JP H0614735 A JPH0614735 A JP H0614735A JP 3310072 A JP3310072 A JP 3310072A JP 31007291 A JP31007291 A JP 31007291A JP H0614735 A JPH0614735 A JP H0614735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chitosan
okara
complex
food
tempeh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3310072A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Hatamoto
均 畑本
Mari Miyamoto
真理 宮本
Taisuke Iwasaki
泰介 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP3310072A priority Critical patent/JPH0614735A/ja
Publication of JPH0614735A publication Critical patent/JPH0614735A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、オカラとキトサンからなる複合体を
用いることを特徴とするテンペ様食品である。 【効果】脱皮等の手間のかからない大豆代替物としてオ
カラを利用して、また抗菌活性を有するキトサンを利用
することにより、雑菌の繁殖を抑えた新規なテンペ様食
品を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、豆腐製造後の副産物で
あるオカラの有効な利用法、並びに本発明で得られるオ
カラにキトサンを加えて形成される組織化物を、テンペ
の製造に用いることに関する。
【0002】
【従来の技術】テンペは、インドネシアで最も広く常食
とされている大豆の柔らかい醗酵食品である。原料は大
豆を用いたものが全体の半分以上を占めているが、それ
以外にレグミン豆、小麦、ココアの実、豆腐のオカラ等
とそれに大豆を混ぜ合わせたものが知られている(大豆
月報、1982年2月号)。また、キノコに似た軽い醗酵臭
を持ち、癖の少ない呈味を有することから食品素材とし
ても用途の広いものである。
【0003】一方、オカラは、豆腐製造における副産物
として得られ、その処理法や利用法が種々検討されてき
た。最近では、オカラに油脂や大豆蛋白を添加し、エク
ストルーダーにより塊状食品とする技術が知られている
(食品加工技術、VOL.10,No.2,1990) 。また、オカラ
は、食物繊維、特にヘミセルロースに富んでおり、現代
人に不足しがちな食物繊維供給源として優れている。
【0004】しかし、これまでに実用的なオカラの利用
方法は確立されておらず、食品素材や飼料として一部使
用されてはいるものの、その副産物の有効利用の根本的
解決には到らず、より付加価値の高い利用法の解決が望
まれている。キトサンは、カニやエビの殻から得られる
キチンを脱アセチル化したもので、バイオマスとしてセ
ルロースに次ぐものであるため、その用途開発が活発に
進められている。
【0005】また、種々の細菌に対する抗菌活性を有す
る事も広く知られている。現在、テンペの製造には、脱
皮した大豆を用いていることは既に述べたが、製造上の
問題点として大豆を柔らかく煮過ぎた場合、納豆菌やそ
の他のバチルスによる汚染を受けやすいこと、脱皮に手
間がかかることなどが上げられる。前者の解決方法とし
て、大豆をやや硬めに煮ることと同時に酸性剤を用いpH
を下げ、テンペ菌以外の雑菌の繁殖を抑える措置がとら
れているが、後者については現在までのところ有効な手
段がないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、オカラ
の有効な利用法を考える過程で、雑菌の繁殖を抑えたテ
ンペ様食品を製造することを目的とし、抗菌活性を有す
るキトサンを利用することと、脱皮等の手間のかからな
い大豆代替物としてオカラを利用することを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、オカラとキト
サンからなる複合体を用いることを特徴とする新テンペ
様食品である。また本発明は、オカラとキトサンを酸性
下に混合し、中和した後、同混合物を凍結乾燥し、ある
いは同混合物をエクストルーダ処理し、得られたオカラ
とキトサンからなる複合体にテンペ菌を接種することを
特徴とするテンペ様食品の製造法である。
【0008】本発明に使用する複合体は、粘着性を有す
る組織化された物性をもち、かつ食素材として有効であ
り、大豆を脱皮するような煩雑な手間がかからず利用で
き、かつ、キトサンが持つ抗菌活性がテンペ菌以外の雑
菌の繁殖を抑えることができる。本発明に使用するオカ
ラとキトサンからなる複合体は、以下のような方法によ
り、製造される。
【0009】オカラにキトサンを加え、酸性下で混合
後、中和し、凍結乾燥あるいはエクストルーダ処理す
る、これにより粘着性のある組織化された物が得られ
る。オカラ100 部に対するキトサンの量は、0.1 〜10重
量部、好ましくは4〜8部である。0.1 重量部未満で
は、オカラが結着せず、また雑菌の増殖を充分に抑える
ことが出来ず、10重量部を超えると、苦味を生じるので
好ましくない。望ましい酸としては、乳酸、塩酸、硫
酸、クエン酸、グルタミン酸、酢酸等、食品製造に常用
されるものが用いられる。添加量はキトサン1部に対し
て、0.5 〜3部が適当である。これらの酸を用い、pHを
6.0 以下に調整する。pHが6.0 を超えるとキトサンを充
分に溶解することができず、オカラとキトサンを充分に
結着させた組織化物を得ることができない。次に中和を
行う。中和剤としては、炭酸ナトリウム、重曹、炭酸水
素アンモニウム、水酸化ナトリウム等が例示できる。中
和後のpHは、5.5 〜8、好ましくは6〜7の範囲とす
る。
【0010】中和工程の後、凍結乾燥またはエクストル
ーダー処理により組織化を行う。凍結乾燥の場合は、例
えば−20℃位の冷凍室に放置し凍結させる。液体窒素な
どを用いて急速凍結させると氷晶が細かくなりキメの細
かいものが得られる。次いで凍結乾燥させる。凍結乾燥
物に無水酢酸を添加してキトサンをアセチル化させる
と、キトサンはキチン質に変化し水不溶性になるので耐
水性、抗菌性を変えることができる。アセチル化度は使
用する無水酢酸の量と反応液のpH、及び反応時間で調節
する。最後にアルカリで中和し、試料をよく水洗し乾燥
させる。
【0011】エクストルーダーを用いる場合は、50〜18
0 ℃、好ましくは70〜110 ℃程度の加熱を行うと、連続
的に充分な強度を持つ組織化物を得ることができる。押
し出す小孔の直径は、0.5 〜30mmが望ましい。0.5mm 以
下では目づまりしやすく、30mm以上では組織化物の供給
が困難となる。こうして得られた組織化物はヌードル状
で、水洗することもできる。またドラムドライヤー等で
乾燥し、長期間保存することも可能である。
【0012】凍結乾燥したもの、あるいはエクストルー
ダー処理したものは、いずれも多孔質複合体であり、こ
れを適当な大きさの顆粒状に砕いて使用してもよい。こ
のようにして得られたものは、テンペ様食品を製造する
素材として使用できることは勿論、キトサンを含んでい
るため、テンペ菌以外の雑菌の繁殖を抑えることができ
る。
【0013】
【実施例】
製造例1 エクストルーダーを使用したオカラとキトサンからなる
複合体の製造 オカラ100 重量部 (水分79.6%、蛋白質5.2 %、脂質4.
2 %、糖質6.7 %、粗繊維3.4 %、灰分0.9 %) にキト
サン5重量部を添加し、ケトル乳化釜により2分間混合
した。次に乳酸8重量部を加え3分間混合した。この時
のpHは約4付近であった。次いで重曹4.5 重量部を加え
さらに混合した。この時のpHは約6.5 であった。この混
合物をエクストルーダーで、回転数130rpm、第一バレル
温度100℃、第二バレル温度130 ℃、ダイの直径1.5mm
×2、フィード量約33.6kg/時、圧力約50kg/cm2 の条
件で、ヌードル状のキトサン−オカラ多孔質複合体を調
製した。
【0014】製造例2 乾燥凍結法を使用したオカラとキトサンからなる複合体
の製造 オカラ 100重量部(水分81.1%、油 3.6%、蛋白質 4.8
%、糖質 6.4%、繊維3.3%、灰分 0.8%)にキトサン
(脱アセチル化度75%) 8重量部、乳酸8重量部、水 4
84重量部を加え、ブレンダーにより5分間の攪拌を行っ
た。この時のpHは3.6 であった。次に重曹を4.5 重量部
加え、さらに5分間攪拌を行った。この時のpHは6.2 で
あり、流動性を示していた。得られた混合物をステンレ
ス製のバットに流し込み、−20℃にて凍結後、凍結乾燥
処理を行った。次いで無水酢酸中で処理し、多孔質複合
体を調製した。多孔質複合体を乾燥後、顆粒状にした。
【0015】実施例1 製造例1で製造した複合体を30g容器に入れ、30℃に加
温し、テンペ菌(Rhizopus oligosporus) の胞子菌液
(1×107 /ml) をキトサン−オカラ複合体の1重量%
になるように接種した。30℃で48時間培養してテンペ様
食品を製造した。このようにして得られたものは、カマ
ンベールチーズの様に全体を白い菌糸で覆われ、歯ごた
えはやや硬い感じのものであり、大豆を用いて製造した
従来のものとほとんど同じ性状のものが得られた。
【0016】実施例2 製造例2で製造した複合体を30g容器に入れ、30℃に加
温し、テンペ菌(Rhizopus oligosporus) の胞子菌液
(1×107/ml) をキトサン−オカラ複合体の1重量%に
なるように接種した。30℃で2日間培養してテンペ様食
品を製造した。このようにして得られたものは、実施例
1で得られたものと同様に全体を白い菌糸で覆われ、歯
ごたえはやや硬い感じのものであり、大豆を用いて製造
した従来のものとほとんど同じ性状のものが得られた。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、脱皮等の手間のかから
ない大豆代替物としてオカラを利用して、また抗菌活性
を有するキトサンを利用することにより、雑菌の繁殖を
抑えた新規なテンペ様食品を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オカラとキトサンからなる複合体を用いる
    ことを特徴とするテンペ様食品。
  2. 【請求項2】オカラとキトサンを酸性下に混合し、この
    混合物を中和した後、凍結乾燥し、得られたオカラとキ
    トサンからなる複合体にテンペ菌を接種することを特徴
    とするテンペ様食品の製造方法。
  3. 【請求項3】オカラとキトサンを酸性下に混合し、この
    混合物を中和した後、エクストルーダ処理し、得られた
    オカラとキトサンからなる複合体にテンペ菌を接種する
    ことを特徴とするテンペ様食品の製造方法。
JP3310072A 1991-10-30 1991-10-30 テンペ様食品並びにその製造方法 Pending JPH0614735A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3310072A JPH0614735A (ja) 1991-10-30 1991-10-30 テンペ様食品並びにその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3310072A JPH0614735A (ja) 1991-10-30 1991-10-30 テンペ様食品並びにその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0614735A true JPH0614735A (ja) 1994-01-25

Family

ID=18000838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3310072A Pending JPH0614735A (ja) 1991-10-30 1991-10-30 テンペ様食品並びにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0614735A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190001A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 Kobe Univ ジオトリカム属菌を用いた発酵おから等の製造法
CN104446692A (zh) * 2013-11-11 2015-03-25 济州特别自治道 利用壳聚糖固体发酵的植物生长促进剂的制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190001A (ja) * 2006-01-23 2007-08-02 Kobe Univ ジオトリカム属菌を用いた発酵おから等の製造法
CN104446692A (zh) * 2013-11-11 2015-03-25 济州特别自治道 利用壳聚糖固体发酵的植物生长促进剂的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH034176B2 (ja)
EP0834260A1 (en) Process for producing edible material from soybeans
EP1059849B1 (en) Pelletisation process
JP2001521728A (ja) 加水分解物の製造
CZ230994A3 (en) Process for preparing an aromatic preparation and the aromatic prepared in such a manner
JPS5886051A (ja) 穀物から食料品を製造する方法
KR20010090004A (ko) 저렴한 콩 단백질 함유 식품 성분
JP3101887B2 (ja) カビ固体培養用組成物
EP0758851B1 (en) A process for the production of a seasoning sauce
JPH0614735A (ja) テンペ様食品並びにその製造方法
US5407689A (en) Process for the production of a seasoning sauce from bread
KR101823087B1 (ko) 콩 유산균을 이용한 빵의 제조방법
CA2751530A1 (en) Process for the production of lupin extracts
JP2819797B2 (ja) 植物性タンパク粉末の製造法
JP5621083B2 (ja) 製麹基材及びその製造方法、並びにそれを用いた発酵調味料の製造方法
CZ224493A3 (en) Process for preparing spicy sauce based on oats
KR20180135678A (ko) 오징어 효소가수분해물을 첨가한 오징어 기정떡의 제조방법
US20040052923A1 (en) Process for texturising plant proteins
RU2245078C1 (ru) Способ получения сухого гидролизата эластина
AU2004253186B2 (en) Process for the production of lupin extracts
JPH0622644A (ja) キノコ類人工栽培用組成物
JPH05168423A (ja) 発酵食品
JP2005046049A (ja) 新規発酵豆乳およびその製造方法
JPH05168428A (ja) 大豆からの麺状食品製造法
JPH05328916A (ja) 複雑な食感を有するこんにゃく