JPH06146206A - 橋面の舗装体および橋面の連続舗装工法 - Google Patents

橋面の舗装体および橋面の連続舗装工法

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JPH06146206A
JPH06146206A JP4327503A JP32750392A JPH06146206A JP H06146206 A JPH06146206 A JP H06146206A JP 4327503 A JP4327503 A JP 4327503A JP 32750392 A JP32750392 A JP 32750392A JP H06146206 A JPH06146206 A JP H06146206A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路橋における橋体の伸縮遊間の両側にわ
たって連続して設けることができる舗装体において、塑
性変形が生じることが少なく、耐久性に優れた舗装体を
得る。 【構成】 舗装体の底部に、橋体に対して水平方向に
滑動を可能とする滑り層を設ける。この滑り層はシート
状の滑面形成層3と摺動シート4とを重層し、この接触
面で滑動を許容するものとする。滑り層の上には比較的
細かい目の網状体6を敷設し、さらにその上には全骨材
が通過し得る、比較的大きい目の網状の部材からなる応
力伝達部材7を配設する。この応力伝達部材7は網状体
6と線材で結束するか、ほぼ水平に配置される板状部分
を有する押え金具を固着し、アスファルト混合物で埋め
込んで舗装体を形成する。応力伝達部材7は網状体6と
結束されているか、又は押え金具が固着されているの
で、アスファルト混合物からなる基層8内で浮き上がる
のが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速道路・一般道路等
における橋梁部分の橋体上に施設される舗装体および橋
梁部分の舗装面に伸縮装置等を設けることなく舗装体を
連続して形成する橋面の連続舗装工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より橋梁端部の橋桁と橋台との間、
もしくは橋桁と橋桁との間には伸縮装置が広く用いられ
ている。この伸縮装置は一般に鋼材又は鋼材とゴム材と
の組み合わせによって形成され、橋桁と橋台又は橋桁と
橋桁との間の伸縮遊間を挟んで両側に取り付けられ、橋
桁が、温度変化、コンクリートのクリープ又は乾燥収縮
等によって伸縮しても、橋面すなわち車両等の走行面の
連続性を維持し、安全に走行できる状態を維持するもの
である。
【0003】このような伸縮装置が用いられると、橋面
に施されるアスファルト混合物からなる舗装体は橋桁と
橋台との間又は橋桁と橋桁との間で不連続となり、伸縮
装置が橋面に露出して、車両走行面の一部を形成するこ
とになる。しかし、近年の道路における交通量の急速な
増加や車両の重量化によって上記のような伸縮装置の破
損が著しくなっている。このような伸縮装置の破損は車
両走行時の衝撃を増大し、騒音・振動を発生させて近隣
への多大な影響を与えるとともに、車両の運転者へ不快
感を与える原因にもなり、道路の維持管理上の問題とな
っている。
【0004】このような問題点を解決する方法として橋
面の舗装体を橋桁と橋台との間、橋桁と橋桁との間も連
続して施設する橋面の連続舗装工法が提案されており、
特公平3−26724号公報に記載されるものがある。
この橋面の連続舗装工法は、橋桁の伸縮遊間の両側に亘
って、アスファルト混合物からなる舗装を連続して施設
するものであり、桁又は/及び床版からなる橋体上に防
水兼亀裂防止層及び金属薄板を利用したスライディング
シートを敷設し、その上に網状の応力伝達部材を埋設し
たアスファルト混合物を積層して舗装体を形成するもの
である。
【0005】このような方法によって、橋桁と橋台との
間又は橋桁と橋桁との間の伸縮遊間付近の舗装が施工さ
れていると、スライディングシートの金属薄板面が水平
方向の滑面となり、これを境に橋体と舗装体とが滑動可
能となる。したがって桁が伸縮し遊間が変化した時に、
遊間上の舗装体が遊間の変化と同じ量の変形を生じるの
ではなく、伸縮遊間の両側の舗装体が橋体上で滑動可能
に設けられた範囲にひずみが分散される。つまり、図1
1に示すように、橋桁101,101が伸長し、伸縮遊
間104が狭くなった時にも、舗装体102は伸縮遊間
上の部分のみが変形するもではなく、スライディングシ
ートが敷設された範囲L0 で滑動し、この範囲の変化量
△L(△L=t3 +t4 )をこのスライディングシート
が敷設された範囲L0 の全長の舗装体で吸収することに
なる。したがって舗装体102には極部的に過大な変形
や応力の生じることがなく、伸縮遊間の両側に亘って連
続して舗装体を形成しても平坦で耐久性のある走行面を
維持することができるものである。
【0006】なお、アスファルト混合物の中に埋設され
た上記網状の応力伝達部材103は桁が伸縮したときに
舗装体に作用する応力をスライディングシートが敷設さ
れた範囲全体に伝達し、極部的に大きな応力が生じない
ように分散させるとともにアスファルト混合物からなる
層を補強する役割を有するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の連続舗装工法では次のような問題点があ
る。アスファルト混合物からなる舗装体は繰り返し車両
の輪荷重を受けるものであり、弾性変形や塑性流動を生
じる。これは図12に示すように、舗装面に作用する輪
荷重によってアスファルト混合物が側方に流動し、荷重
を受ける頻度の高い部分の層厚が徐々に減少するような
変形を生じるものであり、このような現象は一般的に温
度が高くなる程生じやすく夏場の変形が問題となる。こ
のよう変形はアスファルト混合物からなる層の表層近く
で生じる表層流動と、底部近くで生じる底層流動と、層
厚の中央部付近で生じる中層流動とが複合したものと考
えられるが、上記した従来の連続舗装工法では底部にス
ライディング層を有しており、水平方向の拘束が小さい
ために底層流動が生じやすいという問題がある。
【0008】また、上記のような従来の連続舗装工法で
は、アスファルト混合物に埋設した網状の応力伝達部材
103が舗装表面に露出してくることがある。これは車
両の走行による輪荷重が集中荷重に近いものであるた
め、図13に示すように網状の部材の有する剛性によ
り、荷重位置の隣接部分Aに浮き上がる方向の力が作用
すること、および繰り返し作用する荷重及びこれにとも
なう振動等により底層流動が生じ、アスファルト系材料
が応力伝達部材103の下側にまわり込むこと等が複合
して上記のような現象が生じると考えられる。
【0009】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は大きな輪荷重が繰り返し作
用する状態下においても、塑性変形が生じることが少な
く、耐久性に優れた橋面の連続舗装工法を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 骨材を含むアスフ
ァルト混合物を主要材料とし、橋梁の桁又は/および床
版からなる橋体の上に施設される橋面の舗装体におい
て、 該舗装体の底部に設けられ、橋体に対して水平方
向に滑動を可能とする滑り層と、 この滑り層の上側に
配設され、アスファルト混合物に含まれる骨材の少なく
とも一部を通過し得ない網状体と、 アスファルト混合
物に含まれる骨材の全部が通過し得る大きさの上下方向
の開口を多数有する網状の部材であって、前記網状体の
上側に配設されるとともにアスファルト混合物内に埋設
される応力伝達部材と、を含み、 前記網状体と前記応
力伝達部材とが、上下方向の相対変位を拘束するように
連結されているものとする。
【0011】請求項2に記載の発明は、 骨材を含む
アスファルト混合物を主要材料とし、橋梁の桁又は/お
よび床版からなる橋体の上に施設される橋面の舗装体に
おいて、 該舗装体の底部に設けられ、橋体に対して水
平方向に滑動を可能とする滑り層と、 この滑り層の上
側に配設され、アスファルト混合物に含まれる骨材の少
なくとも一部を通過し得ない網状体と、 アスファルト
混合物に含まれる骨材の全部が通過し得る大きさの上下
方向の開口を多数有する網状の部材であって、前記網状
体の上側に配設されるとともにアスファルト混合物内に
埋設される応力伝達部材と、 ほぼ水平に配置された板
状部を有し、前記応力伝達部材に接合された押え金具
と、を含むものとする。
【0012】請求項3に記載の発明は、 前記請求項
1又は前記請求項2に記載の橋面の舗装体において、
前記応力伝達部材を、上下方向に幅を有する鋼板を水平
方向に曲折し、ハニカム状に仕切られた多角柱状の貫通
孔を形成するように接合された網状の部材とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、 前記請求項
1、請求項2、又は請求項3に記載の橋面の舗装体にお
いて、 前記滑り層を、金属薄層もしくは合成樹脂フイ
ルムからなる滑面形成層と、この滑面形成層と接触して
滑動が可能な摺動シートとが重ねて敷設され、この滑面
形成層と摺動シートとの間で水平方向の滑動を許容する
ものとする。
【0014】請求項5に記載の発明は、 骨材を含む
アスファルト混合物を用い、橋桁又は/および床版から
なる橋体の伸縮遊間付近に舗装を施設する橋面の連続舗
装工法において、 伸縮遊間の両側に亘り、橋体上面
に、金属薄層もしくは合成樹脂フイルムからなる滑面形
成層又は前記滑面形成層と接触して滑動が可能な摺動シ
ートのいずれか一方が上面に貼付された柔軟なシート状
の下層シート材を敷設し、 その上側に、前記滑面形成
層又は摺動シートの他方が下面に貼付されるとともに、
骨材の少なくとも一部が通過し得ない網状体を埋設した
アスファルト系材料からなる上層シート材を積層し、
さらにその上側に、アスファルト混合物に含まれる骨材
の全部が通過し得る大きさの多数の開口を有する応力伝
達部材を敷設し、 前記網状体と前記応力伝達部材と
を、上下方向の相対変位を拘束するように結束した後、
前記応力伝達部材の上から、この応力伝達部材を埋め
込むように、骨材を含むアスファルト混合物を積層する
ものとする。
【0015】請求項6に記載の発明は、 骨材を含む
アスファルト混合物を用い、橋桁又は/および床版から
なる橋体の伸縮遊間付近に舗装を施設する橋面の連続舗
装工法において、 伸縮遊間の両側に亘り、橋体上面
に、金属薄層もしくは合成樹脂フイルムからなる滑面形
成層又は前記滑面形成層と接触して滑動が可能な摺動シ
ートのいずれか一方が上面に貼付された柔軟なシート状
の下層シート材を敷設し、 その上側に、前記滑面形成
層又は摺動シートの他方が下面に貼付されるとともに、
骨材の少なくとも一部が通過し得ない網状体を埋設した
アスファルト系材料からなる上層シート材を積層し、
さらにその上側に、上下方向に幅を有する鋼板を水平方
向に曲折し、ハニカム状に仕切られた多角柱状の貫通孔
を形成するように接合された網状の部材であって、前記
貫通孔がアスファルト混合物に含まれる骨材の全部を通
過しうる大きさの応力伝達部材を敷設し、 板状部を有
する押え金具を、該板状部がほぼ水平となるように前記
応力伝達部材に接合し、 その後、前記応力伝達部材の
上から、この応力伝達部材を埋め込むように、骨材を含
むアスファルト混合物を積層するものとする。
【0016】上記請求項1から請求項3までに記載の橋
面の舗装体において、滑り層はシート状の部材を橋体上
面と舗装体との間もしくは舗装体の底部付近にほぼ水平
に敷設することによって形成されるものであり、2枚の
シート状部材を重層し、これら2枚のシート状部材間で
水平方向の滑動を許容するものが望ましい。また、シー
ト状部材間に潤滑油等を塗布してもよい。シート状部材
の表面に用いる材料は、滑動に対し、摩擦係数を小さく
するものが望ましく、金属薄層、金属箔、金属薄板、合
成樹脂フイルム、紙、布、不織布等適切な材料を選択す
ることができる。ただし、2枚のシート状部材を重層し
て用いる場合において、摩擦係数を低減する効果を得る
ためには、異なる種類の材料を組み合わせて用いるのが
望ましい。
【0017】また、請求項4に記載の橋面の舗装体にお
いて、滑面形成層に用いる金属薄層はアルミニウム、ス
テンレススチールの薄板や箔等を用いることができる。
また、合成樹脂フイルムにアルミニウム等を蒸着したも
のであってもよい。滑面形成層として用いる合成樹脂フ
イルムの材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン等から
選択することができる。一方、摺動シートは上記滑面形
成層と同様に金属薄層もしくは合成樹脂フイルムからな
るものを用いることができる。ただし、滑面形成層と同
一の材料とするのを避け、異なる材料からなるものを組
み合わせるのが望ましい。
【0018】上記請求項1から請求項6までに記載の橋
面の舗装体又は橋面の連続舗装工法で用いる網状体は、
鋼線・ステンレススチール線・その他の金属線を網状に
したものを用いることができる。また、グラスファイバ
ー・炭素繊維等の高張力繊維を用いたものであってもよ
い。
【0019】上記請求項1、請求項2または請求項5に
記載の橋面の舗装体又は橋面の連続舗装工法において用
いる応力伝達部材は、金属又は高張力繊維等を網状に形
成したものを用いることができ、上下方向に幅を有する
鋼板を水平方向に曲折しハニカム状に仕切られた多角柱
状の貫通孔を形成するように接合された網状の部材の
他、鋼板に断続的に切断線を入れ、引き伸して網状とし
たいわゆるエキスパンドメタルや溶接金網等を用いるこ
とができる。また、上記のような多角柱状の貫通孔を形
成するように接合した応力伝達部材では、貫通孔を仕切
る鋼板に適宜開口を設けるのが望ましい。
【0020】上記請求項1に記載の橋面の舗装体におい
て、網状体と応力伝達部材とを連結する手段は、線材に
よって結束するものであってもよいし、ボルトと連結用
の金具を用いるものであってもよい。
【0021】上記請求項2に記載に橋面の舗装体又は上
記請求項6に記載の橋面の連続舗装工法において、押え
金具は応力伝達部材が浮き上がるのを防止するように係
止されるものであってもよいし、応力伝達部材に溶接等
によって固着されるものであってもよい。
【0022】上記請求項5又は請求項6に記載の橋面の
連続舗装工法において用いられる下層シート部材は、例
えば、アスファルト系材料を含浸させた不織布、シート
状に形成したアスファルト系材料等の一方の表面に滑面
形成層又は摺動シートを貼付したものとすることができ
る。アスファルト系材料は柔軟性に富み、伸縮性が良好
な材料が望ましく、アスファルトにゴムを加え、さらに
油脂等を添加したゴムアスファルトコンパウンド等を用
いることができる。一方、上層シート材も、網状体を埋
設するものであるため、アスファルト系材料を主な材料
とするのが望ましい。
【0023】
【作用】請求項1に記載の発明に係る橋面の舗装体で
は、滑り層によって橋体と舗装体の滑り層より上部とが
水平方向に滑動可能となっているので、伸縮遊間の両側
に亘ってこのような舗装体が連続して設けられ遊間が変
化した場合であっても、舗装体は橋体上を滑り、水平方
向のひずみ及び応力は分散されて伸縮遊間の上部で過大
な変形や応力を生じることがない。アスファルト混合物
内に埋設された応力伝達部材は上記のように遊間が変化
したときに、舗装体に作用する力を広い範囲に伝達し、
極部的に大きな応力が作用するのを防止する。したがっ
て遊間の両側に亘って連続して舗装体を設けても耐久性
のある平坦な路面が維持される。また、上記応力伝達部
材によってアスファルト混合物からなる層が補強され、
繰り返し作用する輪荷重に対する耐久性が向上する。
【0024】一方、アスファルト混合物による層の底部
付近に設けられた滑り層の上側には、アスファルト混合
物に含まれる骨材の少なくとも一部を通過し得ないよう
な比較的細い目を有する網状体が配置されており、この
網状体がアスファルト混合物と一体となり、舗装体の底
部付近のアスファルト混合物が水平方向に流動するのが
防止される。また、この網状体は応力伝達部材と上下方
向に移動しないように結束されているので両者の間隔は
常に一定に維持され、中層から底層にかけてのアスファ
ルト混合物の流動が有効に防止される。これにより、い
わゆる「わだち」の形成等、舗装体の変形が減少する。
【0025】また、この網状体は骨材の少なくとも一部
を通過し得ないので舗装体の上層へ浮き上がることがな
く、応力伝達部材がこの網状体と結束されることによ
り、応力伝達部材が舗装体の表面近くに浮き上がるのが
防止される。
【0026】請求項2に記載の発明に係る橋面の舗装体
では、上記請求項1に記載の橋面の舗装体と同様に、舗
装体の底部に滑り層が設けられ、アスファルト混合物内
には応力伝達部材が埋設されているので、伸縮遊間の両
側にわたり、連続してこの舗装体を設けても、伸縮遊間
付近の舗装体に過大な変形や応力を生じることがなく、
耐久性のある平坦な路面が維持される。また、網状体は
アスファルト混合物と一体となり、舗装体の底部付近に
おける水平方向への流動が防止される。
【0027】応力伝達部材に接合された押え金具は、ほ
ぼ水平に配置された板状部を有しているので、この上側
に積層されたアスファルト混合物に当接し、応力伝達部
材が浮き上がるのを押える役割を果す。したがって舗装
体が表面に浮上がってくるのが防止される。また、この
押え金具で浮き上がるのを防止することにより、中層流
動を防止する効果を有する応力伝達部材がその下側に積
層されている網状体と常に同じ間隔に保たれる。したが
って応力伝達部材と網状体とが有するアスファルト混合
物の流動を防止する効果が複合し、中層から底層にかけ
ての流動が効果的に防止され、繰り返し輪荷重を受ける
舗装体の変形が減少する。
【0028】請求項3に記載の発明では、上記請求項1
又は請求項2に記載の橋面の舗装体における応力伝達部
材が、上下方向に幅を有する鋼板を水平方向に曲折し、
ハニカム状に仕切られた多角柱状の貫通孔を形成するよ
うに接合された網状の部材となっているので、アスファ
ルト混合物を多角柱状の貫通孔に充填し、ローラー等で
転圧することができ、アスファルト混合物と応力伝達部
材とが一体となるように施工するのが容易となる。ま
た、貫通孔が上下方向に幅を有する鋼板に囲まれた多角
柱状をしており、アスファルト混合物の流動が防止さ
れ、舗装体の変形が減少する。
【0029】請求項4に記載の発明では、上記請求項1
から請求項3までに記載の橋面の舗装体において、滑り
層が金属薄層もしくは合成樹脂フイルムからなる滑面形
成層とこの滑面形成層と接触して滑動することができる
摺動シートを重ねて敷設し、これらの間で水平方向の滑
動を許容するようになっているので、施工が容易である
とともに滑り面の摩擦係数が低減され、橋体と舗装体と
の間の滑動が確実に生じて舗装体に作用する応力が低減
される。
【0030】請求項5に記載の発明に係る橋面の連続舗
装工法では、滑面形成層又は摺動シートのいずれか一方
が上面に貼着された下層シート材を、伸縮遊間の両側に
わたって橋体上面に敷設し、その上側に滑動シート又は
滑面形成層の他方が下面に貼付された上層シート材を敷
設するので、摩擦係数の小さい滑り層が容易に形成され
る。
【0031】また、網状体をあらかじめ工場製作したア
スファルト系材料からなる上層シート材に埋設しておく
ことにより、滑り層の形成と同時に網状体を敷設するこ
とができ、作業効率が向上する。さらに、この上層シー
ト材がアスファルト系材料からできているので、この上
に加熱されたアスファルト混合物を敷き均して締め固め
た時のこのアスファルト混合物と接着して一体となると
ともに、上層シート材に網状体を埋設しておくことによ
り、滑り層からほぼ一定の高さの位置に網状体を配設す
ることができ、均一な底層流動の防止効果が得られる。
また、上記網状体と応力伝達部材とを結束するので完成
した舗装体において、応力伝達部材が舗装表面近くへ浮
き上がるのが防止される。
【0032】請求項6に記載の発明では、応力伝達部材
が、ハニカム状に仕切られた多角柱状の貫通孔を形成す
るように接合されており、上記貫通孔内に充分な量のア
スファルト混合物を充填し、転圧して締め固めることが
でき、アスファルト混合物と応力伝達部材とが一体とな
るように施工される。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は請求項1に記載の発明の一実施例である橋面
の舗装体を示す断面図である。この橋面の舗装体はコン
クリートからなる橋体1の上面に設けられた舗装体であ
り、コンクリート面に接触して第1のゴムアスファルト
コンパウンド層2が敷設され、その上にアルミニウム箔
をポリエステルフイルムで補強した滑面形成層3が重層
されている。この滑面形成層3の上には不織布にポリエ
ステルフイルムを貼付した摺動シート4が敷設され、そ
の上に第2のゴムアスファルトコンパウンド層5が積層
されている。この第2のゴムアスファルトコンパウンド
層5内にはスチール金網6がほぼ水平に埋め込まれてい
る。
【0034】第2のゴムアスファルトコンパウンド層5
の上には骨材を含むアスファルト混合物からなる基層8
が積層され、この基層8の中に、帯状の鋼板材を接合し
て網状にした応力伝達部材7が埋設されている。この応
力伝達部材7は所定の間隔をおいて第2のゴムアスファ
ルトコンパウンド層5内のスチール金網6と線材10に
よって結束されている。基層8の上には、さらにアスフ
ァルト混合物からなる表層9が設けられ、その上面が車
両等の走行面となるものである。
【0035】このような舗装体は図1(b)に示すよう
に、二つの橋体1,1間の伸縮遊間の両側にわたって長
さLの範囲に設けられており、この範囲の両端部で応力
伝達部材7がアンカー13で橋体1に固定されている。
なお伸縮遊間部分の橋体間には、大きな変形を許容する
バックアップ材11および目地材12が介挿されてい
る。
【0036】図2は、上記橋面の舗装体の滑り層、第1
のゴムアスファルトコンパウンド層、第2のゴムアスフ
ァルトコンパウンド層および網状体を示す拡大図であ
る。第1のゴムアスファルトコンパウンド層2は柔軟性
を有するものであり、橋体の上面に多少の凹凸があって
も押圧することによって密着するように敷設することが
できるものである。滑面形成層3はこの第1のゴムアス
ファルトコンパウンド層2の上面に貼着されており、ア
ルミニウム箔とこれを補強するポリエステルフイルムと
を貼り合わせて形成され、アルミニウム箔が表面(上
面)となるように貼り付けられている。
【0037】摺動シート4は、不織布にポリエステルフ
イルムを貼り合わせることによって形成され、ポリエス
テルフイルムを下側にして不織布側が第2のゴムアスフ
ァルトコンパウンド層5の下面に貼着されている。第2
のゴムアスファルトコンパウンド層5は、第1のゴムア
スファルトコンパウンド層2と同様に柔軟性に富むもの
であり、その層厚のほぼ中央にスチール金網6が埋め込
まれている。このスチール金網は線径が0.3〜0.5
mm程度、網目の大きさは5mm程度のものを用いてい
る。
【0038】また、第2のゴムアスファルトコンパウン
ド層5の上面には珪砂等の鉱物質粉状体14が付着され
ている。この鉱物質粉状体14は第2のゴムアスファル
トコンパウンド層5上に基層8が施されるとき、熱せら
れているアスファルト混合物に取り込まれて第2のゴム
アスファルトコンパウンド層5と基層8との付着を強固
にするものである。
【0039】図3は、アスファルト混合物からなる基層
8に埋設される応力伝達部材7を示す斜視図である。こ
の応力伝達部材7は、上下方向に幅を有する鋼板が水平
方向に曲折され、このような鋼板が多数組み合わされた
ものであり、鋼板に仕切られた六角柱状の空間が平面方
向にハニカム状となって隙間なく配列され、これが連続
して網状となるものである。この応力伝達部材7は以下
のようにして形成される。
【0040】幅が約20mm程度の帯状の鋼板材を約3
0mm間隔の2か所で約60度曲折し、さらに続く2か
所では逆方向に約60度曲折し、これを繰り返すように
加工する。このような帯状の鋼板材の幅方向を上下にし
て多数並列し、平面上でほぼ正六角形を形成するように
隣接する鋼板材を互いに接合する。接合の方法は溶接で
もよいし、図3に示すように帯状の鋼板材に開口7aを
設けるものとし、接合する鋼板材を重ねて開口を打ち抜
き、このときの開口周縁の変形によって接合するもので
もよい。このような応力伝達部材7は、上記第2のゴム
アスファルトコンパウンド層上に設置され、第2のゴム
アスファルトコンパウンド層5内に埋設されている網状
体6に係止された線材10を上記応力伝達部材の開口7
aに通して結束することにより、上下方向に間隔が拡が
らないようにされている。
【0041】この応力伝達部材7を埋め込むように積層
される基層8は骨材として、砕石、砂利、砂、フィラー
等の中から適宜選択される材料とアスファルトとを混合
したアスファルト混合物からなるものである。骨材は砂
利、砂などを適宜混合して、道路の交通量、環境、施工
性等に応じた粒度分布に調整される。また、アスファル
トは石油アスファルトを用いることができ、施工性等の
要求に応じて天然アスファルトを用いてもよい。表層9
に用いられるアスファルト混合物も上記基層と同様にし
て適切なものとなるように材料を選択して形成すること
ができる。
【0042】このような橋面の舗装体では、橋体が温度
変化等によって、伸長又は収縮した場合であっても伸縮
遊間上の部分に大きな変形や応力が生じることがない。
つまり、舗装体底部に設けられた滑り層によって舗装体
が橋体に拘束されることなく滑動可能となってなってい
るので、本実施例の舗装体が設けられた範囲Lの長さ変
化ΔLに対し、長さLの全範囲に変形および応力が分散
され、舗装面に過度の変形やひび割れ等を生じることな
く車両等の走行に適した状態が維持される。特に、本実
施例では滑り層がアルミニウム箔とポリエステルフイル
ムとを重ね、これらの間で滑動させるようになっている
ので摩擦係数が小さく応力の分散性が良好となる。ま
た、応力伝達部材7が上下方向に幅を有する帯状の鋼板
材を接合して網状にされているので、アスファルト混合
物と一体となり易く、アスファルト混合物に局部的に大
きな応力が生じないように力を伝達することができる。
また、アスファルト混合物からなる基層8を補強し、破
壊を防止する効果も大きい。
【0043】また、本実施例の橋面の舗装体は滑り層の
上側に比較的細かい網状体6が配設され、アスファルト
混合物と一体とされているので、舗装体底部が橋体に拘
束されていないが、底層流動が有効に防止される。さら
に応力伝達部材7が帯状の鋼板材によって構成されてい
るので中層流動を防止することができ、この応力伝達部
材7と網状体6が結束されて、常に網状体6と応力伝達
部材7との間隔が一様に維持されているので、中層から
底層にかけての流動が効果的に防止される。また、網状
体と応力伝達部材7が結束されているので、繰り返し輪
荷重が作用しても応力伝達部材7が表面側に浮き上がっ
てくるのが防止される。
【0044】図4は請求項2に記載の発明の第1の実施
例である橋面の舗装体を示す断面図である。この橋面の
舗装体は図1に示すものと同様の第1のゴムアスファル
トコンパウンド層32、滑面形成層33、摺動シート3
4、第2のゴムアスファルトコンパウンド層35、網状
体36、応力伝達部材37、基層38および表層39を
有している。ただし、本実施例では、応力伝達部材37
は網状体36と結束されておらず、図5に示すように応
力伝達部材37の下縁に所定の間隔で鋼板片からなる押
え金具40が当接され、応力伝達部材37に溶接によっ
て個着されている。
【0045】このような橋面の舗装体では、応力伝達部
材37の下縁に固定された押え金具40がほぼ水平に張
り出し、この張り出した部分の上面がアスファルト混合
物と当接しているので、応力伝達部材37が上方に浮き
上がるのを防止することができ、網状体との間隔もほぼ
同一に維持される。したがって、橋体の伸縮に対する応
力の分散効果、底層流動、中層流動を防止する効果は図
1に示す実施例と変わらない。
【0046】図6は請求項2に記載の発明の第2の実施
例である橋面の舗装体を示す断面図である。この舗装体
でも、図1に示すものと同様の第1のゴムアスファルト
コンパウンド層52、滑面形成層53、摺動シート5
4、第2のゴムアスファルトコンパウンド層55、網状
体56、応力伝達部材57、基層58および表層59を
有している。この実施例では応力伝達部材57は網状体
56と結束されておらず、図7に示すように長形状の板
材の両端部が、二つに分割されるとともに、円弧状に曲
げ加工された押え金具60を用いるものであり、応力伝
達部材57を構成する帯状の鋼板材に設けられた開口5
7aに両端部を挿入して係止されている。
【0047】このとき押え金具60の中央部は応力伝達
部材57を埋め込むように積層されたアスファルト混合
物に上面が当接する。したがって、この押え金具57に
よって応力伝達部材60が浮き上がるのが防止される。
また、橋桁の伸縮に対する応力の分散効果、底層流動、
中層流動を防止する効果は図1に示す実施例と変わらな
い。
【0048】図8は請求項2に記載の発明の第3の実施
例である橋面の舗装体を示す断面図である。この舗装体
でも、図1に示すものと同様の第1のゴムアスファルト
コンパウンド層72、滑面形成層73、摺動シート7
4、第2のゴムアスファルトコンパウンド層75、網状
体76、基層78および表層79を有しており、この実
施例では、応力伝達部材として図9に示すような鋼板に
断続的な切断線を平行に入れ、引き伸して網状としたい
わゆるエキスパンドメタル77を用いたものである。こ
のエキスパンドメタル77は上下方向の厚さが小さいた
め、基層78内で応力を有効に伝達することができる位
置に配置する必要があり、鋼板片からなる押え金具80
とボルト81とこれらに螺号された二つのナット82と
これらに挟持された支持金具83とによって所定の高さ
に支持されている。
【0049】このような橋面の舗装体では、ボルト81
の下端に固着された押え金具80の上面がアスファルト
混合物と当接し、この押え金具80と連結されたエキス
パンドメタル77の上下方向の位置が変ることがなく維
持されるので、エキスパンドメタル77が舗装の表面側
に浮き上がるのが防止され、さらに中層から底層におけ
る流動が有効に防止される。また、橋桁の伸縮に対して
応力を分散する効果も有している。
【0050】図10は橋桁間の伸縮遊間が大きい場合に
おける伸縮遊間の処理方法を示すものである。伸縮遊間
が大きいと柔軟なバックアップ材等のみでは舗装体に変
形が生じるおそれがあり、これを防止するために橋体の
端部に切り欠きを設け、この部分の橋体間に渡し金具9
0を架設する。この上に柔軟なアスファルト混合物91
を充填し、橋体上面と同じ高さに仕上げてその上に本発
明に係る橋面の舗装体を設置したものであり、上記に説
明したいずれの実施例についても適用することができ
る。なお、上記渡し金具90は、例えば特公平2−26
004号公報に開示されるものを用いることができる。
【0051】次に請求項6に記載の発明の一実施例であ
る橋面の連続舗装工法であって、図1に示す橋面の舗装
体の施工方法について説明する。まず、橋桁および/又
は床版からなる橋体と隣接する橋体との間の伸縮遊間に
バックアップ材11および目地材12を装填し、橋体上
面と同じ高さの平面に仕上げる。この上に下層シート材
を敷設する。下層シート材は工場で製作されたものであ
り、柔軟なゴムアスファルトコンパウンド層の一方の面
に滑面形成層が貼着され、他方の面には剥離紙が貼着さ
れている。この剥離紙を剥してその面を橋体上面に押圧
することによって、容易に密着させることができる。
【0052】上記下層シート材の上に上層シート材を敷
設する。この上層シート材も工場で製作されたものであ
り、柔軟なゴムアスファルトコンパウンド層に網状体が
埋め込まれており、一方の面にポリエステルフイルムと
不織布とを貼り合わせた摺動シートが貼着されている。
また、他方の面には珪砂が付着されており、ゴムアスフ
ァルトコンパウンド層の粘着力を制限して取扱が容易と
なっている。このような上層シート材は工場で製作され
ることにより、均一に仕上げることが容易となり、網状
体は滑り層を形成する摺動シートと平面内のいずれの位
置においてもほぼ同じ間隔で配置される。
【0053】上層シート材の上には応力伝達部材7を配
置し、この舗装体の施工範囲の両端部で橋体1に打ち込
んだアンカー13により橋体に固定する。続いて鋭利な
針状の治具の先端に線材を保持し、ゴムアスファルトコ
ンパウンド層内の網状体6に線材10を係止する。この
線材を応力伝達部材7に結合し、応力伝達部材7と網状
体6とが上下方向に相対変位を生じないように連結す
る。その後加熱されたアスファルト混合物を上記応力伝
達部材7を埋め込むように敷き均し、ローラーによって
転圧して基層8を形成する。さらにその上側にアスファ
ルト混合物を積層し、表層9を形成する。
【0054】上記のようにして橋面の舗装体を形成する
と、上層シート材、下層シート材が工場で製作されてお
り、現場では短い時間で施工が完了するとともに、摩擦
係数が小さい滑り層および底層流動を防止する網状体を
適切に配置することができる。
【0055】請求項6に記載の発明の一実施例である橋
面の連続舗装方法であって、図6に示す橋面の舗装体の
施工方法では、上記施工方法と同様に下層シート材と上
層シート材とによって第1のゴムアスファルトコンパウ
ンド層52、滑り層、第2のゴムアスファルトコンパウ
ンド層55を形成する。上記上層シート材の上に応力伝
達部材57を載置して敷設した後、所定の間隔をおいて
図7に示す押え金具60を係止する。その後上記施工方
法と同様にアスファルト混合物による基層および表層を
形成する。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように請求項1から請求項
4までに記載の発明に係る橋面の舗装体では、底部に滑
り層が設けられ、アスファルト混合物には応力伝達部材
が埋設されているので、伸縮遊間の両側にわたって連続
して舗装体を設けても過大な変形や応力が生じず、耐久
性のある舗装体とすることができる。また、滑り層の上
側に比較的細かい目の網状体が配置されているので底層
部分でのアスファルト混合物の流動が防止される。さら
に、応力伝達部材が上方に浮き上がるのが防止されてい
るので、基層内の中層部分におけるアスファルト混合物
の流動を防止する応力伝達部材と底層部分の流動を防止
する網状体の作用が複合し、中層から底層において、ア
スファルト混合物が水平方向に流動するのを効果的に防
止して舗装体の変形を減少することができる。また、応
力伝達部材が舗装体の表面側に浮き上がるのが防止さ
れ、舗装体が破壊されるのを防止することができる。
【0057】請求項5又は請求項6に記載の発明に係る
橋面の連続舗装工法では、滑り層の形成および網状体の
配設を下層シート材、上層シート材を敷設することによ
って行なうので、上記請求項1から請求項4までに記載
の橋面の舗装体であって、滑り層の摩擦係数が小さく、
適切に網状体が配設された橋面の舗装体を容易に得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の一実施例である橋面の
舗装体を示す概略断面図である。
【図2】上記実施例の橋面の舗装体における底部付近の
構成を示す拡大図である。
【図3】上記実施例で用いられる応力伝達部材を示す斜
視図である。
【図4】請求項2に記載の発明の第1の実施例である橋
面の舗装体を示す概略断面図である。
【図5】上記図4に示す実施例の橋面の舗装体で用いら
れる応力伝達部材および押え金具を示す斜視図である。
【図6】請求項2に記載の発明の第2の実施例である橋
面の舗装体を示す概略断面図である。
【図7】上記図6に示す実施例の橋面の舗装体で用いら
れる応力伝達部材を示す斜視図である。
【図8】請求項2に記載の発明の第3の実施例である橋
面の舗装体を示す概略断面図である。
【図9】上記図8に示す実施例の橋面の舗装体で用いら
れる応力伝達部材を示す斜視図である。
【図10】請求項1から請求項4までに記載の橋面の舗
装体を伸縮遊間の両側にわたって設けた場合の構成の概
略を示す断面図である。
【図11】伸縮遊間の両側にわたって舗装体を連続して
設けるときの構成を示す説明図である。
【図12】従来の橋面の舗装体におけるアスファルトの
流動を示す説明図である。
【図13】従来の橋面の舗装体における問題点を示す説
明図である。
【符号の説明】
1,31,51,71 橋体(コンクリート) 2,32,52,72 第1のゴムアスファルトコン
パウンド層 3,33,53,73 滑面形成層 4,34,54,74 摺動シート 5,35,55,75 第2のゴムアスファルトコン
パウンド層 6,36,56,76 網状体 7,37,57,77 応力伝達部材 8,38,58,78 基層 9,39,59,79 表層 10 結束線 11 バックアップ材 12 目地材 13 アンカー 14 鉱物質粉状体(珪砂)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨材を含むアスファルト混合物を主要
    材料とし、橋梁の桁又は/および床版からなる橋体の上
    に施設される橋面の舗装体であって、 該舗装体の底部に設けられ、橋体に対して水平方向に滑
    動を可能とする滑り層と、 この滑り層の上側に配設され、アスファルト混合物に含
    まれる骨材の少なくとも一部を通過し得ない網状体と、 アスファルト混合物に含まれる骨材の全部が通過し得る
    大きさの上下方向の開口を多数有する網状の部材であっ
    て、前記網状体の上側に配設されるとともにアスファル
    ト混合物内に埋設される応力伝達部材と、を含み、 前記網状体と前記応力伝達部材とが、上下方向の相対変
    位を拘束するように連結されていることを特徴とする橋
    面の舗装体。
  2. 【請求項2】 骨材を含むアスファルト混合物を主要
    材料とし、橋梁の桁又は/および床版からなる橋体の上
    に施設される橋面の舗装体であって、 該舗装体の底部に設けられ、橋体に対して水平方向に滑
    動を可能とする滑り層と、 この滑り層の上側に配設され、アスファルト混合物に含
    まれる骨材の少なくとも一部を通過し得ない網状体と、 アスファルト混合物に含まれる骨材の全部が通過し得る
    大きさの上下方向の開口を多数有する網状の部材であっ
    て、前記網状体の上側に配設されるとともにアスファル
    ト混合物内に埋設される応力伝達部材と、 ほぼ水平に配置された板状部を有し、前記応力伝達部材
    に接合された押え金具と、を含むことを特徴とする橋面
    の舗装体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は前記請求項2に記載
    の橋面の舗装体において、 前記応力伝達部材が、上下方向に幅を有する鋼板を水平
    方向に曲折し、ハニカム状に仕切られた多角柱状の貫通
    孔を形成するように接合された網状の部材であることを
    特徴とする橋面の舗装体。
  4. 【請求項4】 前記請求項1、請求項2、又は請求項
    3に記載の橋面の舗装体において、 前記滑り層が、金属薄層もしくは合成樹脂フイルムから
    なる滑面形成層と、この滑面形成層と接触して滑動が可
    能な摺動シートとが重ねて敷設され、この滑面形成層と
    摺動シートとの間で水平方向の滑動を許容するものであ
    ることを特徴とする橋面の舗装体。
  5. 【請求項5】 骨材を含むアスファルト混合物を用
    い、橋桁又は/および床版からなる橋体の伸縮遊間付近
    に舗装を施設する橋面の連続舗装工法であって、 伸縮遊間の両側に亘り、橋体上面に、金属薄層もしくは
    合成樹脂フイルムからなる滑面形成層又は前記滑面形成
    層と接触して滑動が可能な摺動シートのいずれか一方が
    上面に貼付された柔軟なシート状の下層シート材を敷設
    し、 その上側に、前記滑面形成層又は摺動シートの他方が下
    面に貼付されるとともに、骨材の少なくとも一部が通過
    し得ない網状体を埋設したアスファルト系材料からなる
    上層シート材を積層し、 さらにその上側に、アスファルト混合物に含まれる骨材
    の全部が通過し得る大きさの多数の開口を有する応力伝
    達部材を敷設し、 前記網状体と前記応力伝達部材とを、上下方向の相対変
    位を拘束するように結束した後、 前記応力伝達部材の上から、この応力伝達部材を埋め込
    むように、骨材を含むアスファルト混合物を積層するこ
    とを特徴とする橋面の連続舗装工法。
  6. 【請求項6】 骨材を含むアスファルト混合物を用
    い、橋桁又は/および床版からなる橋体の伸縮遊間付近
    に舗装を施設する橋面の連続舗装工法であって、 伸縮遊間の両側に亘り、橋体上面に、金属薄層もしくは
    合成樹脂フイルムからなる滑面形成層又は前記滑面形成
    層と接触して滑動が可能な摺動シートのいずれか一方が
    上面に貼付された柔軟なシート状の下層シート材を敷設
    し、 その上側に、前記滑面形成層又は摺動シートの他方が下
    面に貼付されるとともに、骨材の少なくとも一部が通過
    し得ない網状体を埋設したアスファルト系材料からなる
    上層シート材を積層し、 さらにその上側に、上下方向に幅を有する鋼板を水平方
    向に曲折し、ハニカム状に仕切られた多角柱状の貫通孔
    を形成するように接合された網状の部材であって、前記
    貫通孔がアスファルト混合物に含まれる骨材の全部を通
    過しうる大きさの応力伝達部材を敷設し、 板状部を有する押え金具を、該板状部がほぼ水平となる
    ように前記応力伝達部材に接合し、 その後、前記応力伝達部材の上から、この応力伝達部材
    を埋め込むように、骨材を含むアスファルト混合物を積
    層することを特徴とする橋面の連続舗装工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008190130A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Kajima Corp 橋梁ジョイント部の連続化構造
JP2014114593A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Masashige Inaba 道路構造物と盛土との境界部における道路構造
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CN106120510A (zh) * 2016-08-22 2016-11-16 湖北国创高新材料股份有限公司 一种减缓热拌沥青混合料路面裂缝的施工方法
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