JPH06145683A - 自動変速機用潤滑油組成物 - Google Patents
自動変速機用潤滑油組成物Info
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- JPH06145683A JPH06145683A JP4316118A JP31611892A JPH06145683A JP H06145683 A JPH06145683 A JP H06145683A JP 4316118 A JP4316118 A JP 4316118A JP 31611892 A JP31611892 A JP 31611892A JP H06145683 A JPH06145683 A JP H06145683A
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- Japan
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- lubricating oil
- friction
- oil composition
- acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トルク伝達容量を低下させることなく、ステ
ィック・スリップを防止し得るという摩擦特性に優れた
自動変速機用潤滑油組成物を提供すること。 【構成】 潤滑油基油に、組成物全量基準で、二塩基酸
と二価アルコールとのジエステル０．０１〜３．０重量
％と、二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によって得
られるポリアミド０．０１〜３．０重量％とを含有せし
めてなる自動変速機用潤滑油組成物。
ィック・スリップを防止し得るという摩擦特性に優れた
自動変速機用潤滑油組成物を提供すること。 【構成】 潤滑油基油に、組成物全量基準で、二塩基酸
と二価アルコールとのジエステル０．０１〜３．０重量
％と、二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によって得
られるポリアミド０．０１〜３．０重量％とを含有せし
めてなる自動変速機用潤滑油組成物。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機用潤滑油組
成物に関し、さらに詳しくは、摩擦特性に優れ、トルク
伝達容量を低下させることなく、スティック・スリップ
を防止し得る自動変速機用潤滑油組成物に関する。
成物に関し、さらに詳しくは、摩擦特性に優れ、トルク
伝達容量を低下させることなく、スティック・スリップ
を防止し得る自動変速機用潤滑油組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】自動変速機油（Ａｕｔｏｍａｔｉｃ Ｔ
ｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｆｌｕｉｄ：ＡＴＦと略記）
は、トルクコンバーター、歯車機構、油圧機構、湿式ク
ラッチなどを内蔵する自動車の自動変速機に用いられる
潤滑油である。
ｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｆｌｕｉｄ：ＡＴＦと略記）
は、トルクコンバーター、歯車機構、油圧機構、湿式ク
ラッチなどを内蔵する自動車の自動変速機に用いられる
潤滑油である。
【０００３】自動変速機の機構を円滑に作動させるため
に、ＡＴＦは、トルクコンバーターや油圧系、制御系に
おける動力の伝達媒体、歯車や軸受、湿式クラッチの潤
滑、温度調節用熱媒体、摩擦材の潤滑、適正な摩擦特性
の維持などの多くの機能を有することが求められる。近
年の自動車分野における自動変速機の普及に伴い、特に
摩擦特性に優れたＡＴＦに対する要求が増大している。
に、ＡＴＦは、トルクコンバーターや油圧系、制御系に
おける動力の伝達媒体、歯車や軸受、湿式クラッチの潤
滑、温度調節用熱媒体、摩擦材の潤滑、適正な摩擦特性
の維持などの多くの機能を有することが求められる。近
年の自動車分野における自動変速機の普及に伴い、特に
摩擦特性に優れたＡＴＦに対する要求が増大している。
【０００４】ＡＴＦに求められる基本的な摩擦特性とし
て、トルク伝達容量を保持するために、低速の滑り速
度での摩擦係数が比較的高く、かつ、スティック・ス
リップしないように、低速の滑り速度での摩擦係数より
も高速の滑り速度での摩擦係数が高いことが挙げられ
る。本発明者らの検討結果によれば、実車変速時におけ
る具体的なＡＴＦの摩擦特性としては、摺動摩擦試験装
置（ＬＦＶＡ）を使用する摩擦性能試験において、滑り
速度２ｃｍ／秒での摩擦係数μ2が０．１２以上であっ
て、かつ、滑り速度１０ｃｍ／秒での摩擦係数μ10に対
するμ2の比μ2／μ10が１．０以下であることが望まし
い。
て、トルク伝達容量を保持するために、低速の滑り速
度での摩擦係数が比較的高く、かつ、スティック・ス
リップしないように、低速の滑り速度での摩擦係数より
も高速の滑り速度での摩擦係数が高いことが挙げられ
る。本発明者らの検討結果によれば、実車変速時におけ
る具体的なＡＴＦの摩擦特性としては、摺動摩擦試験装
置（ＬＦＶＡ）を使用する摩擦性能試験において、滑り
速度２ｃｍ／秒での摩擦係数μ2が０．１２以上であっ
て、かつ、滑り速度１０ｃｍ／秒での摩擦係数μ10に対
するμ2の比μ2／μ10が１．０以下であることが望まし
い。
【０００５】ＡＴＦは、自動車の高速、高出力化などに
伴い、幾度か規格が変更され、現在では、ゼネラルモー
タース社のデクスロンＩＩＥ（Ｄｅｘｒｏｎ ＩＩ
Ｅ）、及びフォード社のＭ２Ｃ３３Ｆ（タイプＦ）、Ｍ
２Ｃ３３Ｅ／Ｆ、Ｍ２Ｃ１３８ＣＪ、Ｍ２Ｃ１６６Ｈ、
メルコン（Ｍｅｒｃｏｎ）などの規格が制定されてい
る。タイプＦのＡＴＦは、摩擦調整剤（Ｆｒｉｃｔｉｏ
ｎ Ｍｏｄｉｆｉｅｒ：ＦＭと略記）を使用していない
ため、シフト時に変速ショックが大きく、自動車の乗り
心地を悪くするという問題を有している。一方、デクス
ロン型のＡＴＦは、ＦＭの添加により摩擦係数が低下
し、変速ショックが小さいという利点があるが、その反
面、クラッチのききや耐久性に問題がある。
伴い、幾度か規格が変更され、現在では、ゼネラルモー
タース社のデクスロンＩＩＥ（Ｄｅｘｒｏｎ ＩＩ
Ｅ）、及びフォード社のＭ２Ｃ３３Ｆ（タイプＦ）、Ｍ
２Ｃ３３Ｅ／Ｆ、Ｍ２Ｃ１３８ＣＪ、Ｍ２Ｃ１６６Ｈ、
メルコン（Ｍｅｒｃｏｎ）などの規格が制定されてい
る。タイプＦのＡＴＦは、摩擦調整剤（Ｆｒｉｃｔｉｏ
ｎ Ｍｏｄｉｆｉｅｒ：ＦＭと略記）を使用していない
ため、シフト時に変速ショックが大きく、自動車の乗り
心地を悪くするという問題を有している。一方、デクス
ロン型のＡＴＦは、ＦＭの添加により摩擦係数が低下
し、変速ショックが小さいという利点があるが、その反
面、クラッチのききや耐久性に問題がある。
【０００６】このように、ＡＴＦの摩擦特性を改善する
上で、ＦＭの果たす役割は重要である。ＦＭには、クラ
ッチが断続する際の変速ショックを低減して変速フィー
リングを良くすると共に、クラッチ面でのスティック・
スリップによって発生する一種の摩擦振動音を防止する
役割が期待され、一方では、滑り過ぎないよう適切な摩
擦特性を付与することが求められている。
上で、ＦＭの果たす役割は重要である。ＦＭには、クラ
ッチが断続する際の変速ショックを低減して変速フィー
リングを良くすると共に、クラッチ面でのスティック・
スリップによって発生する一種の摩擦振動音を防止する
役割が期待され、一方では、滑り過ぎないよう適切な摩
擦特性を付与することが求められている。
【０００７】従来、良好な摩擦特性を有するＡＴＦを得
るために、例えば、脂肪酸、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸アミド、りん酸エステル、亜りん酸エステ
ル、りん酸エステルアミン塩、亜りん酸エステルアミン
塩など多数のＦＭの使用が提案されている。ところが、
従来のＦＭは、主としてＡＴＦに前記の特性、即ち、
スティック・スリップしないように、低速の滑り速度で
の摩擦係数よりも高速の滑り速度での摩擦係数が高いと
いう特性を付与するために添加しており、その結果、低
速の滑り速度での摩擦係数が低くなり過ぎて、特に始動
時のトルク伝達容量に悪影響を及ぼすという問題があっ
た。
るために、例えば、脂肪酸、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸アミド、りん酸エステル、亜りん酸エステ
ル、りん酸エステルアミン塩、亜りん酸エステルアミン
塩など多数のＦＭの使用が提案されている。ところが、
従来のＦＭは、主としてＡＴＦに前記の特性、即ち、
スティック・スリップしないように、低速の滑り速度で
の摩擦係数よりも高速の滑り速度での摩擦係数が高いと
いう特性を付与するために添加しており、その結果、低
速の滑り速度での摩擦係数が低くなり過ぎて、特に始動
時のトルク伝達容量に悪影響を及ぼすという問題があっ
た。
【０００８】このように、前記の特性との特性との
間には、相反する相関関係があり、従来のＦＭでは、両
者を同時に満足させること、具体的には、比較的高いμ
2値を保持しながら低いμ2／μ10値を達成することは、
非常に困難であった。
間には、相反する相関関係があり、従来のＦＭでは、両
者を同時に満足させること、具体的には、比較的高いμ
2値を保持しながら低いμ2／μ10値を達成することは、
非常に困難であった。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トル
ク伝達容量を低下させることなく、スティック・スリッ
プを防止し得るという摩擦特性に優れた自動変速機用潤
滑油組成物を提供することにある。
ク伝達容量を低下させることなく、スティック・スリッ
プを防止し得るという摩擦特性に優れた自動変速機用潤
滑油組成物を提供することにある。
【００１０】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、鉱油及び／または合成
油からなる潤滑油基油に対し、摩擦調整剤として、特定
の二塩基酸と二価アルコールとのジエステルと、特定の
二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によって得られる
ポリアミドを特定使用割合で組み合わせて使用すること
により、μ2が０．１２以上で、しかもμ2／μ10が１．
０以下のＡＴＦの得られることを見いだし、その知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
服するために鋭意研究した結果、鉱油及び／または合成
油からなる潤滑油基油に対し、摩擦調整剤として、特定
の二塩基酸と二価アルコールとのジエステルと、特定の
二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によって得られる
ポリアミドを特定使用割合で組み合わせて使用すること
により、μ2が０．１２以上で、しかもμ2／μ10が１．
０以下のＡＴＦの得られることを見いだし、その知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
【００１１】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、潤滑油基油に、組成物全量基準で、二塩基酸と二価
アルコールとのジエステル０．０１〜３．０重量％と、
二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によって得られる
ポリアミド０．０１〜３．０重量％とを含有せしめてな
ることを特徴とする自動変速機用潤滑油組成物が提供さ
れる。
ば、潤滑油基油に、組成物全量基準で、二塩基酸と二価
アルコールとのジエステル０．０１〜３．０重量％と、
二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によって得られる
ポリアミド０．０１〜３．０重量％とを含有せしめてな
ることを特徴とする自動変速機用潤滑油組成物が提供さ
れる。
【００１２】以下、本発明について詳述する。本発明で
用いる潤滑油基油としては、特に限定されず、従来公知
の各種鉱油や合成潤滑油、これらの混合油等が使用でき
る。鉱油としては、例えば、軽質ニュートラル油、中質
ニュートラル油、重質ニュートラル油、ブライトストッ
クなどが挙げられる。合成潤滑油としては、例えば、ポ
リα−オレフィン、ポリブテン、アルキルベンゼン、ポ
リオールエステル、二塩基酸エステル、ポリオキシアル
キレングリコール、シリコーン油などが挙げられる。こ
れらの基油は、それぞれ単独で、あるいは２種以上を混
合して使用することができる。これらの潤滑油基油は、
１００℃での動粘度が通常３〜２０ｃＳｔ（ｍｍ2／
ｓ）、好ましくは４〜１５ｃＳｔである。
用いる潤滑油基油としては、特に限定されず、従来公知
の各種鉱油や合成潤滑油、これらの混合油等が使用でき
る。鉱油としては、例えば、軽質ニュートラル油、中質
ニュートラル油、重質ニュートラル油、ブライトストッ
クなどが挙げられる。合成潤滑油としては、例えば、ポ
リα−オレフィン、ポリブテン、アルキルベンゼン、ポ
リオールエステル、二塩基酸エステル、ポリオキシアル
キレングリコール、シリコーン油などが挙げられる。こ
れらの基油は、それぞれ単独で、あるいは２種以上を混
合して使用することができる。これらの潤滑油基油は、
１００℃での動粘度が通常３〜２０ｃＳｔ（ｍｍ2／
ｓ）、好ましくは４〜１５ｃＳｔである。
【００１３】本発明においては、潤滑油基油に対し、摩
擦調整剤として、二塩基酸と二価アルコールとのジエス
テル（Ａ）と、二塩基酸とジアミンとのアミド化反応に
よって得られるポリアミド（Ｂ）とを添加する。ジエス
テル（Ａ）の代表的なものは、一般式〔Ｉ〕 ＨＯＯＣ−Ｒ1−ＣＯＯＨ 〔Ｉ〕 （式中、Ｒ1は、炭素数１２〜１４の炭化水素基であ
る。）で表される二塩基酸と、一般式〔ＩＩ〕 ＨＯ−Ｒ2−ＯＨ 〔ＩＩ〕 （式中、Ｒ2は、炭素数２〜８の炭化水素基または酸素
原子を含む炭化水素基である。）で表される二価アルコ
ールとを２：１のモル比で反応させて得られるジエステ
ルである。
擦調整剤として、二塩基酸と二価アルコールとのジエス
テル（Ａ）と、二塩基酸とジアミンとのアミド化反応に
よって得られるポリアミド（Ｂ）とを添加する。ジエス
テル（Ａ）の代表的なものは、一般式〔Ｉ〕 ＨＯＯＣ−Ｒ1−ＣＯＯＨ 〔Ｉ〕 （式中、Ｒ1は、炭素数１２〜１４の炭化水素基であ
る。）で表される二塩基酸と、一般式〔ＩＩ〕 ＨＯ−Ｒ2−ＯＨ 〔ＩＩ〕 （式中、Ｒ2は、炭素数２〜８の炭化水素基または酸素
原子を含む炭化水素基である。）で表される二価アルコ
ールとを２：１のモル比で反応させて得られるジエステ
ルである。
【００１４】一般式〔Ｉ〕で表される二塩基酸として
は、例えば、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカ
ルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、アイコサンジカ
ルボン酸、２−オクタデセニルこはく酸、２−オレイル
こはく酸、オレイン酸二量体などを挙げることができ
る。
は、例えば、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカ
ルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、アイコサンジカ
ルボン酸、２−オクタデセニルこはく酸、２−オレイル
こはく酸、オレイン酸二量体などを挙げることができ
る。
【００１５】一般式〔ＩＩ〕で表される二価アルコール
としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ジテトラメチレングリコール、１，６−ヘキ
サンジオールなどを挙げることができる。
としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ジテトラメチレングリコール、１，６−ヘキ
サンジオールなどを挙げることができる。
【００１６】ジエステル（Ａ）の具体例としては、例え
ば、２−オクタデセニルこはく酸とジエチレングリコー
ルとの２：１（モル比）のジエステル（Ａ１）、２−オ
レイルこはく酸とジエチレングリコールとの２：１（モ
ル比）のジエステル（Ａ２）などを挙げることができ
る。
ば、２−オクタデセニルこはく酸とジエチレングリコー
ルとの２：１（モル比）のジエステル（Ａ１）、２−オ
レイルこはく酸とジエチレングリコールとの２：１（モ
ル比）のジエステル（Ａ２）などを挙げることができ
る。
【００１７】ジエステル（Ａ）は、組成物全量基準で
０．０１〜３．０重量％、好ましくは０．０５〜０．３
重量％の割合で使用する。この使用割合が少なすぎると
摩擦特性の改善効果が小さく、逆に、多すぎると摩擦係
数を下げすぎて、トルク伝達容量に悪影響を及ぼす。
０．０１〜３．０重量％、好ましくは０．０５〜０．３
重量％の割合で使用する。この使用割合が少なすぎると
摩擦特性の改善効果が小さく、逆に、多すぎると摩擦係
数を下げすぎて、トルク伝達容量に悪影響を及ぼす。
【００１８】ポリアミド（Ｂ）の代表的なものは、一般
式〔Ｉ〕で表される二塩基酸と、一般式〔ＩＩＩ〕 Ｈ2Ｎ−（ＣＨ2）n−ＮＨ2 〔ＩＩＩ〕 （式中、ｎは、２〜８の整数である。）で表されるジア
ミンとのアミド化反応により得られる化合物である。
式〔Ｉ〕で表される二塩基酸と、一般式〔ＩＩＩ〕 Ｈ2Ｎ−（ＣＨ2）n−ＮＨ2 〔ＩＩＩ〕 （式中、ｎは、２〜８の整数である。）で表されるジア
ミンとのアミド化反応により得られる化合物である。
【００１９】一般式〔ＩＩＩ〕で表されるジアミンとし
ては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ンなどを挙げることができる。
ては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ンなどを挙げることができる。
【００２０】ポリアミド（Ｂ）の具体例としては、例え
ば、オレイン酸二量体とエチレンジアミンからなるポリ
アミド（平均分子量１８００）（Ｂ１）、２−オレイル
こはく酸とエチレンジアミンからなるポリアミド（平均
分子量１２００）（Ｂ２）などが挙げられる。
ば、オレイン酸二量体とエチレンジアミンからなるポリ
アミド（平均分子量１８００）（Ｂ１）、２−オレイル
こはく酸とエチレンジアミンからなるポリアミド（平均
分子量１２００）（Ｂ２）などが挙げられる。
【００２１】ポリアミド（Ｂ）は、組成物全量基準で
０．０１〜３．０重量％、好ましくは０．０５〜０．３
重量％の割合で使用する。この使用割合が少なすぎると
摩擦特性の改善効果が小さく、逆に、多すぎると摩擦係
数を下げすぎて、トルク伝達容量に悪影響を及ぼす。
０．０１〜３．０重量％、好ましくは０．０５〜０．３
重量％の割合で使用する。この使用割合が少なすぎると
摩擦特性の改善効果が小さく、逆に、多すぎると摩擦係
数を下げすぎて、トルク伝達容量に悪影響を及ぼす。
【００２２】本発明においては、化合物（Ａ）と化合物
（Ｂ）とを併用することが必要である。これらのうちの
いずれか一方のみでは、μ2／μ10が１．０以下で、か
つ、μ2が０．１２以上のＡＴＦを得ることができな
い。また、両者を併用した場合であっても、これらの化
合物の使用割合が共にまたはいずれか一方が０．０１〜
３．０重量％の範囲外であると、所期の目的を達成する
ことができない。したがって、本発明の摩擦特性改善効
果は、これら両化合物の併用による相乗効果であるとい
うことができる。
（Ｂ）とを併用することが必要である。これらのうちの
いずれか一方のみでは、μ2／μ10が１．０以下で、か
つ、μ2が０．１２以上のＡＴＦを得ることができな
い。また、両者を併用した場合であっても、これらの化
合物の使用割合が共にまたはいずれか一方が０．０１〜
３．０重量％の範囲外であると、所期の目的を達成する
ことができない。したがって、本発明の摩擦特性改善効
果は、これら両化合物の併用による相乗効果であるとい
うことができる。
【００２３】本発明の潤滑油組成物には、必要に応じて
摩耗防止剤、無灰清浄分散剤、酸化防止剤、金属清浄
剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆剤、消泡剤、
腐食防止剤などを適宜添加して使用することができる。
摩耗防止剤、無灰清浄分散剤、酸化防止剤、金属清浄
剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、防錆剤、消泡剤、
腐食防止剤などを適宜添加して使用することができる。
【００２４】摩耗防止剤としては、例えば、チオりん酸
金属塩（Ｚｎ、Ｐｂ、Ｓｂ、Ｍｏなど）、チオカルバミ
ン酸金属塩（Ｚｎなど）、硫黄化合物、りん酸エステ
ル、亜りん酸エステル等を挙げることができ、これら
は、通常、０．０５〜５．０重量％の割合で使用され
る。
金属塩（Ｚｎ、Ｐｂ、Ｓｂ、Ｍｏなど）、チオカルバミ
ン酸金属塩（Ｚｎなど）、硫黄化合物、りん酸エステ
ル、亜りん酸エステル等を挙げることができ、これら
は、通常、０．０５〜５．０重量％の割合で使用され
る。
【００２５】無灰清浄分散剤としては、例えば、こはく
酸イミド系、こはく酸アミド系、ベンジルアミン系、エ
ステル系のもの等があり、これらは、通常、０．５〜
７．０重量％の割合で使用される。
酸イミド系、こはく酸アミド系、ベンジルアミン系、エ
ステル系のもの等があり、これらは、通常、０．５〜
７．０重量％の割合で使用される。
【００２６】酸化防止剤としては、例えば、アルキル化
ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、ア
ルキル化−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止
剤、２，６−ジターシャリブチルフェノール、４，４′
−メチレンビス−（２，６−ジターシャリブチルフェノ
ール）等のフェノール系酸化防止剤等を挙げることがで
き、これらは、通常、０．０５〜２．０重量％の割合で
使用される。
ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、ア
ルキル化−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止
剤、２，６−ジターシャリブチルフェノール、４，４′
−メチレンビス−（２，６−ジターシャリブチルフェノ
ール）等のフェノール系酸化防止剤等を挙げることがで
き、これらは、通常、０．０５〜２．０重量％の割合で
使用される。
【００２７】金属清浄剤としては、例えば、Ｃａ−スル
ホネート、Ｍｇ−スルホネート、Ｂａ−スルホネート、
Ｃａ−フェネート、Ｂａ−フェネート等があり、これら
は、通常、０．１〜５．０重量％の割合で使用される。
ホネート、Ｍｇ−スルホネート、Ｂａ−スルホネート、
Ｃａ−フェネート、Ｂａ−フェネート等があり、これら
は、通常、０．１〜５．０重量％の割合で使用される。
【００２８】粘度指数向上剤としては、例えば、ポリメ
タクリレート系、ポリイソブチレン系、エチレン−プロ
ピレン共重合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体
系等が挙げられ、これらは、通常、３〜３５重量％の割
合で使用される。
タクリレート系、ポリイソブチレン系、エチレン−プロ
ピレン共重合体系、スチレン−ブタジエン水添共重合体
系等が挙げられ、これらは、通常、３〜３５重量％の割
合で使用される。
【００２９】防錆剤としては、例えば、アルケニルこは
く酸またはその部分エステル等が挙げられる。消泡剤と
しては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ポリアクリ
レート等が挙げられる。
く酸またはその部分エステル等が挙げられる。消泡剤と
しては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ポリアクリ
レート等が挙げられる。
【００３０】
【実施例】以下、本発明について実施例及び比較例を挙
げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例の
みに限定されるものではない。
げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例の
みに限定されるものではない。
【００３１】［実施例１〜１４、比較例１〜１４］ ＜潤滑油組成物の調製＞表１及び表２に示す基油成分
と、各種添加剤成分を混合して潤滑油組成物を調製し
た。各成分の配合割合は組成物全量基準であり、重量％
で示されている。 （１）基油 鉱油：精製パラフィン系鉱油 合成潤滑油：ポリα−オレフィン 粘度：４．０ｍｍ2／ｓ（１００℃） （２）摩擦調整剤 ジエステル：前記ジエステル（Ａ１）及び（Ａ２） ポリアミド：前記ポリアミド（Ｂ１）及び（Ｂ２）
と、各種添加剤成分を混合して潤滑油組成物を調製し
た。各成分の配合割合は組成物全量基準であり、重量％
で示されている。 （１）基油 鉱油：精製パラフィン系鉱油 合成潤滑油：ポリα−オレフィン 粘度：４．０ｍｍ2／ｓ（１００℃） （２）摩擦調整剤 ジエステル：前記ジエステル（Ａ１）及び（Ａ２） ポリアミド：前記ポリアミド（Ｂ１）及び（Ｂ２）
【００３２】＜性能試験＞各潤滑油組成物について、下
記の実験条件で滑り速度２ｃｍ／秒での摩擦係数μ 2と
滑り速度１０ｃｍ／秒での摩擦係数μ10を測定し、比μ
2／μ10を算出した。
記の実験条件で滑り速度２ｃｍ／秒での摩擦係数μ 2と
滑り速度１０ｃｍ／秒での摩擦係数μ10を測定し、比μ
2／μ10を算出した。
【００３３】実験条件 評価装置：摺動摩擦試験装置（ＬＶＦＡ） ディスク：国産自動変速機用ペーパー系材料（ＮＳＫワ
ーナー社製ＳＤ−１７７７） プレート：国産自動変速機用スチール材 押付圧：１０ｋｇｆ／ｃｍ2 油 温：４０℃ 測定結果を一括して表１及び表２に示す。
ーナー社製ＳＤ−１７７７） プレート：国産自動変速機用スチール材 押付圧：１０ｋｇｆ／ｃｍ2 油 温：４０℃ 測定結果を一括して表１及び表２に示す。
【００３４】
【表１】
【００３５】
【表２】
【００３６】表１及び表２の結果から明らかなように、
摩擦調整剤として、特定のジエステル（Ａ）及びポリア
ミド（Ｂ）を特定割合で使用する本発明の実施例では、
滑り速度２ｃｍ／秒での摩擦係数μ2が０．１２以上で
あって、かつ、滑り速度１０ｃｍ／秒での摩擦係数μ10
に対するμ2の比μ2／μ10が１．０以下という優れた摩
擦特性を有する潤滑油組成物が得られることがわかる。
摩擦調整剤として、特定のジエステル（Ａ）及びポリア
ミド（Ｂ）を特定割合で使用する本発明の実施例では、
滑り速度２ｃｍ／秒での摩擦係数μ2が０．１２以上で
あって、かつ、滑り速度１０ｃｍ／秒での摩擦係数μ10
に対するμ2の比μ2／μ10が１．０以下という優れた摩
擦特性を有する潤滑油組成物が得られることがわかる。
【００３７】
【発明の効果】本発明によれば、トルク伝達容量を低下
させることなく、スティック・スリップを防止し得ると
いう優れた摩擦特性を有する自動変速機用潤滑油組成物
が提供される。
させることなく、スティック・スリップを防止し得ると
いう優れた摩擦特性を有する自動変速機用潤滑油組成物
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ１０Ｎ 30:06 8217−4Ｈ 40:04 8217−4Ｈ (72)発明者 釘宮 貴徳 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡１−３−１ 東燃株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項１】 潤滑油基油に、組成物全量基準で、二塩
基酸と二価アルコールとのジエステル０．０１〜３．０
重量％と、二塩基酸とジアミンとのアミド化反応によっ
て得られるポリアミド０．０１〜３．０重量％とを含有
せしめてなることを特徴とする自動変速機用潤滑油組成
物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4316118A JPH06145683A (ja) | 1992-10-31 | 1992-10-31 | 自動変速機用潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4316118A JPH06145683A (ja) | 1992-10-31 | 1992-10-31 | 自動変速機用潤滑油組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06145683A true JPH06145683A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=18073450
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4316118A Pending JPH06145683A (ja) | 1992-10-31 | 1992-10-31 | 自動変速機用潤滑油組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06145683A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08319494A (ja) * | 1995-05-25 | 1996-12-03 | Tonen Corp | 自動変速機用潤滑油組成物 |
| JPH09328697A (ja) * | 1996-06-12 | 1997-12-22 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 自動変速機用潤滑油組成物 |
| JP2010511499A (ja) * | 2006-12-04 | 2010-04-15 | ベーイプシロンカー ヘミー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング | 水性媒体のための消泡剤 |
| WO2015016259A1 (ja) * | 2013-07-31 | 2015-02-05 | 富士フイルム株式会社 | 複合エステルポリアミド組成物、潤滑剤組成物、潤滑剤及び複合エステルポリアミド組成物の製造方法 |
| WO2016157960A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 出光興産株式会社 | 変速機用潤滑油組成物 |
| WO2016157958A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 出光興産株式会社 | 電気自動車又はハイブリッド車用潤滑油組成物 |
| JP2017155079A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | 出光興産株式会社 | 潤滑油組成物、潤滑方法、及び変速機 |
-
1992
- 1992-10-31 JP JP4316118A patent/JPH06145683A/ja active Pending
Cited By (12)
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| JP2016194001A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 出光興産株式会社 | 変速機用潤滑油組成物 |
| JP2016194002A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | 出光興産株式会社 | 電気自動車又はハイブリッド車用潤滑油組成物 |
| US10815447B2 (en) | 2015-03-31 | 2020-10-27 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Electric vehicle or hybrid vehicle lubricating oil composition |
| US10889779B2 (en) | 2015-03-31 | 2021-01-12 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Transmission lubricating oil composition |
| JP2017155079A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | 出光興産株式会社 | 潤滑油組成物、潤滑方法、及び変速機 |
| US11072759B2 (en) | 2016-02-29 | 2021-07-27 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Lubricating oil composition, lubrication method, and transmission |
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