JPH06145517A - ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents
ポリイミド樹脂組成物Info
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- JPH06145517A JPH06145517A JP4141392A JP14139292A JPH06145517A JP H06145517 A JPH06145517 A JP H06145517A JP 4141392 A JP4141392 A JP 4141392A JP 14139292 A JP14139292 A JP 14139292A JP H06145517 A JPH06145517 A JP H06145517A
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Abstract
重量%と、ポリカーボネート樹脂0.1〜50重量%と
からなる樹脂組成物。 【効果】 ポリカーボネートの含有量が増えるに従って
樹脂組成物の加工性が改良される。
Description
る。更に詳しくは、耐熱性、耐薬品性、機械的強度など
にすぐれ、かつ成形加工性にすぐれたポリイミド系の成
形用樹脂組成物に関する。
え、力学的強度、寸法安定性が優れ、難燃性、電気絶縁
性などを併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機
器、輸送機器などの分野で使用されており、今後も耐熱
性が要求される分野に広く用いられることが期待されて
いる。
開発されている。しかしながら耐熱性に優れていても、
明瞭なガラス転移温度を有しないために、成形材料とし
て用いる場合に焼結成形などの手法を用いて加工しなけ
ればならないとか、また加工性は優れているが、ガラス
転移温度が低く、しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、
耐熱性、耐溶剤性の面からは満足がゆかないとか、性能
に一長一短があった。
イミドが本来有する優れた特性に加え、著しく成形加工
性の良好なポリイミド系樹脂組成物を得ることにある。
点を解決するために鋭意研究を行った結果、新規ポリイ
ミドと特定量のポリカーボネートとよりなるポリイミド
系樹脂組成物が特に前記目的に有効であることを見出
し、本発明を完成した。
質、電気的性質、耐溶剤性などにすぐれ、かつ耐熱性を
有するポリイミドとして、式(1)(化2)
式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基から成る群より選ばれた4価の基を表
わす。〕で表される繰り返し単位を有する樹脂を見出し
た(特開昭62−50372等)。
多くの良好な物性を有する新規な耐熱性樹脂である。し
かしながら、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエステルスルホン、ポリスルホ
ン、ポリフェニレンスルフィドなどに代表される通常の
エンジニアリングプラスチックに比較すると、耐熱性や
その他の特性においてはるかに優れているものの、成形
加工性はそれらの樹脂にいまだ及ばない。
特性を損なうことなく、溶融流動性の面において極めて
優れた成形用ポリイミド系樹脂組成物を提供することに
ある。すなわち本発明は、式(1)(化3)
式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
香族基が直接または架橋員により相互に連結された非縮
合多環式芳香族基から成る群より選ばれた4価の基を表
わす。〕で表される繰り返し単位を有するポリイミド9
9.9〜50重量%とポリカーボネート0.1〜50重
量%とからなる樹脂組成物である。
述の特開昭62−50372等に記載された方法により
行われる。すなわち、本発明のポリイミドはジアミンと
して、式(2)(化4)
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベ
ンゼンおよび/または1,3−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼンを使用したものであ
り、これと一種以上のテトラカルボン酸二無水物とを反
応させて得られるポリアミド酸を、イミド化して得られ
る。この時用いられるテトラカルボン酸二無水物は、式
(3)(化5)
カルボン酸二無水物である。即ち、使用されるテトラカ
ルボン酸二無水物としては、エチレンテトラカルボン酸
二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無
水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、3,3’4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)プロパン二無水物、4,4’−(p−
フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−
(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカ
ルボン酸二無水物などであり、これらテトラカルボン酸
二無水物は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
れるポリイミドは、前述のように式(2)で示されるジ
アミンと式(3)で示されるテトラカルボン酸二無水物
を反応させて得られる。反応の方法は特に制限されず、
公知の方法が制約なく用いられるが、有機溶媒中で行う
のは特に好ましい方法である。また、上記2成分の他
に、ジカルボン酸無水物および/またはモノアミンを共
存させて反応を行うのは、成形加工性、耐熱性を向上さ
せるのに有効な方法である。本発明で流動化促進剤とし
て用いられるポリカーボネートは一般式(4)(化6)
2価の炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデン
基、カルボニル基、スルホニル基、エーテル基およびチ
オ基から成る群より選ばれた基を表わし、R1〜R4は水
素、低級アルキル基、低級アルコキシ基、塩素または臭
素を示し、互いに同じであっても異なっていてもよ
い。〕で示される樹脂であって、レキサン(エンジニア
リングプラスチックス社商標)、パンライト(帝人化成
商標)、ユーピロン(三菱瓦斯化学商標)、ノバレック
ス(三菱化成商標)などとして市販されており、従って
目的のブレンド物に適正な溶融粘度特性を有するものを
任意に市場で選択することができる。
ド99.9〜50重量%、ポリカーボネートが0.1〜
50重量%の範囲にあるように調整される。本発明のポ
リイミド/ポリカーボネート樹脂系は、280℃以上の
高温域において著しく低い溶融粘度を示す。ポリカーボ
ネートの良好な流動化効果は少量でも認められ、その組
成割合の下限は0.1重量%であるが、好ましくは0.
5重量%以上である。
は、耐熱性樹脂の中でも非常に優れた部類に属するが、
耐薬品性、耐熱性はポリイミドに比較すると劣るため、
該組成物中のポリカーボネートの量をあまり多くする
と、ポリイミド本来の耐薬品性、耐熱性が維持できなく
なり、好ましくない。そのためポリカーボネートの組成
割合には上限があり、50重量%以下が好ましい。
っては、通常公知の方法により製造できるが、例えば次
に示す方法などは好ましい方法である。 1.ポリイミド粉末とポリカーボネート粉末を乳鉢、ヘ
ンシェルミキサー、ドラムブレンダー、タンブラーブレ
ンダー、ボールミルリボンブレンダーなどを利用して予
備混練し粉状とする。 2.ポリイミド粉末をあらかじめ有機溶媒に溶解あるい
は懸濁させ、この溶液あるいは懸濁液にポリカーボネー
トを添加し、均一に分散させた後、溶媒を除去して粉状
とする。 3.ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の有機溶剤
溶液にポリカーボネートを懸濁させた後、100〜40
0℃に加熱処理するか、または通常用いられるイミド化
剤を用いて化学イミド化した後、溶剤を除去して粉状と
する。
脂組成物は、そのまま各種成形用途、すなわち射出成
形、圧縮成形、トランスファー成形、押出成形などに用
いられるが、溶融ブレンドしてから用いるのはさらに好
ましい方法である。ことに前記組成物を混合調製するに
あたり、粉末同志、ペレット同志、あるいは粉末とペレ
ットを混合溶融するのも簡易で有効な方法である。
チック類を溶融ブレンドするのに用いられる装置、例え
ば熱ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダー、押出
機などを利用することができる。溶融温度は配合系が溶
融可能な温度以上で、かつ配合系が熱分解し始める温度
以下に設定されるが、その温度は通常280〜420
℃、好ましくは280〜350℃である。
均一溶融ブレンド体を形成し、かつ生産性の高い成形方
法である押出成形または射出成形が好適であるが、その
他のトランスファー成形、圧縮成形、焼結成形などを適
用してもなんらさしつかえない。なお、本発明の樹脂組
成物に対して固体潤滑剤、例えば二硫化モリブデン、グ
ラファイト、窒化ホウ素、一酸化鉛、鉛粉などを一種以
上添加することができる。
維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、ガ
ラスビーズを一種以上添加することができる。なお、本
発明の樹脂組成物に対して、本発明の目的を損なわない
範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃性
剤、難燃助剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤などの通常の
添加剤を一種以上添加することができる。
によりさらに詳細に説明する。 合成例1 攪拌機、還流冷却器、水分離器および窒素導入管を備え
た容器に、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕ベンゼン5.0kg(10.0モ
ル)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物3.11kg(9.65モル)、無水フ
タル酸0.1037kg(0.7モル)、およびクレゾ
ール酸32.9kgを装入し、窒素雰囲気下において攪
拌しながら145℃まで加熱昇温した。さらに145℃
で4時間反応を行った。その後、室温まで冷却し、約4
0kgのメチルエチルケトンを装入後濾別し、黄色のポ
リイミド粉を得た。このポリイミド粉をメチルエチルケ
トンで洗浄した後、180℃で24時間減圧乾燥して
7.62kg(収率97%)のポリイミド粉を得た。こ
のポリイミド粉の対数粘度は0.50dl/g、ガラス
転移温度は207℃であり、Tc、Tmは観測されなか
った。
粉末(パンライトL−1225、帝人化成社商標)を表
1のように各種の組成でドライブレンドした後、圧縮比
3.0/1のスクリューを備えた口径40mm押出機
(処理温度300〜310℃)で溶融混練しながら押出
す操作を行って均一配合ペレットを得た。次に上記で得
た均一配合ペレットを通常の射出成形機にかけて成形温
度300〜320℃、金型温度100℃で射出成形し、
成形物の物理的、熱的性質を測定した。結果を表1に、
実施例1〜4として示す。表中、引張強度及び破断伸度
はASTM D−638、曲げ強度及び曲げ弾性率はA
STM D−790、熱変形温度はASTM D−64
8に拠る。
操作で得られた成形物の物理的、熱的性質を測定した結
果を、表1に併せて比較例1として示す。ポリカーボネ
ートの含有量が増える従って最低射出圧力が低くなり、
加工性の改良されていることがわかる。また、ポリカー
ボネートの添加による機械的強度、熱物性の低下も少な
く、破断伸度はむしろ向上している。
ノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン5kgに代えて1,4−
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベン
ゼン5kgを、また3,3’,4,4’−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物3.11kgに代えて3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
2.84kg(9.65モル)を用いて反応を行った他
は全て合成例1と同様にして、対数粘度0.50dl/
g、ガラス転移温度215℃のポリイミド粉末を得た。
テトラカルボン酸二無水物3.11kgに代えて、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物
3.01kg(9.7モル)、無水フタル酸0.103
7kg(0.7モル)を無水フタル酸0.089kg
(0.6モル)を用いて反応を行った他は全て合成例1
と同様にして、対数粘度0.55dl/g、ガラス転移
温度185℃のポリイミド粉末を得た。
実施例1〜4と同様に均一配合ペレットを得、次いで同
様に射出成形し、成形物の物理的、熱的性質を測定し
た。本発明の範囲内の組成物の結果を実施例5〜10
に、範囲外の組成物を比較例2〜3として、併せて表2
に示す。
来有する優れた特性に加え、著しく成形加工性の良好な
ポリイミド系樹脂組成物が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 基本的に式(1)(化1) 【化1】 〔式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
または架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香
族基から成る群より選ばれた4価の基を表わす。〕で表
される繰り返し単位を有するポリイミド99.9〜50
重量%とポリカーボネート0.1〜50重量%とからな
る樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4141392A JPH06145517A (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | ポリイミド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4141392A JPH06145517A (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | ポリイミド樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145517A true JPH06145517A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=15290928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4141392A Pending JPH06145517A (ja) | 1992-06-02 | 1992-06-02 | ポリイミド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06145517A (ja) |
-
1992
- 1992-06-02 JP JP4141392A patent/JPH06145517A/ja active Pending
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