JPH06144891A - 熱線反射ガラス - Google Patents

熱線反射ガラス

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JPH06144891A
JPH06144891A JP29973792A JP29973792A JPH06144891A JP H06144891 A JPH06144891 A JP H06144891A JP 29973792 A JP29973792 A JP 29973792A JP 29973792 A JP29973792 A JP 29973792A JP H06144891 A JPH06144891 A JP H06144891A
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JP
Japan
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heat ray
film
glass
thin film
polyvinyl butyral
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JP29973792A
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Hiroko Minamino
裕子 南野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸湿して腐食することがなく、優れた可視光
線透過性能及び熱線反射性能を維持する熱線反射ガラス
を提供すること。 【構成】 ガラス板と樹脂膜との間、又は、2枚のガラ
ス板の間に、酸化タングステン薄膜が銀薄膜の両側に積
層されてなる熱線反射膜及びアセタール化度が80〜9
5モル%のポリビニルブチラール樹脂膜が挾着されてい
る熱線反射ガラス。 【効果】 吸湿して熱線反射膜が腐食することがなく、
長期間使用しても、優れた可視光線透過性能及び熱線反
射性能が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱線反射ガラスに関
し、詳しくは、優れた耐腐食性能を有する熱線反射ガラ
スに関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス窓等があり、外部と仕切られ、密
閉されている空間、例えば、自動車の車内、建造物の室
内等に太陽光線が差し込む時、可視光線はもとより、熱
線である赤外線も窓ガラスを透過するので空間内の温度
が上昇する。このような密閉空間の温度上昇を防ぐた
め、熱線の透過を防止する膜が中間膜に積層されてなる
熱線反射合わせガラスが従来より用いられている。
【0003】上記熱線反射合わせガラスとしては、例え
ば、特開昭55−67547号公報及び特開昭56−3
2352号公報には、銀薄膜の両面に酸化タングステン
薄膜が積層されてなる熱線反射膜が中間膜と共に2枚の
ガラス板にて挾着されてなるものが提案されている。
【0004】上記熱線反射合わせガラスの中間膜には、
従来より、アセタール化度の低いポリビニルブチラール
樹脂膜が使用されている。アセタール化度の低いポリビ
ニルブチラール樹脂の分子内には水酸基が多数含まれて
いるため、吸湿性が高くなり、これが原因で熱線反射膜
が腐食して合わせガラスの可視光線透過性能が低下する
という問題が生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
に鑑み、長期間使用しても熱線反射膜が腐食せず、優れ
た可視光線透過性能及び熱線反射性能が維持される熱線
反射ガラスを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明において使用され
る樹脂膜は、ポリビニルブチラール樹脂及び可塑剤から
なる。
【0007】上記ポリビニルブチラール樹脂のアセター
ル化度は、80モル%未満であると水酸基の量が増大
し、吸湿性が高くなって熱線反射膜の腐食原因となり、
95モル%を越えると水酸基の量が減少してガラスとの
充分な接着力が得られないため、80〜95モル%に限
定される。
【0008】ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニル
アルコールをアセタール化することにより製造され、ア
セタール化度80〜95モル%の高アセタール化ポリビ
ニルブチラール樹脂の製造方法としては、任意の方法が
採用され得るが、例えば、ジメチルスルホキシド(DM
SO)、トルエン、キシレン、四塩化炭素等を30重量
%以上含む溶媒にポリビニルアルコールを溶解し、得ら
れたポリビニルアルコール溶液を所定温度に保持し、ブ
チルアルデヒド及び触媒を添加してアセタール化反応を
進行させ、次いで昇温して保持した後、中和、水洗及び
乾燥を経てポリビニルブチラール樹脂の粉末を得る方
法、あるいは、ポリビニルアルコールを熱水に溶解し、
得られたポリビニルアルコール水溶液を所定温度に保持
し、ブチルアルデヒド及び触媒を添加してアセタール化
反応を進行させ、アセタール化度が50モル%を越えた
段階で、反応溶媒としてジメチルスルホキシド(DMS
O)、トルエン、キシレン又は四塩化炭素等を30重量
%以上含む溶媒を使用し、温度55℃以上でアセタール
化反応を更に進行させ、次いで昇温して保持した後、中
和、水洗及び乾燥を経て、ポリビニルブチラール樹脂の
粉末を得る方法等が挙げられる。
【0009】上記ポリビニルアルコールは、平均重合度
800〜3000のものが好ましい。重合度が800未
満であると樹脂膜の耐貫通性能が劣り、3000を越え
ると樹脂膜の接着強度が強くなり過ぎるからである。ま
た、ポリビニルアルコールのケン化度は、低くなると透
明度、耐熱性、耐光性等が低下するので、95モル%以
上であることが好ましい。
【0010】上記可塑剤としては、合わせガラス用中間
膜に一般に使用されている任意の可塑剤が使用可能であ
り、例えば、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル
酪酸、ヘプタン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシ
ル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の有
機酸とトリエチレングリコール、テトラエチレングリコ
ール又はトリプロピレングリコールとの反応によって得
られる一塩基酸エステル;アジピン酸、セバチン酸、ア
ゼライン酸等の有機酸と、炭素数4〜8の直鎖状又は分
枝状アルコールとの反応によって得られる多塩基酸エス
テル;有機リン酸塩、有機亜リン酸塩等が挙げられる。
【0011】上記一塩基酸エステルとしては、例えば、
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエー
ト、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、トリ
エチレングリコール−ジ−n−オクトエート等が好まし
い。
【0012】上記多塩基酸エステルとしては、例えば、
ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチル
カルビトールアジペート等が好ましい。
【0013】上記有機リン酸塩としては、トリブトキシ
エチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェー
ト、トリイソプロピルホスフェート等が好ましい。
【0014】上記可塑剤の添加量は、ポリビニルブチラ
ール樹脂100重量部に対して、5重量部未満である
と、樹脂膜とガラスとの積層体の耐貫通性能が低下し、
80重量部を越えると、可塑剤がブリードアウトしてガ
ラスの透明度及び樹脂膜とガラスとの接着力が低下する
ため5〜80重量部が好ましく、より好ましくは、10
〜50重量部である。
【0015】上記ポリビニルブチラール樹脂膜の厚さ
は、薄過ぎると接着力が低下して耐貫通性能が低下し、
厚過ぎると接着力が強くなり過ぎるので、0.2〜1.
6mmが好ましく、より好ましくは、0.3〜1.2m
mである。
【0016】上記樹脂膜の製膜には、任意の方法が採用
され得るが、例えば、ポリビニルブチラール樹脂と可塑
剤との溶剤溶液を適当なコーターで塗布して塗膜を乾燥
させ、プレス成形機にてプレス成形して膜を得る方法、
ポリビニルブチラール樹脂と可塑剤との混合物を、押し
出し成形又はカレンダー成形等により製膜する方法など
が挙げられる。
【0017】なお、上記可塑剤以外に、ポリビニルブチ
ラール樹脂の劣化を防止するための安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤等が、ポリビニルブチラール樹脂の製
造過程又はポリビニルブチラール樹脂と可塑剤等との混
合の際、必要に応じて適宜加えられてもよい。
【0018】上記安定剤としては、例えば、ラウリル硫
酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸等の界面活
性剤が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、t−
ブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)、テトラキス−
[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙
げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−
ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾト
リアゾール等のベンゾトリアゾール系及び商品名LA−
57(アデカアーガス社製)等のヒンダードアミン系の
ものが挙げられる。
【0019】本発明で使用される熱線反射膜は、酸化タ
ングステン薄膜が銀薄膜の両面に積層されてなる積層膜
である。
【0020】上記銀薄膜は、熱線反射性能が高いので熱
線反射膜を製造する材料として使用されるのであるが、
可視光線反射性能も高いため、銀薄膜のみを熱線反射膜
として用いた場合、可視光線透過性能が低くなり過ぎて
実用的でない。そこで、可視光線の反射を抑えるため
に、銀薄膜の両面に酸化タングステン薄膜が積層され
る。
【0021】銀薄膜の両面に積層される薄膜として、上
記酸化タングステン薄膜が選ばれるのは、屈折率が2.
0以上であり、可視光線反射防止性能が高く、銀薄膜及
びガラスとの密着性能が優れているからである。
【0022】上記銀薄膜の厚さは、薄過ぎると充分な熱
線反射性能が得られず、厚過ぎると可視光線透過性能が
低下するため、80〜115Åが好ましい。また、上記
酸化タングステン薄膜の厚さは、180〜500Å又は
1400〜1600Åが好ましい。この範囲を外れる
と、可視光線反射性能又は可視光線透過性能が低下する
からである。
【0023】上記熱線反射膜の製造方法としては、任意
の方法が採用され得るが、例えば、ガラス板等の一面
に、真空蒸着法等を用いて、酸化タングステン、銀、酸
化タングステンの順序にて順次蒸着して積層する方法等
が挙げられる。なお、ガラス板の代わりに、高分子膜等
を用いて熱線反射膜を積層してもよい。
【0024】上記高分子膜は、透明度が高く、平滑性
能、光学特性能及び化学的耐久性能等に優れる膜であれ
ば任意の高分子膜が使用可能であり、例えば、ポリエス
テル膜及びナイロン膜等が好適に用いられる。また、高
分子膜の厚さは、薄過ぎると積層される熱線反射膜を支
持する強度が低下し、厚過ぎると可視光線透過性能が低
下するため、20〜130μmが好ましい。
【0025】上記真空蒸着法は、蒸着源として所定量の
銀及び酸化タングステンが設置され、真空度1〜5×1
-5torr、温度20〜150℃に保持された真空槽内に
入れられたガラス板等の一面に、銀及び酸化タングステ
ンの薄膜を蒸着して積層する方法である。
【0026】また、熱線反射膜の製造方法としては、上
記真空蒸着法の他にも、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法等が挙げられ、更に、銀薄膜の製造方法と
して無電解窒素法等、酸化タングステン薄膜の製造方法
としてC.V.D法及びC.L.D法等をそれぞれ用い
てもよい。
【0027】なお、上記銀薄膜及び酸化タングステン薄
膜に、光学的性質、化学的性質及び機械的性質等を改善
する目的で、クロム、ニッケル、アルミニウム、チタン
等の金属又はその他の添加剤が10重量%以下の範囲内
で適宜添加されてもよい。
【0028】本発明で使用されるガラス板は、一般に使
用されている任意のガラス板が使用可能であり、その厚
さは、薄過ぎると強度が低下し、厚過ぎると合わせガラ
スにする場合不適当であるため、2〜10mmであるこ
とが好ましい。
【0029】本発明の熱線反射ガラスは、ガラス板と樹
脂膜との間に熱線反射膜が挾着されている構成であり、
例えば、ガラス板の一面に熱線反射膜が蒸着され、その
上に樹脂膜が積層されている構成であってもよく、ガラ
ス板の一面に樹脂膜、熱線反射膜、樹脂膜の順に積層さ
れている構成であってもよい。また、熱線反射膜とし
て、高分子膜上に熱線反射膜が蒸着されてなる蒸着体が
積層されてもよい。更に、熱線反射ガラスの外側に積層
されている樹脂膜の外面に、熱線反射ガラスの諸性能を
損なうことのない高分子膜等が積層されてもよい。
【0030】本発明の2の熱線反射ガラスは、2枚のガ
ラス板の間に、アセタール化度80〜95モル%のポリ
ビニルブチラール樹脂及び可塑剤からなる樹脂膜と、酸
化タングステン薄膜が銀薄膜の両面に積層されてなる熱
線反射膜とが挾着されている。熱線反射膜として、高分
子膜上に熱線反射膜が蒸着されてなる蒸着体が積層され
てもよいし、熱線反射膜の両面に樹脂膜が積層されても
よい。
【0031】本発明の熱線反射ガラスを製造する方法と
しては、任意の方法が採用され得るが、例えば、上記の
積層構成にて積層されたガラス板、樹脂膜、熱線反射膜
等からなる積層体を、脱気した後熱圧プレスする方法等
が挙げられる。
【0032】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。なお、以
下「部」とあるのは、「重量部」を意味する。 実施例1〜4、比較例1〜2 (1)ポリビニルブチラール樹脂(アセタール化度65
%)の製造 純水2900部、重合度1700及びケン化度99.2
モル%のポリビニルアルコール198部を攪拌装置及び
冷却装置付セパラブルフラスコに供給し、攪拌しながら
95℃に加熱して溶解した。この溶液の温度を30℃に
冷却し、35%塩酸196部とブチルアルデヒド135
部とを加え、液温を2℃に下げてポリビニルブチラール
樹脂が析出した後、液温30℃に昇温して5時間保持し
た。保持した後、炭酸水素ナトリウム47部を加えて中
和し、水洗及び乾燥を経てポリビニルブチラール樹脂の
粉末を得た。得られたポリビニルブチラール樹脂のアセ
タール化度は65%であった。
【0033】(2)樹脂膜(アセタール化度65%)の
製造 得られたアセタール化度65%のポリビニルブチラール
樹脂100部、トリエチレングリコール−ジ−2−エチ
ルブチレート40部、t−ブチル−ヒドロキシトルエン
0.16部及び紫外線吸収剤(チバガイギー社製、商品
名:チヌビンP)0.16部をミキシングロールに供給
して混練し、得られた混練物10部をプレス成形機にて
150℃、120kg/cm2 で30分間プレス成形し、厚
さ0.2mmの樹脂膜(アセタール化度65%)を得
た。
【0034】(3)ポリビニルブチラール樹脂(アセタ
ール化度85%)の製造 得られたアセタール化度65%のポリビニルブチラール
樹脂100部及びキシレン2947部を攪拌装置及び冷
却装置付きセパラブルフラスコに供給し、攪拌しながら
25℃で溶解させた。この溶液に、ブチルアルデヒド1
58部を加え、5分間攪拌して混合した。更に、35%
塩酸25部を15分間で滴下ロートにて加えて混合し、
混合溶液の温度を60℃に昇温して3時間保持した。保
持した後、炭酸水素ナトリウム6部を加えて中和し、水
洗及び乾燥を経て、ポリビニルブチラール樹脂の粉末を
得た。得られたポリビニルブチラール樹脂のアセタール
化度は85%であった。
【0035】(4)樹脂膜(アセタール化度85%)の
製造 得られたアセタール化度85%のポリビニルブチラール
樹脂100部、トリエチレングリコール−ジ−2−エチ
ルブチレート20部、t−ブチル−ヒドロキシトルエン
0.16部及び紫外線吸収剤(チバガイギー社製、商品
名:チヌビンP)0.16部をミキシングロールに供給
して混練し、得られた混練物10部をプレス成形機にて
150℃、120kg/cm2 で30分間プレス成形し、厚
さ0.2mmの樹脂膜(アセタール化度85%)を得
た。
【0036】(5)熱線反射膜の製造 充分に洗浄及び乾燥したガラス板(30cm×30cm×
0.5cm)又はポリエステル膜(150cm×100cm×
70μm )を、棒状の銀及び酸化タングステン粉末が所
定量入れてある蒸着源2個が設置されている真空蒸着装
置の真空槽内に入れ、真空度1×10-5torr、温度50
℃にて、ガラス板又はポリエステル膜の一面に厚さ40
0Åの酸化タングステン薄膜を蒸着し、この酸化タング
ステン薄膜上に厚さ90Åの銀薄膜を蒸着し、更に、こ
の銀薄膜上に厚さ400Åの酸化タングステン薄膜を蒸
着して、ガラス板又はポリエステル膜上に積層されてい
る熱線反射膜を得た。
【0037】(6)熱線反射ガラスの製造 表1に示した積層構成で、ガラス板、ポリビニルブチラ
ール樹脂膜、熱線反射膜及びポリエステル膜を積層し、
得られた積層体を真空バッグに入れて真空度20torrで
20分間保持し、積層体の入った真空バッグをオーブン
に移して90℃で30分間保持した後、オートクレーブ
内で圧力12kg/cm2、温度135℃にて熱圧プレスし、
透明な熱線反射ガラスを得た。
【0038】
【表1】
【0039】得られた熱線反射ガラスを用いて光学特性
試験、耐湿性試験及び耐候性試験を行い、各試験結果を
表2に示した。なお、各試験はn=5にて行い、その平
均値を算出した。
【0040】光学特性試験は、JIS−K7105「プ
ラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して、熱線反
射ガラスの可視光線反射率及び可視光線透過率を測定し
た。
【0041】耐湿性試験は、JIS−R3212「自動
車用安全ガラスの試験方法」に準拠して、熱線反射ガラ
スを温度50±3℃、相対湿度95±3%の条件下で4
週間保持した後、剥離距離の測定及び透明度の目視観察
を行い、更に、上記JIS−K7105「プラスチック
の光学的特性試験方法」に準拠して、熱線反射ガラスの
可視光線反射率及び可視光線透過率を測定した。
【0042】上記剥離距離は、熱線反射ガラスの端部に
おいてガラス板とポリビニルブチラール樹脂膜との剥離
の有無を調べ、剥離がある場合、剥離した部分の端部か
ら剥離している距離が最大のものを剥離距離(mm)と
して測定した。
【0043】上記透明度は、熱線反射ガラスを白紙上に
乗せ、目視にて観察し、着色が認められなければ○、着
色が認められれば×とした。
【0044】耐候性試験は、JIS−D0205「自動
車部品の耐候性試験方法」に準拠して実施した後、熱線
反射ガラスを白紙上に乗せ、目視にて観察して腐食度を
測定し、腐食が認められなければ○、腐食が認められれ
ば×とした。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の熱線反射ガラスの構成は上述の
通りであるから、長期間使用しても熱線反射膜が腐食せ
ず、優れた可視光線透過性能及び熱線反射性能が維持さ
れる。また、本発明の1及び2の熱線反射ガラスは、自
動車、建造物等の窓ガラスに好適に用いられ、本発明の
1の熱線反射ガラスは自動車のフロントガラスに、本発
明の2の熱線反射ガラスは建造物の窓ガラスに特に好適
に用いられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板と、アセタール化度80〜95
    モル%のポリビニルブチラール樹脂及び可塑剤からなる
    樹脂膜との間に、酸化タングステン薄膜が銀薄膜の両面
    に積層されてなる熱線反射膜が挾着されていることを特
    徴とする熱線反射ガラス。
  2. 【請求項2】 2枚のガラス板の間に、アセタール化度
    80〜95モル%のポリビニルブチラール樹脂及び可塑
    剤からなる樹脂膜と、酸化タングステン薄膜が銀薄膜の
    両面に積層されてなる熱線反射膜とが挾着されているこ
    とを特徴とする熱線反射ガラス。
JP29973792A 1992-11-10 1992-11-10 熱線反射ガラス Pending JPH06144891A (ja)

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